JP5049762B2 - 非水系電解質二次電池の充電方法ならびに電子機器、電池パックおよび充電器 - Google Patents

非水系電解質二次電池の充電方法ならびに電子機器、電池パックおよび充電器 Download PDF

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Description

本発明は、非水系電解質二次電池を充電するための方法ならびに電子機器、電池パックおよび充電器に関する。
非水系電解質二次電池において、負極と正極の間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜を有するものが、例えば特許文献1に記載されている。そのような構造によれば、製造時に、電極から剥がれ落ちた活物質や裁断工程での切り屑などが電極表面に付着しても、その後に内部短絡が発生することが抑制される。
特許第3371301号公報
ところで、非水系電解質二次電池の劣化のメカニズムとして、過充電された場合に二次電池の正極活物質が溶け出し、それが負極上で析出して絶縁被膜を形成することが知られている。また、他の劣化のメカニズムとして、非水系電解質二次電池が過充電されると、電解液中に溶け込んでいるリチウムイオンの濃度が、正極側で薄くなり、負極側で濃くなる濃度分極が発生し、負極に入り切れなくなったリチウムが金属リチウムとして負極表面に析出してしまうことも知られている。
本発明の目的は、このような事情に鑑みて、非水系電解質二次電池の劣化を低減することができる充電方法、電子機器、電池パックおよび充電器を提供することを目的とすることである。
本発明に係る非水系電解質二次電池の充電方法は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池を充電するための方法であって、前記二次電池にパルスを印加して充電するパルス充電を行うパルス充電ステップと、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下によるセル電圧の変化が生じた後、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を分極電圧として検出する分極検出ステップと、前記分極検出ステップにおいて検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記パルス充電を終了する劣化検出ステップとを含む。
また、前記耐熱層は、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜であることが好ましい。
この構成によれば、負極と正極との間に、耐熱層(例えば、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層)を備えた非水系電解質二次電池を用いる。
本件発明者は、非水系電解質二次電池の負極と正極との間に、このような耐熱層を設けることで、正極から溶け出した正極活物質の負極への移動が耐熱層によって妨げられるので、負極上で正極活物質が析出することで絶縁被膜が形成されることによる二次電池の劣化を低減できることを見い出した。これにより、例えば10Cといった大電流で非水系電解質二次電池を急速充電した場合であっても、急速充電に伴う正極活物質の負極への移動が耐熱層で妨げられるので、非水系電解質二次電池の劣化を抑制しつつ、充電電流を増大させて充電時間を短縮することが容易となる。
そして、電解液中に溶け込んでいるリチウムイオンの濃度が、正極側で薄くなり、負極側で濃くなる濃度分極が生じて、濃度が濃くなった負極側で該負極に入り切れないリチウムが表面に析出することによる劣化、すなわち非水系電解質の濃度分極による劣化については、このような濃度分極の程度を監視して、濃度分極がある程度以上進んだことを検出したときに、負極での正極活物質の析出が進む前に充電を終了することで、負極での正極活物質の析出を抑制し、二次電池の劣化を低減することができる。
濃度分極そのものは、直接検出できないので、濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を分極電圧として検出し、分極電圧によって間接的に濃度分極の程度を判定する。そこで、パルスで充電を行うようにし、そのパルスの印加または印加の終了時、すなわちパルスの印加状態が変化したときのセル電圧の変化から、濃度分極による劣化の度合いを判定する。具体的には、二次電池への充電パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧まで急激に上昇した後、濃度分極が無ければセル電圧はその電圧が維持される。しかし、濃度分極が進行すると、負極側に移動したリチウムイオンによって該負極側の電解液の濃度が上がり、電解液の抵抗値が増大してセル電圧が上昇してゆく。
これに対して、二次電池への充電パルスの印加終了時には、充電電流が内部抵抗を流れる際の電圧降下として生じていた電圧分、セル電圧が急激に低下した後、パルス印加時に元々濃度分極が無ければセル電圧はそのときの電圧のまま維持される。しかし、濃度分極があれば、濃度分極の解消に伴って、負極側に移動していたリチウムイオンが拡散して該負極側の電解液の濃度が下がり、電解液の抵抗値が低下してセル電圧が低下してゆく。そこで、前記の濃度分極の進行による電圧変化を検出して、(或いは次のパルスを間引く等して、パルスの間隔を充分に確保した上で、)前記の濃度分極の解消による電圧変化を検出して、例えばそれら検出された電圧変化の少なくとも一方が予め定める閾値以上となると、パルス充電を終了する。
これにより、濃度分極により負極で正極活物質が析出することによる二次電池の劣化を低減することができる。また、大電流で非水系電解質二次電池を急速充電することにより濃度分極が生じても、濃度分極がある程度以上進む前に充電が終了するので、負極で正極活物質が析出するおそれが低減される結果、非水系電解質二次電池の劣化を低減しつつ、過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電することで、充電時間を短縮することが容易となる。
また、前記分極検出ステップは、前記二次電池に前記パルスを印加したときの当該二次電池のセル電圧と、当該パルスを印加した後に当該セル電圧が上昇して定常状態になったときの当該セル電圧との差を、前記非水系電解質の濃度分極の進行に伴う分極電圧として検出するステップであることが好ましい。
この構成によれば、二次電池にパルスを印加すると、二次電池に充電電流が流れて瞬時に二次電池の内部抵抗で電圧降下が発生し、セル電圧が上昇する。さらにその後、濃度分極が徐々に進行することによりセル電圧が徐々に上昇し、濃度分極の進行が止まるとセル電圧が定常状態になる。従って、二次電池にパルスを印加したときの瞬時に発生したセル電圧と、その後に当該セル電圧が上昇して定常状態になったときの当該セル電圧との差を取得することで、非水系電解質の濃度分極の進行に伴う分極電圧を検出することができる。
また、前記分極検出ステップは、前記二次電池へのパルスの印加を終了したときの当該二次電池のセル電圧である第1セル電圧と、当該パルスの印加を終了した後に当該セル電圧が低下して定常状態になったときのセル電圧である第2セル電圧との差を、前記非水系電解質の濃度分極の解消に伴う分極電圧として検出するようにしてもよい。
この構成によれば、二次電池へのパルスの印加を終了すると、二次電池に流れる充電電流が略ゼロになり、瞬時に二次電池の内部抵抗で生じていた電圧降下分、セル電圧が低下して第1セル電圧になる。さらにその後、濃度分極が徐々に解消することによりセル電圧が徐々に低下し、濃度分極が解消し終わるとセル電圧が第2セル電圧で定常状態になる。従って、二次電池へのパルスの印加を終了したときに瞬時に低下したセル電圧と、その後に当該セル電圧が低下して定常状態になったときの当該セル電圧との差を取得することで、非水系電解質の濃度分極の解消に伴う分極電圧を検出することができる。
二次電池に充電パルスを印加したときには、充電パルスによって二次電池が充電されることにより二次電池のOCV(開放回路電圧)が上昇するから、上述のようにして取得された濃度分極の進行に伴う分極電圧には、充電に伴うセル電圧の上昇分が含まれてしまう。一方、二次電池へのパルスの印加を終了したときは、セル電圧が充電により変化することがないから、上述のようにして取得された濃度分極の解消に伴う分極電圧には充電に伴うOCVの変化が含まれないので、分極電圧の検出精度を向上させることができる。
また、前記分極検出ステップは、前記第1セル電圧を検出してから前記濃度分極が解消するために必要な時間として予め設定された分極解消時間以上の時間が経過した後の前記セル電圧を、前記第2セル電圧として検出するステップであることが好ましい。
この構成によれば、二次電池へのパルスの印加が終了して第1セル電圧が検出されてから分極解消時間以上の時間が経過すれば、濃度分極が解消し終わってセル電圧が定常状態になるから、セル電圧が低下して定常状態になったときの当該セル電圧を前記第2セル電圧として検出することが容易である。
また、前記パルス充電ステップは、前記二次電池に所定の周期でパルスを印加することで前記パルス充電を行いつつ、前記分極検出ステップにおいて前記分極電圧を検出しようとするときは、当該パルスの間隔を、前記分極解消時間以上空けるステップであることが好ましい。
この構成によれば、二次電池へのパルスの印加が終了した後に濃度分極が解消し終わる前に次のパルスが二次電池に印加されて、第2セル電圧を正しく検出できなくなるおそれが低減される。
また、前記濃度分極の変化による電圧変化を検出するステップは、前記パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とにより上昇した後、前記非水系電解質の濃度分極の進行による電圧変化を検出するステップであり、前記パルスの印加終了に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分低下した後、前記非水系電解質の濃度分極の解消による電圧変化を検出するステップと、前記濃度分極の解消による電圧変化で、前記閾値を補正するステップとをさらに備える。
上記の構成によれば、非水系電解質の濃度分極による劣化度合いを判定するにあたって、前記の濃度分極の進行による電圧の上昇時には、充電に伴うOCV(開放回路電圧)の変化が含まれているのに対して、前記パルスの印加終了によって、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分急激に低下した後に現れる前記濃度分極の解消(拡散)による電圧の低下時は、前記OCVの変化が含まれておらず、正確に判定することができる。
したがって、この濃度分極の解消(拡散)時の電圧変化で、前記閾値を補正することで、より正確なパルス充電の終了判定を行うことができる。
また、前記分極検出ステップは、前記二次電池に前記パルスを印加したときの当該二次電池のセル電圧と、当該パルスを印加した後に当該セル電圧が上昇して定常状態になったときの当該セル電圧との差を、電圧αとして検出するステップと、濃度分極が解消する際のセル電圧の電圧カーブの傾きとして予め設定された分極緩和係数をA、前記二次電池へのパルスの印加を終了したときの当該二次電池のセル電圧である第1セル電圧をB、一つ前のパルスの印加終了から今回のパルスの印加開始までの時間をTとした場合に、一つ前のパルスによって生じた濃度分極により生じる蓄積分極電圧Vcaを、下記の式(a)に基づき算出するステップと、前記分極電圧をVcとした場合に、下記の式(b)に基づいて、当該分極電圧Vcを算出するステップとを含むことが好ましい。
Vca=B−A・T ・・・(a)
Vc=α+Vca ・・・(b)
この構成によれば、二次電池に前記パルスを印加したときの当該二次電池のセル電圧と、当該パルスを印加した後に当該セル電圧が上昇して定常状態になったときの当該セル電圧との差が、電圧αとして検出される。そして、一つ前のパルスによって生じた濃度分極が残存していることにより生じる蓄積分極電圧Vcaが式(a)に基づき算出される。さらに、電圧αを、蓄積分極電圧Vca及び式(b)に基づき補正することにより、分極電圧Vcが得られるので、濃度分極の進行に伴う分極電圧を直接電圧αとして取得する場合よりも、分極電圧の検出精度を向上させることができる。
また、前記分極検出ステップにおいて検出される分極電圧が、前記第1閾値より小さい電圧値に設定された第2閾値以上になった場合、前記パルス充電ステップにおける充電電圧、充電電流、及びパルス幅のうち少なくとも1つを減少させるパルス変更ステップをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、分極電圧が第2閾値以上に増大し、すなわち二次電池の濃度分極が進んだ場合、充電パルスの充電電圧、充電電流、及びパルス幅のうち少なくとも1つが減少されるので、二次電池の濃度分極による劣化の進行が低減される。
また、前記第2閾値は、複数設けられ、前記パルス変更ステップは、前記分極検出ステップにおいて検出される分極電圧が、増大する過程において前記各第2閾値以上となる毎に、前記充電電圧、充電電流、パルス幅のうち少なくとも1つを減少させるステップであることが好ましい。
この構成によれば、二次電池の濃度分極が進んで分極電圧が増大するにつれて、徐々に充電電圧、充電電流、パルス幅のうち少なくとも1つが減少するので、二次電池の濃度分極の程度に応じてきめ細かく充電条件を変化させることができる。この結果、単位時間あたりの充電電荷量を過度に減少してしまうことで、過度に充電時間が増大してしまうおそれを低減することができる。
さらにまた、前記閾値を複数有し、最も大きい閾値以上となると、前記のようにパルス充電を終了し、それ未満の閾値では、その閾値以上となる毎に、充電電圧、充電電流、パルス幅の少なくとも1つを減少してゆくステップをさらに備えるようにしてもよい。
上記の構成によれば、上述のようにして濃度分極による二次電池の劣化を抑えつつ、或るレベル(SOC)まで急速充電を行った後、単位時間当りに注入する電荷量は少なくなり、充電時間が長くなるものの(従来のCCCV充電と比べたら、充分に短い)、満充電近くまで充電を行うことができる。
また、前記第1閾値は、セル当り0.1Vであることが好ましい。
この構成によれば、パルスON時間、パルス周期およびデューティのいずれを任意に変化させても、その結果として分極電圧が上記セル当り0.1V以上となると、サイクル特性が急激に悪化するので、閾値として好適である。
さらにまた、前記パルスの電圧の最大値を4.5V、電流の最大値を50A、パルス幅の最大値を1sec、パルス周期の最小値を3sec、デューティの最大値を33%とすることが好ましい。
この構成によれば、分極電圧を前記のセル当り0.1V程度までに抑えることができる。
また、本発明に係る電子機器は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池を備える電池パックと、前記二次電池を充電するための充電電流供給部および充電制御部を備える充電器と、前記二次電池によって駆動される負荷機器とを備え、前記電池パックは、前記二次電池のセル電圧を検出する電圧検出部と、その検出結果を充電器側へ送信する送信部とを備え、前記充電器は、前記送信部からのセル電圧を受信する受信部を備え、前記充電制御部は、前記充電電流供給部によって、前記二次電池へパルスを印加して充電させるパルス充電を行うパルス充電部と、前記電圧検出部で検出されるセル電圧を前記受信部で受信させ、当該受信部で受信されるセル電圧に、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下による変化が生じた後、当該受信部で受信されるセル電圧における、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を、分極電圧として検出する分極検出部と、前記分極検出部において検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記パルス充電部によるパルス充電を終了させる劣化検出部とを含む。
また、本発明に係る電子機器は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を備える電池パックと、前記非水系電解質二次電池を充電するための充電電流供給部および充電制御部を備える充電器と、前記非水系電解質二次電池によって駆動される負荷機器とを備えた電子機器において、前記電池パックは、セル電圧を検出する電圧検出部と、その検出結果を充電器側へ送信する送信部とを備えて構成され、前記充電器は、前記送信部からのセル電圧を受信する受信部を備え、前記充電制御部は、前記充電電流供給部に前記二次電池へパルス充電を行わせ、そのパルスの印加に対して、前記電圧検出部で検出されたセル電圧を受信し、そのセル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧変化分上昇した後に現れる前記非水系電解質の濃度分極の進行に伴う電圧変化と、前記パルスの印加の終了に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧変化分低下した後、前記非水系電解質の濃度分極の解消に伴う電圧変化との少なくとも一方が予め定める閾値以上となると、前記充電電流供給部に前記パルス充電を終了させる。
この構成によれば、負極と正極との間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池を、例えば10Cにも及ぶ大電流で急速充電するにあたって、このような二次電池では、過充電による劣化は、溶け出した正極活物質を多孔性保護膜などから成る耐熱層でブロックすることで防止できる。そこで、そのような非水系電解質二次電池を過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電するには、非水系電解質の濃度分極による劣化を監視していればよく、本発明では、充電器側の充電電流供給部が電池パック側の前記非水系電解質二次電池をパルス充電し、そのパルス電圧の印加に対するセル電圧の変化を電池パック側の電圧検出部で検出し、該電池パック側の送信部から充電器側の受信部へ送信して、充電制御部がパルス充電での電圧印加に対するセル電圧の変化から、前記濃度分極による劣化の度合いを判定する。
具体的には、前記パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧まで急激に上昇した後、濃度分極が無ければその電圧を維持するが、濃度分極が進行すると、負極側に移動したリチウムイオンによって該負極側の電解液の濃度が上がり、抵抗が上昇してセル電圧が上昇してゆく。そこで、前記充電制御部は、この濃度分極の進行に伴う電圧変化を検出して、予め定める閾値以上となると、パルス充電を終了する。および/または、前記パルスの印加の終了時には、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分急激に低下した後、パルス印加時に元々濃度分極が無ければその電圧を維持するが、濃度分極があれば、その解消に伴って、負極側に移動していたリチウムイオンが拡散して該負極側の電解液の濃度が下がり、抵抗が低下してセル電圧が低下してゆく。そこで、前記充電制御部は、充電電流供給部に次のパルスを間引く等させ、パルスの間隔を充分に確保した上で、この濃度分極の解消による電圧変化を検出して、予め定める閾値以上となると、パルス充電を終了する。
したがって、濃度分極による二次電池の劣化を抑えつつ、大電流で急速充電を行うことができる。また、非水系電解質の濃度分極による劣化度合いを判定するにあたって、前記パルスの印加による電圧の上昇時には、充電に伴うOCV(開放回路電圧)の変化が含まれているのに対して、前記パルスの印加の終了による電圧の低下時は、前記OCVの変化が含まれておらず、正確に判定することができる。
また、本発明に係る電池パックは、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池と、前記二次電池のセル電圧を検出する電圧検出部と、外部に接続される充電器からの充電電流をスイッチングすることにより前記二次電池にパルスを印加して充電するパルス充電を行うスイッチング素子と、前記電圧検出部によって検出されるセル電圧に基づいて、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下によるセル電圧の変化が生じた後、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴う前記セル電圧の変化量を分極電圧として検出する分極検出部と、前記分極検出部によって検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記スイッチング素子のスイッチングを停止させ、前記パルス充電を終了させる劣化検出部とを備える。
さらにまた、本発明に係る電池パックは、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を備える電池パックにおいて、前記二次電池のセル電圧を検出する電圧検出部と、充電器からの充電電流をスイッチングして前記二次電池をパルス充電するスイッチング素子と、前記電圧検出部で検出されたセル電圧を監視し、前記パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧まで上昇した後に現れる前記非水系電解質の濃度分極の進行による電圧変化と、前記パルスの印加の終了に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分低下した後、前記非水系電解質の濃度分極の解消による電圧変化との少なくとも一方が予め定める閾値以上となると、前記スイッチング素子のスイッチングを停止させ、前記パルス充電を終了させる充電制御部とを含む。
この構成によれば、負極と正極との間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池を備える電池パックを、例えば10Cにも及ぶ大電流で急速充電するにあたって、このような二次電池では、過充電による劣化は、溶け出した正極活物質を多孔性保護膜などから成る耐熱層でブロックすることで防止できる。そこで、そのような非水系電解質二次電池を過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電するには、非水系電解質の濃度分極による劣化を監視していればよく、本発明では、充電器側は前記大電流を供給するだけであり、電池パック側でスイッチング素子が充電電流をスイッチングすることで前記非水系電解質二次電池をパルス充電し、そのパルス電圧の印加に対するセル電圧の変化を電圧検出部で検出し、充電制御部がパルス充電での電圧印加に対するセル電圧の変化から、前記濃度分極による劣化の度合いを判定する。
具体的には、前記パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧まで急激に上昇した後、濃度分極が無ければその電圧を維持するが、濃度分極が進行すると、負極側に移動したリチウムイオンによって該負極側の電解液の濃度が上がり、抵抗が上昇してセル電圧が上昇してゆく。そこで、充電制御部は、この濃度分極の進行による電圧変化を検出して、予め定める閾値以上となると、前記スイッチング素子のスイッチングを停止させ、パルス充電を終了する。および/または、前記パルスの印加終了時には、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分急激に低下した後、パルス印加時に元々濃度分極が無ければその電圧を維持するが、濃度分極があれば、その解消に伴って、負極側に移動していたリチウムイオンが拡散して該負極側の電解液の濃度が下がり、抵抗が低下してセル電圧が低下してゆく。そこで、前記充電制御部は、前記スイッチング素子のスイッチングを休止させる等して、パルスの間隔を充分に確保した上で、この濃度分極の解消による電圧変化を検出して、予め定める閾値以上となると、パルス充電を終了する。
したがって、濃度分極による二次電池の劣化を抑えつつ、大電流で急速充電を行うことができる。また、非水系電解質の濃度分極による劣化度合いを判定するにあたって、前記パルス電圧の印加による分担電圧の上昇時には、充電に伴うOCV(開放回路電圧)の変化が含まれているのに対して、前記パルスの印加の終了による電圧の低下時は、前記OCVの変化が含まれておらず、正確に判定することができる。
また、本発明に係る充電器は、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池を備える電池パックを充電するための充電電流供給部と、前記充電電流供給部を制御する充電制御部と、前記電池パックの端子電圧を検出する電圧検出部とを備え、前記充電制御部は、前記充電電流供給部によって前記二次電池にパルスを印加させて充電することでパルス充電を行うパルス充電部と、前記電圧検出部によって検出されるセル電圧に基づいて、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下によるセル電圧の変化が生じた後、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴う電圧変化量を分極電圧として検出する分極検出部と、前記分極検出部によって検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記パルス充電部によるパルス充電を終了させる劣化検出部とを備える。
さらにまた、本発明に係る充電器は、充電電流供給部および充電制御部を備え、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を備える電池パックを充電する充電器において、前記電池パックの端子電圧を検出する電圧検出部を備え、前記充電制御部は、前記充電電流供給部に前記二次電池へパルス充電を行わせつつ、そのパルスの印加に対して前記電圧検出部で検出された端子電圧を監視し、前記パルスの印加終了に対して、端子電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分低下した後、前記非水系電解質の濃度分極の解消による分担電圧が予め定める閾値以上となると、前記充電電流供給部に前記パルス充電を終了させる。
この構成によれば、負極と正極との間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜などから成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池を、例えば10Cにも及ぶ大電流で急速充電するにあたって、このような二次電池では、過充電による劣化は、溶け出した正極活物質を前記多孔性保護膜などから成る耐熱層でブロックすることで防止できる。そこで、そのような非水系電解質二次電池を過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電するには、非水系電解質の濃度分極による劣化を監視していればよく、本発明では、充電器側の充電電流供給部が電池パック側の前記非水系電解質二次電池をパルス充電し、そのパルス電圧の印加に対する電池パックの端子電圧の変化を電圧検出部で検出し、充電制御部がパルス充電での電圧印加に対する端子電圧の変化から、前記濃度分極による劣化の度合いを判定する。
具体的には、前記パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧まで急激に上昇した後、濃度分極が無ければその電圧を維持するが、濃度分極が進行すると、負極側に移動したリチウムイオンによって該負極側の電解液の濃度が上がり、抵抗が上昇してセル電圧が上昇してゆく。これに対して、前記パルスの印加の終了時には、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧分急激に低下した後、パルス印加時に元々濃度分極が無ければその電圧を維持するが、濃度分極があれば、その解消に伴って、負極側に移動していたリチウムイオンが拡散して該負極側の電解液の濃度が下がり、抵抗が低下してセル電圧が低下してゆく。そこで、前記充電制御部は、充電電流供給部に次のパルスを間引く等させ、パルスの間隔を充分に確保した上で、この濃度分極の解消による電圧変化を電池パックの端子電圧から検出して、予め定める閾値以上となると、パルス充電を終了する。
したがって、濃度分極による二次電池の劣化を抑えつつ、大電流で急速充電を行うことができる。また、非水系電解質の濃度分極による劣化度合いを判定するにあたって、前記パルス電圧の印加による電圧の上昇時には、充電に伴うOCV(開放回路電圧)の変化が含まれているのに対して、前記パルスの印加の終了による電圧の低下時は、前記OCVの変化が含まれておらず、電池パックの外部からでも正確に判定することができる。
このような構成の充電方法、電子機器、電池パックおよび充電器によれば、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池を用いる。本件発明者は、非水系電解質二次電池の負極と正極との間に、耐熱層を設けることで、正極から溶け出した正極活物質の負極への移動が耐熱層によって妨げられるので、負極上で正極活物質が析出することで絶縁被膜が形成されることによる二次電池の劣化を低減できることを見い出した。
これにより、例えば10C(1Cは、二次電池の定格容量を定電流で放電して1時間で当該二次電池の残量が0となる電流値)といった大電流で非水系電解質二次電池を急速充電した場合であっても、急速充電に伴う正極活物質の負極への移動が耐熱層で妨げられるので、非水系電解質二次電池の劣化を抑制しつつ、充電電流を増大させて充電時間を短縮することが容易となる。
そして、濃度分極によって濃度が濃くなった負極側で該負極に入り切れないリチウムが表面に析出することによる劣化については、このような濃度分極の程度を監視して、濃度分極がある程度以上進んだことを検出したときに、負極での正極活物質の析出が進む前に充電を終了することで、負極での正極活物質の析出を抑制し、二次電池の劣化を低減することができる。
濃度分極そのものは、直接検出できないので、濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を分極電圧として検出し、分極電圧によって間接的に濃度分極の程度を判定する。そこで、パルスで充電を行うようにし、そのパルスの印加または印加の終了時、すなわちパルスの印加状態が変化したときのセル電圧の変化から、濃度分極による劣化の度合いを判定する。
具体的には、二次電池への充電パルスの印加に対して、セル電圧が充電電流と内部抵抗とによる電圧まで急激に上昇した後、濃度分極が無ければセル電圧はその電圧が維持される。しかし、濃度分極が進行すると、負極側に移動したリチウムイオンによって該負極側の電解液の濃度が上がり、電解液の抵抗値が増大してセル電圧が上昇してゆく。
これに対して、二次電池への充電パルスの印加終了時には、充電電流が内部抵抗を流れる際の電圧降下として生じていた電圧分、セル電圧が急激に低下した後、パルス印加時に元々濃度分極が無ければセル電圧はそのときの電圧のまま維持される。しかし、濃度分極があれば、濃度分極の解消に伴って、負極側に移動していたリチウムイオンが拡散して該負極側の電解液の濃度が下がり、電解液の抵抗値が低下してセル電圧が低下してゆく。そこで、濃度分極の進行や解消等、濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を分極電圧として検出し、分極電圧が予め定める第1閾値以上となると、パルス充電を終了する。
これにより、濃度分極により負極で正極活物質が析出することによる二次電池の劣化を低減することができる。また、大電流で非水系電解質二次電池を急速充電することにより濃度分極が生じても、濃度分極がある程度以上進む前に充電が終了するので、負極で正極活物質が析出するおそれが低減される結果、非水系電解質二次電池を、過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電することが容易となる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の第1の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。この電子機器は、電池パック1に、それを充電する充電器2および負荷機器3を備えて構成される。電池パック1は、図1では充電器2から充電が行われるけれども、該電池パック1が負荷機器3に装着されて、負荷機器3を通して充電が行われてもよい。電池パック1および充電器2は、給電を行う直流ハイ側の端子T11,T21と、通信信号の端子T12,T22と、給電および通信信号のためのGND端子T13,T23とによって相互に接続される。負荷機器3を通して充電が行われる場合も、同様の端子が設けられる。
電池パック1内で、端子T11から延びる直流ハイ側の充放電経路11には、充電用と放電用とで、相互に導電形式が異なるFET12,13が設けられている。その充放電経路11が二次電池14のハイ側端子に接続される。二次電池14のロー側端子は、直流ロー側の充放電経路15を介してGND端子T13に接続される。この充放電経路15には、充電電流および放電電流を電圧値に変換する電流検出抵抗16が設けられている。
二次電池14は、1または複数のセルが直並列に接続(図1の例では、各段1つのセルが4つ直列接続)されている。そして、そのセルの温度は温度センサ17(温度検出部)によって検出され、制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。また、各セルの端子間電圧は電圧検出回路20(電圧検出部)によって検出され、制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。さらにまた、電流検出抵抗16によって検出された電流値も、制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。アナログ/デジタル変換器19は、各入力値をデジタル値に変換して、充電制御判定部21へ出力する。
充電制御判定部21は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路などを備えて構成されている。そして、充電制御判定部21は、アナログ/デジタル変換器19からの各入力値に応答して、SOC(State Of Charge)を演算したり、通信部22(送信部)から端子T12,T22;T13,T23を介して充電器2へ、各セルの電圧、温度、及び異常の有無を送信したりする。充電制御判定部21は、正常に充放電が行われているときには、FET12,13をONして充放電を可能にし、異常が検出されるとFET12,13をOFFして充放電を禁止とする。
充電器2では、通信部22から送信されたセル電圧(セルの端子電圧)および温度や異常の有無を制御IC30の通信部32(受信部)で受信する。そして、充電制御部31が充電電流供給回路33を制御して、電池パック1へ充電電流を供給させる。充電電流供給回路33は、AC−DCコンバータやDC−DCコンバータなどから成り、入力電圧を、予め定める電圧値、電流値、およびパルス幅に変換して、端子T21,T11;T23,T13を介して、充放電経路11,15へ供給する。
充電制御部31は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成されている。そして、充電制御部31は、所定の制御プログラムを実行することにより、パルス充電部、分極検出部、劣化検出部、及びパルス変更部として機能する。
上述のように構成される電子機器において、二次電池14の各セルは、負極と正極との間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜から成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池によって構成されている。無機酸化物フィラーは、粒径が0.1μm〜50μmの範囲にあるアルミナ粉末またはSiO粉末(シリカ)より選ばれる。また、多孔性保護膜の厚みは、0.1μm〜200μmに設定されている。多孔性保護膜は、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む微粒子スラリーが、負極または正極の表面の少なくとも一方に塗布されて構成されている。
ここで、そのような多孔性保護膜から成る耐熱層を持たない通常のリチウムイオン二次電池の場合、SOCが120%を超えるような過充電を行ってしまうと、負極にリチウムが入り切れず、劣化してしまう。また、SOCが100%以下でも、過大な電圧で充電を行い、正極が高い電圧に晒されると、正極活物質から金属が溶出し、それが負極上に析出し、電解液の成分や負極の界面の成分と重合したような絶縁被膜が生成されてしまい、それが抵抗の高い被膜となって劣化してしまう。
これに対して、上述の多孔性保護膜から成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池の場合、本件発明者による実験によれば、前記内部短絡の発生を抑制できるだけでなく、過充電への耐性が高く、従来にない急速充電が可能であることが知見された。すなわち、非水系電解質二次電池において、過充電による劣化は、正極活物質が溶け出し、それが負極上で析出して絶縁被膜を形成するメカニズムによるものである。そして、本件発明者らは、上記構造を採用することで、溶け出した正極活物質が多孔性保護膜でブロックされて、非水系電解質二次電池の劣化を抑制できることを見出した。
このような多孔性保護膜から成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池の場合、標準的な充電電圧である4.2Vや4.25Vを超える電圧、例えば4.5Vで充電を行っても、またリチウムイオン二次電池の標準的な充電電流である1C(1Cは、二次電池の定格容量を定電流で放電して1時間で残量が0となる電流値)を超える電流値、例えば10Cや20Cの電流値で充電を行っても、塗布された多孔性保護膜から成る耐熱層によって、負極上への金属析出や絶縁被膜の形成を、ブロックして抑えることができる。
そこで、本実施の形態では、そのような耐熱層を有する非水系電解質二次電池14を過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電するにあたって、注目すべきは、充電器2側の充電制御判定部31は、充電電流供給回路30に、例えば2.5Ahの定格容量に対して20Cとなる50Aの大電流の電流パルス(充電パルス)を周期的に出力させることで、パルス充電を行わせる。このとき、非水系電解質二次電池14の端子電圧が、セル当り、例えば4.5Vの高電圧(図1の例では、二次電池14は4セル直列であるので、充電器2は18Vを出力)になることを許容するようになっている。
そして、充電制御判定部31は、電圧検出回路20によって読取られた各セル電圧を通信部22,32によって受信し、過充電とならないレベルで充電を停止させる。
これは、上述のような高電圧・大電流で充電を行うにあたって、上述のような耐熱層を有する非水系電解質二次電池14では、金属析出や絶縁被膜の形成による劣化が抑制されるので、非水系電解質の濃度分極による劣化を監視していればよいためである。そこで、充電制御判定部31は、電圧検出回路20によって検出された各セル電圧から、濃度分極による劣化のレベルを判定し、劣化が所定のレベルに達する前に充電電流の供給を停止させる。
図2は、濃度分極による劣化のメカニズムを説明するための図である。充電前の状態では、図2(a)で示すように、電解液中に溶け込んでいるリチウムイオンの濃度は一様である。新品時のこの濃度を最適濃度として、前記のような高電圧と大電流との少なくとも一方で急速充電を行うと、リチウムイオンが正極側(+)から負極側(−)へ急速に移動する。そして、リチウムイオンの濃度は、図2(b)で示すように、正極側(+)で薄くなり、負極側(−)で濃くなる。さらに急速充電が続くと、図2(c)で示すように、リチウムイオンの濃度が濃くなった負極側(−)で該負極に入り切れない金属リチウムが表面に析出してしまう。
一方、電解液の導電率は、図3で示すように、リチウムイオン濃度が適正であるときが最も高い。そして、リチウムイオン濃度が、適正な濃度より薄くなっても、濃くなっても、電解液の導電率は低くなる。すなわち、リチウムイオン濃度が薄くなっても、濃くなっても、電解液の抵抗は大きくなる。したがって、濃度分極が進むと、同じ充電電圧を印加しても充電される容量が減少し、劣化が進むことになる。
図4は、本件発明者の実験結果を示す波形図の一例である。セル当り、4.5Vの高電圧で、かつ50Aの大電流で、SOCが20%の状態から80%になるまでパルス充電を行なった場合のセル電圧および充電電流の変化を示すものであり、パルス(充電パルス)の周期10sec、デューティは10%である。
図5は、図4で示すパルスの電圧波形を拡大して示す図である。図5(a)で示すように、例えば端子電圧(セル電圧)が3.7Vのセルに、4.5Vのパルス電圧を印加すると、セル電圧は、先ずセルを充電電流が流れることによりセルの内部抵抗で生じる電圧降下に相当する電圧V1だけ急激に上昇する。その後、濃度分極が無い場合や、SOCが小さい場合にはその電圧V1、例えば4.35Vが維持される。
一方、SOCが或る程度大きくなり、かつ濃度分極が進行してゆくと、負極側に移動したリチウムイオンによって該負極側の電解液の濃度が上がり、電解液の抵抗、すなわちセルの内部抵抗が増大する。そして、この濃度分極の進行に伴う電解液の抵抗値の増大に応じて、図5(a)にしめすようにセル電圧が電圧V2(分極電圧)だけ緩やかに上昇してゆく。
これに対して、パルスの印加終了時(パルスの立下りエッジのタイミング)には、セルを流れる充電電流が略ゼロになることにより、セルの内部抵抗で生じていた電圧降下に相当する電圧V3分急激に低下する。そして、パルス印加時に元々濃度分極が無かった場合やSOCが小さい場合には、電圧V3分急激に低下したときの電圧、例えば前記初期状態におけるセル電圧である3.7Vがセル電圧として維持される。
一方、SOCが或る程度大きく、濃度分極が生じていれば、電圧V3分急激に低下した後、濃度分極の解消に伴って、負極側に移動していたリチウムイオンが拡散して該負極側の電解液の濃度が下がり、電解液の抵抗が緩やかに低下する。そして、この濃度分極の解消に伴う電解液の抵抗値の減少に応じて、セル電圧が電圧V4(分極電圧)だけ緩やかに低下してゆく。そこで、本実施の形態では、以下で示すようにして濃度分極に伴うセル電圧の変化の程度を判定し、セル電圧の変化が所定の閾値以上になったとき充電を停止する。
上述の電圧V2を分極電圧として用いてもよいが、電圧V2は、充電パルスが印加されている状態で検出されるので、電圧V2には、各セルが充電されることによるOCV(開放回路電圧,Open circuit voltage)の上昇分が含まれるため、誤差が生じる。一方、パルスの印加終了時には、充放電経路11,15には殆ど電流は流れない。従って、電圧検出回路20によって検出される電圧には、各セルが充放電されることによるOCVの変化分は含まれない。
そこで、パルスの印加終了時において、電圧検出回路20で検出されるセル電圧と、セル電圧が徐々に低下して定常状態になったときのセル電圧との差である電圧V4を分極電圧として取得することで、電圧V2を分極電圧として取得する場合よりも、分極電圧の検出精度を向上させることができる。
しかしながら、パルス周期が短かったり、デューティが大きかったりすると、分極が解消してセル電圧が定常状態に達する前に次のパルスが印加されてセル電圧が上昇してしまうため、電圧V4を正確に検出できなくなる。そこで、充電制御部31は、パルスの立上り時に検出される電圧V2を、分極の蓄積分に基づき補正することで、濃度分極に伴い生じる分極電圧Vcを算出するようにしてもよい。そして、このようにして得られた分極電圧Vcに基づいて、濃度分極の程度を判定し、充電(パルスの印加)を停止させる。
充電パルスの立上り直前のタイミングで一つ前の充電パルスによって生じた濃度分極が完全に解消していなかった場合、解消せずに残留していた濃度分極により生じる蓄積分極電圧Vcaが、電圧V1に含まれてしまう。そうすると、電圧V2は、本来の分極電圧Vcより、蓄積分極電圧Vcaだけ小さい電圧値となる。
そこで、充電制御部31は、蓄積分極電圧Vcaを、下記の式(1)に基づいて算出する。また、パルスの立下り時におけるセル電圧波形の拡大図を図5(b)に示す。
Vca=B−A・T ・・・(1)
式(1)において、分極緩和係数Aは、パルスの印加終了(立下り)時においてセル電圧が急激に低下した後、徐々に低下するセル電圧の電圧カーブから得られる回帰直線の傾きである。濃度分極電圧B(第1セル電圧)は、パルスの印加終了時(パルスの立下りタイミング)におけるセル電圧である。時間Tは、一つ前のパルスの印加終了(立下がり)タイミングから今回のパルスの印加開始(立上り)タイミングまでの時間である。
なお、パルスの印加終了(立下り)から濃度分極が解消するまでの時間より、時間Tが長くなった場合には、式(1)において蓄積分極電圧Vcaがマイナス(Vca<0)になってしまうので、蓄積分極電圧Vcaはゼロ(0)とする。
また、分極緩和係数Aは温度に依存するので、温度センサ17によって検出されたセル温度に対応した分極緩和係数Aの値をテーブルなどを参照して設定する。また、時間Tが長くなる程、濃度分極が解消して蓄積分極電圧Vcaは小さくなる。分極緩和係数Aは、温度が高くなる程小さくなる。
そして、充電制御部31は、実際の分極電圧Vcを、電圧V2(電圧α)と蓄積分極電圧Vcaとから、以下の式(2)に基づいて算出する。
Vc=V2+Vca ・・・(2)
さらに、充電制御部31は、その分極電圧Vcが予め定める閾値以上となると、分極による劣化が生じ始めていると判定し、充電を停止する。この閾値は、例えばセル当り0.1Vに設定されている。
なお、このような分極電圧Vcの検出にあたっては、アナログ/デジタル変換器19および電圧検出回路20によって、各セル電圧を例えば100msec周期でサンプリングすればよく、電圧検出精度は10mV程度あればよい。
表1は、図4で示した充電パターンのパルス周期およびデューティを変化させ、分極電圧Vc、およびサイクル維持率を測定したものである。この場合のサイクル維持率は、初期容量を100%として、各充電パターンでの充電および定電流1C(2.5A)放電を300サイクル繰返した後の維持容量の比率とした。
この表1から明らかなように、同じデューティの10%で比較した場合、パルス周期が短い条件程、分極電圧が小さく、サイクル維持率が高く、特に周期10sec(パルスON時間1sec)以下が良好である。そこで、パルスON時間を1secに固定してデューティを変化させた場合、デューティ50%ではサイクル劣化が大きいが、デューティ33%ではサイクル特性を良好に維持しつつ、最も充電時間を短縮できることが理解される。また、上記のようにパルス周期およびデューティを変化させた場合において、分極電圧Vcとサイクル維持率とから、分極電圧Vcがセル当り0.1V以上で分極による劣化が生じ始めていることが理解される。
これらの実験結果から、以下、本実施の形態では、セル当り、2.5Ahの容量で、充電電圧の最大値を4.5V、充電電流の最大値を50A、パルス幅の最大値を1sec、周期の最小値を3sec、デューティの最大値を33%、分極電圧Vcの閾値をセル当り0.1Vとする。
図6は、上述のように構成される電子機器の動作を説明するためのフローチャートである。充電制御部31は、通信部32,22を介して電池パック1が接続されたことを検知すると、充電動作を開始する。すなわち、充電制御部31は、ステップS1で、充電電流供給回路33によって、二次電池14に、パルス電圧の最大値が4.5Vとなる範囲内で、例えば予め定める周期3sec、デューティ33%で電流値50Aの電流パルスを供給させることによって、パルス充電を行わせる。
ステップS2では、充電制御部31が、上述のパルスの印加時(パルス立上りタイミング)の濃度分極の進行による電圧V2およびパルスの印加終了時(パルス立下りタイミング)における濃度分極電圧Bを測定する。ステップS3では、温度センサ17によってセル温度が測定される。ステップS4では、充電制御部31によって、そのセル温度に対応した分極緩和係数Aが設定される。
これに基づいて、ステップS5では、パルス周期およびパルス幅から前記時間Tが既知であるので、充電制御部31によって、式(1)から蓄積分極電圧Vcaが求められ、ステップS6では、式(2)から実際の分極電圧Vcが求められる。ステップS7では、充電制御部31によって、求められた実際の分極電圧Vcが予め定める閾値、例えば0.1V以上であるか否かが判断され、閾値以上であるときには充電電流供給回路33によるパルス充電が終了される。
そして、充電制御部31は、分極電圧Vcが閾値未満であるときにはステップS1に戻って、充電電流供給回路33によるパルス充電を継続させる。なお、このような動作は、パルス毎に行われてもよく、何パルスかに1回行われてもよい。また、セル温度の測定およびそれに伴う分極緩和係数Aの設定は、パルス毎に行われなくてもよく、これらの測定や設定処理が、別途の割込み処理として、さらに長い周期で行われるようにしてもよい。
このように構成することで、負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質二次電池14を、過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電するにあたって、濃度分極による劣化の度合いを判定しつつ充電が行われるので、濃度分極による二次電池の劣化を抑えつつ、大電流で急速充電を行うことができる。
また、非水系電解質の濃度分極による劣化度合いを判定するにあたって、パルス電圧の印加によるセル電圧の上昇時における電圧V2には、充電に伴うOCV(開放回路電圧)の変化が含まれているのに対して、パルス電圧の印加の終了による分担電圧の低下時は、OCVの変化が含まれていない。そこで、このときの濃度分極電圧Bを、前回のパルス印加終了からの時間Tおよび分極緩和係数Aを用いて求めた蓄積分極電圧Vcaで補正することで、実際の分極電圧Vcを正確に判定することができる。
[実施の形態2]
図7は、本発明の実施の第2の形態に係る電子機器における充電動作を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の電子機器には、前述の図1で示す電子機器において、充電器2の充電電流供給回路33が、充電電圧、充電電流、デューティの少なくとも1つが可変に構成されるとともに、制御IC30の充電制御部31の制御動作が、前述の図6とこの図7とで示すように異なるだけであり、残余の構成は図1と同様の構成を用いることができる。この図7において、図6に類似し、対応する処理には同一のステップ番号を付して示し、その説明を省略する。
注目すべきは、本実施の形態では、上述のように、充電器2の充電電流供給回路33は、充電電圧、充電電流、デューティの少なくとも1つが可変になっており、充電の進行に伴って、それらが低下されてゆくことである。具体的には、充電制御部31によって、先ず前記ステップS1では、充電動作の開始当初は、充電電圧、充電電流、デューティが最大値でパルス充電が開始され、ステップS7で分極電圧Vcが最小の閾値電圧、例えば0.07V以上となると、先ずステップS8で前記閾値が最大値であるか否かが判断され、そうでないときにはステップS9で次に大きな閾値、例えば0.08Vが設定される。さらにステップS9では、充電制御部31によって、前記充電電圧、充電電流、デューティの内の可変のパラメータの少なくとも1つ、例えば充電電流が40Aに低下されて前記ステップS1に戻る。
こうして、充電の進行に伴って、前記閾値の更新および充電電圧、充電電流、デューティの内の可変のパラメータの更新が繰返される。そして、例えば閾値が0.09Vからさらに最大値の0.1Vに増大して、当該閾値が最大値となり、かつ可変のパラメータ、例えば充電電流が、30Aから予め最小値として設定された20Aに低下するなどして、パラメータが最小値となった状態で、ステップS7で分極電圧Vcが閾値電圧以上となると(ステップS8でYES)、充電制御部31によって、パルス充電が終了される。
このように構成することで、上述のようにして濃度分極による二次電池14の劣化を抑えつつ、或るレベル(SOC)まで急速充電を行った後、単位時間当りに注入する電荷量は少なくなる。これにより、実施の形態1よりも、充電時間が長くなるものの(従来のCCCV充電と比べたら、充分に短い)、満充電近くまで充電を行うことができる。
[実施の形態3]
図8は、本発明の実施の第3の形態に係る電子機器における充電動作を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の電子機器には、前述の図1で示す電子機器の構成を用いることができ、制御IC30の充電制御部31の制御動作が、前述の図6とこの図8とで示すように異なるだけである。この図8において、図6に類似し、対応する処理には同一のステップ番号を付して示し、その説明を省略する。
注目すべきは、本実施の形態では、ステップS11において、所定タイミング、例えば10パルスに1回のタイミング(ステップS11でYES)で分極電圧V4の検出を行う。そして、分極電圧V4の検出を行うときは、濃度分極が解消するために必要な時間として予め設定された分極解消時間以上の期間、ステップS12で待機することで、分極解消時間以上、パルスの出力を休止する。そして、前回のパルス出力から充分に時間が経過し、パルスの印加終了(パルスの立下り)から少なくとも分極解消時間が経過した後に、ステップS2’において、濃度分極が解消したときにおける電圧V4を直接測定する。分極解消時間は、例えば実験的に求めることができる。
なお、パルスの印加終了から分極解消時間が経過した後に電圧V4を測定する例に限られず、例えばパルスの印加終了後のセル電圧を監視して、セル電圧が定常状態になった(セル電圧が変化しなくなった)とき、電圧V4を測定することで、濃度分極が解消してセル電圧が定常状態になったときの電圧V4を測定するようにしてもよい。
その後、前記ステップS7でこの分極電圧V4が閾値電圧以上となると処理を終了し、閾値未満であればステップS1に戻ってパルスの出力を再開する。この図8の処理においても、図7の処理と同様に、複数の閾値が設けられ、充電電圧、充電電流、デューティの少なくとも1つが可変となっていてもよい。
このように構成することで、多孔性保護膜から成る耐熱層を有する非水系電解質二次電池14を過充電とならないぎりぎりのレベルで急速充電するにあたって、次のパルスまでの間隔を延ばすことでパルスの間隔を充分に確保する。これにより、パルスの印加終了(パルスの立下り)後において、濃度分極が解消してセル電圧が定常状態になってから電圧V4を測定することで、電圧V4の検出精度、すなわちセルの劣化度合いの検出精度を向上することができる。
[実施の形態4]
図9は、本発明の実施の第4の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。この電子機器は、図1で示す電子機器に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。また、図9では、負荷機器3の記載を省略している。
注目すべきは、本実施の形態では、充電器2aは、前記大電圧・大電流をスイッチングせずに、直流で出力するだけで、電池パック1a側で、充電用のFET12(スイッチング素子)がスイッチングして二次電池14にパルス充電を行い、該電池パック1a側の充電制御判定部21aが濃度分極による劣化を判定し、充電を停止することである。
充電制御判定部21aは、例えば所定の制御プログラムを実行することにより、パルス充電部、分極検出部、劣化検出部、及びパルス変更部として機能する。
具体的には、制御IC18a内の充電制御判定部21aは、端子T11,T13間に充電電圧が印加されると、通常状態でONしているFET12,13を通して、電圧検出回路20または電流検出抵抗16によって充電電圧を検知する。そして、充電制御判定部21aは、充電用のFET12をスイッチングさせて二次電池14にパルス充電を行わせる。充電制御判定部21aは、そのパルス充電中に、濃度分極の進行により生じる電圧V2と濃度分極の解消により生じる電圧V4との少なくとも一方を電圧検出回路20で検出させる。そして、電圧検出回路20で検出された電圧が、前記0.1V等の閾値以上となると、FET12をOFFさせてパルス充電を終了させる。こうして、電池パック1aが単体で、濃度分極による二次電池14の劣化を抑えつつ、大電流で急速充電を行う。
このため、充電器2a側では、電池パック1aが装着されると接触スイッチ34がONする。制御IC30a内の充電制御部31aは入出力回路35を介して接触スイッチ34がONしたことを検知すると、充電電流供給回路33aによって、前記大電圧・大電流をスイッチングせずに、直流で出力させる。電池パック1a側が、濃度分極の判定によって充電を停止すると、充電制御部31aは、充電電流を検出する電流検出抵抗36からアナログ/デジタル変換器37によってそのことを検知し、充電電流供給回路33aに充電電流の供給を停止させる。このような電子機器において、電池パック1a側での充電停止の判定、異常に伴う保護動作および電池パック1aの装着検知などは、図1に示す通信部32,22を用いて行うようにしてもよい。
[実施の形態5]
図10は、本発明の実施の第5の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。この電子機器は、図1および図9で示す電子機器に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。また、図10では、負荷機器3の記載を省略している。
注目すべきは、本実施の形態では、充電器2bは、前記大電圧・大電流のパルス電圧を出力し、そのパルスの出力を所定周期で休止する。そして、充電器2bは、パルスの出力停止による濃度分極の解消に伴い得られる電圧V4を、電池パック1bの端子電圧から電圧検出回路38で検出し、劣化が判定されると、充電を停止する。
具体的には、充電器2b側では、電池パック1bが装着されると接触スイッチ34がONする。制御IC30b内の充電制御部31bは、入出力回路35を介して接触スイッチ34がONしたことを検知し、充電電流供給回路33に前記大電圧・大電流のパルスを出力させる。そして、充電制御部31bは、前述のように所定周期でパルスを間引くなどして、パルス間隔を充分に確保する。さらに充電制御部31bは、端子T21,T23間の端子電圧を電圧検出回路38によって検出し、当該端子電圧に基づき電圧V4を検出する。充電制御部31bは、このようにして得られた電圧V4に基づき濃度分極を判定する。
このようにして、充電器2b単体でも濃度分極による二次電池14の劣化を抑えつつ、大電流で急速充電を行うことができる。なお、電池パック1bの端子電圧には、FET12,13や充放電経路11,15の抵抗成分による電圧降下が含まれるが、これらは濃度分極の解消に伴う電圧変化を検出する微小な期間においては、一定と考えることができる。従って、パルス印加を終了してから濃度分極の解消によって緩やかに低下する電圧V4の測定に、影響を与えることはない。
ここで、特開2000−19234号公報には、二次電池に低周波の探知パルスを入れて、その応答電圧信号を測定し、その信号を分析して得られたパラメータと、実際に実時間放電法によって電池容量に関連して求めておいたパラメータとを対照することで、電池容量を推定する技術が記載されている。
しかしながら、この従来技術は、電池のDCIRのSOC依存性をパラメータ化し、電池容量を推定するものであり、電池容量に対して0.1C程度の低負荷放電を行わせ、濃度分極の発生していない電池のDCIRの測定を行っており、濃度分極によるDCIR変化は想定されていない。そして、容量を推定しているけれども、どれだけのレベルまで短時間で充電できるかの充電方法については示されておらず、充電は一般的なCCCV充電と思われる。これに対して、本発明では、急速充電を実現するために、大電流充電時の電圧波形から、濃度分極をリアルタイムに検知し、劣化を制御するものであり、全く異なるものである。
負極と正極との間に、樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜から成る耐熱層を有し、過電圧や過電流に強い非水系電解質二次電池を充電するにあたって、電池パック側の動作、充電器側の動作、または電池パック側と充電器側との協動動作として、パルス充電してみて、濃度分極の進行時と解消時との少なくとも一方における電圧変化から前記濃度分極の程度を判定し、所定の閾値となるまで大電圧・大電流で前記パルス充電を行うので、前記のような二次電池に対して、極めて有効に急速充電を行うことが容易となる。
本発明の実施の第1の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。 非水系電解質の濃度分極による劣化のメカニズムを説明するための図である。 前記電解液のリチウムイオン濃度と導電率との関係を示すグラフである。 本件発明者の実験結果を示す波形図である。 図4で示すパルス波形の1パルス分の電圧波形を拡大して示す図である。 本発明の実施の第1の形態の充電動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の第2の形態の充電動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の第3の形態の充電動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の第4の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の第5の形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,1a,1b 電池パック
2,2a,2b 充電器
11,15 充放電経路
12,13 FET
14 二次電池
16,36 電流検出抵抗
17 温度センサ
18,18a,18b,30,30a,30b 制御IC
19,37 アナログ/デジタル変換器
20,38 電圧検出回路
21,21a,21b 充電制御判定部
22,32 通信部
31,31a,31b 充電制御部
33,33a 充電電流供給回路
34 接触スイッチ
35 入出力回路

Claims (14)

  1. 負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池を充電するための方法であって、
    前記二次電池にパルスを印加して充電するパルス充電を行うパルス充電ステップと、
    前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下によるセル電圧の変化が生じた後、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を分極電圧として検出する分極検出ステップと、
    前記分極検出ステップにおいて検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記パルス充電を終了する劣化検出ステップとを含むことを特徴とする非水系電解質二次電池の充電方法。
  2. 前記分極検出ステップは、
    前記二次電池に前記パルスを印加したときの当該二次電池のセル電圧と、当該パルスを印加した後に当該セル電圧が上昇して定常状態になったときの当該セル電圧との差を、前記非水系電解質の濃度分極の進行に伴う分極電圧として検出するステップであること
    を特徴とする請求項1記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  3. 前記分極検出ステップは、
    前記二次電池へのパルスの印加を終了したときの当該二次電池のセル電圧である第1セル電圧と、当該パルスの印加を終了した後に当該セル電圧が低下して定常状態になったときのセル電圧である第2セル電圧との差を、前記非水系電解質の濃度分極の解消に伴う分極電圧として検出するステップであること
    を特徴とする請求項1記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  4. 前記分極検出ステップは、
    前記第1セル電圧を検出してから前記濃度分極が解消するために必要な時間として予め設定された分極解消時間以上の時間が経過した後の前記セル電圧を、前記第2セル電圧として検出するステップであること
    を特徴とする請求項3記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  5. 前記パルス充電ステップは、
    前記二次電池に所定の周期でパルスを印加することで前記パルス充電を行いつつ、前記分極検出ステップにおいて前記分極電圧を検出しようとするときは、当該パルスの間隔を、前記分極解消時間以上空けるステップであること
    を特徴とする請求項4記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  6. 前記分極検出ステップは、
    前記二次電池に前記パルスを印加したときの当該二次電池のセル電圧と、当該パルスを印加した後に当該セル電圧が上昇して定常状態になったときの当該セル電圧との差を、電圧αとして検出するステップと、
    濃度分極が解消する際のセル電圧の電圧カーブの傾きとして予め設定された分極緩和係数をA、前記二次電池へのパルスの印加を終了したときの当該二次電池のセル電圧である第1セル電圧をB、一つ前のパルスの印加終了から今回のパルスの印加開始までの時間をTとした場合に、一つ前のパルスによって生じた濃度分極により生じる蓄積分極電圧Vcaを、下記の式(a)に基づき算出するステップと、
    前記分極電圧をVcとした場合に、下記の式(b)に基づいて、当該分極電圧Vcを算出するステップとを含むこと
    を特徴とする請求項1記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
    Vca=B−A・T ・・・(a)
    Vc=α+Vca ・・・(b)
  7. 前記分極検出ステップにおいて検出される分極電圧が、前記第1閾値より小さい電圧値に設定された第2閾値以上になった場合、前記パルス充電ステップにおける充電電圧、充電電流、及びパルス幅のうち少なくとも1つを減少させるパルス変更ステップをさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  8. 前記第2閾値は、複数設けられ、
    前記パルス変更ステップは、
    前記分極検出ステップにおいて検出される分極電圧が、増大する過程において前記各第2閾値以上となる毎に、前記充電電圧、充電電流、パルス幅のうち少なくとも1つを減少させるステップであること
    を特徴とする請求項7記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  9. 前記第1閾値は、セル当り0.1Vであること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  10. 前記パルスの電圧の最大値を4.5V、電流の最大値を50A、パルス幅の最大値を1sec、パルス周期の最小値を3sec、デューティの最大値を33%とすること
    を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  11. 前記耐熱層は、
    樹脂結着剤と無機酸化物フィラーとを含む多孔性保護膜であること
    を特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池の充電方法。
  12. 負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池を備える電池パックと、
    前記二次電池を充電するための充電電流供給部および充電制御部を備える充電器と、
    前記二次電池によって駆動される負荷機器とを備え、
    前記電池パックは、前記二次電池のセル電圧を検出する電圧検出部と、その検出結果を充電器側へ送信する送信部とを備え、
    前記充電器は、前記送信部からのセル電圧を受信する受信部を備え、
    前記充電制御部は、
    前記充電電流供給部によって、前記二次電池へパルスを印加して充電させるパルス充電を行うパルス充電部と、
    前記電圧検出部で検出されるセル電圧を前記受信部で受信させ、当該受信部で受信されるセル電圧に、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下による変化が生じた後、当該受信部で受信されるセル電圧における、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴うセル電圧の変化量を、分極電圧として検出する分極検出部と、
    前記分極検出部において検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記パルス充電部によるパルス充電を終了させる劣化検出部とを含むこと
    を特徴とする電子機器。
  13. 負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池と、
    前記二次電池のセル電圧を検出する電圧検出部と、
    外部に接続される充電器からの充電電流をスイッチングすることにより前記二次電池にパルスを印加して充電するパルス充電を行うスイッチング素子と、
    前記電圧検出部によって検出されるセル電圧に基づいて、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下によるセル電圧の変化が生じた後、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴う前記セル電圧の変化量を分極電圧として検出する分極検出部と、
    前記分極検出部によって検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記スイッチング素子のスイッチングを停止させ、前記パルス充電を終了させる劣化検出部と
    を備えることを特徴とする電池パック。
  14. 負極と正極との間に耐熱層を有する非水系電解質の二次電池を備える電池パックを充電するための充電電流供給部と、
    前記充電電流供給部を制御する充電制御部と、
    前記電池パックの端子電圧を検出する電圧検出部とを備え、
    前記充電制御部は、
    前記充電電流供給部によって前記二次電池にパルスを印加させて充電することでパルス充電を行うパルス充電部と、
    前記電圧検出部によって検出されるセル電圧に基づいて、前記パルスの印加状態の変化に伴い前記二次電池を流れる充電電流が変化することにより、当該二次電池の内部抵抗で生じる電圧降下によるセル電圧の変化が生じた後、前記非水系電解質の濃度分極の変化に伴う電圧変化量を分極電圧として検出する分極検出部と、
    前記分極検出部によって検出された分極電圧が予め定める第1閾値以上になると、前記パルス充電部によるパルス充電を終了させる劣化検出部と
    を備えることを特徴とする充電器。
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