JP5040741B2 - 自動ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラやレーダー等により検知された障害物との衝突可能性に応じて自動的に制動力を出力する自動ブレーキ装置に関する。
従来、車載カメラやレーダー装置等において認識された障害物との衝突を回避するように、又は衝突時の衝撃を和らげるように種々の車両制御を行なう制御システムが、PCS(Pre-Crush Safety system)等の名称で知られ、実用化されている。
こうした制御システムの一例であって、障害物の接近及び衝突に応じて自動ブレーキ制御を行なう装置についての発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、レーダー等により認識された対象物との相対距離等に応じて段階的な制動制御を行ない、衝突検知センサー(通常は加速度センサーが用いられる)等による衝突検知後は、自車速が停止するまで、更には停止してから所定の操作が行なわれるまで制動力の出力を継続するものとしている。
特開2007−145313号公報
ところで、衝突前に障害物の接近に応じて自動ブレーキ制御を行なう場合において、車載カメラやレーダー装置が認識する障害物は、歩行者や車両等の制動必要性(衝突回避及び衝突時の衝撃軽減の必要性)が高いものに限らず、路面の段差や路面上のゴミ等の制動必要性が低いものも障害物として認識してしまう場合がある。
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置においては、自動ブレーキ制御を行なう際の制動力を出力する時間を決定する際に、障害物の種類についての考慮がなされていない。このため、制動必要性が低いものに対して車両が停止するまで自動ブレーキ制御が継続し、運転者が煩わしさを感じる場合がある。また、車両が不必要に停止することにより、後続車両との関係で好ましくない状況が生じ得る。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、制動力を出力する時間を、障害物の種類に応じて適切に決定することが可能な自動ブレーキ装置を提供することを、主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
車両周辺の障害物を検知する障害物検知手段と、
所望の制動力を出力可能なブレーキ装置と、
前記障害物検知手段により検知された障害物との関係に基づいて、制動力を出力するように前記ブレーキ装置を制御する制御手段と、を備える自動ブレーキ装置であって、
前記障害物検知手段により検知された障害物の種類を判別する障害物種類判別手段を備え、
前記制御手段は、該障害物種類判別手段の判別結果に基づいて、前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間を異ならせることを特徴とする、
自動ブレーキ装置である。
この本発明の第1の態様によれば、障害物検知手段により検知された障害物の種類を判別する障害物種類判別手段を備え、障害物種類判別手段の判別結果に基づいてブレーキ装置に制動力を出力させる時間を異ならせるため、制動力を出力する時間を、障害物の種類に応じて適切に決定することができる。
本発明の第2の態様は、
車両周辺の障害物を検知する障害物検知手段と、
車両の制動力を出力可能なブレーキ装置と、
前記障害物検知手段により検知された障害物との関係に基づいて、制動力を出力するように前記ブレーキ装置を制御する制御手段と、を備える自動ブレーキ装置であって、
前記障害物検知手段により検知された障害物の種類を判別する障害物種類判別手段を備え、
前記制御手段は、該障害物種類判別手段の判別結果に基づいて、前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間の決定手法を異ならせることを特徴とする、
自動ブレーキ装置である。
この本発明の第2の態様によれば、障害物検知手段により検知された障害物の種類を判別する障害物種類判別手段を備え、障害物種類判別手段の判別結果に基づいてブレーキ装置に制動力を出力させる時間の決定手法を異ならせるため、制動力を出力する時間を、障害物の種類に応じて適切に決定することができる。
本発明の第1又は第2の態様において、「制動必要性」とは、衝突回避の必要性、及び衝突時の衝撃軽減の必要性をいう。
本発明の第1又は第2の態様において、
前記障害物種類判別手段は、前記障害物検知手段により検知された障害物が、制動必要性の高い第1の所定障害物であるか、該第1の所定障害物以外の第2の所定障害物であるか、を判別する手段であり、
前記制御手段は、前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第1の所定障害物であると判定された場合の前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間が、前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第2の所定障害物であると判定された場合の前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間以上となるように、前記自動制動時間を決定する手段であるものとしてもよい。
この場合、
運転者の制動解除意志を検知する制動解除意志検知手段を備え、
前記制御手段は、前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第1の所定障害物であると判定された場合には、前記制動解除意志検知手段により運転者の制動解除意志が検知されなければ前記制動力の出力を停止しないように、前記ブレーキ装置を制御する手段であるものとしてもよい。
また、本発明の第1又は第2の態様において、
前記第1の所定障害物は、例えば歩行者を含む。
また、本発明の第1又は第2の態様において、
前記第1の所定障害物は、例えば車両を含む。
本発明によれば、制動力を出力する時間を、障害物の種類に応じて適切に決定することが可能な自動ブレーキ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
以下、本発明の一実施例に係る自動ブレーキ装置1について説明する。図1は、自動ブレーキ装置1の全体構成の一例を示す図である。自動ブレーキ装置1は、主要な構成として、カメラ10と、レーダー装置20と、車両状態検知用センサー30と、自動ブレーキ制御解除スイッチ40と、ブレーキ装置50と、マスターECU(Electronic Control Unit)70と、を備える。なお、図中矢印は、例えば多重通信線を介し、CAN(Controller Area Network)やBEAN、AVC−LAN、FlexRay等の適切な通信プロトコルを用いて行なわれる車両内の情報通信の流れを示す。
カメラ10は、例えば、ウインドシールド中央上部に配設されたCCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を利用したカメラであり、車両前方斜め下方を撮像領域とし、数[ms]毎に繰り返し撮像を行なう。図2は、カメラ10の構成例である。カメラ10は、例えば、撮像レンズ12と、イメージセンサー14と、電子制御部16と、を備える。以下、カメラ10がCCDカメラであるものとして説明する。イメージセンサー14は、例えばインターライン型イメージセンサーであり、光電変換を行なう受光素子であるフォトダイオードと、これに対応するCCDとをそれぞれ2次元平面状に配列し、フォトダイオードとCCDの間にアナログスイッチとして機能するトランスファゲートを有する。各フォトダイオードの前側(撮像レンズ12側)には、集光のためのマイクロレンズが取り付けられている。なお、こうした構造は、あくまでイメージセンサー14の機能を簡易に説明するために模式的に例示したものであり、機能性向上等のための如何なる設計変更も許容される。また、インターライン型イメージセンサーに限らず、CCD自体が受光素子として機能するフルフレームトランスファ型やフレームトランスファ型のイメージセンサーを用いてもよい。電子制御部16は、例えば、マイクロコンピューターや電子回路等が用いられ、イメージセンサー14が有するトランスファゲートの開閉タイミングを制御することによりカメラ10のシャッタースピードや撮像周期(例えば、1秒間に数十回程度)を調節する。そして、電子制御部16は、イメージセンサー14の出力回路から出力されるデータに対して所定のゲインによる増幅等を行なって、画像データとしてマスターECU70に出力する。なお、カメラ10は、複数個のカメラによるステレオカメラ装置であってもよい。
レーダー装置20は、例えば、ミリ波レーダー装置であり、フロントグリル部等に配設される。図3は、レーダー装置20の構成例である。レーダー装置20は、例えば、変調信号発生装置21、VCO(Voltage-Controlled Oscillator)22、送信用アンテナ23、アレイアンテナ24、スイッチ部25、ミキサー26、ローパスフィルター27、A/D変換器28、及びDSP(Digital Signal Processor)29等を備える。なお、この他にも、各所に図示しないアンプ等が配置され、適宜増幅処理を行なう。変調信号発生装置21が三角波を変調した変調信号を出力すると、VCO22は、三角波の勾配に応じて周波数が増減するように変調された送信用信号を出力する。この送信用信号は、送信用アンテナ23により車両前方に放射される。送信用信号の一部はミキサー26に出力される。アレイアンテナ24は、複数のアンテナ素子を有する。各アンテナ素子は、スイッチ部25により周期的にレーダー本体部と電気接続される。従って、各アンテナ素子が受信した受信波信号は、順次選択されてミキサー26に出力される。これにより、受信波信号がダウンコンバートされて、ビート信号が生成される。なお、スイッチ部25を有さず、全てのアンテナ素子の受信波信号に対してミキシング処理を行なってもよい。ビート信号は、ローパスフィルター27を介してA/D変換器28に入力され、変調信号発生装置21の変調信号(又はVCO22の送信用信号)と同期したタイミングでデジタル信号に変換され、DSP29に出力される。DSP29は、入力されたデジタル信号に対してFM−CWレーダーの原理を適用して障害物と思われる物標との距離及び相対速度を算出し、DBF(Digital Beam Forming)によって物標の方位角を算出する。FM−CWやDBFの詳細については、既に種々の文献等が公知となっているため、説明を省略する。そして、DSP29は、距離及び方位角から物標の横位置を算出し、距離、相対速度、及び横位置(以上、物標データと総称する)をマスター制御装置70に出力する。なお、横位置とは、車両中心軸の延長線からの乖離をいう(図4参照)。
以上、障害物検知のためのデバイスの例としてカメラ10及びレーダー装置20を例示したが、本発明はこれらに限定されず、レーザーレーダー、ソナー等を障害物検知手段の一部として備えてもよい。
車両状態検出用センサー30は、例えば車速センサー、ヨーレートセンサー、操舵角センサー、アクセル開度センサー、後述するブレーキ装置50のマスター圧センサー等を含む。
自動ブレーキ制御解除スイッチ40は、運転性から操作可能な任意の位置に配設され、常態でオフ状態に維持されており、運転者により操作がなされたときにオン状態となる。自動ブレーキ制御解除スイッチ40の出力は、マスターECU70に出力される。なお、アクセル開度センサーやマスター圧センサー等が自動ブレーキ制御解除スイッチ40として機能してもよい。
ブレーキ装置50は、例えば所望の制動力を出力可能な電子制御式ブレーキ装置である。図5は、ブレーキ装置50の構成例である。ブレーキ装置50は、ブレーキECU50Aと、ブレーキペダルになされたブレーキ操作が伝達されるマスターシリンダー51と、ブレーキ液を蓄えるリザーバータンク52と、ストロークシミュレーター53と、各車輪に出力される制動力を調節するブレーキアクチュエーター54と、を備える。ブレーキアクチュエーター54は、ポンプ55及びこれを駆動するモータ56と、ポンプ55から圧送される油圧によって内部の油圧が高圧に維持されるアキュームレーター57と、マスターシリンダー51からの油圧を遮断可能な切替バルブ58と、各車輪に対して設けられ、開閉動作によって各車輪に出力される制動力を調節する各車輪用制御バルブ59A、59B、59C、及び59D(図5では、簡便のため、一つのブロックとして記載している)と、を備える。なお、各車輪からリザーバータンク52に還流する油圧経路については、図示及び説明を省略する。
ブレーキ装置50は、通常時において切替バルブ58が閉状態となっており、マスターシリンダー51と各車輪用制御バルブ59A〜59Dとの間が遮断されている。一方、アキュームレーター57内部のアキュームレーター圧はブレーキECU50Aにより監視されており、これが所定の圧力を下回るとアキュームレーター圧を上昇させるようにモータ56が駆動される。この状態で運転者によりブレーキペダルが踏み込まれると、マスターシリンダー51内部の液圧室に発生するマスターシリンダー圧が通信によりブレーキECU50Aに入力される。ブレーキECU50Aは、マスターシリンダー圧に応じた制動力を出力するように、各車輪用制御バルブ59A〜59Dを制御する。
また、ブレーキ装置50は、ブレーキペダルの踏み込み量とは無関係に各車輪用制御バルブ59A〜59Dを制御することにより、所望の制動力を出力することが可能である。なお、係るブレーキペダルの踏み込み量とは独立したブレーキ制御に基づく制動力を、運転者による自主的なブレーキ操作に基づく制動力が上回る場合は、ブレーキ操作による制動力が優先的に出力されるのが望ましい。
なお、ブレーキ装置50は、上記説明した油圧により作動する電子制御式ブレーキ装置に限らず、電動アクチュエーターにより作動する電子制御式ブレーキ装置が用いられてもよい。
マスターECU70は、例えば、CPUを中心としてROMやRAM等がバスを介して相互に接続されたコンピューターユニットであり、その他、HDD(Hard Disc Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)ドライブ、CD(Compact Disc)ドライブ、フラッシュメモリ等の記憶装置やI/Oポート、タイマー、カウンター等を備える。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。また、マスターECU70は、ROMに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより機能する主要な機能ブロックとして、障害物認識部72と、障害物種類判別部74と、衝突可能性判定部76と、自動ブレーキ制御部78と、を備える。なお、これらの機能ブロックが明確に別のプログラムに基づくものである必要はなく、同一プログラムの中に各機能ブロックを実現する複数の部分が含まれていてもよい。
障害物認識部72は、カメラ10及びレーダー装置20の出力に基づいて、障害物との距離、相対速度、横位置を認識する。具体的には、レーダー装置20が出力した物標データのうち、カメラ10により存在が確認されたものを障害物とする。障害物認識部72は、カメラ10の撮像画像において隣接画素に比して輝度差(カラー画像の場合は色彩をも含めて画素値差)が大きい特徴点を抽出し、特徴点を連ねることにより抽出される画像領域を、障害物の輪郭として認識する。このようにして認識された障害物は、画像上の位置から大凡の距離及び横位置が算出可能となる。また、距離の時間変化を観察することにより相対速度を算出可能である。従って、レーダー装置20の出力する物標データとカメラ10の撮像画像解析との組み合わせによって障害物を十分な精度で認識することができる。
障害物種類判別部74は、障害物認識部72により認識された障害物が制動必要性の高い第1の所定障害物であるか、第2の所定障害物であるかを判別する。第1の所定障害物とは、例えば、車両、歩行者、及び自転車等を含む。第2の所定障害物とは、第1の所定障害物以外のものであり、例えば、路面の段差、陥没、ゴミ(落下物)等が考えられる。
車両を判別するには、例えば、レーダー装置20の受信波強度が第1の閾値以上であり、且つカメラ10の撮像画像に占める領域の面積が基準面積(例えば、軽自動車等、最も前方又は後方から見た面積が小さい車両の当該面積を初期面積とし、これに自車両との距離に応じて小さくなる係数を乗じた面積)以上であるものを車両と判別すればよい。
また、歩行者を判別するには、例えば、レーダー装置20の受信波強度が第1の閾値未満で第2の閾値以上であり(第1の閾値>第2の閾値)、且つカメラ10の撮像画像に占める領域の高さ(画像上下方向に関する長さ)が基準高さ(例えば、歩行可能な子供の身長である70〜80[cm]程度に自車両との距離に応じて小さくなる係数を乗じた高さ)以上であるものを歩行者と判別すればよい。自転車の判別も、歩行者と概ね同じ手法により行なうことができる。
なお、障害物の判別は、以上説明した手法に限らず、車車間通信や歩行者が携帯する無線タグ、携帯電話等との通信に基づいて行なってもよい。また、障害物種類判別部74は、障害物認識部72とは一体のプログラムとして構成されてよい。
衝突可能性判定部76は、(1)障害物との距離を相対速度で除して算出される衝突時間(TTC;Time To Collision)、(2)自車両の車速、(3)障害物の横位置、(4)障害物との距離、相対速度、及び横位置に基づき当該障害物が自車両に並んだ際にその横位置が閾値以内になると予測されるか否か、等の各要素に基づいて、障害物との衝突可能性を総合的に判定する。この際に、車両状態検出用センサー30により検出される種々の状態を加味してよい。なお、衝突可能性の判定については既に種々の文献が公知となっているため、詳細な説明を省略する。
自動ブレーキ制御部78は、衝突可能性判定部76の判定結果に基づいて、所定の制動力(衝突可能性に応じて増加させてもよい)を出力するようにブレーキECU50Aに指示信号を出力する(自動ブレーキ制御)。最も簡易な例では、例えば衝突可能性が所定値以上である場合に、自動ブレーキ制御を実行する。
この際に、障害物種類判別部74の判別結果に基づいて、異なる手法により自動ブレーキ制御の作動時間を決定する。歩行者や車両等の制動必要性が高い障害物に対しては十分に長い時間、自動ブレーキ制御を継続する必要がある一方で、路面の段差やゴミ等の制動必要性が低いものに対して自動ブレーキ制御が長時間継続すると、運転者が煩わしさを感じる場合があるからである。また、車両が不必要に停止することにより、後続車両との関係で好ましくない状況が生じ得る。
なお、第2の所定障害物に対して全く自動ブレーキ制御を行なわないという選択は、好都合ではない。路面の段差や陥没を乗り越える際に適度な制動は好都合であるし、軽いゴミ等も高速で車両と衝突すればその衝撃が無視できないからである。
図6は、自動ブレーキ制御部78が自動ブレーキ制御の作動時間を決定する手順を含む、マスターECU70が実行する特徴的な処理の流れを示すフローチャートの一例である。本フローは、例えば所定周期をもって繰り返し実行される。
まず、障害物認識部72が、カメラ10やレーダー装置20から入力された画像データ、及び物標データに基づき障害物を認識する(S100)。障害物種類判別部74は、当該障害物が第1の所定障害物であるか、第2の所定障害物であるかを判別する(S102)。障害物が第1の所定障害物であると判別された場合は、ブレーキ継続フラグをオンに設定する(S104)。ブレーキ継続フラグは、マスターECU70のRAM等の所定領域に、オン又はオフ(或いは値1又は値0)の2値項目として設定される値であり、初期値としてオフに設定されている。
そして、衝突可能性判定部76が、当該障害物について衝突可能性が高い(所定値以上である)か否かを判定する(S106)。衝突可能性が低い(所定値未満である)と判定した場合は、何も処理を行なわずに本フローの1ルーチンを終了する。
衝突可能性が高いと判定した場合は、自動ブレーキ制御を開始する(S108)。そして、所定時間経過するのを待って(S110)、ブレーキ継続フラグがオンであるかオフであるかを判定する(S112)。
ここで、「所定時間」は、予め定められた一定値であってもよいが、前述したTTCに応じた時間(TTCをそのまま用いてもよいし、TTCに付加時間を付加してもよい)を用いてもよい。
ブレーキ継続フラグがオフである場合は、自動ブレーキ制御を終了する(S114)。すなわち、ブレーキ装置50からの制動力の出力を解除するようにブレーキECU50Aに指示信号を出力する。そして、本フローの1ルーチンを終了する。
これにより、障害物が第2の所定障害物である場合は、自動ブレーキ制御の開始から所定時間経過すると、速やかに制動力の出力が解除される。この結果、当該車両では、路面の段差を乗り越えたりするための適度な制動力を出力した後、速やかに通常の運転状態に復帰することとなる。従って、制動必要性が低いものに対して自動ブレーキ制御が長時間継続し、運転者が煩わしさを感じたり、車両が不必要に停止することにより、後続車両との関係で好ましくない状況が生じたりするという不都合が生じるのを抑制することができ
る。
ここで、S112において「所定時間」としてTTCを用いると好適である点について説明する。TTCは、障害物との距離を相対速度で除して算出される時間であり、障害物認識時点から衝突までの予想所要時間と換言できる。従って、「所定時間」としてTTCを用いると、少なくとも衝突までの予想所要時間の間、自動ブレーキ制御が継続することとなる。この結果、障害物との衝突を回避又はその衝撃を緩和するのに、より適切な時間(必要充分な時間)、自動ブレーキ制御を継続させることができ、前述の不都合が生じるのを、より効果的に抑制することができる。
一方、ブレーキ継続フラグがオンである場合は、運転者の制動解除意志が検知されるのを待って、自動ブレーキ制御を終了する(S116、S118)。すなわち、運転者の制動解除意志が検知されるまでの間、自動ブレーキ制御を継続する。運転者の制動解除意志は、例えば、(A)運転者による自動ブレーキ制御解除スイッチ40の操作、(B)運転者がアクセルオフの状態からアクセルペダルを所定開度以上踏み込んだこと、(C)運転者がブレーキペダルを所定踏量以上踏み込んだ状態から、アクセルペダルを所定開度以上踏み込んだこと、等により検知することができる。なお、(B)、又は(C)により運転者の制動解除意志を検知する場合、自動ブレーキ制御解除スイッチ40は必須の構成でない。自動ブレーキ制御を終了すると、ブレーキ継続フラグをオフに変更し(S120)、本フローの1ルーチンを終了する。
これにより、障害物が第1の所定障害物である場合は、自動ブレーキ制御の開始から所定時間経過しても、運転者の制動解除意志が検知されるまでの間は、自動ブレーキ制御が継続することとなる。この結果、制動必要性の高い障害物に対しては十分な制動力を出力して衝突を回避、又は衝突時の衝撃を軽減することができる。
以上より、本実施例の自動ブレーキ装置によれば、制動力を出力する時間を、障害物の種類に応じて適切に決定することができる。このため、制動必要性の低い障害物に対して長時間自動ブレーキ装置が継続することによる不都合を抑制することができる。また、制動必要性の高い障害物に対しては十分な時間、自動ブレーキ装置を継続し、衝突を回避、又は衝突時の衝撃を軽減することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、単に衝突可能性に基づいて自動ブレーキ制御を行なう自動ブレーキ装置として説明したが、警報出力、操舵回避、シートベルト自動巻き取り、プリクラッシュエアバッグの作動、歩行者用エアバッグの作動等を段階的に行なう総合的な衝突安全制御装置の一部として構成されると好適である。この場合、例えば、衝突可能性が低い段階から、警報出力、制動力のブースト率を高める、操舵比を大きくする、シートベルトを自動的に巻き上げる、自動的ブレーキ制御を行なう等の順で衝突を回避又は衝突時の衝撃を軽減するための制御を行なってよい。
また、図7に示す如く、単に第1の所定障害物である場合には第1の所定時間経過するのを待って自動ブレーキ制御を解除し、第2の所定障害物である場合には第2の所定時間経過するのを待って自動ブレーキ制御を解除するものとしてもよい(第1の所定時間>第2の所定時間)。図7におけるS100〜S108までの処理は実施例で説明したものと同様であるため、同じステップ番号を付して説明を省略する。その後、マスターECU70は、ブレーキ継続フラグがオンであるかオフであるかを判定し(S130)、ブレーキ継続フラグがオフである場合は、第2の所定時間経過するのを待って自動ブレーキ制御を解除する(S132、S134)。一方、ブレーキ継続フラグがオンである場合は、第1の所定時間経過するのを待って自動ブレーキ制御を解除し(S136、S138)、その後、ブレーキ継続フラグをオフに変更する(S140)。
また、マスターECU70において、第1の所定障害物であるか、又は第2の所定障害物であるかを判別するのではなく、更に多くの種類に判別し、それぞれについて自動ブレーキ制御の作動時間を異ならせてもよい。
また、実施例では車両前方の障害物を監視し、自動ブレーキ制御を行なうものとしたが、車両後方や側方、前側方の障害物についても同様の制御を行なってもよい。この場合、カメラ10やレーダー装置20を車両における他の位置に配設する。
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。
自動ブレーキ装置1の全体構成の一例を示す図である。 カメラ10の構成例である。 レーダー装置20の構成例である。 横位置を説明するための説明図である。 ブレーキ装置50の構成例である。 マスターECU70が実行する特徴的な処理の流れを示すフローチャートの一例である。 マスターECU70が実行する特徴的な処理の流れを示すフローチャートの他の例である。
符号の説明
1 自動ブレーキ装置
10 カメラ
12 撮像レンズ
14 イメージセンサー
16 電子制御部
20 レーダー装置
22 VCO
23 送信用アンテナ
24 アレイアンテナ
26 ミキサー
29 DSP
30 車両状態検知用センサー
40 自動ブレーキ制御解除スイッチ
50 ブレーキ装置
50A ブレーキECU
54 ブレーキアクチュエーター
59A、59B、59C、59D 各車輪用制御バルブ
70 マスターECU
72 障害物認識部
74 障害物種類判別部
76 衝突可能性判定部
78 自動ブレーキ制御部

Claims (3)

  1. カメラとレーダー装置の少なくとも一方を含み、車両周辺の障害物を検知する障害物検知手段と、
    所望の制動力を出力可能なブレーキ装置と、
    前記障害物検知手段により検知された障害物との関係に基づいて、制動力を出力するように前記ブレーキ装置を制御する制御手段と、を備える自動ブレーキ装置であって、
    前記障害物検知手段により検知された障害物が、制動必要性の高い第1の所定障害物であるか、該第1の所定障害物以外の第2の所定障害物であるか、を前記障害物検知手段の出力に基づいて判別する障害物種類判別手段と、
    運転者の制動解除意志を検知する制動解除意志検知手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第1の所定障害物であると判定された場合、前記制動解除意志検知手段により運転者の制動解除意志が検知されるまで制動力の出力を継続し、
    前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第2の所定障害物であると判定された場合、前記ブレーキ装置に、前記障害物との距離を前記障害物と車両との相対速度で除して算出される所定時間、制動力を出力させた後、制動力の出力を停止するように前記ブレーキ装置を制御することにより、
    前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第1の所定障害物であると判定された場合の前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間が、前記障害物検知手段により検知された障害物が前記第2の所定障害物であると判定された場合の前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間以上となるように、前記ブレーキ装置に制動力を出力させる時間を決定することを特徴とする、
    自動ブレーキ装置。
  2. 前記第1の所定障害物は、歩行者を含む、
    請求項1記載の自動ブレーキ装置。
  3. 前記第1の所定障害物は、車両を含む、
    請求項1又は2記載の自動ブレーキ装置。
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