JP5012570B2 - 車線維持支援装置、車線維持支援方法 - Google Patents

車線維持支援装置、車線維持支援方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5012570B2
JP5012570B2 JP2008050840A JP2008050840A JP5012570B2 JP 5012570 B2 JP5012570 B2 JP 5012570B2 JP 2008050840 A JP2008050840 A JP 2008050840A JP 2008050840 A JP2008050840 A JP 2008050840A JP 5012570 B2 JP5012570 B2 JP 5012570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lane
obstacle
lane keeping
steering
effectiveness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008050840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009208505A (ja
Inventor
寛暁 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008050840A priority Critical patent/JP5012570B2/ja
Publication of JP2009208505A publication Critical patent/JP2009208505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5012570B2 publication Critical patent/JP5012570B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

車線区分線により区分される走行レーンを維持して走行するよう操舵を支援する車線維持支援装置に関し、特に、障害物を検出した場合に車線維持支援制御を停止することができる車線維持支援装置に関する。
自車の走行レーンに沿って走行するよう運転者の操舵を支援する車線維持支援装置(以下、LKAS(Lane Keeping Assist System)という)が知られている。また、車両にはLKASと共に、前方の障害物をレーダ等により検出して異常接近のおそれがある場合に、車両を停止させる等の制御を実行するプリクラッシュセーフティシステム(以下、PCSという)が搭載されることがある。
このPCSとLKASのいずれもが作動している場合、PCSが前方の障害物を検出して作動すると、LKASは停止するように制御されることが多い。これは、運転者が障害物を回避しようと操舵する際に、LKASによる付加トルクが微小抵抗とならないようにするためである。ここで、実際にはLKASによる自動操舵の付加トルクは微小であるため、運転者が障害物を回避する際にLKASの付加トルクが障害となることはないと考えられる。
しかしながら、LKASによる付加トルクの減少は、運転者に違和感を抱かせることがあった。図11は、PCSとLKASが作動した状態で、LKASが停止する場合の一例を示す。PCSは前方の障害物を検出するが、前方の道路形状は右にカーブしているため、走行レーンに沿って走行すれば自然に障害物を回避することができる。図11の状況で、LKASを停止すると運転者が期待する回避方向への付加トルクがゼロになることから運転者はそれまでよりも大きな操舵トルクを与えなければならない。このため、図11のように走行レーンの走行と障害物の回避方向が一致する場合には、LKASを停止することは好ましくない。
この点について、LKASによる制御中に障害物を検出しても不要な警報を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、道路に埋設された磁気ネイルから将来走行軌跡を決定し、障害物センサによる障害物検知を走行レーン内に限定して検出する自動走行車が記載されている。
特開2000−305625号公報
しかしながら、特許文献1記載の自動走行車を実現するには、磁気ネイルによる位置検出と地図データベースによる道路形状の情報が必要であるため、現実には実現が困難であるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、LKAS作動中に障害物を検出した場合、走行シーンに応じてLKASを停止するか継続するかを制御する車線維持支援装置及び車線維持支援方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、車線区分線により区分される走行レーンを維持して走行するよう操舵を支援する車線維持支援装置において、障害物の位置情報を取得する障害物検出手段と、障害物の位置情報、及び、走行レーンにおける車両の位置情報に基づき、走行レーンの幅員方向における障害物の横位置を決定する横位置決定手段と、横位置に基づき車線維持支援制御の有効度を決定する有効度決定手段と、有効度と閾値を比較して、車線維持支援制御を停止するか継続するかを判定する支援制御決定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、障害物の横位置に基づき決定した、車線維持支援制御の有効度が高い場合に車線維持支援制御を継続するので、運転者が障害物を避けるために操舵した場合でも違和感を抱かせることを防止できる。
また、本発明の一形態において、有効度は、車両の走行に影響が大きい横位置に障害物が検出された場合よりも、車両の走行に影響が少ない横位置に障害物が検出された場合は大きく決定される、ことを特徴とする。
本発明によれば、車両の走行に影響が少ない横位置の障害物は有効度を大きくするので、運転者が回避操舵する必要がない場合は車線維持支援制御を継続することができ、違和感を抱かせることを防止できる。
具体的には、有効度マップには、走行レーンの幅員方向に対応づけて有効度を定め、走行レーンの幅員方向の約中央付近よりも車線区分線付近の方が大きい有効度が対応づけられている。
LKAS作動中に障害物を検出した場合、走行シーンに応じてLKASを停止するか継続するかを制御する車線維持支援装置及び車線維持支援方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1は、本実施形態の車線維持支援装置100が、障害物12の位置に応じて車線維持支援装置100の付加トルクをオフにする走行シーンを説明する図を示す。車両11の前方には障害物12が存在し、プリクラッシュセーフティシステム(以下、PCSという)がこれを検出して作動する(例えば、自動制動する)。障害物12が位置A又は位置Cに存在する場合、車両11が障害物12を回避する方向は走行レーン13に沿って走行するよう車線維持支援装置100が操舵する方向と同じである。これに対し、位置Bに障害物12が存在する場合、走行レーン13に沿って走行するよう車線維持支援装置100が操舵する方向に障害物12が存在することになる。本実施形態の車線維持支援装置100は、位置A及び位置Cの障害物12を検出した場合は付加トルクをオフにせず(車線維持支援制御を継続)、位置Bに障害物12を検出した場合は付加トルクをオフにする(車線維持支援制御を停止)。これにより、障害物12を回避する方向には付加トルクによるアシストが得られので、運転者に違和感を抱かせることを防止できる。また、実際にはLKASによる自動操舵のトルクは微小であるが、障害物12が走行レーン中央付近にある場合には車線維持支援制御を停止するので、付加トルクが障害物12の回避の微小抵抗となることがない。
図2は、車線維持支援装置100の概略構成図の一例を示す。車線維持支援装置100は、車線区分線(以下、単に白線という)を認識する車線維持支援ECU(Electronic Control Unit)24、車間距離を制御する距離制御ECU25等の各種のECUがCAN(Controller Area Network)等の車内LANにより接続されて構成される。なお、図示する構成は一例であって、各ECUは必ずしも分離して構成されている必要はなく、各ECUの配置を限定するものではない。
〔車線維持支援制御〕
まず、白線認識及び車線維持支援制御について説明する。車線維持支援制御は、走行レーンを維持するようステアリングホイールをモータ34で操舵するLKAS(Lane Keeping Assist System)、白線を逸脱するおそれがある場合に運転者に警告するLDW(Lane Departure Warning)と呼ばれることがあるが、本実施形態では主にLKASについて説明する。
車線維持支援ECU24にはスイッチ23が接続されており、スイッチ23がオンに操作されると、所定の条件下でLKASが作動する。車線維持支援ECU24には、例えば室内ルームミラーに搭載され車両前方へ向けて水平下向きに所定角範囲で広がる領域を撮影する前方カメラ21が接続されている。前方カメラ21は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)の光電変換素子により、所定の輝度階調(例えば、256階調)の画像データを出力する。
車線維持支援ECU24は、前方カメラ21が所定のサイクル時間で順次撮影する画像データに対し画像処理を行い、映し出されている道路上に描かれた走行レーン13を区切る左右の白線を検出する。
図3は前方カメラ21が撮影する画像データ及び白線情報の一例を示す。画像データに撮影される左右の白線は、車両11に対し左白線62と右白線61が上方で交差する略ハの字形状となる。車線維持支援ECU24は、画像データのうち車両よりも前方の所定範囲(例えば、10〜30m)の白線から白線情報を決定する。
1本の白線は両端に高周波成分たるエッジを有するので、車両前方の画像データの輝度値を水平方向に微分すると、白線の両端にピークが得られそれを前後方向に結んだエッジ線が推定できる。推定した複数のエッジ線から一対となる複数組の白線候補線を抽出し、複数組の白線候補線のなかから、輝度や路面とのコントラストから定められる閾値や白線幅の閾値、線状の形状である等の特徴からマッチングなどの手法を適用して、白線と認められる1本の白線を選定する。
決定した白線が有する複数エッジを抽出しハフ変換することで左右の白線の直線式が得られ、この直線をそれぞれモデル式に表現する。前方カメラ21の路面からの高さ、及び、路面に対する光軸のなす角は既知であるので、画像データの各画素(ピクセル)と路面上の位置との対応関係も既知となる。また、モデル式はその係数に、左右の白線の消失点、道路曲率、ヨー角、幅員、オフセット量等の情報を含むので、これから、道路曲率、ヨー角、幅員W、オフセット量D、目標走行線(例えば中央線)O等の白線情報が得られる。
車線維持支援ECU24は、白線情報のうち車両11のオフセット量Dに応じて反対方向の付加トルクを電動パワステECU27に要求し、走行レーン13の中央付近を走行するようにステアリングホイール31の操舵を支援する。この付加トルクは例えば目標走行線を基準としたオフセット量Dに比例した値である。
ステアリングホイール31には、シャフトと同軸に操舵トルクを検出するトルクセンサ32及び歯車減速機構33が備えられ、歯車減速機構33にはモータ34が直列に連結されている。電動パワステECU27は、車線維持支援ECU24から要求された付加トルクに基づきモータ34を駆動する。モータ34が回転するとギヤボックス35内においてピニオンギヤと歯合したラックギヤがラックバーを左右に揺動し、さらに左右のタイロッドが駆動されるので操舵輪FL及びFRが操舵される。
なお、電動パワステECU27は、運転者がステアリングホイール31を操舵した際の操舵トルク及び操舵方向を検出し、運転者の操舵トルクをアシストする方向にモータ34を駆動することで操舵アシスト制御を行う。
また、LDWの場合、車線維持支援ECU24は、車速センサ29が検出する車速と車両11のヨー角から所定時間後(例えば1秒後)に車両11が白線を逸脱するおそれがある場合、警報音を吹鳴して、運転者に走行レーンへの復帰を促す。
また、本実施例では操舵に付加トルクを加えて走行レーンの維持を支援するが、各車輪の制動力を個別に制御して、例えば内輪側と外輪側の制動力の左右差を利用して車両11の進行方向を制御してもよい。各輪の制動力はブレーキECU28により制御される。
〔PCS〕
続いて、PCSについて説明する。ミリ波レーダ装置22は、車両11の例えばフロントグリル内に設置され車両前方に向けてミリ波を送信すると共に障害物12に反射したミリ波を受信し、送信したミリ波が受信されるまでの時間により前方車両との相対距離を、送信波と受信波の周波数との差に基づき相対速度を検出する。具体的は、三角波でFM変調した送信波をアンテナから出力し、障害物12に反射した反射波をアンテナで受信してミキシングすることでビート信号を取得する。ビート信号は、障害物12までの距離及び相対速度に応じて生じる干渉により波形が変化するので、波形から相対距離と相対速度が演算される。なお、障害物12は、前方車両、ガードレール、歩道の地物など、立体物である。
距離制御ECU25は障害物12の方向及び距離(以下、位置情報という)を車線維持支援ECU24に送出する。車線維持支援ECU24は位置情報から幅員方向の障害物12の位置(以下、車線内横位置という)を算出し、後述する方法で車線維持支援の有効度を決定し、車線維持支援制御を継続するか否かを判定する。
距離制御ECU25はミリ波レーダ装置22を制御して、例えば、車長方向を中心に左右方向の所定角度範囲を走査しながらレーザパルスを照射する。照射方向に障害物12が存在すれば反射波が受信されるので、車両11の前方に存在する障害物12の存在する方向と相対距離を検出することができる。
距離制御ECU25には、シートベルト巻き上げ装置40を制御するシートベルトECU26が接続されている。シートベルト巻き上げ装置40は、ウェビング43、ウェビング43を巻き上げる回転部47、回転部47と歯合したウォームギア46、減速機構45を介してウォームギア46を回転駆動するモータ44、及び、回転部47の回転をシャフト42に伝達するクラッチ部41とを有する。
シートベルトECU26が制御するまで、クラッチ部41はシャフト42をロックしていないので、回転部47が回転してもウェビング43が巻き上げられることはなく、例えば乗員の操作により装着が可能となっている。クラッチ部41がシャフト42をロックすると回転部47とシャフト42が一体に回転するので、モータ44の回転によりウェビング43が巻き上げられる。
また、ブレーキECU28はブレーキアクチュエータを制御して、運転者のブレーキペダルの操作に依存せずに各車輪のホイルシリンダ圧を独立に制御する。距離制御ECU25は、障害物12との相対距離及び相対速度によりTTC(Time To Collition)を算出し、障害物12との衝突の可能性が高くなると、シートベルトECU26にシートベルトの巻き上げを要求する。これにより、乗員に障害物12の存在を注意喚起するので乗員は回避のためステアリングホイール31を操舵することが期待される。また、車両11がさらに障害物12に接近し衝突の可能性が増すと、距離制御ECU25はブレーキECU28に車両11の制動を要求し車両11を緊急制動する。なお、障害物12との衝突の可能性が高くなった段階で、警報音を吹鳴したりメータパネルに警告を表示してもよい。
〔有効度〕
図4(a)は車線維持支援装置100の機能ブロック図の一例を示す。なお、車線維持支援ECU24は、CPU、RAM、ROM、不揮発メモリ、入出力インターフェイス及びECU間通信部を有するコンピュータであって、CPUがプログラムを実行するか又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現される、横位置決定部51、有効度抽出部52及び閾値変更部55を有する。また、不揮発メモリには有効度マップ53が記憶されている。なお、閾値変更部55については実施例2において説明する。
横位置決定部51は、走行レーン13の幅員方向における障害物12の車線内横位置を決定する。図4(b)は車線内横位置の決定を説明する図である。白線情報から車両11の中央線に対するオフセット両及びヨー角は明らかとなっている。また、障害物12の位置情報から車両11に対する障害物12までの距離と方向が明らかとなっているので、車両11のヨー角に基づき障害物12の向きを補正し、さらにオフセット量だけ左右に補正することで障害物12の車線内横位置が求められる。
有効度抽出部52は、車線内横位置に基づき有効度マップ53を参照して、車線維持支援制御が有効か否かを判定する。図5(a)は、有効度マップ53の一例を示す。有効度マップ53は、横軸に車線内横位置を、縦軸に有効度を示す。有効度は0(最小)から1(最大)の値を有するが、これは相対値であるので0(最小)〜100(最大)などであってもよい。有効度は、車線維持支援制御の有効の程度を示す。車線内横位置は、走行レーン13の中央部を基準(ゼロとして)に右方向に正、左方向に負の値を取る。有効度は左右に対称な値を示し、中央線の付近ではゼロを、中央から左右に離れるにつれて徐々に大きくなっている。
すなわち、車両11の走行に影響が大きい位置の障害物12に対しては、車両11の走行に影響が少ない位置の障害物12よりも有効度が小さくなる。このように、有効度を決定することで、運転者が操舵して障害物12を回避する必要がある場合には車線維持支援制御を停止して、付加トルクが運転者の操舵の微小抵抗となることを防止できる。
障害物12の車線内横位置が走行レーン13の中央部付近の場合に有効度がゼロとなることは、車両11が中央線の付近を走行しているのであれば走行レーンを維持するよう付加トルクをステアリングホイール31に与える必要性が小さいことを意味する。支援制御決定部54は、車線内横位置に基づき有効度マップ53から読み出された有効度と、閾値(例えば0.5)とを比較して、有効度が閾値以上であれば車線維持支援制御を継続すると決定する。したがって、障害物12が中央線付近に検出された場合には車線維持支援制御を停止し、障害物12が中央線よりも離れた車線内横位置に検出される場合には車線維持支援制御を継続することができる。
〔車線維持支援装置100の動作手順〕
以上の構成に基づき、車線維持支援装置100が車線維持支援制御を停止又は継続する手順を図6のフローチャート図に基づき説明する。図6のフローチャート図は例えばイグニッションがオンになるとスタートする。
まず、距離制御ECU25が障害物12を検出する(S10)。ステップS10において障害物12が検出されたか否かは、PCSが作動して例えばシートベルトが巻き上げられる程度に障害物12と車両11が接近した場合である。すなわち、PCSが作動する必要がないのであれば、車線維持支援制御を停止するか否かを判定する必要もない。
ついで横位置決定部51は障害物12の位置情報に基づき車線内横位置を決定し、有効度抽出部52は有効度マップ53を参照して有効度を決定する(S20)。支援制御決定部54は有効度と閾値(例えば、0.5)を比較して(S30)、有効度が閾値以上であれば(S30のYes)、車線維持支援制御を継続する(S40)。有効度が閾値以上でなければ(S30のNo)、車線維持支援制御を停止する(S50)。
本実施例によれば、車線維持支援制御が障害物12の回避に有効である場合には車線維持支援制御を継続できるので、回避方向の付加トルクが急にゼロになることがなく、運転者に違和感を抱かせることを防止できる。
〔変形例〕
図4(a)(b)では、有効度の決定に車線内横位置と有効度マップ53を利用したが、車両前方の車線形状と、障害物12の位置及び運動状態(速度・加速度)に基づき算出してもよい。図7は、車線形状、障害物12の位置及び運動状態により有効度を算出する概略の説明図である。図7のような車線形状は道路地図情報に登録されている。道路地図情報は、リンクとノードを対応づけたテーブル状のデータベースであって、座標に対応づけられたノードを連結することで道路網を形成することができる。車両11の位置及び走行方向はGPS(Global Pointing System)等の位置検出手段により既知となっているので、車線維持支援装置100は車両前方の車線形状を把握できる。なお、道路地図情報は、車載された地図DBに記憶しておいてもよいし、サーバから通信網を介してダウンロードしてもよい。
また、車線維持支援装置100は障害物12の位置情報を取得しているので、複数の位置情報の時間的な変化から、障害物12の運動状態(速度・加速度)が検出される。図7では、障害物12の速度をV〔m/s〕で示した。
したがって、車線維持支援装置100は、車線形状、障害物12の現在の位置及び運動状態から、障害物12の将来の位置、例えば、障害物12が走行レーン13にレーンチェンジするのか否か等を予測することができる。例えば、車両11が障害物12に最接近する際の(相対距離を走行する際の)障害物12の位置を予測して、有効度抽出部52は予測された位置に基づき有効度マップ53から有効度を抽出すれば、障害物12の将来の位置に対する有効度を決定できる。
以降は、図4〜図6の説明と同様であり、有効度が閾値以上であれば車線内維持支援制御を継続する。本変形例によれば、障害物12が移動しても車線形状に対する移動後の位置を予測できるので、有効度をより正確に決定することができる。
実施例1では、車線維持支援を継続するか否かを判定する閾値を固定としたが、本実施例ではこれを可変とすることで、より適切に運転者の違和感を低減する車線維持支援装置100について説明する。
障害物12が検出されPCSが作動した場合に、運転者がステアリングホイール31を操舵している場合、車線維持支援制御がない方が運転者の違和感が少ないと考えられる。例えば、白線寄り又は走行レーン外に障害物12が存在する場合でも、より大きく操舵して運転者が障害物12を回避する場合があると考えられる。このような場合は、走行レーン内の走行を維持するよう付加トルクを与えると運転者の操舵方向と反対となるので運転者に違和感を与えてしまうことになる。
そこで、本実施例の車線維持支援装置100は、障害物12が検出されPCSが作動した場合であって、かつ、運転者がステアリングホイール31を操舵している場合、車線維持支援を継続するか否かを判定する閾値を大きくすることで、車線維持支援制御を停止しやすくする。すなわち、本実施例の車線維持支援装置100は運転者の操舵の有無に応じて、車線維持支援制御を継続するか否かを判定する閾値を可変とすることでより、車線維持支援制御を停止するか継続するかを運転者の操舵に応じて柔軟に決定することが可能となる。
なお、運転者の操舵はトルクセンサ32により検出されるので、トルクセンサ32が所定値以上の操舵トルクを検出した場合に、車線維持支援装置100は運転者が操舵していることを検出する。運転者の操舵は操舵角センサの検出値を用いてもよい。図4(a)で説明した閾値変更部55は、トルクセンサ32が所定値以上の操舵トルクを検出した場合、有効度と比較する閾値を大きく値に変更する。
既出の図5(a)は運転者による操舵が検出されない場合の有効度マップ53と閾値の関係を、図5(b)は運転者による操舵が検出された場合の有効度マップ53と閾値の関係を、それぞれ示す。図5(a)では、閾値を0.5の固定とし有効度が0.5以上となる位置より右又は左で車線維持支援制御が継続されることを示す。これに対し、図5(b)では閾値を大きくした結果(例えば、0.8)、車線維持支援制御が継続される車線内横位置がより外側に移動している(車線維持支援制御が停止される車線内横位置が拡大している)。したがって、運転者がステアリングホイール31を操舵している場合、車線維持支援を停止しやすくなり、運転者が違和感を抱かせることを低減しやすくできる。
なお、運転者による操舵が検出された場合の図5(b)の閾値は一例であって、操舵が検出された場合に閾値を1より大きくしてもよい。この場合、運転者による操舵が検出された場合には必ず車線維持支援制御を停止することができる。また、操舵トルクに応じて閾値を大きくしてもよい。この場合、運転者が障害物12を回避しようとして強く操舵するほど閾値を大きくできるので、運転者が急操舵するような場合は付加トルクをゼロにして、付加トルクによる微小抵抗が生じることを防止できる。
車線維持支援装置100は、例えば運転者のレーンチェンジ操舵や障害物回避の操舵を許容するため、車線維持支援装置100は、トルクセンサ32が所定値以上(例えば、2.5〔Nm〕以上)のトルクを検出した場合、車線維持支援制御を停止するように設定されている場合が多い。
図8(a)は、車線維持支援装置100の機能ブロック図の一例を示す。本実施例の支援制御決定部54はPCSが作動すると、トルクセンサ32が検出した操舵トルクと所定値を比較して、車線維持支援制御を停止するか継続するかを決定する。
図9は、運転者の操舵の有無に応じて車線維持支援制御を停止する手順を示すフローチャート図の一例である。
まず、距離制御ECU25が障害物12を検出する(S10)。ステップS10において障害物12が検出されたか否かは、PCSが作動して例えばシートベルトが巻き上げられる程度に障害物12と車両11が接近した場合である。すなわち、PCSが作動する必要がないのであれば、車線維持支援制御を停止するか否かを判定する必要もない。
ついで、車線維持支援装置100は運転者による操舵が検出されたか否かを判定する(S120)。操舵検出はトルクセンサ32により操舵トルクを検出してもよいし、操舵角センサにより操舵角を検出してもよい。
そして、車線維持支援装置100は、操舵トルクが所定値以上か否かを判定する(S130)。操舵トルクが所定値以上であれば(S130のYes)、車線維持支援制御を停止し(S140)、所定値以上でなければ(S130のNo)、車線維持支援制御を継続する(S150)。
したがって、運転者が障害物12を回避するよう操舵した場合は、車線維持支援制御が停止されるので付加トルクが運転者の操舵の微小抵抗となることを防止でき、運転者が障害物12を回避するよう操舵しない場合は、車線維持支援制御が継続され回避方向に付加トルクが付加されるので、運転者に違和感を抱かせることを防止できる。
〔実施例3の変形例〕
実施例3では運転者による操舵が検出されるか否かを判定する所定値を固定値としたが、PCSが作動した場合には所定値を低くすることで、車線維持支援制御を停止させやすくすることができる。したがって、PCSが作動した場合、車線維持支援制御による付加トルクが運転者の操舵の微小抵抗となることを防止しやすくできる。
図8(b)は、車線維持支援装置100の機能ブロック図の一例を示す。所定値変更部56は、PCSが作動すると所定値を小さくする。そして、本変形例の支援制御決定部54はトルクセンサ32が検出した操舵トルクと小さく設定された所定値を比較して、車線維持支援制御を停止するか継続するかを決定する。
なお、運転者による操舵が検出されたか否かを判定する所定値は、低くするほど運転者による操舵の干渉度合いが低下する。しかし、あまり低くすると通常走行時(PCSが作動していない)の車線維持支援制御が頻繁に停止されることになるため、一般的には比較的高い値に設定されている。したがって、PCSが作動した場合に所定値を低くすることは、運転者により比較的小さな操舵が検出されても付加トルクをゼロにできるので、障害物12を検出した場合には干渉度合いを大きく下げることができる。
図10は、PCSが作動した場合、運転者の操舵の有無を判定する所定値を小さくして車線維持支援制御を停止する手順を示すフローチャート図の一例である。なお、図10において図9と同一ステップには同一の符号を付しその説明は省略する。
図10では、距離制御ECU25が障害物12を検出する(S10)と、所定値変更部56は運転者の操舵の有無を判定する所定値を小さく設定する。以降は、図9の手順と同じであるが、所定値を小さくしたので運転者の操舵トルクが所定値を超えやすくなり、車線維持支援制御を停止しやすくすることができる。
したがって、PCSが作動した場合、車線維持支援制御による付加トルクが運転者の操舵の微小抵抗となることを防止しやすくでき、運転者が障害物12を回避するよう操舵しない場合は、車線維持支援制御が継続され回避方向に付加トルクが付加されるので、運転者に違和感を抱かせることを防止できる。
車線維持支援装置が、障害物の位置に応じて加トルクをオフにする走行シーンを説明する図である。 車線維持支援装置の概略構成図の一例である。 前方カメラが撮影する画像データ及び白線情報の一例を示す図である。 車線維持支援装置の機能ブロック図の一例である(実施例1,2)。 有効度マップの一例を示す図である。 車線維持支援装置が車線維持支援制御を停止又は継続する手順を示すフローチャート図である。 車線形状、障害物の位置及び運動状態により有効度を算出する概略の説明図である。 車線維持支援装置の機能ブロック図の一例である(実施例3)。 運転者の操舵の有無に応じて車線維持支援制御を停止する手順を示すフローチャート図の一例である。 PCSが作動した場合、運転者の操舵の有無を判定する所定値を小さくして車線維持支援制御を停止する手順を示すフローチャート図の一例である。 PCSとLKASが作動した状態で、LKASが停止する場合の一例を示す図である。
符号の説明
11 車両
12 障害物
13 走行レーン
24 車線維持支援ECU
25 距離制御ECU
51 横位置決定部
52 有効度抽出部
53 有効度マップ
54 支援制御決定部
55 閾値変更部
100 車線維持支援装置

Claims (7)

  1. 車線区分線により区分される走行レーンを走行するよう操舵を支援する車線維持支援装置において、
    障害物の位置情報を取得する障害物情報検出手段と、
    前記障害物の位置情報、及び、前記走行レーンにおける車両の位置情報に基づき、前記走行レーンの幅員方向における前記障害物の横位置を決定する横位置決定手段と、
    前記横位置に基づき車線維持支援制御の有効度を決定する有効度決定手段と、
    前記有効度と閾値を比較して、車線維持支援制御を停止するか継続するかを判定する支援制御判定手段と、
    を有することを特徴とする車線維持支援装置。
  2. 前記有効度は、車両の走行に影響が大きい横位置に前記障害物が検出された場合よりも、車両の走行に影響が少ない横位置に前記障害物が検出された場合は大きく決定される、
    ことを特徴とする請求項1記載の車線維持支援装置。
  3. 前記走行レーンの幅員方向の横位置に対応づけて有効度を定める有効度マップであって、
    前記走行レーンの幅員方向の約中央付近よりも前記車線区分線付近の方が大きい前記有効度が対応づけられている有効度マップ、を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車線維持支援装置。
  4. 運転者による操舵を検出する操舵検出手段と、
    前記操舵検出手段により操舵が検出された場合、前記閾値を変更する閾値変更手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の車線維持支援装置。
  5. 前記閾値変更手段は、前記操舵検出手段により操舵が検出された場合、前記閾値を変更前よりも大きい値に変更する、
    ことを特徴とする請求項4記載の車線維持支援装置。
  6. 車線区分線により区分される走行レーンを維持して走行するよう操舵を支援する車線維持支援制御手段と、
    運転者による操舵量を検出する操舵量検出手段と、
    前記操舵量が所定値以上の場合、前記操舵支援制御による車線維持支援制御の停止を決定する支援制御判定手段と、を有する、車線維持支援装置において、
    障害物の位置情報を取得する障害物情報検出手段と、
    前記障害物が検出された場合、前記所定値を小さくする所定値変更手段と、
    を有することを特徴とする車線維持支援装置。
  7. 車線区分線により区分される走行レーンを維持して走行するよう操舵を支援する車線維持支援方法において、
    障害物情報検出手段が、障害物の位置情報を取得するステップと、
    横位置決定手段が、前記障害物の位置情報、及び、前記走行レーンにおける車両の位置情報に基づき、前記走行レーンの幅員方向における前記障害物の横位置を決定するステップと、
    有効度決定手段が、前記横位置に基づき車線維持支援制御の有効度を決定するステップと、
    支援制御判定手段が、前記有効度と閾値を比較して、車線維持支援制御を停止するか継続するかを判定するステップと、 を有することを特徴とする車線維持支援方法。
JP2008050840A 2008-02-29 2008-02-29 車線維持支援装置、車線維持支援方法 Active JP5012570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008050840A JP5012570B2 (ja) 2008-02-29 2008-02-29 車線維持支援装置、車線維持支援方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008050840A JP5012570B2 (ja) 2008-02-29 2008-02-29 車線維持支援装置、車線維持支援方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009208505A JP2009208505A (ja) 2009-09-17
JP5012570B2 true JP5012570B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=41182094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008050840A Active JP5012570B2 (ja) 2008-02-29 2008-02-29 車線維持支援装置、車線維持支援方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5012570B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5180933B2 (ja) * 2009-09-04 2013-04-10 本田技研工業株式会社 車両用接触回避支援装置
JP5370931B2 (ja) * 2010-02-19 2013-12-18 トヨタ自動車株式会社 車線逸脱防止支援装置
WO2012172632A1 (ja) 2011-06-13 2012-12-20 トヨタ自動車株式会社 運転支援装置及び運転支援方法
KR101539302B1 (ko) 2013-12-11 2015-07-30 현대자동차주식회사 차량 및 그 제어방법
JP6881164B2 (ja) 2016-12-21 2021-06-02 トヨタ自動車株式会社 運転支援装置
JP6699648B2 (ja) * 2017-03-21 2020-05-27 株式会社デンソー 運転支援装置
WO2018173582A1 (ja) * 2017-03-21 2018-09-27 株式会社デンソー 運転支援装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3631825B2 (ja) * 1995-11-20 2005-03-23 本田技研工業株式会社 車両及びその走行レーン逸脱防止装置
JP3866420B2 (ja) * 1998-08-06 2007-01-10 本田技研工業株式会社 車両の走行安全装置
JP2000305625A (ja) * 1999-04-16 2000-11-02 Honda Motor Co Ltd 自動走行車
JP2005310011A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Mitsubishi Electric Corp 走行支援装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009208505A (ja) 2009-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113734159B (zh) 用于车辆的控制设备和车辆的控制方法
US10656651B2 (en) Control device for vehicle and control method of vehicle
JP5255988B2 (ja) 操舵支援装置
JP6387948B2 (ja) 車両の運転支援装置
JP6108974B2 (ja) 車両制御システム
CN111372826B (zh) 车辆的制动辅助装置、控制装置以及制动辅助方法
JP5012570B2 (ja) 車線維持支援装置、車線維持支援方法
JP6593607B2 (ja) 車両制御装置
JP6478414B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラム
US8712640B2 (en) Vehicle driving assistance apparatus
JP7272255B2 (ja) 運転支援装置
JP6049541B2 (ja) 車両制御システム
CN108216224B (zh) 碰撞回避辅助装置
JP2009078733A (ja) 走行支援装置
JP2007261452A (ja) 車線逸脱防止装置
JP2014139756A (ja) 運転支援装置
JP2011051570A (ja) 車両用接触回避支援装置
JP2011108016A (ja) 走行支援装置
JP5342208B2 (ja) 操舵支援装置
JP2007269312A (ja) 車両用運転操作補助装置
JP2015189404A (ja) 車線維持制御装置
JP2018203121A (ja) 操舵支援装置
JP4852851B2 (ja) 運転意図推定装置、車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両
JP2008247330A (ja) 車両の走行安全装置
CN111918803A (zh) 车辆的驾驶辅助控制装置、车辆的驾驶辅助***和车辆的驾驶辅助控制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5012570

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3