JP5008984B2 - 表面被覆切削工具および表面被覆切削工具の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は表面被覆切削工具および表面被覆切削工具の製造方法に関し、特に、寿命が長い表面被覆切削工具および表面被覆切削工具の製造方法に関する。
下記の特開平7−310174号公報(特許文献1)においては、表面被覆切削工具や耐磨耗工具などの耐磨耗性および表面保護機能などの改善のため、WC基超硬合金、サーメットまたは高速度鋼等からなる基材の表面上に形成される被覆層として(AlxTi1-x-ySiy)(Nz1-z)の組成(ただし、0.05≦x≦0.75、0.01≦y≦0.1、0.6≦z≦1)からなる被覆層が開示されている。
しかし、最近の表面被覆切削工具の動向として、地球環境保全の観点から切削油剤を用いないドライ加工が求められていること、被削材が多様化していること、および加工能率を向上させるために切削速度がより高速になってきていることなどの事情があり、切削工程における表面被覆切削工具の刃先温度はますます高温になる傾向にある。その結果、表面被覆切削工具の寿命が短くなることから、表面被覆切削工具を構成する材料に要求される特性は厳しくなっている。
そこで、たとえば、特開2004−169076号公報(特許文献2)においては、耐磨耗性、密着性および耐磨耗性を向上することを目的として(AlxCr1-x)(N1-α-β-γαβγ)の組成(ただし、0.45<x<0.75、0≦α<0.12、0≦β<0.20、0.01≦γ≦0.25)からなる被覆層が開示されている。また、特開2003−34859号公報(特許文献3)においては、(Alb,[Cr1-αα]c)(C1-dd)の組成(ただし、0.5≦b≦0.8、0.2≦c≦0.5、b+c=1、0.05≦α≦0.95、0.5≦d≦1)または(Ma,Alb,[Cr1-αα]c)(C1-dd)の組成(ただし、MはTi、Nb、W、TaおよびMoよりなる群から選択された少なくとも1種であり、0.02≦a≦0.3、0.5≦b≦0.8、0.05≦c、a+b+c=1、0.5≦d≦1、0≦α≦1)からなる被覆層が開示されている。
特開平7−310174号公報 特開2004−169076号公報 特開2003−34859号公報
ドライ加工を高加工能率で行なうといった過酷な切削条件などにおいては、硬度などの被覆層の特性を向上するだけでは不十分であって、切削初期における刃先のチッピングによる基材の露出をいかに抑制するかということが表面被覆切削工具の寿命を長くするためには非常に重要であると考えられる。
図1に、表面被覆切削工具の典型的な刃先の模式的な拡大断面図を示す。図1において、表面被覆切削工具は、基材2と基材2の表面上に形成された被覆層3とを含む。そして、表面被覆切削工具の刃先はすくい面4と逃げ面5とによって構成され、多くの場合、すくい面4と逃げ面5とがつくる角度は鋭角または直角である。このような表面被覆切削工具の刃先の被覆層3の厚みは、すくい面4における厚み6および逃げ面5における厚み7に比べて、刃先稜線部における厚み8が最も厚くなる。
次に、表面被覆切削工具の刃先の理想的な摩耗進行を図2(a)〜(c)を用いて説明する。表面被覆切削工具の刃先の理想的な摩耗は、まず図2(a)に示すように被覆層3が刃先稜線部から徐々に摩耗していき、図2(b)に示すようにその摩耗が基材2に到達した後、ついには図2(c)に示すように基材2と被覆層3とが共にその表面が露出する。
しかし、発明者らが詳細に表面被覆切削工具の摩耗部を調査した結果、刃先先端の摩耗は上述の図2(a)〜(c)のようには進行せず、図3に示すように、切削初期に既に一点鎖線Xで示す刃先稜線部のチッピングにより基材2の一部が無くなって基材2の部分10が露出した形態から表面被覆切削工具の刃先の摩耗が進行しており、上記のチッピングにより露出した基材2の一部からは酸化が進行して酸化部11が形成されることがわかった。したがって、切削初期に基材2が露出した場合には、切削工程において基材2の露出部が激しく摩耗したり、酸化部11からの被覆層3が剥離したりすることによって、表面被覆切削工具の寿命を長くすることが困難となる。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、寿命が長い表面被覆切削工具および表面被覆切削工具の製造方法を提供することにある。
本発明は、基材と、基材の表面上に形成された被覆層とを含む表面被覆切削工具であって、被覆層はA層とB層とが交互にそれぞれ1層以上積層された交互層を含み、A層はAl(アルミニウム)とCr(クロム)との窒化物からなり、A層を構成する金属原子の総数を1としたときのCrの原子数の比が0よりも大きく0.4以下であって、B層はTiとAlとの窒化物からなり、B層を構成する金属原子の総数を1としたときのAlの原子数の比が0よりも大きく0.7以下であって、交互層におけるA層の厚みをλaとし、B層の厚みをλbとしたとき、A層とB層との厚みの比であるλa/λbが1≦λa/λb<5であり、A層とB層との厚みの比であるλa/λbが基材に最も近い側ではλa/λb=1であり、基材から遠ざかるにしたがってλa/λbの値は連続的に大きくなっていき、基材から最も遠い側では1<λa/λb<5である表面被覆切削工具である。
ここで、本発明の表面被覆切削工具においては、B層中にSi(ケイ素)元素を含み、B層を構成する金属原子の総数を1としたときのSiの原子数の比を0よりも大きく0.2以下とすることができる。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、A層およびB層の少なくとも一方にV(バナジウム)元素が原子%で30原子%未満含まれていてもよい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、A層およびB層の少なくとも一方にB(ホウ素)元素が原子%で10原子%未満含まれていてもよい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、A層およびB層のそれぞれの厚みは0.005μm以上2μm以下であることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、被覆層の最下層をA層とすることができる。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、最下層のA層中にSi元素が原子%で10原子%未満含まれていてもよい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、最下層のA層の厚みは0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、被覆層の最下層をB層とすることができる。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、被覆層の最上層をC層とし、C層はTiとAlとを含む炭窒化物からなり、C層を構成する金属原子の総数を1としたときのAlの原子数の比を0よりも大きく0.7以下とすることができる。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、C層中にSi元素を含み、C層を構成する金属原子の総数を1としたときのSiの原子数の比を0よりも大きく0.2以下とすることができる。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、C層にB元素が原子%で10原子%未満含まれていてもよい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、C層の厚みが0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、被覆層の全体の厚みを0.8μm以上15μm以下とすることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、被覆層の圧縮残留応力を0GPa以上6GPa以下とすることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、被覆層の結晶構造を立方晶とすることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具においては、基材が、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化ホウ素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなっていてもよい。
また、本発明の表面被覆切削工具は、ドリル、エンドミル、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップであってもよい。
さらに、本発明は、上記の表面被覆切削工具を製造する方法であって、基材を準備する工程と、物理的蒸着法を用いてA層とB層とを交互にそれぞれ1層以上積層することによって交互層を形成する工程と、を含む、表面被覆切削工具の製造方法である。
ここで、本発明の表面被覆切削工具の製造方法において、物理的蒸着法は、カソードアークイオンプレーティング法、バランスドマグネトロンスパッタリング法およびアンバランスドマグネトロンスパッタリング法からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
本発明によれば、寿命が長い表面被覆切削工具および表面被覆切削工具の製造方法を提供することができる。
表面被覆切削工具の刃先の一例の模式的な拡大断面図である。 表面被覆切削工具の刃先の理想的な摩耗を図解する模式的な拡大断面図である。 従来の表面被覆切削工具のチッピングの一例を示す模式的な拡大断面図である。 本発明の表面被覆切削工具の一例の刃先の模式的な拡大断面図である。 図4に示すV−Vに沿った模式的な拡大断面図である。 本発明の表面被覆切削工具の他の一例の模式的な拡大断面図である。 実施例で用いられたカソードアークイオンプレーティング装置の模式的な断面図である。 図7に示すカソードアークイオンプレーティング装置の模式的な上面図である。 本発明の表面被覆切削工具の一例の模式的な拡大断面図である。 本発明の表面被覆切削工具の他の一例の模式的な拡大断面図である。
符号の説明
1 表面被覆切削工具、2 基材、3 被覆層、4 すくい面、5 逃げ面、6 すくい面における厚み、7 逃げ面における厚み、8 刃先稜線部における厚み、10 部分
、11 酸化部、12 A層、13 交互層、14 C層、101 チャンバ、103 ガス排出口、104 基材ホルダ、105 ガス、106,107,120 カソード、108,109 アーク電源、110 バイアス電源。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
本発明の表面被覆切削工具は、基材と、基材の表面上に形成された被覆層とを含み、被覆層はA層とB層とが交互にそれぞれ1層以上積層された交互層を含み、A層はAlとCrとを含む窒化物からなり、A層を構成する金属原子の総数を1としたときのCrの原子数の比が0よりも大きく0.4以下であって、B層はTiとAlとを含む窒化物からなり、B層を構成する金属原子の総数を1としたときのAlの原子数の比が0よりも大きく0.7以下であることを特徴としている。
ここで、上記の被覆層におけるA層はAlを含んでいるために高い耐酸化性を有している。また、A層はAlだけでなくCrも含むために耐酸化性がさらに高くなっている。また、A層においては、AlとCrとが組み合わされているためにA層の結晶構造が立方晶となって高硬度化する傾向にある。
また、A層を構成する金属原子の総数を1としたときのCrの原子数の比が0よりも大きく0.4以下である。ここで、上記のCrの原子数の比が0.4よりも大きい場合にはA層の硬度が低下してしまう。また、A層の硬度がより高くなる観点からは、上記のCrの原子数の比は0.2以上0.35以下であることがより好ましい。なお、本発明において「金属原子」とは、水素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン、酸素、硫黄、セレン、テルル、窒素、リン、ヒ素、アンチモンおよび炭素以外の元素の原子のことをいう。
また、上記のB層を構成する金属原子の総数を1としたときのAlの原子数の比は0よりも大きく0.7以下である。上記のB層のAlの原子数の比が0.7を超える場合にはB層の硬度が低下して摩耗が促進してしまう。また、B層の硬度がより高くなる観点からは、上記のB層のAlの原子数の比は0.3以上0.65以下であることがより好ましい。
また、上記のB層中にはケイ素を含めることができる。B層中にケイ素を含めた場合にはB層の硬度が高くなるとともに耐酸化性が向上する傾向にある。B層中にケイ素を含めた場合には、B層を構成する金属原子の総数を1としたときのケイ素の原子数の比は0よりも大きく0.2以下であることが好ましい。上記のケイ素の原子数の比が0.2よりも大きい場合にはB層が脆くなって逆に摩耗が促進する傾向にある。また、B層の金属原料となる合金製ターゲットを熱間静水圧処理で作製する場合、上記の上記のケイ素の原子数の比が0.2を超えていると、合金製ターゲットが焼成中に割れてしまい、B層の形成に使用可能な材料強度を得ることが難しくなる傾向にある。なお、B層の硬度が高くなり、上記の合金製ターゲットの強度を向上する観点からは、B層を構成する金属原子の総数を1としたときのケイ素の原子数の比を0.05以上0.15以下とすることがより好ましい。
本発明者らは、基材の表面上に形成された被覆層の耐チッピング性を向上させることを目的として各種被膜および被覆層の積層構成を検討した結果、圧縮残留応力や硬度などの特性が異なる上記のA層およびB層を交互にそれぞれ1層以上積層した交互層を被覆層に含めることによって、被覆層全体としての耐摩耗性や靭性を向上できることを見い出し、本発明を完成させた。
上記の本発明の表面被覆切削工具において、たとえば、A層またはB層のいずれか一方のみを単独で基材上に形成した場合にはA層またはB層が有する特性のみを得ることができる。
しかしながら、A層およびB層を交互にそれぞれ1層以上積層した交互層を設けることによって交互層においてA層が有する特性とB層が有する特性とが相互補完し、A層またはB層を単独で積層した場合と比べて被覆層の特性を優れたものにすることができると考えられる。
すなわち、仮に、A層が応力が大きく硬度が低い特性を有し、B層が応力が小さく硬度が高い特性を有するとした場合に、B層の硬度が高い特性がA層の硬度が低いという特性により補完され、B層の応力が小さい特性がA層の応力が大きい特性により補完される。これにより、A層およびB層のそれぞれの互いに弱い特性が補われるとともにA層とB層とを単に組み合わせただけの場合よりも著しく優れた被覆層の特性が発現するため、本発明の表面被覆切削工具の寿命がより長いものになると考えられる。
また、被覆層がA層およびB層を交互にそれぞれ1層以上積層した交互層を含むことによって、切削工程中に発生するチッピングなどが原因で被覆層の最上層からクラックが発生した場合、組成および結晶格子が不連続となる交互層の各層の界面でクラックの進展を抑制することができるため、本発明の表面被覆切削工具の寿命がより長いものになると考えられる。
なお、本発明において、上記の交互層におけるA層の積層数およびB層の積層数は交互層を構成しているA層およびB層のそれぞれの積層数のことを意味している。たとえば、上記の交互層が、A層、B層、A層、B層およびA層の順序で積層された構成を有している場合には、交互層におけるA層の積層数は3層となり、B層の積層数は2層となる。
また、本発明においては、A層およびB層の少なくとも一方にバナジウムが原子%で30原子%未満含まれていてもよい。この場合には、切削時における高温環境においてA層および/またはB層の表面が酸化したとしても、バナジウムの酸化物は低融点を有するのでバナジウムの酸化物が切削時の潤滑剤として作用するようになり、結果として被削材の融着を抑制できる傾向にある。バナジウムが30原子%以上含有される場合にはA層および/またはB層の硬度が低下する傾向にある。また、バナジウムが15原子%未満含有される場合には上記の被削材の融着を抑制できるとともにA層および/またはB層の硬度も高くすることができる。なお、本発明において、「原子%」とは、層を構成する原子の総原子数に対する原子数の割合(%)のことをいう。
また、本発明においては、A層およびB層の少なくとも一方にホウ素が原子%で10原子%未満含まれていてもよい。この場合には、メカニズムはわかっていないが層の硬度をさらに高くすることができる傾向にある。また、切削中の表面酸化によって形成されるホウ素の酸化物が特に層中のAlの酸化物を緻密化する傾向にあることからも好ましい。さらに、ホウ素の酸化物は低融点であるので切削時の潤滑剤として作用し、被削材の凝着を抑える傾向もある。
また、A層およびB層のそれぞれの厚みが0.005μm以上2μm以下であることが好ましい。この場合には、被覆層の表面で発生したクラックの進展を抑制することができる傾向にある。また、A層およびB層のそれぞれの厚みが0.005μm未満である場合には各層が混ざり合ってA層およびB層を交互に積層したことによる効果を得ることができない傾向にあり、2μmを超える場合にはクラックの進展のさらなる抑制効果が得られにくい傾向にある。
また、図9の模式的断面図に示すように、交互層13におけるA層12の厚みをλaとし、B層15の厚みをλbとしたとき、A層12とB層15との厚みの比であるλa/λbが1≦λa/λb<5であることが好ましく、1≦λa/λb<3であることがより好ましい。上述したように、A層は高い耐酸化性を有していることに加えて、熱伝導率も低く、切削時に発生した熱を基材に伝えにくい性質を持つ。したがって、被覆層中のA層の割合は相対的に増えると、表面被覆切削工具全体としての耐熱性が向上するので、特に、連続切削時の表面被覆切削工具の耐摩耗性が向上する傾向にある。また、被覆層中のTiの量が相対的に減少するので、たとえばTi合金の切削時において、表面被覆切削工具の損傷部へのTi合金の融着が抑制され、結果として、表面被覆切削工具の寿命の延長を図ることができる傾向にある。なお、λa/λb<1の場合には被覆層の耐酸化性が低下する傾向にあり、λa/λb>5の場合にはA層とB層とを積層したことによるクラックの進展の抑制効果が得られにくい傾向にある。
また、図10の模式的断面図に示すように、交互層13におけるA層12の厚みをλaとし、B層15の厚みをλbとしたとき、A層12とB層15との厚みの比であるλa/λbが基材2に最も近い側ではλa/λb=1であり、基材2から遠ざかるにしたがってλa/λbの値は連続的に大きくなっていき、基材2から最も遠い側では1<λa/λb<5であることが好ましく、1<λa/λb<3であることが好ましい。上述したように、A層は高い耐酸化性を有していることに加えて、熱伝導率も低く、切削時に発生した熱を基材に伝えにくい性質を持つ。したがって、被覆層中のA層の割合は相対的に増えると、表面被覆切削工具全体としての耐熱性が向上するので、特に、連続切削時の表面被覆切削工具の耐摩耗性が向上する傾向にある。しかし、被覆層の密着性の観点からは、応力の低いB層を交互に積層することは効果的である。そこで、基材に最も近い側ではB層の割合を高くし、基材から遠ざかるにしたがってA層の割合を連続的に高めていくことによって、刃先に負荷のかかる断続切削においても性能が向上する傾向にある。また、被覆層中のTi量が基材から遠ざかるにしたがって相対的に減少していくので、たとえばTi合金の切削時において、表面被覆切削工具の損傷部へのTi合金の融着が抑制され、結果として、表面被覆切削工具の寿命の延長を図ることができる傾向にある。なお、基材から最も遠い側において、λa/λb<1の場合には被覆層の耐酸化性が低下する傾向にあり、λa/λb>5の場合にはA層とB層とを積層したことによるクラックの進展の抑制効果が得られにくい傾向にある。
本発明においては、被覆層の最下層を上記のA層とすることができる。ここで、最下層とは、基材と直接に接触する被覆層中の層のことである。被覆層の最下層をA層とした場合には、切削初期に基材が露出したとしても、基材と被覆層との間の界面からの酸化を抑制することができる傾向にある。なお、最下層であるA層上に上記の交互層を形成する場合には、最下層であるA層上にはA層が積層されてもよく、B層が積層されてもよい。
また、被覆層の最下層としてのA層にSiを原子%で10原子%未満含有させることもできる。この場合には最下層であるA層の硬度が高くなる傾向にあり、最下層であるA層の構造も微細化する傾向にある。
また、被覆層の最下層としてのA層の厚みは0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。最下層であるA層の厚みが0.1μm未満の場合には被覆層の最下層をA層とした効果を得ることができない傾向にあり、2μmを超えた場合には最下層をA層とした効果のさらなる向上が認められない傾向にある。
また、本発明においては、被覆層の最下層をB層とすることもできる。被覆層の最下層をB層とした場合には、B層は応力が小さい傾向にあることから、特に、負荷が刃先に繰り返しかかるようなフライス加工やエンドミル加工などの断続加工の場合に被覆層の耐剥離性が格段に向上する傾向にある。なお、最下層としてのB層中におけるAlの原子数比は、B層を構成する金属原子の総数を1としたときに0.3よりも大きく0.55以下であることが耐剥離性を向上させる観点からより好ましい。また、最下層であるB層上に上記の交互層を形成する場合には、最下層であるB層上にはA層が積層されてもよく、B層が積層されてもよい。
また、本発明においては、被覆層の最上層をC層とすることができる。ここで、C層はTiとAlとを含む炭窒化物(炭素と窒素を含む化合物)からなり、C層を構成する金属原子の総数を1としたときのAlの原子数の比が0よりも大きく0.7以下である。また、C層はケイ素を含んでいてもよく、C層がケイ素を含む場合にはC層を構成する金属原子の総数を1としたときのケイ素の原子数の比が0よりも大きく0.2以下である。被覆層の最上層としてC層を形成した場合には、被削材に対する被覆層の摩擦係数が低下して、本発明の表面被覆切削工具の長寿命化に寄与する傾向にある。一般的に、炭窒化物は窒化物よりも被削材に対する摩擦係数が低い傾向にあり、このような摩擦係数の低下は炭素原子の寄与によるものと考えられる。また、C層の表面は切削時において他の層の表面と比べて最も高温となるため、本発明においては、耐酸化性を付与する目的でC層の組成を上記のものとしている。なお、耐酸化性を向上する観点からは、C層における上記のAlの原子数の比は0.3以上0.65以下であることがより好ましく、上記のケイ素の原子数の比は0.05以上0.15以下とすることがより好ましい。
また、C層にはホウ素が原子%で10原子%未満含まれていてもよい。この場合には、メカニズムはわかっていないが層の硬度をさらに高くすることができる傾向にある。また、切削中の表面酸化によって形成されるホウ素の酸化物が特に層中のAlの酸化物を緻密化する傾向にあることからも好ましい。さらに、ホウ素の酸化物は低融点であるので切削時の潤滑剤として作用し、被削材の凝着を抑える傾向もある。
また、C層の厚みが0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。C層の厚みが0.1μm未満である場合には被覆層の最表面の潤滑性の付与による効果が得られにくい傾向にあり、2μmを超える場合にはその効果をさらに向上することができない傾向にある。
また、上記のC層において、窒素と炭素の組成比を調整することにより、所定の色を付与することが可能である。これにより、本発明の表面被覆切削工具の外観に意匠性を付与でき、商業上有用となる。
また、本発明においては、被覆層の全体の厚みが0.8μm以上15μm以下であることが好ましい。被覆層の全体の厚みが0.8μm未満である場合には被覆層の厚みが薄すぎて本発明の表面被覆切削工具の寿命が短くなる傾向にあり、15μmよりも厚い場合には切削初期において被覆層がチッピングしやすくなって本発明の表面被覆切削工具の寿命が短くなる傾向にある。
なお、本発明においては、上述した各層の厚みおよび被覆層の全体の厚みはそれぞれ、本発明の表面被覆切削工具を切断し、その断面をSEM(走査型電子顕微鏡)またはTEM(透過型電子顕微鏡)を用いて観察することにより求めることができる。
また、本発明においては、被覆層の圧縮残留応力が0GPa以上6GPa以下であることが好ましい。被覆層の圧縮残留応力が0GPa未満の場合には引っ張り応力となるため被覆層の最表面から発生したクラックの進展を抑制できない傾向にあり、6GPaを超える場合には応力が大きすぎて、切削開始前に、特に表面被覆切削工具のエッジ部から被覆層が剥離して本発明の表面被覆切削工具の寿命が短くなるおそれがある。なお、本発明において被覆層の圧縮残留応力は、被覆層全体の圧縮残留応力のことである。
また、本発明において、被覆層の結晶構造は立方晶であることが好ましい。被覆層が立方晶である場合、被覆層の硬度が向上する傾向にある。たとえば、窒化物であるAlNを例にとると、AlNは通常六方晶であるが、準安定相である立方晶となった場合の格子定数は0.412nmであるのに対して、常温常圧で立方晶が安定相であるCrNおよびVNの格子定数は0.414nmであり立方晶のAlNと非常に格子定数が近いため、その引き込み効果によりAlNは立方晶化して高硬度化する。また、被覆層中の各層のそれぞれの結晶構造が立方晶であることが好ましい。なお、被覆層および被覆層中の各層の結晶構造はそれぞれ、当該分野で公知のX線回折装置により解析することができる。
また、本発明において基材としては、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化ホウ素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなる基材を用いることができる。
また、本発明の表面被覆切削工具は、たとえば、ドリル、エンドミル、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップとしての利用が可能である。
図4に、本発明の表面被覆切削工具の一例の刃先の模式的な拡大断面図を示す。本発明の表面被覆切削工具1は、基材2と、基材2上に積層された最下層であるA層12と、最下層であるA層12上にA層とB層とが交互に積層された交互層13と、交互層13上に積層された最上層であるC層14とから構成されている。なお、被覆層3は、最下層であるA層12と、交互層13と、最上層であるC層14とから構成されている。
ここで、最上層であるC層14は被削材に対する摩擦係数が低いことから、切削時において刃先が被削材に対して滑りやすく、チッピングすることなく被覆層3が摩耗する傾向にある。また、基材2と接する最下層であるA層12が積層されている場合には基材2側からの酸化を抑制することができ、摩耗が進行した後も基材2と被覆層3との密着性を維持することができる。また、最下層であるA層12と最上層であるC層14との間に耐摩耗性および靭性に優れた交互層13が形成されていることで本発明の表面被覆切削工具1の寿命を長くすることができる。
図5に、図4に示すV−Vに沿った模式的な拡大断面図を示す。ここで、交互層13は、最下層であるA層12上にA層12とB層15とが交互に積層されている。交互層13においては、A層12が4層積層されており、B層15が3層積層されている。
ここで、A層12としては、たとえば(Al1-aCra)(ただし、0<a≦0.4)の窒化物を用いることができる。また、B層15としては、たとえば(Ti1-x-yAlxSiy)(ただし、0<x≦0.7、0≦y≦0.2、x+y≠0)の窒化物を用いることができる。また、C層14としては、たとえば(Ti1-x-yAlxSiy)(ただし、0<x≦0.7、0≦y≦0.2、x+y≠0)の炭窒化物を用いることができる。
図6に、本発明の表面被覆切削工具の他の一例の模式的な拡大断面図を示す。ここでは、被覆層3の最下層としてB層15が用いられていることに特徴がある。このように、最下層としてB層15を用いた場合には、上述したように、B層15は応力が小さい特性を有することから、基材2と被覆層3との耐剥離性を向上することができる。
ここで、図6に示す最下層であるB層15としては、たとえば0.3μm以上0.5μm以下の厚みを有する(Ti1-x-yAlxSiy)(ただし、0.3<x<0.5、0≦y≦0.2、x+y≠0)の窒化物を用いることができる。また、図6に示す交互層13としては、たとえば(Al1-aCra)(ただし、0.2<a<0.4)の窒化物からなるA層12と、たとえば(Ti1-x-yAlxSiy)(ただし、0.3<x<0.5、0≦y≦0.2、x+y≠0)の窒化物からなるB層15とを交互に積層した層を用いることができる。ここで、交互層13を構成するA層12およびB層15の総数はたとえば640層以上1000層以下とすることができ、交互層13の全体の厚みはたとえば2μm以上6μm以下とすることができる。また、図6に示す最上層であるC層14としては、たとえば0.1μm以上0.5μm以下の厚みを有する(Ti1-x-yAlxSiy)(ただし、0<x≦0.7、0≦y≦0.2、x+y≠0)の炭窒化物を用いることができる。
なお、本発明の表面被覆切削工具は、たとえば、基材を準備する工程と、物理的蒸着法を用いてA層とB層とを交互にそれぞれ1層以上積層して交互層を形成する工程と、を含む方法により製造することができる。ここで、物理的蒸着法としては、カソードアークイオンプレーティング法、バランスドマグネトロンスパッタリング法およびアンバランスドマグネトロンスパッタリング法からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
本発明において、耐摩耗性を有する被覆層を基材の表面上に形成するためには、結晶性の高い化合物からなる層を形成することが好ましい。そこで、被覆層の形成方法として種々の方法を検討した結果、物理的蒸着法を用いることが好ましいことがわかった。また、物理的蒸着法には、カソードアークイオンプレーティング法、バランスドマグネトロンスパッタリング法またはアンバランスドマグネトロンスパッタリング法などがあるが、特に、原料元素のイオン化率の高いカソードアークイオンプレーティング法が適している。このカソードアークイオンプレーティング法を用いた場合には、被覆層を形成する前に、基材の表面に対して金属のイオンボンバードメント処理が可能となるため、基材と被覆層との密着性が格段に向上する観点から好ましい。
ここで、カソードアークイオンプレーティング法は、たとえば、装置内に基材を設置するとともにカソードとしてターゲットを設置した後に、ターゲットに高電圧を印加してアーク放電を生じさせることによってターゲットを構成する原子をイオン化して蒸発させて、基材上に物質を堆積させることにより行なうことができる。
また、バランスドマグネトロンスパッタリング法は、たとえば、装置内に基材を設置するとともに平衡な磁場を形成する磁石を備えたマグネトロン電極上にターゲットを設置し、マグネトロン電極と基材との間に高周波電力を印加してガスプラズマを発生させ、このガスプラズマの発生により生じたガスのイオンをターゲットに衝突させてターゲットから放出された原子を基材上に堆積させることにより行なうことができる。
また、アンバランストマグネトロンスパッタリング法は、たとえば、上記のバランスドマグネトロンスパッタリング法におけるマグネトロン電極により発生する磁場を非平衡にして行なうことができる。
(実施例1〜18)
<表面被覆切削工具の作製>
(1)基材の洗浄
図7に示すようなカソードアークイオンプレーティング装置に、基材2としてグレードがJIS規格P30の超硬合金であって、形状がJIS規格のSPGN120308であるチップを装着した。なお、図8は図7の装置の概略上面図である。
図7および8の装置において、チャンバ101内に、被覆層の金属原料となる合金製ターゲットであるA層用のカソード106、B層用のカソード107およびC層用のカソード120と、基材2を設置するための回転式の基材ホルダ104とが取り付けられている。カソード106にはアーク電源108が取り付けられ、カソード107にはアーク電源109が取り付けられている。また、基材ホルダ104には、バイアス電源110が取り付けられている。また、チャンバ101内には、ガス105が導入されるガス導入口が設けられるとともにチャンバ101内の圧力を調節するためにガス排出口103が設けられており、ガス排出口103から真空ポンプによりチャンバ101内のガスを吸引できる構造となっている。
図7の装置において、まず、真空ポンプによりチャンバ101内を減圧するとともに、基材2を回転させながら装置内に設置されたヒータにより温度を500℃に加熱し、チャンバ101内の圧力が1.0×10-4Paとなるまで真空引きを行なった。次に、ガス導入口からアルゴンガスを導入してチャンバ101内の圧力を3.0Paに保持し、バイアス電源110の電圧を徐々に上げながら−1000Vとし、基材2の表面のクリーニングを15分間行なった。その後、チャンバ101内からアルゴンガスを排気した。
(2)被覆層の形成
次に、基材2を中央で回転させた状態で、表1に示す組成の最下層および交互層が得られるように、反応ガスとして窒素を導入しながら、基材2の温度を500℃、反応ガス圧を2.0Pa、バイアス電源110の電圧を−50V〜−200Vの範囲のある一定値に維持したまま、カソード106、107にそれぞれ100Aのアーク電流を供給することによって、カソード106、107から金属イオンを発生させて、表1に示す実施例1〜18のそれぞれの最下層および交互層を形成した。ここで、交互層は、最下層上にA層とB層とを交互に1層ずつ表1に示す積層数だけそれぞれ積層することにより形成された。また、最下層の厚み、交互層中におけるA層およびB層のそれぞれの厚みならびに交互層の積層数については基材の回転速度で調整した。そして、最下層および交互層の厚みがそれぞれ表1に示す厚みとなったところで蒸発源に供給する電流をストップした。
引き続き、表2に示す組成の実施例1〜18のそれぞれの最上層であるC層を形成した。ここでは、チャンバ101内に反応ガスとして窒素とメタンガスを導入しながら、基材2の温度を400℃、反応ガス圧を2.0Pa、バイアス電源110の電圧を−350Vに維持したまま、カソード120に100Aのアーク電流を供給することによって、カソード120から金属イオンを発生させて、表2に示す実施例1〜18の最上層を形成した。そして、最上層の厚みが表2に示す厚みとなったところで蒸発源に供給する電流をストップした。なお、表2に示す最上層の組成の窒素と炭素の比率は、窒素の導入量とメタンガスの導入量との比によって調整した。これにより、実施例1〜18のそれぞれの刃先交換型チップが作製された。
また、比較として、実施例1〜18のそれぞれと同一の基材上に表1に示す組成の層が形成された比較例1〜3のそれぞれの刃先交換型チップについても作製した。
<表面被覆切削工具の寿命評価>
上記の工程で作製した実施例1〜18の刃先交換型チップのそれぞれについて、実際に表3に示す条件で乾式の連続旋削試験および断続旋削試験を行ない、刃先の逃げ面摩耗量を測定した。その寿命評価結果を表2に示す。なお、表2において、逃げ面摩耗量の値が小さい方が寿命がより長いことを示している。
Figure 0005008984
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Figure 0005008984
表2から明らかなように、最下層としてA層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成するとともに交互層上の最上層にC層を用いた実施例1〜実施例15の刃先交換型チップおよび最下層としてB層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成するとともに交互層上の最上層にC層を用いた実施例16〜実施例18の刃先交換型チップは、最下層にA層およびB層のいずれも形成されず、さらに最下層上にA層およびB層の交互層を有しない比較例1〜3の刃先交換型チップと比べて、連続旋削試験および断続旋削試験のいずれにおいても刃先の逃げ面摩耗量が大きく低減しており、刃先交換型チップの寿命が大幅に長くなることが確認された。
なお、表1における「1層厚み」とは交互層を構成するA層およびB層のそれぞれの1層当たりの厚みのことを意味し、表1および表2における「厚み」とは最下層、交互層、最上層および被覆層のそれぞれの全体の厚みのことを意味する。
また、表1における「積層数」とは、A層およびB層が1層ずつ交互に積層されている交互層中におけるA層およびB層のそれぞれの層数のことを意味する。
また、表1および表2における最下層、交互層および最上層の組成はそれぞれXPS(X線光電子分光分析装置)を用いて測定されたものであり、被覆層全体の硬度はナノインデンター(MTS社製Nano Indenter XP)により確認された値である。
また、表1および表2における1層厚みおよび厚みはSEMまたはTEMを用いて測定した値であり、表2における被覆層全体の圧縮残留応力はX線残留応力測定装置を用いてsin2ψ法(「X線応力測定法」(日本材料学会、1981年株式会社養賢堂発行)の54〜66頁参照)によって測定された値である。
また、表2における被覆層全体の結晶性はX線回折装置により解析されたものである。
また、表2において「欠損」は、切削初期にチッピングが発生して基材の一部が無くなり基材が露出してしまったことを意味している。
<穴あけ加工試験>
基材としての外径8mmのドリル(JISK10超硬合金)上に、表1および表2に示す実施例1、実施例7、実施例12、比較例1および比較例2のそれぞれの最下層、交互層および最上層を上記と同様にして形成して実施例1、実施例7、実施例12、比較例1および比較例2のそれぞれのドリルを得た。そして、実施例1、実施例7、実施例12、比較例1および比較例2のそれぞれのドリルを用いて実際に被加工材であるSCM440(HRC30)の穴あけ加工試験を行ないその寿命評価を行なった。
ここで、穴あけ加工試験は、切削速度が90m/minで、送り量が0.2mm/revであって、切削油を用いずにエアーブローを用いた条件で、深さ24mmの止まり穴加工をすることにより行なわれた。なお、寿命の判定は、被加工材の寸法精度が規定の範囲をはずれた時点までの穴数とした。その寿命評価結果を表4に示す。表4において、加工数が大きい方が寿命がより長いことを示している。
Figure 0005008984
表4から明らかなように、最下層としてA層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成するとともに交互層上の最上層にC層を用いた実施例1、実施例7および実施例12のドリルはそれぞれ、最下層にA層およびB層のいずれも形成されず、さらに最下層上にA層およびB層の交互層を有しない比較例1および比較例2のドリルと比べて、穴あけ加工数が非常に多く、寿命が大幅に長くなることが確認された。
<エンドミル側面削り試験>
基材としての外径8mmの6枚刃エンドミル(JISK10超硬合金)上に、表1および表2に示す実施例2、実施例6、実施例13および比較例3のそれぞれの最下層、交互層および最上層を上記と同様にして形成して実施例2、実施例6、実施例13および比較例3のそれぞれのエンドミルを得た。そして、実施例2、実施例6、実施例13および比較例3のそれぞれのエンドミルを用いて実際に被加工材であるSKD11(HRC60)の側面削り試験を行ないその寿命評価を行なった。
ここで、側面削り試験は、切削速度が200m/minで、送り量が0.03mm/刃、切り込み量がAd(軸方向の切り込み量)=12mm、Rd(半径方向の切り込み量)=0.2mmであって、切削油を用いずにエアーブローを用いた条件により行なわれた。なお、寿命の判定は、被加工材の寸法精度が規定の範囲をはずれた時点の削り長さにより行なわれた。その寿命評価結果を表5に示す。表5において、寸法精度がはずれる長さが大きい方が寿命がより長いことを示している。
Figure 0005008984
表5から明らかなように、最下層としてA層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成するとともに交互層上の最上層にC層を用いた実施例2、実施例6および実施例13のエンドミルはそれぞれ、最下層にA層およびB層のいずれも形成されず、さらに最下層上にA層およびB層の交互層を有しない比較例3のエンドミルと比べて、寸法精度がはずれる時点の長さが非常に長く、寿命が大幅に長くなることが確認された。
<外周旋削加工試験>
超硬合金製ポットおよびボールを用いて、質量で40%のTiNと10%のAlからなる結合材粉末と50%の平均粒径2.5μmの立方晶窒化ホウ素(cBN)粉末とを混ぜ合わせ、超硬製容器に充填し、圧力5Gpa、温度1400℃で60分焼結した。このcBN焼結体を加工し、ISO規格SNGA120408の形状のチップを得た。
そして、基材としてのこのチップ上に、表1および表2に示す実施例3、実施例8、実施例14および比較例1のそれぞれの最下層、交互層および最上層をそれぞれ上記と同様にして形成して実施例3、実施例8、実施例14および比較例1のそれぞれの刃先交換型チップを得た。そして、実施例3、実施例8、実施例14および比較例1のそれぞれの刃先交換型チップを用いて実際に焼入鋼の1種であるSUJ2の丸棒(HRC62)の外周切削加工試験を行ないその寿命評価を行なった。
ここで、外周旋削加工試験は、切削速度が120m/min、切り込みが0.2mm、送りが0.1mm/revであって、乾式で40分間の切削条件により行なわれた。なお、寿命の判定は、刃先交換型チップの表面の切削前の表面粗さ(Rz)である表6に示すそれぞれの初期面粗度(μm)からRz=3.2μmとなるまでの時間(min)を測定することにより行なわれた。その寿命評価結果を表6に示す。表6において、Rz=3.2μmとなる時間が長い方が寿命がより長いことを示している。
Figure 0005008984
表6から明らかなように、最下層としてA層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成するとともに交互層上の最上層にC層を用いた実施例3、実施例8および実施例14の刃先交換型チップはそれぞれ、最下層にA層およびB層のいずれも形成されず、さらに最下層上にA層およびB層の交互層を有しない比較例1の刃先交換型チップと比べて、Rz=3.2μmとなるまでの時間が非常に長く、寿命が大幅に長くなることが確認された。
<連続旋削加工試験>
グレードがJIS規格S20の超硬合金でその形状がJIS規格のCNMG120408である基材としてのチップ上に、表1および表2に示す実施例4、実施例9、実施例15、比較例2および比較例3のそれぞれの最下層、交互層および最上層を上記と同様にして形成して実施例4、実施例9、実施例15、比較例2および比較例3のそれぞれの刃先交換型チップを得た。そして、実施例4、実施例9、実施例15、比較例2および比較例3のそれぞれの刃先交換型チップを用いて以下に示す条件による湿式(水溶性エマルジョン)の連続旋削加工試験を行ない、刃先の逃げ面摩耗量が0.2mmを超える時間を測定することにより、その寿命評価を行なった。
ここで、連続旋削加工試験は、被削材としてTi合金であるTi−6Al−4V(HB=310)を用い、切削速度が80m/min、送り量が0.2mm/rev、切り込みを1mmとした条件により行なわれた。なお、寿命の判定は、逃げ面摩耗量が0.2mmを超える時間が長いほど寿命が長いものとして判断することにより行なわれた。その寿命評価結果を表7に示す。
Figure 0005008984
表7から明らかなように、最下層としてA層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成するとともに交互層上の最上層にC層を用いた実施例4、実施例9および実施例15の刃先交換型チップはそれぞれ、最下層にA層およびB層のいずれも形成されず、さらに最下層上にA層およびB層の交互層を有しない比較例2および比較例3の刃先交換型チップと比べて、逃げ面摩耗量が0.2mmを超える時間が非常に長くなり、寿命が大幅に長くなることが確認された。
(実施例19〜21)
A層用のカソード106のアーク電流量をB層用のカソード107よりも大きくした状態で交互層を形成したこと以外は実施例1〜18と同様にして、表8および表9に示す構成の被覆層を有する実施例19〜21の刃先交換型チップをそれぞれ作製した。なお、表8のλa/λbの欄の値は、交互層を構成するA層の1層厚みλaとB層の1層厚みλbとの比(λa/λb)を示している。なお、実施例19〜21の交互層におけるA層のそれぞれの厚みは1層厚みの値で同一であり、B層のそれぞれの厚みも1層厚みの値で同一である。
そして、実施例19〜21の刃先交換型チップのそれぞれについて、実際に表3に示す条件で乾式の連続旋削試験および断続旋削試験を行ない、刃先の逃げ面摩耗量を測定した。その寿命評価結果を表9に示す。
表9から明らかなように、最下層としてB層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成し、交互層上の最上層にC層を用いるとともに、交互層におけるA層の1層厚みλaと、B層の1層厚みλbとの比であるλa/λbが1≦λa/λb<5である実施例19〜実施例21の刃先交換型チップは、比較例1〜3の刃先交換型チップと比べて、連続旋削試験および断続旋削試験のいずれにおいても刃先の逃げ面摩耗量が大きく低減し、さらに、実施例1〜18の刃先交換型チップと比べても連続旋削試験における刃先の逃げ面摩耗量が大きく低減することが確認された。
Figure 0005008984
Figure 0005008984
また、実施例20の刃先交換型チップについて、上記と同一の方法および同一の条件で上記の連続旋削加工試験を行なった。そして、上記と同一の基準で連続旋削加工試験の評価を行なった。その結果、実施例20の刃先交換型チップの刃先の逃げ面摩耗量が0.2mmを超える時間は65分となり、実施例20の刃先交換型チップは、実施例4、実施例9および実施例15の刃先交換型チップと比べて、耐摩耗性が向上することが確認された。
(実施例22〜実施例24)
交互層の形成開始時においてはA層用のカソード106のアーク電流量をB層用のカソード107と同一にし、その後、A層用のカソード106のアーク電流量をB層用のカソード107よりも連続的に大きくしていくことによって、基材に最も近い側から基材から最も遠い側にかけてA層の1層厚みλaとB層の1層厚みλbとの比(λa/λb)が連続的に大きくなっている交互層を形成したこと以外は実施例1〜18と同様にして、表10および表11に示す構成の被覆層を有する実施例22〜24の刃先交換型チップをそれぞれ作製した。なお、表10の基材側の欄の値は、交互層において基材に最も近い側に積層されているA層の1層厚みλaとB層の1層厚みλbとの比(λa/λb)を示している。また、表10の最表面側の値は、交互層において基材から最も遠い側に積層されているA層の1層厚みλaとB層の1層厚みλbとの比(λa/λb)を示している。
そして、実施例22〜24の刃先交換型チップのそれぞれについて、実際に表3に示す条件で乾式の連続旋削試験および断続旋削試験を行ない、刃先の逃げ面摩耗量を測定した。その寿命評価結果を表10に示す。
表10から明らかなように、最下層としてA層を用いて最下層上にA層およびB層の交互層を形成し、交互層上の最上層にC層を用いるとともに、交互層におけるA層の1層厚みλaと、B層の1層厚みλbとの比であるλa/λbが基材に最も近い側では1であって、基材から遠ざかるにしたがって連続的に大きくなっており、基材から最も遠い側では1<λa/λb<5である実施例22〜実施例24の刃先交換型チップは、比較例1〜3の刃先交換型チップと比べて、連続旋削試験および断続旋削試験のいずれにおいても刃先の逃げ面摩耗量が大きく低減し、さらに、実施例1〜18の刃先交換型チップと比べても連続旋削試験および断続旋削試験における刃先の逃げ面摩耗量が大きく低減することが確認された。特に、交互層におけるA層の1層厚みλaとB層の1層厚みλbとの比であるλa/λbが基材から最も遠い側で1<λa/λb<3である実施例22〜実施例23の刃先交換型チップは、連続旋削試験および断続旋削試験における刃先の逃げ面摩耗量がさらに大きく低減することが確認された。
Figure 0005008984
Figure 0005008984
また、実施例24の刃先交換型チップについて、上記と同一の方法および同一の条件で上記の連続旋削加工試験を行なった。そして、上記と同一の基準で連続旋削加工試験の評価を行なった。その結果、実施例24の刃先交換型チップの刃先の逃げ面摩耗量が0.2mmを超える時間は75分となり、実施例24の刃先交換型チップは、実施例4、実施例9、実施例15および実施例20の刃先交換型チップと比べて、耐摩耗性が向上することが確認された。
なお、上記の実施例1〜24の被覆層の形成は、カソードアークイオンプレーティング法を用いて行なったが、たとえばバランスドマグネトロンスパッタリング法およびアンバランスドマグネトロンスパッタリング法のいずれの方法を用いて行なうことも可能である。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の表面被覆切削工具は、ドリル、エンドミル、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップなどとして利用することができる。

Claims (20)

  1. 基材と、前記基材の表面上に形成された被覆層とを含む表面被覆切削工具であって、
    前記被覆層はA層とB層とが交互にそれぞれ1層以上積層された交互層を含み、
    前記A層はAlとCrとの窒化物からなり、前記A層を構成する金属原子の総数を1としたときの前記Crの原子数の比が0よりも大きく0.4以下であって、
    前記B層はTiとAlとの窒化物からなり、前記B層を構成する金属原子の総数を1としたときの前記Alの原子数の比が0よりも大きく0.7以下であって、
    前記交互層における前記A層の厚みをλaとし、前記B層の厚みをλbとしたとき、前記A層と前記B層との厚みの比であるλa/λbが1≦λa/λb<5であり、
    前記A層と前記B層との厚みの比であるλa/λbが前記基材に最も近い側ではλa/λb=1であり、前記基材から遠ざかるにしたがって前記λa/λbの値は連続的に大きくなっていき、前記基材から最も遠い側では1<λa/λb<5であることを特徴とする、表面被覆切削工具。
  2. 前記B層中にSi元素が含まれており、前記B層を構成する金属原子の総数を1としたときの前記Siの原子数の比が0よりも大きく0.2以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  3. 前記A層および前記B層の少なくとも一方にV元素が原子%で30原子%未満含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  4. 前記A層および前記B層の少なくとも一方にB元素が原子%で10原子%未満含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  5. 前記A層および前記B層のそれぞれの厚みが0.005μm以上2μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  6. 前記被覆層の最下層が前記A層であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  7. 前記最下層の前記A層中にSi元素が原子%で10原子%未満含まれていることを特徴とする、請求項6に記載の表面被覆切削工具。
  8. 前記最下層の前記A層の厚みが0.1μm以上2μm以下であることを特徴とする、請求項6に記載の表面被覆切削工具。
  9. 前記被覆層の最下層が前記B層であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  10. 前記被覆層の最上層がC層であり、前記C層はTiとAlとを含む炭窒化物からなり、前記C層を構成する金属原子の総数を1としたときの前記Alの原子数の比が0よりも大きく0.7以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  11. 前記C層中にSi元素が含まれており、前記C層を構成する金属原子の総数を1としたときの前記Siの原子数の比が0よりも大きく0.2以下であることを特徴とする、請求項10に記載の表面被覆切削工具。
  12. 前記C層にB元素が原子%で10原子%未満含まれていることを特徴とする、請求項10に記載の表面被覆切削工具。
  13. 前記C層の厚みが0.1μm以上2μm以下であることを特徴とする、請求項10に記載の表面被覆切削工具。
  14. 前記被覆層の全体の厚みが0.8μm以上15μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  15. 前記被覆層の圧縮残留応力が0GPa以上6GPa以下であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  16. 前記被覆層の結晶構造が立方晶であることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  17. 前記基材は、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化ホウ素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  18. 前記表面被覆切削工具は、ドリル、エンドミル、フライス加工用刃先交換型チップ、旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップであることを特徴とする、請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  19. 請求項1に記載の表面被覆切削工具を製造する方法であって、
    前記基材を準備する工程と、
    物理的蒸着法を用いて前記A層と前記B層とを交互にそれぞれ1層以上積層することによって交互層を形成する工程と、を含む、表面被覆切削工具の製造方法。
  20. 前記物理的蒸着法は、カソードアークイオンプレーティング法、バランスドマグネトロンスパッタリング法およびアンバランスドマグネトロンスパッタリング法からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする、請求項19に記載の表面被覆切削工具の製造方法。
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