JP4967912B2 - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自車両が走行車線から逸脱しそうになったときに、その逸脱を防止する車線逸脱防止装置に関する。
従来より、ナビゲーション装置の出力した道路情報を基に、誤警報の発生が予測される道路区間(急カーブ、交差点、分岐点等)を特定し、その特定した道路区間を車両が走行していると判断した場合に、警報出力を中止することで、誤警報の煩わしさを低減する、といったものがある(特許文献1)。
特開2002−92794号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、誤警報発生が予測される道路区間であれば警報を中止するという構成になっているため、前記道路区間においては、車線を逸脱しても常に警報が出力されないといった課題が発生する。
本発明の課題は、車線逸脱防止制御を的確に抑制することで、車両の車線逸脱を的確に防止できるようにすることである。
前記課題を解決するために、本発明は、走行車線に対して逸脱傾向が高いと判定した場合、走行車線に対する車両の逸脱を防止する車線逸脱防止制御を行っており、車両が車線変更する可能性が高い走行区間で、車両の逸脱傾向が高いと判定した方向に車線変更する可能性が高い場合、該方向に対しての車線逸脱防止制御を制御抑制手段により抑制する。このとき、前記走行区間で、車両の逸脱傾向が高いと判定した方向に車線変更する可能性が低い場合、該方向に対しての車線逸脱防止制御を抑制することなく通常の制御内容で実施する。さらに、車両が車線変更する可能性が高い車線変更地点を基準として、該車線変更地点の手前の所定の区間を車両が車線変更する可能性が高い走行区間として設定しており、車両が車線変更地点に近づくほど、車線逸脱防止制御の抑制度合いを大きくする。
本発明によれば、車両が車線変更する可能性が高い走行区間で、車両の逸脱傾向が高いと判定した方向に車線変更する可能性が高い場合、該方向に対して行う車線逸脱防止制御を抑制する一方で、車両の逸脱傾向が高いと判定した方向に車線変更する可能性が低い場合には、該方向に対しては車線逸脱防止制御を抑制することなく通常の制御内容で実施するので、車両が車線変更する可能性が高い走行区間でも、車線逸脱防止制御を的確に抑制でき、これにより、車両の車線逸脱を的確に防止できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(構成)
実施形態は、本発明に係る車線逸脱防止装置を搭載した後輪駆動車両である。この車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、本実施形態を示す概略構成図である。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7が介装されており、制動流体圧制御部7によって、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
制動流体圧制御部7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御部を利用したものである。制動流体圧制御部7は、単独で各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御することも可能であるが、後述する制駆動力コントロールユニット8から制動流体圧指令値が入力されたときには、その制動流体圧指令値に応じて制動流体圧を制御するようにもなっている。
例えば、制動流体圧制御部7は、液圧供給系にアクチュエータを含んで構成されている。アクチュエータとしては、各ホイールシリンダ液圧を任意の制動液圧に制御可能な比例ソレノイド弁が挙げられる。
また、この車両には、駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。駆動トルクコントロールユニット12は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比及びスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL,5RRへの駆動トルクを制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、燃料噴射量や点火時期を制御したり、同時にスロットル開度を制御したりすることで、エンジン9の運転状態を制御する。駆動トルクコントロールユニット12は、制御に使用した駆動トルクTwの値を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、駆動トルクコントロールユニット12は、単独で後輪5RL,5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、制駆動力コントロールユニット8から駆動トルク指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値に応じて駆動輪トルクを制御するようにもなっている。
また、この車両には、画像処理機能付きの撮像部13が設けられている。撮像部13は、自車両の車線逸脱傾向検出用として、走行車線内の自車両の位置を検出するために備えられている。例えば、撮像部13は、CCD(ChargeCoupled Device)カメラからなる単眼カメラで撮像するように構成されている。撮像部13は車両前部に設置されている。
撮像部13は、自車両前方の撮像画像から例えば白線等の車線区分線(レーンマーカ)を検出し、その検出した車線区分線に基づいて走行車線を検出している。また、撮像部13は、その検出した走行車線に基づいて、自車両の走行車線と自車両の前後方向軸とのなす角(ヨー角)φ、走行車線中央からの横変位X及び走行車線曲率β等を算出する。さらに、撮像部13は、検出した走行車線をなす両側の車線区分線が路面に実線で描かれているものか、路面に破線(Dot)、すなわち車線変更が許可されている車線区分線として描かれているものなのかを選別して、その選別結果を、車両右側の車線区分線については、右側車線判定フラグLineRに設定し、車両左側の車線区分線については、左側車線判定フラグLineLに設定する。そして、撮像部13は、算出したこれらヨー角φ、横変位X、走行車線曲率β、右側車線判定フラグLineR及び左側車線判定フラグLineL等を制駆動力コントロールユニット8に出力する。
なお、本発明においては画像処理以外の検出手段でレーンマーカを検出するものであっても良い。例えば、車両前方に取り付けられた複数の赤外線センサによりレーンマーカを検出し、その検出結果に基づいて走行車線を検出しても良い。
また、走行車線曲率βを後述のステアリングホイール21の操舵角δに基づいて算出しても良い。
また、この車両には、ナビゲーション装置14が設けられている。ナビゲーション装置14は、自車両に発生する前後加速度Yg或いは横加速度Xg、又は自車両に発生するヨーレイトφ´(=dφ/dt)を検出する。ナビゲーション装置14は、検出した前後加速度Yg、横加速度Xg及びヨーレイトφ´を、ナビゲーション情報とともに、制駆動力コントロールユニット8に出力する。ここで、ナビゲーション情報としては、分岐点、交差点、車線数、一般道路又は高速道路等についての道路情報がある。
なお、専用のセンサにより各値を検出するようにしても良い。すなわち、加速度センサにより前後加速度Yg及び横加速度Xgを検出し、ヨーレイトセンサによりヨーレイトφ´を検出するようにしても良い。
次に、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理を説明する。
図2は、制駆動力コントロールユニット8で行う演算処理手順を示す。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、図2に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
図2に示すように、処理を開始すると、先ずステップS1において、前記各センサやコントローラ、コントロールユニットから各種データを読み込む。具体的には、ナビゲーション装置14が得た前後加速度Yg、横加速度Xg、ヨーレイトφ´及びナビゲーション情報(道路情報等)、各センサが検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θt、マスタシリンダ液圧Pmf,Pmr及び方向スイッチ信号、並びに駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTw、撮像部13からヨー角φ、横変位X、走行車線曲率β、右側車線判定フラグLineR及び左側車線判定フラグLineLを読み込む。
続いてステップS2において、分岐判定(分岐点での進路判定)を行う。図3は、この判定処理の処理手順を示す。なお、この判定処理は、ナビゲーション装置14又は制駆動力コントロールユニット8で行う。
図3に示すように、先ず、ステップS31において、ナビゲーション装置14が持つ道路情報及び自車位置情報に基づいて、自車両が分岐点付近(分岐点手前)にいるか否かを判定する。ここで、分岐点では、分岐路に進むために車線変更する可能性が高いことから、このステップS31では、分岐点付近(分岐点手前)にいるか否かを判定することで、車線変更する可能性が高い走路区間か否かを判定している。なお、この判定処理では、交差点も分岐点として扱っている。ここで、分岐点付近にいる場合、すなわち、自車両が車線変更の可能性が高い走路区間を走行している場合、ステップS32に進み、分岐点付近ではない場合、すなわち、自車両が車線変更の可能性が低い走路区間を走行している場合、ステップS36に進む。
ステップS36では、左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=OFF、Gr=OFF)、該図3に示す処理を終了する。
ステップS32では、ナビゲーション装置14による経路誘導中であるか否かを判定する。ここで、経路誘導中の場合、ステップS33に進み、経路誘導中でない場合、ステップS37に進む。
ステップS37では、走行履歴に基づいて分岐判定を行い、該図3に示す処理を終了する。走行履歴に基づく分岐判定については、後で詳述する。
ステップS33では、経路誘導する分岐点において、ナビゲーション装置14が直進を指示(誘導)しているか否かを判定する。ここで、直進を指示している場合、ステップS36に進み、直進を指示していない場合、すなわち、分岐路に進むことを指示(分岐路に誘導)している場合、ステップS34に進む。
ステップS34では、分岐路への指示が、左方向へのものか否かを判定する。ここで、左方向への指示の場合、ステップS35に進み、そうでない場合、すなわち右方向への指示の場合、ステップS38に進む。
ステップS35では、左分岐判定フラグGlをONに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=ON、Gr=OFF)、該図3に示す処理を終了する。
ステップS38では、左分岐判定フラグGlをOFFに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをONに設定し(Gl=OFF、Gr=ON)、該図3に示す処理を終了する。
以上のように分岐判定を行い、分岐点付近を走行していない場合、又は分岐点付近を走行しているときでも、直進を指示している場合には、左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=OFF、Gr=OFF)、分岐点付近で左方向への指示を出している場合には、左分岐判定フラグGlをONに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=ON、Gr=OFF)、分岐点付近で右方向への指示を出している場合には、左分岐判定フラグGlをOFFに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをONに設定する(Gl=OFF、Gr=ON)。ここで、分岐点付近の走行区間で分岐路に進むには車線変更を伴うことから、ここでは、車線変更する高い可能性の走行区間において、左分岐判定フラグGl又は右分岐判定フラグGrをONに設定していることになる。
一方、分岐点付近を走行しているが、経路誘導を実施していない場合、走行履歴に基づく分岐判定を行っている(前記ステップS37)。図4は、その処理手順を示す。
ナビゲーション装置14では、走行記録機能により走行経路を記録しており、図4に示すように、先ず、ステップS51において、その走行記録機能から走行履歴を読み出す。
続いてステップS52において、推定経路情報及び走行履歴情報に基づき、分岐路の各走路について、自車両が進む確度(確率)を算出する。例えば、走路X、走路Yからなる分岐路(例えばY字路)において確度を算出するには、先ず、過去にその分岐路を通過した回数K(走路Xの通過回数と走路Yの通過回数との総和)に基づいて、重み係数αを算出する。
図5は、過去走行回数(過去にその分岐路を通過した回数)Kと重み係数αとの関係を示す。
図5に示すように、過去走行回数Kが多くなるほど、重み係数αは大きくなる。このような関係からなるマップに基づいて、過去走行回数Kに対応する重み係数αを得る。
そして、そのようにして得た重み係数αを用いて、下記(1)式及び(2)式により、走路X,Yに進む確度をそれぞれ算出する。
走路Xに進む確度(%)={0.5×(1−α)+a×α}×100 ・・・(1)
走路Yに進む確度(%)={0.5×(1−α)+b×α}×100 ・・・(2)
ここで、aは過去に走路Xに進んだ回数/Kであり、bは過去に走路Yに進んだ回数/Kである。この(1)式及び(2)式により、重み係数αが大きくなるほど、走行履歴(走行回数)が、走路X,Yに進む確度に反映されるようになる。
なお、前記図5では、過去走行回数Kに応じて、重み係数αをステップ的に変化させているが、このように変化させることに限定されるものではない。すなわち例えば、過去走行回数Kの増加に応じて、重み係数αを連続的に増加させても良い。
続いてステップS53において、直進する確度が最大になるかを判定する。直進の確度が最大になる場合、ステップS60に進み、そうでない場合、すなわち、右分岐路及び左分岐路のうちの少なくとも一方に進む確度が最大になる場合、ステップS54に進む。
ステップS60では、左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=OFF、Gr=OFF)、該図4に示す処理(前記ステップS37の処理)を終了する。
ステップS54では、最大確度(右分岐路及び左分岐路のうちの少なくとも一方に進む確度)が80%以上か否かを判定する。ここで、最大確度が80%以上の場合(最大確度≧80%)、ステップS55に進み、そうでない場合(最大確度<80%)、すなわち、右分岐及び左分岐を行う確度が80%未満の場合、前記ステップS60に進む。
ステップS55では、左分岐路に進む確度が80%以上か否かを判定する。ここで、左分岐路に進む確度が80%以上の場合(左分岐の確度≧80%)、ステップS56に進み、そうでない場合、すなわち、右分岐路に進む確度だけが80%以上の場合(左分岐の確度<80%、右分岐の確度≧80%)、ステップS59に進む。
ステップS59では、左分岐判定フラグGlをOFFに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをONに設定して(Gl=OFF、Gr=ON)、該図4に示す処理(前記ステップS37の処理)を終了する。
ステップS56では、右分岐路に進む確度が80%以上か否かを判定する。ここで、右分岐路に進む確度が80%以上の場合、すなわち、左分岐路に進む確度についても80%以上の場合(左分岐の確度≧80%、右分岐の確度≧80%)、ステップS57に進み、そうでない場合、すなわち、左分岐路に進む確度だけが80%以上の場合(左分岐の確度≧80%、右分岐の確度<80%)、ステップS58に進む。
ステップS58では、左分岐判定フラグGlをONに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをOFFに設定して(Gl=ON、Gr=OFF)、該図4に示す処理(前記ステップS37の処理)を終了する。
ステップS57では、左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrをONに設定し(Gl=ON、Gr=ON)、該図4に示す処理(前記ステップS37の処理)を終了する。
以上のように走行履歴に基づく分岐判定を行い、分岐路における直進の確度が最大の場合、又は直進の確度が最大ではないが、分岐路のどの走路でも確度が80%未満になる場合、左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=OFF、Gr=OFF)、左分岐の確度だけが80%以上の場合、左分岐判定フラグGlをONに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをOFFに設定し(Gl=ON、Gr=OFF)、右分岐の確度だけが80%以上の場合、左分岐判定フラグGlをOFFに設定するとともに、右分岐判定フラグGrをONに設定し(Gl=OFF、Gr=ON)、左分岐の確度及び右分岐の確度のいずれもが80%以上の場合、左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrをONに設定する(Gl=ON、Gr=ON)。
続いてステップS3において、車速Vを算出する。具体的には、前記ステップS1で読み込んだ車輪速度Vwiに基づいて、下記(3)式により車速Vを算出する。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(3)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度であり、Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。すなわち、この(3)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。なお、本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
また、このように算出した車速Vは好ましくは通常走行時に用いる。例えば、ABS(Anti-lock Brake System)制御等が作動している場合には、そのABS制御内で推定している推定車体速度を前記車速Vとして用いるようにする。また、ナビゲーション装置14でナビゲーション情報に利用している値を車速Vとして用いても良い。
続いてステップS4において、逸脱可能性判定を行う。具体的には、図6は、その判定処理の処理手順を示す。
図6に示すように、先ずステップS71において、所定時間T後の車両重心横位置の推定横変位Xsを算出する。具体的には、前記ステップS1で得たヨー角φ、走行車線曲率β及び現在の車両の横変位X0、及び前記ステップS3で得た車速Vを用いて、下記(4)式により推定横変位Xsを算出する。
Xs=Tt・V・(φ+Tt・V・β)+X0 ・・・(4)
ここで、Ttは前方注視距離算出用の車頭時間であり、この車頭時間Ttに自車速Vを乗じると前方注視点距離になる。すなわち、車頭時間Tt後の走行車線中央からの横変位推定値が将来の推定横変位Xsとなる。
この(4)式によれば、推定横変位Xsは、例えばヨー角φに着目した場合、ヨー角φが大きくなるほど、大きくなる。図7には、推定横変位Xsを図示している。
続いてステップS72において、逸脱方向を判定する。具体的には、横変位Xを基に、車線中央から左方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutに設定し(Dout=left)、車線中央から右方向に横変位している場合、その方向を逸脱方向Doutに設定する(Dout=right)。なお、前記推定横変位Xsを基に、逸脱方向Doutを判定しても良い。
続いてステップS73において、車線逸脱防止制御の抑制判定を行う。図8は、この判定処理の処理手順を示す。
図8に示すように、先ずステップS91において、前記ステップS72で設定した逸脱方向Doutがleft(左方向)か否かを判定する。ここで、逸脱方向Doutがleftの場合(Dout=left)、左方向に車線逸脱しているとして、ステップS92に進み、そうでない場合、すなわち逸脱方向Doutがright(右方向)の場合(Dout=right)、右方向に車線逸脱しているとして、ステップS96に進む。
ステップS92では、前記ステップS1で読み込んだ左側車線フラグLineLがDot(破線)か否かを判定する。左側車線フラグLineLがDotの場合(LineL=Dot)、ステップS93に進み、そうでない場合、すなわち左側車線フラグLineLが実線の場合、ステップS95に進む。
ステップS93では、前記ステップS2の判定で得た左分岐判定フラグGlがONか否かを判定する。左分岐判定フラグGlがONの場合(Gl=ON)、ステップS94に進み、そうでない場合(Gl=OFF)、ステップS95に進む。
ステップS94では、制御抑制フラグGoffをONに設定し、該図8に示す処理(ステップS73の処理)を終了する。
ステップS95では、制御抑制フラグGoffをOFFに設定し、該図8に示す処理(ステップS73の処理)を終了する。
前記ステップS91で逸脱方向Doutがrightであると判定した場合に進むステップS96では、前記ステップS1で読み込んだ右側車線フラグLineRがDotか否かを判定する。右側車線フラグLineRがDotの場合(LineR=Dot)、ステップS97に進み、そうでない場合、すなわち右側車線フラグLineRが実線の場合、前記ステップS95に進む。
ステップS97では、前記ステップS2の判定で得た右分岐判定フラグGrがONか否かを判定する。右分岐判定フラグGrがONの場合(Gr=ON)、前記ステップS94に進み、そうでない場合(Gr=OFF)、前記ステップS95に進む。
以上のように車線逸脱防止制御の抑制判定を行い、逸脱方向Doutがleft(左方向)であり、かつ左側車線フラグLineLがDot(破線)であり、かつ左分岐判定フラグGlがON設定の場合、又は逸脱方向Doutがright(右方向)であり、かつ右側車線フラグLineRがDot(破線)であり、かつ右分岐判定フラグGrがON設定の場合、制御抑制フラグGoffをONに設定し、そうでない場合、制御抑制フラグGoffをOFFに設定する。すなわち、Dot(破線)の車線区分線の方向に逸脱傾向があり、その方向が、分岐点付近において、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)の方向と一致している場合、制御抑制フラグGoffをONに設定し、そうでない場合、制御抑制フラグGoffをOFFに設定している。
ここで、制御抑制フラグGoffをOFFに設定する場合とは、車線区分線が実線の場合や車線区分線がDot(破線)であるが、その車線区分線の方向に逸脱傾向があっても、その方向が、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)の方向と一致しない場合等が挙げられる。
続いてステップS74において、車線逸脱傾向を判定する。ここでは、先ず、所定の逸脱傾向判定用しきい値Xを設定する。逸脱傾向判定用しきい値Xは、一般的に車両が車線逸脱傾向にあると把握できる値であり、実験等で得る。例えば、逸脱傾向判定用しきい値Xは、走行路の境界線の位置を示す値であり(図7参照)、下記(5)式により算出する。
=Kv・(L−H)/2 ・・・(5)
ここで、Kvは制御抑制係数であり、Lは車線幅であり、Hは車両の幅である。車線幅Lについては、撮像部13が撮像画像を処理することで得ている。また、ナビゲーション装置14から車両の位置を得たり、ナビゲーション装置14の地図データから車線幅Lを得たりしても良い。
さらに、制御抑制係数Kvについては、前記ステップS73で設定した制御抑制フラグGoffの状態に基づいて、その設定がなされる。すなわち、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合、現在位置から分岐点までの距離(分岐点間距離)に応じて制御抑制係数Kvを設定する。
図9は、分岐点間距離Xpと制御抑制係数Kvとの関係を示す。
図9に示すように、分岐点間距離Xpが小さくなるほど、制御抑制係数Kvは大きくなっている。詳しくは、分岐点間距離Xpが大きい領域では、制御抑制係数Kvは1になっており、分岐点間距離Xpが小さくなっていくときに、ある値で、分岐点間距離Xpが減少するのに対して制御抑制係数Kvは増加するようになり、その後、分岐点間距離Xpがさらに小さくなり、ある値になると、分岐点間距離Xpにかかわらず、制御抑制係数Kvは1よりも大きい値で一定値になる。このような特性図(テーブル)を基に、分岐点間距離Xpに応じて制御抑制係数Kvを設定する。
これにより、逸脱傾向判定用しきい値Xは、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、分岐点間距離Xpが小さくなるほど、大きくなる。また、制御抑制フラグGoffがOFFに設定されている場合、制御抑制係数Kvを1に設定(固定)しており、これにより、逸脱傾向判定用しきい値Xも一定値となり、変化はない。
なお、図7において、逸脱傾向判定用しきい値Xは、自車両の走行車線内に設定されているが、本発明はこれに限らず、走行車線の外側に設定されていても良い。また、自車両が走行車線から逸脱する前に逸脱傾向判定されるものに限らず、例えば車輪の少なくとも1つが車線から逸脱した後に逸脱傾向判定されるように、逸脱傾向判定用しきい値Xが設定されても良い。
続いて、以上のように設定した逸脱傾向判定用しきい値Xと推定横変位Xsとを比較して、車線逸脱判定をする。具体的には、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上の場合(|Xs|≧X)、車線逸脱傾向あり(車線逸脱傾向が高い)と判定し、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X未満の場合(|Xs|<X)、車線逸脱傾向なし(車線逸脱傾向が低い)と判定する。
続いてステップS75において、逸脱判断フラグFoutを設定する。すなわち、前記ステップS74において、車線逸脱傾向ありと判定した場合(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutをONにする(Fout=ON)。また、前記ステップS74において、車線逸脱傾向なしと判定した場合(|Xs|<X)、逸脱判断フラグFoutをOFFにする(Fout=OFF)。
このステップS74及びステップS75の処理により、例えば自車両が車線中央から離れていき、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上になったとき(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutがONになる(Fout=ON)。また、自車両(Fout=ONの状態の自車両)が車線中央側に復帰していき、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X未満になったとき(|Xs|<X)、逸脱判断フラグFoutがOFFになる(Fout=OFF)。例えば、車線逸脱傾向がある場合に、後述する逸脱防止のための制動制御が実施されたり、或いは運転者自身が回避操作したりすれば、逸脱判断フラグFoutがONからOFFになる。
ここで、制御抑制フラグGoffの設定状態との関係では次のようになる。
前述のように、逸脱傾向判定用しきい値Xは、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、分岐点間距離Xpが小さくなるほど、大きくなる。このようなことから、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、分岐点間距離Xpが小さくなるほど(分岐点に近いほど)、逸脱傾向判定用しきい値Xが大きくなり、逸脱判断フラグFoutがONに設定され難くなる、すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定がなされ難くなる。
また、制御抑制フラグGoffがOFFに設定されている場合、逸脱傾向判定用しきい値Xの変更はない。このことから、制御抑制フラグGoffがOFFに設定されている場合には、逸脱判断フラグFoutは通常通り設定されるようになる。
続いてステップS5において、運転者の車線変更の意思を判定する。具体的には、前記ステップS1で得た方向スイッチ信号及び操舵角δに基づいて、次のように運転者の車線変更の意思を判定する。
方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS4(前記ステップS72)で得た逸脱方向Doutが示す方向とが同じである場合、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。すなわち、車線逸脱傾向なしとの判定結果に変更する。
また、方向スイッチ信号が示す方向(ウインカ点灯側)と、前記ステップS4(前記ステップS72)で得た逸脱方向Doutが示す方向とが異なる場合、逸脱判断フラグFoutを維持し、逸脱判断フラグFoutをONのままにする(Fout=ON)。すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定結果を維持する。
また、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて運転者の車線変更の意思を判定する。すなわち、運転者が逸脱方向に操舵している場合において、その操舵角δとその操舵角の変化量(単位時間当たりの変化量)Δδとの両方、又は何れか一方が、設定値以上のときには、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更する(Fout=OFF)。
なお、操舵トルクに基づいて運転者の意思を判定しても良い。
このように、逸脱判断フラグFoutがONである場合において運転者が意識的に車線変更していないときには、逸脱判断フラグFoutをONに維持している。
続いてステップS6において、前記逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱回避のための警報として、音出力又は表示出力をする。
なお、後述するように、逸脱判断フラグFoutがONの場合、車線逸脱防止制御として自車両へのヨーモーメント付与を開始するから、この自車両へのヨーモーメント付与と同時に該警報出力がされる。しかし、警報の出力タイミングは、これに限定されるものではなく、例えば、前記ヨーモーメント付与の開始タイミングよりも早くしても良い。
続いてステップS7において、車線逸脱防止制御として自車両を減速させる減速制御を行うか否かを判定する。
先ず、前記ステップS71で算出した推定横変位Xsから横変位限界距離Xを減じて得た減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上か否かを判定する。
ここで、減速制御判定用しきい値Xβは、走行車線曲率βに応じて設定される値であり、その関係は、例えば図10に示すようになる。
図10に示すように、走行車線曲率βが小さいときには、減速制御判定用しきい値Xβはある一定の大きい値となり、走行車線曲率βがある値より大きくなると、走行車線曲率βが増加するのに対して減速制御判定用しきい値Xβは減少するようになり、走行車線曲率βがさらに大きくなると、減速制御判定用しきい値Xβはある一定の小さい値となる。さらに、減速制御判定用しきい値Xβは、車速Vが大きいほど、小さい値になるようにしても良い。
そして、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上の場合(|Xs|−X≧Xβ)、減速制御を行うと決定し、減速制御作動判断フラグFgsをONにして(Fgs=ON)、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ未満の場合(|Xs|−X<Xβ)、減速制御を行わない決定をして、減速制御作動判断フラグFgsをOFFにする(Fgs=OFF)。
なお、前記ステップS4(具体的にステップS5)で設定する逸脱判断フラグFoutの設定との関係では、推定横変位Xsが逸脱傾向判定用しきい値X以上の場合(|Xs|≧X)、逸脱判断フラグFoutをONに設定することと、前記減算値(|Xs|−X)が減速制御判定用しきい値Xβ以上の場合、減速制御作動判断フラグFgsをONに設定することとの関係上、逸脱判断フラグFoutがONに設定されるとしても、その設定は、減速制御作動判断フラグFgsがONに設定された後になる。すなわち、後述する逸脱判断フラグFoutがONになった場合に実施する自車両へのヨーモーメント付与との関係では、減速制御を実施した後、ヨーモーメントを自車両に付与するようになる。
続いてステップS8において、車線逸脱防止制御として車両に付与する目標ヨーモーメントMsを算出する。
具体的には、前記ステップS71で得た推定横変位Xsと横変位限界距離Xとに基づいて下記(6)式により目標ヨーモーメントMsを算出する。
Ms=K1・K2・(|Xs|−X) ・・・(6)
ここで、K1は車両諸元から決まる比例ゲインであり、K2は車速Vに応じて変動するゲインである。図11はそのゲインK2の例を示す。図11に示すように、低速域では、ゲインK2は、ある一定の大きい値となり、車速Vがある値よりも大きくなると、車速Vが増加するのに対してゲインK2は減少し、その後ある車速Vに達するとゲインK2はある一定の小さい値となる。
この(6)式によれば、推定横変位Xsと横変位限界距離Xとの差分が大きくなるほど、目標ヨーモーメントMsは大きくなる。また、目標ヨーモーメントMsは、逸脱判断フラグFoutがONの場合に算出され、目標ヨーモーメントMsは、逸脱判断フラグFoutがOFFの場合に0に設定される。
続いてステップS9において、車線逸脱防止制御として車両に減速させるための減速度を算出する。すなわち、自車両を減速させる目的として左右両輪に与える制動力を算出する。ここでは、そのような制動力を左右両輪に与える目標制動液圧Pgf,Pgrとして算出する。前輪用の目標制動液圧Pgfについては、前記ステップS71で算出した推定横変位Xs及び横変位限界距離X、並びに前記ステップS7で得た減速制御判定用しきい値Xβを用いて、下記(7)式により算出する。
Pgf=Kgv・Kgx・(|Xs|−X−Xβ) ・・・(7)
ここで、Kgv,Kgxはそれぞれ、車速V及び横変化量dxに基づいて設定する、制動力を制動液圧に換算するための換算係数である。図12はその換算係数Kgv,Kgxの例を示す。この図12に示すように、例えば換算係数Kgv,Kgxは、低速域で大きい値になり、車速Vがある値になると、車速Vとともに増加し、その後ある車速Vに達すると一定値になる。
そして、前輪用の目標制動液圧Pgfに基づいて、前後配分を考慮した後輪用の目標制動液圧Pgrを算出する。
このようにステップS9において、逸脱回避用の減速度(具体的には目標制動液圧Pgf,Pgr)を得る。
続いてステップS10において、各車輪の目標制動液圧を算出する。すなわち、車線逸脱防止の制動制御の有無に基づいて最終的な制動液圧を算出する。具体的には次のように算出する。
逸脱判断フラグFoutがOFFの場合、すなわち車線逸脱傾向がないとの判定結果を得た場合、下記(8)式及び(9)式に示すように、各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動液圧Pmf,Pmrにする。
Psfl=Psfr=Pmf ・・・(8)
Psrl=Psrr=Pmr ・・・(9)
ここで、Pmfは前輪用の制動液圧である。また、Pmrは後輪用の制動液圧であり、前後配分を考慮して前輪用の制動液圧Pmfに基づいて算出した値になる。例えば、運転者がブレーキ操作をしていれば、制動液圧Pmf,Pmrはそのブレーキ操作の操作量に応じた値になる。
一方、逸脱判断フラグFoutがONの場合、すなわち車線逸脱傾向があるとの判定結果を得た場合、先ず目標ヨーモーメントMsに基づいて、前輪目標制動液圧差ΔPsf及び後輪目標制動液圧差ΔPsrを算出する。具体的には、下記(10)式〜(13)式により目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsrを算出する。
|Ms|<Ms1の場合
ΔPsf=0 ・・・(10)
ΔPsr=Kbr・Ms/T ・・・(11)
|Ms|≧Ms1の場合
ΔPsf=Kbf・(Ms/|Ms|)・(|Ms|−Ms1)/T ・・・(12)
ΔPsr=Kbr・(Ms/|Ms|)・Ms1/T ・・・(13)
ここで、Ms1は設定用しきい値を示す。また、Tはトレッドを示す。なお、トレッドTは、便宜上、前後で同じ値である。また、Kbf,Kbrは、制動力を制動液圧に換算する場合の前輪及び後輪についての換算係数であり、ブレーキ諸元により定まる。
このように、目標ヨーモーメントMsの大きさに応じて車輪に発生させる制動力を配分している。そして、目標ヨーモーメントMsが設定用しきい値Ms1未満のときには、前輪目標制動液圧差ΔPsfを0として、後輪目標制動液圧差ΔPsrに所定値を与えて、左右後輪で制動力差を発生させ、また、目標ヨーモーメントMsが設定用しきい値Ms1以上のときには、各目標制動液圧差ΔPsr,ΔPsrに所定値を与え、前後左右輪で制動力差を発生させる。
そして、以上のように算出した目標制動液圧差ΔPsf,ΔPsr及び減速用の目標制動液圧Pgf,Pgrを用いて最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。具体的には、前記ステップS7で得ている減速制御作動判断フラグFgsをも参照して、最終的な各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
すなわち、逸脱判断フラグFoutがONの場合、すなわち車線逸脱傾向があるとの判定結果を得ているが、減速制御作動判断フラグFgsがOFFの場合、すなわち車両へのヨーモーメント付与だけを行う場合、下記(14)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf
Psfr=Pmf+ΔPsf
Psrl=Pmr
Psrr=Pmr+ΔPsr
・・・(14)
また、逸脱判断フラグFoutがONであり、かつ減速制御作動判断フラグFgsがONの場合、すなわち車両にヨーモーメントを付与しつつも、車両を減速させる場合、下記(15)式により各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出する。
Psfl=Pmf+Pgf/2
Psfr=Pmf+ΔPsf+Pgf/2
Psrl=Pmr+Pgr/2
Psrr=Pmr+ΔPsr+Pgr/2
・・・(15)
また、この(14)式及び(15)式が示すように、運転者によるブレーキ操作、すなわち制動液圧Pmf,Pmrを考慮して各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を算出している。そして、制駆動力コントロールユニット8は、このようにして算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧指令値として、制動流体圧制御部7に出力する。
なお、前記(14)式及び(15)式に示した各車輪の目標制動液圧は、逸脱方向Doutがleftの場合(Dout=left)、すなわち左側車線に対して車線逸脱傾向がある場合のものであるが、逸脱方向Doutがrightの場合(Dout=right)、すなわち右側車線に対して車線逸脱傾向がある場合の前記(14)式及び(15)式に対応する式の説明については省略する。なお、逸脱方向Doutがrightの場合の、前記(14)式に対応する各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)は、下記(16)式により算出される。
Psfl=Pmf+ΔPsf
Psfr=Pmf
Psrl=Pmr+ΔPsr
Psrr=Pmr
・・・(16)
(動作)
動作は次のようになる。
車両走行中、各種データを読み込み(前記ステップS1)、分岐判定により左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGrを設定するとともに、車速Vを算出する(前記ステップS2、ステップS3)。続いて、逸脱可能性判定を行う(前記ステップS4)。すなわち、推定横変位Xsを算出するとともに、逸脱方向Doutを判定し(前記ステップS71、ステップS72)、先に読み込んだ左側車線フラグLineL及び右側車線フラグLineR、判定で得た左分岐判定フラグGl及び右分岐判定フラグGr並びに逸脱方向Doutを基に、制御抑制判定をして、制御抑制フラグGoffを設定する(前記ステップS73)。そして、その設定した制御抑制フラグGoffの状態に応じて逸脱傾向判定用しきい値Xを設定するとともに、設定した逸脱傾向判定用しきい値Xと推定横変位Xsとを比較して、車線逸脱傾向を判定し、その車線逸脱傾向の判定結果を基に、逸脱判断フラグFoutを設定する(前記ステップS74、ステップS75)。さらに、その車線逸脱傾向の判定結果(逸脱判断フラグFout)を、運転者の車線変更の意思に基づいて修正する(前記ステップS5)。そして、車線逸脱傾向の判定結果に基づいて、警報出力を行う(前記ステップS6)。
続いて、推定横変位Xsから逸脱傾向判定用しきい値Xを減じて得た減算値(|Xs|−X)と減速制御判定用しきい値Xβとの比較結果に基づいて、減速制御作動判断フラグFgsを設定するとともに(前記ステップS7)、車線逸脱防止制御として車両に付与する目標ヨーモーメントMsと、車線逸脱防止制御として車両に減速させるための減速度(目標制動液圧Pgf)とを算出する(前記ステップS8、ステップS9)。そして、逸脱判断フラグFout及び減速制御作動判断フラグFgsの状態に基づいて、目標ヨーモーメントMs及び減速度(目標制動液圧Pgf)に基づく各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)の算出を行い、算出した各車輪の目標制動液圧Psi(i=fl,fr,rl,rr)を制動流体圧制御部7に出力する(前記ステップS10)。これにより、自車両の車線逸脱傾向に応じて自車両にヨーモーメントが付与され、場合により、自車両は減速される。
(作用及び効果)
作用及び効果は次のようになる。
前述のように、Dot(破線)の車線区分線の方向に逸脱傾向があり、その方向が、分岐点付近において、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)の方向と一致する場合、制御抑制フラグGoffをONに設定し、Dot(破線)の車線区分線の方向に逸脱傾向があっても、その方向が、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)の方向と一致しない場合等、制御抑制フラグGoffをOFFに設定している。そして、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、逸脱判断フラグFoutがONに設定され難くなる。すなわち、車線逸脱傾向ありとの判定がなされ難くなり、車線逸脱防止制御の開始タミングが遅くなる。また、制御抑制フラグGoffがOFFに設定されている場合、通常の車線逸脱傾向の判定がなされ、車線逸脱傾向がある場合には、車線逸脱防止制御が通常のタミングで開始されるようになる。
すなわち、Dot(破線)の車線区分線方向に逸脱傾向があり、その方向が、分岐点付近において、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)の方向と一致する場合、車線逸脱防止制御の開始タミングが遅くなり、車線逸脱防止制御が抑制される。一方、Dot(破線)の車線区分線の方向に逸脱傾向があっても、その方向が、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)の方向と一致しない場合等、車線逸脱防止制御が抑制されることなく、通常のタミングで開始される。
これにより、車両が車線変更する可能性が高い走行区間とされる分岐点近傍でも、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)でない方向、すなわち、車両が車線変更する可能性が低い方向に、逸脱傾向がある場合には、車線逸脱防止制御を抑制することなく通常の制御内容で実施することができ、車線逸脱防止制御を的確に実施して、車両の車線逸脱を的確に防止できる。そして、車両が車線変更する可能性が高い走行区間とされる分岐点近傍で、経路誘導により又は高い確度で進むと推定できる走路(左分岐路又は右分岐路)のある方向に逸脱傾向がある場合には、車線逸脱防止制御を抑制することで、車線逸脱防止制御と運転者の意思(車線変更しようとする意思)とが干渉してしまうのを防止できるので、車線逸脱防止制御の的確な抑制が実現できる。
また、前述のように、ナビゲーション装置14のナビゲーション情報(経路誘導情報)を用いることで、一度も走行したことがない道路でも、車両が車線変更する可能性を得ることができる。これにより、車線逸脱防止制御と運転者の意思(車線変更しようとする意思)とが干渉してしまうのを的確に防止できる。
また、前述のように、走行履歴を用いることで、ナビゲーション情報が使えない状況や一度も走行したことがない道路でも、車両が車線変更する可能性を得ることができる。これにより、車線逸脱防止制御と運転者の意思(車線変更しようとする意思)とが干渉してしまうのを的確に防止できる。
また、前述のように、分岐点間距離Xpが小さくなるほど、すなわち、車両が前記車線変更地点に近づくほど、制御抑制係数Kvを大きくすることで、車線逸脱傾向ありとの判定をなされ難くしている、すなわち、車線逸脱防止制御の抑制度合いを大きくしている。通常、分岐点から遠い地点では、分岐路に進むために車線変更する可能性は低くなることから、分岐点から遠い地点では、車線逸脱防止制御の抑制度合いを小さくして、通常の制御内容に、より近い状態に保つようにしている。これにより、分岐点から遠い地点での、運転者の意図しない車線逸脱に対して、車線逸脱防止制御を作動させて、車線逸脱を防止することができる。
また、前述のように、車線区分線がDot(破線)、すなわち、車線変更が許可されている線種であることを条件に、制御抑制フラグGoffをONに設定、すなわち、車線逸脱防止制御を抑制している。これにより、車線区分線がDot(破線)以外の、車線変更が許可されていない線種の場合には、車線逸脱防止制御を抑制することなく通常の制御内容で実施させることができ、車線逸脱防止制御を的確に実施することができる。
ここで、図13は、本発明を適用した車線逸脱防止装置を搭載した車両100の分岐点付近での様子を示し、図14は、従来の車線逸脱防止装置(本発明を適用していない車線逸脱防止装置)を搭載した車両100の分岐点付近での様子を示す。
ここで、従来の車線逸脱防止装置では、分岐路手前では車線逸脱防止制御の作動を禁止している。すなわち、図14に示すように、従来の車線逸脱防止装置を搭載した車両100では、分岐点手前でナビゲーション装置により分岐路(同図の左側の車線)に進むように指示されている場合には、現走行路の両側の区分線201,202、すなわち、分岐路と現走行路とを区分する区分線201、及び本線において現走行路と隣接車線(同図の右側の車線)とを区分する区分線202に対して、車線逸脱防止制御を抑制、詳しくは禁止している(制御なしとしている)。
これに対して、図13に示すように、本発明を適用した車線逸脱防止装置を搭載した車両100では、分岐点手前でナビゲーション装置14により分岐路(同図の左側の車線)に進むように指示されている場合には、分岐路と現走行路とを区分する区分線201に対しては車線逸脱防止制御を抑制、詳しくは禁止し(制御なしとし)、本線において現走行路と隣接車線(同図の右側の車線)とを区分する区分線202に対しては、抑制することなく、通常の制御内容で車線逸脱防止制御を実施している。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、次のような構成により本発明を実現することもできる。
すなわち、前記実施形態では、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、逸脱傾向判定用しきい値Xを変更することで、車線逸脱防止制御を実施しつつも、その制御を抑制している。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合、車線逸脱防止制御の実施を許可することなく、その制御を禁止する。例えば、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合、逸脱判断フラグFoutをOFFに設定することで、車線逸脱防止制御を禁止する。
また、車線逸脱防止制御の抑制については、逸脱傾向判定用しきい値Xを変更することで行うことに限定されるものではない。前述のように、方向指示スイッチ20が操作されていない場合には、操舵角δに基づいて運転者の車線変更の意思を判定し、逸脱判断フラグFoutを変更している(前記ステップS5)。具体的には、運転者が操舵している操舵角δがしきい値(所定値)δth以上の場合(δ≧δth)、運転者が意識的に車線変更していると判定し、逸脱判断フラグFoutをOFFに変更している。このような技術において、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合、しきい値δthを変更して、車線逸脱防止制御を抑制する。具体的には、下記(17)式により、所定値δthを算出する。
δth=KPL・δ ・・・(17)
ここで、KPLは制御抑制係数であり、δは一定値(初期値)である。
そして、図15に示すような特性図を基に、分岐点間距離Xpに応じて制御抑制係数KPLを設定する。
図15に示すように、分岐点間距離Xpが小さくなるほど、制御抑制係数KPLは、小さくなっている。詳しくは、分岐点間距離Xpが大きい領域では、制御抑制係数KPLは1になっており、分岐点間距離Xpが小さくなっていくときに、分岐点間距離Xpのある値で、該分岐点間距離Xpの減少とともに制御抑制係数KPLも減少するようになり、その後、分岐点間距離Xpがさらに小さくなり、ある値になると、分岐点間距離Xpにかかわらず、制御抑制係数KPLは零になる。このような特性図(テーブル)を基に、分岐点間距離Xpに応じて制御抑制係数KPLを設定する。
これにより、しきい値δthは、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、分岐点間距離Xpが小さくなるのに伴い小さくなる。これにより、制御抑制フラグGoffがONに設定されている場合には、分岐点間距離Xpが小さくなるほど(分岐点に近いほど)、しきい値δthが小さくなり、逸脱判断フラグFoutがOFFに設定(変更)され易くなる。すなわち、車線逸脱防止制御が作動し難くなり、車線逸脱防止制御の抑制度合いが高くなる。なお、このように、逸脱傾向判定用しきい値X以外のしきい値δthを用いて、車線逸脱防止制御を抑制する場合には、逸脱傾向判定用しきい値Xを一定値に設定、すなわち、制御抑制係数Kvを1に設定する。
また、前述のように、逸脱傾向判定用しきい値Xやしきい値δthを変更して、車線逸脱防止制御の開始タイミングを遅くすることで、車線逸脱防止制御を抑制しているが、これに限定されるものではない。すなわち、車線逸脱防止制御の制御量を小さくして、車線逸脱防止制御を抑制することもできる。
また、前記実施形態では、車両が車線変更する可能性が高い走行区間として、分岐点付近の走行区間を挙げているが、これに限定されるものではない。すなわち、それ以外の走行区間、例えば、分岐点はないが、右折や左折する可能性が高い走行区間等が挙げられる。
また、前記実施形態では、ナビゲーション情報を基に車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定している。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、他の情報を基に、車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定することもできる。
なお、前記実施形態の説明において、制駆動力コントロールユニット8のステップS74の処理は、走行車線に対する車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS10の処理は、前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が高いと判定した場合、走行車線に対する車両の逸脱を防止する車線逸脱防止制御を行う制御手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS2(図3)の処理は、車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定する設定手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS33及びステップS34の処理は、車線変更の可能性が高い方向を判定する車線変更方向判定手段を実現しており、制駆動力コントロールユニット8のステップS73及びステップS74の処理は、前記設定手段が設定した前記走行区間で、前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が高いと判定した方向に、前記車線変更方向判定手段が車線変更する可能性が高いと判定した場合、該方向に対しての前記車線逸脱防止制御を抑制する制御抑制手段を実現している。
本発明の車線逸脱防止装置を搭載した車両の実施形態を示す概略構成図である。 前記車線逸脱防止装置を構成するコントロールユニットの処理内容を示すフローチャートである。 前記コントロールユニットによる分岐判定の処理内容を示すフローチャートである。 前記コントロールユニットによる走行履歴に基づく分岐判定の処理内容を示すフローチャートである。 過去走行回数Kと重み係数αとの関係を示す特性図である。 前記コントロールユニットによる逸脱可能性判定の処理内容を示すフローチャートである。 推定横変位Xsや逸脱判定用しきい値Xの説明に使用した図である。 前記コントロールユニットによる制御抑制判定の処理内容を示すフローチャートである。 分岐点間距離Xpと制御抑制係数Kvとの関係を示す特性図である。 走行車線曲率βと減速制御判定用しきい値Xβとの関係を示す特性図である。 車速VとゲインK2との関係を示す特性図である。 車速VとゲインKgvとの関係を示す特性図である。 本発明を適用した車線逸脱防止装置を搭載した車両の分岐点付近での様子を示す図である。 従来の車線逸脱防止装置を搭載した車両の分岐点付近での様子を示す図である。 分岐点間距離Xpと制御抑制係数KPLとの関係を示す特性図である。
符号の説明
6FL〜6RR ホイールシリンダ、7 制動流体圧制御部、8 制駆動力コントロールユニット、9 エンジン、12 駆動トルクコントロールユニット、13 撮像部、14 ナビゲーション装置、17 マスタシリンダ圧センサ、18 アクセル開度センサ、19 操舵角センサ、22FL〜22RR 車輪速度センサ

Claims (10)

  1. 走行車線に対する車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段と、
    前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が高いと判定した場合、走行車線に対する車両の逸脱を防止する車線逸脱防止制御を行う制御手段と、
    車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定する設定手段と、
    車線変更の可能性が高い方向を判定する車線変更方向判定手段と、
    前記設定手段が設定した前記走行区間で、前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が高いと判定した方向に、前記車線変更方向判定手段が車線変更する可能性が高いと判定した場合、該方向に対しての前記車線逸脱防止制御を抑制する制御抑制手段と、
    を備え
    前記設定手段は、車両が車線変更する可能性が高い車線変更地点を基準として、該車線変更地点の手前の所定の区間を前記車両が車線変更する可能性が高い走行区間として設定しており、前記制御抑制手段は、車両が前記車線変更地点に近づくほど、前記車線逸脱防止制御の抑制度合いを大きくすることを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記車線変更地点は、車両が車線変更により分岐路に進む可能性が高い分岐点であることを特徴とする請求項1に記載の車線逸脱防止装置。
  3. 走行車線に対する車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定手段と、
    前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が高いと判定した場合、走行車線に対する車両の逸脱を防止する車線逸脱防止制御を行う制御手段と、
    車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定する設定手段と、
    車線変更の可能性が高い方向を判定する車線変更方向判定手段と、
    前記設定手段が設定した前記走行区間で、前記車線逸脱傾向判定手段が逸脱傾向が高いと判定した方向に、前記車線変更方向判定手段が車線変更する可能性が高いと判定した場合、該方向に対しての前記車線逸脱防止制御を抑制する制御抑制手段と、
    走行路の車線区分線が車線変更を許可するものか否かを判定する線種判定手段と、
    を備え、
    前記制御抑制手段は、前記線種判定手段が走行路の車線区分線が車線変更を許可するものであると判定した場合、前記車線逸脱防止制御を抑制することを特徴とする車線逸脱防止装置。
  4. 前記設定手段は、ナビゲーション情報に基づいて、車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  5. 前記車線変更方向判定手段は、ナビゲーション情報に基づいた車両への車線変更の指示を検出した場合、該指示方向を車線変更の可能性が高い方向と判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  6. 前記車線変更方向判定手段は、走行履歴に基づいて、車線変更の可能性が高い方向を判定することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  7. 前記車線逸脱傾向判定手段は、走行車線に対する車両の横位置と、該横位置に対応して設定した所定のしきい値とを比較し、前記逸脱傾向を判定しており、前記制御抑制手段は、前記横位置に対応して設定した所定のしきい値を変更することで、前記車線逸脱防止制御を抑制することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  8. 前記車線逸脱傾向判定手段は、舵角と、該舵角に対応して設定した所定のしきい値とを比較し、前記逸脱傾向を判定しており、前記制御抑制手段は、前記舵角に対応して設定した所定のしきい値を変更することで、前記車線逸脱防止制御を抑制することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  9. 前記制御抑制手段は、前記車線逸脱防止制御を抑制することとして、前記車線逸脱防止制御が作動することを禁止することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  10. 走行車線に対する車両の逸脱傾向を判定する車線逸脱傾向判定ステップと、
    前記車線逸脱傾向判定ステップにおいて前記逸脱傾向が高いと判定された場合、走行車線に対する車両の逸脱を防止する車線逸脱防止制御を行う車線逸脱防止ステップと、
    車両が車線変更する可能性が高い走行区間を設定する設定ステップと、
    車線変更の可能性が高い方向を判定する車線変更方向判定ステップと、
    前記設定ステップにおいて設定した前記走行区間で、前記車線逸脱傾向判定ステップが逸脱傾向が高いと判定した方向に、前記車線変更方向判定ステップが車線変更する可能性が高いと判定した場合、該方向に対しての前記車線逸脱防止制御を抑制する制御抑制ステップと、
    を備え、
    前記設定ステップは、車両が車線変更する可能性が高い車線変更地点を基準として、該車線変更地点の手前の所定の区間を前記車両が車線変更する可能性が高い走行区間として設定しており、前記制御抑制ステップは、車両が前記車線変更地点に近づくほど、前記車線逸脱防止制御の抑制度合いを大きくすることを特徴とする車線逸脱防止方法。
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