JP4964996B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、例えば、炭化珪素ショットキバリアダイオードで代表される炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
kV級高耐圧SiCショットキダイオードの作製においては、電界集中緩和のためのp型終端構造が必須である。その形成には、一般にAl(アルミ)、B(ボロン)等のp型不純物をn型エピタキシャル層にイオン注入し、1500℃程度で活性化アニールする方法が用いられる。
まずショットキ電極端部の電界集中緩和のためのガードリング領域(GR(=Guard Ring)領域)としてp型ドーパントを注入する。次に、そのガードリング領域に隣接して外側にJTE(=Junction Termination Extension) 領域が形成される。JTE領域は、表面電界を低減する目的で設けられ、ガードリング領域より不純物濃度が若干薄いp型ドーパントを注入するのが一般的である。さらに高電圧印加時の空乏層の伸びを制限するためのフィールドストッパー層(FS層)として、ガードリング領域やJTE領域よりも外側にN(窒素)等のn型ドーパントを注入することが高耐圧素子の作製には有効である。
その際、具体的にはn型エピタキシャル層の不純物濃度が5×1015/cm3の場合、例えばガードリング領域として5×1017[/cm3]のAlイオン、その外側にJTE領域として2×1017[/cm3]のAlイオンをフォトレジスト開口部に順次注入する。
さらにその外側、素子外周部にFS層として1×1019〜5×1019 [/cm3]のNイオンをフォトレジスト開口部に注入する。注入領域については、ガードリング領域外側とJTE領域内側を若干重ねて設定し、終端構造完成時に、ガードリング領域外側とJTE領域側の間にp型不純物の未注入領域であるn型層が残存しないよう注意する。
このようなガードリング領域及びJTE領域に相当する領域を形成する炭化珪素半導体装置の製造方法として、例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3で開示された文献がある。
特開2005−135972号公報 特許第3635956号公報 特開2006−196652号公報
ガードリング領域、JTE領域及びFS層に相当する領域を形成する炭化珪素半導体装置の製造方法の従来の問題点として、ガードリング領域、JTE領域及びFS層に相当する領域を形成するために、3回に分けてイオン注入する必要があった。このため、3回のイオン注入処理を行うための工程数、使用マスク枚数が必ず必要となるという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、ガードリング領域、JTE領域及びFS層のように、導電形式及び不純物能動のうち少なくとも一つが異なる3種類の不純物拡散領域(半導体領域)を必要する炭化珪素半導体装置の製造に際し、処理工程数、使用マスク数の削減を図った炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法は、(a) 第1の導電型の半導体基体の一方主面から選択的に第2の導電型の第1のイオンを注入するステップと、(b) 前記半導体基体の一方主面から選択的に第1の導電型の第2のイオンを注入するステップと、(c) 前記ステップ(a) 及び(b) 後に実行され、前記半導体基体に対し所定の条件で熱処理を行うステップとを備え、前記ステップ(a) において前記第1のイオンを注入する領域は第1の部分領域と第2の部分領域とを含み、前記ステップ(b) において前記第2のイオンを注入する領域は前記第2の部分領域と第3の部分領域とを含み、前記ステップ(a) 及び(b) は、前記ステップ(c) の実行後、前記第1の部分領域は第2の導電型の第1の半導体領域となり、前記第2の部分領域は前記第1のイオンと第2のイオンとの補償作用によって前記第1の半導体領域より不純物濃度が低い第2の導電型の第2の半導体領域となり、前記第3の部分領域は第1の導電型の第3の半導体領域となるように行われ、前記ステップ(b) は、前記第2の部分領域上に前記第2のイオンの注入を抑制する注入量調整半遮蔽マスクを形成した状態で、前記第2のイオンを注入するステップを含む。
この発明に係る請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法におけるステップ(a) 及び(b) は、第2の半導体領域となる第2の部分領域に対し、互いに導電型の異なる第1及び第2のイオンを注入している。そして、第1のイオンと第2のイオンとの注入量等に基づく補償作用を利用することにより、ステップ(c) 後に形成される第2の半導体領域は、第1の半導体領域と同じ第2の導電型でかつ不純物濃度を低く設定するように行っている。
その結果、ステップ(a) 及び(b) からなる2回のイオン注入処理によって、第2の導電型で互いの不純物濃度が異なる第1及び第2の半導体領域と、第1の導電型の第3の半導体領域とからなる3種類の半導体領域を形成することができる。
したがって、3回のイオン注入処理によって第1〜第3の半導体領域を形成する場合に比べて、1回分のイオン注入処理を省略できる分、処理工程数、使用マスク数の削減を図ることができる効果を奏する。
この発明の実施の形態1である炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態2である炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3である炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 実施の形態3の炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1〜実施の形態3の製造工程の他の態様を示す断面図である。 この発明の炭化珪素半導体装置の製造方法の原理を示すための説明図である。
<発明の原理>
まず、ガードリング領域、JTE領域及びFS層のように、3種類の不純物拡散領域を必要する炭化珪素半導体装置を製造する際に想定される従来の炭化珪素半導体装置の製造方法例について説明する。図9は本願発明の原理となる従来の炭化珪素半導体装置の製造方法の問題点を指摘した説明図である。
例えば、不純物濃度が5×1015/cm3のn型エピタキシャル層42に同じp型で濃度の異なるリング状の終端構造であるガードリング領域43及びJTE領域44を連続して2つ以上形成する場合を考える。
この場合、ガードリング領域43を形成すべく5×1017[/cm3]のAlイオン、その外側にJTE領域44を形成すべく、先のガードリング領域43に比べ不純物濃度が薄い2×1017[/cm3]のAlイオンをフォトレジスト開口部(図示せず)に順次注入する(第1マスク注入31)。すなわち、ガードリング領域43及びJTE領域44を形成するために、2回のイオン注入処理(第2マスク注入32)が必要となる。
さらに、その外側、素子外周部にFS層45を形成すべく、1×1019〜5×1019 [/cm3]のNイオンを、レジスト開口部(図示せず)から注入する(第3マスク注入33)。その後、アニール処理をよってAlイオン及びNイオンが活性化(拡散)され、n型エピタキシャル層42の上層部にガードリング領域43、JTE領域44及びFS層45を形成することができる。
このように、図9に示した構造を得るためには、n型エピタキシャル層42の上層部に第1マスク注入31、第2マスク注入32及び第3マスク注入33による3回のイオン注入処理(及びその後の拡散処理)が必要となる。
ガードリング領域43、JTE領域44及びFS層45それぞれのイオン注入濃度について、JTE領域44はガードリング領域43より薄いことが必要であるが、その濃度マージンは必要となる耐圧により異なる。FS層45の濃度についても、1×1019〜5×1019 [/cm3]位が有効とされるが、実際には活性化アニール後の活性化率によっても実際の機能は異なる。
すなわち、あるドリフト層濃度に対してガードリング領域43の不純物濃度については、許容幅が決して広くないが、JTE領域44およびFS層45の不純物濃度については許容幅が比較的広いと期待出来る。
上述したガードリング領域43、JTE領域44及びFS層45の特徴を考慮し、ショットキ電極端部の電界集中緩和、表面電界低減、高電圧印加時の空乏層の伸びの制限という目的を最大限に、しかもプロセス効率よく終端構造を形成するための最適化プロセス(炭化珪素半導体装置の製造方法)を実現したのが本願発明である。
<実施の形態1>
図1〜図4はこの発明の実施の形態1である炭化珪素半導体装置(炭化珪素ショットキダイオード:SiC−SBD)の製造方法を示す断面図である。以下、これらの図を参照して実施の形態1の製造方法の処理手順を説明する。
まず、図1に示すように、まず、4H−SiCからなるn型基板1を準備する。n型基板1の抵抗率は、0.02Ω・cm程度である。
次に、エピタキシャル法を用いて、n型基板1の上に不純物濃度が5×1015/cm3程度の低濃度のn型エピタキシャル層2を成長させ、n型基板1及びn型エピタキシャル層2からなる積層構造(半導体基体)を得る。
その後にn型エピタキシャル層2の表面(一方主面)を犠牲酸化するのが望ましい。上記表面に形成された酸化膜がプロセス保護膜として機能するのに加え、さらにショットキ電極形成直前に酸化膜を除去することにより得られるn型エピタキシャル層2の表面は化学的にも再現性よく安定しており、良好なショットキ接合の形成が期待出来る。
次に、耐圧を高めるための終端構造を作製するために、n型エピタキシャル層2の表面上に、所望のパターンのフォトレジストからなるイオン注入用マスク13の開口部13aから、Alイオン11(第1のイオン)を5×1017[/cm3]のドーズ量で注入する。
その結果、図1に示すように、n型エピタキシャル層2の上層部にガードリング予定領域23a(第1の部分領域)及びJTE予定領域23b(第2の部分領域)を含むp型半導体領域23(23a,23b)にAlイオン11を選択的に注入することができる。このp型半導体領域23を含む領域が最終的にp型終端構造となる。なお、イオン注入用マスク13下のn型エピタキシャル層2の上層部の一部がFS層予定領域2a(第3の部分領域)となる。したがって、FS層予定領域2aにはAlイオン11は注入されることはない。
次に、図2に示すように、イオン注入用マスク13を除去した後、n型エピタキシャル層2の表面上に、所望のパターンのフォトレジストからなるイオン注入用マスク16の開口部16aから、例えば、n型ドーパントNイオン12(第2のイオン)を3×1017[/cm3]のドーズ量で注入する。
この時、イオン注入用マスク16は、FS層予定領域2a上に加え、JTE予定領域23b上にも開口部16aを有しているため、FS層予定領域2aおよびJTE予定領域23bにn型ドーパントNイオン12が選択的に注入される。
その結果、JTE予定領域23bにはp型ドーパント、例えば、Alイオン11とn型ドーパントNイオン12の両方が注入される。したがって、補償(compensate)作用によりJTE予定領域23bにおけるp型の不純物濃度がガードリング領域と同じp型のまま薄めの濃度相当となるか、n型に反転するかは、窒素イオンの濃度による。
n型エピタキシャル層2の不純物濃度が5×1015/cm3の場合、上述したように、p型半導体領域23形成用に5×1017[/cm3]のAlイオン11を注入している。
したがって、JTE予定領域23b及びFS層予定領域2aに、上述したように、n型ドーパントNイオン12を3×1017[/cm3]注入した場合、後述するアニール処理後のJTE予定領域23b(JTE領域4)には設計上、2×1017[/cm3]のp型用Alイオンのみを注入するのと同様の不純物濃度を有するp型半導体領域とすることができる。
p型半導体領域23の形成に際し、注入条件解析シミュレーションTRIMによりボックスプロファイルとなる条件を決定する。例えば、Alイオンの加速電圧は、例えば、40、100、200、350、500、700keVの6段とする。注入深さについては、0.7um程度である。
その後、図3に示すように、イオン注入用マスク13および犠牲酸化膜(図示せず)を除去した後、p型半導体領域23及びFS層予定領域2a中のアルミニウムイオン及び窒素イオンをそれぞれ活性化させるために、n型エピタキシャル層2の表面上方に配置されたヒータ加熱装置15を用いてアニール処理(熱処理)を行う。
アニール処理は、例えば、Ar(アルゴン)雰囲気中で1500〜1800℃程度、最高温度保持時間は数十秒から数十分が適した条件で行う。上記条件のアニール処理により、p型半導体領域23及びFS層予定領域2a中のアルミニウムイオンおよび窒素イオンが活性化(拡散)する。その結果、ガードリング予定領域23aを含む領域にp型のゲートリング領域3(第1の半導体領域)が形成され、JTE予定領域23bを含む領域にp型のJTE領域4(第2の半導体領域)が形成される。すなわち、ゲートリング領域3及びJTE領域4からなるp型の終端構造が得られる。そして、上述したように、JTE領域4はゲートリング領域3に比べp型の不純物濃度が低く設定される。
さらに、当該p型の終端構造の外側において、FS層予定領域2aを含む領域にn型のFS層5(第3の半導体領域)が得られる。なお、上述した図1〜図3を含め、本明細書に添付した全図面において、図中左側が内側、図中右側が外側の領域を意味する。
最後に、図4に示すように、n型基板1の裏面(半導体基体の他方主面)にオーミック電極7、及び裏面メタライズ領域9を順次形成する。一方、n型エピタキシャル層2のゲートリング領域3,ゲートリング領域3間の表面(半導体基体の一方主面)上にショットキ電極6を形成し、さらに、ショットキ電極6上に表面メタライズ領域8を形成する。また、ショットキ電極6及び表面メタライズ領域8の一部、ゲートリング領域3の一部、JTE領域4及びFS層5を含むn型エピタキシャル層2の表面上の一部に表面ポリイミド領域10を形成する。
以上の製造工程を経て、ショットキ電極6を有し、ゲートリング領域3及びJTE領域4及びFS層5からなる終端構造を搭載したkV級高耐圧炭化珪素ショットキダイオード(SiC−SBD)が完成する。
上述したように、実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法では、まず、p型終端構造となるガードリング領域用のイオン(Alイオン11)注入の際に、JTE領域4で要求される本来の不純物濃度より高濃度のp型イオンをJTE予定領域23bに注入している。
そして、その後、n型終端構造となるFS層用のイオン(n型ドーパントNイオン12)注入の際に、JTE予定領域23bにも本来とは逆の導電型であるn型イオンを注入している。この際、上述した補償作用により、アニール後におけるJTE予定領域23bを含む領域にp型のJTE領域4が形成される。
その結果、図1で示したAlイオン11の注入と、その後に行われる図2で示したn型ドーパントNイオン12の注入からなる2回のイオン注入処理により、ゲートリング領域3、JTE領域4及びFS層5を含む終端構造に相当する領域を形成することが可能となる。
したがって、図9で示すように、ガードリング領域43、JTE領域44及びFS層45を独立して3回繰り返す製造方法と比較して、写真製版、注入工程、および注入パターン除去工程を1回ずつ削減出来ることができ、その分、製造コストの削減を図ることができるという、効果を奏する。
さらに、図9に示すように、ガードリング領域43及びJTE領域44との形成用に、第1マスク注入31及び第2マスク注入32をそれぞれ独立して実施する場合には、ガードリング領域43とJTE領域44との間にp型不純物の未注入領域が出来ることを防止する必要がある。このため、ガードリング領域43とJTE領域44とのイオン注入領域が少し重複するのを受け入れざるを得ないという実プロセス上の問題点がある。
一方、実施の形態1の製造方法では、1回のAlイオン11の注入によってガードリング予定領域23a及びJTE予定領域23bを同時に形成しているため、上記した実プロセス上の問題点が解消され、仕様に反した高濃度領域の形成を回避することできる。
その結果、電界の一極集中が生じにくくなる結果、逆耐圧特性が安定し、良好な特性を備えた炭化珪素ショットキダイオードを得ることがきる効果を奏する。
<実施の形態2>
図5は実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。以下、同図を参照して、実施の形態2の製造方法の処理手順を説明する。
まず、実施の形態1と同様、図1に示すように、n型エピタキシャル層2の上層部にp型半導体領域23(ガードリング予定領域23a,JTE予定領域23b)を形成する。
次に、図5に示すように、イオン注入用マスク13を除去した後、n型エピタキシャル層2の表面上に、所望のパターンのフォトレジストからなるイオン注入用マスク16の開口部16aから、例えば、n型ドーパントNイオン17(第2のイオン)を1×1018〜5×1019 [/cm3]程度のドーズ量で注入する。なお、一般的なFS層を形成する場合、n型不純物濃度として、上述した1×1018〜5×1019 [/cm3]程度のドーズ量が必要となる。
この時、イオン注入用マスク16は、FS層予定領域2a上に加え、JTE予定領域23b上にも開口部16aを有しているため、FS層予定領域2aおよびJTE予定領域23bにn型ドーパントNイオン17が選択的に注入される。ただし、JTE予定領域23b上には注入量調整半遮蔽マスク14aが形成されている。
この場合、JTE予定領域23bにはAlイオン11とn型ドーパントNイオン17の両方が注入される。したがって、補償作用によりJTE予定領域23bにおけるp型の不純物濃度がガードリング領域と同じp型のまま薄めの濃度相当となるか、n型に反転するかは、窒素イオンの濃度と注入量調整半遮蔽マスク14aとのマスク度合による。
n型エピタキシャル層2の不純物濃度が5×1015/cm3の場合、上述したように、p型半導体領域23形成用に5×1017[/cm3]のAlイオン11を注入している。
したがって、JTE予定領域23b及びFS層予定領域2aに、上述したように、n型ドーパントNイオン17を1×1018〜5×1019 [/cm3]注入しているため、JTE予定領域23bには設計上、n型に反転してしまう。
そこで、実施の形態2の製造方法では、上述したように、n型ドーパントNイオン17の注入に際し、JTE予定領域23b上には注入量調整半遮蔽マスク14aを設けることにより、JTE予定領域23bへのn型ドーパントNイオン17の注入量を抑え、設計目標であった2×1017[/cm3]のp型不純物濃度に設定可能にしている。
その後、実施の形態1と同様、図3に示すアニール処理、図4で示す電極形成処理を経て、ショットキ電極6を有し、ゲートリング領域3及びJTE領域4及びFS層5からなる終端構造を搭載したkV級高耐圧炭化珪素ショットキダイオードが完成する。
上述したように、実施の形態2の製造方法は、実施の形態1と同様、図1で示したAlイオン11の注入と、図5で示したn型ドーパントNイオン17の注入からなる2回のイオン注入処理により、ゲートリング領域3、JTE領域4及びFS層5を含む終端構造に相当する領域を形成することが可能となる。
したがって、実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法は、実施の形態1と同様、写真製版、注入工程、および注入パターン除去工程を1回ずつ削減出来ることができ、その分、製造コストの削減を図ることができるという、効果を奏する。
さらに、実施の形態2の製造方法は、実施の形態1と同様、逆耐圧特性が安定し、良好な特性を備えた炭化珪素ショットキダイオードを得ることも期待できる効果を奏する。
加えて、実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法は、JTE領域4のp型の不純物濃度に悪影響を与えることなく、FS層5として本来望まれるn型の不純物濃度を達成することができるため、高電圧印加時の空乏層の伸びをより一層、制限するという効果を奏する。
<実施の形態3>
図6及び図7はこの発明の実施の形態3である炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。以下、これらの図を参照して実施の形態3の製造方法の処理手順を説明する。
まず、図6に示すように、n型基板1上にn型エピタキシャル層2を形成後、n型エピタキシャル層2の表面上に、所望のパターンのフォトレジストからなるイオン注入用マスク16の開口部16aから、例えば、n型ドーパントNイオン12を3×1017[/cm3]のドーズ量で注入する。
この時、イオン注入用マスク16は、FS層予定領域2a上に加え、JTE予定領域2b上にも開口部16aを有しているため、n型ドーパントNイオン12はFS層予定領域2aおよびJTE予定領域2bに選択的に注入される。
次に、図7に示すように、イオン注入用マスク16を除去した後、p型終端構造を作製するために、n型エピタキシャル層2の表面上に、所望のパターンのフォトレジストからなるイオン注入用マスク13の開口部13aから、Alイオン11を5×1017[/cm3]のドーズ量で注入する。
この時、イオン注入用マスク13は、ガードリング予定領域24上に加え、JTE予定領域2b上にも開口部13aを有しているため、Alイオン11はガードリング予定領域24およびJTE予定領域2bに選択的に注入される。
その結果、JTE予定領域2bにはp型ドーパントであるAlイオン11とn型ドーパントであるNイオン12の両方が注入される。したがって、補償作用によりJTE予定領域2bにおけるp型の不純物濃度は、実施の形態1と同様、アニール処理後において、設計上、2×1017[/cm3]のp型用Alイオンのみを注入するのと同様の不純物濃度を有するp型半導体領域となる。
その後、実施の形態1と同様、図3に示すアニール処理、図4で示す電極形成処理を経て、ショットキ電極6を有し、ゲートリング領域3及びJTE領域4及びFS層5からなる終端構造を搭載したkV級高耐圧炭化珪素ショットキダイオードが完成する。
上述したように、実施の形態3の製造方法は、図6で示したn型ドーパントNイオン12の注入と、その後に行われる図7で示したAlイオン11の注入とからなる2回のイオン注入処理により、ゲートリング領域3、JTE領域4及びFS層5を含む終端構造に相当する領域を形成することが可能となる。
したがって、実施の形態3の炭化珪素半導体装置の製造方法は、実施の形態1と同様、写真製版、注入工程、および注入パターン除去工程を1回ずつ削減出来ることができ、その分、製造コストの削減を図ることができるという、効果を奏する。
さらに、実施の形態3の製造方法は、実施の形態1と同様、逆耐圧特性が安定し、良好な特性を備えた炭化珪素ショットキダイオードを得ることも期待できる効果を奏する。
なお、実施の形態3において、図6で示したn型ドーパントNイオン12のイオン注入処理を、実施の形態2の図5で示したように、n型ドーパントNイオン17相当の注入量のn型ドーパントNイオンをJTE予定領域2b上に注入量調整半遮蔽マスク14相当のマスクを設けた状態で行うことも考えられる。
この場合、実施の形態3の製造方法においても、実施の形態2と同様、JTE領域4のp型の不純物濃度に悪影響を与えることなく、FS層5として本来望まれるn型の不純物濃度を達成することができるため、高電圧印加時の空乏層の伸びをより一層、制限するという効果を奏する。
<その他>
なお、実施の形態2において、FS層5の不純物濃度を調整すべく、図8に示すように、n型ドーパントNイオン17のFS層予定領域2a上にも注入量調整半遮蔽マスク14bを設けてn型ドーパントNイオン17を注入しても良い。
また、実施の形態1の図2で示す工程あるいは実施の形態3の図6で示す工程においても、図8に示すように、JTE予定領域23b及びFS層予定領域2aに注入する不純物濃度を調整するための、注入量調整半遮蔽マスク14a,14b相当の注入量調整半遮蔽マスクを設けることも考えられる。
1 n型基板、2 n型エピタキシャル層、3 ゲートリング領域、4 JTE領域、5 FS層、11 Alイオン、12,17 n型ドーパントNイオン、13,16 イオン注入用マスク。

Claims (5)

  1. (a) 第1の導電型の半導体基体の一方主面から選択的に第2の導電型の第1のイオンを注入するステップと、
    (b) 前記半導体基体の一方主面から選択的に第1の導電型の第2のイオンを注入するステップと、
    (c) 前記ステップ(a) 及び(b) 後に実行され、前記半導体基体に対し所定の条件で熱処理を行うステップとを備え、
    前記ステップ(a) において前記第1のイオンを注入する領域は1の部分領域と第2の部分領域とを含み、前記ステップ(b) において前記第2のイオンを注入する領域は前記第2の部分領域と第3の部分領域とを含み、
    前記ステップ(a) 及び(b) は、前記ステップ(c) の実行後、前記第1の部分領域は第2の導電型の第1の半導体領域となり、前記第2の部分領域は前記第1のイオンと第2のイオンとの補償作用によって前記第1の半導体領域より不純物濃度が低い第2の導電型の第2の半導体領域となり、前記第3の部分領域は第1の導電型の第3の半導体領域となるように行われ、
    前記ステップ(b) は、前記第2の部分領域上に前記第2のイオンの注入を抑制する注入量調整半遮蔽マスクを形成した状態で、前記第2のイオンを注入するステップを含むことを特徴する、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の部分領域と前記第2の部分領域とが接している、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記第2の部分領域と前記第3の部分領域とが離間している、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記ステップ(a) で前記第1及び第2の部分領域に注入される前記第1のイオンの注入量は、前記ステップ(b) で前記第2及び第3の部分領域に注入される前記第2のイオンの注入量より多い、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    (d) 前記ステップ(c) 後に実行され、前記半導体基体の一方主面上にショットキ電極を形成するステップをさらに備え、
    前記ショットキ電極が前記第1の部分領域と接している、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
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