JP2003158259A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003158259A
JP2003158259A JP2002261957A JP2002261957A JP2003158259A JP 2003158259 A JP2003158259 A JP 2003158259A JP 2002261957 A JP2002261957 A JP 2002261957A JP 2002261957 A JP2002261957 A JP 2002261957A JP 2003158259 A JP2003158259 A JP 2003158259A
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silicon carbide
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carbide substrate
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Seiji Imai
聖支 今井
Takashi Shinohe
孝 四戸
Tetsuo Hatakeyama
哲夫 畠山
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Toshiba Corp
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    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/86Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable only by variation of the electric current supplied, or only the electric potential applied, to one or more of the electrodes carrying the current to be rectified, amplified, oscillated or switched
    • H01L29/861Diodes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐圧、漏れ電流等の逆方向特性を損なうこと
なく、順方向のオン電圧を効果的に引き下げることがで
きる半導体装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 炭化珪素基板の上面にシリコン膜を形成
し、その上に高融点金属膜を化学量論的組成比が1:2
(=高融点金属:シリコン)となるように形成する。そ
して、真空または不活性ガスの雰囲気の600乃至11
00℃の温度で加熱処理を施して、シリコン膜と高融点
金属膜とのシリサイド反応のみから、シリサイド膜を生
成する。シリサイド膜の生成において、炭化珪素基板内
のシリコン原子は消費されず、組成変化が急峻なショッ
トキーコンタクトが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に関わり、特に、SiCを用いた半導体パワー
デバイス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体パワーデバイスの1つに、ジャン
クション・バリア・ショットキーダイオード(以下、
「JBSダイオード」という)がある。JBSダイオー
ドは、通常のn型ショットキーダイオードにおいてショ
ットキー電極下に複数個のp領域を埋め込んだ構造を
有している。JBSダイオードの特徴は、逆方向特性に
おいて各p 領域から空乏層が伸びてピンチオフする
ことによりショットキー界面に加わる電界を緩和し、逆
方向のリーク電流を抑制することができる点にある。し
かし一方で順方向特性においては、ショットキー電極下
に複数個のP領域を埋め込んでいるため、キャリアの
通過する領域が実効的に減少し、結果として順方向のオ
ン電圧が増加してしまうという問題がある。
【0003】そこで、順方向のオン電圧を引き下げるた
めに、ショットキー電極材料としてバリアハイトの低い
金属を用いることが検討されている。一般に、JBSダ
イオードを含むショットキーバリアダイオードにおいて
は、ショットキーバリアハイトの高さによって順方向の
オン電圧が大きく左右される。即ち、バリアハイトが低
い場合には、多数キャリアが半導体側から金属側へと容
易に熱電子放出される為、順方向電流が大幅に増加す
る。言い換えれば、同じ順方向電流を得るためには、バ
リアハイトが低い程、オン電圧を小さくすることができ
る。従って、ショットキー電極材料としてバリアハイト
の低い金属を用いれば、順方向のオン電圧を効果的に引
き下げることができる。
【0004】ここで、次世代のパワーデバイス用半導体
として期待されているSiC(炭化珪素)を用いたJB
Sダイオードを考える。SiCは、Si(シリコン)と
比較してバンドギャップが3倍、破壊電界強度が約10
倍、また熱伝導率が約3倍と優れた物性を有し、この特
性を活用すれば超低損失且つ高温動作可能なパワーデバ
イスを実現することができる。SiCを用いてショット
キー接続を形成した場合、一般にそのバリアハイトは金
属の仕事関数に対してほぼ一次の線形性を持つことが知
られている。従って、ショットキー電極材料として仕事
関数の小さな金属を用いれば、ショットキーバリアバイ
トを小さくでき、結果として順方向のオン電圧を引き下
げることができる。
【0005】従来のSiCを用いたJBSダイオードで
は、SiC基板上に直接ニッケル(Ni)等のショット
キー電極膜を形成し、SiとNiとをシリサイド反応さ
せて、ニッケル・シリサイド膜(Ni Si)から成
るショットキー電極を形成していた(例えば、特許文献
1参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開2000−236099号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際のJBS
ダイオードでは、ショットキー電極材料として仕事関数
の小さな如何なる金属、例えば、Ti(チタン)を単純
に用いたとしても、コンタクト形成前のSiC表面が、
洗浄、酸化工程などの度重なるプロセスに晒されて表面
欠陥が増加すると共に、SiC表面の平坦性も著しく低
下する。結果としてショットキーバリアハイトを実質的
に0.7eV以下にすることは非常に困難であった。
【0008】また、特許文献1に記載されたJBSダイ
オードでは、Ni SiとSiCとのショットキー接
続界面における組成変化が緩慢となる。即ち、Ni
SiとSiCとの界面にNiの炭化物の層が形成されて
界面準位の密度が増加する。この界面準位の増加に伴っ
て、界面近傍のSiCのフェルミ準位は伝導帯下端から
深い位置にピニングされる。結果として、バリアハイト
が上昇し、JBSダイオードの順方向のオン電圧が増加
してしまう。
【0009】本発明はこのような従来技術の問題点を解
決するために成されたものであり、その目的は、耐圧、
漏れ電流等の逆方向特性を損なうことなく、順方向のオ
ン電圧を効果的に引き下げることができる半導体装置及
びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の特徴は、第1導電型高抵抗の炭化珪
素基板と、炭化珪素基板の上部に形成された第2導電型
領域と、炭化珪素基板の上部において第2導電型領域の
外側に形成された第2導電型の接合終端領域と、炭化珪
素基板の上部において接合終端領域の外側に形成された
第1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、第2導電型領域
及び接合終端領域に接続され、且つ接合終端領域の内側
に表出した炭化珪素基板の上面にショットキー接続され
たアノード電極と、空乏層制限領域にオーミック接続さ
れた空乏層制限電極と、炭化珪素基板の下面にオーミッ
ク接続されたカソード電極とを有する半導体装置である
ことである。アノード電極は、少なくともショットキー
接続界面に配置された高融点金属のシリサイド膜を有す
る。
【0011】本発明の第2の特徴は、(1)第1導電型
高抵抗の炭化珪素基板を用意する工程と、(2)炭化珪
素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を拡散させ
て、第2導電型領域を形成する工程と、(3)炭化珪素
基板の上部に選択的に第2導電型不純物を拡散させて、
第2電極領域の外側に接合終端領域を形成する工程と、
(4)炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物
を高濃度に拡散させて、接合終端領域の外側に空乏層制
限領域を形成する工程と、(5)第2導電型領域、接合
終端領域、及び接合終端領域の内側に表出した炭化珪素
基板の上面に、シリコン膜を形成する工程と、(6)シ
リコン膜の上に、高融点金属膜を化学量論的組成比が
1:2(=高融点金属:シリコン)となるように形成す
る工程と、(7)所定の熱処理を施して、シリコン膜と
高融点金属膜とのシリサイド反応から、アノード電極と
なるシリサイド膜を生成する工程と、(8)空乏層制限
領域にオーミック接続する空乏層制限電極を形成する工
程と、(9)炭化珪素基板の下面にオーミック接続する
カソード電極を形成する工程とを有する半導体装置の製
造方法であることである。
【0012】本発明の第2の特徴によれば、炭化珪素基
板上にシリコン膜及び高融点金属膜を化学量論的組成比
が1:2(=高融点金属:シリコン)となるように被着
後、所定の熱処理を施してシリサイド膜を形成すること
により、シリサイド膜は、シリコン膜と高融点金属との
シリサイド反応のみから生成され、炭化珪素基板内のシ
リコン原子を消費することがない。これにより、ショッ
トキー接続においてバリアハイトを低く抑えることがで
きる。また、オーミック接続においては接触抵抗を低く
抑えることができる。
【0013】本発明の第3の特徴は、第1導電型高抵抗
の炭化珪素基板と、炭化珪素基板の上部に埋め込まれ、
炭化珪素基板の上面にショットキー接続された第1アノ
ード電極と、炭化珪素基板の上部において第1アノード
電極の外側に形成された第2導電型の接合終端領域と、
接合終端領域に接続された接合終端電極と、接合終端領
域の内側に表出した炭化珪素基板の上面にショットキー
接続され、且つ第1アノード電極及び接合終端電極に接
続された第2アノード電極と、炭化珪素基板の上部にお
いて接合終端領域の外側に形成された第1導電型低抵抗
の空乏層制限領域と、空乏層制限領域にオーミック接続
された空乏層制限電極と、炭化珪素基板の下面にオーミ
ック接続されたカソード電極とを有する半導体装置であ
ることである。第2アノードは、少なくともショットキ
ー接続界面に配置された高融点金属のシリサイド膜を有
する。また、第1アノード電極とのショットキー接続界
面における炭化珪素基板のバリアハイトは、第2アノー
ド電極とのショットキー接続界面における炭化珪素基板
のバリアハイトよりも高い。
【0014】本発明の第4の特徴は、(1)第1導電型
高抵抗の炭化珪素基板を用意する工程と、(2)炭化珪
素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を拡散させ
て、接合終端領域を形成する工程と、(3)炭化珪素基
板の上部に選択的に第1導電型不純物を高濃度に拡散さ
せて、接合終端領域の外側に空乏層制限領域を形成する
工程と、(4)接合終端領域の内側に表出した炭化珪素
基板の上面に、シリコン膜を選択的に形成する工程と、
(5)シリコン膜、接合終端領域、及び接合終端領域の
内側に表出した炭化珪素基板の上面に、高融点金属膜を
化学量論的組成比が1:2(=高融点金属:シリコン)
となるように形成する工程と、(6−1)所定の熱処理
を施して、炭化珪素基板及び接合終端領域と高融点金属
膜とのシリサイド反応から第1アノード電極及び接合終
端電極となる第1のシリサイド膜を生成すると同時に、
(6−2)シリコン膜と高融点金属膜とのシリサイド反
応から第2アノード電極となる第2のシリサイド膜を生
成する工程と、(7)空乏層制限領域にオーミック接続
する空乏層制限電極を形成する工程と、(8)炭化珪素
基板の下面にオーミック接続するカソード電極を形成す
る工程とを有する半導体装置の製造方法であることであ
る。
【0015】本発明の第4の特徴によれば、炭化珪素基
板上にシリコン膜及び高融点金属膜を化学量論的組成比
が1:2(=高融点金属:シリコン)となるように被着
後、所定の熱処理を施して第2のシリサイド膜を形成す
ることにより、第2のシリサイド膜は、シリコン膜と高
融点金属とのシリサイド反応のみから生成され、炭化珪
素基板内のシリコン原子を消費することがない。これに
より、ショットキー接続においてバリアハイトを低く抑
えることができる。また、オーミック接続においては接
触抵抗を低く抑えることができる。一方、第1のシリサ
イド膜は、炭化珪素基板上に直接高融点金属膜を形成
し、炭化珪素基板中のシリコンと高融点金属とのシリサ
イド反応から生成される。このため、ショットキー接続
界面における組成変化が緩慢となり、バリアハイトが上
昇する。
【0016】本発明の第5の特徴は、第1導電型高抵抗
の炭化珪素基板と、炭化珪素基板の上部に形成された第
1導電型低抵抗のソース領域と、炭化珪素基板の上部に
おいてソース領域の外側に形成された第2導電型のゲー
ト領域と、炭化珪素基板の上部においてゲート領域の外
側に形成された第2導電型の接合終端領域と、炭化珪素
基板の上部において接合終端領域の外側に形成された第
1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、ソース領域にオー
ミック接続されたソース電極と、ゲート領域にオーミッ
ク接続されたゲート電極と、空乏層制限領域にオーミッ
ク接続された空乏層制限電極と、炭化珪素基板の下面に
オーミック接続されたドレイン電極とを有する半導体装
置であることである。ソース電極及びゲート電極は、少
なくともオーミック接続界面に配置された高融点金属の
シリサイド膜をそれぞれ有する。
【0017】本発明の第6の特徴は、(1)第1導電型
高抵抗の炭化珪素基板を用意する工程と、(2)炭化珪
素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を高濃度に拡
散させて、ソース領域を形成する工程と、(3)炭化珪
素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を拡散させ
て、ソース領域の外側にゲート領域を形成する工程と、
(4)炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物
を拡散させて、ゲート領域の外側に接合終端領域を形成
する工程と、(5)炭化珪素基板の上部に選択的に第1
導電型不純物を高濃度に拡散させて、接合終端領域の外
側に空乏層制限領域を形成する工程と、(6)ソース領
域及びゲート領域の上にシリコン膜を形成する工程と、
(7)シリコン膜の上に高融点金属膜を、化学量論的組
成比が1:2(=高融点金属:シリコン)となるように
形成する工程と、(8)所定の熱処理を施して、シリコ
ン膜と高融点金属膜とのシリサイド反応から、ソース電
極及びゲート電極となるシリサイド膜を生成する工程
と、(9)空乏層制限領域にオーミック接続する空乏層
制限電極を形成する工程と、(10)炭化珪素基板の下
面にオーミック接続するドレイン電極を形成する工程と
を有する半導体装置の製造方法であることである。
【0018】本発明の第6の特徴によれば、ソース領域
とソース電極とのオーミック接続界面、及びゲート領域
とゲート電極とのオーミック接続界面における組成変化
が急峻となり、この界面構造を反映してバリアハイトを
低く抑えることができる。
【0019】本発明の第7の特徴は、第1導電型高抵抗
の炭化珪素基板と、この炭化珪素基板の上部に形成され
た第1導電型低抵抗のソース領域と、炭化珪素基板の上
部においてソース領域の外側に形成された炭化珪素基板
の凹部と、この凹部の底面に形成された第2導電型のゲ
ート領域と、炭化珪素基板の上部においてゲート領域の
外側に形成された第2導電型の接合終端領域と、炭化珪
素基板の上部において接合終端領域の外側に形成された
第1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、ソース領域にオ
ーミック接続されたソース電極と、ゲート領域にオーミ
ック接続されたゲート電極と、空乏層制限領域にオーミ
ック接続された空乏層制限電極と、炭化珪素基板の下面
にオーミック接続されたドレイン電極とを有する半導体
装置であることである。ソース電極及びゲート電極は、
少なくともオーミック接続界面に配置された高融点金属
のシリサイド膜をそれぞれ有する。シリサイド膜は、高
融点金属をMとした場合、MSi 構造から成るダイ
シリサイド膜である。
【0020】本発明の第8の特徴は、(1) 第1導電
型高抵抗の炭化珪素基板を用意する工程と、(2)炭化
珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を高濃度に
拡散させて、ソース領域を形成する工程と、(3)炭化
珪素基板の上部を選択的に除去して、ソース領域の外側
に凹部を形成する工程と、(4)凹部の底面から選択的
に第2導電型不純物を拡散させてゲート領域を形成する
工程と、(5)炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電
型不純物を拡散させて、ゲート領域の外側に接合終端領
域を形成する工程と、(6)炭化珪素基板の上部に選択
的に第1導電型不純物を高濃度に拡散させて、接合終端
領域の外側に空乏層制限領域を形成する工程と、(7)
表出しているソース領域及びゲート領域の上に選択的に
シリコン膜を形成する工程と、(8)シリコン膜の上に
高融点金属膜を、化学量論的組成比が1:2(=高融点
金属:シリコン)となるように形成する工程と、(9)
所定の熱処理を施して、シリコン膜と高融点金属膜との
シリサイド反応から、ソース電極及びゲート電極となる
シリサイド膜を生成する工程と、(10)空乏層制限領
域にオーミック接続する空乏層制限電極を形成する工程
と、(11)炭化珪素基板の下面にオーミック接続する
ドレイン電極を形成する工程とを有する半導体装置の製
造方法であることである。
【0021】第8の特徴によれば、シリコン膜と高融点
金属膜とのシリサイド反応において、炭化珪素基板内の
シリコン原子を消費することはない。このため、ソース
領域及びゲート領域のオーミック接続界面における組成
変化が急峻となり、この界面構造を反映してバリアハイ
トを低く抑えることができる。また、表出しているソー
ス領域及びゲート領域の上に選択的にシリコン膜を形成
してから、高融点金属とシリサイド反応させることによ
り、シリサイド膜を自己整合的に形成することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは
類似部分には同一あるいは類似な符号を付している。た
だし、図面は模式的なものであり、層の厚みと幅との関
係、各層の厚みの比率などは現実のものとは異なること
に留意すべきである。また、図面の相互間においても互
いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていること
はもちろんである。
【0023】(第1の実施の形態) <JBSダイオードの構成及び動作>第1の実施の形態
に係る半導体装置は、通常の第1導電型ショットキーダ
イオードにおいて、ショットキー電極(アノード電極)
の下の第1導電型半導体領域に複数の第2導電型の不純
物領域が形成されたJBSダイオードである。
【0024】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
JBSダイオードの構成を示す断面図である。図1に示
すように、JBSダイオードは、第1導電型(n型)高
抵抗の炭化珪素基板(SiC基板)14と、SiC基板
14の上部に形成された第2導電型領域(p型低抵抗領
域)3と、SiC基板14の上部においてp型低抵抗領
域3の外側に形成された第2導電型の接合終端領域(ガ
ードリング)8と、SiC基板14の上部においてガー
ドリング8の外側に形成された第1導電型低抵抗の空乏
層制限領域4と、p型低抵抗領域3及びガードリング8
に接続され、且つガードリング8の内側に表出したSi
C基板14の上面にショットキー接続されたアノード電
極7aと、空乏層制限領域4にオーミック接続された空
乏層制限電極7bと、SiC基板14の下面にオーミッ
ク接続されたカソード電極5とを少なくとも有する。な
お、本発明の総ての実施の形態においては、第1導電型
/第2導電型がn型/p型である場合について説明す
る。
【0025】SiC基板14は、窒素(N)或いは燐
(P)等のn型不純物が高濃度に添加されたSiCから
成る低抵抗基板1と、低抵抗基板1の上に配置された低
抵抗基板1に比してn型不純物濃度の低いn型高抵抗層
2とから構成されている。p型低抵抗領域3、ガードリ
ング8、及び空乏層制限領域4は、SiC基板14の内
のn型高抵抗層2の上部にそれぞれ配置され、SiC基
板14の上面にそれぞれ表出している。また、カソード
電極5は低抵抗基板1を介してSiC基板14の下面に
オーミック接続されている。n型高抵抗層2にカソード
電極5をオーミック接続させる他の手段があれば、低抵
抗基板1は不要となり、SiC基板14をn型高抵抗層
2だけで構成しても構わない。
【0026】p型低抵抗領域3は、約2μmの間隔をお
いて1つ又は2以上配置されている。p型低抵抗領域3
自体の幅は約2μmである。また、p型低抵抗領域3
は、ボロン(B)等のp型不純物が高濃度に添加された
領域であり、JBSダイオードの特徴を為す部分であ
る。
【0027】ガードリング8は、デバイスの高耐圧化を
図る為の接合終端構造を為す部分である。ガードリング
8は、p型低抵抗領域3の外側にp型低抵抗領域3から
約2μmの間隔をおいて配置され、p型低抵抗領域3と
同様に、p型不純物が高濃度に添加された領域である。
【0028】空乏層制限領域4は、後述するショットキ
ー接続界面から横方向に伸びる空乏層を制限する為に用
いられる領域である。空乏層制限領域4は、ガードリン
グ8の外側にガードリング8から所定の間隔をおいて配
置され、N或いはPなどのn型不純物が高濃度に添加さ
れた領域である。
【0029】アノード電極7aは高融点金属のシリサイ
ド膜から成る。第1の実施の形態では、高融点金属とし
てNi(ニッケル)を使用した場合であって、シリサイ
ド膜が金属元素をMとした場合、MSi 構造を主構
成要素として形成されたダイシリサイド膜である場合に
ついて説明する。また、アノード電極7aは、p型低抵
抗領域3及びガードリング8にオーミック接続されてい
るが、ガードリング8の内側に表出した高抵抗層2には
ショットキー接続されている。高抵抗層2とアノード電
極7aとのショットキー接続によって、JBSダイオー
ドのショットキー機能が実現されている。ここで、「ガ
ードリング8の内側に表出した高抵抗層2」には、p型
低抵抗領域3とガードリング8の間に表出した部分と、
p型低抵抗領域3同士の間に表出した部分とが含まれ
る。なお、アノード電極7aは、p型低抵抗領域3及び
ガードリング8にショットキー接続されていても構わな
い。
【0030】空乏層制限電極7bは、高融点金属のシリ
サイド膜から成り、アノード電極7aと同一の膜構造を
有する。即ち、空乏層制限電極7bは、NiSi
造から成るダイシリサイド膜である。空乏層制限電極7
bが空乏層制限領域4にオーミック接続されることによ
り、空乏層制限領域4内の電位がより均一に保たれ、空
乏層制限領域4が有する空乏層制限機能が更に向上す
る。アノード電極7aと空乏層制限電極7bの間には、
絶縁膜(SiO 膜)6が形成されている。
【0031】図2は、図1に示したJBSダイオードの
平面形状を示す上面図である。図2においては、SiC
基板14上部の各半導体領域(3、4、8)の平面形状
を示す為に、SiC基板14の上に配置された各電極
(7a、7b)及び絶縁膜6を図示していない。また、
図1に示した断面図は、図2に示すA−A’切断面に沿
った断面図である。図2に示すように、SiC基板14
上部に配置された各半導体領域(3、4、8)は、同心
の方形状をそれぞれ有する。中央部分に1つ目のp型低
抵抗領域3が配置され、これを取り囲むように2つ目の
リング状のp型低抵抗領域3が配置されている。リング
状のp型低抵抗領域3の周りを取り囲むように、リング
状のガードリング8が配置され、更にその外側にリング
状の空乏層制限領域4が配置されている。なお、図示は
省略したが、各半導体領域(3、4、8)の間には高抵
抗層2が表出している。ここでは、各半導体領域(3、
4、8)は、方形状である場合を示したが、これに限定
されることなく、円状、楕円状、菱形状等の他の形状で
あっても構わない。例えば、図11に示すように、各半
導体領域(3、4、8)は、ストライプ状の平面形状を
有していても構わない。
【0032】図1及び図2に示したJBSダイオードの
動作を説明する。まず、カソード電極5とアノード電極
7a間に順方向電圧を印加した場合、即ち、アノード電
極7aに対して負の電圧をカソード電極5に印加した場
合の動作について説明する。順方向電圧はn型高抵抗層
2とアノード電極7aの間のショットキー界面に印加さ
れ、n型高抵抗層2の内蔵電位(ビルトインポテンシャ
ル)が緩和される。これにより、n型高抵抗層2内の多
数キャリア(電子)は、ポテンシャル障壁を乗り越えて
アノード電極7aに流れ込み、JBSダイオードに順方
向の電流が流れる。またこの時、p型低抵抗領域3とn
型高抵抗層2間のpn接合にも順方向電圧が印加され、
pn接合に流れる電流もJBSダイオードの順方向電流
に寄与する。
【0033】一方、カソード電極5とアノード電極7a
間に逆方向電圧を印加した場合、逆方向電圧はショット
キー界面に印加されると同時に、p型低抵抗領域3とn
型高抵抗層2間のpn接合にも逆方向電圧が印加され
る。これにより、不純物濃度の比較的低いn型高抵抗層
2内へ主に空乏層が伸び、p型低抵抗領域3及びガード
リング8の間に挟まれたn型高抵抗層2がピンチオフす
る。ピンチオフが形成されることにより、ショットキー
界面に加わる電界が緩和され、ショットキー界面におけ
る逆方向のリーク電流を低減することができる。
【0034】<JBSダイオードの製造方法>次に、図
1及び図2に示したJBSダイオードの製造方法を図3
及び図4を参照して説明する。図3及び図4の各分図
は、JBSダイオードの製造する上での主要な製造工程
を示す工程断面図である。
【0035】(イ)まず最初に、図3(a)に示すよう
に、n型高抵抗のSiC基板14を用意する。具体的に
は、n型不純物濃度1×1019 cm−3 、厚さ30
0μmのSiCからなる低抵抗基板1の上に、エピタキ
シャル法により不純物濃度5×1015 cm−3 、厚
さ10μmのn型高抵抗層2を形成する。ここでは、n
型不純物として窒素(N)を用いるが、燐(P)等の他
のn型不純物を用いてもよい。或いはこれらを取り混ぜ
て用いても構わない。
【0036】(ロ)次に、図3(b)に示すように、n
型高抵抗層2の上部に選択的にp型不純物を拡散させ
て、p型低抵抗領域3を形成すると同時に、p型低抵抗
領域3の外側にガードリング8を形成する。
【0037】具体的には、まず、n型高抵抗層2の上面
に酸化膜又はメタルなどから成るマスク10を形成す
る。そして、イオン注入法を用いてボロン(B)等のp
型不純物イオンをマスク10を介してn型高抵抗層2の
上部に選択的に注入する。最後に、1600℃程度の熱
処理を加えて、注入イオンを活性化することで、p型低
抵抗領域3及びガードリング8が形成される。ここで、
Bイオンは、加速エネルギー10〜250keV、総ド
ーズ5×1014 cm−2 の多段注入により、n型高
抵抗層2表面から深さ0.5μm程度の領域に注入され
る。その結果、不純物濃度1×1019 cm−3 のp
型低抵抗領域3及びガードリング8が形成される。ま
た、活性加熱処理の条件を、p型低抵抗領域3の幅が約
2μmとなり、p型低抵抗領域3に挟まれる表面付近の
ショットキー接合の幅が約2μmとなるように調整す
る。
【0038】ただし、p型低抵抗領域3及びガードリン
グ8を必ずしも同時に形成する必要はなく、両者(3、
8)を異なる工程において形成しても構わない。即ち、
p型低抵抗領域3上に窓を有するマスク、及びガードリ
ング上に窓を有するマスクをそれぞれ用意してイオン注
入を行い、異なる活性加熱処理を施しても構わない。n
型高抵抗層2表面からの深さ、不純物濃度、活性化加熱
処理条件などを、p型低抵抗領域3とガードリング8と
で異ならせることができる。
【0039】(ハ)次に、図3(c)に示すように、n
型高抵抗層2の上部に選択的にn型不純物を高濃度に拡
散させて、ガードリング8の外側に空乏層制限領域4を
形成する。具体的には、n型高抵抗層2の上面にマスク
11を形成し、マスク11を介してP(燐)等のn型不
純物イオンをn型高抵抗層2の上部に選択的に注入す
る。そして、1600℃程度の活性加熱処理により注入
イオンを活性化し、空乏層制限領域4が形成される。こ
こで、P(燐)イオンは、加速エネルギー10〜250
keV、総ドーズ5×1015 cm−2 の多段注入に
より、n型高抵抗層2表面から深さ0.3μm程度の領
域に注入される。その結果、不純物濃度1×1020
cm−3 の空乏層制限領域4が形成される。
【0040】なおここでは、p型不純物イオンとn型不
純物イオンとを異なる活性加熱処理により活性化した
が、これに限定されることなく、同時に活性加熱処理を
行っても構わない。また、p型不純物イオンとしてボロ
ン(B)イオンを用い、n型不純物イオンとして燐
(P)を用いたが、これらに特定する必要はなくp型不
純物イオンとしてアルミニウム(Al)を、n型不純物
イオンとして窒素(N)をそれぞれ用いても構わない。
更に、p型低抵抗領域3、ガードリング8、及び空乏層
制限領域4を形成する順番は特に問わず、自由に入れ替
えても構わない。
【0041】(ニ)次に、図4(a)に示すように、n
型低抵抗基板1の下面にオーミック接続するカソード電
極5を形成する。具体的には、n型低抵抗基板1の下面
にニッケル(Ni)膜を約1μmの厚さで成膜し、10
00℃程度のシンター処理を施すことにより、カソード
電極5が形成される。
【0042】(ホ)次に、図4(b)に示すように、ガ
ードリング8と空乏層制限領域4の間に表出したn型高
抵抗層2の上面に、フォトリソグラフィ法及びRIE法
などを用いて、選択的に酸化膜(SiO 膜)等の絶
縁膜6を形成する。なお、絶縁膜6は、少なくともn型
高抵抗層2の上面に形成されていればよく、n型高抵抗
層2の近辺のガードリング8或いは空乏層制限領域4の
上にも絶縁膜6の一部が形成されても構わない。
【0043】(へ)次に、図4(c)に示すように、p
型低抵抗領域3、ガードリング8、及びp型低抵抗領域
3とガードリング8の間及びp型低抵抗領域3同士の間
に表出したn型高抵抗層2の上面にシリコン膜(Si
膜)12を形成する。実際には、SiC基板14の上面
全体に、マスクを介することなく膜厚約330nmのS
i膜12を成膜する。従って、Si膜12は、空乏層制
限領域4及び絶縁膜6の上にも成膜される。Si膜12
の結晶状態は特に問わない。即ち、Si膜12は、非結
晶膜、多結晶膜、或いはその他の膜であっても構わな
い。非結晶膜、多結晶膜である場合、CVD法、スパッ
タ法などを用いることができる。
【0044】(ト)次に、Si膜12の上に、高融点金
属膜(Ni膜)13を化学量論的組成比が1:2(=N
i:Si)となるように形成する。なお、「化学量論的
組成比が1:2となるように」とは、次に行われるSi
膜12とNi膜13とのシリサイド反応において、Ni
Si の組成を有するダイシリサイド膜を過不足なく
形成することを目的としている。ここでは、化学量論的
組成比が1:2となるように、膜厚330nmのSi膜
12に対して、膜厚110nmのNi膜13を成膜す
る。
【0045】(チ)次に、所定の熱処理を施して、Si
膜12とNi膜13とのシリサイド反応のみから、アノ
ード電極7aとなるダイシリサイド膜(NiSi
膜)を生成する。また上記の熱処理により、アノード電
極7aと同時に、空乏層制限領域4にオーミック接続す
る空乏層制限電極7bとなるダイシリサイド膜(NiS
膜)も形成される。なお、「所定の熱処理」は、
真空または不活性ガスの雰囲気の600乃至1100℃
の温度での加熱処理である。更に好ましくは、900℃
程度の熱処理によりシリサイド反応を生じさせることで
ある。ここで「不活性ガス」は、窒素ガス(N
ス)或いはAr、He、Ne等の希ガスの少なくとも何
れか1つであり、複数のガスを混合させて使用してもよ
い。この工程で形成されるNiSi 膜は、n型高抵
抗層2上に積層されたSi膜12とNi膜13のシリサ
イド反応のみから生成され、シリサイド反応の際にn型
高抵抗層2内のSi原子を消費することがない。
【0046】(リ)最後に、フォトリソグラフィ法及び
RIE法などを用いて、NiSi 膜(12、13)
のパターニングを行う。具体的には、まずアノード電極
7a及び空乏層制限領域4が形成される領域に選択的に
エッチングマスクを形成する。そして、このマスクを介
して絶縁膜6上のNiSi 膜(12、13)をエッ
チング除去して、図1に示したアノード電極7a及び空
乏層制限領域4を形成する。以上の工程を経て、図1及
び図2に示したJBSダイオードが完成する。
【0047】<JBSダイオードの電気特性>上記の製
造方法により製造されたJBSダイオードの電気的特性
を評価した結果は以下の通りである。即ち、n型高抵抗
層2とNiSi 膜(アノード電極)7aとのショッ
トキー接続界面におけるバリアハイトが0.4eVと非
常に低い値となった。また、空乏層制限領域4とNiS
膜(空乏層制限電極)7bとのオーミック接続に
おいても接触抵抗を1×10−6 Ωcm 以下という
非常に低くすることができた。一方、従来技術によるS
iC基板とNi Si膜とのショットキー接続界面に
おけるバリアハイトは、1.3eV程度と高いものにな
った。
【0048】具体的には、耐圧1000VのJBSダイ
オードにおいて、逆方向電圧700V印加時の逆方向電
流は1×10−6 A/cm であり、順方向電流密度
100A/cm の時の順方向オン電圧は1.0Vで
あった。一方、従来技術のNiショットキー接続を用い
た、同じ耐圧(1000V)のJBSダイオードにおい
ては、バリアハイトが1.4eV程度と高いため、順方
向電流密度100A/cm の時の順方向オン電圧は
2.0V前後であった。即ち、同じ高融点金属(ニッケ
ル)を用いた場合、第1の実施の形態に係るJBSダイ
オードは、約1.0Vのオン電圧の低減を実現すること
ができた。順方向のオン電圧を約1.0Vも低減できた
理由は、炭化珪素(SiC)基板14とNiSi
とのショットキー接続界面におけるバリアハイト(内蔵
電位)が0.4eVと非常に低い値となることによるも
のである。
【0049】なお、高融点金属としてニッケル(Ni)
を用いた場合に限らず、Ti、V、Cr、Co、Zr、
Nb、Mo、Hf、Ta、Wなどの他の高融点金属を用
いた場合であっても、同様な方法によりダイシリサイド
構造のアノード電極7aを作製することができ、同様な
評価結果を得ることができた。具体的には、Ni以外の
高融点金属をMとした場合において、ダイシリサイド構
造(MSi )と炭化珪素の間のショットキー接続界
面におけるバリアハイトは、大きいものでも0.65e
Vであり、従来(1.4eV)に比して非常に低い値を
示した。
【0050】したがって、SiC基板14上にSi膜1
2及び高融点金属膜13を順次成膜した後、真空または
不活性ガス中で600〜1100℃の範囲で熱処理を施
して、金属ダイシリサイド膜(7a、7b)を形成する
ことにより、ショットキーコンタクトのバリアハイトを
大幅に低減でき、その結果、JBSダイオードにおいて
耐圧、漏れ電流などの逆方向特性を損なうことなく、順
方向のオン電圧を効果的に引き下げることができること
が検証された。
【0051】以上説明したように、Ni膜13とSi膜
12は、化学量論的組成比が1:2(=Ni:Si)と
なるように積層され、所定の熱処理が施される。これに
より、NiSi 構造を有するダイシリサイド膜は、
Si膜12とNi膜13のシリサイド反応のみから生成
され、SiC基板14内のSi原子を消費することがな
い。したがって、n型高抵抗層(SiC)2とNiSi
膜(アノード電極)7aとのショットキー接続界面
における組成変化が急峻となり、この界面構造を反映し
てn型高抵抗層2のフェルミ準位は伝導帯下端から浅い
位置にピニングされ、バリアハイトは0.4eVと非常
に低い値となる。
【0052】また、同時に形成される空乏層制限領域4
とNiSi 膜(空乏層制限電極)7bとのオーミッ
ク接続においても、バリアハイトが非常に低いという効
果から、接触抵抗が低く、非常に良好なオーミック特性
が得られる。
【0053】(第2の実施の形態) <ショットキーダイオードの構成>図5は、本発明の第
2の実施の形態に係る半導体装置の構成を示す断面図で
ある。第2の実施の形態に係る半導体装置は、図1に示
したJBSダイオードにおけるp型低抵抗領域3の代わ
りに、ショットキーバリアハイトが比較的高い第1アノ
ード電極22を形成したショットキーダイオードであ
る。
【0054】図5に示すように、ショットキーダイオー
ドは、n型の低抵抗基板1及びn型高抵抗層2から成る
SiC基板と、n型高抵抗層2の上部に埋め込まれた第
1アノード電極22と、n型高抵抗層2の上部において
第1アノード電極22の外側に形成されたp型のガード
リング8と、ガードリング8の上に形成された接合終端
電極(ガードリング電極)23と、第1アノード電極2
2とガードリング電極23の間及び第1アノード電極2
2同士の間に表出したn型高抵抗層2の上面、第1アノ
ード電極22、及びガードリング電極23にそれぞれ接
続された第2アノード電極21と、n型高抵抗層2の上
部においてガードリング電極23の外側に形成されたn
型低抵抗の空乏層制限領域4と、空乏層制限領域4にオ
ーミック接続された空乏層制限電極7bと、低抵抗基板
1の下面にオーミック接続されたカソード電極5とを有
する。
【0055】第1アノード電極22、ガードリング電極
23、及び第2アノード電極21は、高融点金属のシリ
サイド膜から成る。第1アノード電極22及び第2アノ
ード電極21は、n型高抵抗層2に対してショットキー
接続されている。また、第1アノード電極22とのショ
ットキー接続界面におけるn型高抵抗層2のバリアハイ
トは、第2アノード電極21とのショットキー接続界面
におけるn型高抵抗層2のバリアハイトよりも高い。
【0056】第1アノード電極22は、約2μmの間隔
をおいて1つ又は2以上配置されている。第1アノード
電極22自体の幅は約2μmである。第1アノード電極
22は、Ni(ニッケル)のダイシリサイド膜(NiS
膜)から成る。
【0057】ガードリング8及びガードリング電極23
は、デバイスの高耐圧化を図る為の接合終端構造を為す
部分である。ガードリング8とガードリング電極23と
はオーミック接続されている。ガードリング8及びガー
ドリング電極23は、第1アノード電極22の外側に第
1アノード電極22から約2μmの間隔をおいて配置さ
れている。ガードリング電極23は、第1アノード電極
22と同様に、Niのダイシリサイド膜からなる。な
お、ガードリング8とガードリング電極23とはショッ
トキー接続されていても構わない。
【0058】空乏層制限領域4は、第1の実施の形態に
係るJBSダイオードの場合と同様に、ショットキー接
続界面から横方向に伸びる空乏層を制限する為に用いら
れる領域であり、ガードリング8及びガードリング電極
23の外側にガードリング電極23から所定の間隔をお
いて配置されている。空乏層制限領域4は、N或いはP
などのn型不純物が高濃度に添加された領域である。
【0059】第2アノード電極21は、第1アノード電
極22と同様に、Niのダイシリサイド膜から成る。第
2アノード電極21とn型高抵抗層2とのショットキー
接続界面における組成変化は比較的急峻であり、n型高
抵抗層2のフェルミ準位は伝導帯下端から浅い位置にピ
ニングされ、バリアハイトは低い。一方、第1アノード
電極22とn型高抵抗層2とのショットキー接続界面に
おける組成変化は比較的緩慢であり、n型高抵抗層2の
フェルミ準位は伝導帯下端から深い位置にピニングさ
れ、バリアハイトも高い。
【0060】空乏層制限電極7bは、第1の実施の形態
に係るJBSダイオードの場合と同様に、高融点金属の
シリサイド膜から成り、第2アノード電極21と同一の
膜構造を有する。
【0061】ショットキーダイオードの平面形状は、図
2に示したp型低抵抗領域3を、第1アノード電極22
に置き換えたものと同じである。詳細な説明を省略す
る。
【0062】<ショットキーダイオードの製造方法>次
に、図5に示したショットキーダイオードの製造方法を
図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7の各分
図は、ショットキーダイオードを製造する上での主要な
製造工程を示す工程断面図である。
【0063】(イ)まず最初に、図6(a)に示すよう
に、n型不純物濃度1×1019cm−3 、厚さ30
0μmのSiCからなる低抵抗基板1の上に、エピタキ
シャル法により不純物濃度5×1015 cm−3 、厚
さ10μmのn型高抵抗層2を形成する。
【0064】(ロ)次に、図6(b)に示すように、n
型高抵抗層2の上部に選択的にp型不純物を拡散させて
ガードリング8を形成する。
【0065】(ハ)次に、図6(c)に示すように、n
型高抵抗層2の上部に選択的にn型不純物を高濃度に拡
散させて、ガードリング8の外側に空乏層制限領域4を
形成する。
【0066】(ニ)次に、図7(a)に示すように、n
型低抵抗基板1の下面にオーミック接続するカソード電
極5を形成する。以上の工程は、第1の実施の形態と同
様な工程であり、詳細な説明を省略する。そして、フォ
トリソグラフィ法及びRIE法などを用いて、ガードリ
ング8と空乏層制限領域4との間に表出したn型高抵抗
領域2の上面に絶縁膜6を選択的に形成する。
【0067】(ホ)次に、図7(b)に示すように、フ
ォトリソグラフィ法及びRIE法などを用いて、第2ア
ノード電極21が形成される領域のn型高抵抗領域2の
上面に、厚さ約330nmのSi膜24を選択的に形成
する。この時、空乏層制限領域4の上にもSi膜24を
形成する。
【0068】(へ)次に、図7(c)に示すように、S
i膜24、Si膜24の間に表出したn型高抵抗層2、
及びガードリング8の上に、Si膜24との化学量論的
組成比が1:2(=Ni:Si)となるようにNi膜2
5を選択的に形成する。ここでは、膜厚330nmのS
i膜24に対して、膜厚110nmのNi膜25を成膜
する。
【0069】(ト)次に、所定の熱処理を施して、次に
示す第1のシリサイド膜及び第2のシリサイド膜を同時
に生成する。即ち、第1のシリサイド膜は、n型高抵抗
層2或いはガードリング8とNi膜25とのシリサイド
反応から生成される膜であり、第1アノード電極22及
びガードリング電極23を形成する。一方、第2のシリ
サイド膜は、Si膜24とNi膜25とのシリサイド反
応のみから生成される膜であり、第2アノード電極21
及び空乏層制限電極7bを形成する。第2のシリサイド
膜の生成において、n型高抵抗層2内のSi原子を消費
することがない。なお、「所定の熱処理」は、真空また
は不活性ガスの雰囲気の600乃至1100℃の温度で
の加熱処理である。更に好ましくは、900℃程度の熱
処理によりシリサイド反応を生じさせることである。以
上の工程を経て、図5に示したショットキーダイオード
が完成する。
【0070】以上説明したように、Ni膜25とSi膜
24は、化学量論的組成比が1:2(=Ni:Si)と
なるように積層され、所定の熱処理が施される。これに
より、第2のシリサイド膜は、Si膜24とNi膜25
とのシリサイド反応のみから生成され、シリサイド反応
の際にSiC基板(n型高抵抗層2)内のSi原子を消
費することがない。したがって、n型高抵抗層(Si
C)2と第2アノード電極21とのショットキー接続界
面における組成変化が急峻となり、バリアハイト(内蔵
電位)は0.4eVと非常に低い値となる。
【0071】一方、第1のシリサイド膜は、SiC
(2、8)上に直接Ni膜25を形成し、SiC中のS
iとNiとのシリサイド反応から生成される。即ち、第
1のシリサイド膜は、従来技術に係る方法で生成されて
いる。このため、n型高抵抗層(SiC)2と第1アノ
ード電極22とのショットキー接続界面における組成変
化が緩慢となり、バリアハイト(内蔵電位)が1.3e
Vまで上昇する。
【0072】したがって、アノード電極(21、22)
とカソード電極5との間に逆方向電圧を印加した場合、
バリアハイトの高いNiSi構造からなる第1アノード
電極22からn型高抵抗層2内に伸びる空乏層が、バリ
アハイトの低いNiSi構造からなる第2アノード電
極21とn型高抵抗層2とのショットキー界面の電界強
度を緩和する。したがって、逆方向リーク電流を非常に
低くすることができる。例えば、耐圧1000Vのショ
ットキーダイオードにおいて700Vの逆方向電圧を印
加した場合に、逆方向リーク電流を1×10−6 A/
cm 程度に抑えることができる。
【0073】また、空乏層制限領域4と空乏層制限電極
7bとのオーミック接続においても、バリアハイトが非
常に低いという効果から、接触抵抗を1×10−6 Ω
cm 以下に低く抑えられ、非常に良好なオーミック
特性が得られる。
【0074】(第3の実施の形態) <静電誘導トランジスタの構成>図8は、本発明の第3
の実施の形態に係る半導体装置の構成を示す断面図であ
る。第3の実施の形態に係る半導体装置は、ソース領域
の外側にゲート領域が形成され、更にその外側に接合終
端領域43及び空乏層制限領域4がそれぞれ形成された
静電誘導トランジスタである。
【0075】図8に示すように、静電誘導トランジスタ
は、n型の低抵抗基板1及びn型高抵抗層2から成るS
iC基板と、n型高抵抗層2の上部に形成されたn型低
抵抗のソース領域32と、n型高抵抗層2の上部におい
てソース領域32の外側に形成されたp型のゲート領域
31と、n型高抵抗層2の上部においてゲート領域31
の外側に形成された接合終端領域43と、n型高抵抗層
2の上部において接合終端領域43の外側に形成された
n型低抵抗の空乏層制限領域4と、ソース領域32にオ
ーミック接続されたソース電極34と、ゲート領域31
にオーミック接続されたゲート電極33と、空乏層制限
領域4にオーミック接続された空乏層制限電極7bと、
低抵抗基板1の下面にオーミック接続されたドレイン電
極とを有する。ソース電極34、ゲート電極33及び空
乏層制限電極7bは高融点金属のシリサイド膜から成
る。
【0076】ゲート電極33及び空乏層制限電極7b
は、ソース電極34と同様な膜構造を有する。第3の実
施の形態においては、高融点金属のシリサイド膜とし
て、Co(コバルト)のダイシリサイド膜(CoSi
膜)を使用した場合について説明する。
【0077】接合終端領域43は、デバイスの高耐圧化
を図る為の接合終端構造を為す部分である。接合終端領
域43はp型不純物が添加された1又は2以上の半導体
領域である。第3の実施の形態では、ゲート領域31と
空乏層制限領域4の間にそれぞれ3つづつ形成されてい
る。ソース領域32、ゲート領域31、及び空乏層制限
領域4の間に表出したn型高抵抗層2の上面には絶縁膜
37がそれぞれ配置され、絶縁膜37により各電極(3
2、33、7b)と、n型高抵抗層2或いは接合主端領
域43との絶縁が確保されている。
【0078】静電誘導トランジスタの平面形状は、図2
に示した2つのp型低抵抗領域3を1つのソース領域3
2に置き換え、ガードリング8をゲート領域31に置き
換えたものと実質的に同じである。なお、静電誘導トラ
ンジスタにおいては、ゲート領域31と空乏層制限領域
4との間にリング状(方形状)の3つの接合終端領域4
3が配置される。
【0079】<静電誘導トランジスタの製造方法>次
に、図8に示した静電誘導トランジスタの製造方法を図
9及び図10を参照して説明する。図9及び図10の各
分図は、静電誘導トランジスタを製造する上での主要な
製造工程を示す工程断面図である。
【0080】(イ)まず最初に、図9(a)に示すよう
に、n型不純物濃度1×1019cm−3 、厚さ30
0μmのSiCからなる低抵抗基板1の上に、エピタキ
シャル法により不純物濃度5×1015 cm−3 、厚
さ10μmのn型高抵抗層2を形成する。そして、マス
ク38を介して、n型高抵抗層2の上部に選択的にn型
不純物を高濃度に拡散させて、ソース領域32を形成す
る。ここでは、P(燐)イオンを、加速エネルギー10
〜250keV、総ドーズ5×1015 cm−2 の多
段注入により、n型高抵抗層2表面から深さ0.3μm
程度の領域に注入する。1600℃の活性熱処理によ
り、不純物濃度1×1020 cm のソース領域3
2が形成される。
【0081】(ロ)次に、図9(b)に示すように、マ
スク39を介して、n型高抵抗層2の上部に選択的にp
型不純物を高濃度に拡散させて、ソース領域32の外側
にゲート領域31を形成する。ここでは、B(ボロン)
イオンを、加速エネルギー10〜400keV、総ドー
ズ1×1015 cm−2 の多段注入により、n型高抵
抗層2表面から深さ0.8μm程度の領域に注入する。
1600℃の活性化処理により、不純物濃度1×10
19 cm−3 のゲート領域31が形成される。
【0082】(ハ)次に、図9(c)に示すように、マ
スク44を介して、n型高抵抗層2の上部に選択的にp
型不純物を高濃度に拡散させて、ゲート領域31の外側
に接合終端領域43を形成する。
【0083】(ニ)次に、図10(a)に示すように、
マスク40を介して、n型高抵抗層2の上部に選択的に
n型不純物を高濃度に拡散させて、接合終端領域43の
外側に空乏層制限領域4を形成する。なおここでは、ソ
ース領域32、ゲート領域31、接合終端領域43、及
び空乏層制限領域4を、異なる活性熱処理により形成し
たが、これらの拡散領域を同時に活性化させても構わな
い。また、ソース領域32、ゲート領域31、接合終端
領域43、及び空乏層制限領域4を形成する順番は特に
問わず、自由に入れ替えても構わない。次に、n型低抵
抗基板1の下面に厚さ1μmのNiを蒸着し、1000
℃程度のシンター処理を施して、ドレイン電極36を形
成する。
【0084】(ホ)次に、図10(b)に示すように、
フォトリソグラフィ法及びRIE法などを用いて、ソー
ス領域32、ゲート領域31、及び空乏層制限領域4の
間に表出したn型高抵抗領域2及び接合終端領域43の
上に、絶縁膜37を選択的に形成する。
【0085】(へ)次に、図10(c)に示すように、
SiC基板の上面全体に、Si膜41及びCo膜42を
化学量論的組成比が1:2(=Co:Si)となるよう
に選択的に形成する。ここでは、まずSiC基板の上面
全体に膜厚330nmのSi膜41を蒸着し、その後、
膜厚100nmのCo膜42を蒸着する。
【0086】(ト)次に、所定の熱処理を施して、Si
膜41とCo膜42とのシリサイド反応のみから、各電
極(33、34、7b)となるダイシリサイド膜(Co
Si 膜)を生成する。なお、「所定の熱処理」は、
真空または不活性ガスの雰囲気の600乃至1100℃
の温度での加熱処理である。更に好ましくは、900℃
程度の熱処理によりシリサイド反応を生じさせることで
ある。また、シリサイド反応の際に各半導体領域(3
1、32、4)内のSi原子が消費されることはない。
【0087】(チ)最後に、フォトリソグラフィ法及び
RIE法などを用いて、CoSi 膜のパターニング
を行い、図8に示したソース電極34、ゲート電極3
3、及び空乏層制限電極7bを同時に形成する。以上の
工程を経て、図8に示した静電誘導トランジスタが完成
する。
【0088】以上説明したように、CoSi 膜は、
Si膜41とCo膜42とのシリサイド反応のみから生
成され、シリサイド反応の際にSiC基板(n型高抵抗
層2)内のSi原子を消費することがない。このことに
より、ソース領域32とソース電極(CoSi )3
4とのオーミック接続界面における組成変化が急峻とな
り、この界面構造を反映してバリアハイトは0.5eV
程度と非常に低い値となる。その結果、オーミック接続
の接触抵抗は1×10−6 Ωcm 以下という非常に
良好なオーミック特性が得られる。また同時に形成され
るゲート領域31とゲート電極(CoSi )33と
のオーミックコンタクトにおいても、同じく急峻な界面
構造を反映して接触抵抗が1×10−6 Ωcm 以下
という非常に良好なオーミック特性を得ることができ
る。
【0089】一方、従来技術の方法では界面の組成変化
が緩慢となりバリアハイトも1.2eV程度と高くなっ
てしまう。その結果、ソース領域32及びゲート領域3
1とCoSi膜との何れのオーミックコンタクトにおい
ても、接触抵抗は1×10 −3 Ωcm 程度と非常に
高くなり、また、ショットキーライクな特性を示す。
【0090】<静電誘導トランジスタの電気特性>以上
の製造方法により製造された静電誘導トランジスタの電
気的特性を評価した結果は以下の通りである。耐圧10
00Vの静電誘導トランジスタにおいて、ゲート電圧
(−25V)及びドレイン電圧(600V)を印加した
時、ドレイン電流は1×10−6 A/cm と非常に
低い値を示した。そして、順方向電流密度100A/c
における順方向オン電圧は1.5Vであった。
【0091】一方、従来技術の方法によるCoSiオー
ミックコンタクトを用いた静電誘導トランジスタでは、
同じ耐圧(1000V)の素子で比較すると、CoSi
オーミックコンタクトの接触抵抗が1×10−3 Ωc
程度と非常に高い。また、ショットキーライクな
特性を示す為、順方向オン電圧は2.5V前後となる。
従って、同じ電極材料を用いても第3の実施の形態に係
る静電誘導トランジスタでは約1.0Vのオン電圧の低
減が図られることになる。従って、上記のような構成を
とることにより、静電誘導トランジスタにおいて、耐
圧、漏れ電流などのゲート耐圧特性を損なうことなく、
順方向のオン電圧を効果的に引き下げることができる。
またここでは、電極材料としてCoを用いた場合を例に
示したが、他の材料であるTi、V、Crなどを用いた
場合も同様な方法によりダイシリサイド構造のゲート電
極及びソース電極を作製することができ同様な効果を得
ることができた。
【0092】また、第3の実施の形態の変形例として、
本発明を静電誘導サイリスタにも適用できる。静電誘導
サイリスタの場合、図8に示した低抵抗基板1の極性を
p型にすればよい。
【0093】(第4の実施の形態) <トレンチ型静電誘導トランジスタの構成>第4の実施
の形態に係る半導体装置は、ソース領域52の外側にト
レンチタイプのゲート領域51が形成され、更にその外
側に接合終端領域58及び空乏層制限領域4がそれぞれ
形成されたトレンチ型静電誘導トランジスタである。
【0094】図12に示すように、トレンチ型静電誘導
トランジスタは、n型の低抵抗基板1及びn型高抵抗層
2からなるSiC基板14と、n型高抵抗層2の上部に
形成されたn型低抵抗のソース領域52と、n型高抵抗
層2の上部においてソース領域52の外側に形成された
n型高抵抗層2の凹部(トレンチ)59と、 トレンチ
59の底面63に形成されたp型のゲート領域51と、
n型高抵抗層2 の上部においてゲート領域51の外側
に形成されたp型のガードリング58と、n型高抵抗層
2 の上部においてガードリング58の外側に形成され
たn型低抵抗の空乏層制限領域4と、ソース領域52に
オーミック接続されたソース電極54と、ゲート領域5
1にオーミック接続されたゲート電極53と、空乏層制
限領域4にオーミック接続された空乏層制限電極55
と、低抵抗基板1の下面にオーミック接続されたドレイ
ン電極56とを有する。ソース電極54、ゲート電極5
3及び空乏層制限電極55は、それぞれ 高融点金属の
シリサイド膜から成る。
【0095】ゲート電極53、空乏層制限電極55及び
ソース電極54は、同一の膜構造を有する。第4の実施
の形態においては、「高融点 金属のシリサイド膜」と
して、Niのダイシリサイド膜(NiSi膜)を使用
した場合について説明する。
【0096】トレンチ59は、ソース領域52の外側に
隣接して配置され、トレンチ59の側面にはソース領域
52が表出している。ゲート電極53は、トレンチ59
の底面63を介してゲート領域51にオーミック接続さ
れている。トレンチ59の側面には、第1の絶縁膜57
aが配置されている。第1の絶縁膜57aは、ゲート電
極53とn型高抵抗層2との間、及びゲート電極53と
ソース領域52との間を絶縁している。
【0097】ガードリング58は、図1に示したJBS
ダイオードの場合と同様に、デバイスの高耐圧化を図る
為の接合終端構造を為す部分である。ガードリング58
は、ゲート領域51の外側にトレンチ59から約2μm
の間隔をおいて配置され、p型不純物が高濃度に添加さ
れた2つの領域から成る。
【0098】空乏層制限領域4は、n型高抵抗層2とゲ
ート領域51とのpn接合界面からn型高抵抗層2内で
横方向に伸びる空乏層を制限する為に用いられる領域で
ある。空乏層制限領域4は、ガードリング58から所定
の間隔をおいて配置され、N或いはPなどのn型不純物
が高濃度に添加された領域である。空乏層制限電極55
が空乏層制限領域4にオーミック接続されることによ
り、空乏層制限領域4内の電位がより均一に保たれ、空
乏層制限領域4が有する空乏層制限機能が更に向上す
る。
【0099】ガードリング58、及びゲート領域51と
空乏層制限領域4の間に表出したn型高抵抗層2の上に
は、第2の絶縁膜57bが配置されている。第2の絶縁
膜57bは、第1の絶縁膜57aに連続して形成されて
いる。
【0100】トレンチ型静電誘導トランジスタの平面形
状は、図2に示した2つのp型低抵抗領域3を1つのソ
ース領域52に置き換え、ガードリング8をゲート領域
51に置き換えたものと実質的に同じである。なお、ト
レンチ型静電誘導トランジスタにおいては、ゲート領域
51と空乏層制限領域4との間にリング状(方形状)の
ガードリング58が配置される。各電極領域は図2に示
したリング状に限られず、図11に示したストライプ状
であっても構わない。
【0101】<トレンチ型静電誘導トランジスタの製造
方法>次に、図12に示したトレンチ型静電誘導トラン
ジスタの製造方法を図13、図14を参照して説明す
る。なお、以下に述べるトレンチ型静電誘導トランジス
タの製造方法は、これ以外の種々の製造方法により、実
現可能であることは勿論である。
【0102】(イ)先ず、n型不純物濃度1x1019
cm−3、厚さ300μmのSiCからなる低抵抗基板
1の上に、エピタキシャル成長法により不純物濃度1x
10 16cm−3、厚さ8μmのn型高抵抗層2を形成
する。これにより、n型高抵抗のSiC基板14が用意
される。
【0103】(ロ)次に、図13(a)に示すように、
n型高抵抗層2の上面に酸化膜、窒化膜、あるいは金属
膜などから成るマスク60を形成する。マスク60を用
いて、n型高抵抗層2の上部に選択的にn型不純物イオ
ンを注入する。ここでは、燐(P)イオンを、加速エネ
ルギー10〜250keV、総ドーズ5x1015cm
−2の多段注入により、n型高抵抗層2の上面から深さ
0.3μm程度の領域に注入する。1600℃程度の活
性化熱処理を施すことにより、不純物濃度1x1020
cm−3のn領域61及び空乏層制限領域4が形成さ
れる。n領域61は、図12のソース領域52を含む
領域である。
【0104】なお、n型不純物イオンとして、Pイオン
の代わりに窒素(N)イオンを用いても構わない。ま
た、Pイオン及びNイオンを組み合わせて用いても構わ
ない。ここでは、n領域61及び空乏層制限領域4を
同時に形成する場合について示したが、異なるイオン注
入工程及び熱処理工程により形成しても構わない。
【0105】(ハ)次に、図13(b)に示すように、
図12のトレンチ59が形成される領域に開口を有する
酸化膜あるいは金属膜等から成るマスク62を形成す
る。マスク62を用いてRIE等の異方性エッチングを
行い、n領域61及びn型高抵抗層2の一部を選択的
に除去する。ソース領域52を貫通し、底面63がn型
高抵抗層2に達するトレンチ59が形成される。
【0106】(ニ)次に、トレンチ59の底面63及び
側面、及びn型高抵抗層2の上面に酸化膜を成膜する。
そしてRIE等の異方性エッチングにより、トレンチ5
9の底面63及びガードリング58が形成される領域の
酸化膜を選択的に除去して、図13(c)に示すような
マスク64を形成する。
【0107】(ホ)次に、マスク64を用いてp型不純
物イオンを選択的にn型高抵抗層2に注入する。ここで
は、ボロン(B)イオンを、加速エネルギー10〜40
0keV、総ドーズ1x1014cm−2の条件で多段
注入する。マスク64を除去した後、1600℃程度の
活性化熱処理を施すことにより、図14(a)に示すよう
にトレンチ59の底面63にゲート領域51が形成さ
れ、ゲート領域51の外側にガードリング58が形成さ
れる。ゲート領域51及びガードリング58は、深さ
0.8μmの領域に不純物濃度1x1018cm−3
形成される。
【0108】なお、p型不純物イオンとしてBイオンの
代わりにアルミニウム(Al)イオンを用いても構わな
い。また、Bイオン及びAlイオンを組み合わせて用い
ても構わない。ここでは、ゲート領域51及びガードリ
ング58を同時に形成する場合について示したが、異な
るイオン注入工程及び熱処理工程により形成しても構わ
ない。また、図13(a)のn領域61及び空乏層制
限領域4、図13(b)のトレンチ、及び図14(a)
のゲート領域51及びガードリング58の形成順序は、
ここに示したものに限らず、入れ替えて実施してもよ
い。
【0109】(ヘ)次に、CVD法を用いて、トレンチ
59の底面及び側面、及びn型高抵抗層2の上面に酸化
膜及び窒化膜等の絶縁膜を成膜する。そして、図12の
第2の絶縁膜57bが形成される領域にマスクを形成す
る。このマスクを介してRIE等の異方性エッチングに
より絶縁膜を選択的に除去する。図14(b)に示すよ
うに、第1の絶縁膜57a及び第2の絶縁膜57bが形
成され、ソース領域52、ゲート領域51、空乏層制限
領域4が表出する。なおこのとき、異方性エッチングの
エッチング条件を、トレンチの側面に第1の絶縁膜57
aが形成されるように設定する。
【0110】(ト)次に、図14(b)に示すように、
気相選択成長法により、表出したソース領域52、ゲー
ト領域51、空乏層制限領域4の上に厚さ100nm程
度のシリコン(Si)膜65を選択的に形成する。この
時、Si膜65の原料ガスとして、例えばSiHCl
ガスとHClガスの混合ガスをHガスで希釈したも
のを用いる。圧力は、例えば10Torr台の低圧力に
設定する。なお、原料ガスとして、SiHClガス
の代わりにSiHガス或いはSiガスを用いて
もよい。また、Si膜65の厚さは、第1及び第2の絶
縁膜57a、57bの上にSi膜が成長しないように、
100nm以下にする必要がある。
【0111】(チ)次に、図14(c)に示すように、
トレンチ59の底面及び側面、及びn型高抵抗層2の上
面に真空蒸着法或いはスパッタリング法により厚さ33
nmのNi膜66を堆積する。ここで、Si膜65の厚
さ(100nm)及びNi膜66の厚さ(33nm)
は、化学量論的組成比が1:2(=Ni:Si)となる
ように選択されている。その後、真空または不活性ガス
の中で600℃〜1100℃、望ましくは900℃程度
の熱処理を施して、Si膜65とNi膜66を過不足無
くシリサイド反応させる。ソース領域52、ゲート領域
51、及び空乏層制限領域4の上にNiのダイシリサイ
ド膜(NiSi膜)が形成される。n型高抵抗層2の
上面を化学洗浄処理することにより、未反応なNi膜6
6を除去する。すなわち、第1及び第2の絶縁膜57
a、57bの上に堆積されたNi膜66を除去する。
【0112】(リ)最後に、真空蒸着法或いはスパッタ
リング法を用いて、n型低抵抗基板1の裏面に厚さ約1
μmのNi膜を堆積する。1000℃程度のシンター処
理により図14(c)に示すようにドレイン電極56を
形成する。以上の工程を経て、図12に示したトレンチ
型静電誘導トランジスタが完成する。
【0113】ソース領域52、ゲート領域51、及び空
乏層制限領域4の上へのSi膜65の選択成長技術、及
びその後に続くシリサイドプロセス技術を組み合わせる
ことにより、ダイシリサイド膜(NiSi膜)からな
るソース電極54、ゲート電極53、及び空乏層制限電
極55を自己整合的に同時に形成することができる。
【0114】以上説明したように、ソース電極54、ゲ
ート電極53、及び空乏層制限電極55は、Si膜65
とNi膜66のシリサイド反応のみから生成されるNi
Si 膜であるため、シリサイド反応の際にSiC基板
14内のSi原子を消費することはない。このため、ソ
ース領域52とソース電極54とのオーミック接続界面
における組成変化が急峻となり、この界面構造を反映し
てバリアハイトは0.5eV程度と非常に低い値とな
る。その結果、ソース領域52とソース電極54との接
触抵抗は1x10−6Ωcm以下という非常に良好な
オーミック特性が得られる。また同時に形成されるゲー
ト領域51とゲート電極53とのオーミック接続界面に
おいても、同じく急峻な界面構造を反映して接触抵抗が
1x10 Ωcm以下という非常に良好なオーミッ
ク特性を得ることができる。
【0115】一方、従来技術では界面の組成変化が緩慢
となりバリアハイトも1.2eV程度と高くなってしま
う。その結果、特にゲート領域とNiSi膜とのオー
ミック接続においては、接触抵抗は1x10−2Ωcm
以上と非常に高くなり、またショットキーライクな特
性を示してしまう。
【0116】<トレンチ型静電誘導トランジスタの電気
特性>以上の製造方法により製造されたトレンチ型静電
誘導トランジスタの電気的特性を評価した結果は、以下
の通りである。耐圧1000Vのトレンチ型静電誘導ト
ランジスタにおいて、ゲート電圧−40V及びドレイン
電圧600Vを印加した時、ドレイン電流は1x10
−6A/cmと非常に低い値を示した。また、順方向
電流密度が100A/cmである時、順方向オン電圧
は1.5Vであった。
【0117】一方、従来技術に係るNiSiオーミッ
クコンタクトを用いたトレンチ型静電誘導トランジスタ
では、ゲート電極の接触抵抗が1x10−2Ωcm
上と非常に高く、またショットキーライクな特性を示し
てしまう。そのため、ゲート電極53に負バイアスを印
加してもゲート電極53とゲート領域51の接続界面で
電界が保持され、ゲート領域51自体に電圧が加わら
ず、満足なオフ動作を行うことができない。
【0118】従って、第4の実施の形態に係るトレンチ
型静電誘導トランジスタによれば、ソース電極54、ゲ
ート電極53、及び空乏層制限電極55にNiSi
を用いることにより、耐圧、漏れ電流等のゲート耐圧特
性を損なうことなく、順方向のオン電圧を効果的に引き
下げることができる。また、ゲート電極53とゲート領
域51の接続界面で電界が保持されずにゲート領域51
自体にゲート電圧が加わり、満足なオフ動作を高速に行
うことができる。よって、デバイスのスイッチング速度
が向上する。ここでは、高融点金属の電極材料としてN
iを用いた場合を例に示したが、他の材料であるTi、
V、Cr、Ni、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wを
用いた場合も同様な方法によりダイシリサイド構造のゲ
ート電極53及びソース電極54を形成することができ
同様な結果を得ることができた。
【0119】また、第4の実施の形態の変形例として、
本発明を静電誘導サイリスタにも適用できる。静電誘導
サイリスタの場合、図12に示した低抵抗基板1の導電
型をp型にすればよい。
【0120】(第5の実施の形態) <バイポーラトランジスタの構成>第5の実施の形態に
係る半導体装置は、コレクタ層を含むSiC基板上にメ
サ形状のベース層及びエミッタ層が各々形成され、更に
コレクタ層の上部においてベース層の外側に接合終端領
域及び空乏層制限領域が形成されたバイポーラトランジ
スタである。
【0121】図15に示すように、バイポーラトランジ
スタは、n型高抵抗のSiC基板14と、SiC基板1
4の上に形成されたメサ形状のp型のベース層79と、
ベース層79の上に形成されたメサ形状のn型のエミッ
タ層72と、ベース層79の上部においてエミッタ層7
2の外側に形成されたp型低抵抗のベースコンタクト領
域71と、SiC基板14の上部においてベース層79
の外側に形成されたp型の接合終端領域78と、SiC
基板14の上部において接合終端領域78の外側に形成
されたn型の空乏層制限領域4と、エミッタ層72にオ
ーミック接続されたエミッタ電極74と、ベースコンタ
クト領域71にオーミック接続されたベース電極73
と、空乏層制限領域4にオーミック接続された空乏層制
限電極55と、SiC基板14の下面にオーミック接続
されたコレクタ電極76とを少なくとも有する。エミッ
タ電極74及びベース電極73は、少なくともオーミッ
ク接続界面に配置された高融点金属のシリサイド膜をそ
れぞれ有する。
【0122】第5の実施の形態において、バイポーラト
ランジスタは、エミッタ層72の側面に形成された第1
の側壁絶縁膜77aと、ベース層79の側面及び接合終
端領域78及びSiC基板14の上面に形成された第2
の側壁絶縁膜77bとを更に有する。SiC基板14
は、窒素(N)或いはリン(P)等のn型不純物が高濃
度に添加されたSiCから成る低抵抗基板1と、低抵抗
基板1の上に配置された、低抵抗基板1に比してn型不
純物濃度の低いn型高抵抗のコレクタ層80とを備え
る。
【0123】ベース層79は、コレクタ層80上の一部
分に配置されている。接合終端領域78及び空乏層制限
領域4は、ベース層79が配置されていないコレクタ層
80の上部に配置され、コレクタ層80の上面に表出し
ている。
【0124】エミッタ層72は、ベース層79上の一部
分に配置されている。第1の側壁絶縁膜77aは、エミ
ッタ層72の側面に沿ってベース層79上の一部分に配
置されている。ベースコンタクト領域71は、エミッタ
層72及び第1の側壁絶縁膜77aが配置されていない
ベース層79の上部に配置されている。
【0125】エミッタ電極74、ベース電極73及び空
乏層制限電極55は、それぞれ 高融点金属のシリサイ
ド膜から成る。「高融点 金属のシリサイド膜」とし
て、Niのダイシリサイド膜(NiSi膜)を使用し
ている。
【0126】コレクタ電極76は、低抵抗基板1の下面
にオーミック接続されている。コレクタ層80にコレク
タ電極76をオーミック接続させる他の手段があれば、
低抵抗基板1は不要となり、SiC基板14をコレクタ
層80だけで構成しても構わない。
【0127】第1の側壁絶縁膜77aは、エミッタ層7
2とベース電極73の間、及びエミッタ層72とベース
コンタクト領域71との間を絶縁する。第2の側壁絶縁
膜77bは、ベース層79の側面及び接合終端領域78
及びコレクタ層80の上面に配置されている。即ち、第
2の側壁絶縁膜77bは、ベース層79の側面及びベー
ス層79の側面から空乏層制限領域55までの領域に配
置されている。
【0128】接合終端領域78は、デバイスの耐圧化を
図る為の接合終端構造を為す部分であり、ここではジャ
ンクション・ターミネーション・エクステンション(J
TE)構造を用いている。空乏層制限領域4は、図1に
示した空乏層制限領域4と同一であり、説明を省略す
る。
【0129】バイポーラトランジスタの平面形状は、図
2に示した2つのp型低抵抗領域3を1つのエミッタ層
72に置き換え、ガードリング8をベースコンタクト領
域71に置き換えたものと実質的に同じである。なお、
バイポーラトランジスタにおいては、ベースコンタクト
領域71と空乏層制限領域4との間にリング状(方形
状)の接合終端領域78が配置される。各電極領域は図
2に示したリング状に限られず、図11に示したストラ
イプ状であっても構わない。
【0130】<バイポーラトランジスタの製造方法>次
に、図15に示したバイポーラトランジスタの製造方法
を図16、図17を参照して説明する。なお、以下に述
べるバイポーラトランジスタの製造方法は、これ以外の
種々の製造方法により、実現可能であることは勿論であ
る。
【0131】(イ)先ず、n型不純物濃度1x1019
cm−3、厚さ300μmのSiCからなる低抵抗基板
1の上に、エピタキシャル成長法によりn型不純物濃度
1x1016cm−3、厚さ8μmのn型高抵抗のコレ
クタ層80を形成する。これにより、n型高抵抗のSi
C基板14が用意される。
【0132】(ロ)次に、図16(a)に示すように、
コレクタ層80の上に、エピタキシャル成長法によりp
型不純物濃度3x1018cm−3、厚さ0.1μmの
ベース層79を形成する。同様に、ベース層79の上に
n型不純物濃度1x1019cm−3、厚さ0.4μm
のn型低抵抗のエミッタ層72を形成する。
【0133】(ハ)次に、エミッタ層72の上に図15
に示したベース層79の形状を有する酸化膜或いは金属
膜を形成する。酸化膜或いは金属膜をマスクとしてRI
E等の異方性エッチングによりエミッタ層72及びベー
ス層79をメサ形状に加工する。次に、マスクを除去し
た後、エミッタ層72の上に図15に示したエミッタ層
72の形状を有する酸化膜或いは金属膜を形成する。酸
化膜或いは金属膜をマスクとしてRIE等の異方性エッ
チングによりエミッタ層72をメサ形状に加工する。な
お、エミッタ層72及びベース層79のメサ加工の順序
を入れ替えて実施しても構わない。これにより、図16
(b)に示すように、SiC基板14の上にメサ形状を
有するエミッタ層72及びベース層79が形成される。
【0134】(ニ)次に、エミッタ層72、ベース層7
9及びコレクタ層80の上に、酸化膜を成膜する。フォ
トリソグラフィ法及びRIE法などを用いて選択的に酸
化膜を除去して、図16(c)に示すように、ベースコ
ンタクト領域71及び接合終端領域78に開口を有する
マスク81を形成する。マスク81を介してベース層7
9及びコレクタ層80に選択的にアルミニウム(Al)
イオンなどのp型不純物イオンを注入する。ここでは、
Alイオンを、加速エネルギー20keV、ドーズ量2
x1015cm−2の条件でイオン注入する。マスク8
1を除去した後、1600℃程度の活性化熱処理を施
す。図16(c)に示すように、各深さ0.05μm、
p型不純物濃度1x1021cm−3のベースコンタク
ト領域71及び接合終端領域78が形成される。
【0135】なお、p型不純物イオンとしてAlイオン
に特定されることはなく、ボロン(B)イオンを用いて
もよい。またAlイオン及びBイオンを組み合わせて用
いてもよい。ここでは、ベースコンタクト領域71及び
接合終端領域78を同時に形成する場合について示した
が、異なるイオン注入工程及び熱処理工程により形成し
ても構わない。
【0136】(ホ)次に、エミッタ層72、ベース層7
9及びコレクタ層80の上に、酸化膜を成膜する。フォ
トリソグラフィ法及びRIE法などを用いて選択的に酸
化膜を除去して、図17(a)に示すように、空乏層制
限領域4に開口を有するマスク82を形成する。マスク
82を介してコレクタ層80に選択的にリン(P)イオ
ンなどのn型不純物イオンを注入する。ここでは、Pイ
オンを、加速エネルギー10〜250keV、総ドーズ
5x1015cm−2の多段注入により、コレクタ層8
0の上面から深さ0.3μm程度の領域にイオン注入す
る。マスク82を除去した後、1600℃程度の活性化
熱処理を施す。図17(a)に示すように、n型不純物
濃度1x1020cm−3の空乏層制限領域207が形
成される。
【0137】なお、n型不純物イオンとしてPイオンに
特定されることはなく、窒素(N)イオンを用いてもよ
い。またPイオン及びNイオンを組み合わせて用いても
よい。また、図16(c)のベースコンタクト領域71
及び接合終端領域78と、図17(a)の空乏層制限領
域4との形成順序は、ここに示したものに限らず、入れ
替えて実施してもよい。
【0138】(ヘ)次に、CVD法を用いて、エミッタ
層72、ベース層79及びコレクタ層80の上に酸化膜
及び窒化膜等の絶縁膜を成膜する。第2の側壁絶縁膜7
7bが形成される領域に選択的にマスクを形成する。こ
のマスクを介してRIE等の異方性エッチングを行い、
エミッタ層72、ベースコンタクト領域71及び空乏層
制限領域4の上の絶縁膜を選択的に除去する。図17
(b)に示すように、第1の側壁絶縁膜77a及び第2
の側壁絶縁膜77bが形成され、エミッタ層72、ベー
スコンタクト領域71、空乏層制限領域4が表出する。
なおこのとき、異方性エッチングのエッチング条件を、
エミッタ層72の側面に第1の側壁絶縁膜77aが形成
されるように設定する。
【0139】(ト)次に、図17(b)に示すように、
気相選択成長法により、表出したエミッタ層72、ベー
スコンタクト領域71及び空乏層制限領域4の上に厚さ
100nm程度のシリコン(Si)膜83を選択的に成
長させる。この時、Si膜83の原料ガスとして、例え
ばSiHClガスとHClガスの混合ガスをH
スで希釈したものを用いる。圧力は、例えば10Tor
r台の低圧力に設定する。なお、原料ガスとして、Si
Clガスの代わりにSiHガス或いはSi
ガスを用いてもよい。また、Si膜83の厚さは、第
1及び第2の側壁絶縁膜77a、77bの上にSi膜が
成長しないように、100nm以下にする必要がある。
【0140】(チ)次に、図17(c)に示すように、
Si膜83及び第1及び第2の側壁絶縁膜77a、77
bの上に真空蒸着法或いはスパッタリング法により厚さ
33nmのニッケル(Ni)膜84を堆積する。ここ
で、Si膜83の厚さ(100nm)及びNi膜84の
厚さ(33nm)は、化学量論的組成比が1:2(=N
i:Si)となるように選択されている。その後、真空
または不活性ガスの中で600℃〜1100℃、望まし
くは900℃程度の熱処理を施して、Si膜83とNi
膜84を過不足無くシリサイド反応させる。エミッタ層
72、ベースコンタクト領域71及び空乏層制限領域4
の上にNiのダイシリサイド膜(NiSi 膜)が形成
される。コレクタ層80の上面側を化学洗浄処理するこ
とにより、未反応なNi膜84を除去する。すなわち、
第1及び第2の側壁絶縁膜77a、77bの上に堆積さ
れたNi膜84を除去する。
【0141】(リ)最後に、真空蒸着法或いはスパッタ
リング法を用いて、n型低抵抗基板1の下面に厚さ約1
μmのNi膜を堆積する。1000℃程度のシンター処
理によりコレクタ電極76を形成する。以上の工程を経
て、図15に示したバイポーラトランジスタが完成す
る。
【0142】エミッタ層72、ベースコンタクト領域7
1及び空乏層制限領域4の上へのSi膜83の選択成長
技術、及びその後に続くシリサイドプロセス技術を組み
合わせることにより、ダイシリサイド膜(NiSi
膜)からなるエミッタ電極74、ベース電極73及び
空乏層制限電極55を自己整合的に同時に形成すること
ができる。
【0143】以上説明したように、エミッタ電極74、
ベース電極73及び空乏層制限電極55は、Si膜83
とNi膜84のシリサイド反応のみから生成されるNi
Si 膜であるため、シリサイド反応の際にSiC基板
14内のSi原子を消費することはない。このため、エ
ミッタ層72とエミッタ電極74とのオーミック接続界
面における組成変化が急峻となり、この界面構造を反映
してバリアハイトは0.5eV程度と非常に低い値とな
る。その結果、エミッタ層72とエミッタ電極74との
接触抵抗は1x10−6Ωcm以下という非常に良好
なオーミック特性が得られる。また同時に形成されるベ
ースコンタクト領域71とベース電極73とのオーミッ
ク接続においても、同じく急峻な界面構造を反映して接
触抵抗が1x10−5Ωcm以下という非常に良好な
オーミック特性を得ることができる。
【0144】一方、従来技術では界面の組成変化が緩慢
となりバリアハイトも1.2eV程度と高くなってしま
う。その結果、特にベースコンタクト領域71とベース
電極(NiSi)73とのオーミック接続において
は、接触抵抗は1x10−2Ωcm以上と非常に高く
なり、またショットキーライクな特性を示してしまう。
【0145】<バイポーラトランジスタの電気特性>以
上の製造方法により製造されたバイポーラトランジスタ
の電気的特性を評価した結果は、以下の通りである。ベ
ース開放時のコレクタ−エミッタ間の阻止電圧(BV
CEO)は約1000Vであった。また、順方向電流密
度が100A/cmである時、順方向オン電圧は1.
3Vであり、オン抵抗は7mΩ・cmと非常に低い値
を示した。
【0146】一方、従来技術に係るNiSiオーミッ
クコンタクトを用いたバイポーラトランジスタでは、特
にベース電極の接触抵抗が1x10−2Ωcm以上と
非常に高く、またショットキーライクな特性を示してし
まう。そのため、ベース−エミッタ間のpn接合に順方
向電圧を印加してもベース電極界面で電界が保持され、
pn接合自体に電圧が加わらず、満足なオン動作を行う
ことができない。
【0147】従って、第5の実施の形態に係るバイポー
ラトランジスタによれば、エミッタ電極74、ベース電
極73及び空乏層制限電極55にNiSi膜を用いる
ことにより、バイポーラトランジスタにおいて理論値に
ほぼ近い耐圧を得ることが可能となり、同時にSiCの
優れた物性を引き出して低いオン電圧及びオン抵抗を実
現することができる。また、ベース電極73とベースコ
ンタクト領域71の接続界面で電界が保持されずにベー
ス−エミッタ間のpn接合自体にゲート電圧が加わり、
満足なオフ動作を高速に行うことができる。よって、デ
バイスのスイッチング速度が向上する。ここでは、高融
点金属の電極材料としてNiを用いた場合を例に示した
が、他の材料であるTi、V、Cr、Ni、Zr、N
b、Mo、Hf、Ta、Wを用いた場合も同様な方法に
よりダイシリサイド構造のエミッタ電極74、ベース電
極73及び空乏層制限電極55を形成することができ同
様な結果を得ることができた。
【0148】以上説明したように、本発明の第1乃至第
5の実施の形態によれば、SiC基板14上にSi膜及
び高融点金属膜を被着後、真空または不活性ガス中で6
00〜1100℃の範囲で熱処理を施して、金属ダイシ
リサイドを形成することにより、ショットキーコンタク
トにおいてはバリアハイトを0.65eV以下に、また
オーミックコンタクトにおいては接触抵抗を1×10
−6 Ωcm 以下に低減できる。その結果、JBSダ
イオード、ショットキーダイオード、静電誘導トランジ
スタ、バイポーラトランジスタにおいて耐圧、漏れ電流
などの逆方向特性を損なうことなく、順方向のオン電圧
を効果的に引き下げることができる。
【0149】(その他の実施の形態)上記のように、本
発明は、第1乃至第5の実施の形態によって記載した
が、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限
定するものであると理解すべきではない。この開示から
当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術
が明らかとなろう。
【0150】高融点金属として、第1、第2、第4、及
び第5の実施の形態においてはNi(ニッケル)を使用
し、第3の実施の形態においてはCo(コバルト)を使
用した場合について説明した。しかし、本発明において
適用可能な高融点金属は、これらに限られるものではな
い。Ni(ニッケル)或いはCo(コバルト)の代わり
に、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(C
r)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブ
デン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(T
a)、タングステン(W)などを使用することができ
る。また、第1乃至第5の実施の形態においてシリサイ
ド膜は、高融点金属元素MのMSi 構造から成るダ
イシリサイド膜であった。しかし、本発明はこれに限定
されることなく、MSi 構造(Xは3以上の自然
数)から成る他のシリサイド膜であっても、或いは、M
Si構造から成るシリサイド膜であっても構わない。
【0151】また、第1乃至第3の実施の形態において
は、高融点金属のシリサイド膜を形成するために、Si
膜と、高融点金属膜(Ni膜、Co膜)との二層積層構
造を用いた場合について示したが、本発明はこれに限定
されるものではない。シリサイド反応をより促進させる
為に、Si膜及び高融点金属膜の薄膜構造を複数回繰り
返して積層しても構わず、同様な作用結果を得ることが
できる。更に、積層膜の代わりに、Siと高融点金属と
の合金膜を一度に形成しても構わない。SiとNiとの
合金膜は、SiターゲットとNiターゲットを同一チャ
ンバー内で同時にスパッタリングすることで形成すれば
よい。但し、積層膜、合金膜の何れを用いるにしても、
MSi 構造(ダイシリサイド構造)を形成する為に
は、高融点金属とSiとの化学量論的組成比をほぼ1:
2にすることが重要である。
【0152】更に、第1乃至第5の実施の形態において
は、図1に示したアノード電極7a、空乏層制限電極7
b、図5に示したアノード電極(21、22)、ガート
リング電極23、空乏層制限電極7b、図8に示したソ
ース電極34、ゲート電極33、空乏層制限電極7b、
図12に示したソース電極54、ゲート電極53、空乏
層制限電極55、図15に示したエミッタ電極74、ベ
ース電極73及び空乏層制限電極55などの電極全体
が、高融点金属のシリサイド膜から成る場合について示
した。しかし、本発明はこれに限定されることない。上
記電極のうち、SiCとショットキー接続或いはオーミ
ック接続する部分のみが高融点金属のシリサイド膜から
構成され、上記電極は、シリサイド膜の他に、シリサイ
ド膜の上に形成された他の導電性材料から成る電極膜を
更に有していても構わない。なお、空乏層制限電極(7
b、55)については、オーミック接続する部分に高融
点金属のシリサイド膜を配置していなくても良い。つま
り、空乏層制限電極(7b、55)を、高融点金属のシ
リサイド膜の代わりに、アルミニウム膜などの他の導電
膜のみで構成しても構わない。
【0153】また更に、デバイスの高耐圧化を図る為の
接合終端構造の例として、第1乃至第5の実施の形態に
おいてはガードリング(8、43、58)、ジャンクシ
ョン・ターミネーション・エクステンション(JTE)
構造78 を示し、第2の実施の形態においてはガード
リング電極23を示したが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ガードリング8、JTE構造78 或
いはガードリング電極23の代わりに、フィールドリミ
ッティングリング(FLR)、またはフィールドプレー
ト(FP)等の他の構造を用いても構わない。
【0154】また更に、第1乃至第5の実施の形態にお
いては、ダイシリサイド膜の形成に1ステップの熱処理
工程を用いたが、本発明はこれに限定されるものではな
い。例えば500℃前後と900℃前後の2ステップの
熱処理工程を用いることも効果的である。この場合に
は、ダイシリサイド膜の均一性が更に向上し、結果とし
てショットキーコンタクトのバリアハイトの値が均一化
する。
【0155】また更に、第1乃至第5の実施の形態では
それぞれシングルタイプの半導体装置の構成を示した
が、本発明はマルチタイプの半導体装置に適用できる。
例えば、図8及び図12に示した静電誘導トランジスタ
及びトレンチ型静電誘導トランジスタにおいては、2つ
のゲート領域31、51の間に1つのソース領域32、
52が配置された構成(シングルタイプ)のみならず、
複数のゲート領域31、51及びソース領域32、52
を交互に配置した構成(マルチタイプ)であっても構わ
ない。図15に示したバイポーラトランジスタにおいて
は、1つのベース層79の上に1つのエミッタ層72が
配置された構成(シングルタイプ)のみならず、1つの
ベース層79の上に複数のエミッタ層72が配置され、
隣接するエミッタ層72の間にベースコンタクト領域7
1が配置された構成(マルチタイプ)であっても構わな
い。
【0156】本発明はここで示したJBSダイオード、
ショットキーダイオード、静電誘導トランジスタ、或い
はバイポーラトランジスタなどに限られるものではな
く、他の半導体装置にも応用できる。即ち、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することがで
きる。
【0157】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を包含するということを理解す
べきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な
特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定さ
れるものである。
【0158】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐圧、漏れ電流等の逆方向特性を損なうことなく、順方
向のオン電圧を効果的に引き下げることができる半導体
装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るJBSダイオ
ードの構成を示す断面図である。
【図2】図1に示したJBSダイオードにおける各半導
体領域の平面形状(方形状)を示す上面図である。
【図3】図3(a)乃至(c)は、図1及び図2に示し
たJBSダイオードを製造する上での主要な製造工程を
示す工程断面図である(その1)。
【図4】図4(a)乃至(c)は、図1及び図2に示し
たJBSダイオードを製造する上での主要な製造工程を
示す工程断面図である(その2)。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るショットキー
ダイオードの構成を示す断面図である。
【図6】図6(a)乃至(c)は、図5に示したショッ
トキーダイオードを製造する上での主要な製造工程を示
す工程断面図である(その1)。
【図7】図7(a)乃至(c)は、図5に示したショッ
トキーダイオードを製造する上での主要な製造工程を示
す工程断面図である(その2)。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る静電誘導トラ
ンジスタの構成を示す断面図である。
【図9】図9(a)乃至(c)は、図8に示した静電誘
導トランジスタを製造する上での主要な製造工程を示す
工程断面図である(その1)。
【図10】図10(a)及び(c)は、図8に示した静
電誘導トランジスタを製造する上での主要な製造工程を
示す工程断面図である(その2)。
【図11】図1に示したJBSダイオードにおける各半
導体領域の平面形状(ストライプ形状)を示す上面図で
ある。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係るトレンチ型
静電誘導トランジスタの構成を示す断面図である。
【図13】図13(a)乃至(c)は、図12に示した
トレンチ型静電誘導トランジスタを製造する上での主要
な製造工程を示す工程断面図である(その1)。
【図14】図14(a)及び(c)は、図12に示した
トレンチ型静電誘導トランジスタを製造する上での主要
な製造工程を示す工程断面図である(その2)。
【図15】本発明の第5の実施の形態に係るバイポーラ
トランジスタの構成を示す断面図である。
【図16】図16(a)乃至(c)は、図15に示した
バイポーラトランジスタを製造する上での主要な製造工
程を示す工程断面図である(その1)。
【図17】図17(a)及び(c)は、図15に示した
バイポーラトランジスタを製造する上での主要な製造工
程を示す工程断面図である(その2)。
【符号の説明】
1 n型低抵抗基板 2 n型高抵抗層 3 p型低抵抗領域 4 空乏層制限領域 5 カソード電極 6、37 絶縁膜 7a アノード電極 7b、55 空乏層制限電極 8、58 ガードリング 10、11、38〜40、60、62、64、81、8
2 マスク 12、24、41、65、83 Si膜 13、25、66、84 Ni膜 14 SiC基板 21 第2アノード電極 22 第1アノード電極 23 ガードリング電極 31、51 ゲート領域 32、52 ソース領域 33、53 ゲート電極 34、54 ソース電極 36,56 ドレイン電極 42 Co膜 43、78 接合終端領域 57a 第1の絶縁膜 57b 第2の絶縁膜 59 凹部 61 n 領域 63 底面 71 ベースコンタクト領域 72 エミッタ層 73 ベース電極 74 エミッタ電極 76 コレクタ電極 77a 第1の側壁絶縁膜 77b 第2の側壁絶縁膜 79 ベース層 80 コレクタ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 哲夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 4M104 AA03 BB20 BB21 BB24 BB25 BB26 BB27 BB28 CC01 CC03 DD34 DD37 DD84 FF35 GG03 GG06 GG12 5F003 BA92 BA93 BB02 BE02 BH07 BH99 BM01 BP33 BP42 BP93 5F102 FA01 FA03 FB01 GB04 GC07 GC09 GD04 GJ02 GL02 GR07 HC01 HC07 HC11 HC16 HC21

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板と、 前記炭化珪素基板の上部に形成された第2導電型領域
    と、 前記炭化珪素基板の上部において前記第2導電型領域の
    外側に形成された第2導電型の接合終端領域と、 前記炭化珪素基板の上部において前記接合終端領域の外
    側に形成された第1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、 前記第2導電型領域及び前記接合終端領域に接続され、
    且つ当該接合終端領域の内側に表出した前記炭化珪素基
    板の上面にショットキー接続された、少なくともショッ
    トキー接続界面に配置された高融点金属のシリサイド膜
    を有するアノード電極と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続された空乏層制限
    電極と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続されたカソー
    ド電極とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記シリサイド膜は、前記高融点金属を
    Mとした場合、MSi 構造から成るダイシリサイド
    膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記空乏層制限電極は、前記アノード電
    極と同一の膜構造を有することを特徴とする請求項1又
    は2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板を用意
    する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を
    拡散させて、第2導電型領域を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を
    拡散させて、前記第2電極領域の外側に接合終端領域を
    形成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を
    高濃度に拡散させて、前記接合終端領域の外側に空乏層
    制限領域を形成する工程と、 前記第2導電型領域、前記接合終端領域、及び当該接合
    終端領域の内側に表出した前記炭化珪素基板の上面に、
    シリコン膜を形成する工程と、 前記シリコン膜の上に、高融点金属膜を化学量論的組成
    比が1:2(=高融点金属:シリコン)となるように形
    成する工程と、 所定の熱処理を施して、前記シリコン膜と前記高融点金
    属膜とのシリサイド反応から、アノード電極となるシリ
    サイド膜を生成する工程と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続する空乏層制限電
    極を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続するカソード
    電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記所定の熱処理は、真空または不活性
    ガスの雰囲気で600乃至1100℃の温度の加熱処理
    であることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記空乏層制限電極は、前記アノード電
    極を形成する工程において、当該アノード電極と同時に
    形成されることを特徴とする請求項4又は5記載の半導
    体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板と、 前記炭化珪素基板の上部に埋め込まれ、当該炭化珪素基
    板の上面にショットキー接続された第1アノード電極
    と、 前記炭化珪素基板の上部において前記第1アノード電極
    の外側に形成された第2導電型の接合終端領域と、 前記接合終端領域に接続された接合終端電極と、 前記接合終端領域の内側に表出した前記炭化珪素基板の
    上面にショットキー接続され、且つ前記第1アノード電
    極及び前記接合終端電極に接続された、少なくともショ
    ットキー接続界面に配置された高融点金属のシリサイド
    膜を有する第2アノード電極と、 前記炭化珪素基板の上部において前記接合終端領域の外
    側に形成された第1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続された空乏層制限
    電極と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続されたカソー
    ド電極とを有し、 前記第1アノード電極とのショットキー接続界面におけ
    る前記炭化珪素基板のバリアハイトは、前記第2アノー
    ド電極とのショットキー接続界面における当該炭化珪素
    基板のバリアハイトよりも高いことを特徴とする半導体
    装置。
  8. 【請求項8】 前記シリサイド膜は、前記高融点金属を
    Mとした場合、MSi 構造から成るダイシリサイド
    膜であることを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記空乏層制限電極は、前記第2アノー
    ド電極と同一の膜構造を有することを特徴とする請求項
    7又は8記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板を用
    意する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を
    拡散させて、接合終端領域を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を
    高濃度に拡散させて、前記接合終端領域の外側に空乏層
    制限領域を形成する工程と、 前記接合終端領域の内側に表出した前記炭化珪素基板の
    上面に、シリコン膜を選択的に形成する工程と、 前記シリコン膜、前記接合終端領域、及び当該接合終端
    領域の内側に表出した前記炭化珪素基板の上面に、高融
    点金属膜を化学量論的組成比が1:2(=高融点金属:
    シリコン)となるように形成する工程と、 所定の熱処理を施して、 前記炭化珪素基板及び前記接合終端領域と前記高融点金
    属膜とのシリサイド反応から第1アノード電極及び接合
    終端電極となる第1のシリサイド膜を生成すると同時
    に、 前記シリコン膜と前記高融点金属膜とのシリサイド反応
    から第2アノード電極となる第2のシリサイド膜を生成
    する工程と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続する空乏層制限電
    極を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続するカソード
    電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記所定の熱処理は、真空または不活
    性ガスの雰囲気で600乃至1100℃の温度の加熱処
    理であることを特徴とする請求項10記載の半導体装置
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記空乏層制限電極は、前記第2アノ
    ード電極を形成する工程において、当該第2アノード電
    極と同時に形成されることを特徴とする請求項10又は
    11記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板と、 前記炭化珪素基板の上部に形成された第1導電型低抵抗
    のソース領域と、 前記炭化珪素基板の上部において前記ソース領域の外側
    に形成された第2導電型のゲート領域と、 前記炭化珪素基板の上部において前記ゲート領域の外側
    に形成された第2導電型の接合終端領域と、 前記炭化珪素基板の上部において前記接合終端領域の外
    側に形成された第1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、 前記ソース領域にオーミック接続された、少なくともオ
    ーミック接続界面に配置された高融点金属のシリサイド
    膜を有するソース電極と、 前記ゲート領域にオーミック接続された、少なくともオ
    ーミック接続界面に配置された高融点金属のシリサイド
    膜を有するゲート電極と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続された空乏層制限
    電極と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続されたドレイ
    ン電極とを有することを特徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板を用
    意する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を
    高濃度に拡散させて、ソース領域を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を
    拡散させて、前記ソース領域の外側にゲート領域を形成
    する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を
    拡散させて、前記ゲート領域の外側に接合終端領域を形
    成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を
    高濃度に拡散させて、前記接合終端領域の外側に空乏層
    制限領域を形成する工程と、 前記ソース領域及び前記ゲート領域の上にシリコン膜を
    形成する工程と、 前記シリコン膜の上に高融点金属膜を、化学量論的組成
    比が1:2(=高融点金属:シリコン)となるように形
    成する工程と、 所定の熱処理を施して、前記シリコン膜と前記高融点金
    属膜とのシリサイド反応から、ソース電極及びゲート電
    極となるシリサイド膜を生成する工程と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続する空乏層制限電
    極を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続するドレイン
    電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板と、 前記炭化珪素基板の上部に形成された第1導電型低抵抗
    のソース領域と、 前記炭化珪素基板の上部において前記ソース領域の外側
    に形成された前記炭化珪素基板の凹部と、 前記凹部の底面に形成された第2導電型のゲート領域
    と、 前記炭化珪素基板の上部において前記ゲート領域の外側
    に形成された第2導電型の接合終端領域と、 前記炭化珪素基板の上部において前記接合終端領域の外
    側に形成された第1導電型低抵抗の空乏層制限領域と、 前記ソース領域にオーミック接続された、少なくともオ
    ーミック接続界面に配置された高融点金属のシリサイド
    膜を有するソース電極と、 前記ゲート領域にオーミック接続された、少なくともオ
    ーミック接続界面に配置された高融点金属のシリサイド
    膜を有するゲート電極と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続された空乏層制限
    電極と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続されたドレイ
    ン電極とを有し、 前記シリサイド膜は、前記高融点金属をMとした場合、
    MSi 構造から成るダイシリサイド膜であることを
    特徴とする半導体装置。
  16. 【請求項16】 第1導電型高抵抗の炭化珪素基板を用
    意する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を
    高濃度に拡散させて、ソース領域を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部を選択的に除去して、前記ソー
    ス領域の外側に凹部を形成する工程と、 凹部の底面から選択的に第2導電型不純物を拡散させて
    ゲート領域を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第2導電型不純物を
    拡散させて、前記ゲート領域の外側に接合終端領域を形
    成する工程と、 前記炭化珪素基板の上部に選択的に第1導電型不純物を
    高濃度に拡散させて、前記接合終端領域の外側に空乏層
    制限領域を形成する工程と、 表出している前記ソース領域及び前記ゲート領域の上に
    選択的にシリコン膜を形成する工程と、 前記シリコン膜の上に高融点金属膜を、化学量論的組成
    比が1:2(=高融点金属:シリコン)となるように形
    成する工程と、 所定の熱処理を施して、前記シリコン膜と前記高融点金
    属膜とのシリサイド反応から、ソース電極及びゲート電
    極となるシリサイド膜を生成する工程と、 前記空乏層制限領域にオーミック接続する空乏層制限電
    極を形成する工程と、 前記炭化珪素基板の下面にオーミック接続するドレイン
    電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
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