JP4964701B2 - キャップ及び容器 - Google Patents

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Description

本発明は、キャップ及び容器に関するものであり、より詳細には飲料水などの内容物を収容する容器の口部に螺着させることにより容器を密封すると共に、一度密封された容器が開封されていないことを証明するピルファープルーフキャップ及びこれを備えた容器に関する。
従来より、ガラス瓶やPETボトルなどの容器に内容物を充填した後に、この容器口部にピルファープルーフキャップを螺着してなる各種飲料の内容物充填容器が製造され、販売されている。また、近年では合成樹脂の使用量を削減する取り組みの一環として、PETボトルの容器口部とキャップにおける螺合部分の高さ方向の幅を狭くして軽量化を図ることが行われている。なお、以下の説明において、前記高さ幅を狭くしたキャップを軽量化キャップという。
そして、前記軽量化キャップはその開栓時に回動操作の早期においてタンパーエビデンスバンドをキャップ本体から分離した後に、容器の密封を破る必要があった。また、容器の開栓に必要な回動操作をできるだけ少なくすることが好ましい。
特開平11−20846号公報(特許文献1)には、キャップのタンパーエビデンスバンドの内壁面に起伏可能なタブを形成する一方、容器口部の上端部外周にキャップを開栓方向に回動した際に、タブに係合してタンパーエビデンスバンドを押し下げる傾斜面を形成することが記載されている。この構成により、キャップの開栓時にタブが傾斜面に当接してタンパーエビデンスバンドを押し下げるので、少ない回転角でタンパーエビデンスバンドをキャップ本体から分離することができる。
特許第3704186号公報(特許文献2)には、キャップのタンパーエビデンスバンドの内壁面に容器のラチェット爪と係合し得る多数のラチェット片を設けることが記載されている。この構成により、キャップの開栓時にラチェット片をラチェット爪に係合させてタンパーエビデンスバンドの回動を阻止して、少ない回転角でタンパーエビデンスバンドをキャップ本体から分離することができる。
特開平11−20846号公報 特許第3704186号公報
しかしながら、前記引用文献1,2に記載の構成では、いずれもタンパーエビデンスバンドの内壁面に設けた小さなタブまたはラチェット片に、タンパーエビデンスバンドをキャップ本体から分離するための力がかかるため、タブやラチェット片を構成する樹脂が変形するという問題がある。そして、このタブまたはラチェット片が変形すると、容器の密封が解かれた状態でタンパーエビデンスバンドの分離が行えないことにより、タンパーエビデンスバンドがその役割を果たせないという虞があった。
とりわけ、容器内に内容物を無菌充填(アセプティック充填)する場合には、キャップを容器に装着する前に、キャップを洗浄液によって洗浄し、この洗浄液を無菌水によって洗い流す必要があるので、キャップに洗浄工程の妨げとなる複雑な突起物を形成できないという課題がある。つまり、容器を密封状態に保つためのシール部分を含めてキャップ全体を一体成形する必要が生じるため、アセプティック充填を行う場合のキャップは、そうでないキャップに比べて柔軟性に優れた合成樹脂からなる必要があり、それだけ、変形しやすくなるために前記タンパーエビデンスバンドの分離が行えなくなる危険性が高かった。
加えて、タンパーエビデンスバンドのタブやラチェット片が形成された部分に力が加わることにより、タンパーエビデンスバンドが変形して円形でなくなることにより、タブやラチェット片と容器口部に設けた傾斜面やラチェット爪との係合がさらに容易に外れることがあった。このため、比較的柔らかい樹脂からなる軽量化キャップを形成することは極めて困難であった。
本発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、少ない開栓操作でタンパーエビデンスバンドを確実に分離できるキャップ及び容器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、天壁と、その外周部から垂下するスカート壁と、このスカート壁の下部に破断可能なブリッジを介して連結されたタンパーエビデンスバンドとを備え、容器口部に螺着されるキャップであって、前記タンパーエビデンスバンドには、下端部から内周に先細の略テーパ面を形成すると共にキャップの開栓時に容器口部に形成された係止突条に当接することにより、タンパーエビデンスバンドの回動を阻止する突起部を備えた係止部材を連設し、かつ、この係止部材を円周方向に複数の片に分けるように放射方向に切断する液抜き切断部と、この液抜き切断部の間における係止部材の下端部に形成された液抜き孔とを形成してあり、前記液抜き孔の円周方向の位置は前記突起部と重ならず、かつ、キャップの開栓時に前記突起部の係止突条に当接する側にも重ならず、前記容器口部の外周面において前記係止突条の下方に拡径部が設けられ、該拡径部の上端にテーパ状の段部が形成され、該段部に前記突起部が当接するように構成されていることを特徴とするキャップを提供する。
前記構成よりなるキャップを容器口部に取り付けると、係止部材に形成されたテーパ面の内側端部が容器口部に密着した状態で取り付けられる。このとき、タンパーエビデンスバンドの形状は容器口部に合わせて平面視円形を保つことができる。また、キャップを開栓方向に回動すると、係止部材の突起部が容器口部に形成された係止突条に当接し、タンパーエビデンスバンドの回転が阻止される。
また、前記キャップを洗浄するときには、洗浄液や無菌水などが係止部材とタンパーエビデンスバンドの間に入るが、液抜き切断部や液抜き孔を介して排出される。なお、液抜き切断部と液抜き孔は交互に配列してあることが好ましい。これにより、タンパーエビデンスバンドの保形と十分な液抜きを両立することができる。また、液抜き孔の円周方向の位置は突起部と重ならないようにすることが好ましく、かつ、キャップの開栓時に突起部の係止突条に当接する側にも重ならないようにすることが好ましい。
前記タンパーエビデンスバンドは、キャップの開栓操作の早期において、天壁とスカート壁からなるキャップ本体から外れるので、その後の回転によってキャップを容器から取り外すことができる。したがって、スカート壁の高さ幅を可及的に狭く形成して軽量化を図り、キャップおよび容器口部を構成する合成樹脂の量を削減することが好ましい。
前記天壁は、その内面に一体的に形成されて前記容器口部の内周面に密着する環状の中足を備え、洗浄剤および無菌水によって洗浄された後に内容物がアセプティック充填された容器に螺着されるものである場合には、キャップが中足を一体形成しているので、装着前に洗浄液を用いて洗浄するときにその邪魔になる複雑な凹凸部がなく、キャップを十分に洗浄することができる。また、前記キャップを構成する合成樹脂は、中足によって容器口部を密閉できる程度の柔軟性(弾性)を備えるものであることが好ましい。
前記中足は、同じ曲率の円弧となる滑らかな曲面の外側面と内側面を有する形状である場合には、中足の肉厚がその基端部(根本)から遊端部(先端)に至るまで、ほぼ均等にすることができる。つまり、中足の厚みが均等であると共に滑らかな曲面の外周面を備える中足は、中足の外周面を容器口部の内周面に当接させて、気密を保つと共に、中足の基端部においても容器口部に密接する力を低く抑えることができ、開栓トルクを低く抑えることができる。
前記突起部を複数備え、各突起部は、キャップの開栓時に容器口部に形成された複数の係止突条にそれぞれ対応して、各係止突条に一斉に当接する位置に配置されている場合には、各突起部にかかる力を分散することができるので、突起部の変形を防止し、開栓時にタンパーエビデンスバンドがスカート壁から外れないという事態が発生することを防止できる。
前記突起部は、閉栓時に前記係止突条に当接する部分に、傾斜面を備える場合には、容器口部にキャップを取り付けるときに、容器口部の外周面に形成された突条などによって突起部が塑性変形することを防止することができる。
前記係止部材の肉厚を、その遊端部において厚くしてある場合には、前記突起部を設けた部分の変形を阻止できる。つまり、タンパーエビデンスバンドを開栓する時に確実にスカート壁から分離させることができる。
前記スカート壁の内周面に、容器口部の外周面に形成された多条雄ねじに螺合する多条雌ねじを周方向に分断した小片状の突起を形成してある場合には、キャップを開栓するためにキャップを回動する時にも、より少ない回転角で容器を開封することができる。2条ねじを形成した場合は1/2の回転角で開封することができ、3条ねじを形成した場合は1/3の回転角で開封することができる。
前述したように、本発明によれば、柔軟性に富んだ合成樹脂を用いて形成されたキャップであっても、テーパ面を形成する係止部材の内側端部が容器口部の外周面に当接することによりタンパーエビデンスバンドの形を円形に保つことができるので、突起部と係止突条の係合を確実に行うことができる。また、キャップの開栓時に前記突起部と係止突条が係合することにより、回動操作の初期においてタンパーエビデンスバンドの回動だけを阻止するので、少ない回転角によってタンパーエビデンスバンドをスカート壁から取り外すことができる。つまり、キャップの開栓操作に伴ってタンパーエビデンスバンドを少ない回転角で確実にキャップ本体から取り外すことができるので信頼性が向上する。
タンパーエビデンスバンドを開栓操作の早期にキャップ本体から取り外すことができるので、スカート壁の高さ幅を可及的に狭く形成して軽量化を図り、キャップおよび容器口部を構成する合成樹脂の量を削減することができる。さらに、係止部材には液抜き切断部と液抜き孔を形成しているので、キャップの洗浄液などが係止部材とスカート壁の間に溜まることがなく衛生的である。
中足を一体的に備えるキャップには容器を密封するための中蓋を別に取り付ける場合のように不要な凹凸部がないので、キャップを装着する前に洗浄液を用いて十分に洗浄することができ、アセプティック充填に対応することができる。また、突起部に傾斜面を形成することにより容器にキャップを取り付けるときに、突起部を歪ませることがなく、突起部と係止突条の係合をより確実なものとすることができる。スカート壁の内周面に多条雌ねじを形成することにより、容器を開栓するための回動操作角を小さくすることができる。
図1〜図5は、本発明の第1参考例に係るキャップ1の構成を示す図である。本参考例のキャップ1は、柔軟性に優れると共に摩擦抵抗が小さい合成樹脂として例えば高密度ポリエチレン(HDPE)からなり、その成形は通常のインジェクション成形またはコンプレッション成形のいずれであってもよい。図1に示すように、1aはキャップ本体で、天壁2とその外周部から垂下したスカート壁3とからなり、スカート壁3の外側にはローレット溝3aが形成されており、その下部には切り込み部4aにおいて破断可能に連設されたタンパーエビデンスバンド4を備える。
前記キャップ1は例えばPETボトルなどの合成樹脂からなる容器口部5に螺着されるものである。本参考例のキャップ1を螺着する容器の容器口部5は、その外周面5aに2条雄ねじを周方向に分断した小片状の突起6と、これらの突起6によって形成された2条雄ねじの下方に形成されて後述する突起部に当接する係止突条7と、この係止突条7から下方に形成された拡径部8と、この拡径部8のさらに下方に形成された円形鍔部9とを備える。
前記容器口部5の構成はPETボトルの合成樹脂の使用量を削減するために、前記円形鍔部9から容器口部5の開口部5bまでの高さ方向の幅hを通常の容器に比べて狭く形成して軽量化を図ったものである。つまり、本参考例におけるキャップは合成樹脂の軽量化を図った容器口部5に取り付けられる軽量化キャップである。
図2〜4に示すように、前記天壁2は、その内面(下面)に容器口部5に螺着したときに前記容器口部5の内周面5cに密着するように構成された環状の突片からなる中足10と、前記開口部5bの上端面に当接する環状リブ11と、前記外周面5aに密着する環状突片からなる外足12とを一体的に備える。また、前記スカート壁3は、その内周面に前記二条雄ねじ6と係合する二条雌ねじを周方向に分断した小片状の突起13が形成されていると共に、前記タンパーエビデンスバンド4を破断可能に連設する複数の小片からなるブリッジ14とを備える。
さらに、前記タンパーエビデンスバンド4には、この下端部から内周に先細の略テーパ面15を形成すると共にキャップ1の開栓時に容器口部5に形成された係止突条7に当接することにより、タンパーエビデンスバンド4の回動を阻止する矩形の突起部16を備えた係止部材17を備える。また、本参考例の係止部材17は円周方向に4つの片に分けるように放射方向に切断する液抜き切断部17aと、この液抜き切断部17aの間における係止部材17の下端部に形成された液抜き孔17bとを形成している。
図5に示すように、前記中足10は、これを放射線状に切断した断面において、その外側端と内側端がキャップの外側に位置する2点P1,P2を中心とする同じ半径Rの曲率の円弧となるように形成された、滑らかな曲面の外側面10aと内側面10bとを有する形状である。さらに、中足10は、その外側面10aの遊端部に、前記容器口部5の内周面5c内に密着させた状態で容易に挿入できるように導入壁面10cを備えている。
前記環状リブ11は、容器口部5の開口端に当接して幾らか変形できる程度の高さを備えた環状の突起部であり、これによって容器口部の気密状態をより確実にすることができる。さらに、前記外足12は容器口部5の外周面5aに当接する。従って、前記キャップ1を中足10,外足12によって容器口部5の開口部近傍を挟み込むようにして環状リブ11に密着させることができるように構成している。
前記ブリッジ14は、スカート壁3の下端部とタンパーエビデンスバンドの上端部に渡るように、その内側面の複数箇所に連設する縦長の小片からなり、キャップ1を閉栓方向Cに回動操作する閉栓時にキャップ本体1aの下端にタンパーエビデンスバンド4を連設した状態を保つことができると共に、キャップ1を開栓方向Oに回動操作する開栓時に円周方向の捻れによってキャップ本体1aからタンパーエビデンスバンド4を容易に切り離すことができる程度の強度でスカート壁3とタンパーエビデンスバンド4とを連結するものである。
前記テーパ面15は、前記拡径部8に当接することにより、タンパーエビデンスバンド4の平面形状を円形に保たせることができるように、円周方向に可能な限り連続して形成された平面である。
前記突起部16は図5に仮想線で図示するように、前記テーパ面15を延長するように係止部材17に連設された略矩形の片であり、前記拡径部8の上端に形成されたテーパ状の段部8aに当接するように構成されており、本参考例では4つの突起部16を形成している。また、突起部16を設ける円周方向の位置は容器口部5を密封するキャップ1を開栓方向Oに回動操作するときに、全ての突起部16が一斉に係止突条7に当接するように設定されている。
前記係止部材17は前記テーパ面15の内周端部(遊端部)がほぼ円形となるように帯状に形成されている。また、前記係止部材17は、その基端部(タンパーエビデンスバンド4との連設部およびその近傍)における肉厚d1よりも、遊端部(テーパ面15の内側)における肉厚d2,d3の方が厚くなるように形成している。さらに、前記液抜き切断部17aと液抜き孔17bは円周方向に交互に、かつ、略等間隔に形成されており、液抜き孔17bは前記突起部16とその円周方向の位置が重ならないように開設されるとともにアセプティック充填のために行なう閉栓前の洗浄工程において、洗浄液および無菌水を容易に排水できる程度の大きさを有する貫通孔である。
以下、上記構成のキャップ1を用いて容器に内容物をアセプティック充填する方法を説明する。
アセプティック充填を行う場合には、成形されたキャップ1を洗浄液によって殺菌洗浄する必要がある。つまり、キャップ1の内側に洗浄液が噴射され、キャップ1内の各部を洗浄する必要がある。このとき、本参考例のキャップ1には中蓋のような別部材がなく、全ての部分が一体成形されているので、洗浄液はキャップ1内の隅々まで流れてこれを十分に殺菌洗浄することができる。
次いで、洗浄後の洗浄液を洗い流すために無菌水を用いてキャップ1内を洗い流す必要がある。このとき無菌水はキャップ1内に洗浄液が残ることがないように十分な水はけを行なう必要があるが、本発明のキャップ1はタンパーエビデンスバンド4と係止部材17との間に溜まることが懸念される洗浄水を洗い流すための液抜き切断部17aと液抜き孔17bを形成しているので、十分な水はけを行うことができる。つまり、キャップ1内に洗浄液が残されないので、容器内に充填される内容物に洗浄液が混入する虞がない。
なお、本発明のキャップ1はアセプティック充填にも容易に対応することができるが、本発明は内容物をアセプティック充填しないものであっても使用可能であることはいうまでもない。
図6〜9は上記構成のキャップ1による容器の閉栓時または開栓時の動作を説明する図である。
図6(A)に示すように、キャップ1を容器口部5に螺着すると、前記係止部材17が前記係止突条7に当接して弾性変形するので、この係止突条7を乗り越えることができ、図6(B)に示すように、容器口部5を密封した状態では係止部材17に形成されたテーパ面15の内周端部が拡径部8に当接することにより、タンパーエビデンスバンド4の平面形状をほぼ円形に保たせることができると共に、突起部16が段部8aに当接する。
図7(A)に示すように、天壁の内面に形成された中足10の外側面10aの最大径を容器口部5の内周面5cよりも大きく形成しており、この外側面10aに前記導入壁面10cを備えているので、図7(B)に示すように、閉栓時には前記中足10が容器口部5の内周面5cに密着して、容器の気密を十分に保つことができる。また、容器を密閉している状態では中足10は元の形に戻ろうとする力を加え続けるので、中足10に強いストレスがかかるが、中足10の外側面10aと内側面10bの形状が同じ曲率の円弧となるように滑らか曲面となっているので、歪みの力が分散して外側面10aの全面で容器口部5を密封することができる。加えて、本参考例のキャップ1に形成した前記環状リブ11、外足12が容器口部5の上端面および外周面5aに当接するので、前記気密状態をさらに確実に保つことができる。
図8(A)および図9の一点鎖線に示すように、容器口部5に螺着されたキャップ1を開栓方向Oに角度θだけ回動操作すると、4つの突起部16が一斉に係止突条7に当接する。このとき当接する係止突条7および突起部16の当接面7a、16aは開栓方向Oに対してほぼ直角の面を形成しており、突起部16と係止突条7の係合によって突起部16の開栓方向Oへの回動を確実に阻止することができると共に、その力を4つの突起部16に分散できるので、弱い樹脂であっても強力にその回動を阻止することができる。
加えて、係止部材17の内側端部17cが係止突条7の下面7bに当接するので、係止部材17の抜止めにもなる。このとき、係止部材17の遊端部の肉厚d2,d3が基端部d1よりも厚くなるように形成しているので、比較的柔軟な樹脂によって形成されたものであっても、係止部材17は開栓方向Oに回動させようとする力に十分に抵抗することができる。
上述のように、係止部材17および突起部16と係止突条7の係合によって、係止部材17およびこれに連設するタンパーエビデンスバンド4は回動操作に抵抗して係止されるので、図8(B)に示すように、キャップ1の開栓方向Oへの回動操作の初期において、キャップ本体1aからタンパーエビデンスバンド4を切り離すことができる。
つまり、以後の回動操作によって前記中足10等による容器の密封状態の解除を行うことができる。したがって、キャップ本体1の開栓操作に伴ってタンパーエビデンスバンド4を縦方向に引きちぎるように構成された従来のキャップに比べて、スカート壁3の内周面と容器口部5の外周面5aに形成されるねじの幅を狭くすることができ、それだけ容器口部5およびキャップ1を構成する合成樹脂の量を削減して、その軽量化を図ることができる。
さらに、本参考例では、スカート壁3の内周面と、容器口部5の外周面5aに、それぞれ2条雌ねじと、2条雄ねじを形成するように、突起13,6を形成しているので、1条ねじを形成した場合に比べて1/2の回動操作によってキャップ1を開栓することができる。なお、3条ねじ以上の多条ねじを形成して、さらに少ない回動角でキャップ1を開閉できるようにしてもよい。
図10は本発明の第2参考例に係るキャップ20の構成を説明する図である。図10において、図1〜9に記載のキャップ1と異なる点は、突起部16が、閉栓時に前記係止突条7に当接する部分に、傾斜面16bを形成している点である。この傾斜面16bを形成することにより、キャップ20の閉栓時に、突起部16が係止突条7に当接するときに突起部16が係止突条7を容易に乗り越えられるように移動させることができる。
つまり、キャップ20の螺着時には突起部16にストレスをかけて塑性変形することがなく、開栓時における突起部16と係止突条7との係合をより確実に行うことができる。
図11は本発明の第1実施形態に係るキャップ30の構成を説明する図である。図11において、図1〜10に記載のキャップ1,20と異なる点は、前記突起部16がキャップ30を開栓方向Oに回動操作したときに係止突条7に当接する側と反対の係止部材17の下端部に液抜き孔17bを形成してある点である。本実施形態のように構成された液抜き孔17bを形成したことによって、キャップ30の洗浄時における洗浄液の排水を良好に行うことができ、かつ、突起部16と係止突条7の当接部における係止を十分強力に行うことができる。
本発明の第1参考例に係るキャップおよび容器口部の構成を示す斜視図である。 前記キャップの縦断面と容器口部の側面を示す図である。 前記キャップの底面図である。 前記キャップの全体を拡大して示す縦断面図である。 前記キャップの要部を拡大して示す図である。 前記キャップの閉栓時における動作を説明する縦断面図である。 前記キャップの閉栓時における密封構造を説明する図である。 前記キャップの開栓時における動作を説明する縦断面図である。 前記キャップの開栓時における動作を説明する平面図である。 第2参考例に係るキャップの構成を示す縦断面図である。 第1実施形態に係るキャップの構成を示す縦断面図である。
1,20,30 キャップ
2 天壁
3 スカート壁
4 タンパーエビデンスバンド
5 容器口部
5c 内周面
6 多条雄ねじ
7 係止突条
10 中足
10a 外側面
10b 内側面
13 突起
14 ブリッジ
15 テーパ面
16 突起部
16b 傾斜面
17 係止部材
17a 液抜き切断部
17b 液抜き孔
d1,d2,d3 肉厚

Claims (8)

  1. 天壁と、その外周部から垂下するスカート壁と、このスカート壁の下部に破断可能なブリッジを介して連結されたタンパーエビデンスバンドとを備え、容器口部に螺着されるキャップであって、
    前記タンパーエビデンスバンドには、下端部から内周に先細の略テーパ面を形成すると共にキャップの開栓時に容器口部に形成された係止突条に当接することにより、タンパーエビデンスバンドの回動を阻止する突起部を備えた係止部材を連設し、かつ、この係止部材を円周方向に複数の片に分けるように放射方向に切断する液抜き切断部と、この液抜き切断部の間における係止部材の下端部に形成された液抜き孔とを形成してあり、前記液抜き孔の円周方向の位置は前記突起部と重ならず、かつ、キャップの開栓時に前記突起部の係止突条に当接する側にも重ならず、
    前記容器口部の外周面において前記係止突条の下方に拡径部が設けられ、該拡径部の上端にテーパ状の段部が形成され、該段部に前記突起部が当接するように構成されていることを特徴とするキャップ。
  2. 前記天壁は、その内面に一体的に形成されて前記容器口部の内周面に密着する環状の中足を備え、
    洗浄剤および無菌水によって洗浄された後に内容物がアセプティック充填された容器に螺着されるものである請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記中足は、同じ曲率の円弧となる滑らかな曲面の外側面と内側面を有する形状である請求項1または2に記載のキャップ。
  4. 前記突起部を複数備え、各突起部は、キャップの開栓時に容器口部に形成された複数の係止突条にそれぞれ対応して、各係止突条に一斉に当接する位置に配置されている請求項1〜3のいずれかに記載のキャップ。
  5. 前記突起部は、閉栓時に前記係止突条に当接する部分に、傾斜面を備える請求項1〜4のいずれかに記載のキャップ。
  6. 前記係止部材の肉厚を、その遊端部において厚くしてある請求項1〜5のいずれかに記載のキャップ。
  7. 前記スカート壁の内周面に、容器口部の外周面に形成された多条雄ねじに螺合する多条雌ねじを周方向に分断した小片状の突起を形成してある請求項1〜6のいずれかに記載のキャップ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のキャップ及び容器口部を備えた容器。
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