JP4950616B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッドゴムをキャップゴム層とベースゴム層との2層構造としたタイヤにおいて、前記ベースゴム層の厚さの分布を改善することにより耐摩耗性を維持しながら低転がり抵抗性を向上しうる重荷重用タイヤに関する。
従来、トラック、バスなどに使用される重荷重用タイヤでは、耐摩耗性と低転がり抵抗性とを両立させるため、トレッドゴムを、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、その半径方向内側に配されるベースゴム層との二層構造で構成し、前記キャップゴム層に耐摩耗性に優れるゴムを用いるとともに、ベースゴム層には正接損失が低い低発熱性のゴムを使用している。
そして近年の低燃費化の観点から、低転がり抵抗性のさらなる向上が強く望まれている。しかし、不用意に前記キャップゴム層の厚さを減じ、トレッドゴムに占めるベースゴム層の割合を増加した場合には、耐摩耗性の低下を招くなど、耐摩耗性と低転がり抵抗性とを高レベルで両立させることが難しいという問題がある。
そこで本発明は、ベースゴム層の厚さの分布を規制することを基本として、耐摩耗性と低転がり抵抗性とを高レベルで両立させうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
特開2005−35404号公報
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、最大巾のベルトプライを含む複数枚のベルトプライからなり前記カーカスの半径方向外側かつトレッド部内に配されるベルト層とを具える重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、その半径方向内側に配されるベースゴム層とからなり、かつ該トレッドゴムのタイヤ軸方向外端部は、前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端からタイヤ軸方向にのびる横基準線を半径方向内方に超えて終端し、
前記サイドウォール部に配されるサイドウォールゴムは、その半径方向外端部が、前記トレッドゴムのタイヤ軸方向外端部を覆いかつ前記横基準線を半径方向外方に超えて終端するとともに、
前記横基準線上において、前記ベースゴム層の厚さLaと前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端からタイヤ外側面までの距離Ltとの比La/Ltは0.6〜0.8、前記キャップゴム層の厚さLbと前記距離Ltとの比Lb/Ltは0.1〜0.3、かつ前記サイドウォールゴムの厚さLsと前記距離Ltとの比Ls/Ltは0.1〜0.2、 しかも前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端から前記トレッド外表面にのびる法線上において、前記ベースゴム層の厚さTaと、前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端から前記トレッド外表面までの距離Ttとの比Ta/Ttは0.35〜0.45とし、
かつタイヤ赤道を中心としたトレッド幅の50%の巾のトレッド中央領域における前記キャップゴム層の厚さCbと、前記法線上における前記キャップゴム層の厚さTbとの比Cb/Tbは1.0より大かつ1.6より小であることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記ベースゴム層の正接損失(tan δa)は0.035〜0.055、 前記キャップゴム層の正接損失(tan δb)は0.070〜0.090、かつ前記サイドウォールゴムの正接損失(tan δs)は0.045〜0.090であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記ベースゴム層のゴム硬度(Hsa)は62〜66°、 前記キャップゴム層のゴム硬度(Hsb)は64〜68°、かつ前記サイドウォールのゴム硬度(Hss)は52〜56°であり、しかも前記ゴム硬度(Hsa)は、前記ゴム硬度(Hss)より大かつ前記ゴム硬度(Hsb)より小としたことを特徴としている。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組みしかつ50kPaの内圧を充填した基準状態において特定される値とする。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
又前記ゴムの正接損失は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%、動歪±1%として測定した値としている。又前記ゴム硬度は、温度23℃の雰囲気下で測定したデュロメータータイプAによる硬さである。
本発明は叙上の如く、最大巾のベルトプライの外端からタイヤ軸方向にのびる横基準線上において、該外端からタイヤ外側面までの距離Ltに対する、ベースゴム層の厚さLaの比La/Ltを0.6〜0.8、キャップゴム層の厚さLbの比Lb/Ltを0.1〜0.3、かつサイドウォールゴムの厚さLsの比Ls/Ltを0.1〜0.2に規制するとともに、前記外端からトレッド外表面にのびる法線上において、該外端からトレッド外表面までの距離Ttに対するベースゴム層の厚さTaの比Ta/Ttを0.35〜0.45としている。
即ちトレッド部の中で最も発熱が大きくエネルギーロスが大なショルダー部において、各ゴムの配分を適正化しながら、低発熱性のベースゴム層の占める割合を高めている。これによって、低転がり抵抗性能を効果的に向上しうる。
他方、トレッド中央領域では、キャップゴム層の厚さCbを、前記法線上におけるキャップゴム層の厚さTbより大に高めている。即ち、接地圧が高く摩耗寿命に影響が大きいトレッド中央領域においてキャップゴム層の占める割合を増加し、優れた耐摩耗性を確保している。しかもこのトレッド中央領域では、キャップゴム層の増加により剛性が高まりその動きが抑制されるため、トレッド中央領域においてベースゴム層が減ったことによるエネルギーロスの増加を低く抑えることができる。その結果、総合的に転がり抵抗を下げることができ、耐摩耗性と低転がり抵抗性とを高レベルで両立させることが可能となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は本発明の重荷重用タイヤに50kPaの内圧を充填した基準状態を示す断面図、図2はそのトレッド部を拡大して示す断面図である。
図1において、重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、前記カーカス6の半径方向外側かつトレッド部2内に配されるベルト層7とを少なくとも具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道に対して、例えば80〜90°の角度で配列した少なくとも一枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスコードとしては、スチールコードが好適に使用されるが、必要に応じてナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードも用い得る。前記カーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るトロイド状のプライ本体部6aの両側に、該ビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されて係止されるプライ折返し部6bを具える。本例では、前記プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間に、ビードコア5から半径方向外側に向かって先細でのびるビードエーペックスゴム8が配置され、ビード部4からサイドウォール部3にかけて補強している。なおプライ折返し部6bをビードコア5の周りに巻き付け、その先端部をビードコア5とビードエーペックスゴム8との間で挟持させたワインドビード構造を採用しても良い。
前記ベルト層7は、ベルトコードとしてスチールコードを用いた複数枚、通常3〜4枚のベルトプライで形成される。本例では、ベルト層7が、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば60±15°の角度で配列した半径方向最内側の第1のベルトプライ7Aと、タイヤ周方向に対して例えば10〜35°の小角度で配列した第2〜4のベルトプライ7B〜7Dとの4枚構造の場合を例示している。
このベルトプライ7A〜7Dのうちで、第2のベルトプライ7Bが最大巾を有し、その巾をトレッド巾TWの例えば0.80〜0.95倍とするとともに、第1、第3のベルトプライ7A、7Cの巾を、前記第2のベルトプライ7Bの巾の例えば85〜95%としている。これによりトレッド部2の略全巾をタガ効果を有して補強するとともに、各ベルトプライのタイヤ軸方向外端に生じる応力の集中を緩和している。なお少なくとも第2のベルトプライ7Aのタイヤ軸方向外端、本例では第1〜3のベルトプライ7A〜7Cのタイヤ軸方向外端は、薄いカバリングゴム13によってU字状に被覆保護され、ベルトコード端からの損傷を防止している。このカバリングゴム13のゴム硬度は60〜70゜の範囲が好適であり、又その厚さは0.1〜1.5mm、好ましくは0.3〜0.6mmの範囲である。
又前記ベルト層7は、その両端部がカーカス6からしだいに離間し、この離間部分には断面三角形状のベルトクッションゴム10が配される。このベルトクッションゴム10は、前記第2のベルトプライ7Bの外端7Beの位置で最大厚さを有し、該外端7Beの位置からは、厚さを漸減しながらカーカス6の外面に沿って延在する。なお前記外端7Beの下面から、前記ベルトクッションゴム10の半径方向内端までの半径方向距離h1は、前記外端7Beの下面から、タイヤ最大巾位置Pmまでの半径方向距離H1の1/3〜3/4倍の範囲である。このベルトクッションゴム10は、前記カバリングゴム13と同様、60〜70゜のゴム硬度のものが好適に採用される。これにより、ベルトコードとカーカスコード間のせん断力を緩和しつつベルト層7のタガ効果を保持しかつトレッド形状を維持することができる。又最大巾の第2のベルトプライ7Bの外端7Beからのびることにより、構造損傷の起点となりやすい内のベルトプライ7Aの外端を保護することもできる。
次に、前記ベルト層7のタイヤ半径方向外側には、トレッドゴム2Gが配される。このトレッドゴム2Gは、図2に示すように、路面と接地するトレッド外表面2Sをなすキャップゴム層2Gbと、その半径方向内側に配されるベースゴム層2Gaとからなる2層構造をなす。又前記トレッドゴム2Gのタイヤ軸方向外端部2Geは、前記最大巾のベルトプライ7Bのタイヤ軸方向外端7Beからタイヤ軸方向にのびる横基準線Xを半径方向内方に超え、かつ前記ベルトクッションゴム10に接して終端している。又前記カーカス6の外側かつサイドウォール部3に配されるサイドウォールゴム3Gは、その半径方向外端部3Geが、前記トレッドゴム2Gのタイヤ軸方向外端部2Geを覆い、かつ前記横基準線Xを半径方向外方に超えて終端している。
ここで、キャップゴム層2Gbには、耐摩耗性の観点から、ゴム分子間の網目状結合を強化しゴム硬度(Hsb)を64〜68°の範囲に高めた耐摩耗性に優れる高弾性のゴムが使用される。又キャップゴム層2Gbではウエットグリップ性能も重要であり、そのために正接損失(tan δb)を0.070〜0.090の範囲に高めたヒステリシス摩擦の大きいものが使用される。これに対して、前記ベースゴム層2Gaでは、転がり抵抗を下げるという観点から、正接損失(tan δa)を0.035〜0.055の範囲に減じたエネルギーロスの小さい低発熱性のゴムが使用される。なおこのベースゴム層2Gaのゴム硬度(Hsa)は、前記キャップゴム層2Gbのゴム硬度(Hsb)よりも小であるが、必要な操縦安定性を得るために、本例では62〜66°の範囲に設定している。
前記キャップゴム層2Gbのゴム硬度(Hsb)が前記範囲を下回ると耐摩耗性が低下し、逆に上回るとエンベロープ効果が減じ路面追従性や乗り心地性に不利を招く。又キャップゴム層2Gbの正接損失(tan δb)が前記範囲を下回るとウエットグリップ性能が不充分となり、逆に上回ると転がり抵抗に不利となる。又ベースゴム層2Gaにおいて、正接損失(tan δa)が前記範囲を下回るとゴム強度を充分確保するのが難しくなり、逆に上回ると転がり抵抗の向上効果が不充分となる。又ベースゴム層2Gaのゴム硬度(Hsa)が前記範囲を下回ると操縦安定性に不利を招き、逆に上回ると正接損失(tan δa)を前記範囲に下げることが難しくなる。
又前記サイドウォールゴム3Gでは、タイヤ変形に追従して柔軟に屈曲でき、タイヤ外側面でのクラックの発生を抑えるために、ゴム硬度(Hss)を52〜56°の範囲と、前記ベースゴム層のゴム硬度(Hsa)よりもさらに減じた低弾性のゴムが使用される。前記範囲を下回ると耐カット性が不充分となり、上回ると前記耐クラック性が充分発揮されなくなる。なおこのサイドウォールゴム3Gの正接損失(tan δs)は、特に規制されないが、前記耐カット性や耐クラック性を得るために、0.045〜0.090の範囲に設定するのが好ましい。
そして本発明では、耐摩耗性と低転がり抵抗性とをより高いレベルで両立させるために、まずトレッド部2の中で最も発熱が大きくエネルギーロスが大なショルダー部Yeにおいて、各ゴム2Ga、2Gb、3Gの配分を適正化しながら、低発熱性ゴムからなる前記ベースゴム層2Gaの占める割合を高めている。他方、接地圧が高く摩耗寿命に影響が大きいトレッド中央領域Ycにおいては、逆にキャップゴム層2Gbの占める割合を増加させ、優れた耐摩耗性を確保している。しかもこのトレッド中央領域Ycでは、キャップゴム層2Gbの増加により剛性が高まりその動きが抑制されるため、トレッド中央領域Ycにおいてベースゴム層2Gaが減ったことによるエネルギーロスの増加を低く抑えることができる。その結果、総合的に転がり抵抗を下げることができ、耐摩耗性と低転がり抵抗性とを高レベルで両立させることが可能となる。
具体的には、
(1)前記横基準線X上において、
(1−1)前記ベースゴム層2Gaの厚さLaと、前記最大巾のベルトプライ7Bの外端7Beからタイヤ外側面1S(所謂バットレス面1S)までの距離Ltとの比La/Ltを、0.6〜0.8とし、
(1−2)前記キャップゴム層2Gbの厚さLbと、前記距離Ltとの比Lb/Ltを0.1〜0.3とし、かつ
(1−3)前記サイドウォールゴム3Gの厚さLsと、前記距離Ltとの比Ls/Ltを0.1〜0.2とすること;および、
(2)前記最大巾のベルトプライ7Bの外端7Beから前記トレッド外表面2Sにのびる法線N上において、
(2−1)前記ベースゴム層2Gaの厚さTaと、前記最大巾のベルトプライ7Bの外端7Beから前記トレッド外表面2Sまでの距離Ttとの比Ta/Ttを0.35〜0.45とし;しかも
(3) 前記トレッド中央領域Ycにおける前記キャップゴム層2Gbの厚さCbと、前記法線N上における前記キャップゴム層2Gbの厚さTbとの比Cb/Tbを1.0より大かつ1.6より小に設定している。
なお前記「トレッド中央領域Yc」とは、タイヤ赤道Cを中心としたトレッド幅TWの50%の巾の領域を意味する。なおトレッド部2には、ウエットグリップ性能を確保するために種々のパターンでトレッド溝gが形成されるが、その溝下では、トレッド溝gの形成時の影響を受けてキャップゴム層2Gbの厚さが部分的に変動する。従って、前記「厚さCb」は、トレッド中央領域Ycにおいてトレッド溝gの影響を受けていない位置でのキャップゴム層2Gbの厚さであって、特にトレッド溝gの影響を受けていない位置でもキャップゴム層2Gbの厚さが変化する場合には、その最大厚さと最小厚さとの平均値とする。又前記ショルダー部Yeとは、タイヤ軸方向最外側に配されるタイヤ周方向の縦主溝geよりもタイヤ軸方向外側の陸部(ショルダ陸部)を意味する。又前記「横基準線X」は、前記外端7Beの厚さ中心からタイヤ軸方向にのびる直線を意味する。
ここで、前記(1−1)〜(1−3)の条件を満たすことにより、ショルダー部Yeのうち、特にベルト端よりもタイヤ軸方向外側の部分で、各ゴム2Ga、2Gb、3Gの厚さを適正化しながら、ベースゴム層2Gaの占める割合を大巾に高めている。前記比La/Ltが0.6未満では、ベースゴム層2Gaの占める割合が少なく、転がり抵抗を充分に減じることができない。又キャップゴム層2Gbは、硬度が高くショルダー部Yeでの補強効果があり、従って前記比Lb/Ltが0.1未満では、この補強効果が発揮できず耐久性を低下させるという結果を招く。又前記サイドウォールゴム3Gは、保護層として機能し、従って前記比Ls/Ltが0.1未満では、バットレス面1S(タイヤ外側面1S)に、クラック等の亀裂損傷が発生しやすくなる。なおLb/Ltが0.3より大、Ls/Ltが0.2より大では、低転がり抵抗性を不充分とする他、耐久性、耐亀裂損傷とのバランスの低下を招く。
又前記(2−1)の条件を満たすことにより、前記耐久性、耐亀裂損傷とのバランスを確保しながら、低転がり抵抗性の向上効果を確実化しうる。前記比Ta/Ttが0.35未満では低転がり抵抗性が充分に発揮できず、逆に0.45を超えると、耐摩耗性の低下を招く。
又前記(3)の条件を満たすことにより、摩耗寿命に影響が大きいトレッド中央領域Ycの剛性を適度に高め、前述の優れた低転がり抵抗性を確保しながら耐摩耗性を向上させることができる。前記比Cb/Tbが1.0以下では耐摩耗性を向上することができず、逆に1.6以上では、低転がり抵抗性を阻害する。従って、前記比Cb/Tbの下限値は1.1以上が好ましく、又上限値は1.5以下が好ましい。
なお低転がり抵抗性の観点からは、前記距離Ltの0.3倍の距離を前記外端7Beから隔てる横基準線X上の点をPxとしたとき、該点Pxから前記トレッド外表面2Sにのびる法線Nx上におけるキャップゴム層2Gbの厚さTbxを、前記法線N上における厚さTbの1.2倍以下、さらには1.1倍以下とするのが好ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す構造を有したサイズ11R22.5Rの重荷重用タイヤを表1の仕様に基づいて試作し、その低転がり抵抗性、耐クラック性、耐久性、耐摩耗性についてテストした。各タイヤは、キャップゴム層、ベースゴム層、サイドウォールゴムの厚さの比率以外は同仕様であり、キャップゴム層には正接損失(tan δb)が0.08かつゴム硬度(Hsb)が66°のゴムを使用し、ベースゴム層には正接損失(tan δa)が0.04かつゴム硬度(Hsa)が64°のゴムを使用し、サイドウォールゴムには正接損失(tan δs)が0.05かつゴム硬度(Hss)が54°のゴムを使用している。
(1)低転がり抵抗性:
転がり抵抗試験機を用い、リム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(24.52kN)、速度(80km/h)の条件にて、転がり抵抗を測定するとともに、実施例1を100とする指数で評価した。数値が小なほど転がり抵抗が低く優れている。
(2)耐クラック性:
オゾンを放射しながら、リム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(36kN)、速度(40km/h)の条件にて、ドラム上を走行させ、バットレス面にクラックが発生するまでの走行時間を測定した。
(3)耐久性:
リム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(36kN)、速度(20km/h)の条件にて、ドラム上を走行させ、トレッド部に損傷が発生するまでの走行時間を実施例1を100とする指数で評価した。数値が大なほど耐久性に優れている。
(4)耐摩耗性:
リム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)の条件にて、タイヤ1本当たりの荷重が24.5kNとなるように荷を積載したトラックに装着して20万kmを走行させた。そしてタイヤ軸方向最外側の縦主溝、およびタイヤ軸方向最内側の縦主溝において溝深さを測定して摩耗量を求め、その平均値を実施例1を100とする指数で評価した。数値が小なほど耐摩耗性に優れている。
Figure 0004950616
本発明の重荷重用タイヤの一実施例を示す断面図である。 そのトレッド部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
1S タイヤ外側面
2 トレッド部
2S トレッド外表面
2G トレッドゴム
2Ga ベースゴム層
2Gb キャップゴム層
3 サイドウォール部
3G サイドウォールゴム
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
7B 最大巾のベルトプライ
7Be 外端
X 横基準線
Yc トレッド中央領域

Claims (3)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、最大巾のベルトプライを含む複数枚のベルトプライからなり前記カーカスの半径方向外側かつトレッド部内に配されるベルト層とを具える重荷重用タイヤであって、
    前記トレッド部に配されるトレッドゴムは、トレッド外表面をなすキャップゴム層と、その半径方向内側に配されるベースゴム層とからなり、かつ該トレッドゴムのタイヤ軸方向外端部は、前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端からタイヤ軸方向にのびる横基準線を半径方向内方に超えて終端し、
    前記サイドウォール部に配されるサイドウォールゴムは、その半径方向外端部が、前記トレッドゴムのタイヤ軸方向外端部を覆いかつ前記横基準線を半径方向外方に超えて終端するとともに、
    前記横基準線上において、前記ベースゴム層の厚さLaと前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端からタイヤ外側面までの距離Ltとの比La/Ltは0.6〜0.8、前記キャップゴム層の厚さLbと前記距離Ltとの比Lb/Ltは0.1〜0.3、かつ前記サイドウォールゴムの厚さLsと前記距離Ltとの比Ls/Ltは0.1〜0.2、
    しかも前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端から前記トレッド外表面にのびる法線上において、前記ベースゴム層の厚さTaと、前記最大巾のベルトプライのタイヤ軸方向外端から前記トレッド外表面までの距離Ttとの比Ta/Ttは0.35〜0.45とし、
    かつタイヤ赤道を中心としたトレッド幅の50%の巾のトレッド中央領域における前記キャップゴム層の厚さCbと、前記法線上における前記キャップゴム層の厚さTbとの比Cb/Tbは1.0より大かつ1.6より小であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記ベースゴム層の正接損失(tan δa)は0.035〜0.055、前記キャップゴム層の正接損失(tan δb)は0.070〜0.090、かつ前記サイドウォールゴムの正接損失(tan δs)は0.045〜0.090であることを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記ベースゴム層のゴム硬度(Hsa)は62〜66°、前記キャップゴム層のゴム硬度(Hsb)は64〜68°、かつ前記サイドウォールのゴム硬度(Hss)は52〜56°であり、しかも前記ゴム硬度(Hsa)は、前記ゴム硬度(Hss)より大かつ前記ゴム硬度(Hsb)より小としたことを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
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