JP4936380B2 - 毛髪保護剤および毛髪の処理方法 - Google Patents

毛髪保護剤および毛髪の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、毛髪変形剤による処理前の毛髪に適用され、前記処理後の毛髪にやわらかさを付与するための毛髪保護剤と、該毛髪保護剤を用いた毛髪の処理方法に関するものである。
一般に、パーマネントウェーブ用剤や縮毛矯正用剤といった毛髪変形剤は、還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とで構成されている。
前記の毛髪変形剤を用いて毛髪を処理すると、まず、第1剤の還元剤により毛髪中のジスルフィド結合が切断され、続いて第2剤の酸化剤によって還元剤で切断されたジスルフィド結合が再生され、目的とする毛髪の形状が形成される。
しかし、前記のような機構によって毛髪の変形処理を行うと、ジスルフィド結合の切断を伴うことから、毛髪が損傷し、処理後の毛髪に、かたい感触が増してしまうなどの問題がある。
このような問題を解決する試みもなされている。例えば、特許文献1や特許文献2には、特定の高分子と他の成分とを組み合わせて構成した毛髪処理剤を、パーマネントウェーブ処理前の毛髪に適用する技術が開示されている。特許文献1や特許文献2では、前記毛髪処理剤を適用することで、パーマネントウェーブ処理時に毛髪、特に毛先を保護することができるとしている。
特表平7−501559号公報 特開平7−53337号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示されているような毛髪処理剤を毛髪に塗布し、その後に毛髪変形処理を行うと、毛髪変形剤中の還元剤の毛髪への浸透が阻害され、ウェーブのかかりやストレートの伸びの状態が弱まる虞がある。また、こうした従来の毛髪処理剤であっても、毛髪変形処理後の毛髪へのやわらかさ付与などの点で、未だ満足のできるものではない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、毛髪変形剤による毛髪変形処理の前に毛髪に適用するための毛髪保護剤であって、毛髪変形剤による変形作用の減力を可及的に抑制しつつ、変形処理後の毛髪にやわらかさを付与し得る毛髪保護剤と、該毛髪保護剤を用いた毛髪の処理方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定の高級アルコールを少なくとも3種組み合わせて構成した毛髪保護剤であれば、毛髪変形剤による変形処理の前に毛髪に塗布しても、毛髪変形剤の変形作用の減力を可及的に抑制して良好な変形処理を可能としつつ、処理後の毛髪に良好なやわらかさを付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の毛髪保護剤は、還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とで構成される毛髪変形剤を用いた毛髪変形処理の前に毛髪に適用される毛髪保護剤であって、炭素数が12〜14の直鎖型高級アルコール(A)[以下、単に「直鎖型高級アルコール(A)」と記載する]、炭素数が15〜18の直鎖型高級アルコール(B)[以下、単に「直鎖型高級アルコール(B)」と記載する]、および炭素数が19〜22の直鎖型高級アルコール(C)[以下、単に「直鎖型高級アルコール(C)」と記載する]を含有することを特徴とするものである。
また、本発明の毛髪の処理方法は、前記本発明の毛髪保護剤を毛髪に塗布した後、前記毛髪保護剤を洗い流すことなく、還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とで構成される毛髪変形剤を用いて前記毛髪に変形処理を施すことを特徴とする。
本発明によれば、毛髪変形剤による変形処理前の毛髪に適用しても、毛髪変形剤による変形作用の減力を可及的に抑制しつつ、変形処理後の毛髪に良好なやわらかさを付与し得る毛髪保護剤を提供できる。そして、本発明の処理方法によれば、毛髪にやわらかさを付与しつつ良好に変形処理を施すことができる。
本発明の毛髪保護剤は、還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とで構成される毛髪変形剤による変形処理の前に毛髪に塗布するものである。
本発明の毛髪保護剤は、少なくとも3種の直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)を含有している。直鎖型高級アルコール(A)は、炭素数が12〜14のものであり、具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールなどが挙げられる。直鎖型高級アルコール(B)は、炭素数が15〜18のものであり、具体的には、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどが挙げられる。直鎖型高級アルコール(C)は、炭素数が19〜22のものであり、具体的には、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。毛髪保護剤は、前記直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)を、それぞれ1種ずつ含有していてもよく、それぞれ2種以上含有していても構わない。
毛髪保護剤中の直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)の総含有量(総配合量)は、これら直鎖型高級アルコールの使用による作用をより有効に発揮させる観点から、2質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましい。また、毛髪保護剤における前記直鎖型高級アルコールの量が多すぎると、毛髪保護剤が硬くなり、毛髪への均一な塗布が困難になることがあるため、毛髪保護剤中の直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)の総含有量(総配合量)は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
更に、毛髪保護剤中における直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)の含有比率としては、これらの使用による作用をより有効に発揮させる観点から、以下のようであることが好ましい。毛髪保護剤における直鎖型高級アルコール(B)の含有量(配合量)を100質量部としたとき、直鎖型高級アルコール(A)の含有量(配合量)は、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上であって、好ましくは400質量部以下、より好ましくは200質量部以下であり、直鎖型高級アルコール(C)の含有量(配合量)は、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上であって、好ましくは400質量部以下、より好ましくは200質量部以下である。
また、毛髪保護剤には、直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)以外の高級アルコールを配合することもできる。直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)以外の高級アルコールとしては、例えば、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、ドデシルテトラデカノールなどの分岐型高級アルコール;オレイルアルコール、リノレイルアルコールなどの不飽和高級アルコール;などの炭素数が8〜26の各種アルコールが挙げられる。これらの中でも、本発明の毛髪保護剤の作用をより向上させ得る点で、オクチルドデカノールなどの分岐型高級アルコールがより好ましい。
本発明の毛髪保護剤は乳化型組成物であり、乳化剤としてカチオン性界面活性剤が配合されていることが好ましい。カチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキル型第4級アンモニウム塩、脂肪酸アミドアミン塩、ジアルキル型第4級アンモニウム塩、トリアルキル型第4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型第4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型第4級アンモニウム塩、環式第4級アンモニウム塩(アルキルピリジニウム塩など)などが挙げられる。
前記のカチオン性界面活性剤の中でも、毛髪保護剤における処理後の毛髪にやわらかさを付与する機能をより高め得る点で、モノアルキル型第4級アンモニウム塩が好ましい。モノアルキル型第4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウムなどが挙げられる。これらのカチオン性界面活性剤は、複数組み合わせて配合したり、塩化物と臭化物とを組み合わせて配合したりしてもよい。また、モノアルキル型第4級アンモニウム塩を他の種類のカチオン性界面活性剤と組み合わせて配合してもよい。
毛髪保護剤中のカチオン性界面活性剤の配合量は、0.1〜5質量%であることが好ましい。
また、カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤、すなわち、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤を、毛髪保護剤に配合することもできる。これらの中でも、毛髪保護剤の乳化安定性をより高め得る点で、ノニオン性界面活性剤がより好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシドなどが挙げられ、これらの中から、各々のHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値を参考に、適切な界面活性剤を選択して配合すればよい。
両性界面活性剤としては、例えば、グリシン型両性界面活性剤、アミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシルアミノ酸塩、脂肪族アルカノールアミド硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩などが挙げられ、その塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩などが挙げられる。
また、前記の通り、本発明の毛髪保護剤は乳化型組成物であることが推奨されるため、水も配合されることが好ましい。毛髪保護剤中の水の量は、例えば、70〜95質量%であることが好ましい。
本発明の毛髪保護剤には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記の各成分の他にも、高分子化合物などのコンディショニング剤、溶剤、多価アルコール、炭化水素、動植物油などの油脂類、ロウ類、脂肪酸、pH調整剤、無機・有機酸、エステル類、シリコーン類、糖類、植物・海藻エキス、アミノ酸やたんぱく質またはその誘導体、紫外線防御剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、キレート剤などを適宜配合することができる。
コンディショニング剤のうち、高分子化合物としては、例えば、4級化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースなど)、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガム、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含有する高分子(塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体など)、アクリル酸・アクリルアミド・メタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド、カチオン化澱粉、カチオン化ポリペプタイドなどのカチオン性高分子;アクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル・ジアセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、カルボキシビニルポリマーなどのアニオン性高分子;セルロース、グアーガム、デキストリン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルデキストランなどのノニオン性高分子;などが挙げられる。また、前記以外のコンディショニング剤として、例えば、天然または合成セラミド、コレステロール、ヒアルロン酸およびその塩、ラノリンおよびその誘導体などが挙げられる。なお、本発明の毛髪保護剤では、前記の直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)を組み合わせて含有していることによる作用によって、前記のようなコンディショニング剤(高分子化合物)を配合しても、毛髪変形剤の変形作用の減力を抑制することができる。
溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリンなどが挙げられる。
炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。油脂類としては、例えば、マカデミアナッツ油、大豆油、ひまわり種子油、ヒマシ油、アボカド油、ワサビノキ種子油、オリーブ油、硬化油などが挙げられる。ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ラノリンなどが挙げられる。
脂肪酸としては、例えば、ラノリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。pH調整剤としては、例えば、クエン酸、グリコール酸、リン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などの酸;アンモニア、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、アルギニンなどのアルカリ剤;が挙げられる。
エステル類としては、例えば、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシルなどが挙げられる。シリコーン類としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンなどが挙げられる。糖類としては、例えば、ソルビトール、マンニトール、ブドウ糖、ショ糖、果糖、乳糖、トレハロース、マルトースなどが挙げられる。
アミノ酸やたんぱく質またはその誘導体としては、例えば、グリシン、アラニン、ロイシン、バリン、セリン、プロリン、アスパラギン酸、アルギニン、ピロリドンカルボン酸またはその塩、コラーゲン、ケラチン、シルクフィブロイン、コムギペプチド、カゼインまたはその誘導体などが挙げられる。紫外線防御剤としては、例えば、酸化チタン、パラメトキシケイ皮酸オクチルなどが挙げられる。キレート剤としては、例えば、アラニン、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸などが挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、d1−α−トコフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン、エリソルビン酸、無水亜硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明の毛髪保護剤を用いて毛髪を処理するにあたっては、毛髪保護剤を毛髪に塗布した後、これを洗い流さずに、前記毛髪に変形処理を施す。毛髪の変形処理には、還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とから構成される毛髪変形剤が適用されるが、かかる毛髪変形剤には、具体的にはパーマネントウェーブ用剤と縮毛矯正用剤とが含まれ、従来公知の2剤型のパーマネントウェーブ用剤や縮毛矯正用剤を用いることができる。
毛髪変形剤に係る第1剤に使用可能な還元剤としては、例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、L−システイン、アセチルシステイン、システアミン、チオグリセリン、モノチオグリコール酸グリセリンなどのメルカプト基を含有する化合物;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの無機還元性硫黄化合物;などが挙げられる。第1剤中の還元剤の配合量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であって、好ましくは20質量%以下、より好ましくは11質量%以下である。
また、第1剤には、通常、アルカリ剤、キレート剤、抗炎症剤、反応調整剤などが配合される。
アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、モノエタノールアミンなどのアミノアルコール類;炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウムなどの中性塩;アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ;などが挙げられる。キレート剤としては、例えば、ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩、エデト酸およびその塩、ポリリン酸ナトリウム、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸、酒石酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸およびその塩などが挙げられる。抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、カルベノキソロンおよびそれらの誘導体、アラントイン、グアイアズレン、各種抗炎症作用を有する植物抽出物(カミツレエキス、ゲンチアナエキス、オウゴンエキス、シソエキス、マロニエエキスなど)などが挙げられる。反応調整剤としては、ジチオジグリコール酸およびそのアンモニウム塩、シスチンなどが挙げられる。
第1剤に係る前記の還元剤や、その他の通常配合される成分は、例示の各種化合物などを複数組み合わせて配合することもできる。特にアルカリ剤については、第1剤のpHや反応時間(軟化時間や第1剤放置時間ともいわれている)を調整する点から、炭酸水素アンモニウムおよび/またはアルギニンと、アンモニアと、モノエタノールアミンとの組み合わせが好ましい。
毛髪変形剤に係る第2剤に使用可能な酸化剤としては、例えば、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ素酸ナトリウム、過酸化水素などが挙げられる。第2剤中の酸化剤の配合量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であって、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
また、第2剤には、通常、キレート剤、pH調整剤などが配合される。キレート剤としては、第1剤に使用可能なものとして例示した各種のキレート剤が挙げられる。特に酸化剤として過酸化水素を使用する場合には、その安定性を高め得る点で、ヒドロキシエタンジホスホン酸やその塩を、キレート剤として使用することが好ましい。pH調整剤については特に制限は無く、例えば、化粧料のpH調整剤として一般的な、有機酸または無機酸と、それらの塩との組み合わせが挙げられる。
毛髪変形剤の第1剤および第2剤には、その他前述した各種成分以外にも、化粧品に通常配合することができる成分を必要に応じて適宜配合することができる。そのような成分としては、例えば、各種界面活性剤、多価アルコール、炭化水素、高級脂肪酸、エステル、油脂類(動植物油など)、ロウ類、エーテル、高級アルコール、動植物由来の蛋白質の加水分解物やその誘導体、アミノ酸、ビタミン、シリコーンおよびその誘導体、浸透剤、高分子化合物、防腐剤、安定剤、着色剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、植物・海藻抽出エキス、香料などが挙げられる。
前述の通り、毛髪変形剤には、パーマネントウェーブ用剤と縮毛矯正用剤とが含まれるが、より具体的には、例えば、パーマネントウェーブ用剤としては、常温で毛髪にウェーブを付与するための、いわゆるコールド式パーマネントウェーブ用剤、加温下で毛髪にウェーブを付与するための、いわゆる加温式パーマネントウェーブ用剤が挙げられ、また、縮毛矯正用剤としては、常温で縮毛をストレートに伸ばして矯正するための、いわゆるコールド式縮毛矯正用剤、加温下で縮毛をストレートに伸ばして矯正するための、いわゆる加温式縮毛矯正用剤、更には高温整髪用アイロンを使用する加温式縮毛矯正用剤が挙げられる。そして、このような用途に応じて先に示した各種配合成分から適当なものを選択し、公知のパーマネントウェーブ用剤や縮毛矯正用剤の調製方法と同様の方法で第1剤および第2剤を調製して、本発明の毛髪保護剤の適用後に使用される毛髪変形剤を得ることができる。
本発明の毛髪保護剤を用いて毛髪を処理するにあたっては、まず毛髪に本発明の毛髪保護剤を塗布し、これを洗い流すことなく、引き続いて前記毛髪に毛髪変形剤による変形処理を施せばよい。毛髪の変形処理は、従来公知のパーマネントウェーブ用剤や縮毛矯正用剤による処理方法と同じ方法で行うことができる。このような毛髪の処理方法によって、毛髪にウェーブをかけたり、毛髪を真っ直ぐに矯正したりしつつ、処理後の毛髪をやわらかな感触にすることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下の表1では毛髪保護剤全体で、表2ではパーマネントウェーブ用剤第1剤全体で、表3ではパーマネントウェーブ用剤第2剤全体で、それぞれ100%となるように、各成分の配合量を%で示すが、その%はいずれも質量%であり、また、これらの表中ではその%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。
実施例1〜4および比較例1〜2
表1に示す組成で実施例1〜4および比較例1〜2の毛髪保護剤を調製した。
Figure 0004936380
表1において、精製水の欄の「計100とする」とは、毛髪保護剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。また、表1において「POE」は「ポリオキシエチレン」の略で、「POE」の後の括弧内の数値は、酸化エチレンの付加モル数(オキシエチレンユニットの付加モル数)を意味している。
実施例1〜4および比較例1〜2の毛髪保護剤を用いて、毛髪の処理を行った。処理を行うための毛髪には、同一人物の健康毛から採取した毛髪を、長さ19.0cm、重さ0.5gの毛束にし、その毛束に対して、市販の酸化染毛剤第1剤[ミルボン社製「プロマティス フレーブ 9−35(商品名)」]と酸化染毛剤第2剤[ミルボン社製「プロマティス フレーブ オキシダン6%(商品名)」]とを質量比で1:1に混合したものを用いて、室温(25℃)にて30分間放置する染毛処理を3度繰り返したものを、各実施例・比較例の数だけ用意して用いた。
前記染毛処理後の毛髪のそれぞれに、毛髪保護剤1gを塗布し、その後直径12mmのロッドに約5回巻き付け、続いて表2に示す組成で調製したパーマネントウェーブ用剤第1剤をそれぞれ3mLずつ塗布して35℃で15分放置し、水洗した後、表3に示す組成で調製したパーマネントウェーブ用剤第2剤をそれぞれ3mLずつ塗布し、室温で10分放置してパーマネントウェーブ処理を終了した。
Figure 0004936380
Figure 0004936380
表2において、精製水の欄の「計100とする」とは、パーマネントウェーブ用剤第1剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。また、表3において、精製水の欄の「計100とする」とは、パーマネントウェーブ用剤第2剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
また、表2におけるアンモニア水の「適量」とは、パーマネントウェーブ用剤第1剤のpHを表1に示す値とするようにアンモニア水を用いたことを意味しており、表3におけるリン酸およびリン酸水素ナトリウムの「適量」とは、パーマネントウェーブ用剤第2剤のpHを表2に示す値とするようにリン酸およびリン酸水素ナトリウムを用いたことを意味している。更に、表2におけるチオグリコール酸アンモニウムは水溶液であり、「(50%)」とは、チオグリコール酸アンモニウム水溶液中のチオグリコール酸の濃度(50質量%)であり、モノエタノールアミン液の「(80%)」とは、モノエタノールアミン液中のモノエタノールアミンの濃度(80質量%)である。
パーマネントウェーブ処理後の毛髪について、下記方法によりウェーブ効率(%)を測定し、更に、パーマネントウェーブ処理後の毛髪のやわらかさを下記方法によって評価した。これらの結果を表4に示す。
[毛髪のウェーブ効率測定]
パーマネントウェーブ処理後の毛束の一端をパネルに固定して垂らし、ウェーブの平均波長L(mm)を求め、その平均波長Lとロッドの直径(12mm)とから、下記式によりウェーブ効率(%)を求めた。
ウェーブ効率(%) = 100×12/L
なお、ウェーブの平均波長L(mm)は、下記式により求められる。
L = (l+l)/(n+n
ここで、上記式中、l、lは、1番目の山と最後の山を除いた左右の波の山の距離(mm)であり、n、nは、左右の波の山の数である。
[毛髪のやわらかさ]
パーマネントウェーブ処理後の毛髪のやわらかさについて、専門のパネラー20名による官能評価を下記の基準に従って実施した。◎および○の評価のものが合格である。
◎:20名のパネラーのうち16名以上が、優れていると評価。
○:20名のパネラーのうち12名以上15名以下が、優れていると評価。
△:20名のパネラーのうち8名以上11名以下が、優れていると評価。
×:20名のパネラーのうち7名以下が、優れていると評価。
Figure 0004936380
表4から明らかなように、3種の直鎖型高級アルコール(A)、(B)および(C)を含有する実施例1〜4の毛髪保護剤を塗布した後にパーマネントウェーブ処理を施した毛髪は、やわらかさが良好であり、また、ウェーブ効率が大きく良好にウェーブがかかっており、毛髪変形剤(パーマネントウェーブ用剤)の変形作用の減力が抑制されている。これに対し、直鎖型高級アルコール(A)および(C)を含有していない比較例1の毛髪保護剤、並びに直鎖型高級アルコール(B)を含有していない比較例2の毛髪保護剤を塗布した後にパーマネントウェーブ処理を施した毛髪では、やわらかさが劣っており、また、ウェーブ効率が小さく、毛髪変形剤の変形作用の減力が生じている。

Claims (2)

  1. 還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とで構成される毛髪変形剤を用いた毛髪変形処理の前に毛髪に適用される毛髪保護剤であって、
    炭素数が12〜14の直鎖型高級アルコール(A)、
    炭素数が15〜18の直鎖型高級アルコール(B)、および
    炭素数が19〜22の直鎖型高級アルコール(C)を含有しており、
    炭素数が15〜18の直鎖型高級アルコール(B)の含有量を100質量部としたとき、炭素数が12〜14の直鎖型高級アルコール(A)の含有量が30〜400質量部であり、炭素数が19〜22の直鎖型高級アルコール(C)の含有量が30〜400質量部であることを特徴とする毛髪保護剤。
  2. 請求項1記載の毛髪保護剤を用いた毛髪の処理方法であって、
    前記毛髪保護剤を毛髪に塗布した後、前記毛髪保護剤を洗い流すことなく、還元剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤とで構成される毛髪変形剤を用いて前記毛髪に変形処理を施すことを特徴とする毛髪の処理方法。
JP2007101228A 2007-04-09 2007-04-09 毛髪保護剤および毛髪の処理方法 Expired - Fee Related JP4936380B2 (ja)

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