JP4919856B2 - 移動ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、移動ロボットに関し、特に、監視区域を走行して当該監視区域の異常を検知し、遠隔の監視センタに異常信号を送信する移動ロボットに関する。
近年、路面上を自律的に移動する移動ロボットが種々実用化されている。このような移動ロボットとしては、障害物の存在や火災などの異常を検知すると遠隔の監視装置に異常信号を送信するものが知られるところである。
このような移動ロボットを用いた遠隔監視システムとして、特許文献1には、自動搬送車(移動ロボット)からトラブル情報が取り込まれると、ブザーを鳴らす等してモニター室の監視員に注意を喚起する自動搬送車の遠隔監視システムが開示されている。この特許文献1の遠隔監視システムは、ブザー鳴動により注意喚起を受けた監視員がモニターを見てトラブルの原因特定を行い、キーボードを操作して自動搬送車にトラブル解除信号と再起動信号を送信することで、ブザー鳴動を停止させるとともに自動搬送車の運行を再開させる。(0009段落〜0011段落)
特開2002−41145号公報
しかしながら、特許文献1の遠隔監視システムは、移動ロボットが異常を検出すると、その都度モニター室にてブザーが鳴動して注意喚起がなされるために、監視員が毎回異常の原因特定を行った上で移動ロボットの運行を再開させる作業を行う必要があり、監視員に多大な負担がかかるという問題がある。
特に、監視対象の警備を目的として昼夜を問わず移動する警備用途の移動ロボットについては、監視員の負担が著しく増大する可能性がある。
つまり、移動ロボットが移動しながら巡回警備する監視区域には、出入り口付近などの比較的重要度が高いエリアと、その他の比較的重要度が低いエリアとが混在している場合が多いが、特許文献1の遠隔監視システムでは、これら監視区域の何処で検出された異常に対しても一律にブザーを鳴動して監視員に確認を要求していたため、監視員は移動ロボットが重要性の低いエリアを移動中であるからといって休息をとることもできず、負担が生じる。
このような課題を解決すべく、本発明は、異常を検知した場所に応じて監視員に異常の確認を促すか否かを判別し、監視員の負担を軽減できる移動ロボットの提供を目的とする。
上記目的を達成するために本発明による移動ロボットは、監視区域の異常を検知する検知部を備えて前記監視区域を移動する移動ロボットであって、前記監視区域の現状態と、予め設定された前記監視区域における重要エリアとを記憶する記憶部と、前記検知部が異常を検知すると前記記憶部に異常状態を記憶させる異常処理手段と、前記検知部が異常を検知すると監視センタに異常信号を送信する通信制御手段と、自己の現在位置を検出する位置検出部と、前記検知部が異常を検知したときの前記現在位置が前記重要エリア外か否かを判定する位置比較手段と、自動復旧モードを含む複数の動作モードを管理するモード設定手段と、前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに、前記重要エリア外の位置において異常が検知されると、当該異常信号の送信を禁止するとともに当該異常状態を解除するための復旧処理を実行する復旧処理手段と、を備えること特徴としている。
移動ロボットは、自動復旧モードに設定されているときに予め設定された重要エリア外で異常を検知した場合には、異常検知にかかる異常信号の通報を禁止して、記憶部に記憶された異常状態を解除させるべく復旧処理を実行するよう作用する。他方、自動復旧モードに設定されていても重要エリア内で異常を検知した場合や、動作モードが自動復旧モードでない場合に異常を検知した場合には、異常信号を監視センタに通報する。
このように、自動復旧モードにおいては、異常を検知した場所に応じて、監視センタの監視員に異常の確認を要求するか否かを異ならせる。
これにより、予め許容されたエリア(重要エリア外)については監視センタの監視員の手を煩わせることなく、自動的に復旧処理を実行して、監視員の負担を低減することが可能となる。また、自動復旧モードであっても、監視員の確認なく復旧することが好ましくない重要なエリアでの異常については、異常検知に伴い異常信号を通報するので、重要な異常の速報性を維持し、監視センタにおいて監視員が対応することができる。
また、本発明による移動ロボットにおいて好ましくは、前記復旧処理手段が前記復旧処理を所定回数実行しても前記異常状態が解除されなければ、前記監視センタに異常信号を送信する。
移動ロボットは、復旧処理を所定回数実行しても異常状態から復旧しない場合に監視センタに異常信号を通報する。この所定回数は移動ロボットが異常状態を解除できないことを確認して異常を確定するに十分な回数を設定することが好適である。
これにより、自動的に復旧処理を実行した場合であっても、移動ロボットが異常状態を復旧できない場合には、かかる異常が監視センタに通報されるので、復旧困難な異常について監視員の判断により適切な対応をとることができる。
さらに、本発明による移動ロボットにおいて好ましくは、前記復旧処理手段が前記復旧処理を実行してから所定時間以内に前記異常状態が解除されなければ、前記監視センタに異常信号を送信する。
移動ロボットは、復旧処理を開始してから所定時間以内に異常状態から復旧しない場合に監視センタに異常信号を通報する。この所定時間は移動ロボットが復旧処理を実行するに十分な時間を設定することが好適である。
これにより、自動的に復旧処理を実行した場合であっても、移動ロボットが異常状態を復旧できない場合には、かかる異常が監視センタに通報されるので、復旧困難な異常について監視員の判断により適切な対応をとることができる。
また、本発明による移動ロボットにおいて好ましくは、更に、前記異常の検知により移動を停止させ、前記異常状態が解除されると移動を再開させる移動制御手段を備える。
さらに、本発明による移動ロボットにおいて好ましくは、前記記憶部は、更に、前記監視区域の異常を自動復旧禁止異常か自動復旧禁止異常以外の異常かに識別可能に設定した設定情報を記憶し、前記復旧処理手段は、前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに前記重要エリア外の位置で異常が検知された場合において、当該異常が前記自動復旧禁止異常以外であるときに限り当該異常信号の送信を禁止するとともに当該異常状態を解除するための復旧処理を実行する。
移動ロボットは、設定情報として自動復旧禁止異常か自動復旧禁止異常以外かを識別可能に設定された情報を記憶する。
設定情報は、自動復旧を禁止する自動復旧禁止異常が設定された情報、自動復旧を許容する自動復旧許容異常が設定された情報、自動復旧を禁止する自動復旧禁止異常と自動復旧を許容する自動復旧許容異常とが設定された情報の何れであってもよい。
そして、移動ロボットは、自動復旧モードに設定されているときに異常を検知すると、これが自動復旧禁止異常か否かを判別し、予め許容されたエリア(重要エリア外)で検知された異常であって、且つ自動復旧禁止異常以外であれば異常検知にかかる異常信号の通報を禁止して復旧処理を実行するよう作用する。他方、自動復旧モードに設定されていても検知した異常が自動復旧禁止異常である場合や、自動復旧モードに設定されていない場合には、異常信号を監視センタに通報する。
これにより、自動復旧モードにおいては、異常を検知した場所に応じた制御に加え、検知した異常の種別に応じて、監視センタの監視員に異常の確認を要求するか否かを異ならせることが可能となる。
即ち、予め許容されたエリア(重要エリア外)で検知された予め許容された異常種別については監視センタの監視員の手を煩わせることなく自動的に復旧処理を実行して監視員の負担を低減することが可能となる。
他方、自動復旧モード中に予め許容されたエリア(重要エリア外)で検知された異常であっても、監視員の確認なく復旧することが好ましくない重要な異常種別については、異常検知に伴い異常信号を通報するので、重要な異常の速報性を維持し、監視センタにおいて監視員が適切に対応することができる。
本発明に係る遠隔監視システムによれば、異常を検知する都度に監視センタに通報することを防止して、監視員の手を煩わせることなく復旧処理を実行し監視員の負担を低減することが可能となる。
また、異常を検知した場所に応じて、監視員の確認なく解除することが好ましくない重要なエリアでの異常については、異常検知に伴い異常信号を通報するので重要な異常の速報性を維持して監視員が適切に対応することができる。
また、移動ロボットが異常を復旧できない場合には、かかる異常を監視センタに通報するので、復旧困難な異常については監視員の判断により適切な対応をとることができる。
さらに、異常種別に応じて、監視員の確認なく解除することが好ましくない重要な異常種別については、異常検知に伴い異常信号を通報するので重要な異常の速報性を維持して監視員が適切に対応することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明に係る移動ロボットを用いた遠隔監視システムを示す概略図である。遠隔監視システムは、監視区域3を移動する移動ロボット1と、監視センタ2とを無線接続して構成される。
移動ロボット1は、建物4の外周となる監視区域3を警備するために使用され、監視区域3の路面上を移動しながら監視区域3内の異常の検出を行うものである。
移動ロボット1は、監視センタ2と無線接続されて監視区域3内の基準位置6に停止しており、自己の記憶したスケジュールにより、又は監視センタ2から受信する制御信号により、監視区域3内の巡回を開始する。そして、移動ロボット1は、周囲の画像や、検知した異常の所在などを監視センタ2に送信する。
図1において、建物4の周囲が、移動ロボット1が巡回する移動経路とされており、この移動経路には全長に渡りガイド5が固定的に設けられている。ガイド5は磁気材料より形成され、移動ロボット1は後述するガイド検知部にてガイド5を検出しながら当該ガイド5に沿って移動経路を移動するのである。また、監視区域3には、特に重要度の高い領域とそうでない領域とが混在しており、図1中に一点鎖線で囲まれた建物4周囲の領域が、本実施形態において特に重要度の高い重要エリア3aを示している。
また、ガイド5の中途には移動ロボット1のバッテリを充電する充電設備を備えた基準位置6が配置されている。移動ロボット1は、基準位置6からガイド5に沿って移動を開始して、ガイド5上の所定位置で一時的に停止して周囲を監視するなどの処理を実行しつつガイド5上の巡回を行い、基準位置6に到達すると巡回を終了する。
監視センタ2は、監視区域3の建物4内で監視員が駐在する遠隔監視装置20を備えた施設であり、遠隔監視装置20のオペレータとなる監視員が移動ロボット1から伝送される情報により監視区域3を監視している。なお、これに限らず、監視センタは、警備会社などが運営する遠隔の施設に設けられて、監視員が、通信網及び無線基地局を介して移動ロボットから遠隔監視装置20に伝送される情報により監視区域を監視する構成としてもよい。
遠隔監視装置20は、移動ロボット1から異常信号を受信するとブザーなどの報知部を作動させて監視員に注意喚起し、異常の確認を要求する。監視員は、移動ロボット1から受信する情報を参照して移動ロボット1を異常状態(異常を検知した状態)から復旧させてもよいと判断できれば移動ロボット1に制御信号を送信して、移動ロボット1を異常状態から復旧させる。また、監視員は、移動ロボット1から受信する情報を確認して、監視区域3に非常事態が発生したことが認められると移動ロボット1を遠隔操作してかかる非常事態に対処させたり、警備員を現場に急行させるなどの対応をとる。
また、遠隔監視装置20は、移動ロボット1に自動復旧信号を送信して移動ロボット1を自動復旧モードに設定する。移動ロボット1は自動復旧モードに設定されると、異常を検出したときに自動的に復旧処理を実行し異常状態を復旧して巡回を継続する。これにより、監視センタ2が無人となる場合であっても移動ロボット1を用いて監視区域3を警備できる。
<移動ロボット>
次に、図2に基づき移動ロボット1の構成について説明する。図2は、移動ロボット1の構成を示すブロック図を示している。
移動ロボット1は、制御部11、検知部12、通信部13、移動手段14、自己位置検出部15、記憶部16を備えて構成される。
検知部12は、移動ロボット1が移動するために必要な情報と、監視区域3を監視するための情報を取得する手段であって、撮像ユニット121、障害物検知部122、近傍物体検知部123、火災検知部124、ガイド検知部125を含んで構成される。
撮像ユニット121は、カメラ、画像処理ボード等により実現され、移動ロボット1の周囲を撮像し、制御部11に画像を出力する。また、撮像ユニット121は、撮像した画像を画像処理して所定以上の大きさの移動物体を検出する。画像処理手法については種々の方法が提案されており、ここでは詳述しない。また、撮像ユニット121は、カメラが遮蔽されたり画像が撮像できなくなるなど画像機器の異常を検出する。撮像ユニット121は、移動物体や画像機器の異常が検出されると制御部11に異常検知信号を出力する。
障害物検知部122は、移動ロボット1の進行方向前方の空間を走査するレーザセンサにて構成され、移動ロボット1と物体との相対位置の情報を取得し障害物を検出する。障害物検知部122は、監視区域3における既設物の位置情報を記憶しており、移動ロボット1の現在位置に応じて検出した物体の相対位置の情報と既設物位置とを比較して既設物以外に検出された物体を障害物として判定する。障害物が検出されると制御部11に異常検知信号を出力する。
近傍物体検知部123は、移動ロボット1の周囲に設けられた測距センサにて構成され、移動ロボット1の近傍(例えば40cm以内)に存在する物体を検知する。近傍の物体を検出すると制御部11に異常検知信号を出力する。
火災検知部124は、炎が発生した時に発生する紫外線を検出する紫外線センサにて構成され、センサの出力に基づき火災の発生を判定する。火災の発生を検出すると制御部11に異常検知信号を出力する。
ガイド検知部125は、移動ロボット1の底部に設けられた磁気センサにて構成され、磁気材料を含んだガイド5を巡回中に検出し制御部11にガイド検出信号を出力している。巡回中に、ガイド検知部125が、ガイド5を検出できないと制御部11に異常検知信号を出力する。
ここで、検知部12から出力する異常検知信号は、移動物体検知、画像機器異常、障害物検知などの異常種別を少なくとも含んでいる。
制御部11は、CPU、メモリ等により実現され、メモリに記憶されている各種プログラムにしたがって移動ロボット1の各部を制御し、異常処理手段112と通信制御手段111とモード設定手段115と位置比較手段116と復旧処理手段113と移動制御手段114とを実行する。
異常処理手段112は、検知部12各部から異常検知信号が入力されると、この異常検知信号の異常種別ごとに異常が発生したと判定する。そして、異常処理手段112は、記憶部16に異常状態を記憶する。
また、異常処理手段112は、異常の発生を判定すると、移動ロボット1の現在位置と記憶部16に記憶された現在の動作モードとに基づいて、通信制御手段111への異常信号送信指示や、復旧処理手段113への復旧処理実行指示などの処理を行う。
通信制御手段111は、通信部13を制御して監視センタ2と信号を送受信する。通信制御手段111は、自己位置検出部15が検出する現在位置や撮像ユニット121が撮像した画像情報を符号化して所定の単位時間(例えば1/5秒)ごとに通信部13より監視センタ2に送信し、また監視センタ2から受信した信号を復号して各部に出力する。また、通信制御手段111は、異常処理手段112の指示出力に基づき、検知部12が検知した異常の種別などを含む異常の情報を符号化して通信部13より監視センタ2に異常信号を送信する。また、通信制御手段111は、モード設定手段115にて移動ロボット1の動作モードが設定されると、設定されたモードを示すモード設定信号を監視センタ2に送信する。
モード設定手段115は、移動ロボット1の動作モードを設定する手段である。本実施形態では、動作モードとして、監視センタ2に異常信号を通報して監視員に異常の確認を要求する通常モード、および、重要エリア3a外の異常については監視センタ2に異常通報することなく監視員に異常の確認を要求しない自動復旧モードが用意されている。
モード設定手段115は、監視センタ2から自動復旧信号を受信すると動作モードを自動復旧モードに設定して自動復旧モードを記憶部16に記憶する。また、モード設定手段115は、監視センタ2から自動復旧終了信号を受信すると動作モードを通常モードに設定して通常モードを記憶部16に記憶する。
なお、モード設定手段115は、予め設定された所定のモード設定スケジュールに応じて動作モードを設定してもよい。
位置比較手段116は、記憶部16に記憶された移動ロボット1の現在位置と、記憶部16に記憶された重要エリア3aの情報とを比較して、異常検知時の移動ロボット1の位置が重要エリア3a内の位置であるか否かを判定する。そして、異常処理手段112は、異常を判定したときの動作モードが自動復旧モードであり、現在位置が重要エリア3aのエリア外であれば、復旧処理手段113に復旧処理実行指示を出力する。
復旧処理手段113は、異常処理手段112の指示出力に基づき、後述する復旧処理を実行する。復旧処理手段113は、復旧処理により、記憶部16に記憶されている異常状態が継続しているか否かを判別し、継続していなければ、異常状態を解除して、移動ロボット1を異常状態から復旧させる。
移動制御手段114は、後述する巡回情報162やガイド検出信号などに基づいて移動手段14を駆動させる。移動手段14は、車体左右の各前後に設けられる車輪と車輪を駆動するモータとからなる。移動ロボット1は、モータにより前後何れかの左右輪を各独立に駆動して、ガイド5に追従するよう走行するのである。また、移動制御手段114は、異常処理手段112にて異常発生と判定されると、移動手段14の駆動を停止して移動ロボット1を停止させる。
自己位置検出部15は、左右両輪のモータ回転軸の回転量を検出し、この左右輪の回転量から移動ロボット1の走行距離や旋回角を算出して、基準位置6からの推測航法(デッドレコニング)により現在位置を算出する。この現在位置は、監視区域3の所定位置を原点位置(X0,Y0)とした二次元平面上における座標情報(Xx,Yy)として算出される。算出された現在位置は記憶部16の現在位置情報161に記憶される。また、自己位置検出部15は、移動ロボット1が監視区域3を移動して基準位置6に到達すると、記憶部16に記憶された基準位置6の位置情報で現在位置を補正する。
なお、自己位置検出部15は、GPSにより緯度経度情報からなる現在位置を算出するよう構成されてもよい。
記憶部16は、メモリ等により実現され、移動ロボット1の各種処理に使用される情報を記憶している。記憶部16が記憶する情報には、自己位置検出部15にて算出された移動ロボットの現在位置を所定数バッファする現在位置情報161と、巡回のスケジュールや経路、基準位置6の位置情報などが記憶された巡回情報162と、現在異常または正常どちらの状態であるかを示す現状態163の情報と、現在の動作モード164と、監視区域3において特に重要度の高いエリアを示す重要エリア情報165とが含まれる。なお、記憶部16は、本実施形態では説明のため制御部11と独立に記載しているが、これに限定されるものでなく、制御部11が備えるメモリにて実現されてもよい。
記憶部16に記憶される現状態163の情報は、検知部12各部が検出した異常状態を示すテーブルである。図4(a)に現状態163の一例を示す。図4(a)に示すように、現状態163には、異常処理手段112により、異常が判定されると該当する異常種別に「異常」が記憶され異常状態として保持される。例えば、図4(a)では、No.03欄において障害物検知部122が異常種別「障害物検知」の異常状態であることが記憶されている。そして、後述する復旧処理により、現状態として記憶された「異常」が消去され異常状態が解除される(「正常」となる)。
記憶部16の重要エリア情報165は、予め遠隔制御装置20からの制御信号により設定された監視区域3において特に重要度の高いエリア3aを示す情報である。重要エリア3aとしては、監視領域3において重要度が高く速報性が求められるエリアが設定される。本実施形態では、図1において、一点鎖線で囲まれた建物4の周囲領域が、監視区域3における重要エリア3aとして設定された例について説明する。また、本実施形態では、重要エリア3aは矩形の領域として設定される。
重要エリア情報165には、この矩形に設定された重要エリア3aの各頂点の座標情報が記憶される。この座標情報は、移動ロボット1の現在位置情報161と同じく、監視区域3の所定位置を原点位置(X0,Y0)とした二次元平面上における位置座標である。
なお、本実施形態においては重要エリア3aを矩形の領域としているが、これに限定されず楕円や任意の多角形の領域として設定されてもよく、また移動経路となるガイド5上の所定の2地点間を重要エリア3aとして設定してもよい。
また、移動ロボット1の自己位置検出部15が、GPSを用いて緯度経度情報からなる現在位置を算出するよう構成された場合には、重要エリア情報165には重要エリア3aを示す情報として緯度経度情報が記憶される。
<遠隔監視装置>
次に、図3を参照して遠隔監視装置20の構成を説明する。図3は、遠隔監視装置20の構成を示すブロック図を示している。
遠隔監視装置20は、監視センタ2に設けられて移動ロボット1と無線接続される。監視センタ2では、監視員が移動ロボット1から伝送される情報により監視区域3を監視する。
遠隔監視装置20は、制御部21、表示部22、報知部23、操作部24、記憶部25、通信部26を備えて構成される。
表示部22は、液晶モニタやCRTなどで構成される。表示部22には、操作部24によるコマンド入力のためのメニュー画面と、監視区域3の地図情報と移動ロボット1の位置表示、移動ロボット1の撮像した画像、移動ロボット1が検出した異常の情報、移動ロボット1の動作モードなどが表示される。
報知部23は、ブザーなどで構成され、遠隔監視装置20が移動ロボット1から異常信号を受信したときなどに動作して監視員に注意喚起し、表示部22に表示される異常の確認を要求する。
操作部24は、キーボードやポインティングデバイス、ジョイスティックなどで構成され、監視員によって操作されて、異常を確認するコマンド入力や移動ロボット1を遠隔制御するための所定のコマンド入力が行われる。操作部24から入力されるコマンドとしては、移動ロボット1の動作モードを設定するコマンド、移動ロボット1から受信した異常の情報を確認するコマンド、移動ロボット1を異常状態から復旧させるコマンド、監視区域3の重要エリア3aを設定するコマンドなどのほか、記憶部25に記憶された過去の異常履歴や画像を確認するコマンド、移動ロボット1の移動を開始/停止させるコマンド、移動ロボット1を手動操縦するコマンド、巡回のスケジュールを設定するコマンドなどがある。
制御部21は、CPU、メモリ等により実現され、メモリに記憶されている各種プログラムにしたがって遠隔監視装置20の各部を制御するとともに、通信制御手段211を実行する。
通信制御手段211は、通信部26を制御して移動ロボット1と信号を送受信する。即ち、通信制御手段211は、移動ロボット1から受信する現在位置や画像情報、異常信号などを復号して制御部21に出力する。また、通信制御手段211は、操作部24から入力された移動ロボット1を遠隔制御するコマンドを符号化して通信部26より移動ロボット1に送信する。特に、本実施形態において、通信制御手段211は、移動ロボット1を異常状態から復旧するコマンドが入力された場合に手動復旧信号を移動ロボット1に送信し、また、操作部24から移動ロボット1の動作モードを自動復旧モードに設定するコマンドが入力された場合に自動復旧信号を移動ロボット1に送信し、更に、移動ロボット1の動作モードを通常モードに設定するコマンドが入力されると自動復旧終了信号を移動ロボット1に送信する。
記憶部25は、メモリ等により実現され、遠隔監視装置20の各種処理に使用される情報を記憶している。記憶部25が記憶する情報には、監視画像251、異常履歴252、ロボット動作モード253がある。なお、記憶部25は、本実施形態では説明のため制御部21と独立に記載しているが、これに限定されるものでなく、制御部11が備えるメモリにて実現されてもよい。
監視画像251は、移動ロボット1から受信する撮像ユニット121で撮像した画像を蓄積したものである。監視画像251には、移動ロボット1から受信する画像が、撮像時刻、および画像番号と対応付けされて順次蓄積記憶される。
異常履歴252は、移動ロボット1から受信する異常信号の情報を蓄積したものである。 図4(b)に異常履歴252の一例を示す。図4(b)に示すように、異常履歴252には、異常の内容となる異常種別と、その検知時刻、異常を検知したときの位置、異常を検知したときに撮像した画像の画像番号とが記録される。
例えば、図4(b)においてNo.01欄には、異常種別として障害物検知部122による「障害物検知」が記録され、かかる異常を検知した時刻が0時35分10秒であること、監視区域3において異常を検知した位置の座標がX1,Y1であること、異常を検知したときの画像がVaであることが記録されている。
また、図4(b)においてNo.03欄には、異常内容として撮像ユニット121の撮像部が遮蔽されたり画像が撮像できなくなるなどした「画像機器の異常」であることが記録され、No.05欄には、異常内容として撮像ユニット121の画像処理により移動物体が検出された「移動体検知」異常であることが記録されている。
なお、図4(b)に示す例では、発生日毎に履歴のテーブルが別れているが、一つのテーブルに複数日の異常履歴を記録する構成としてもよい。
ロボット動作モード253は、移動ロボット1の現在の動作モードを記憶する。ロボット動作モード253には、移動ロボット1からモード設定信号を受信したときに、移動ロボット1に設定された動作モードが記憶される。
<動作の説明>
次に、本実施形態の遠隔監視システムの動作について順に説明する。はじめに、移動ロボット1の動作の概要を説明する。
移動ロボット1は、巡回情報162に記憶した巡回開始の時刻になると、又は、監視センタ2から移動開始を示す制御信号を受信すると、移動制御手段114が移動手段14の駆動を開始してガイド5に沿って移動を開始する。そして、通信制御手段111により、撮像ユニット121が撮像する画像及び自己位置検出部15にて検出される現在位置の情報が逐次監視センタ2に送信される。移動の途中において、検知部12からの入力により異常処理手段112が異常と判定すると、異常状態であることが現状態163に記憶される。このとき、移動制御手段114は移動手段14の駆動を停止して移動を停止させる。そして、かかる異常状態が解除されると移動制御手段114は移動手段14を駆動して移動を再開させる。
次に、移動ロボット1の動作モード設定処理について説明する。図5は移動ロボット1の動作モード設定処理を示すフローチャートである。
移動ロボット1のモード設定手段115は、記憶部16の動作モード164を参照して現在の動作モードを確認する(ステップST11)。通常モードであれば、監視センタ2からの自動復旧信号を待ち受ける(ステップST12)。
監視センタ2の遠隔監視装置20は、監視員から移動ロボット1の動作モードを設定するコマンドが入力されると、この入力に応じて移動ロボットに自動復旧信号又は自動復旧終了信号を送信する。モード設定手段115は、自動復旧信号を受信すると(ステップST12−Yes)、動作モードを自動復旧モードに設定して、記憶部16に動作モード164として自動復旧モードを記憶し、更に該自動復旧モードが設定された時刻として現在時刻を記憶する(ステップST13)。そして、監視センタ2に自動復旧モードに設定したことを示すモード設定信号を送信し、自動復旧モードの設定が完了したことを通知する(ステップST14)。
また、現在の動作モードが自動復旧モードであれば、監視センタ2からの自動復旧終了信号を待ち受ける(ステップST15)。自動復旧終了信号を受信すると(ステップST15−Yes)、モード設定手段115は動作モードを通常モードに設定して、記憶部16に動作モード164として通常モードを記憶し、更に該通常モードが設定された時刻として現在時刻を記憶する(ステップST16)。そして、監視センタ2に通常モードに設定したことを示すモード設定信号を送信し、通常モードの設定が完了したことを通知する(ステップST17)。
次に、移動ロボット1の異常検知時の処理について説明する。
図6は移動ロボット1の異常検知時の処理を示すフローチャートである。移動の途中において、制御部11に検知部12からの異常検知信号が入力すると図6の処理が開始される。
異常処理手段112は、検知部12からの入力により異常の存在を判定して、記憶部16の現状態163において該当する異常種別を「異常」として記憶し異常状態を記憶させる(ステップST21)。このとき、並行して実行される移動制御手段114の移動制御処理により、移動ロボット1は移動を停止している。
そして、異常処理手段112は、動作モード164を参照して現在の動作モードを判別する(ステップST22)。
動作モードが通常モードであれば(ステップST22−No)、異常処理手段112は通信制御手段111に当該異常の種別などを含む異常信号を監視センタ2に送信させ(ステップST23)、監視センタ2からの手動復旧信号を待ち受ける(ステップST24)。
監視センタ2では、異常信号を受信すると遠隔監視装置20の報知部23が動作して監視員に報知するとともに表示部22に移動ロボット1が検出した異常の情報が表示される。監視員は必要に応じて移動ロボットを遠隔制御するためのコマンド入力や警備員への急行指示などの対応をとる。そして、遠隔監視装置20は、監視員より異常状態を解除するコマンドが入力されると手動復旧信号を移動ロボット1に送信する。
ステップST24において、手動復旧信号を受信すると(ステップST24−Yes)、復旧処理手段113に手動復旧処理を実行させる(ステップST25)。手動復旧処理については後述する。そして、手動復旧処理が終了するとステップST26に進み、異常状態から復旧したか否かが判定される。復旧完了していれば(ステップST26−Yes)、処理を終了する。そして、並行して実行される移動制御手段114の移動制御処理により、移動ロボット1は移動を再開する。また、復旧が完了していなければ、即ち異常状態が継続していれば(ステップST26−No)、ステップST24へと処理を戻して再度手動復旧信号を待ち受ける。
他方、ステップST22において、現在の動作モードが自動復旧モードであれば(ステップST22−Yes)、位置比較手段116の判定出力より、異常を検知したのは重要エリア3aの内外何れであるかを判別する(ステップST27)。
重要エリア3a内で異常が検知された場合(ステップST27−Yes)、ステップST23へと処理を進めて、通信制御手段111より監視センタ2に異常信号を送信させる(ステップST23)
このように、自動復旧モードでない場合には、全ての異常を監視員に報知し確認させて的確な対応をとることが可能となる。また、自動復旧モードにおいても、監視員の確認なく復旧することが好ましくない重要なエリアにおいて検知した異常については、自動復旧を禁止して異常信号を通報するので、重要な異常の速報性を維持して監視員に異常報知できる。
他方、重要エリア3a外で異常が検知された場合には(ステップST27−No)、自動復旧処理を実行する(ステップST28)。自動復旧処理については後述する。
そして、自動復旧処理が終了するとステップST29に進み、異常状態から復旧したか否かが判定される。復旧完了していれば(ステップST29−Yes)、処理を終了する。そして、並行して実行される移動制御手段114の移動制御処理により、移動ロボット1は移動を再開する。
このように、移動ロボット1は、自動復旧モード中に検知された、重要エリア3a外の異常については、異常信号を監視センタ2に送信することなく、復旧処理を実行し、復旧が完了すると自動的に巡回を再開するのである。
また、復旧が完了していなければ、即ち異常状態が継続していれば(ステップST29−No)、ステップST23へと処理を進めて通信制御手段111より監視センタ2に異常信号を送信させる(ステップST23)
このように、自動復旧処理によって異常状態を解除できなかった場合には、異常信号を通報して、監視員の判断で手動復旧信号の送信や警備員への急行指示など適切な対応を取ることが可能となる。
次に、移動ロボット1の復旧処理手段113による手動復旧処理について説明する。図7は図6のステップST25にて実行される手動復旧処理を示すフローチャートである。
復旧処理手段113は、検知部12各部の現在の検知状態を確認して(ステップST41)、現状態163に異常状態として記憶されている異常が検知されるか否かを判別する(ステップST42)。
ここで、検知部12の検知状態の確認処理は、検知部のタイプによって処理が異なる。例えば、異常を検知している間継続して異常検知信号を出力するタイプの検知部であれば、信号を出力していないことを確認すると、異常を検知していないことが確認でき、異常を検知したときにワンショットで異常検知信号を出力するタイプの検知部であれば、検知部に問い合わせ信号を出力することで現在の検知状態を応答させて、異常を検知しているか否かを確認する。
現状態163に異常状態として記憶された異常が既に検知されない場合には(ステップST42−No)、現状態163に記憶された異常を消去して移動ロボット1の異常状態を解除する(ステップST43)。そして、復旧の完了と判定して通信制御部111より監視センタ2に復旧OK信号を送信させ(ステップST44)、処理を終了する。この結果、図6のステップST26において復旧完了(ステップST26−Yes)と判定され、移動ロボット1は移動を再開する。
このように、復旧処理手段113は、現状態163に記憶された異常が継続して検知されない場合には、異常状態から復旧させる。
他方、ステップST42において、現状態163に異常状態として記憶されている異常が再度検知された場合には(ステップST42−Yes)、異常状態を解除できないと判定して通信制御部111より監視センタ2に復旧NG信号を送信させ(ステップST45)、処理を終了する。この結果、図6のステップST26において復旧が完了していない(ステップST26−No)と判定される。
次に、移動ロボット1の復旧処理手段113による自動復旧処理について説明する。図8は図6のステップST28にて実行される自動復旧処理を示すフローチャートである。
復旧処理手段113は、自動復旧処理を実行すると、処理回数Nとして1を記憶する(ステップST51)。そして、復旧処理手段113は、上述したステップST41、ST42と同様に、検知部12各部の現在の検知状態を確認して(ステップST52)、現状態163に異常状態として記憶されている異常が検知されるか否かを判別する(ステップST53)。
このように、移動ロボット1は、自動復旧モード中に検知された、自動復旧禁止異常161以外の異常については、異常信号を監視センタ2に送信することなく、復旧処理を実行する。
現状態163に異常状態として記憶された異常が既に検知されない場合には(ステップST53−No)、現状態163に記憶された異常を消去して移動ロボット1の異常状態を解除する(ステップST54)。そして、復旧の完了と判定して(ステップST55)、処理を終了する。この結果、図6のステップST29において復旧完了(ステップST29−Yes)と判定され、移動ロボット1は移動を再開する。
他方、ステップST53において、現状態163に異常状態として記憶されている異常が再度検知された場合には(ステップST53−Yes)、処理回数Nに1を加算する(ステップST56)。そして、ステップST57において、処理回数Nが所定の処理終了回数(例えば7回)に達したか否かを判定する(ステップST57)。
処理回数Nが処理終了回数(7回)に達していなければ(ステップST57−No)、ステップST52に処理を戻して、再度復旧処理を繰り返す。即ち、再度検知状態を確認して(ステップST52)、現状態163に異常状態として記憶されている異常が検知されるか否かを判別する(ステップST53)。
復旧OKと判定されることなくステップST52、ST53の復旧処理を繰り返した場合において、ステップST57で処理回数Nが処理終了回数(7回)に達すると判定されると(ステップST57−Yes)、ステップST58へと処理を進める。
ここで、処理終了回数は、復旧処理の繰り返し限度となる回数であり、図8に示される一連の自動復旧処理において異常が復旧できなかったことを判定する(異常を確定する)基準となる値である。即ち、復旧処理手段113は、ステップST57で処理回数Nが処理終了回数に達すると判定されると、ステップST58,ST59において、当該自動復旧処理における最後の復旧処理を実行することとなる。
そして、復旧処理手段113は、ステップST58において、ステップST52と同様に、検知部12各部の現在の検知状態を確認して(ステップST58)、現状態163に異常状態として記憶されている異常が検知されるか否かを判別する(ステップST59)。現状態163に異常状態として記憶された異常が検知されなければ(ステップST59−No)、ステップST54へと処理を進めて移動ロボット1の異常状態を解除し(ステップST54)、復旧の完了と判定して(ステップST55)、処理を終了する。
他方、ステップST59において、現状態163に異常状態として記憶されている異常が再度検知された場合には(ステップST59−Yes)、復旧処理を繰り返し実行しても異常状態を解除(復旧)できないと判定して(ステップST60)、処理を終了する。この結果、図6のステップST29において復旧が完了しなかったと判定され(ステップST29−No)、通信制御手段111より監視センタ2に異常信号が送信される(ステップST23)。
このように、自動復旧処理によって異常状態を解除できなかった場合には、異常信号を通報して、監視員に異常の確認を要求するのである。
以上に本実施形態による移動ロボットを用いた遠隔監視システムについて説明した。しかしながら本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示す変形例を適宜組み合わせて実現されてもよい。以下に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態では、移動ロボット1は、自動復旧モード時において、異常を検知した場所が重要エリア3a以外であれば自動復旧処理を実行する例について説明したが、これに限定されず、更に、検知した異常の種別を加味して自動復旧処理の実行可否を判定するようにしてもよい。
即ち、重要性の高い異常種別を自動復旧禁止異常として予め設定し、この自動復旧禁止異常に分類された異常については、重要エリア3a以外で検知された場合であっても自動復旧処理を実行することなく、監視センタ2に異常信号を送信する。
この場合、移動ロボット1は、検知部12にて検知した異常が自動復旧禁止異常か自動復旧禁止異常以外かを識別可能に設定された情報を設定情報として記憶部16に記憶する。
そして、図6のフローチャートにおいてステップST27とST28の間に自動復旧禁止異常か否かを判断する処理を設け、ステップST27にて重要エリア3a外で異常が検知された場合(ステップST27−No)で尚且つ検知された異常が自動復旧禁止異常でない場合に、自動復旧制御処理を実行する(ステップST28)よう制御する。
重要エリア3a外で異常が検知された場合(ステップST27−No)であっても、検知された異常が自動復旧禁止異常であれば、ステップST23へと処理を進めて通信制御手段111より監視センタ2に異常信号が送信される(ステップST23)。
これにより、重要エリア3a外であっても、緊急性の高い重要な異常を検知した場合には、速報性を維持して監視員が対応することができる。
また、本実施形態では自動復旧処理において復旧処理を繰り返す回数(処理終了回数)により復旧できないことを判定する例について説明したが、この繰り返し回数による制限に替えて、復旧処理を繰り返し実行する時間について制限を設定するようにしてもよい。即ち、この場合には、ステップST51において計時を開始し、ステップST57においてかかる計時が規定の処理終了時間(例えば30秒)に達したか否かが判定される。ステップST57において、規定の時間に達していなければ、ステップST52、ST53の復旧処理を繰り返し、規定の時間に達するとステップST58,ST59に処理を進めて、かかる自動復旧処理における最後の復旧処理を実行する。
これにより、繰り返し回数を制限する場合に比べて、検知部によって復旧処理に要する時間が異なる場合であっても、自動復旧処理において復旧できないことを判定するまでの時間を略一定とすることが可能となるというメリットがある。
また、移動ロボット1は、自動復旧モード中において、検知した異常種別、異常を検知した時刻および復旧した時刻を異常履歴として記憶部16に記憶し、動作モードが自動復旧モードから通常モードに設定されたときにモード設定信号とともに、自動復旧モード中に記憶した異常履歴を監視センタ2に送信するようにしてもよい。監視センタ2では受信した異常履歴を記憶部25に記憶し、表示部22に表示する。これにより、監視員が、確認していない自動復旧モード中の異常を後から確認することが可能となる。
本発明に係る遠隔監視システムを示す概略図 移動ロボットの構成を示すブロック図 遠隔監視装置の構成を示すブロック図 移動ロボットの現状態及び遠隔監視装置の異常履歴を示す図 移動ロボットの動作モード設定処理を示すフローチャート 移動ロボットの異常検知時の処理を示すフローチャート 移動ロボットの手動復旧処理を示すフローチャート 移動ロボットの自動復旧処理を示すフローチャート
符号の説明
1 移動ロボット
2 監視センタ
3 監視区域
3a 重要エリア
4 建物
5 ガイド
6 基準位置
11 制御部
111 通信制御手段
112 異常処理手段
113 復旧処理手段
114 移動制御手段
115 モード設定手段
116 位置比較手段
12 検知部
13 通信部
14 移動手段
15 自己位置検出部
16 記憶部
161 現在位置情報
162 巡回情報
163 現状態
164 動作モード
165 重要エリア情報
20 遠隔監視装置
21 制御部
211 通信制御手段
22 表示部
23 報知部
24 操作部
25 記憶部
26 通信部

Claims (5)

  1. 監視区域の異常を検知する検知部を備えて特に重要度の高い重要エリアとそれ以外のエリアとが混在した前記監視区域を移動する移動ロボットであって、
    前記監視区域の現状態と、予め設定された前記監視区域における前記重要エリアとを記憶する記憶部と、
    前記検知部が異常を検知すると前記記憶部に異常状態を記憶させる異常処理手段と、
    前記検知部が異常を検知すると監視センタに異常信号を送信する通信制御手段と、
    前記監視区域における自己の現在位置を検出する位置検出部と、
    前記検知部が異常を検知したときの前記現在位置が前記重要エリア外か否かを判定する位置比較手段と、
    自動復旧モードを含む複数の動作モードを管理するモード設定手段と、
    前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに、前記重要エリア外の位置において異常が検知されると、当該異常信号の送信を禁止するとともに当該異常状態を解除するための復旧処理を実行する復旧処理手段と、を備え、
    前記自動復旧モードでないときは、前記検知部が異常を検知すると前記監視センタに異常信号を送信してセンタからの指示を待ち受けし、前記自動復旧モードであるときは、前記重要エリア内に自己が位置するときに異常を検知すると前記監視センタに異常信号を送信してセンタからの指示を待ち受けし、前記重要エリア外に自己が位置するときに異常を検知すると前記復旧処理手段が復旧処理を実行しても前記異常状態が解除されない場合に前記監視センタに異常信号を送信することを特徴とした移動ロボット。
  2. 前記復旧処理手段が前記復旧処理を所定回数実行しても前記異常状態が解除されなければ、前記監視センタに異常信号を送信する請求項1に記載の移動ロボット。
  3. 前記復旧処理手段が前記復旧処理を実行してから所定時間以内に前記異常状態が解除されなければ、前記監視センタに異常信号を送信する請求項1に記載の移動ロボット。
  4. 更に、前記異常の検知により移動を停止させ、前記異常状態が解除されると移動を再開させる移動制御手段を備えた請求項1から3の何れかに記載の移動ロボット。
  5. 更に、前記自動復旧モードであるときに検知した異常の履歴を前記記憶部に記憶し、前記動作モードが前記自動復旧モードから他のモードに設定されたときに、前記自動復旧モード中に記憶した前記異常の履歴を前記監視センタに送信する請求項1から4の何れかに記載の移動ロボット。
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