JP4915128B2 - 窒化物半導体ウエハ及びその製造方法 - Google Patents

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本件発明は、III−V族窒化物半導体から成る窒化物半導体素子を形成するための窒化物半導体ウエハに関し、特に、結晶品質と量産性に優れた窒化物半導体ウエハとその製造方法に関する。
III−V族の窒化物半導体は、緑色〜紫外及び白色発光ダイオード、緑色〜紫外レーザダイオード、フォトダイオード、HEMT等の種々の電子デバイスに用いられている。
従来の窒化物半導体を応用する電子デバイスは、一般に、サファイアあるいは炭化珪素といった、堆積する窒化物半導体層と異なる異種ウエハの上に造られている。最もよく使われる有機金属化学的気相成長法(以下、「MOCVD法」)では、アンモニアと金属有機化合物からGaNが気相成長するが、バルク単結晶層の生成は不可能であった。また、バッファ層の利用によって単位面積あたりの転位数が減らされるが、この方法では約10/cmまでにしか低減できないのが現状である。
そこで、最近では窒化物半導体層の欠陥密度を低減させるために横方向成長法が使われている(例えば、特許文献1)。この方法では、サファイアウエハの上にGaN層を成長させ、その上にさらに線状あるいは網状のSiOを堆積させる。このように準備された基板に対しGaNの横方向成長が行われることによって、GaNの転位密度が約10/cm以下に抑制される。
窒化物半導体を応用した電子デバイスは、半導体層に存在する転位や応力によって素子寿命を含めた基本特性が大きく左右される。しかし、サファイア等の異種ウエハを用いたヘテロエピタキシャル成長を行っている限り、転位や応力の低減には限界がある。そこでサファイア等の異種ウエハに代えて、ホモエピタキシャル成長が可能な窒化物半導体ウエハ上を作製する試みがされている。
例えば、横方向成長法によって低転位密度のGaN層を形成した後、さらにハライド気相成長法(以下、「HVPE法」)等によってGaN層を厚膜に成長し、その後サファイアウエハを除去すれば、GaN単結晶から成るウエハを得ることができる(特許文献2)。
また、GaN単結晶を直接成長させることも種々検討されている。例えば、HNP法(非特許文献1)においては、溶解したガリウムの中で、つまり液相で結晶の成長を行い,10mm程度のGaN結晶を生成している。尚、ガリウム内に十分な窒素を溶解させるには、温度を1500℃、窒素の圧力を15kbarに設定する必要がある。一方、比較的低温、低圧でGaN単結晶を成長させる方法として、超臨界アンモニアの利用も提案されている(非特許文献2、3等)。
さらに、特許文献3では、GaN単結晶インゴットを成長方向と平行な面でスライス加工してウエハとすることが提案されている。具体的には、まず、GaAs基板上に横方向成長法を用いながらGaNをc軸成長させて数cmの厚さを有するGaNインゴットを作製する。このGaNインゴットからC面、M面、A面を有するGaN種結晶を形成する。そして、各GaN種結晶上にc軸、m軸、又はa軸成長させたGaN単結晶から、成長方向に平行な面(c軸成長であればA面又はM面、m軸成長であればA面又はC面、a軸成長であればM面又はC面)にスライスし、GaN単結晶ウエハを作製する。この方法は、転位が成長方向に平行に走ることを利用して、低転位密度のGaN単結晶ウエハを得ようとするものである。
特開平11−43398号公報 特開平10−312971号公報 特開2002−29897号公報 特表2004−533391号公報 "Prospects for high-pressure crystal growth of III-V nitrides" S, Porowski et al., Inst.Phys.Conf.Series, 137, 369 (1998) "Ammono method of BN, AlN, and GaN synthesis and crystal growth" R. Dwilinski et al., Proc. EGW-3, Warsaw, June 22-24, 1998, MRS Internet Journal of Nitride Semiconductor Research "Crystal Growth of gallium nitride in supercritical ammonia" J. W. Kolis et al., J. Cryst. Growth 222, 431-434 (2001)
しかしながら、上記従来の窒化物半導体ウエハの製造方法では、十分に低い転位密度と広いウエハ面積を両立することは困難であった。
例えば、特許文献2のような横方向成長法と異種基板の剥離によって窒化物半導体ウエハを製造すれば、従来の異種ウエハと同様に広い面積を持った窒化物半導体ウエハを得ることができる。しかしながら、横方向成長法の過程で、SiOマスク上は転位が減少するが、SiOマスク同士の開口部には異種ウエハとの界面で発生した転位がそのまま残る。従って、ウエハ内に局所的に高転位密度の領域が残ってしまう。
また、非特許文献1のHNP法や、非特許文献2又は3の超臨界アンモニアを利用した成長方法では、転位密度の低いGaN単結晶が得られるものの、従来の異種ウエハのようなインチサイズのウエハを量産性良く作製することは困難である。
さらに、特許文献3の方法によれば、理論上は、転位密度が全面に渡って低く、かつ、インチサイズの広さを持った窒化物半導体ウエハを製造することが可能である。しかしながら、特許文献3の方法によってインチサイズのウエハを製造するには、GaN単結晶を少なくとも数cm以上の厚さに成長する必要がある。ところが、現状の気相成長技術では、数cm以上の厚さにGaN単結晶を成長しようとした場合、種々の問題が発生する。例えば、一般的なHVPE法によってGaN単結晶を成長しようとした場合、長時間に渡って気相成長を続けるとGaメタルの付着が気相成長装置内に発生し、原料ガスの流量バランスが乱れやすくなる。また、GaN種結晶はもともと異種ウエハからヘテロエピタキシャル成長されているため、異種ウエハとの界面で発生した歪みが結晶内に残存している。また、その歪みによる応力の影響はGaN単結晶の膜厚が厚くなるほど大きくなる。従って、数cm以上もの厚さにGaN単結晶を成長すると、モホロジ異常や結晶欠陥が発生し易くなる。
そこで本件発明は、低い転位密度と広いウエハ面積を両立可能な窒化物半導体ウエハ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本件発明に係る窒化物半導体ウエハの製造方法は、
(a)六方晶系の窒化物半導体から成ると共に、対向する2つの主面がいずれもC面から成る一次ウエハを得る工程と、
(b)前記一次ウエハをM面に沿って切断して複数の窒化物半導体バーを得る工程と、
(c)前記複数の窒化物半導体バーを、隣り合う窒化物半導体バーのC面同士が対向し、各窒化物半導体バーのM面が上面となるように配列する工程と、
(d)配列された前記窒化物半導体バーの上面に窒化物半導体を再成長させることにより、連続したM面を主面に有する窒化物半導体層を形成する工程と、
を具えている。
尚、本件発明において、「x軸成長」(xは、c、m、a等)という用語は、成長させる結晶の主面がX面(Xは、C、M、A等)となるような結晶成長をいい、その成長方法はバッファ層を介した成長であっても、いわゆる横方向成長であっても良い。また、「ウエハ」とは、半導体素子を形成するための板状基板を指す。「ウエハ」は、円形に限らず、矩形などの種々の形状をとることができる。ウエハの「主面」とは、板状であるウエハの最も面積の広い2つの面(上面又は下面)を指す。
本件発明によって製造する窒化物半導体ウエハは、低転位密度であり、かつ、窒化物半導体素子の製造に十分な広い面積を有する。即ち、本件発明では、一次ウエハから窒化物半導体バーを切り出し、それを配列した上に再成長を行うため、一次ウエハは結晶性が良好に維持できる程度の膜厚で成長すればよい。また、再成長層の下地となる窒化物半導体バー内では転位がM面と平行に延伸しているため、窒化物半導体バーの上面(M面)に向かって進む貫通転位は少ない。さらに、窒化物半導体バーを配列した上に窒化物半導体層6を再成長する際にも個々の窒化物半導体バー同士が分離しているため、ウエハの面積を大きくしても応力の増大が抑制される。従って、窒化物半導体バーの配列本数を増やせば、結晶性を低下させずに窒化物半導体ウエハの面積を簡単に大きくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
実施形態1.
図1は、一般式がAlInGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される六方晶系の窒化物半導体をc軸成長することによって形成された一次ウエハ2を示す模式図である。一次ウエハ2は、例えば、サファイア、SiC、シリコン、GaAs等の窒化物半導体と異なる異種ウエハ上に窒化物半導体をc軸成長させた後、異種ウエハを除去することによって作製することができる。一次ウエハ2は、窒化物半導体が良好な結晶で成長できるように、200μm以上であって、5mm以下、好ましくは1mm以下の膜厚となっていることが望ましい。
また、図1に示すように、一次ウエハ2はC面から成る2つの主面を有し、一方の主面がC面、他方の主面がC面となっている。本件明細書では、N終端するC面(=(000−1)面)を「C面」と表記し、Ga終端(又は他の金属元素で終端)するC面(=(0001面)を「C面」と表記する。例えば窒化物半導体がGaNの場合、サファイアC面等の異種ウエハ上にc軸成長させたときの成長面はGa終端となり、サファイア基板を除去した後の除去面はN終端となることが知られている。
本実施の形態では、図1に示す一次ウエハ2をあるM面に沿って短冊状にスライスし、窒化物半導体バー4を切り出す。六方晶系の窒化物半導体結晶では、C面に直交する面として(1−100)面、(10−10)面、(01−10)面、(−1100)面、(−1010)面、(0−110)面という6つの面があり、これらは集合的にM面(={1-100}面)と称される。6つのM面は正六角形の6辺をなすように並ぶことができる(隣接するM面相互は120度の角度をなす)。一次ウエハ2から窒化物半導体バー4を切り出すためのM面は、いずれか1つのM面であり、それは上記6つのM面のいずれであっても良い。
図2は、切り出された窒化物半導体バー4を模式的に示す斜視図である。M面に沿って短冊状に切り出された複数の窒化物半導体バー4は、略四角柱状であり、互いに対向する側面の組を2組有している。一方の組の側面はM面から成り、他方の組の側面はC面(C面とC面)から成る。一般にc軸成長された窒化物半導体中の転位は結晶の成長方向、即ちc軸方向に向かって進行する。このため、切り出した窒化物半導体バー4の内部において、転位はM面と平行な面に延伸している。尚、窒化物半導体バー4の「側面」とは、略四角柱状であるバーの最も面積の広い4つの面を指す。窒化物半導体バー4は、窒化物半導体ウェハを成長させる支持体として用いることができる。この成長方法には、気相成長法や、超臨界状態の窒素含有溶媒中で溶解させた窒化物を結晶化させる成長方法等がある。
この窒化物半導体バー4を、図3に示すように、一方のM面が上面となるように互いに平行に配列する。本実施の形態では、各窒化物半導体バー4がC面同士で密着するように配列している。
この配列された窒化物半導体バー4の上面に窒化物半導体層を再成長させれば、図4に示すように、窒化物半導体バー4の配列の上にM面を主面とした窒化物半導体層6(以下、「再成長層6」と称することがある)が得られる。こうしてM面を主面とした窒化物半導体ウエハ8が得られる。尚、窒化物半導体ウエハ8は、そのまま用いても良いし、結晶性の良好な上層部だけをワイヤーソー等の適当な手段で切り出して用いてもよい。
この窒化物半導体ウエハ8は、低転位密度であり、かつ、窒化物半導体素子の製造に十分な広い面積を有している。即ち、窒化物半導体バー4は、もともと一次ウエハ2から切り出されたものであり、その一次ウエハ2は結晶性が良好に維持できる程度の膜厚で成長されている。このため窒化物半導体バー4の結晶性は良好であり、その上に再成長した窒化物半導体層6の結晶性も良好なものとなる。また、再成長層6の下地となる窒化物半導体バー4内では転位40がM面と平行に延伸しているため、窒化物半導体バー4の上面(M面)に向かって進む貫通転位は殆ど存在しない。従って、その窒化物半導体バー4の上面に再成長された窒化物半導体層6は、窒化物半導体バー4に比べて転位密度が極めて低くなる。しかも、窒化物半導体バー4の配列本数を増やせば、結晶性を低下させずに窒化物半導体ウエハ8の面積を簡単に大きくすることができる。
また、このようにして形成された窒化物半導体ウエハ8は、歪応力の点でも有利である。即ち、一般に、異種ウエハ上に成長された窒化物半導体層は、異種ウエハとの格子不整合差や熱膨張係数差に起因する応力を内在している。この応力は異種ウエハを除去した後も完全にはなくならないため、一次ウエハ2にも一定の応力が内在している。そして一次ウエハに内在している応力は、一次ウエハ2の面積が大きくなる程顕著になる。本実施の形態では一次ウエハ2を適当な幅で分割して窒化物半導体バー2としているため、個々の窒化物半導体バー2に内在している応力は小さくなる。しかも、窒化物半導体バー2を配列した上に窒化物半導体層6を再成長する際も、個々の窒化物半導体バー2同士が分離していることによって応力の増大が抑制される。
さらに、本実施の形態の窒化物半導体ウエハ8は、主面がM面である点においても従来のC面が主面であるウエハに比べて有利である。即ち、前述の通り、C面には結晶の終端面の構成によって2つの極性が存在しており、その極性が窒化物半導体素子における歪みの原因となり得る。例えば、c軸配向した窒化物半導体で活性層にInGaN層を用いた場合、発光波長が紫外域から長くなるにつれ、発光効率が低下する問題がある。これは自発分極や活性層内に生じるピエゾ電界によって電子―正孔対が空間的に分離されるためと推定される。そこで無極性の成長面をもつ窒化物半導体ウェハをつくれば、活性層の成長軸方向に分極電場が生じることを抑制し、発光性再結合の確率が向上する。窒化物半導体のM面は、C面のような極性を有していない。従って、本実施の形態のようにM面を主面とする窒化物半導体ウエハ8を用いれば、発光効率の高い優れた窒化物半導体素子の形成が可能となる。
尚、本実施の形態の窒化物半導体ウエハ8は、最初の作製には多くのステップが必要となるが、一度作製してしまえば、簡単に複製することができる。即ち、図5に示すように、上述の方法で作製した窒化物半導体ウエハ8を基板として窒化物半導体を成長すれば、同様の結晶性を持った窒化物半導体層を簡単に成長させることができる。そして、成長後のウエハを主面に平行にスライスすれば、新たな窒化物半導体ウエハ8’や8’’を得ることができる。例えば、窒化物半導体ウエハ8上に約2mm厚で窒化物半導体を成長させ、400μmの膜厚にワイヤーソーでスライスすれば、4〜5枚の窒化物半導体ウエハ8を一度に複製できる。従って、低転位で広面積の窒化物半導体ウエハを、低コストかつ高いスループットで製造することができる。
以下、本実施の形態における窒化物半導体ウエハ8について、各製造ステップを詳細に説明する。
1.一次ウエハ2の作製
一次ウエハ2は、c軸成長させた六方晶系の窒化物半導体から成るウエハであれば、どのような方法で作製したものでも良い。一次ウエハ2を構成する六方晶系の窒化物半導体は、特に限定されないが、AlInGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)、より好ましくはAlGa1−xN(0≦x≦1)、最も好ましくは窒化ガリウムであることが望ましい。
また、一次ウエハ2の膜厚があまり薄すぎると、切り出した窒化物半導体バー4を配列した際にバー同士の接続面の数が多くなるため好ましくない。また、一次ウエハ2があまり薄いと、窒化物半導体バー4のM面を研磨する工程も難しくなる。そこで、一次ウエハ2の膜厚は、200μm以上、好ましくは500μm以上とすることが望ましい。一方、一次ウエハ2の膜厚があまり厚すぎると、一次ウエハ2の結晶性が低下し易くなり、また一次ウエハ2内の応力も大きくなり易い。そこで、一次ウエハ2の膜厚は、3mm以下、好ましくは1mm以下とすることが望ましい。
一次ウエハ2の主面の広さは、適当な大きさの窒化物半導体バー4を切り出すことができれば、特に限定されない。即ち、最終的に作製する窒化物半導体ウエハ8の広さは、配列させる窒化物半導体バー4の数によって調整できるため、窒化物半導体ウエハ8の広さは一次ウエハ2の主面の広さに直接は制約されない。従って、一次ウエハ2の主面は、最終的に作製する窒化物半導体ウエハ8の主面よりも狭くても良い。また、一次ウエハ2は、円形、矩形などどのような形状でも良く、細長い矩形であっても良い。特に、一次ウエハ2が細長い矩形である場合は、その長手方向に沿ったM面で窒化物半導体バー4を切り出すことによって、より長い窒化物半導体バー4を得ることができる。
尚、一次ウエハ2の主面の最大径があまり小さいと、切り出せる窒化物半導体バー4の長さが短くなり、広面積の窒化物半導体ウエハ8を得ようとする際に、窒化物半導体バー4の配列数が多くなる。そこで、一次ウエハ2の主面は、最大径が少なくとも10mm以上、より好ましくは1インチ以上であることが好ましい。また、一次ウエハ2の主面の最小径があまり小さいと、四角柱の窒化物半導体バー4のC面からなる側面が狭くなり、窒化物半導体バー4の機械的強度が低下するため好ましくない。そこで、一次ウエハ2の主面は、最小径が少なくとも10mm以上、より好ましくは1インチ以上であることが望ましい。
また、一次ウエハ2は、主面であるC面にオフ角が形成されていても良い。C面がオフ角を有することによって、一次ウエハ2の結晶性が向上する利点がある。但し、オフ角があまり大き過ぎるとステップバンチングという問題が生じる。そこでオフ角は、1°以下、好ましくは0.2°以下、さらに好ましくは0.05°以下であることが好ましい。ここである面のオフ角は、3方向について考えることができる。例えば、図20に示すように、M面であれば、m軸周りのツイスト角α、c軸に対するチルト角β、a軸に対するチルト角γという3つのオフ角がある。同様に、C面であれば、c軸周りのツイスト角α、a軸に対するチルト角β、m軸に対するチルト角γの3つのオフ角がある。また、一次ウエハ2にオフ角を形成する場合、上下の主面に形成するオフ角が同一であることが好ましい。例えば、異種ウエハ上に一次ウエハ2を成長させる場合、異種ウエハにオフ角を形成することによって成長面であるC面にオフ角が形成されていた場合、異種ウエハの除去面であるC面にも同一のオフ角を形成しておくことが好ましい。一次ウエハ2のC面へのオフ角の形成は、一次ウエハ2の結晶軸の方位をX線で測定しながら、傾斜角の制御可能なステージ上で一ウエハ2のC面を研磨することによって行うことができる。ここでオフ角が同一とは、オフ角を形成する方位及びその角度の大きさが同一であることをいう。
この場合の一次ウエハ2は、互いに対向する2つのC面に同一のオフ角が形成されており、その中の転位はC面に略垂直な方向に進行することになる。このような一次ウエハ2であれば、窒化物半導体バー4を切り出して配列した際に、切り出した窒化物半導体バー4のC面同士の整合が良好となる。また、窒化物半導体バー4内の転位はM面に平行な方向に進行することになるため、窒化物半導体バー4の上に再成長させる窒化物半導体層6の結晶性が良好となる。尚、窒化物半導体バー4同士を離して配列した場合にも、窒化物半導体バー4のC面が有するオフ角が揃っていることにより、再成長させる窒化物半導体層6の結晶性が良好となる。
さらに、一次ウエハ2の主面であるC面における表面粗さは、5000Å以下、より好ましくは3000Å以下であることが好ましい。本件明細書における「表面粗さ」とは、非接触粗さ測定機によって測定したRaをさす。対照物にレーザーを当てて反射光のズレを読み取ることにより、表面粗さRaを測定できる。測定装置にはMP2000(チャップマン製)を用いる。例えば、測定範囲を5mm、カットオフを80μmとして表面粗さRaを測定する。C面の表面粗さを小さくしておくことにより、窒化物半導体バー4のC面同士を接続した際に、より密着させることができる。従って、一次ウエハ2のC面の表面粗さを小さく制御することによって、窒化物半導体層6を再成長した際に窒化物半導体バー4同士の接続面における成長異常の発生を抑制することができる。尚、窒化物半導体バー4同士を離して配列した場合にも、窒化物半導体バー4のC面の表面粗さが小さいことにより、再成長させる窒化物半導体層6の結晶性が良好となる。
一次ウエハ2は、種々の方法で作製することができる。例えば、サファイア、SiC、シリコン等の異種ウエハ上に窒化物半導体をc軸成長させた後に、異種ウエハを除去することによって一次ウエハ2を作製することができる。この方法によれば、広い面積の一次ウエハ2を簡易に作製することができる。より具体的には、以下の方法で一次ウエハ2を作製すれば、低転位密度であり、かつ、必要な厚さと面積を有する一次ウエハ2を得ることができる。
1)異種ウエハ上への窒化物半導体成長
まず、異種ウエハ上で窒化物半導体を横方向成長させて転位密度の低い窒化物半導体層を形成し、さらにHVPE法などによって所定膜厚まで成長する。ここで「横方向成長法」とは、成長する基板の主面に平行な方向への成長過程を含む全ての成長方法を指す。例えば、異種ウエハ上に半導体をヘテロエピタキシャル成長させる際に、適当な選択成長の手法を用いることでウエハ主面に略平行な横方向の成長を起こす方法である。ウエハ主面に略平行な方向に結晶を成長させることによって、転位も横方向に成長させ、成長表面における転位密度を低減させることができる。本実施の形態では、従来知られている種々の横方向成長方法のいずれを用いても良い。例えば、窒化物半導体層を横方向成長させる手法としては、図6Aに示すように、異種ウエハ46上に窒化物半導体層48を形成し、さらにSiO等のマスク50を周期的に形成する方法がある。マスク50の窓部から選択的に成長した窒化物半導体層52はマスク50上を横方向に成長するため、異種ウエハ46との界面で発生した転位40の密度を減少させることができる。また、図6Bに示すように、異種ウエハ46上に成長させた窒化物半導体層48をエッチングして局所的に異種ウエハ46の表面を露出させる方法もある。窒化物半導体48を成長起点にして窒化物半導体52が横方向に成長するため、異種ウエハとの界面で発生した転位40の密度を減少させることができる。
また、図6Aに示す方法において、SiO等のマスク50上を横方向に成長した窒化物半導体52同士が接合する前に一旦成長を止め、SiO等のマスク50を除去してから窒化物半導体52同士を接合させる方法もある。さらに、窒化物半導体が横方向に成長する過程でファセット面を形成するようにし、転位をループ状に終端させる方法も知られている。
この横方向成長の後、さらに窒化物半導体層54をHVPE法等によって成長させる。これによって窒化物半導体層が単独で自立できるような膜厚とする。例えば、窒化物半導体層の膜厚が200〜250μmの厚さとなるまで成長させる。尚、異種ウエハ上に横方向成長を行った直後は転位が周期的に集中した領域が存在するが、その後、窒化物半導体を厚膜に成長する過程で転位が面内で分散し、転位の面内分布が均一になっていく。
2)異種ウエハの除去
そして、異種ウエハの裏面からレーザを照射する、異種ウエハを裏面から研磨する、等の方法によって異種ウエハを剥離する。尚、異種ウエハの除去を下記の窒化物半導体の厚膜成長前に行うことにより、異種ウエハとの熱膨張係数差や格子定数差に基づく反りやクラック発生を抑制することができる。
3)窒化物半導体層の厚膜成長
その後、HVPE法等の適当な方法によって窒化物半導体を厚膜に成長させる。例えば、1〜2mmの膜厚となるまで窒化物半導体を成長させる。このようにして必要な膜厚を持った一次ウエハ2を得ることができる。尚、この過程において、横方向成長によって分布していた転位がさらに分散する。また、このHVPE法等による厚膜の成長過程ではc軸方向に転位が進行する。このため、窒化物半導体バー4を切り出した際に、M面に平行な方向に転位が延伸することになる。
また、上記方法に代えて、一次ウエハ2を超臨界状態の窒素含有溶媒中で溶解させた窒化物を結晶化させる成長方法によって形成しても良い。具体的には、(a)容器中、ガリウム含有フィードストック、アルカリ金属含有組成物、結晶成長用シード及び窒素含有溶媒を投入し、(b)窒素含有溶媒を超臨界状態にし、(c)第1の温度と第1の圧力で、ガリウム含有フィードストックを少なくとも部分的に溶解し、(d)窒素含有溶媒が超臨界状態にある間に、前記第1の温度より高温である第2の温度と前記第1の圧力より低圧である圧力で、ガリウム含有窒化物を結晶化するガリウム含有窒化物結晶を成長させる方法である。
2.窒化物半導体バー4の作製
窒化物半導体バー4は、一次ウエハ2をM面に沿って短冊状にスライスすることによって得られる。一次ウエハ2からの窒化物半導体バー4の切り出しは、例えば、次のようにして行うことができる。
a)一次ウエハ2のM面決定/M面出し
まず、一次ウエハ2のM面をカット面検査装置を使って決定する。カット面検査装置とは、結晶の表面の傾きをX線を用いて測定するものである。図7に示すように、六方晶系の窒化物半導体は、C面、M面、A面が互いに直交している。また、c軸、m軸、a軸も互いに直交している。従って、例えば、c軸方向の傾きとa軸方向の傾きを測定すれば、ある面のM面からの傾きがわかる。M面からの傾きが分かれば研削等によってM面を出すことができる。
b)一次ウエハ2のスライス
次に、図8Aに示すように、工程(a)で出したM面を基準として、一次ウエハ2をM面に沿って短冊状にスライスする。スライスには、例えば、ワイヤソー10を用いることができる。ワイヤソー10でスライスする際のスライス間隔(=窒化物半導体バー4の幅に相当)が狭すぎると、窒化物半導体バー4の機械的強度が不足するため好ましくない。一方、スライス間隔が広すぎる場合は一次ウエハ2から取れる窒化物半導体バー2の数が少なくなる。そこで、ワイヤソー10でスライスする際のスライス間隔は、0.5μm〜3mm、より好ましくは1μm〜2mmであることが望ましい。
c)M面の研磨
次に、ワイヤソー10でスライスしたM面を研磨する。M面の研磨の際には、カット面検査装置を用いて正しいM面の方位を確認しながら、研磨面の角度を調整することが好ましい。例えば、図8Bに示すように、2軸の角度調整が可能なステージ12上にスライスした窒化物半導体バー4を固定すれば、X線を用いてc軸とa軸に対する研磨面の傾きを測定しながら、研磨面の角度を調整することができる。研磨としては、ダイヤモンド砥粒等の粗めの砥粒でM面を粗研磨した後、さらに50〜100nmのコロイダルシリカ等を用いて精研磨することが好ましい。M面は比較的良好な劈開性を有するため、ある程度の精度で研磨面の方位を制御すれば、精研磨の後では理想的なM面を出すことができる。
このようにして形成された窒化物半導体バー4は、互いに対向する側面を2組有する略四角柱状であり、側面の一方の組はC面から成ると共に、面の他方の組はM面から成る。この窒化物半導体バー4中の転位は主としてM面に略平行な方向に延伸することになる。このような窒化物半導体バー4は、M面を上面にして、C面同士を対向するように配列すれば、窒化物半導体をM面成長させるための基板を構成することができる。しかも、窒化物半導体バー4中の転位はM面に平行に延伸しているため、そのような基板上に再成長させた窒化物半導体層は転位密度が非常に低くなる。さらに、窒化物半導体バー4の配列数を変えるだけで、基板の大きさも自由に制御できる。従って、上記の窒化物半導体バー4は、窒化物半導体を成長させるための基板として優れた特性を有している。
また、窒化物半導体バー4は、上面及び下面がA面から成ることが好ましい。このとき窒化物半導体バー4の上面及び下面は4つの側面に直交する。窒化物半導体バー4の上面及び下面がA面から成ることにより、窒化物半導体バー4を2次元にマトリックス配列して再成長基板を構成した際に、再成長層の結晶性が向上する。即ち、窒化物半導体バー4同士の接続面がA面及びC面となり、再成長させるための主面がM面となるため、窒化物半導体バー4同士の接続部における結晶の成長状態が良好となり、再成長層6の結晶性が向上する。これはMOCVD法等で窒化物半導体を再成長する際に、成長速度がa軸>c軸>m軸の順に速くなるためと考えられる。
また、窒化物半導体バー4のC面から成る2つの側面は、表面粗さが1000Å以下であることが好ましい。これによって窒化物半導体バー4の側面同士の接続面が密着できるようになるため、窒化物半導体バー4の配列の上に再成長させる窒化物半導体層6の結晶性が向上する。また、窒化物半導体バー4同士を離して配列させた場合にも、窒化物半導体バーー4の側面から成長する再成長層の結晶性が良好となる。
また、窒化物半導体バー4のC面から成る2つの側面の両方に、同一のオフ角が形成されていることが好ましい。但し、オフ角があまり大き過ぎるとステップバンチングという問題が生じる。そこでオフ角は、1°以下、好ましくは0.2°以下、さらに好ましくは0.05°以下であることが望ましい。同一のオフ角をつけた窒化物半導体バー4同士であれば、配列した際にC面同士の整合が良好となる。尚、窒化物半導体バー4同士を離して配列した場合にも、窒化物半導体バー4のC面が有するオフ角が揃っていることにより、再成長させる窒化物半導体層6の結晶性が良好となる。上記オフ角が形成されていることによって、バー配列上への再成長時の再現性が向上する。
さらに、窒化物半導体バー4のM面から成る2つの側面は、少なくとも一方の表面粗さが100Å以下、より好ましくは20Å以下であることが望ましい。少なくとも一方のM面の表面粗さが100Å以下であれば、その面を再成長面とすることにより、再成長層6のモホロジが良好となる。
3.窒化物半導体バー4の配列
窒化物半導体バー4は、図3に示すように、一方のM面が上面となるように互いに平行に配列する。本実施の形態では、各窒化物半導体バー4がC面同士で密着するように配列している。このときC面同士の組合せには、C面とC面、C面とC面、C面とC面の3通りがある。本実施に形態では、いずれの組合せを用いることもできるが、(1)C面とC面、(2)C面とC面、(3)C面とC面の順に次に再成長させる窒化物半導体の状態が良好になる。但し、3本以上の窒化物半導体バー4を配列させる場合、全ての接続面をC面とC面の組合せにすることはできない。従って、全ての接続面における状態を一定にするには、隣接する窒化物半導体バーのC面とC面が対向するように配列することが好ましい。
また、窒化物半導体バー4は、c軸方向に一次元に並べて配列するだけでなく、図19に示すように、c軸方向とa軸方向に二次元に配列しても良い。この場合、窒化物半導体バー4のC面同士を対向させ、A面同士を対向させる。窒化物半導体のA面は極性を有しないため、C面同士の組合せと異なり、A面同士の組合せは一通りになる。窒化物半導体バー4を二次元に配列することによって、より面積の大きな再成長基板を構成することができる。
4.窒化物半導体層6の再成長
図4に示すように、窒化物半導体バー4の配列の上に窒化物半導体層6を再成長し、窒化物半導体ウエハ8を得る。再成長させる窒化物半導体層6は、窒化物半導体バー4と同一組成であっても、異なる組成であっても良い。但し、最終的に得る窒化物半導体ウエハ8の結晶性の観点からは、再成長させる窒化物半導体層6が窒化物半導体バー4と同一組成であることが好ましい。また、窒化物半導体ウエハ8に導電性を持たせるために、適当な不純物を窒化物半導体層6に添加しても良い。
窒化物半導体層6の再成長は、例えば、HVPE法、MOCVD法等の適当な気相成長によって行うことができる。また、気相成長法と超臨界状態の窒素含有溶媒中で溶解させた窒化物を結晶化させる窒化物の成長方法(以下、アンモノ法)とを組み合わせて窒化物半導体層6を多層成長させてもよい。窒化物半導体層6の再成長は、成長条件を変えながら複数回行っても良い。例えば、まず減圧MOCVD法で窒化物半導体バー4の配列上に窒化物半導体層を50〜200μm程度の膜厚に成長した後、HVPE法によって200μm以上の厚膜に成長しても良い。特に、減圧下でMOCVD法による成長をさせると、窒化物半導体層が横方向に優先的に成長するため、窒化物半導体バー4同士の接続部分の結晶性を良好にできる。減圧MOCVDの圧力は、例えば、500Torr以下、より好ましくは400Torr以下にすることが好ましい。その他には、MOCVD法/アンモノ法/HVPE法やアンモノ法/MOCVD法、MOCVD法/HVPE法がある。
再成長させる窒化物半導体層6の膜厚は、5mm以下、より好ましくは3mm以下とすることが望ましい。これは再成長させる窒化物半導体層6の膜厚が厚すぎると、気相成長装置における原料の供給バランスが崩れて結晶性が低下し易いからである。また、窒化物半導体バー4は、異種ウエハから成長した際に生じた応力を内在している場合があるため、再成長させる窒化物半導体層6が厚すぎると、その応力の影響も顕著もなる。一方、再成長させる窒化物半導体層6の膜厚があまり薄すぎては、窒化物半導体バー4同士の接続部の影響が再成長層6の表面に残る可能性が高い。そこで再成長させる窒化物半導体層6の膜厚は、30μm以上、より好ましくは100μm以上とすることが望ましい。
窒化物半導体層6を再成長した後、そのまま窒化物半導体ウエハ8として使用しても良いし、再成長した窒化物半導体層6のうち結晶性の良好な部分だけをワイヤーソー等で切り出して窒化物半導体ウエハ8としても良い。
5.窒化物半導体ウエハ8の複製
図5に示すように、窒化物半導体ウエハ8の上に窒化物半導体を適当な方法によって成長した後、ワイヤーソー等でウエハ主面に平行にスライスすることによって、複製された窒化物半導体ウエハ8’、8’’等を得ることができる。複製された窒化物半導体ウエハ8’や8’’は、もとの窒化物半導体ウエハ8と同じ面積を有し、かつ、もとの窒化物半導体ウエハ8と同様に低転位となる。
窒化物半導体ウエハ8を複製するための窒化物半導体は、窒化物半導体ウエハ8と同一組成であっても、異なる組成であっても良い。但し、複製する窒化物半導体ウエハ8’等の結晶性の観点からは、成長させる窒化物半導体がもとの窒化物半導体ウエハ8と同一組成であることが好ましい。また、複製した窒化物半導体ウエハ8’等に導電性を持たせるために、適当な不純物を添加しながら窒化物半導体を成長しても良い。
窒化物半導体ウエハ8上への窒化物半導体の成長は、HVPE法やMOCVD法等の気相成長法、アンモノ法等の適当な方法によって行うことができる。中でも、厚膜成長が可能なHVPE法で窒化物半導体を成長させることが好ましい。
窒化物半導体ウエハ8の上に窒化物半導体を厚く成長させれば、一度の結晶成長によって多数の複製ウエハを得ることができる。一方、あまりに厚く成長させると、複製した窒化物半導体ウエハ8’等の結晶性が低下し易くなる。そこで、窒化物半導体ウエハ8の上に成長させる窒化物半導体の膜厚は、0.5〜5cmであることが好ましい。また、スライスによって切り出す窒化物半導体ウエハ8’等の膜厚は、0.5〜1mmであることが好ましい。これは、あまりに薄すぎると複製した窒化物半導体ウエハ8’等の機械的強度が不足する一方、あまりに厚すぎると一度の成長で得られる窒化物半導体ウエハ8’等の取れ数が減少するからである。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る窒化物半導体バー4の配列示す端面図である。本実施の形態では、窒化物半導体バー4の再成長面となるM面にオフ角がつけてある。その他の点は、実施の形態1と同様である。
本実施の形態によれば、窒化物半導体バー4の配列の上に窒化物半導体層6を再成長する際に、再成長層6の結晶性を向上できる。即ち、オフ角のついたM面は微小なステップを有しており、その微小なステップが成長核となって均一な再成長が可能となる。また、個々の窒化物半導体バー4のM面にオフ角がついていると、窒化物半導体バー4同士の接続部7において比較的大きな段差部14が形成される。この段差部14は、窒化物半導体層6を再成長する際の成長核となるため、接続部7における再成長層6の結晶性を改善できる。即ち、窒化物半導体バー4同士の接続部7には、窒化物半導体バー4同士の間に微細なギャップが生じ易く、そのギャップにおいて原料の供給不足等による結晶の異常成長が起きる場合がある。窒化物半導体バー4同士の接続部7に段差部14が形成されることにより、接続部7において再成長が優先的に進行するため、接続部7における結晶の異常成長を抑制できる。
ここでM面につけるオフ角は、5°以下、より好ましくは0.2°以下であることが望ましい。即ち、オフ角が小さ過ぎると、ステップや段差14が有効に形成されず、オフ角による結晶性の改善効果が低下する。一方、オフ角が大きすぎると、ステップバンチングという問題が生じる。また、オフ角をつける方位は、窒化物半導体バー4同士の接合面に対して垂直方向(図20におけるβまたはγ)とすることが好ましく、オフ角を1°以下、好ましくは0.2°以下とすることが好ましい。これは、オフ角が大きすぎると連続したM面が難しくなるためである。
窒化物半導体バー4のM面にオフ角をつけるには、図8Bに示したようなM面の研磨工程において、所望のオフ角がつくように研磨面を制御すれば良い。即ち、窒化物半導体バー4のM面の研磨工程において、X線によって研磨面のa軸とc軸に対する傾きを測定し、M面に所定のオフ角がついた面が研磨されるようにステージ12を調整すれば良い。
尚、窒化物半導体バー4のM面から成る一組の側面の一方にオフ角がついていても良いし、その両方にオフ角がついていても良い。但し、窒化物半導体バー4同士を配列した際に段差部14を有効に形成するためには、一方のM面にだけオフ角がついていることが好ましい。また、同じ理由から、両方のM面にオフ角がついている場合は、成長面となるM面により大きなオフ角がついていることが好ましい。さらに、両方のM面に同じ大きさのオフ角をつけながら、オフ角をつける方位を変えても良い。このことによっても、窒化物半導体バー4同士の接続部に有効な段差部14を形成することができる。
実施の形態3.
図10は、実施の形態3に係る窒化物半導体バー4の配列を模式的に示す斜視図である。本実施の形態では、窒化物半導体バー4のC面から成る側面に嵌合可能な凹凸を形成する。その他の点は実施の形態1と同様である。
図10に示すように、窒化物半導体バー4の一方のC面には、窒化物半導体バー4の長手方向に平行な突条16が形成されており、他方のC面には突条16と嵌合可能な凹溝18が形成されている。そして、窒化物半導体バー4を配列する際には、隣接するC面同士の間で突条16と凹溝18を嵌め合わせる。これによって、窒化物半導体バー4の配列のM面への窒化物半導体層6の再成長が良好となる。即ち、窒化物半導体バー4の配列上に窒化物半導体層6を再成長させる場合、窒化物半導体バー4が成長装置内に気流等によって微小なずれを起こす場合がある。この微小なずれは、窒化物半導体バー同士の接続部における結晶方位のずれにつながる。結晶方位のずれがあると、そこで異なる面の成長がおきる等の異常成長につながり、窒化物半導体ウエハ8の品質を低下させる。本実施の形態のように、窒化物半導体バー4同士を突条16と凹溝18によって連結すれば、窒化物半導体バー4同士の結晶方位にずれが生じることを防止し、結晶性の良好な窒化物半導体ウエハ8を安定して得ることができる。
窒化物半導体バー4のC面への突条16形成には、例えば、図11に示すような研削が適している。即ち、窒化物半導体バー4をx、yの2軸に移動可能なテーブル20の上に設置し、z軸方向に移動可能なダイヤモンド砥石22によって研削する。また、微細な突条16を高い寸法精度で形成するために、投影研削盤を使用することが好ましい。投影研削盤とは、図11に示すように、ワーク(=窒化物半導体バー4)に下方から光を当て、上部のスクリーン24に写る影26を見ながら研削を行うものである。投影研削盤を用いれば、微細な突条16を高い寸法精度で形成することができる。
一方、窒化物半導体バー4のC面への凹溝18の形成には、例えば、図12に示すようなワイヤー放電加工を用いることが好ましい。ワイヤー放電加工とは、図12に示すように、ワイヤー32に電流を流し、ワイヤー32とワーク(=窒化物半導体バー4)との間の放電による加工を行う装置である。ワークである窒化物半導体バー4をテーブル28に固定されたチャック30によって挟み、純水浴又は油浴34中に入れる。そして、ワイヤー32と窒化物半導体バー4との間に放電を起こし、放電による熱(6000〜7000℃)で窒化物半導体を溶かしながら加工する。ワイヤー32は、導電性の良い真鍮か熱に強いタングステンであることが好ましい。また、加工中にワイヤー32を連続的に送ることにより、ワイヤー32を冷却することが好ましい。ワイヤー32の直径は、0.2〜0.05mmであることが好ましい。このワイヤー放電加工によって、微細な凹溝18を精度良く形成することができる。
尚、突条16と凹溝18の形状はこれに限定されず、互いに嵌合可能であればどのような形状でも良い。例えば、突条16と凹溝18に変えて、点状の凸部とそれに嵌合する凹部を設けても良い。また、1つの窒化物半導体バー4に複数の凹凸を形成しても良い。
実施の形態4.
図13は、実施の形態4に係る窒化物半導体バー4の配列を示す端面図である。本実施の形態では、窒化物半導体を再成長する前に、窒化物半導体バー4のC面と再成長面となるM面とが交差する稜部を面取りする。その他の点は、実施の形態3と同様である。尚、「稜部を面取り」するとは、2つの面が交差する稜部の角を稜線に沿って一部除去し、当該稜部に前記2つの面のいずれとも斜めに交差する新たな面を形成することを指す。
窒化物半導体バー4のC面と再成長面となるM面とが交差する稜部を面取りすることにより、C面及びM面のいずれに対しても斜めに交差する2つの傾斜面36及び37を形成することができる。尚、傾斜面36及び37は、窒化物半導体バー4のa軸に対して平行であることが好ましい。傾斜面36及び傾斜面37によって挟まれた部分は、窒化物半導体バー4同士の接続部にV字溝38を形成する。このV字溝38は、窒化物半導体バー4に窒化物半導体層6を再成長させる際の成長核となるため、窒化物半導体バー4同士の接続部における窒化物半導体6の再成長を促進することが期待できる。また、図14に示すように、V字溝38における窒化物半導体層6の成長はファセット成長となるため、窒化物半導体バー4と窒化物半導体層6の界面で発生した転位40がループを形成して消滅し、転位密度を低減することができる。特に、窒化物半導体バー4同士の接続部7は、再成長させる窒化物半導体層6に新たな転位が発生し易い領域であるため、この領域でファセット成長を起こすことによって、再成長層6の転位密度を好ましく低減することができる。
尚、V字溝38を形成する傾斜面36及び37は、(10−12)面等のR面とすることが好ましい。これによって、V字溝38におけるファセット成長が促進され、再成長層6の転位密度が一層低減できる。また、傾斜面36及び37のa軸に垂直な方向における幅は、100〜500μmであることが好ましい。傾斜面36及び37の幅が狭すぎては、V字溝38が浅くなりファセット成長が得にくくなる。一方、傾斜面36及び37の幅が広すぎては、V字溝38が深くなり過ぎ、再成長層6の表面にV溝が残り易くなるためである。
また、V字溝38を形成する傾斜面36及び37は、いずれか一方だけを形成しても良い。即ち、窒化物半導体バー4の一方のC面と再成長面となるM面とが交差する稜部だけを面取りしても良い。但し、図13及び14に示すように、両方の傾斜面36及び37を同じ大きさ、同じ角度で形成すれば、V字溝38が左右対称になり、再成長する窒化物半導体層6の表面が平坦になり易い。
実施の形態5.
図15は、実施の形態5に係る窒化物半導体バー4の配列を模式的に示す斜視図である。図16は、図15に示す窒化物半導体バー4の配列上に、窒化物半導体層を再成長させる工程を模式的に示す断面図である。本実施の形態では、窒化物半導体バー4の上面(=M面)に、窒化物半導体バー4同士の接続部7を覆うようにストライプ状の保護膜42を形成している。その他の点は、実施の形態1と同様である。
本実施の形態によれば、窒化物半導体バー4同士の接続部7を覆うように保護膜42を形成しているため、再成長層6における転位密度が一層低くなる。即ち、実施の形態1における窒化物半導体バー4同士の接続部は、結晶方位の僅かなズレや、微細なギャップが形成され易いため、再成長層6の結晶性が局所的に悪くなる場合がある。窒化物半導体バー4同士の接続部を保護膜42で覆えば、窒化物半導体バー4同士の接続部に多少のギャップや結晶方位ズレがあっても再成長層6の結晶性に影響しなくなる。また、保護膜42が窒化物半導体層6が直接成長しにくい異種材料で構成されていれば、保護膜42同士の間の窓部から成長した窒化物半導体層6が保護膜42上にも横方向に成長するため、保護膜42との格子不整合に起因する転位の発生もなく、窒化物半導体層6の表面に現れる転位も減少する。また、窒化物半導体バー4は、転位がM面に略平行に延伸しているため、通常の横方向成長と異なり、保護膜42同士の窓部における転位密度も十分に低くなる。従って、低転位かつ広面積の窒化物半導体ウエハ8を得ることができる。
本実施の形態で用いる保護膜42は、例えば、酸化珪素、窒化珪素、高融点金属等から構成することができる。ここで高融点金属とは、WやTi、Cu等の融点が1200℃以上の金属を指す。
実施の形態6.
図17は、実施の形態6における窒化物半導体バー4の配列を模式的に示す斜視図である。本実施の形態では、窒化物半導体バー4同士を互いに密着させず、所定の間隔を空けて配列する。その他の点は、実施の形態1と同様である。
窒化物半導体バー4の配列は、例えば、次のようにすることができる。実施の形態1と同様に、M面が上面となり、隣り合う窒化物半導体バー4同士のC面が向かい合うようにして、窒化物半導体バー4を一定の間隔を置きながらc軸方向に配列する。このとき隣り合う窒化物半導体バー4のC面同士が互いに平行になるように配列することが好ましい。また、窒化物半導体バー4は、サファイア等、窒化物半導体が直接成長しにくい基板44の上に配列することが好ましい。
一般に窒化物半導体のc軸方向の成長速度は、m軸方向の成長速度よりも速い。従って、図17のように配列された窒化物半導体バー4の上に窒化物半導体層6を再成長させると、図18に示すように、隣接する窒化物半導体バー4の上面及び側面(又は上面)から成長した窒化物半導体が横方向に延びて互いに接合する。そして、全面に連続した再成長層6を得ることができる。
この方法は、いわゆる図6Bに示す横方向成長に類似するが、以下の点で大きく異なる。まず、従来の横方向成長と異なり、種結晶となる窒化物半導体バー4の上面はM面となっており、その側面はC面となっている。前述の通り、窒化物半導体のc軸方向の成長速度は、m軸方向の成長速度よりも大きい。このため、図6Bに示す横方向成長に比べて、再成長層6が平坦となり易い。しかも、種結晶となる窒化物半導体バー4の内部において転位40はウエハ主面に平行に延伸している。従って、窒化物半導体バー4の上面からは縦方向に伸びる貫通転位が殆ど発生せず、全面に低転位な窒化物半導体ウエハ8が得られる。
実施の形態7.
図19は、実施の形態7に係る窒化物半導体バー4の配列を模式的に示す斜視図である。本実施の形態では、実施の形態6で配列させた窒化物半導体バー4を、さらにa軸方向にも配列し、窒化物半導体バー4を2次元マトリックス状に配列させる。これによって、より広い面積を持った窒化物半導体ウエハ8を得ることができる。
尚、本実施の形態においては、略四角柱状の窒化物半導体バー4の上面及び下面はA面としておくことが好ましい。これによってa軸方向に配列した窒化物半導体バー4のA面同士が対向するようになる。一般に窒化物半導体の成長速度は、a軸方向>c軸方向>m軸方向の順に大きくなる。従って、図19のように配列された窒化物半導体バー4の上に窒化物半導体層6を再成長させると、隣接する窒化物半導体バー4の上面及び側面(又は上面)から成長した窒化物半導体がa軸方向及びc軸方向に延びて互いに接合する。そして、全面に連続した再成長層6を得ることができる。
本実施の形態においても、実施の形態6と同様に、種結晶となる窒化物半導体バー4の内部において転位40はウエハ主面に平行に延伸している。従って、窒化物半導体バー4の上面から縦方向に伸びる貫通転位が殆ど発生せず、全面に低転位な窒化物半導体ウエハ8が得られる。
実施の形態8.
本実施形態では、窒化物半導体バー同士を接合させる工程を2回以上行う。最初にc軸方向に成長したウエハから第1の窒化物半導体バーを形成する。第1の窒化物半導体バーの形成方法は他の実施形態に記載の方法を用いてもよい。この第1の窒化物半導体バーのM面を上面にして第1の窒化物半導体バー同士を接合させ、その上に第1の窒化物半導体を成長させることで、M面を主面とするウエハを形成する。次に、このウエハから第1の窒化物半導体以外を除去する。次に第1の窒化物半導体から第2の窒化物半導体バーを形成する。この第2の窒化物半導体バーのC面を上面にして第2の窒化物半導体バー同士を接合させ、その上に第2の窒化物半導体を成長させることで、C面を主面とするウエハを形成する。次に、このウエハから第2の窒化物半導体以外を除去することによって、全面に低転位なC面を主面とする窒化物半導体ウエハが得られる。
実施の形態9.
上述した実施の形態において、窒化物半導体ウエハから窒化物半導体バーを形成する工程で窒化物半導体バーのR面を上面として該窒化物半導体バー同士を接合させる。その上に第1の窒化物半導体を成長させることで、R面を主面とするウエハを形成する。次に、このウエハから第1の窒化物半導体以外を除去することによって、全面に低転位なR面を主面とする窒化物半導体ウエハが得られる。
実施の形態10.
上述した実施の形態において、窒化物半導体ウエハから窒化物半導体バーを形成する工程で窒化物半導体バーのA面またはM面、R面のいずれか1面を上面として該窒化物半導体バー同士を接合させる。その上に第1の窒化物半導体を成長させる。次に、このウエハから第1の窒化物半導体以外を除去する。第1の窒化物半導体から第2の窒化物半導体バーを形成する。この第2の窒化物半導体バーのC面またはA面、M面、R面のいずれか1面を上面として該窒化物半導体バー同士を接合させる。その上に第2の窒化物半導体を成長させる。次に、このウエハから第2の窒化物半導体以外を除去することによって、全面に低転位な窒化物半導体ウエハが得られる。
従来の窒化物半導体ウエハでは、lattice bowingによりウエハ中央部のオフ角を合わせても外周部では異なる値になる。この値の差は、ウエハの径が大きくなるに比例して顕著に大きくなる。
本発明の窒化物半導体ウエハのオフ角分布は、窒化物半導体バーごとの加工誤差と接合する窒化物半導体バー単体のlattice bowingによって決まる。窒化物半導体バーの大きさは、最終的に使用する窒化物半導体ウエハと比べると格段に小さいためlattice bowingの影響も小さくなる。
具体的には本発明の窒化物半導体ウエハでは、ウエハのサイズが大きくなってもウエハ両端間のオフ角誤差が小さくなる。例えば、窒化物半導体ウエハのサイズが2インチであれば、上記オフ角誤差が従来のウエハでは0.286°になるのに対して、本発明のウエハは0.257°である。更に3インチになれば、オフ角誤差は従来のウエハでは0.430°になるのに対して、本実施形態のウエハでは0.257°と上記誤差を少ない範囲に維持されている。つまり、本発明の窒化物半導体ウエハは、オフ角誤差がウエハのサイズに依存されないため、本発明は大面積ウエハの製造には特に好ましい。
(1)一次ウエハ2の作製
MOCVD反応装置内において、2インチφのC面を主面とし、所定のオフ角を有するサファイア基板を配置する。主面の有するオフ角は、a軸に対するチルト角が0.15〜0.3°となり、m軸に対するチルト角が0〜0.1°となるようにする。次に、前記基板の温度を500℃にする。次に、前記オフ角を有する基板上にトリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH3)を用い、GaNよりなるバッファ層を200オングストロームの膜厚で成長させる。バッファ層を成長した後、温度を1050℃にして、同じくGaNよりなる下地層を4μmの膜厚で成長させる。
下地層を成長した後、ウェハーを反応容器から取り出し、この下地層の表面に、ストライプ状のフォトマスクを形成し、CVD装置によりストライプ幅10〜300μm、ストライプ間隔(窓部)5〜300μmのSiO2よりなる保護膜を形成する。
保護膜を形成した後、MOCVD反応装置内において、トリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH3)を用い、GaN層を成長する。
次に、ウェハーをHVPE(ハイドライド気相成長法)装置に移送し、原料にGaメタル、HClガス、及びアンモニアを用い、キャリアガスにHを用いてGaNよりなる窒化物半導体を100μm以上の膜厚で成長させる。このようにHVPE法で100μm以上のGaN厚膜を成長させると結晶欠陥を低減させることができる。以上の工程より200〜250μmの膜厚でGaNを成長させた。
次に、サファイア基板の裏面から波長249nmのKrFレーザを照射し、サファイア基板を剥離して、φ約30mm、膜厚約200〜250μmのC面を主面とするGaN基板を得た。
そして得られた厚膜のGaN基板の2つの主面(=C面)を、ダイヤモンド砥粒を用いて研磨し、面粗さRaを約20〜30Åにした。こうして厚さ約1.9mmのGaNから成る一次ウエハ2を得た。
(2)窒化物半導体バー4の作製
次に、GaNから成る一次ウエハ2をカット面検査装置にかけ、M面を決定した。そして一次ウエハ2を側面から研削し、M面を露出させた。研削に用いるダイヤモンド砥粒の粒径は、約40〜120μmとした。
そして露出させたM面を基準として、ワイヤーソーによって一次ウエハ2を幅2mmで短冊状にスライスし、窒化物半導体バー4を得た。個々の窒化物半導体バー4を再びカット面検査装置にかけ、スライスしたM面を粒径4〜8μmのダイヤモンド砥粒で粗研磨し、さらに粒径0.1〜2μmのダイヤモンド砥粒で研磨した。そして粒径約80nmのコロイダルシリカを用いて精研磨した。精研磨した後のM面は、表面粗さRaが5〜10Åであった。
(3)窒化物半導体バー4の配列
そしてM面が上面となり、隣接する窒化物半導体バー4のC面とC面が接するように、4本の窒化物半導体バー4を配列した。
(4)窒化物半導体層6の再成長
次に精研磨したM面が成長面となるように、窒化物半導体バー4の配列をHVPE成長装置に設置した。HVPE成長装置内には、ボート内にGa金属を設置した。そして、温度を980℃に上げ、HをキャリアガスとしてNHを1.00l/min供給し、HをキャリアガスとしてHClを100cc/min供給して、膜厚が約300μmのGaNを成長させた。そして温度を900℃にし、HをキャリアガスとしてNHを0.75l/min供給し、HをキャリアガスとしてHClを100cc/min供給して、さらに膜厚が200〜300μmのGaNを成長させた。
成長させたGaN層の部分をワイヤーソーを用いてスライスすることにより、φ25mm、膜厚1000μm、主面がM面である窒化物半導体ウエハ8を作製した。窒化物半導体ウエハ8は、XRDのFWHMが100S以下であった。また、CL測定によるEPDは2.6×10個/cm以下であった。
実施例1において、サファイア基板を剥離した後、φ約30mm、膜厚約200〜2000μmのC面を主面とするGaN基板を得た。そのGaN基板の上に、Gaメタル、HClガスを原料ガスとし、アンモニアをキャリアガスとしたHVPE法により、総膜厚が3mmとなるまでGaN層を成長させた。その他の条件は同様とする。
図1は、実施の形態1における一次ウエハを模式的に示す斜視図である。 図2は、実施の形態1における窒化物半導体バーを模式的に示す斜視図である。 図3は、実施の形態1における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す斜視図である。 図4は、実施の形態1における窒化物半導体ウエハを模式的に示す斜視図である。 図5は、実施の形態1において、窒化物半導体ウエハを複製する方法を模式的に示す斜視図である。 図6Aは、実施の形態1において、一次ウエハの製造方法の一例を示す断面図である。 図6Bは、実施の形態1において、一次ウエハの製造方法の別の一例を示す断面図である。 図7は、六方晶系の窒化物半導体における各結晶面と結晶軸の関係を示す模式図である。 図8Aは、実施の形態1において、一次ウエハをスライスする工程を示す模式図である。 図8Bは、実施の形態1において、窒化物半導体バーのM面を研磨する工程を示す模式図である。 図9は、実施の形態2における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す端面図である。 図10は、実施の形態3における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す斜視図である。 図11は、実施の形態3において、窒化物半導体バーに突条を形成する工程を示す模式図である。 図12は、実施の形態3において、窒化物半導体バーに凹溝を形成する工程を示す模式図である。 図13は、実施の形態4における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す端面図である。 図14は、実施の形態4において、窒化物半導体層を再成長させる工程を模式的に示す部分拡大図である。 図15は、実施の形態5における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す斜視図である。 図16は、実施の形態5において、窒化物半導体層を再成長させる工程を模式的に示す断面図である。 図17は、実施の形態6における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す斜視図である。 図18は、実施の形態6において、窒化物半導体層を再成長させる工程を模式的に示す断面図である。 図19は、実施の形態7における窒化物半導体バーの配列を模式的に示す斜視図である。 図20は、窒化物半導体のM面につけるオフ角を示す模式図である。
符号の説明
2 一次ウエハ、
4 窒化物半導体バー、
6 再成長層、
8 窒化物半導体ウエハ、
8’、8’’ 複製された窒化物半導体ウエハ、
12 2軸調整台座、
14 段差部
16 突条(凸部)
18 凹溝(凹部)
40 転位


Claims (14)

  1. (a)六方晶系の窒化物半導体から成ると共に、対向する2つの主面がいずれもC面から成る一次ウエハを得る工程と、
    (b)前記一次ウエハをM面に沿って分離して複数の窒化物半導体バーを得る工程と、
    (c)前記複数の窒化物半導体バーを、隣り合う窒化物半導体バーのC面同士が対向し、各窒化物半導体バーのM面が上面となるように密着させて配列して、更にそれらを接合させる工程と、
    (d)接合された前記窒化物半導体バーの上面に窒化物半導体を再成長させることにより、連続したM面を主面に有する窒化物半導体層を形成する工程と、を具えた窒化物半導体ウエハの製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法で製造された窒化物半導体ウエハ上に、窒化物半導体を再成長させ、前記窒化物半導体ウエハから分離することにより、M面を主面とする窒化物半導体ウエハを複製することを特徴とする窒化物半導体ウエハの製造方法。
  3. 超臨界アンモニア流体中で窒化物半導体をc軸成長させることによって前記一次ウエハを得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  4. 前記工程(a)において、前記対向する2つの主面にオフ角を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  5. 前記工程(c)において上面となるM面にオフ角を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  6. 前記工程(d)の前に、前記窒化物半導体バーの一方のC面と再成長面となるM面とが交差する稜部を面取りすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  7. さらに、他方のC面と再成長面となるM面とが交差する辺も面取りすることを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  8. 前記工程(c)において、前記複数の窒化物半導体バーを互いのC面同士が対向し且つ互いのA面同士が対向するようにマトリックス状に配列することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  9. 前記工程(c)において、前記複数の窒化物半導体バーを互いのC+面とC−面が対向するように配列することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  10. 前記工程(d)において、前記配列された窒化物半導体バーの上面に前記窒化物半導体バー同士の接合界面を覆う保護膜を形成した後、前記窒化物半導体の再成長を行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の窒化物半導体ウエハの製造方法。
  11. 窒化物半導体から成り、互いに対向する側面を2組有する略四角柱状の窒化物半導体バーであって、
    前記側面の一方の組はC面から成ると共に、前記側面の他方の組はM面から成り、前記窒化物半導体バー中の転位は主として前記M面に略平行な方向に延伸しており、
    前記M面から成る2つの側面の少なくとも一方に、オフ角が形成されていることを特徴とする窒化物半導体バー。
  12. 前記窒化物半導体バーの前記側面に直交する上面及び下面は、いずれもA面から成ることを特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体バー。
  13. 前記C面から成る2つの側面は、表面粗さが5000Å以下であることを特徴とする請求項11又は12に記載の窒化物半導体バー。
  14. 前記C面から成る側面と前記M面から成る側面とが交差する稜部の少なくとも1つが面取りされていることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の窒化物半導体バー。
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