JP4907785B2 - ダブルvリブドベルトの製造方法及び成形プレス装置 - Google Patents

ダブルvリブドベルトの製造方法及び成形プレス装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、心線を埋設した接着ゴム層の上下両面にベルト長手方向に延びる複数のリブ部を有するダブルVリブドベルトの製造工程に係り、詳しくは該ベルトの構成部材である接着ゴム層と上下リブ部ゴムが粘着性に劣るEPDM材から成るゴム組成物で形成される伝動ベルト製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽量化等による車の燃費向上など、省スペース設計の進展と共に、一本のベルトで複数のプーリを駆動出来るベルト背面にもリブ部を設置し背面駆動に優れたダブルVリブドベルトが好適に使用され、その構成材料は、従来は主として天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム材料が用いられてきた。
【0003】
然し近年では、省スペースに起因する雰囲気の高温化等に伴い、更に耐熱性に優れるエチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)等のエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いたダブルVリブドベルトが提供され、本願出願人も特開2000−283246号公報に提案がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このEPDM材を用いた伝動ベルトの製造工程では、従来の材料に比べて、粘着性が劣り、とりわけ円筒金型外周にシート状の上下リブ部ゴム等を順次巻き付け両端部をジョイントして積層していく成形工程では、従来の成形方法や装置に加えて接着を補助する予熱圧着工程やテープ留め等の手間作業と余分な資材を要する等の問題があり、帆布セット工程を有した伝動ベルトに関しては、特開2000−334856号公報に記載されたものが提案されている。
【0005】
本発明では、前述のような課題である粘着性が悪く成形保持に手間を要して作業バラツキのある工程を改善するものであり、EPDM材から成り、粘着性に劣る接着ゴム層及び上下リブ部ゴム層を用いたダブルVリブドベルトの製造工程を、現有の粘着性に優れたクロロプレンゴム材料等からなる該ベルトと共に効率的に併産できる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本願請求項1記載の製造方法では、少なくともベルトに補強布を配置せず、心線を埋設した接着ゴム層の上下両面にベルト長手方向に延びる複数のリブ部を有して、前記接着ゴム層としてエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いたゴム組成物の加硫物を、また接着ゴム層の両面に設けた上下リブ部にはエチレン−α−オレフィンエラストマーを使用したダブルVリブドベルトの製造方法において、下リブ部ゴムを予め筒状に形成して円筒金型に嵌挿する第1成形工程と、この外周面上に抗張体である心線を螺旋状に巻き付けてなる第2成形工程と、更にこの巻付け体の外周面上に上リブ部ゴムを巻付けて無端化する第3成形工程と、前記円筒金型上に前記下リブ部ゴムと前記心線と前記上リブ部ゴムを順次積層して得られた成形体を加硫して加硫スリーブを作成する加硫工程と、加硫スリーブの両面を研削して上下リブ部を作成する研削工程とからなることを特徴とし、とりわけ、ダブルVリブドベルトの成形方法で従来方法と併産し易く、増設対応を簡便に出来る。
【0007】
カバー帆布面より離型し易い円筒形の金型外面に、粘着性に劣る下リブ部ゴムを被せる第1成形工程において、予め該下リブ部ゴムを筒状体に無端化する事により該金型に嵌挿する事で被せることが出来る。
【0008】
更に、前記下リブ部ゴムの外周面上に抗張体である心線を螺旋状に巻き付けた後、互いに粘着性には劣るが離型性は無い外周面に、第3成形工程の内面側に接着ゴム層を持つ上リブ部ゴムを被せる際には、該シート体を巻き付けてジョイントして無端化する事により、嵌挿工程を除いて上リブ部ゴムを積層出来る。
【0009】
前述の各成形工程を行い、円筒金型上にベルト構成材を積層成形して、加硫工程で加圧加熱して加硫を行い、円筒金型から脱型してベルト筒状体つまり加硫スリーブを製造する。このスリーブの内外面をリブ山形状を有した研削ホイールで研磨して所定のベルト巾に小切りする事により、ダブルリブドベルトが製造できる。以上の様に、粘着性に劣るEPDM材でダブルリブドベルトが製造できる。
【0010】
本願請求項2記載の製造方法では、少なくともベルトに補強布を配置せず、心線を埋設した接着ゴム層の上下両面にベルト長手方向に延びる複数のリブ部を有して、前記接着ゴム層としてエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いたゴム組成物の加硫物を、また接着ゴム層の両面に設けた上下リブ部にはエチレン−α−オレフィンエラストマーを使用したダブルVリブドベルトの製造方法において、下リブ部ゴムを予め筒状に形成して円筒金型に嵌挿する第1成形工程と、この外周面上に抗張体である心線を螺旋状に巻き付けてなる第2成形工程と、更にこの巻付け体の外周面上に予め筒状に形成した上リブ部ゴムを嵌挿する第3成形工程と、前記円筒金型上に前記下リブ部ゴムと前記心線と前記上リブ部ゴムを順次積層して得られた成形体を加硫して加硫スリーブを作成する加硫工程と、加硫スリーブの両面を研削して上下リブ部を作成する研削工程とからなることを特徴としている。とりわけダブルVリブドベルトの成形バラツキを阻止した成形に対応出来るものである。
【0011】
本発明では、前述の請求項1記載の発明において、その第3成形工程で上リブ部ゴムを被せる際に、予め該上リブ部ゴムを筒状体に無端化する事が出来て、該金型に嵌挿して被せることが出来る。従って金型上で、シート体を巻き付けてジョイントする工程が不要にできる。
【0012】
本願請求項3記載の製造方法では、請求項1項において第1成形工程の下リブ部ゴムを予め筒状に形成する工程は前記第1成形工程と、前記第2成形工程と、前記第3成形工程と、前記加硫工程とをライン化した成形ラインのオフラインとして外段取りさせるもので、この構成によれば、従来の圧着部に予熱盤を増設する事で第3成形工程の上リブ部ゴムの巻付けをインラインで出来る。従って筒状形成する工程をオフラインで並列に出来るから製造サイクルの増加を最小に出来る。またCR材及びEPDM材を用いた併産対応が簡便で安価な投資で可能である。
【0013】
本願請求項4記載の製造方法では、請求項2項において第1成形工程の下リブ部ゴムと、第3成形工程の上リブ部ゴムを予め筒状に形成する工程は前記第1成形工程と、前記第2成形工程と、前記第3成形工程と、前記加硫工程とをライン化した成形ラインのオフラインとして外段取りさせるもので、この構成によれば、更にジョイント作業要件が安定して、作業バラツキを最小に出来る。
【0014】
本願請求項5記載の製造方法では、前記下リブ部ゴムと前記上リブ部ゴムは、それぞれ短繊維を含有したリブ部ゴム層に予め前記接着ゴム層を積層した積層体を用いる事にあり、この構成によれば、積層工程が簡素化半減できて生産性が確保できて、また現有ラインが活用できることから、従来品との併産対応が容易に出来る。
【0015】
本願請求項6記載の製造方法では、前記円筒金型に嵌挿する第1成形工程は、筒状の下リブ部ゴムを鉛直に立設して軸芯を鉛直にした円筒金型を上方から軸線を合わせて下降挿入することにある。この構成によれば、円筒金型が揚重装置に吊られて搬入され成形機上に載置する、一連の作動中に挿入工程が配置でき、比較的に重くて軟らかものを安定姿勢で取り扱えて、人手の補助もし易く簡便に対応出来る。
【0016】
本願請求項7記載の成形プレス装置では、エチレン−α−オレフィンエラストマーを用いた所定長さのゴムシートを丸めて両端をつなぎ合わせて筒状体を形成する成形プレス装置において、押圧自在の上熱盤と、一端を開放してつなぎ合わせた前記筒状体が取り出せる下熱盤と、前記ゴムシートを下熱盤に巻回す受け台と、前記下熱盤の上面に前記受け台により巻回された側の前記ゴムシートの前端部とこれと反対側の後端部との突き合わせ部を固定するクランプ手段とを備えたことを特徴としており、オフラインで筒状体作製を1人で、簡単に対応が出来て且つ、簡素化投資が出来て安価に対応出来る。
【0017】
本願請求項8記載の成形プレス装置では、前記ゴムシートを下熱盤に巻回す受け台が、前記ゴムシートを前方に押込めば前端がループ状に曲げられる案内手段を具備したものであり、この構成によれば、所定長さにカットして、その前端部を受け台上に載置して押し込めば前記ゴムシートは、受け台上を滑りながら、その前端部が回転ローラー体でループ状に構成した案内手段により、下熱盤を囲う様に巻回す事が出来る。
【0018】
本願請求項9記載の成形プレス装置では、前記突き合わせ部を固定するクランプ手段が、前記押圧自在の上熱盤を中央に配設してその前後近傍の前記ゴムシートの前端部と後端部とを個別に保持作動出来るものであり、これによれば、ジョイント部を順次作業で順次位置決めして、圧着時もクランプ状態を保持できて、的確に重ねて突き合わすことが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下添付図面の図1〜13を参照し、本発明のダブルVリブドベルトの製造方法及び成形プレス装置を説明する。本発明の各部の説明の前に、ダブルVリブドベルトに関する使途用法や部材構成並びにEPDM材について説明を加える事とする。
【0020】
先ず使途では、自動車等に用いられるVベルトは、主としてエンジンの回転動力をそのクランク軸端のプーリを介して被駆動軸のVプーリに回転伝達する機能を帯びている。この被駆動機にはオルタネータや冷却ファンやクーラ等がある。これらの回転駆動を省スペースや原価低減の狙いから、1本のVベルトで行うには、各機器の配置位置の都合でくねくねと掛け渡しベルトの背面も使った駆動が、掛け渡しルートを短縮する上で望ましい。従って、ダブルVリブドベルト1はベルト表裏にリブ山部7、リブ谷部8を備えていて好適に用いられ、車のエンジンルームの省スペースや原低や軽量化への対応等に寄与しているのである。
【0021】
次に、この様なダブルVリブドベルト1のベルト部材構成については、図1の製品部分断面斜視図で示す様に、ベルトの上下面(表裏)にベルト長手方向に伸びる断面が略三角形の複数のリブ山部7とリブ谷部8が設けられて、前述の要求にベルト両面で好適に伝動出来る。加硫された接着ゴム5層が心線4を埋設し包み込んで保護する接着ゴム5層を形成し、その上下面に加硫形成された上下リブ部ゴム3,6層にリブ山谷を研磨加工して製造したベルトである。
【0022】
この様な加硫ベルトは、以下の未加硫の積層部材を加硫して形成されるもので、本発明ではとりわけ、この加硫前の積層成形工程に係わり、詳細は後述するが、例えば図2に示す様に、成形金型M外周面上に未加硫の部材を積層成形して作製される。
【0023】
つまり、成形金型M外面上に、まず第1層目に下リブ部ゴム3層を、第2層目に心線4の巻き付け層を、第3層目に上リブ部ゴム6層を、順次積層して形成してある。尚、第2層目の心線4にはポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維を素材とする高強度で低伸度のコードが用いられる。また接着ゴム5層は本発明に係わり後述するが、各リブ部ゴム3、6層の片面に、予めカレンダー91でダブリングした一体シートとして扱っている。
【0024】
ところで、近年は、原価低減や脱塩素化による環境対応から、前述の構成材料の見直しも伴い、上下リブ部ゴム3、6の材料としては耐熱特性に優れて安価なエチレン−α−オレフィンエラストマーが用いられ、その代表的なものとしてEPDMが使用される様になっている。
【0025】
また、前記上下リブ部ゴム3、6にはエチレン−α−オレフィンエラストマーの架橋物が用いられて、これに以下の短繊維が添加してあり(ナイロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミドからなる短繊維)、ベルトの耐側圧性を向上させるとともに、プーリと接する表面に該短繊維を突出させて摩擦係数を低下させ、ベルト走行時の騒音特性を改良するものである。
【0026】
次に、接着ゴム5層には耐熱性を有し、そして心線4であるポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等との接着性を良好にする狙いから、上記エチレン−α−オレフィンエラストマーのゴム組成物を使用してある。また、心線4にもゴムとの接着性を改善する目的で接着処理が施される。
【0027】
以上のEPDM材への見直しに伴って、製造工程では以下の見直しを要している。つまり、従来用いられてきたクロロプレンゴム等は、未加硫状態では室温でも粘着性に富んでいることから、金型外周上に下リブ部ゴム3を巻き付けカットして、前後端を圧着ジョイントし、この上に心線4を螺旋状に均一ピッチでスピニングしながら巻き付け定置させて、この上面に上リブ部ゴム6を巻き付け後端をカットして被せ、その前後端をジョイントして積層する成形方法を用いて、ジョイント工程は押し圧のみで十分足りていた。
【0028】
然し、ベルト構成材をEPDM材としたことにより、室温では粘着性に乏しく、接着には予熱を要することから、各ジョイント工程では押し圧に加えて、予熱する方法に見直されている。
【0029】
また、本発明に係わるダブルVリブドベルト1では、とりわけカバー帆布が無いことから帆布面に比べて、滑りの良い成形金型Mの外周面に直接積層する事から、以下のように、予め上下リブ部ゴム3,6を筒状体にすることで、従来の成形金型M上での無端化作業を簡素化出来る。
【0030】
以下、本発明に係わるダブルVリブドベルト1の製造方法について詳述する。また本願出願人からは、本願に先立ちダブルVリブドベルト1に係わるEPDM部材を特定した特開2000−283246、またダブルVリブドベルト1でリブ溝の両面研削に係わる特許第2762238号の提案がある。
【0031】
図3を用いて、この製造方法の基本構成を説明する。製造工程は大きく分けて三つで構成されて、一つは中心工程である成型金型を備えて行う成形工程P1と、この前工程に当たる準備工程P2と、後工程に当たる仕上げ工程P3である。
【0032】
次に、前述の成形工程P1は主として、下リブ成形し心線を螺旋状に巻き付けてスピニングし上リブ成形する成形工程100と、冷却工程104と脱型工程105を備えた加硫工程103からなり、続いて、仕上げ工程P3では、成形金型から取り外した加硫スリーブを研削機の加工巾に分割予備カットしリブ山を表裏に研磨しベルト1本巾に小切りし検査する。
【0033】
また、準備工程P2では、前述の成形工程P1で用いるベルト部材の下加工を行い、ここでは、主としてリブ部ゴム3,6を筒状に無端化する。以下、図2、3、4を用いてそれぞれ詳述する。
【0034】
先ず、成形工程100では、エチレン−α−オレフィンエラストマーを用いた有機過酸化物により架橋可能なゴム組成物の上下リブ部ゴム3,6層とエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いた硫黄架橋可能なゴム組成物の接着ゴム5層と心線4とを用いて、図2で示す様に、筒状の成形金型Mの円筒表面上に以下の3つの手順を経て未加硫の積層体を形成するものである。第1手順は下リブ成形工程、第2手順はスピニング工程、第3手順は上リブ成形工程である。
【0035】
先ず、第1手順の下リブ成形工程については、図4に示す様に、筒状に無端化した下リブ部ゴム3をタイムリーにライン外から供給されて、ベルト成形機20の遥動フレーム26のセンタリング金具27上に同軸で立設する(下リブ部ゴム3の筒状に無端化する方法については後述する)。
【0036】
次に、上方に揚重チェーン34で吊り下げた成形金型Mが搬送されてセンタリング金具27上に位置決め停止して、下降しながら人手に支えられて挿入する。成形金型Mがセンタリング金具27を介してその上に着座させて転倒阻止して、遥動フレーム26が垂直方向に回転起立して金型Mを水平支持に変えて、センタリングシリンダ28が図中右方に押し圧して、金型は成形機本体21の駆動軸22に接続支持される。図2において、成形金型M面上に下リブ部ゴム3が図中左方から被せられた状態となる。
【0037】
次に第2手順のスピニング工程では、この下リブ部ゴム3の円筒外面上に、所定の張力に設定された所定の心線4の前端を金型端部に係止して、金型Mの1回転当たりの所定の軸方向送り量が与えられて、一定ピッチで螺旋状に巻き付ける。図2において成形金型M面上に前述の下リブ部ゴム3が図中左方から被せられたその外周部に、心線4が並んだ状態が形成される。
【0038】
続いて、第3手順の上リブ成形工程では、前述の螺旋状に巻きつけた心線4の外周面上に上リブ部ゴム6を被せる。ここでは、成形機本体21後部に備えてあるシート掛台(図示せず)から所定長さにカットされた上リブ部ゴム6が金型Mの下方に搬入されてその前端部を金型Mに押し当てて接着ゴム5層と多少とも粘着して1.5回転して金型M上方に位置したジョイント部にベルト成形機20の上部から圧着熱盤を押し付けて無端化を行う。これによって、図2において成形金型M面上に下リブ部ゴム3と心線が並んだ状態となる。この上面に、上リブ部ゴム6が被せられた成形終了状態となる。従ってこの方法では従来装置にジョイント圧着熱盤を付加さえすれば、従来品と併産できる。
【0039】
この積層成形の後、ベルト成形機20上から成形金型Mと一体で、開始投入時の逆手順で遥動フレーム26を揚重チェーン34下に反転させ転倒して成形金型Mを起立し、モールドチャック金具32を上方から連結して天井へ吊り上げて次の加硫工程103に搬出する。
【0040】
続いて、加硫工程103では、図2の断面を有した未加硫の筒状積層体が金型Mと一体で、加硫缶の上に搬入され、図示しない上蓋を開口した加硫缶内に筒状のゴム製ジャケットを被せて上下面を底板と上板で密封して定置する。所定の蒸気圧力と加硫時間を経て金型M上に架橋したスリーブ2を得る。
【0041】
架橋を終えて、加硫缶にモールドチャック金具32を接続して、搬入時の逆手順で揚重チェーン34を接続して搬出しジャケットを抜いて外し、図示しない冷却工程104上に搬入して、冷却ノズル台上に吊り下げた金型Mを底部中心から挿入着座させて、金型M内面から、シャワー噴水して金型Mと共に架橋したスリーブ2を室温近くまで冷却する。
【0042】
続いて、冷却した前記スリーブ2を金型Mと一体で、吊り上げ搬出して脱型工程105に移載する。図示しない脱型工程105に搬入されて、金型底中心穴から突き上げ台上に着座させて、架橋したスリーブ2とともに外周側面から複数の押し圧板で外方から把持してスリーブ2を固定すると同時に、前記押し上げシリンダを伸張して上方に金型を抜くこの時揚重チェーンは同時に上昇しながら抜けた金型を更に吊り上げて、空になった金型を次工程の離型処理工程106に搬送し、金型外周面に離型剤を塗布して1サイクルを終えて、繰り返しに入る。
【0043】
一方、前記の脱型工程105で把持して成形金型Mから取り外した筒状の架橋したスリーブ2は、可搬アームで取り出されて仕上げ工程P3に移送し、裏返しの可能なスリーブ巾に予備カット107する。そのカット後のスリーブを研削工程108に移載する。
【0044】
研削工程108では、図12に示すように駆動ロール82と従動ロール83に所定の張力下で掛架して回転走行させながら、回転させた研磨ホイール81によって、先ず、スリーブの片方の面にリブ山部7とリブ谷部8を研磨する。
【0045】
上記スリーブを反転し裏返して、図11に示すように複数の溝部85と突起部86を幅方向に配置したカートリッジ84を駆動ロール82に装着した後、上記駆動ロール82と従動ロール83に掛架し、スリーブの少なくとも一つのリブ谷部8とリブ山部7をカートリッジ84に設けた少なくとも一つの突起部86と溝部85にそれぞれ噛み合わせ嵌合させる。
【0046】
上記スリーブ2を所定の張力下で走行させ、更に回転させた研磨ホイール81をスリーブに当接させてもう一方の面に、リブ谷部8を研磨し、架橋スリーブの表面に3〜100個の複数の溝状部を一度に研磨する。
【0047】
研磨後に、スリーブ2表面に付着した研磨粉は、スリーブ2を1周させながら回転ブラシ87を当接して付着残りが無いように集中的に吸引機88で除去する様にしてある。
【0048】
このように表裏に複数の溝状部を設けた架橋スリーブをスリーブ研磨機80の駆動ロール82と従動ロール83から取り外し、該架橋スリーブをベルト幅カット工程109に移して、他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッターによって所定のベルト巾に切断して個々のダブルVリブドベルトに仕上げるものである。
【0049】
続いて、前述のダブルVリブドベルト製造工程に対して、本発明では、更にもう一つの製造方法について提案している。前述の成形工程100で三つの手順を基に未加硫積層体を形成するものであったが、この新たな製造方法では、その第3手順の上リブ成形工程を、前記第1手順の下リブ成形工程と同様に筒状体を挿入する、つまり上リブ部ゴム6を予め筒状に無端化しておいて、心線4の螺旋状巻き付けを終えた外周面に嵌挿して被せる方法である。ジョイント不良を阻止しようとするものである。
【0050】
次に図4を用いて詳述する。前述の成形工程100の第1、2手順を同様に終えて金型M上に下リブ部ゴム3を被せてその上面に心線4を螺旋状に巻き付けた状態で、ベルト成形機20に水平に軸支した金型を、起立させて、揚重チェーン34で吊り上げてその下方に、筒状に無端化した上リブ部ゴム6を投入してセンタリング金具27回りに軸芯をセットして、吊り上げた金型Mを再び下降させながら人手で支えて挿入する。
【0051】
従って、前段の第1手順と第2手順と、上記に続く未加硫の積層体を架橋して加硫スリーブを作製する加硫工程と、この加硫スリーブの表裏にリブ山部と谷部を研磨する研削工程とは、前述の製造方法に準じて同様に実施するものである。
【0052】
次に、リブ部ゴム3,6を筒状に成形する方法に関して、本発明ではこの筒状成形工程を準備工程P2として、成形工程P1でライン化した成形ラインとは切り離してオフライン構成としてある。このオフラインについて、以下、図3を用いて説明する。
【0053】
従来工程では、成形ライン中の成形工程100でリブ部ゴム部材は巻きシートから巻き戻して金型Mに巻き付け所定長さにカットして用いる構成であり、インライン方法を採っている。本発明では、粘着性に劣るEPDM材を用いており、図3に示す様に、オフラインにして成形ラインと平行して外段取りする生産方式とし準備工程P2において、成形ライン外から供給する方法を用いている。
【0054】
前述の外段取りの生産方式では、リブ部ゴム3,6部材を巻きシートから巻き戻して、所定長さにカットして、筒状に丸めてその前後端部を突き合わせ重ねて、予熱した熱盤間にプレスして予熱圧着してジョイントし無端化する。この筒状体を、前述の成形工程100にタイムリーに投入する。
【0055】
前述のカット方法では、図13(b)に示す様に、シートの長手方向断面で斜めカットして、つまりカット面が斜面となった前後端部の斜面を突き合わせ重ねるジョイント圧着方法が用いられている。
【0056】
この様に、製品周長に従って、所定の長さにカットされたシート体を、図6に示す様に、プレス装置に載置して、シートを下熱盤に巻掛けて、その前後端部を下熱盤上に突き合わせてクランプ固定させて、上方に設置した上熱盤を下降させて押しつけて予熱しながら圧着する。圧着して無端化した筒状体を下熱盤の片方を開放して、取り出すものである。
【0057】
続いて、以上の様に用いられる上下リブ部ゴム3,6の本体は図2(b)に示す様に、単プライシートRを複数枚積層して形成してある。この粘着性の乏しいEPDM材の圧延に関して、図8,9,10,13を用いて説明する。完成ベルトでは、添加した短繊維がその側面に突き出す方向に並べてあり、薄くシート化することになる。また片側外面には接着ゴム5層が積層して一体化してあり、積層成形を簡素化する為である。これらのEPDM対応方法について説明する。
【0058】
先ず、図2(b),8,9,10に示す様に上下リブ部ゴム3,6の形成については以下のプライアップ法を用いている。単プライシートRを薄くしてシート内に分散する短繊維をロール面で互いの周速差で擦すり、圧延してシート流れ方向に繊維を整列させて一定方向に配向させている(図13参照)。
【0059】
図8では、単プライシートRをカレンダー91でシーティングして、保持シートHに巻き取る工程を示してある。トップロール92、センターロール93,ボトムロール94を備えて、トップロール92とセンターロール93を25〜35℃の低温にし穴開きやささくれを阻止して、この間でエラストマー組成物を練って前述の短繊維を配向させた単プライシートRに圧延して保持シートHを重ねて巻き取る。
【0060】
次に本発明に係わるが、図9の様に、前述の単プライシートR面に接着ゴム5層をカレンダー91でダブリングする。トップロール92とセンターロール93を60〜80℃の高温にして穴開きやささくれを阻止し、この間で接着ゴム5のエラストマー組成物を練ってシーティングしたシートを、前述の単プライシートRの巻きを巻き戻して圧縮ロール95に挿入しダブリングして、片面に接着ゴム5層を持った1枚の単プライシートRから成る積層体を作製するものである。
【0061】
続いて、この積層体に、図10に示す様に、更に2枚目、3枚目の単プライシートRを逐次重ねてリブ部ゴム3,6を作製する。この積層工程では、図10に示すプライアップ装置89を用いている。単プライシートRの積層面をヒーターで60〜80℃に予熱して、1対の押し圧ロール96で加圧圧着させている。
【0062】
続いて、これらシートを完成ベルトで短繊維がベルト側面で突き出す配向をさせる方法について、図13を用いて補足する。ゴム中に分散した短繊維は、カレンダー91の圧延時に(a)図中の破断線で示す短繊維とその整列方向に配向する。配向性とシート厚みには係わりがあり予め設定される。カレンダー91から出た単プライシートRはシート流れ方向に配向している。
【0063】
この様に短繊維が配向した単プライシートRを、前述のプライアップ法で複数枚重ねて且つこの片側面に接着ゴム5層を積層した上下リブ部ゴム3,6を図13(b)の様に整巾ベベルカットし、その上で金型成形巾W2にカットしたカットシートのベベルカット端のテーパー面を重ね合わせて圧着する。これにより、シート長手方向に対して直角に配向し、このシートを金型周長或いは積層内周長に従って所定長で断面が斜めのカットをして、筒状体とする前段のリブ部ゴム3,6シートを準備してある。
【0064】
次に、前述したがこのカットシートで斜めにカットした切断面がテーパー面である端部を後述の成形プレスに移載して、丸めて両端を重ね突き合わせジョイント部を予熱圧着して、無端化し筒状体とするものである。
【0065】
この様に、製品周長に従って、所定の長さにカットされたシート体を後述のプレス装置に載置して、シートを下熱盤に巻掛けて、その前後端部を下熱盤上に突き合わせてクランプ固定させて、上方に設置した上熱盤を下降させて押しつけて予熱しながら圧着する。圧着して無端化した筒状体を下熱盤の片方を開放して、取り出し成形工程に投入する。
【0066】
図3に示す、ダブルVリブドベルト製造工程に、配設されてベルト成型金型を用いてその外周面上に未加硫ベルト構成部材を積層する成型装置と、その筒状の積層成型体にゴム製ジャケットを外挿して金型と一体で加硫缶内に密封し加圧圧縮しながら架橋温度を保持する加硫缶装置と、架橋したスリーブを金型内面から冷却する冷却装置と、架橋して金型外周に一体成型したスリーブを取り外す脱型装置と、空になった金型の円筒外面に次成形の下処理をする離型剤塗布装置とを一連の流れ工程に配して金型を順次搬出入する搬送装置で繋がったベルト加硫スリーブの製造装置である。
【0067】
次に、前述のベルト成型装置20にかかわり、前述の上下リブ部ゴムを予め筒状に成型する、本発明に係わる成形プレス装置について図5,6,7を用いて詳述する。先ず、図5では、本装置の正面概略図を示しており、図中中央部に配した下熱盤42と、これに上方から押し圧自在の上熱盤43と、リブ部ゴム3,6を前記下熱盤42の周りに巻き回す受け台44と、下熱盤42の上面にリブ部ゴム3,6の前端部を仮押さえて後、更に手元から巻き上げられた後端部を前端部に突き合わして仮押さえるクランプ部45とから構成してある。
【0068】
先ず、下熱盤42はスウィング横梁62の構成で、図5の中で左端部を遥動支点として紙面上方に首振る機能を持ち(図7参照)、筒状体を排出できる。上面には、平滑な平板中にヒーターを仕込んだ熱盤61が設けてあり、予熱できる。
【0069】
続いて、上熱盤43は、平滑平板中にヒーターを仕込んだ熱盤61で、上下方向に水平に上下動できるガイドロッド52とガイドブッシュ53を備えて、駆動と押し圧を兼ねたプレスシリンダ51が長手方向に並べて均等に押し圧出来る構成で配置してある。
【0070】
また、受け台44は、図6にその断面を示している。シートカットした腰の柔らかいリブ部ゴム3,6を下熱盤42の周りに簡便に巻き回せる様にしてある。つまり本発明では、その案内手段46として、下熱盤42の下に手前に張り出す張り出しフレーム63をプレス本体41に装着させて、その上面に転動体64を配置して、上面に載置したリブ部ゴム3,6が楽に滑り込む構成にしてある。更に奥に押し込むとその前端部を回転ローラ65が順次上方に曲げ返すように半円切欠き板67に支持設置してある。
【0071】
続いて、本発明に係わるクランプ手段45は、図7にその上面詳細を示し、その側面図を図6で示している。先ず前端部押し板71が前端支持アーム73の先端に取り付けられ半円切欠き板67に遥動支点を持って前端クランプシリンダ75の伸縮により前端部押し板71を下熱盤42上に押し付けたり外したりしてクランプ自在としてある。
【0072】
更に、後端部を前記クランプ済みの前端部に突き合わせて、もう一方の後端クランプシリンダ76を伸縮させて後端支持アーム74の先端にある後端部押し板72を下熱盤42上に押し付けたり外したりして後端部のクランプを自在としてある。この様にリブ部ゴム3,6を下熱盤42巻き回して前後端の突合せ部を下熱盤42上に設けて上下熱盤42,43間に狭持してジョイント部を完成した無端状体を準備する。
【0073】
以下に、本発明の成形プレス装置の動作を図5〜7を用いて説明する。1)リブ部ゴムを所定長さでカットする(シート長手方向断面を斜めで)。2)受台44上に移載する。3)前端部をプレス盤61上に送り出す。4)フットスウィッチで奥側のクランプ71で前端部を固定する。5)手元側の後端部を丸め返しプレス盤上の前端部へガイドロールに沿わせて差し込みジョイント部を突き当てる。6)斜め面の重なりをチェックする。7)フットスウィッチで手元側クランプ72で後端部を固定する。8)押しボタンで上熱盤を下降する。9)所定時間押圧後、上熱盤が上昇し両クランプ71,72が開放する。10)下熱盤ロックハンドルを解除しスウィングし筒状にジョイントされたリブ部ゴムを取り出す。
【0074】
尚、実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば次の様に変更実施して良い。(1)上下リブ部ゴム中の短繊維を配向する実施事例は前述のヒーター予熱圧着のみに限定されるものではなく、カレンダーを用いて熱入れしプライアップする以下の方法もある。つまり、トップロールとセンターロール間で単プライシートを圧延し、センターロールとボトムロール間でダブリングして、ボトムロールに圧縮ロールを付属させて圧縮してプライアップする。(2)また、押出機に拡張式ダイを設けて拡張流れで配向させる方法等も、限定的に用いられる。
【0075】
【発明の効果】
請求項1に記載のダブルVリブドベルトの製造方法に係わる発明では、粘着性に劣るEPDM材から成る下リブ部ゴムを鉄製の金型外面上で補助テープを用いて無理矢理固定して、金型上でバラツキのある不安定なジョイント作業を行うこともなく、ジョイントの確かな下リブ部ゴムの成形が可能である。更に下リブ部ゴムの外周面上に心線を螺旋状に巻き付けて接着ゴム層が覗いて、鉄製の金型外面よりは接着しやすい第3成形工程では、内面側に接着ゴム層を積層した上リブ部ゴムを従来法に予熱圧着盤を増設して好適に巻き付けて積層出来る。
【0076】
請求項2に記載のダブルVリブドベルトの製造方法に係わる発明では、上リブ部ゴムも予め筒状に形成出来るから、作業バラツキが少ない、ジョイントの確実な成形が出来る。仮止め用の補助テープも最小に出来る利点がある。
【0077】
請求項3、4に記載のダブルVリブドベルトの製造方法に係わる発明では、現有の成形工程では、金型面上で粘着し易いゴム体を用いた成形を行っており、筒状化する工程を現有ライン外に増設してタイムリーに投入する事で、現有機が活用できて、サイクルアップも最小にして、従来製品も併産出来る。
【0078】
請求項5に記載のダブルVリブドベルトの製造方法に係わる発明では、金型上への積層回数が半減できて、粘着性に劣る各シート層を予熱して押し圧する作業も最小にできて、均一厚みで積層成形が出来る。
【0079】
請求項6に記載のダブルVリブドベルトの製造方法に係わる発明では、比較的重くて、変形しがちな筒状体を安定な姿勢で支持出来て、成形作業者に近く、補助作業タッチがしやすい。また新規投資せずに現有成形装置のマイナーな改修で対応できて、従来品も併産出来る。
【0080】
請求項7に記載の成形プレス装置に係わる発明では、所定長にカットしたシート状の上下リブ部ゴムを受け台上に載置して、1人で筒状に加工出来る。また必要に応じて簡単に準備できて、一時待機保管にも都合良く造りだめは不要で、確実にジョイント出来る。
【0081】
請求項8に記載の成形プレス装置に係わる発明では、上下リブ部ゴムの前端部が下熱盤を巻回す回動して、その前端部が手元側に覗いて突き合わせ重ね具合を容易に微調整出来て、変形しがちなゴムシート体を確実に筒状にセッティング出来る。
【0082】
請求項9に記載の成形プレス装置に係わる発明では、先ず筒状にする作業順に従って前端部を固定して、次に折り返して後端部を突き合わせた上で後端部が固定できる。従って1人で作業でき、且つ細かな調整が出来る。同時に突き合わせ状態を保持したままで、上熱盤が下降して押圧する事で、位置の狂いが無くジョイント出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダブルVリブドベルトの部分断面斜視図である。
【図2】(a)金型上に成形した未加硫状態の部分断面図、(b)上下リブ部ゴムの積層状態を示す部分断面図である。
【図3】本発明に係わるオフラインとインラインを示すダブルVリブドベルトの製造全体工程図である。
【図4】本発明の金型の搬入及びリブ部ゴムの筒状体投入を示すベルト成形機の正面概略図である。
【図5】本発明の成形プレス装置の全体正面図である。
【図6】本発明の図5の筒状に丸める案内手段を示す要部側面図である。
【図7】本発明の下熱盤の首振り機構とクランプ機構を示す、図5の成形プレス装置の上面図である。
【図8】上下リブ部ゴムの基材である単プライシートをシーティングするカレンダー図である。
【図9】図8の単プライシートに接着ゴムをダブリングするカレンダー図である。
【図10】図8のダブリングシートに単プライシートをプライアップするプライアップ装置の概略正面図である。
【図11】加硫スリーブの位置決めと上下面にVリブ溝を研削する要部断面図である。
【図12】研削機の概略正面図である。
【図13】上下リブ部ゴム中の短繊維の配向を作り込む過程を示す(a)カレンダーシーティング時の配向状態図(b)プライアップしたリブ部ゴムの配向を成形巾方
向に向きを変える状態図である。
【符号の説明】
M 成形金型
R 単プライシート
1 ダブルVリブドベルト
3 下リブ部ゴム
4 心線
5 接着ゴム
6 上リブ部ゴム
7 リブ山部
8 リブ谷部
20 ベルト成形機
26 揺動フレーム
27 センタリング金具
34 揚重チェーン
40 成形プレス装置
45 クランプ手段
46 案内手段
80 スリーブ研磨機
89 プライアップ装置
91 カレンダー
96 一対の押し圧ロール

Claims (9)

  1. 少なくともベルトに補強布を配置せず、心線を埋設した接着ゴム層の上下両面にベルト長手方向に延びる複数のリブ部を有して、前記接着ゴム層としてエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いたゴム組成物の加硫物を、また接着ゴム層の両面に設けた上下リブ部にはエチレン−α−オレフィンエラストマーを使用したダブルVリブドベルトの製造方法において、下リブ部ゴムを予め筒状に形成して円筒金型に嵌挿する第1成形工程と、この外周面上に抗張体である心線を螺旋状に巻き付けてなる第2成形工程と、更にこの巻付け体の外周面上に上リブ部ゴムを巻付けて無端化する第3成形工程と、前記円筒金型上に前記下リブ部ゴムと前記心線と前記上リブ部ゴムを順次積層して得られた成形体を加硫して加硫スリーブを作製する加硫工程と、加硫スリーブの両面を研削して上下リブ部を作成する研削工程とからなることを特徴とするダブルVリブドベルトの製造方法。
  2. 少なくともベルトに補強布を配置せず、心線を埋設した接着ゴム層の上下両面にベルト長手方向に延びる複数のリブ部を有して、前記接着ゴム層としてエチレン−α−オレフィンエラストマーを用いたゴム組成物の加硫物を、また接着ゴム層の両面に設けた上下リブ部にはエチレン−α−オレフィンエラストマーを使用したダブルVリブドベルトの製造方法において、下リブ部ゴムを予め筒状に形成して円筒金型に嵌挿する第1成形工程と、この外周面上に抗張体である心線を螺旋状に巻き付けてなる第2成形工程と、更にこの巻付け体の外周面上に予め筒状に形成した上リブ部ゴムを嵌挿する第3成形工程と、前記円筒金型上に前記下リブ部ゴムと前記心線と前記上リブ部ゴムを順次積層して得られた成形体を加硫して加硫スリーブを作成する加硫工程と、加硫スリーブの両面を研削して上下リブ部を作製する研削工程とからなることを特徴とするダブルVリブドベルトの製造方法。
  3. 前記第1成形工程の下リブ部ゴムを予め筒状に形成する工程は前記第1成形工程と、前記第2成形工程と、前記第3成形工程と、前記加硫工程とをライン化した成形ラインのオフラインとして外段取りさせる請求項1に記載のダブルVリブドベルトの製造方法。
  4. 前記第1成形工程の下リブ部ゴムと、前記第3成形工程の上リブ部ゴムを予め筒状に形成する工程は前記第1成形工程と、前記第2成形工程と、前記第3成形工程と、前記加硫工程とをライン化した成形ラインのオフラインとして外段取りさせる請求項2に記載のダブルVリブドベルトの製造方法。
  5. 前記下リブ部ゴムと前記上リブ部ゴムは、それぞれ短繊維を含有したリブ部ゴム層に予め接着ゴム層を積層した積層体を用いる請求項1、2、3又は4に記載のダブルVリブドベルトの製造方法。
  6. 前記円筒金型に嵌挿する第1成形工程は、筒状の下リブ部ゴムを鉛直に立設して軸芯を鉛直にした円筒金型を上方から軸線を合わせて下降挿入する請求項1又は2に記載のダブルVリブドベルトの製造方法。
  7. エチレン−α−オレフィンエラストマーを用いた所定長さのゴムシートを丸めて両端をつなぎ合わせて筒状体を形成する成形プレス装置において、押圧自在の上熱盤と、一端を開放してつなぎ合わせた前記筒状体が取り出せる下熱盤と、前記ゴムシートを下熱盤に巻回す受け台と、前記下熱盤の上面に前記受け台により巻回された側の前記ゴムシートの前端部とこれと反対側の後端部との突き合わせ部を固定するクランプ手段とを備えたことを特徴とする成形プレス装置
  8. 前記ゴムシートを下熱盤に巻回す受け台が、前記ゴムシートを前方に押込めば前端がループ状に曲げられる案内手段を具備した請求項7に記載の成形プレス装置
  9. 前記突き合わせ部を固定するクランプ手段が、前記押圧自在の上熱盤を中央に配設してその前後近傍の前記ゴムシートの前端部と後端部とを個別に保持作動出来る請求項7又は8に記載の成形プレス装置
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