JP4902170B2 - 検査システム - Google Patents
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Description
なお、本発明において、「金属」とは、金属だけでなく、脱酸素剤等の金属の性質を有する物質も含むものとする。
図1は、検査システム1の外観図を示す。検査システム1は、図1に示すように、金属検査装置10及びX線検査装置20を備えており、食品等の商品の生産ラインにおいて商品の品質検査を行うためのものである。なお、図1において、後述する振分機構70は省略されている。
金属検査装置10は、図2に示すように、搬送コンベア11、金属検出部12、光電センサ16及び制御部30を備えており、図3及び図4に示すように、搬送コンベア11によって複数の物品Pを連続的に搬送しながら、物品Pに金属が含まれるか否かを検査する。
搬送コンベア11は、駆動ローラによって無端状のベルトを回転させながら、ベルト上に載置された物品Pを矢印A(図1,図3,図4参照)の向きに搬送する。搬送コンベア11の搬送速度は、制御部30により、搬送コンベア22の搬送速度と同じになるように制御されている。
金属検出部12は、図1に示すように、上部ヘッド12a及び下部ヘッド12bを備えており、搬送コンベア11によって搬送される物品Pに含まれる金属を検出する。
光電センサ16は、図3に示すように、搬送コンベア11を介して対向する発光素子16a及び受光素子16bを有している。発光素子16a及び受光素子16bは、金属検出部12の上部ヘッド12a及び下部ヘッド12bの直上流側であって、搬送コンベア11の側方に配置されている。発光素子16aは、受光素子16bに向けて光を照射し、受光素子16bは、発光素子16aから照射された光を受光する。但し、物品Pが発光素子16aと受光素子16bとの間を搬送コンベア11により搬送されている間は、発光素子16aから照射された光は物品Pにより遮光されることになる。つまり、発光素子16aから照射された光が物品Pによって遮光されるタイミングを計測することにより、交番磁界の形成された検査領域を物品Pが通過するタイミングを測定することができる。
制御部30は、図2に示すように、バスライン32、CPU31、I/Oインターフェース33、ROM34及びRAM35を備えている。
X線検査装置20の搬送コンベア22上には、図5に示すように、金属検査装置10で検査された後の物品Pが搬送コンベア11により連続的に運ばれてくる。
シールドボックス21の両側面には、図1に示すように、物品Pをシールドボックス21内に搬入し、又はシールドボックス21内から搬出するための開口21aが形成されている。開口21aは、図1に示すように、シールドボックス21の外部へのX線の漏洩を防止するために、遮蔽ノレン25によって塞がれている。遮蔽ノレン25は、鉛を含むゴム製のノレン部分を有しており、物品Pが搬入又は搬出される際に物品Pによって押しのけられる。
搬送コンベア22は、図1に示すように、シールドボックス21の両側面に形成された開口21aを貫通するように配置されている。そして、搬送コンベア22は、コンベアモータ22f(図6参照)によって駆動される駆動ローラによって無端状のベルトを回転させながら、ベルト上に載置された物品Pを矢印Aの向きに搬送する。搬送コンベア22の搬送速度は、操作者が入力した設定速度になるように、制御部50によるコンベアモータ22fのインバータ制御によって細かく制御される。
X線照射器23は、図7に示すように、搬送コンベア22の上方に配置されており、下方のX線ラインセンサ24に向けて扇状の照射範囲KにX線を照射する。
X線ラインセンサ24は、図7に示すように、搬送コンベア22の下方に配置されており、物品Pや搬送コンベア22を透過したX線を検出する。X線ラインセンサ24は、図8に示すように、搬送コンベア22の搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置された複数の画素24aから構成されている。
モニタ26は、フルドット表示の液晶ディスプレイである。また、モニタ26は、タッチパネル機能を有しており、金属検査装置10及びX線検査装置20の初期設定や金属検査装置10及びX線検査装置20の動作に関する動作パラメータの入力等を操作者に促す画面を表示する。
光電センサ27は、X線ラインセンサ24の直上流側であって搬送コンベア22の側方に配置されている点を除き、光電センサ16と同様の構成を有しており、物品PがX線ラインセンサ24の位置にくるタイミングを測定することができる。
制御部50は、図6に示すように、バスライン52、CPU51、I/Oインターフェース53、ROM54、RAM55及びコンパクトフラッシュ(登録商標)(以下、CF)56を備えている。
検査システム1は、操作者によりモニタ26のタッチパネルを介して物品Pの検査の開始命令が入力されると、物品Pの検査を開始する。以下、物品Pが精肉Mである場合を例に、図9を参照して、検査システム1の動作を説明する。
(1)
検査システム1では、検査対象となる物品Pは、上流側にある金属検査装置10において検査された後、続いて下流側にあるX線検査装置20においても検査される。このとき、制御部50は、金属検査装置10による物品Pの検査結果に基づいて、物品P全体の中で金属が含まれると判定される部位202を指定する。これにより、検査システム1では、検査対象となる物品P全体の中で、他の部位201,203とは異なる検査条件が適用されるべき部位202を予め指定することができないような場合にも、部位202にその他の部位201,203とは異なる検査条件を適用することが可能になっている。
検査システム1では、金属検査装置10による検査結果とX線検査装置20による検査結果とを重ね合わせた最終的な出力画像200がモニタ26に表示される。これにより、操作者は、検査システム1全体の検査結果を視覚的に把握することができるようになっている。
検査システム1では、上流側に金属検査装置10が配置され、下流側にX線検査装置20が配置されている。金属検査装置10は、X線検査装置20では検出されにくい薄い異物であっても金属であれば高感度に検出することが可能である。このため、検査システム1では、金属検査装置10により金属の混入が検出された部位202については、X線検査装置20によりその他の部位201,203よりも詳細に検査することにより、X線画像100に現れていた異物F1だけでなく、X線画像100には現れなかった異物F2も検出することができるようになっている。
検査システム1では、金属検査装置10から出力される金属検出信号が検査対象となる物品Pの体積により正規化され、正規化された金属検出信号に基づいて金属が含まれるか否かの判定がされている。このため、精肉Mのように、金属検出信号に影響を与える傾向にある物品Pが検査対象とされる場合であっても、そうした影響を最小化して、物品Pに異物として含まれる金属をより高感度に検出することができるようになっている。
(1)
上記実施形態では、上流側に金属検査装置10が配置され、下流側にX線検査装置20が配置される構成となっているが、上流側及び下流側の双方又は一方に別の検査装置が配置されてもよい。
上記実施形態では、金属検査装置10により金属が含まれると判定された部位202に対しては、その他の部位201,203に対するよりもより複雑な画像処理アルゴリズムを実装する画像処理ルーチンR2が施されているが、本発明はこの態様に限定されない。
上記実施形態では、金属検出信号を示す関数S(X)を精肉Mに含まれる微小部位の体積を示す関数V(X)で割ることにより、金属検出信号を物品Pの体積で正規化している。しかしながら、本発明はこの態様に限定されず、関数の除算による方法の他、金属検出信号に含まれる物品P自体に含まれる金属の影響を打ち消すことができる任意の計算方法が利用され得る。
10 金属検査装置
12 金属検出部
13 送信コイル
14a,14b 受信コイル
20 X線検査装置
23 X線照射器(X線源)
24 X線ラインセンサ(X線受光部)
36 検波・フィルタ回路
38 A/D変換回路
50 制御部(画像処理部)
100 X線画像
200 最終的な出力画像
201,203 非指定部位
202 指定部位
P 物品
R1,R2 画像処理ルーチン
Claims (5)
- 物品を検査する上流側検査装置と、
前記上流側検査装置よりも前記物品の搬送方向下流側に位置し、前記上流側検査装置による前記物品の検査結果に基づいて指定される前記物品の指定部位と該指定部位以外の非指定部位とで異なる検査条件を適用して、前記物品を検査する下流側検査装置と、
を備える検査システムであって、
前記上流側検査装置は、前記物品に金属が含まれるか否かを検査する金属検査装置であり、
前記指定部位は、前記物品の中で金属が含まれる部位である、
検査システム。 - 前記下流側検査装置は、
前記物品にX線を照射するX線源と、
前記X線源からのX線を受光するX線受光部と、
前記X線受光部により受光されたX線に基づいてX線画像を生成し、前記X線画像上の
前記指定部位と前記非指定部位とで異なる検査条件を適用して前記X線画像に画像処理を
施す画像処理部と、
を有するX線検査装置である、
請求項1に記載の検査システム。 - 前記画像処理部は、前記画像処理が施された前記X線画像を前記指定部位が明示された
態様で出力する、
請求項2に記載の検査システム。 - 前記金属検査装置は、
交番磁界を発生させる送信コイルと、
前記交番磁界内に配置される受信コイルと、
前記受信コイルを流れる電流の波形に基づいて金属検出信号を生成する信号生成部と、
を有し、
前記画像処理部は、前記物品を仮想的に複数の部位に分割し、分割された前記複数の部
位ごとの体積を前記X線受光部により受光されたX線に基づいて算出し、算出された前記
体積で前記信号生成部により生成された前記金属検出信号を正規化し、正規化された前記
金属検出信号に基づいて前記指定部位を指定する、
請求項2又は3に記載の検査システム。 - 物品に含まれる金属の有無を検査する金属検査装置と、
前記金属検査装置よりも前記物品の搬送方向下流側に位置し、前記金属検査装置による前記物品の検査結果に基づいて、前記物品の中で金属が含まれる部位を指定し、その指定部位と非指定部位とで異なる検査条件を適用して前記物品を検査するX線検査装置と、
を備える検査システム。
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