JP2009080031A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】X線の吸収率の異なる複数の部分を有する物品への異物の混入を簡易に検出する。
【解決手段】X線検査装置10は、X線照射器13と、X線ラインセンサ14と、補正部21bと、異物検出部21cとを備え、商品Gへの異物D1〜D3の混入を検査する。商品Gは、商品本体C1と脱酸素剤C2との重なり部分(X線画像P上のエリアP2に対応)と、商品本体C1が存在するが脱酸素剤C2が存在しない部分(X線画像P上のエリアP1に対応)と、袋C3の空き部分(X線画像P上のエリアP3に対応)とを有している。補正部21bは、商品Gの各部分におけるX線の減衰率の差が打ち消されるように、X線ラインセンサ14により検出される、商品Gを透過したX線の濃度値Srを補正する。異物検出部21cは、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づいて異物D1〜D3の存在を検出する。
【選択図】図6
【解決手段】X線検査装置10は、X線照射器13と、X線ラインセンサ14と、補正部21bと、異物検出部21cとを備え、商品Gへの異物D1〜D3の混入を検査する。商品Gは、商品本体C1と脱酸素剤C2との重なり部分(X線画像P上のエリアP2に対応)と、商品本体C1が存在するが脱酸素剤C2が存在しない部分(X線画像P上のエリアP1に対応)と、袋C3の空き部分(X線画像P上のエリアP3に対応)とを有している。補正部21bは、商品Gの各部分におけるX線の減衰率の差が打ち消されるように、X線ラインセンサ14により検出される、商品Gを透過したX線の濃度値Srを補正する。異物検出部21cは、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づいて異物D1〜D3の存在を検出する。
【選択図】図6
Description
本発明は、X線検査装置、特に、X線の吸収率の異なる複数の部分を有する物品への異物の混入を検査するX線検査装置に関する。
食品などの商品の生産ラインにおいては、異物が混入している商品を出荷しないようにするために、例えば特許文献1に示すようなX線検査装置によって検査が為されることがある。このようなX線検査装置は、商品に対してX線を照射し、商品を透過したX線の濃度値を検出し、検出した濃度値に基づいて商品中にX線を大きく減衰させる異物が混入していないか否かを判断する。例えば、検出した濃度値が所定の閾値を下回る場合に、異物の存在を確認することができる。
そして、このような閾値については、商品ごとに予め適切に設定しておく必要がある。異物だけでなく、商品自体もX線を減衰させるからであり、異物によるX線の減衰を確実に識別するためである。
ところが、商品によっては、例えば、包装内に複数の種類の内容物が含まれるような商品では、商品の部分ごとにX線の吸収率が異なることがある。そこで、特許文献1のX線検査装置では、商品の部分ごと、すなわち、商品を写すX線画像上のエリアごとに別々の閾値を用意しておくことで、精度の高い異物検出を試みている。
特開2004−028768号公報
しかしながら、特許文献1では、1つの商品を検査するために事前に多数の閾値を設定しておかなければならず、検査の準備が煩雑になる。
本発明の課題は、X線の吸収率の異なる複数の部分を有する物品への異物の混入を簡易に検出することにある。
第1発明にかかるX線検査装置は、X線照射部と、X線検出部と、補正部と、異物検出部とを備え、第1部分および第2部分を有する物品への異物の混入を検査する。X線照射部は、物品に対してX線を照射する。X線検出部は、物品を透過したX線の濃度値に応じた信号を出力する。補正部は、第1部分および第2部分におけるX線の減衰率の差が打ち消されるように、信号の示す濃度値を補正する。異物検出部は、補正部による補正後の濃度値に基づいて異物の存在を検出する。
このX線検査装置は、従来のX線検査装置と同様に、物品を透過してきたX線の濃度値に基づいて異物の存在を検出する。ただし、X線検出部により検出された濃度値にそのまま所定の異物検出処理(例えば、所定の閾値と比較するなど)を施すのではなく、当該異物検出処理の前に補正処理を施す。当該補正処理は、物品の異なる部分を透過してきたX線の減衰率の差を打ち消すように、濃度値を補正する処理である。例えば、X線を大きく減衰させる部分を透過してきたX線の濃度値を、X線をあまり減衰させない部分を透過してきたX線の濃度値に近づけるように大きくする。これにより、続く異物検出処理では、擬似的に、物性も厚みも全体にわたり均質な物品への異物の混入を検査しているのと同様の結果が得られることになる。
言い換えると、X線の吸収率が物品の部分によってばらつくことの影響が排除され、異物が物品に埋もれてしまうことがない。したがって、X線の吸収率の異なる複数の部分を有する物品への異物の混入を簡易に検出することができる。
第2発明にかかるX線検査装置は、第1発明にかかるX線検査装置であって、第1部分および第2部分は、X線照射部によるX線の照射方向から見て互いに重ならない。
このX線検査装置の検体となる物品は、X線の照射方向から見たときにX線の吸収率の異なる複数の部分に分割され得るものである。
第3発明にかかるX線検査装置は、第1発明または第2発明にかかるX線検査装置であって、異物検出部は、第1部分に対応する濃度値と第2部分に対応する濃度値とに対して同じ閾値との比較を行い、異物の存在を検出する。
このX線検査装置の異物検出処理では、X線の吸収率の異なる物品の複数の部分に対応する各濃度値に対して同じ閾値が用いられる。すなわち、特許文献1に示すような従来技術と比べて、検査の開始前に設定しておくべき検査パラメータの数が低減される。
第4発明にかかるX線検査装置は、第1発明から第3発明のいずれかにかかるX線検査装置であって、第2部分におけるX線の減衰率は、第1部分におけるX線の減衰率よりも著しく大きい。
このX線検査装置の検体となる物品は、X線の吸収率が著しく大きい(異物よりも暗く写り得る)部分を有している。このような物品としては、例えば、金属成分を多く含む脱酸素剤の入った商品が挙げられる。
従来、このような商品を検体とする場合には、X線を著しく減衰させる部分をマスクして検査対象外としている。しかしながら、このような不感帯部分を設けてしまうと、X線を著しく減衰させる部分(例えば、脱酸素剤の存在する部分)に異物が重なっている場合に、当該異物を検出することができない。
これに対し、このX線検査装置では、不感帯部分を設けることなく、物品全体にわたって異物を検出することが可能になる。
第5発明にかかるX線検査装置は、第1発明から第3発明のいずれかにかかるX線検査装置であって、第1部分および第2部分は、異なる種類の内容物を収納した区画である。
このX線検査装置の検体となる物品は、例えば、弁当箱のように、それぞれに異なる種類の内容物が詰められた複数の区画を有する物品である。
第6発明にかかるX線検査装置は、第1発明から第5発明のいずれかにかかるX線検査装置であって、補正部は、信号の示す濃度値に基づいて、第1部分および第2部分を識別する。
このX線検査装置は、補正前の濃度値に基づいて、仮想的に検体である物品を、X線の吸収率の異なる複数の部分に自動的に切り分ける。
第7発明にかかるX線検査装置は、第1発明から第5発明のいずれかにかかるX線検査装置であって、補正部は、予め記憶されている第1部分および第2部分の位置に関する情報を参照して、第1部分および第2部分を識別する。
このX線検査装置は、X線の吸収率の異なる物品の複数の部分の位置に関する情報を予め保持している。そして、当該情報に基づいて、仮想的に検体である物品を、X線の吸収率の異なる複数の部分に切り分ける。
本発明では、X線検出部により検出された濃度値にそのまま所定の異物検出処理(例えば、所定の閾値と比較するなど)を施すのではなく、当該異物検出処理の前に補正処理を施す。当該補正処理は、物品の異なる部分を透過してきたX線の減衰率の差を打ち消すように、濃度値を補正する処理である。これにより、続く異物検出処理では、擬似的に、物性も厚みも全体にわたり均質な物品への異物の混入を検査しているのと同様の結果が得られることになる。言い換えると、X線の吸収率が物品の部分によってばらつくことの影響が排除され、異物が物品に埋もれてしまうことがない。したがって、X線の吸収率の異なる複数の部分を有する物品への異物の混入を簡易に検出することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1および第2実施形態にかかるX線検査装置10,110について説明する。
<第1実施形態>
図1に、本発明の第1実施形態にかかるX線検査装置10の外観を示す。X線検査装置10は、食品などの商品Gの生産ラインに組み込まれており、連続的に搬送されてくる商品Gに対してX線を照射することにより、商品Gの品質検査を行う装置である。X線検査装置10は、品質検査の1つとして、商品Gへの異物の混入の有無を検査する。この異物混入検査において主として検出対象となる異物は、X線を大きく減衰させ得る金属片である。
図1に、本発明の第1実施形態にかかるX線検査装置10の外観を示す。X線検査装置10は、食品などの商品Gの生産ラインに組み込まれており、連続的に搬送されてくる商品Gに対してX線を照射することにより、商品Gの品質検査を行う装置である。X線検査装置10は、品質検査の1つとして、商品Gへの異物の混入の有無を検査する。この異物混入検査において主として検出対象となる異物は、X線を大きく減衰させ得る金属片である。
検体である商品Gは、図4に示すように、前段コンベア60によってX線検査装置10のところまで運ばれてくる。商品Gは、X線検査装置10において良品または不良品に分類される。X線検査装置10での検査結果は、X線検査装置10の下流側に配置されている振分機構70に送られる。振分機構70は、X線検査装置10において良品と判断された商品Gを正規のラインコンベア80へと送り、X線検査装置10において不良品と判断された商品Gを不良品貯留コンベア90へと送る。
〔X線検査装置の構成〕
図1、図2および図5に示すように、X線検査装置10は、シールドボックス11、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、タッチパネル機能付きのLCDモニタ30、制御コンピュータ20などから構成されている。
図1、図2および図5に示すように、X線検査装置10は、シールドボックス11、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、タッチパネル機能付きのLCDモニタ30、制御コンピュータ20などから構成されている。
(1)シールドボックス
シールドボックス11の両側面には、商品Gをシールドボックス11の内外に搬入出させるための開口11aが形成されている。開口11aは、シールドボックス11の外部へのX線の漏洩を防止するために、遮蔽ノレン16により塞がれている。遮蔽ノレン16は、鉛を含むゴムから成形されており、商品Gが開口11aを通過する際に商品Gによって押しのけられる。
シールドボックス11の両側面には、商品Gをシールドボックス11の内外に搬入出させるための開口11aが形成されている。開口11aは、シールドボックス11の外部へのX線の漏洩を防止するために、遮蔽ノレン16により塞がれている。遮蔽ノレン16は、鉛を含むゴムから成形されており、商品Gが開口11aを通過する際に商品Gによって押しのけられる。
そして、シールドボックス11内には、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、制御コンピュータ20等が収容されている。また、シールドボックス11の正面上部には、LCDモニタ30の他、キーの差し込み口および電源スイッチ等が配置されている。
(2)コンベア
コンベア12は、シールドボックス11内において商品Gを搬送するものであり、図1に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。そして、コンベア12は、コンベアモータ12a(図5参照)によって駆動される駆動ローラによって無端状のベルトを回転させながら、ベルト上に載置された商品Gを搬送する。
コンベア12は、シールドボックス11内において商品Gを搬送するものであり、図1に示すように、シールドボックス11の両側面に形成された開口11aを貫通するように配置されている。そして、コンベア12は、コンベアモータ12a(図5参照)によって駆動される駆動ローラによって無端状のベルトを回転させながら、ベルト上に載置された商品Gを搬送する。
コンベア12による搬送速度は、オペレータが入力した設定速度になるように、制御コンピュータ20によるコンベアモータ12aのインバータ制御によって細かく制御される。また、コンベアモータ12aには、コンベア12による搬送速度を検出して制御コンピュータ20に送るエンコーダ12b(図5参照)が装着されている。
(3)X線照射器
X線照射器13は、図2に示すように、コンベア12の中央部の上方に配置されているX線源であり、下方のX線ラインセンサ14に向けて扇状の照射範囲XにX線を照射する。
X線照射器13は、図2に示すように、コンベア12の中央部の上方に配置されているX線源であり、下方のX線ラインセンサ14に向けて扇状の照射範囲XにX線を照射する。
(4)X線ラインセンサ
X線ラインセンサ14は、図3に示すように、コンベア12の下方に配置されており、主として多数の画素センサ14aから構成されている。これらの画素センサ14aは、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置されている。また、各画素センサ14aは、商品Gやコンベア12を透過したX線を検出し、X線透視像信号を出力する。X線透視像信号は、X線の明るさ(濃度値Sr)を示すものである。
X線ラインセンサ14は、図3に示すように、コンベア12の下方に配置されており、主として多数の画素センサ14aから構成されている。これらの画素センサ14aは、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置されている。また、各画素センサ14aは、商品Gやコンベア12を透過したX線を検出し、X線透視像信号を出力する。X線透視像信号は、X線の明るさ(濃度値Sr)を示すものである。
(5)LCDモニタ
LCDモニタ30は、フルドット表示の液晶ディスプレイであり、X線画像や異物有無の判断結果を表示する。また、LCDモニタ30は、タッチパネル機能も有しており、検査時に必要となる検査パラメータの入力をオペレータに促す画面を表示し、オペレータからの検査パラメータの入力を受け付ける。
LCDモニタ30は、フルドット表示の液晶ディスプレイであり、X線画像や異物有無の判断結果を表示する。また、LCDモニタ30は、タッチパネル機能も有しており、検査時に必要となる検査パラメータの入力をオペレータに促す画面を表示し、オペレータからの検査パラメータの入力を受け付ける。
(6)制御コンピュータ
制御コンピュータ20は、図5に示すように、CPU(中央演算処理装置)21、ROM(リードオンリーメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモリ)23、HDD(ハードディスク)25および記憶メディア等を挿入するためのドライブ24を搭載している。
制御コンピュータ20は、図5に示すように、CPU(中央演算処理装置)21、ROM(リードオンリーメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモリ)23、HDD(ハードディスク)25および記憶メディア等を挿入するためのドライブ24を搭載している。
CPU21では、ROM22やHDD25に格納されている各種プログラムが実行される。HDD25には、検査パラメータや検査結果が保存蓄積される。検査パラメータについては、LCDモニタ30のタッチパネル機能を使ったオペレータからの入力によって変更が可能である。オペレータは、これらのデータがHDD25だけでなくドライブ24に挿入された記憶メディアにも保存蓄積されるように設定することができる。
さらに、制御コンピュータ20は、LCDモニタ30でのデータ表示を制御する表示制御回路(図示せず)、LCDモニタ30を介してオペレータによりキー入力されたデータを取り込むキー入力回路(図示せず)、プリンタ等の外部機器やLAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワークとの接続を可能にする通信ポート(図示せず)なども備えている。
そして、制御コンピュータ20の各部21〜25は、アドレスバスやデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
また、制御コンピュータ20は、コンベアモータ12a、エンコーダ12b、光電センサ15、X線照射器13、X線ラインセンサ14、LCDモニタ30等に接続されている。
光電センサ15は、検体である商品Gが扇状のX線の照射範囲X(図2参照)を通過するタイミングを検知するための同期センサであり、主として、コンベア12を挟んで配置される一対の投光器および受光器から構成されている。
〔制御コンピュータによる異物混入検査〕
制御コンピュータ20のHDD25には、画像生成モジュール、補正モジュールおよび異物検出モジュールを含む検査プログラムが格納されている。そして、制御コンピュータ20のCPU21は、これらのプログラムモジュールを読み出して実行することにより、画像生成部21a、補正部21bおよび異物検出部21c(図5参照)として動作する。
制御コンピュータ20のHDD25には、画像生成モジュール、補正モジュールおよび異物検出モジュールを含む検査プログラムが格納されている。そして、制御コンピュータ20のCPU21は、これらのプログラムモジュールを読み出して実行することにより、画像生成部21a、補正部21bおよび異物検出部21c(図5参照)として動作する。
画像生成部21aは、X線ラインセンサ14から出力されるX線透視像信号に基づいて、検体である商品GのX線画像を生成する。
補正部21bは、商品Gの各部分におけるX線の減衰率の差が打ち消されるように、X線ラインセンサ14から出力されるX線透視像信号の示す濃度値Srを補正する。
異物検出部21cは、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づいて、商品Gに含まれる異物を検出する。
異物検出部21cにより異物が検出されると、その旨が制御コンピュータ20から振分機構70へと伝えられる。異物が検出されたことを認識した振分機構70は、当該異物を含む商品Gを不良品貯留コンベア90に振り分ける。
以下、画像生成部21a、補正部21bおよび異物検出部21cの動作の詳細について説明する。
(1)画像生成部
画像生成部21aは、商品Gが扇状のX線の照射範囲X(図2参照)を通過するときにX線ラインセンサ14の各画素センサ14aから出力されるX線透視像信号を細かい時間間隔で取得し、取得したX線透視像信号に基づいて商品GのX線画像を生成する。なお、商品Gが扇状のX線の照射範囲Xを通過するタイミングは、光電センサ15からの信号により判断される。より具体的には、画像生成部21aは、各画素センサ14aから得られるX線の濃度値Srに関する細かい時間間隔毎のデータをマトリクス状に時系列につなぎ合わせることにより、商品Gを写すX線画像を生成する。このX線画像は、オペレータの指示に応じて、LCDモニタ30に表示される。
画像生成部21aは、商品Gが扇状のX線の照射範囲X(図2参照)を通過するときにX線ラインセンサ14の各画素センサ14aから出力されるX線透視像信号を細かい時間間隔で取得し、取得したX線透視像信号に基づいて商品GのX線画像を生成する。なお、商品Gが扇状のX線の照射範囲Xを通過するタイミングは、光電センサ15からの信号により判断される。より具体的には、画像生成部21aは、各画素センサ14aから得られるX線の濃度値Srに関する細かい時間間隔毎のデータをマトリクス状に時系列につなぎ合わせることにより、商品Gを写すX線画像を生成する。このX線画像は、オペレータの指示に応じて、LCDモニタ30に表示される。
以下、本実施形態の説明においては、商品Gを、商品本体C1に脱酸素剤C2を重ねたものを袋C3で包装したものとする。
図6(a)は、商品Gを写したX線画像Pである。X線画像P上には、商品Gを写すエリアを構成する3つのエリアP1〜P3が存在している。そして、3つのエリアP1〜P3の中で最も明るく現われているエリアP3は、袋C3の空き部分を示しており、その次に明るく現われているエリアP2は、商品本体C1が存在するが脱酸素剤C2が存在しない部分を示しており、最も暗く現われているエリアP2は、商品本体C1と脱酸素剤C2との重なり部分を示している。また、図6(a)に示すように、各エリアP1〜P3内に存在する暗く小さなエリアQ1〜Q3は、商品Gに混入した金属性の異物D1〜D3を示している。
(2)補正部
補正部21bは、画像生成部21aと同様に、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aからX線の濃度値Srを示すX線透視像信号を細かい時間間隔で取得する。図6(b)は、図6(a)に示すラインA1に沿ったX線の濃度値Srを示している。なお、図6(b)に示すように、異物D1,D3の存在する部分に対応する濃度値Srは、脱酸素剤C2の存在する部分に対応する濃度値Srよりも明るくなっている。したがって、このままでは、濃度値Srと1の閾値との比較によっては、異物D1〜D3のみを異物として誤りなく検出することができない。
補正部21bは、画像生成部21aと同様に、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aからX線の濃度値Srを示すX線透視像信号を細かい時間間隔で取得する。図6(b)は、図6(a)に示すラインA1に沿ったX線の濃度値Srを示している。なお、図6(b)に示すように、異物D1,D3の存在する部分に対応する濃度値Srは、脱酸素剤C2の存在する部分に対応する濃度値Srよりも明るくなっている。したがって、このままでは、濃度値Srと1の閾値との比較によっては、異物D1〜D3のみを異物として誤りなく検出することができない。
そこで、補正部21bは、各画素センサ14aから受け取った各濃度値Srを閾値T1と比較する。そして、濃度値Srが閾値T1よりも暗いと判断される場合には、濃度値Srを補正量Oだけ明るくなるように補正する。なお、閾値T1は、脱酸素剤C2の存在する部分に対応するエリアP2の平均的な濃度値Srよりもやや明るい値であり、補正量Oは、エリアP1の平均的な濃度値SrとエリアP2の平均的な濃度値Srとの差分に等しい。また、これらの制御パラメータは、検査の開始前にサンプルとなる商品Gを用いて予め算出され、HDD25に保存されているものとする。
図6(c)は、図6(b)に示すX線の濃度値Srを上記方法によって補正した濃度値Scを示している。
(3)異物検出部
異物検出部21cは、補正部21bによる補正後の各濃度値Scを閾値T2と比較する。そして、少なくとも1つの濃度値Scが閾値T2よりも暗いと判断される場合には、商品Gに異物が混入しているものと判断し、全ての濃度値Scが閾値T2よりも明るいと判断される場合には、商品Gには異物が混入していないものと判断する。
異物検出部21cは、補正部21bによる補正後の各濃度値Scを閾値T2と比較する。そして、少なくとも1つの濃度値Scが閾値T2よりも暗いと判断される場合には、商品Gに異物が混入しているものと判断し、全ての濃度値Scが閾値T2よりも明るいと判断される場合には、商品Gには異物が混入していないものと判断する。
〔第1実施形態にかかるX線検査装置の特徴〕
(1)
X線検査装置10では、異物検出部21cによる異物検出処理の前に補正部21bによる補正処理が施されるようになっている。
(1)
X線検査装置10では、異物検出部21cによる異物検出処理の前に補正部21bによる補正処理が施されるようになっている。
当該補正処理は、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aにより検出された濃度値Srを濃度値Scに補正する処理である。濃度値Srから濃度値Scへの補正量Oは、商品Gのうち商品本体C1と脱酸素剤C2との重なり部分を写すエリアP2の平均的な明るさと、商品Gのうち商品本体C1が存在し脱酸素剤C2が存在しない部分を写すエリアP1の平均的な明るさとの差分に等しい。
すなわち、当該補正処理によって、商品本体C1と脱酸素剤C2との重なり部分を透過したX線の減衰率と、商品本体C1が存在し脱酸素剤C2が存在しない部分を透過したX線の減衰率との差が打ち消されることになる。これにより、X線の吸収率が商品Gの部分によってばらつくことの影響が排除され、商品Gが全体にわたり均質であるかのごとく、異物の混入を検出し易くなっている。
(2)
商品Gは、異物よりもX線を大きく減衰させ得る脱酸素剤C2を含んでいる。
商品Gは、異物よりもX線を大きく減衰させ得る脱酸素剤C2を含んでいる。
従来、このような商品Gを検体とする場合には、脱酸素剤C2の存在する部分にマスクを施すことによって、脱酸素剤C2の存在する部分に対応する濃度値Srを異物検出部21cによる処理対象外としている。しかしながら、この場合、脱酸素剤C2と重なっている異物D2を検出することができなくなってしまう。
ところが、X線検査装置10では、脱酸素剤C2と重なっている異物D2をも検出することができるようになっている。
〔変形例〕
(1)
上記実施形態では、補正部21bは、濃度値Srと閾値T1との大小関係を判断することにより脱酸素剤C2の存在する部分を自動的に検出している。しかしながら、商品Gにおける脱酸素剤C2の位置が固定的な場合には、脱酸素剤C2の存在する部分の位置を示す情報を予めHDD25等に記憶させておいてもよい。この場合、当該情報に基づいて脱酸素剤C2の存在する部分に対応すると判断される濃度値Srのみを、補正部21bによる補正処理の対象とすることができる。
(1)
上記実施形態では、補正部21bは、濃度値Srと閾値T1との大小関係を判断することにより脱酸素剤C2の存在する部分を自動的に検出している。しかしながら、商品Gにおける脱酸素剤C2の位置が固定的な場合には、脱酸素剤C2の存在する部分の位置を示す情報を予めHDD25等に記憶させておいてもよい。この場合、当該情報に基づいて脱酸素剤C2の存在する部分に対応すると判断される濃度値Srのみを、補正部21bによる補正処理の対象とすることができる。
(2)
上記実施形態では、濃度値Srの補正量Oは、検査の開始前にサンプルとなる商品Gを用いて予め算出され、HDD25に記憶されている。しかしながら、このような事前の処理を省略し、検査中に補正量Oが自動的に算出されるようになっていてもよい。
上記実施形態では、濃度値Srの補正量Oは、検査の開始前にサンプルとなる商品Gを用いて予め算出され、HDD25に記憶されている。しかしながら、このような事前の処理を省略し、検査中に補正量Oが自動的に算出されるようになっていてもよい。
例えば、補正部21bが、X線画像P上において濃度値Srが閾値T1よりも暗くなっている画素を検出し、このような画素が集合して所定範囲の面積を持つように広がっているエリアを脱酸素剤C2を写すエリアP2と認定する。そして、エリアP2を構成する画素に対応する濃度値Srの代表値(例えば、平均値)を求める。また、エリアP2以外のエリアを構成する画素に対応する濃度値Srの代表値(例えば、平均値)を求める。そして、これらの代表値の差を補正量Oとする。
さらに、この変形例において、X線画像P上において脱酸素剤C2を写すエリアP2以外のエリアが、濃度値Srを基準として複数に分けられる場合(例えば、商品本体C1を写すエリアP1と、袋C3の空き部分を写すエリアP3と、商品Gの背景を写すエリアとに分けられる場合)には、脱酸素剤C2を写すエリアP2を囲むエリアであって、エリアP2に最も近いエリア(すなわち、エリアP1)を構成する画素に対応する濃度値Srの代表値(例えば、平均値)を求める。そして、当該代表値と、エリアP2を構成する画素に対応する濃度値Srの代表値(例えば、平均値)との差分を、補正量Oとしてもよい。脱酸素剤C2には、脱酸素剤C2を写すエリアP2を囲むエリアP1に写るもの(商品本体C1)が重なっていると類推されるからである。
また、上記代表値の求め方として、対象エリアを構成する画素から異物を写す画素を除いた全ての画素に対応する濃度値Srの平均値を求めるという方法もある。
(3)
上記実施形態において、商品Gの背景に対応すると判断される濃度値Srについては、マスクが施されるようになっていてもよい。すなわち、X線画像P上の商品Gの背景に対応する濃度値Srを無視して、上記補正処理および上記異物検出処理が実行されるようになっていてもよい。
上記実施形態において、商品Gの背景に対応すると判断される濃度値Srについては、マスクが施されるようになっていてもよい。すなわち、X線画像P上の商品Gの背景に対応する濃度値Srを無視して、上記補正処理および上記異物検出処理が実行されるようになっていてもよい。
(4)
上記実施形態において、画像生成部21aが、補正部21bによる補正前の濃度値Srに基づくX線画像Pに加えて、あるいは、その代わりとして、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づくX線画像を生成するようになっていてもよい。
上記実施形態において、画像生成部21aが、補正部21bによる補正前の濃度値Srに基づくX線画像Pに加えて、あるいは、その代わりとして、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づくX線画像を生成するようになっていてもよい。
さらに、当該X線画像がLCDモニタ30に表示されるようになっていてもよい。
さらに、異物検出部21cが、当該X線画像に画像処理を施すことにより、商品Gへの異物の混入の有無を判断するようになってもよい。
(5)
上記実施形態において、異物検出部21cによる異物検出処理の方式は、上記したものに限られず、異物を検出するための他の任意の方式を採用し得る。
上記実施形態において、異物検出部21cによる異物検出処理の方式は、上記したものに限られず、異物を検出するための他の任意の方式を採用し得る。
(6)
上記実施形態において、制御コンピュータ20にかかる処理が、X線検査装置10の本体と別に設けられた装置において実行されるようになっていてもよい。例えば、制御コンピュータ20から各種データがネットワークを介して別体のコンピュータに送られ、上記処理の全部または一部が当該コンピュータにおいて実行されるようになっていてもよい。
上記実施形態において、制御コンピュータ20にかかる処理が、X線検査装置10の本体と別に設けられた装置において実行されるようになっていてもよい。例えば、制御コンピュータ20から各種データがネットワークを介して別体のコンピュータに送られ、上記処理の全部または一部が当該コンピュータにおいて実行されるようになっていてもよい。
(7)
上記変形例は、任意に組み合わせることが可能である。
上記変形例は、任意に組み合わせることが可能である。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態にかかるX線検査装置110について説明する。
続いて、本発明の第2実施形態にかかるX線検査装置110について説明する。
図7に示されるように、第2実施形態にかかるX線検査装置110は、第1実施形態にかかるX線検査装置10と比較すると、補正部21bが補正部121bに置換され、異物検出部21cが異物検出部121cに置換されている点においてのみ相違し、その他の点においては同様である。すなわち、X線検査装置110は、X線検査装置10の制御コンピュータ20のHDD25に格納されている補正モジュールおよび異物検出モジュールを異なるものに置換したものである。したがって、以下では、第2実施形態にかかる補正処理および異物検出処理の詳細についてのみ説明し、X線検査装置110のその他の構成および動作については第1実施形態と同様であるものとして説明を省略する。
〔制御コンピュータによる異物混入検査〕
制御コンピュータ20のHDD25には、画像生成モジュール、補正モジュールおよび異物検出モジュールを含む検査プログラムが格納されている。そして、制御コンピュータ20のCPU21は、これらのプログラムモジュールを読み出して実行することにより、画像生成部21a、補正部121bおよび異物検出部121c(図7参照)として動作する。
制御コンピュータ20のHDD25には、画像生成モジュール、補正モジュールおよび異物検出モジュールを含む検査プログラムが格納されている。そして、制御コンピュータ20のCPU21は、これらのプログラムモジュールを読み出して実行することにより、画像生成部21a、補正部121bおよび異物検出部121c(図7参照)として動作する。
画像生成部21aは、X線ラインセンサ14から出力されるX線透視像信号に基づいて、検体である商品GのX線画像を生成する。
補正部121bは、商品Gの各部分におけるX線の減衰率の差が打ち消されるように、X線ラインセンサ14から出力されるX線透視像信号の示す濃度値Srを補正する。
異物検出部121cは、補正部121bによる補正後の濃度値Scに基づいて、商品Gに含まれる異物を検出する。
異物検出部121cにより異物が検出されると、その旨が制御コンピュータ20から振分機構70へと伝えられる。異物が検出されたことを認識した振分機構70は、当該異物を含む商品Gを不良品貯留コンベア90に振り分ける。
以下、補正部121bおよび異物検出部121cの動作の詳細について説明する。
また、本実施形態の説明においては、商品Gを、それぞれに異なる種類の内容物E1〜E4が収納された4つの区画を有する弁当とする。
図8(a)は、商品Gを写したX線画像Rである。X線画像R上には、商品Gを写すエリアを構成する4つのエリアR1〜R4が存在している。そして、4つのエリアR1〜R4は、それぞれ内容物E1〜E4を示している。また、図8(a)に示すように、エリアR1〜R3内のそれぞれに存在する暗く小さなエリアY1〜Y3は、商品Gに混入した金属性の異物F1〜F3を示している。
(1)補正部
補正部121bは、画像生成部21aと同様に、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aからX線の濃度値Srを示すX線透視像信号を細かい時間間隔で取得する。図8(b)は、図8(a)に示すラインA2に沿ったX線の濃度値Srを示している。なお、図8(b)に示すように、異物F2の存在する部分に対応する濃度値Srは、内容物E3の存在する部分に対応する濃度値Srよりも明るくなっている。したがって、このままでは、濃度値Srと1の閾値との比較によっては、異物F1〜F3のみを異物として誤りなく検出することができない。
補正部121bは、画像生成部21aと同様に、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aからX線の濃度値Srを示すX線透視像信号を細かい時間間隔で取得する。図8(b)は、図8(a)に示すラインA2に沿ったX線の濃度値Srを示している。なお、図8(b)に示すように、異物F2の存在する部分に対応する濃度値Srは、内容物E3の存在する部分に対応する濃度値Srよりも明るくなっている。したがって、このままでは、濃度値Srと1の閾値との比較によっては、異物F1〜F3のみを異物として誤りなく検出することができない。
そこで、補正部121bは、予めHDD25等に記憶されている内容物E1〜E4の位置を示す情報に基づいて、X線画像Rを5つのエリアR1〜R5に分割する。エリアR5は、商品Gの背景を写すエリアであり、以下の異物検出処理においてマスクが施されるエリアとなる。
そして、補正部121bは、マスクが施されているエリアR5以外のエリアR1〜R4を構成する画素に対応する濃度値Srを補正する。より具体的には、補正部121bは、エリアR1を構成する全ての画素に対応する濃度値Srの平均値U1、エリアR2を構成する全ての画素に対応する濃度値Srの平均値U2、エリアR3を構成する全ての画素に対応する濃度値Srの平均値U3、およびエリアR4を構成する全ての画素に対応する濃度値Srの平均値U4を算出する。なお、これらの値U1〜U4の大小関係は、図8(a)および(b)からも明らかなように、
U2>U1>U3>U4
となっている。
U2>U1>U3>U4
となっている。
そして、補正部121bは、エリアR1を構成する全ての画素に対応する濃度値Srに補正量O12を足す。なお、補正量O12は、エリアR1の平均的な明るさとエリアR2の平均的な明るさとの差分に等しく、具体的には、O12=U2−U1となっている。同様に、補正部121bは、エリアR3を構成する全ての画素に対応する濃度値Srに補正量O32を足す。なお、補正量O32は、エリアR3の平均的な明るさとエリアR2の平均的な明るさとの差分に等しく、具体的には、O32=U2−U3となっている。同様に、補正部121bは、エリアR4を構成する全ての画素に対応する濃度値Srに補正量O42を足す。なお、補正量O42は、エリアR4の平均的な明るさとエリアR2の平均的な明るさとの差分に等しく、具体的には、O42=U2−U4となっている。
図8(c)は、図8(b)に示すX線の濃度値Srを上記方法によって補正した濃度値Scを示している。
(2)異物検出部
異物検出部121cは、補正部121bによる補正後の各濃度値Scを閾値T3と比較する。そして、少なくとも1つの濃度値Scが閾値T3よりも暗いと判断される場合には、商品Gに異物が混入しているものと判断し、全ての濃度値Scが閾値T3よりも明るいと判断される場合には、商品Gには異物が混入していないものと判断する。
異物検出部121cは、補正部121bによる補正後の各濃度値Scを閾値T3と比較する。そして、少なくとも1つの濃度値Scが閾値T3よりも暗いと判断される場合には、商品Gに異物が混入しているものと判断し、全ての濃度値Scが閾値T3よりも明るいと判断される場合には、商品Gには異物が混入していないものと判断する。
〔第2実施形態にかかるX線検査装置の特徴〕
X線検査装置110では、異物検出部121cによる異物検出処理の前に補正部121bによる補正処理が施されるようになっている。
X線検査装置110では、異物検出部121cによる異物検出処理の前に補正部121bによる補正処理が施されるようになっている。
当該補正処理は、X線ラインセンサ14の各画素センサ14aにより検出された濃度値Srを濃度値Scに補正する処理である。なお、最も明るく写っているエリアR2を構成する画素に対応する濃度値Srについては、補正の基準とし、変化させない(Sr=Sc)。一方、その他のエリアR1,R3,R4を構成する全ての画素に対応する濃度値Srについては、基準となるエリアP2の平均的な明るさU2に近づくようにエリアR1,R3,R4ごとに一律に補正される。このときの補正量O12,O32,O42は、エリアR1,R3,R4の平均的な明るさU1,U3,U4と、基準となるエリアP2の平均的な明るさU2との差分に等しい。
すなわち、当該補正処理によって、商品Gの各内容物E1〜E4を透過したX線の減衰率の差が打ち消されることになる。これにより、X線の吸収率が商品Gの部分によってばらつくことの影響が排除され、商品Gが全体にわたり均質であるかのごとく、異物の混入を高精度に検出し易くなっている。
〔変形例〕
(1)
上記実施形態では、補正部121bは、予めHDD25等に記憶されている内容物E1〜E4の位置を示す情報に基づいて、X線画像Rを5つのエリアR1〜R5に分割している。しかしながら、このような情報を予めHDD25等に記憶しておくのではなく、補正部121bが、X線画像Rに公知の画像処理を施すことにより、5つのエリアR1〜R5を自動的に検出するようになっていてもよい。
(1)
上記実施形態では、補正部121bは、予めHDD25等に記憶されている内容物E1〜E4の位置を示す情報に基づいて、X線画像Rを5つのエリアR1〜R5に分割している。しかしながら、このような情報を予めHDD25等に記憶しておくのではなく、補正部121bが、X線画像Rに公知の画像処理を施すことにより、5つのエリアR1〜R5を自動的に検出するようになっていてもよい。
(2)
上記実施形態では、補正量O12,O32,O42は、検査中に自動的に算出されるようになっている。しかしながら、検査の開始前にサンプルとなる商品Gを用いて予め算出し、HDD25等に記憶させておいてもよい。
上記実施形態では、補正量O12,O32,O42は、検査中に自動的に算出されるようになっている。しかしながら、検査の開始前にサンプルとなる商品Gを用いて予め算出し、HDD25等に記憶させておいてもよい。
(3)
上記実施形態では、各エリアR1〜R4の濃度値Srの代表値は、各エリアR1〜R4を構成する全ての画素に対応する濃度値Srの平均値U1〜U4として算出されるが、その他の方法により算出されるようになっていてもよい。
上記実施形態では、各エリアR1〜R4の濃度値Srの代表値は、各エリアR1〜R4を構成する全ての画素に対応する濃度値Srの平均値U1〜U4として算出されるが、その他の方法により算出されるようになっていてもよい。
また、異物を写していると判断されるエリアY1,Y2,Y3を構成する画素を無視して、代表値を算出するようにしてもよい。
(4)
上記実施形態において、画像生成部21aが、補正部21bによる補正前の濃度値Srに基づくX線画像Rに加えて、あるいは、その代わりとして、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づくX線画像を生成するようになっていてもよい。
上記実施形態において、画像生成部21aが、補正部21bによる補正前の濃度値Srに基づくX線画像Rに加えて、あるいは、その代わりとして、補正部21bによる補正後の濃度値Scに基づくX線画像を生成するようになっていてもよい。
さらに、当該X線画像がLCDモニタ30に表示されるようになっていてもよい。
さらに、異物検出部21cが、当該X線画像に画像処理を施すことにより、商品Gへの異物の混入の有無を判断するようになってもよい。
(5)
上記実施形態において、異物検出部121cによる異物検出処理の方式は、上記したものに限られず、異物を検出するための他の任意の方式を採用し得る。
上記実施形態において、異物検出部121cによる異物検出処理の方式は、上記したものに限られず、異物を検出するための他の任意の方式を採用し得る。
(6)
上記実施形態において、制御コンピュータ20にかかる処理が、X線検査装置110の本体と別に設けられた装置において実行されるようになっていてもよい。例えば、制御コンピュータ20から各種データがネットワークを介して別体のコンピュータに送られ、上記処理の全部または一部が当該コンピュータにおいて実行されるようになっていてもよい。
上記実施形態において、制御コンピュータ20にかかる処理が、X線検査装置110の本体と別に設けられた装置において実行されるようになっていてもよい。例えば、制御コンピュータ20から各種データがネットワークを介して別体のコンピュータに送られ、上記処理の全部または一部が当該コンピュータにおいて実行されるようになっていてもよい。
(7)
上記変形例は、任意に組み合わせることが可能である。
上記変形例は、任意に組み合わせることが可能である。
本発明は、X線検査装置、特に、X線の吸収率の異なる複数の部分を有する物品への異物の混入を検査するX線検査装置として有用である。
10,110 X線検査装置
13 X線照射器(X線照射部)
14 X線ラインセンサ(X線検出部)
20 制御コンピュータ
21a 画像生成部
21b,121b 補正部
21c,121c 異物検出部
C1 商品本体
C2 脱酸素剤
C3 袋
D1〜D3 異物
E1〜E4 内容物
F1〜F3 異物
G 商品(物品)
P,R X線画像
Sr 補正前の濃度値
Sc 補正後の濃度値
13 X線照射器(X線照射部)
14 X線ラインセンサ(X線検出部)
20 制御コンピュータ
21a 画像生成部
21b,121b 補正部
21c,121c 異物検出部
C1 商品本体
C2 脱酸素剤
C3 袋
D1〜D3 異物
E1〜E4 内容物
F1〜F3 異物
G 商品(物品)
P,R X線画像
Sr 補正前の濃度値
Sc 補正後の濃度値
Claims (7)
- 第1部分および第2部分を有する物品への異物の混入を検査するX線検査装置であって、
前記物品に対してX線を照射するX線照射部と、
前記物品を透過したX線の濃度値に応じた信号を出力するX線検出部と、
前記第1部分および前記第2部分におけるX線の減衰率の差が打ち消されるように、前記信号の示す濃度値を補正する補正部と、
前記補正部による補正後の濃度値に基づいて前記異物の存在を検出する異物検出部と、
を備える、
X線検査装置。 - 前記第1部分および前記第2部分は、前記X線照射部によるX線の照射方向から見て互いに重ならない、
請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記異物検出部は、前記第1部分に対応する濃度値と前記第2部分に対応する濃度値とに対して同じ閾値との比較を行い、前記異物の存在を検出する、
請求項1または2に記載のX線検査装置。 - 前記第2部分におけるX線の減衰率は、前記第1部分におけるX線の減衰率よりも著しく大きい、
請求項1から3のいずれかに記載のX線検査装置。 - 前記第1部分および前記第2部分は、異なる種類の内容物を収納した区画である、
請求項1から3のいずれかに記載のX線検査装置。 - 前記補正部は、前記信号の示す濃度値に基づいて、前記第1部分および前記第2部分を識別する、
請求項1から5のいずれかに記載のX線検査装置。 - 前記補正部は、予め記憶されている前記第1部分および前記第2部分の位置に関する情報を参照して、前記第1部分および前記第2部分を識別する、
請求項1から5のいずれかに記載のX線検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007249904A JP2009080031A (ja) | 2007-09-26 | 2007-09-26 | X線検査装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014178128A (ja) * | 2013-03-13 | 2014-09-25 | Ishida Co Ltd | 物品検査装置 |
JP2018155544A (ja) * | 2017-03-16 | 2018-10-04 | 株式会社イシダ | X線検査装置 |
WO2020209313A1 (ja) * | 2019-04-09 | 2020-10-15 | 朝日レントゲン工業株式会社 | 画像処理装置及び画像処理方法 |
JP2021081311A (ja) * | 2019-11-20 | 2021-05-27 | 株式会社日立ハイテクサイエンス | X線検査装置及びx線検査方法 |
-
2007
- 2007-09-26 JP JP2007249904A patent/JP2009080031A/ja active Pending
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