JP4897637B2 - 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4897637B2
JP4897637B2 JP2007265194A JP2007265194A JP4897637B2 JP 4897637 B2 JP4897637 B2 JP 4897637B2 JP 2007265194 A JP2007265194 A JP 2007265194A JP 2007265194 A JP2007265194 A JP 2007265194A JP 4897637 B2 JP4897637 B2 JP 4897637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
area
image
image information
show
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007265194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009094919A (ja
Inventor
美保子 谷村
朋枝 松岡
美智子 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2007265194A priority Critical patent/JP4897637B2/ja
Publication of JP2009094919A publication Critical patent/JP2009094919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4897637B2 publication Critical patent/JP4897637B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Description

本発明は、電子写真方式を用いて両面原稿を印字等して当該両面原稿の画像を再生する際に利用される、画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関するものである。
一般に、電子写真方式の画像形成装置においては、原稿の画像の再生に当たり、まず、スリットから露光した光を照射しながら走査して得られた反射光を、その画像情報として、光・電変換素子(CCD:Charge Coupled Device)で受光して電圧変換し、得られたアナログ画像情報をデジタル変換処理することによって原稿の画像の読取が行なわれる。そして、デジタル信号が光変換され、均一に静電帯電された感光体上に原稿画像に応じた静電潜像が形成される。その後、感光体上に形成された静電潜像は、トナー(「現像剤」とも称される。)で現像される。感光体上のトナー像は、記録紙上に逆極性の電気により転写される。記録紙に転写されたトナー像は、加熱加圧されて定着される。
原稿の表裏両面に画像が存在すると、スキャナにより原稿の一方の面の読取りを行なった際に他方の面の濃度を読取ってしまう場合がある。このような場合には、本来なら必要の無い他方の面の画像情報までも印字してしまう、いわゆる裏写りが生じることになる。
かかる不具合を回避するため、画像形成装置において上記の裏写りを抑止するための技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、両面原稿の一方の面及び他方の面のそれぞれの画像情報を読取り、他方の面の画像情報を反転させ、一方の面の画像情報に加えて合成し、当該一方の面の画像情報における裏写りを除去するように構成された画像処理装置が提案されている。
また、特許文献2では、裏写り防止モードを設定可能とし、その裏写り防止モード設定時には、読取った一方の面の画像情報のみに基づいて裏写りレベルを判定して2値化処理を行ない、それによって裏写りを抑止するように構成された画像形成装置が提案されている。
特開平10−304204号公報 特開2005−277886号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に開示されている画像形成装置には、以下の問題点が指摘されている。
特許文献1記載の技術では、一方の面の画像情報については基本的に何も手を加えずに、他方の面の情報の強度を加味して画像合成している。したがって、得られる画像は、しきい値で一律に裏写りを除去しているため、一方の面では裏写りしていない部分まで影響を及ぼす弊害がある。
また、特許文献2記載の技術では、画像処理自体はシンプルであるが、一方の面だけの画像情報による判断であるため、裏写り検出の精度は高くない。
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、両面原稿の画像再生に当たり裏写りのない精度の高い画像処理を可能とする、画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体の提供を目的とする。
本発明を第1の局面から観ると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なう(換言すると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なう)ための画像処理装置であって、画像情報読取部から入力された一方の面の画像情報を領域分離するための第1の領域分離処理手段、第1の領域分離処理手段による領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域を抽出するための第1の領域抽出処理手段、画像情報読取部から入力された他方の面の画像情報を領域分離するための第2の領域分離処理手段、第2の領域分離処理手段による領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域を抽出するための第2の領域抽出処理手段、第1の領域抽出処理手段で得られた抽出情報、及び第2の領域抽出処理手段で得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定するための比較判定処理手段、並びに比較判定処理手段の判定結果に応じて、濃度変換を行なうための濃度変換処理手段を含む、画像処理装置である。
上記構成において、読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生が行なわれる。このとき、読取入力された一方の面の画像情報が領域分離され、この領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域が抽出される。これと並行して、読取入力された他方の面の画像情報が領域分離され、この領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域が抽出される。そして、第1の特定の領域に関する抽出情報、及び第2の特定の領域に関する抽出情報の両者の比較から裏写りの有無が判定され、この判定結果に応じて濃度変換が行なわれる。このように、両面原稿の一方の面の裏写り検出のために、原稿の他方の面の画像情報の領域分離抽出処理情報を直接用いることにより、両面原稿における裏写りの有無を正確に判断することができる。その結果、簡単な構成で裏写りのない再生画像を得ることができる。
上記画像処理装置は、第1の領域抽出処理手段により抽出された第1の特定の領域に関して、濃度によるしきい値を算出するためのしきい値算出処理手段、及びしきい値算出処理手段の算出結果を用いて2値化処理を行なうための2値化処理手段をさらに含み、比較判定処理手段は、2値化処理手段で得られた処理情報、及び第2の領域抽出処理手段で得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定する。
上記構成において、上記の第1の特定の領域に関するしきい値が算出され、この算出されたしきい値を用いて2値化処理が行なわれる。その後、2値化処理情報と、上記の第2の特定の領域に関する抽出情報との比較から裏写りの有無が判定される。これにより、両面原稿における裏写りの有無を簡単に判断することができる。
また、上記画像処理装置は、画像情報読取部から入力された一方の面の画像情報より当該一方の面の下地を検出するための下地検出処理手段、及び下地検出処理手段による検出結果に応じて一方の面の下地部分を抽出するための下地部分抽出処理手段をさらに含み、第1の領域抽出処理手段は、第1の領域分離処理手段による領域分離結果、及び下地部分抽出処理手段による抽出結果から第1の特定の領域の抽出を行なう。
上記構成において、読取入力された一方の面の画像情報より下地が検出され、この下地の検出結果に応じて下地部分が抽出される。この下地部分の抽出情報は、上記の第1の特定の領域を領域抽出処理する際に加味される。このように、予め下地情報を踏まえているため、裏写りを考慮した下地除去量を設定することが可能となる。
さらに、上記画像処理装置においては、濃度変換処理手段は、入力画像濃度に応じた濃度変換テーブルを選択し、当該選択した濃度変換テーブルを参照して濃度変換処理を行なう。
上記構成において、濃度変換処理は、領域分離抽出処理における濃度情報に応じて変更されることになり、下地及び裏写り情報の状況に応じた濃度変換処理が可能となる。その結果、裏写りのない再生画像が得られる。
なお、上記第1の領域抽出手段により上記第1の特定の領域を領域抽出する際には濃度情報が参照されるが、ある態様においては、上記第2の領域抽出手段により上記第2の特定の領域を領域抽出する際にも濃度情報が参照される。この場合、より精度の高い裏写りの検出が可能となる。
本発明を第2の局面から観ると、上記画像処理装置を備えている、画像形成装置である。
上記構成によると、裏写りの強さに応じて最適な濃度変換処理が行なわれるので、画像形成する際の画質向上を図ることが可能となる。
本発明を第3の局面から観ると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なう(換言すると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なう)ための画像処理方法であって、画像情報読取部から入力された一方の面の画像情報を領域分離する第1の領域分離処理ステップ、第1の領域分離処理ステップにおける領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域を抽出する第1の領域抽出処理ステップ、画像情報読取部から入力された他方の面の画像情報を領域分離する第2の領域分離処理ステップ、第2の領域分離処理ステップにおける領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域を抽出する第2の領域抽出処理ステップ、第1の領域抽出処理ステップにおいて得られた抽出情報、及び第2の領域抽出処理ステップにおいて得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定する比較判定処理ステップ、並びに比較判定処理ステップの判定結果に応じて、濃度変換を行なうための濃度変換処理ステップを含む、画像処理方法である。
上記構成によると、読取入力された一方の面の画像情報を領域分離抽出処理した情報と、読取入力された他方の面の画像情報を領域分離抽出した情報とを照合することによって裏写りの有無が判定され、この判定結果に基づいて濃度変換が行なわれる。それゆえ、両面原稿において裏写りのない再生画像を得ることができる。
本発明を第4の局面から観ると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なう(換言すると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なう)ためにコンピュータを、画像情報読取部から入力された一方の面の画像情報を領域分離するための第1の領域分離処理手段、第1の領域分離処理手段による領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域を抽出するための第1の領域抽出処理手段、画像情報読取部から入力された他方の面の画像情報を領域分離するための第2の領域分離処理手段、第2の領域分離処理手段による領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域を抽出するための第2の領域抽出処理手段、第1の領域抽出処理手段で得られた抽出情報、及び第2の領域抽出処理手段で得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定するための比較判定処理手段、並びに比較判定処理手段の判定結果に応じて、濃度変換を行なうための濃度変換処理手段として機能させる、画像処理プログラムである。
上記構成において、コンピュータは、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なう。このとき、コンピュータが本画像処理プログラムに従って処理を実行することにより、読取入力された一方の面の画像情報を領域分離抽出処理した情報と、読取入力された他方の面の画像情報を領域分離抽出処理した情報とを照合して裏写りの有無が判定され、この判定結果に基づいて濃度変換が行なわれる。したがって、両面原稿において裏写りのない再生画像を得ることができる。
本発明を第5の局面から観ると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なう(換言すると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なう)ためにコンピュータを、画像情報読取部から入力された一方の面の画像情報を領域分離するための第1の領域分離処理手段、第1の領域分離処理手段による領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域を抽出するための第1の領域抽出処理手段、画像情報読取部から入力された他方の面の画像情報を領域分離するための第2の領域分離処理手段、第2の領域分離処理手段による領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域を抽出するための第2の領域抽出処理手段、第1の領域抽出処理手段で得られた抽出情報、及び第2の領域抽出処理手段で得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定するための比較判定処理手段、並びに比較判定処理手段の判定結果に応じて、濃度変換を行なうための濃度変換処理手段として機能させる、画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
上記構成によると、画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なうとき、コンピュータが本記録媒体に記録された画像処理プログラムに従って処理を実行することにより、読取入力された一方の面の画像情報を領域分離抽出処理した情報と、読取入力された他方の面の画像情報を領域分離抽出処理した情報とを照合して裏写りの有無が判定され、この判定結果に基づいて濃度変換が行なわれるので、両面原稿において裏写りのない再生画像を得ることができる。
なお、上記記録媒体としては、例えば、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のCPU(Central Processing Unit)で処理が行なわれるためのメモリそのものが記録媒体であってもよい。又は、コンピュータの外部記憶装置としてプログラム読取装置が設けられ、この装置に挿入することで読取可能な記録媒体であってもよい。何れの場合においても、記録されている画像処理プログラムは、CPUが記録媒体にアクセスすることで実行される。また、CPUが記録媒体から画像処理プログラムを読出し、この読出された画像処理プログラムをプログラム記憶エリアにコピーして実行するようにしてもよい。CPUは、インストールされた画像処理用プログラムに従って所定の画像形成を行なうようにコンピュータの各部を統括的に制御する。
さらに、プログラム読取装置で読取可能な記録媒体としては、(1)磁気テープ、(2)カセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク(FD)、ハードディスク(HDD)等の磁気ディスク、又はCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、MO(Magneto Optical Disk)、MD(Mini Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクといったディスク系、(3)メモリカードを含むIC(Integrated Circuit)カード、光カード等のカード系、及び(4)マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリを含めた固定的にプログラムを記録する媒体等を例示することができる。
さらにまた、コンピュータを、インターネットを含む通信ネットワークに接続可能な構成とし、通信ネットワークから画像処理プログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。このように通信ネットワークから画像処理プログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予めコンピュータに格納しておけばよい。また、他の記録媒体からインストールされてもよい。
上記の記録媒体から読取った画像処理プログラムを実行するコンピュータシステムの一例としては、(1)フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ及びデジタルカメラ等の画像読取装置と、(2)各種プログラムを実行することにより上記の画像処理方法を含めた様々な処理を行なうコンピュータと、(3)コンピュータの処理結果等を表示するCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ等の画像表示装置と、(4)コンピュータの処理結果を紙等に出力するプリンタ等の画像出力装置とが互いに接続されて構成されるシステムを挙げることができる。さらに、このコンピュータシステムには、通信ネットワークを介してサーバ等に接続し、画像処理プログラムを含む各種プログラム及び画像情報等の各種の情報を送受信するための、ネットワークインターフェース又はモデム等が備えられていていることが好ましい。
本発明では、両面原稿の一方の面及び他方の面の両者の領域分離抽出処理情報を裏写りの有無の判断に使用しているので、画像再生に関しては、裏写りのない精度の高い画像処理が実行可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明及び本明細書に添付の図面では、同一の機能部品については同一の符号を付している。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さないことにする。
[第1の実施の形態]
<機械的構成>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置20の全体構成を示す図である。
図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置20は、例えば、複写機、プリンタ及びファクシミリ装置等として機能する電子写真方式の複合機であって、装置本体22内に、(1)原稿の画像情報を読取る画像情報読取部24と、(2)図2に示す画像処理回路82で処理された画像情報に基づいて画像を形成する画像形成部26と、(3)多段給紙カセット28から記録紙を画像形成部26に対して供給する用紙供給部30と、(4)画像形成部26において画像形成された記録紙に転写された画像を定着させる定着部32と、(5)画像が定着された記録紙を排紙トレイ34に排出させる用紙排出部36と、(6)本画像形成装置20全体を制御する制御装置38とを備えている。
また、本画像形成装置20では、画像形成部26に対しては手差しトレイ40及び装置本体22外の自動給紙カセット42からも記録紙が用紙供給部30を介して供給される。手差しトレイ40は、排紙トレイ34と反対側に配置されている。自動給紙カセット42は、大量の記録紙を収容することが可能であり、手差しトレイ40の下方において外付けにより装置本体22に接続されている。
画像情報読取部24は、原稿の白黒画像又はカラー画像が読取可能な光学系44を備えており、この光学系44の上方には、透明ガラス体からなる原稿台46が配置されている。
光学系44は、原稿走査ユニット、光学レンズ及びCCDラインセンサ等を含み、原稿台46上に備えられた原稿自動搬送装置48との関連した動作により、原稿台46上に載置された原稿の白黒画像又はカラー画像を所定の露光位置(読取位置)において相対的に読取る。この光学系44にて読取られた原稿の画像情報は、上記の画像処理回路82に出力される。
原稿自動搬送装置48は、その一端部が原稿台46上に直接原稿を載置できるように装置本体22に所定の角度回動自在に支持されている。この原稿自動搬送装置48には、原稿給紙トレイ50、反転パス経路52及び原稿排紙トレイ54等が含まれており、原稿給紙トレイ50上に載置された複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台46の原稿読取位置上へ給送する。
上記画像情報読取部24では、原稿自動搬送装置48の原稿給紙トレイ50上に載置された原稿が両面原稿である場合には、両面原稿が原稿自動搬送装置48の原稿給紙トレイ50から原稿台46の原稿読取位置上に表面を下向きにした状態で給送され、この原稿台46の原稿読取位置上に載置された両面原稿の表面の画像情報が光学系44で読取られる。表面の画像情報の読取りが終了すると、原稿自動搬送装置48内の反転パス経路52で表裏が反転されて両面原稿が原稿台46の読取位置上に裏面を下向きにした状態で給送され、この原稿台46の原稿読取位置上に載置された両面原稿の裏面の画像情報が光学系44で再度読取られる。このように原稿の表裏両面の画像情報の読取りが終了すると、両面原稿は、原稿自動搬送装置48の原稿排紙トレイ54に排出される。
画像形成部26は、感光体ドラム56、帯電器58、露光ユニットとして機能するレーザスキャニングユニット(以下、「LSU」という)60、現像器62、転写ユニット63、クリーニング器64及びトナー供給器66を含む。帯電器58は、感光体ドラム56を所定の電位に帯電させる。LSU60は、画像情報読取部24で読取った画像情報、又は図2に示すクライアントパーソナルコンピュータ(以下、「クライアントPC」という)88等の外部装置から転送された画像情報等の画像データに応じてレーザ光を照射して感光体ドラム56上に静電潜像を形成する。現像器62は、感光体ドラム56上に形成された静電潜像に現像ローラを介してトナーを供給してトナー像を顕像化する。転写ユニット63は、感光体ドラム56上に形成されたトナー像を記録紙に転写する。クリーニング器64は、転写工程終了後の感光体ドラム56上に残留したトナー等を回収する。トナー供給器66は、現像器62内にトナーを供給する。
感光体ドラム56は、時計周りに回転自在に装置本体22に支持されている。この感光体ドラム56の回転方向に沿って、帯電器58、LSU60、現像器62、転写ユニット63及びクリーニング器64がこの順で配置されている。
定着部32は、上側の加圧ローラ68と下側の加熱ローラ70との1組のローラ対を備えている。加熱ローラ70には、ヒータが内蔵されており、この加熱ローラ70の温度が定着温度センサによって検出される。
<ハードウェア構成>
図2は画像形成装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置38は、実質的にコンピュータであって、CPU72、ROM74、RAM76、HDD(Hard Disk Drive)78、画像メモリ80及び画像処理回路82を含む。それゆえ、本実施の形態では、この制御装置38が画像処理装置として機能する。
CPU72には、共通BUSライン38Lが接続されており、このBUSライン38LにROM74、RAM76、HDD78、画像メモリ80及び画像処理回路82が接続されている。
CPU72は、本実施の形態の画像処理を実現するためのコンピュータプログラムを実行することにより、図3に示す画像処理回路82の各部の機能を実現する。このCPU72が実行するプログラムは、ROM74又はHDD78に記憶されている。
ROM74又はHDD78に記憶されたプログラムは、実行時には当該ROM74又はHDD78から読出されてRAM76に格納され、CPU72内のプログラムカウンタとして機能するレジスタにより示されるRAM76内でのアドレスから読出され、CPU72により解釈・実行される。実行に必要なデータは、CPU72内の上記のレジスタ、RAM76又はHDD78の命令によって指定されるアドレスから読出される。実行の結果も、これと同様に、CPU72内の上記のレジスタ、RAM76又はHDD78の命令により指定されるアドレスに記憶される。
共通BUSライン38Lには、画像情報読取部24、画像形成部26、用紙供給部30、定着部32、用紙排出部36、自動給紙カセット42及び原稿自動搬送装置48の他に、本画像形成装置20の操作パネル84、及びLAN(Local Area Network)回線86を介して外部装置の1つであるクライアントPC88等とインターフェースをとるNIC(Network Interface Card)90も接続されている。それゆえ、CPU72は、画像情報読取部24、画像形成部26、用紙供給部30、定着部32、給紙装置42及び原稿自動搬送装置48並びにNIC90を制御して、原稿読取、原稿出力及びクライアントPC88等の外部装置との通信等の所望の動作を実行させ、RAM76、HDD78及び画像メモリ80にデータを格納したり、そこから読出したりする。
本画像形成装置20では、画像処理装置として機能する制御装置38は、画像情報読取部24又はクライアントPC88等の外部装置から入力される画像情報を各色の電気信号に変換し、画像形成部26のLSU60にそれぞれ出力する。
本実施の形態に係る画像処理プログラムは、LAN回線86及びNIC90を介して他の装置から画像処理装置として機能する制御装置38に送信され、ROM74又はHDD78に記憶される。
<画像処理回路82の構成>
図3は画像処理回路82の機能ブロック図である。
図3を参照して、画像処理回路82は、画像情報読取部24で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なうための回路であって、第1の領域分離処理部92、第1の領域抽出処理部94、第2の領域分離処理部96、第2の領域抽出処理部98、比較判定処理部100及び濃度変換処理部102を含む。
第1の領域分離処理部92は、画像情報読取部24から入力された一方の面の画像情報を領域分離する。この領域分離処理部92による領域分離結果は、第1の領域抽出処理部94に与えられる。
第1の領域抽出処理部94は、第1の領域分離処理部92による領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域を抽出する。この領域抽出処理部94によって得られた抽出情報は、比較判定処理部100に与えられる。なお、第1の特定の領域の具体例については後述する。
第2の領域分離処理部96は、画像情報読取部24から入力された他方の面の画像情報を領域分離する。この領域分離処理部96による領域分離結果は、第2の領域抽出処理部98に与えられる。
第2の領域抽出処理部98は、第2の領域分離処理部96による領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域を抽出する。この領域抽出処理部98によって得られた抽出情報は、比較判定処理部100に与えられる。なお、第2の特定の領域の具体例については後述する。
比較判定処理部100は、第1の領域抽出処理部94によって得られた抽出情報、及び第2の領域抽出処理部98によって得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定する。この比較判定処理部100による比較判定結果は、濃度変換処理部102に与えられる。
濃度変換処理部102は、比較判定処理部100の判定結果に応じて、濃度変換を行なう。
画像処理回路82は、上記一連の処理にて得られた画像再生情報をCPU72から共通BUSライン38Lを介して画像形成部26のLSU60に出力する。
<ソフトウェア構成>
本画像形成装置20は、両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生を行なう際に、両面原稿の一方の面及び他方の面の両者の領域分離抽出処理情報を基にして裏写りの有無の判断を行なうようにプログラミングされている。
このプログラムは、上述したように、画像形成装置20の制御装置38内のROM74又はHDD78に記憶されており、次に説明する画像形成装置20の画像処理機能を実現する。この機能の実現は、上記の実質的にコンピュータである制御装置38内のCPU72が上記のプログラムに従って画像処理回路82を制御することによって達成される。
図4は画像形成装置20の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。なお、図4においては、両面原稿の表面の画像再生を行なう場合を想定した制御の流れとなっている。
画像情報読取部24により両面原稿の表裏両面の読取り(スキャン)が終了すると、表面の画像情報及び裏面の画像情報は、CPU72により画像メモリ80に格納されると共に、CPU72から画像処理回路82に入力される。
図4を参照して、画像処理回路82に表面の画像情報及び裏面の画像情報が入力されると、まず、第1の領域分離処理部92は、入力された表面の画像情報についての領域分離処理を行ない(ステップS100)、第2の領域分離処理部96は、入力された裏面の画像情報についての領域分離処理を行なう(ステップS104)。本実施の形態では、表裏両面の画像情報は、文字領域、網点領域、高濃度写真領域及び低濃度写真領域の4つの領域に分離される。
ここで、ステップS100及びS104の領域分離処理について詳述する。
図5は領域分離処理機能を実現するためのルーチンのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図5を参照して、領域分離に当たっては、まず、網点判定が行なわれる(ステップS200)。この網点判定処理では、画像を各々9画素からなるブロックに分けその各ブロック内の9画素に対して信号レベルの平均値(Dave)を求め、その平均値を用いてブロック内の各画素を2値化する。また、最大画素信号レベル(Dmax)及び最小画素信号レベル(Dmin)も同時に求める。その後、網点領域では、小領域における画像信号の変動が大きいこと、及び背景に比べて濃度が高いことを利用して、その領域を網点領域と識別する。具体的には、2値化されたデータに対して主走査及び副走査方向で、それぞれ、「0」から「1」への変化点数、及び「1」から「0」への変化点数を求めて、それぞれをK及びKとし、しきい値T及びTと比較して両者が共にしきい値を上回った場合には網点領域とする。また、背景との誤判定を防ぐために、上記の画素信号レベルの最大値Dmax、画素信号レベルの最小値Dmin、及び画素信号レベルの平均値Daveを画素信号レベルの最大値と平均値との差に対するしきい値B、及び画素信号レベルの平均値と最小値との差に対するしきい値Bと比較する。
Figure 0004897637
上記の網点判定が終了すると、次に文字エッジ判定が行なわれる(ステップS202)。この文字エッジ判定処理では、注目画素を中心とする3×3画素ブロックにおいて、注目画素とその隣接画素との濃度差がそれぞれ求められ、その何れか1つがしきい値THc、THm及びTHyの何れか1つより大きければ文字エッジ領域と判定され、しきい値THc、THm及びTHyの何れか1つより小さければ写真領域と判定される。写真領域と判定された画素に関しては、さらにしきい値THdが用いられ、上記の濃度差がTHd以上であれば高濃度写真領域と判定され、THd未満であれば低濃度写真領域であると判定される。
再び図4を参照して、上記の表裏両面の画像情報についての領域分離処理が終了すると、制御はステップS102及びS106に進む。
ステップS102においては、濃度情報を参照して第1の領域抽出処理部94によりステップS100での領域分離結果から裏面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の抽出が行なわれる。本実施の形態では、第1の特定の領域として、文字領域、網点領域及び高濃度写真領域の何れの領域でもない部分が抽出される。その後、制御はステップS108及びS110に進む。
他方、ステップS106においては、第2の領域抽出処理部98によってステップS104での領域分離結果から表面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域の抽出が行なわれる。本実施の形態では、第2の特定の領域として、文字領域、網点領域及び高濃度写真領域のうち少なくとも1つの領域が抽出される。これは、例えば、裏面原稿に文字領域、網点領域及び高濃度写真領域が存在する場合には、文字領域、網点領域及び高濃度写真領域の全てが抽出され、裏面原稿に高濃度写真領域が存在しない場合には、高濃度写真領域を除く文字領域及び網点領域が抽出されることを意味する。その後、制御はステップS108及びS110に進む。
制御がステップS108及びS110に進むと、比較判定処理部100は、第1の特定の領域の画像情報と第2の特定の領域の画像情報とを比較して裏写りの有無を判定する。具体的には、第1の特定の領域と第2の特定の領域との重なりが所定の割合以上であれば裏写り有りと判定され、そうでなければ裏写り無しと判定される。この判定結果に応じて、制御はブランチする。
裏写り有りと判定された場合には、濃度変換処理部102は、裏写りを除去する濃度変換テーブルを選択し、この選択した濃度変換テーブルを参照して濃度変換処理を行なう(ステップS112及びS116)。このとき、濃度変換テーブルとして、図6において、裏写り情報に応じて表面の画像情報に含まれる本来の入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させるテーブルが選択される。例えば、入力画像濃度D1から立ち上がるテーブルtb1が濃度変換テーブルとして選択される。
他方、裏写り無しと判定された場合には、濃度変換処理部102は、裏写りを考慮しない濃度変換テーブルを選択し、この選択した濃度変換テーブルを参照して濃度変換を行なう(ステップS114及びS116)。このとき、濃度変換テーブルは、図6において、表面の画像情報に含まれる本来の入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させるテーブルを選択せず、入力画像濃度のまま選択される。例えば、入力画像濃度D0から立ち上がるテーブルtb0が濃度変換テーブルとして選択される。
なお、両面原稿の裏面の画像再生を行なう場合には、裏面の画像情報が第1の領域分離処理部92に入力され、表面の画像情報が第2の領域分離処理部96に入力され、上述したステップS100〜S116までの画像処理が実行される。
<動作>
本画像形成装置20では、画像情報読取部24で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報、又は更に他方の面の画像情報の画像再生が行なわれる。
このとき、読取られた両面原稿の表裏両面の画像情報は、画像処理回路82に入力される。画像処理回路82に表裏両面の画像情報が入力されると、入力された一方の面の画像情報は、第1の領域分離処理部92によって領域分離され、さらに濃度情報を参照しながら第1の領域抽出処理部94によって第1の領域分離処理部92での領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域が抽出される。これと並行して、入力された他方の面の画像情報は、第2の領域分離処理部96によって領域分離され、さらに第2の領域抽出処理部98によって第2の領域分離処理部96での領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域が抽出される。
そして、第1の特定の領域に関する抽出情報、及び第2の特定の領域に関する抽出情報の両者は、比較判定処理部100によって比較され、この比較結果に基づいて裏写りの有無が判定される。
裏写り有りと判定された画像に対しては、濃度変換処理部102によって裏写りを除去する濃度変換処理が行なわれる。これに対して、裏写り無しと判定された画像に対しては、濃度変換処理部102によって裏写りを考慮しない濃度変換処理が行なわれる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、以下の作用・効果を奏する。
(1)両面原稿の一方の面の裏写り検出のために、原稿の他方の面の画像情報の領域分離抽出処理情報が直接用いられるので、両面原稿における裏写りの有無を正確に判断することができる。その結果、簡単な構成で裏写りのない再生画像を得ることができる。このように、両面原稿の一方の面及び他方の面の両者の領域分離抽出処理情報を裏写りの有無の判断に使用することで、画像再生に関しては、裏写りのない精度の高い画像処理が実行可能となる。
(2)濃度変換処理は、領域分離抽出処理における濃度情報に応じて変更されるので、裏写り情報の状況に応じた濃度変換処理が可能となり、結果として裏写りのない再生画像が得られる。
(3)上記のように、裏写りの強さに応じて最適な濃度変換処理が行なわれるので、画像形成する際にその画質が向上する。
[第2の実施の形態]
本実施の形態の特徴は、他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域から濃度に関するしきい値を算出し、このしきい値を用いて第1の特定の領域を2値化処理し、この2値化処理結果と一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域に関する抽出情報との対比によって裏写りの有無判定を行なう点にあり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
<画像処理回路82の構成>
図7は本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置20に適用される画像処理回路82の機能ブロック図である。
図7を参照して、本実施の形態では、画像処理回路82には、第1の領域分離処理部200、第1の領域抽出処理部200、第2の領域分離処理部96、第2の領域抽出処理部98、比較判定処理部100及び濃度変換処理部102に加えて、しきい値算出処理部104及び2値化処理部106が備えられている。
しきい値算出処理部104は、第1の領域抽出処理部200により抽出された、他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域に関して、濃度によるしきい値を算出する。このしきい値算出処理部104により算出されたしきい値は、2値化処理部106に与えられる。
2値化処理部106は、しきい値算出処理部104の算出結果を用いて2値化処理を行なう。この2値化処理部106での2値化結果は、比較判定処理部100に与えられる。
比較判定処理部100は、2値化処理部106で得られた処理情報、及び第2の領域抽出処理部98で得られた抽出情報の両者の比較から裏写りの有無を判定する。
第1の領域抽出処理部200では、次段のしきい値算出処理部104において第1の特定の領域から濃度に関するしきい値が算出されるので、濃度情報を参照しないで第1の特定の領域の抽出が行なわれる。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態では、特に、上記の第1の特定の領域に関するしきい値が算出され、この算出されたしきい値を用いて2値化処理が行なわれた後、2値化処理情報と、上記の第2の特定の領域に関する抽出情報との比較から裏写りの有無が判定されるようにプログラミングされている。
このプログラムは、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置20の制御装置38内のROM74又はHDD78に記憶されており、次に説明する画像形成装置20の画像処理機能を実現する。この機能の実現は、上記の実質的にコンピュータである制御装置38内のCPU72が上記のプログラムに従って画像処理回路82を制御することによって達成される。
図8は画像形成装置20の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。なお、図8においては、両面原稿の表面の画像再生を行なう場合を想定した制御の流れとなっている。
図8を参照して、表面の画像情報が入力されると、第1の領域分離処理部92によって表面の画像情報についての領域分離処理が行なわれ(ステップS300)、第1の領域抽出処理部200によりステップS300での領域分離結果から裏面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の抽出が行なわれる(ステップS302)。その後、制御はステップS304及びS306に進む。
制御がステップS304及びS306に進むと、しきい値算出処理部104は、ステップS302で領域抽出された第1の特定の領域を基にして濃度によるしきい値を算出し、2値化処理部106は、そのしきい値を用いて第1の特定の領域に関する抽出領域を2値化する。その後、制御はステップS312及びS314に進む。
他方、裏面の画像情報が入力されると、第2の領域分離処理部96によって裏面の画像情報についての領域分離処理が行なわれ(ステップS308)、第2の領域抽出処理部98によってステップS308での領域分離結果から表面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域の抽出が行なわれる(ステップS310)。その後、制御はステップS312及びS314に進む。
制御がステップS312及びS314に進むと、比較判定処理部100は、ステップS306での第1の特定の領域の2値化結果とステップS310で得られた第2の特定の領域の画像情報とを比較して裏写りの有無を判定する。具体的には、第1の特定の領域の2値化結果を示す値に対する第2の特定の領域の重なりが所定の割合THr以上であれば裏写り有りと判定され、所定の割合THr未満であれば裏写り無しと判定される。この判定結果に応じて、制御はブランチする。
裏写り有りと判定された場合には、濃度変換処理部102は、図6において、入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させて裏写りを除去する濃度変換テーブルを選択し、この選択した濃度変換テーブルを参照して濃度変換処理を行なう(ステップS316及びS320)。例えば、入力画像濃度D1から立ち上がるテーブルtb1が濃度変換テーブルとして選択される。
他方、裏写り無しと判定された場合には、濃度変換処理部102は、図6において、入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させて裏写りを除去するテーブルを選択せず、裏写りを考慮しない濃度変換テーブルを選択し、この選択した濃度変換テーブルを参照して濃度変換を行なう(ステップS318及びS320)。例えば、入力画像濃度D0から立ち上がるテーブルtb0が濃度変換テーブルとして選択される。
なお、両面原稿の裏面の画像再生を行なう場合には、裏面の画像情報が第1の領域分離処理部92に入力され、表面の画像情報が第2の領域分離処理部96に入力され、上述したステップS300〜S320までの画像処理が実行される。
<動作>
画像処理回路82に表裏両面の画像情報が入力されると、入力された一方の面の画像情報は、第1の領域分離処理部92によって領域分離され、さらに第1の領域抽出処理部200によって第1の領域分離処理部92での領域分離結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域が抽出される。この抽出情報については、しきい値算出処理部104によって濃度に対するしきい値が算出され、そのしきい値を用いて第1の特定の領域が2値化される。これと並行して、入力された他方の面の画像情報は、第2の領域分離処理部96によって領域分離され、さらに第2の領域抽出処理部98によって第2の領域分離処理部96での領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域が抽出される。
2値化された第1の特定の領域に関する情報、及び第2の特定の領域の画像情報の両者は、比較判定処理部100によってその対比が行なわれて裏写りの有無が判定される。
濃度変換処理部102によって、裏写り有りと判定された画像に対して裏写りを除去する濃度変換処理が行なわれ、裏写り無しと判定された画像に対して裏写りを考慮しない濃度変換処理が行なわれる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第1の実施の形態の(1)〜(3)と同様の作用・効果を奏することに加えて、以下の作用・効果を奏する。
他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域に関するしきい値が算出され、このしきい値を用いて2値化処理が行なわれた後、2値化処理情報と、一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域に関する抽出情報との比較から裏写りの有無が判定されるので、両面原稿における裏写りの有無を簡単に検出・判断することができる。
[第3の実施の形態]
本実施の形態の特徴は、両面原稿の一方の面の画像情報から当該一方の面の下地の検出及び抽出を行ない、この下地部分抽出結果も他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の領域抽出処理を行なう際に加味される点にあり、その他の構成は第2の実施の形態と同様である。
<画像処理回路82の構成>
図9は本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置20に適用される画像処理回路82の機能ブロック図である。
図9を参照して、本実施の形態では、画像処理回路82には、第1の領域分離処理部92、第1の領域抽出処理部200、第2の領域分離処理部96、第2の領域抽出処理部98、比較判定処理部100、濃度変換処理部102、しきい値算出処理部104及び2値化処理部106に加えて、下地検出処理部108及び下地部分抽出処理部110が備えられている。
下地検出処理部108は、画像情報読取部24から入力された一方の面の画像情報より当該一方の面の下地を検出する。この下地検出処理部108での検出結果は、下地部分抽出処理部110に与えられる。
下地部分抽出処理部110は、下地検出処理部108による検出結果に応じて一方の面の下地部分を抽出する。この下地部分抽出処理部110による抽出結果は、第1の領域分離処理部92に与えられる。
第1の領域抽出処理部200は、第1の領域分離処理部92による領域分離結果、及び下地部分抽出処理部110による抽出結果から他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の抽出を行なう。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態では、特に、両面原稿の一方の面の画像情報に対して、一方の面の下地の検出及び抽出を行ない、この検出抽出結果を一方の面の領域分離結果と共に上記の第1の特定の領域を抽出する際に利用するようにプログラミングされている。
このプログラムは、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置20の制御装置38内のROM74又はHDD78に記憶されており、次に説明する画像形成装置20の画像処理機能を実現する。この機能の実現は、上記の実質的にコンピュータである制御装置38内のCPU72が上記のプログラムに従って画像処理回路82を制御することによって達成される。
図10は画像形成装置20の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。なお、図10においては、両面原稿の表面の画像再生を行なう場合を想定した制御の流れとなっている。
本実施の形態では、表面の画像情報及び裏面の画像情報が入力されると、画像処理回路82は、表面の画像情報を第1の領域分離処理部92及び下地検出処理部108に与え、裏面の画像情報を第2の領域分離処理部96に与える。
図10を参照して、表面の画像情報が入力されると、第1の領域分離処理部92は、表面の画像情報についての領域分離処理を行なう(ステップS400)。その後、制御はステップS406に進む。
下地検出処理部108は、表面の画像情報が入力されると表面の画像情報の下地検出を行なう(ステップS402)。すなわち、表面の画像情報に対して、ヒストグラム情報からその下地濃度が検出される。下地検出の方法については、種々提案されているが、本実施の形態では特開2003−51946公報に開示されている方法が適用される。具体的には、作成したヒストグラムの暗側からサーチを開始し、所定のしきい値を最初に超えるレベルを下地候補レベルとして検出するとともに、この下地候補レベルの度数と明側に隣接するレベルの度数とを比較して、度数が大きい方のレベルを下地レベルとして決定する。この下地検出処理が終了すると、下地部分抽出処理部110は、ステップS402での下地検出結果に応じて下地部分の抽出を行なう(ステップS404)。具体的には、検出した下地濃度レベルに対して濃度を所定の割合だけ加減した範囲(例えば、下地濃度±α%の範囲)内に収まる部分が下地部分として抽出される。その後、制御はステップS406に進む。
制御がステップS406に進むと、第1の領域抽出処理部200は、ステップS400での領域分離結果及びステップS404での下地部分抽出結果から裏面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の抽出を行なう。このとき、文字領域、網点領域及び高濃度写真領域の何れの領域でもなく且つ下地濃度に対して濃度を所定の割合だけ加減した範囲(例えば、下地濃度±α%の範囲)内に収まる部分が第1の特定の領域として抽出される。その後、制御はステップS408及びS410に進む。
制御がステップS408及びS410に進むと、しきい値算出処理部104は、ステップS406で領域抽出された第1の特定の領域を基にして濃度によるしきい値を算出し、2値化処理部106は、そのしきい値を用いて第1の特定の領域に関する抽出領域を2値化する。その後、制御はステップS416及びS418に進む。
裏面の画像情報が入力されると、第2の領域分離処理部96は、裏面の画像情報についての領域分離処理を行ない(ステップS412)、第2の領域抽出処理部98は、ステップS412での領域分離結果から表面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域の抽出を行なう(ステップS414)。その後、制御はステップS416及びS418に進む。
制御がステップS416及びS418に進むと、比較判定処理部100は、ステップS410での第1の特定の領域の2値化結果とステップS414で得られた第2の特定の領域の画像情報とを比較して裏写りの有無を判定する。このとき、第1の特定の領域の2値化結果を示す値に対する第2の特定の領域の重なりが所定の割合THr以上であれば裏写り有りと判定され、所定の割合THr未満であれば裏写り無しと判定される。この判定結果に応じて、制御はブランチする。
裏写り有りと判定された場合には、濃度変換処理部102は、図6において、裏写り及び下地を除去する濃度変換テーブルとして、入力画像濃度よりも低濃度部を更に明るく再現させて検出した下地濃度よりも大きい下地除去量となるテーブルを選択し、この濃度変換テーブルを参照して濃度変換処理を行なう(ステップS420及びS424)。例えば、入力画像濃度D2から立ち上がるテーブルtb2が濃度変換テーブルとして選択される。
他方、裏写り無しと判定された場合には、濃度変換処理部102は、図6において、裏写りを考慮せずに下地のみを除去する濃度変換テーブルとして、入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させて、検出した下地濃度に応じた下地除去量となるテーブルを選択し、この濃度変換テーブルを参照して濃度変換を行なう(ステップS422及びS424)。例えば、入力画像濃度D1から立ち上がるテーブルtb1が濃度変換テーブルとして選択される。
なお、両面原稿の裏面の画像再生を行なう場合には、裏面の画像情報が第1の領域分離処理部92及び下地検出処理部108に入力され、表面の画像情報が第2の領域分離処理部96に入力され、上述したステップS400〜S424までの画像処理が実行される。
<動作>
画像処理回路82に表裏両面の画像情報が入力されると、入力された一方の面の画像情報は、第1の領域抽出処理部200によって他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の領域抽出処理が行なわれる前に、第1の領域分離処理部92によって領域分離されると共に、下地検出処理部108及び下地部分抽出処理部110によってその下地情報が抽出される。第1の特定の領域に関する抽出情報に関しては、しきい値算出処理部104によって濃度に対するしきい値が算出され、そのしきい値を用いて第1の特定の領域が2値化される。これと並行して、入力された他方の面の画像情報は、第2の領域分離処理部96によって領域分離され、さらに第2の領域抽出処理部98によって第2の領域分離処理部96での領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域が抽出される。
2値化された第1の特定の領域に関する情報、及び第2の特定の領域の画像情報の両者は、比較判定処理部100によってその対比が行なわれて裏写りの有無が判定される。裏写り有りと判定された場合には、濃度変換処理部102によりその画像に対して検出した下地濃度より大きい下地除去量となる濃度変換処理(即ち、裏写り及び下地を除去する濃度変換処理)が行なわれ、裏写り無しと判定された場合には、濃度変換処理部102によりその画像に対して下地の濃度に応じた下地除去量の濃度変換処理(即ち、裏写りを考慮せずに下地のみを除去する濃度変換処理)が行なわれる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第2の実施の形態と同様の作用・効果を奏することに加えて、両面原稿の一方の面の画像情報から領域分離抽出された、他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域は、予め下地情報を踏まえているため、裏写りを考慮した下地除去量を設定することが可能となる。その結果、精度の高い裏写りのない再生画像を得ることができる。
[第4の実施の形態]
図11は本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置20に適用される画像処理回路82の機能ブロック図である。
図11を参照して、本実施の形態の特徴は、第2の領域抽出処理部300において第2の領域分離処理部96で得られた領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域が抽出されるが、このときに当該第2の領域抽出処理部300が濃度情報を参照して領域抽出処理を行なう点にあり、その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態では、特に、両面原稿の他方の面の画像情報に対する領域抽出処理を行なうに当たり、濃度情報を参照するようにプログラミングされている。
このプログラムは、第1の実施の形態と同様に、画像形成装置20の制御装置38内のROM74又はHDD78に記憶されており、次に説明する画像形成装置20の画像処理機能を実現する。この機能の実現は、上記の実質的にコンピュータである制御装置38内のCPU72が上記のプログラムに従って画像処理回路82を制御することによって達成される。
図12は画像形成装置20の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。なお、図12においては、両面原稿の表面の画像再生を行なう場合を想定した制御の流れとなっている。
図12を参照して、表面の画像情報が入力されると、第1の領域分離処理部92は、表面の画像情報についての領域分離処理を行なう(ステップS500)。その後、制御はステップS506に進む。
下地検出処理部108は、表面の画像情報が入力されると表面の画像情報の下地検出を行ない(ステップS502)、下地部分抽出処理部110は、ステップS502での下地検出結果に応じて下地部分の抽出を行なう(ステップS504)。このとき、検出した下地濃度レベルに対して濃度を所定の割合だけ加減した範囲(例えば、下地濃度±α%の範囲)内に収まる部分が下地部分として抽出される。その後、制御はステップS506に進む。
制御がステップS506に進むと、第1の領域抽出処理部200は、ステップS500での領域分離結果及びステップS504での下地部分抽出結果から、裏面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域として、文字領域、網点領域及び高濃度写真領域の何れの領域でもなく且つ下地濃度に対して濃度を所定の割合だけ加減した範囲(例えば、下地濃度±α%の範囲)内に収まる部分が抽出される。その後、制御はステップS508及びS510に進む。
制御がステップS508及びS510に進むと、しきい値算出処理部104は、ステップS506で領域抽出された第1の特定の領域を基にして濃度によるしきい値を算出し、2値化処理部106は、そのしきい値を用いて第1の特定の領域に関する抽出領域を2値化する。その後、制御はステップS516及びS518に進む。
裏面の画像情報が入力されると、第2の領域分離処理部96は、裏面の画像情報についての領域分離処理を行ない(ステップS512)、第2の領域抽出処理部300は、濃度情報を参照してステップS512での領域分離結果から表面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域の抽出を行なう(ステップS514)。その後、制御はステップS516及びS518に進む。
制御がステップS516及びS518に進むと、比較判定処理部100は、ステップS510での第1の特定の領域の2値化結果とステップS514で得られた第2の特定の領域の画像情報とを比較し、その比較結果が、第1の特定の領域の2値化結果を示す値に対する第2の特定の領域の重なりが所定の割合THr以上であれば裏写り有りと判定し、所定の割合THr未満であれば裏写り無しと判定する。この判定結果に応じて、制御はブランチする。
その後、濃度変換処理部102は、裏写り有りと判定された場合には、図6において、裏写り及び下地を除去する濃度変換テーブルとして、入力画像濃度よりも低濃度部を更に明るく再現させて検出した下地濃度より大きい下地除去量となるテーブルを選択し、この濃度変換テーブルを参照して濃度変換処理を行ない(ステップS520及びS524)、裏写り無しと判定された場合には、図6において、裏写りを考慮せずに下地のみを除去する濃度変換テーブルとして、入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させて、検出した下地濃度に応じた下地除去量となるテーブルを選択し、この濃度変換テーブルを参照して濃度変換を行なう(ステップS522及びS524)。例えば、裏写り有りと判定されたときには入力画像濃度D2から立ち上がるテーブルtb2が濃度変換テーブルとして選択され、裏写り無しと判定されたときには入力画像濃度D1から立ち上がるテーブルtb1が濃度変換テーブルとして選択される。
なお、両面原稿の裏面の画像再生を行なう場合には、裏面の画像情報が第1の領域分離処理部92及び下地検出処理部108に入力され、表面の画像情報が第2の領域分離処理部96に入力され、上述したステップS500〜S524までの画像処理が実行される。
<動作>
画像処理回路82に表裏両面の画像情報が入力されると、入力された一方の面の画像情報は、第1の領域抽出処理部200によって他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有する第1の特定の領域の領域抽出処理が行なわれる前に、第1の領域分離処理部92によって領域分離されると共に、下地検出処理部108及び下地部分抽出処理部110によってその下地情報が抽出される。第1の特定の領域に関する抽出情報に関しては、しきい値算出処理部104によって濃度に対するしきい値が算出され、そのしきい値を用いて第1の特定の領域が2値化される。これと並行して、入力された他方の面の画像情報は、第2の領域分離処理部96によって領域分離され、さらに濃度情報を参照しながら第2の領域抽出処理部300によって第2の領域分離処理部96での領域分離結果から一方の面への裏写りとなり得る成分を有する第2の特定の領域が抽出される。
2値化された第1の特定の領域に関する情報、及び第2の特定の領域の画像情報の両者は、比較判定処理部100によってその対比が行なわれて裏写りの有無が判定される。裏写り有りと判定されると、濃度変換処理部102による検出した下地濃度より大きい下地除去量となる濃度変換処理(即ち、裏写り及び下地を除去する濃度変換処理)が行なわれ、裏写り無しと判定されると、濃度変換処理部102による下地の濃度に応じた下地除去量の濃度変換処理(即ち、裏写りを考慮せずに下地のみを除去する濃度変換処理)が行なわれる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第3の実施の形態と同様の作用・効果を奏することに加えて、他方の面の画像情報に対する領域抽出処理に関しては、濃度情報を参照して実行されるので、より精度の高い裏写りの検出が可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態では、画像処理プログラムがLAN回線及びNICを介して他の装置から画像処理装置として機能する制御装置に送信されてROM又はHDDに記憶される構成について記載した。しかし、本発明はこのような構成には限定されない。例えば、NICに代えて、DVDドライブ、CD―ROMドライブ及びFDドライブ等の各種のディスク系ドライブ、メモリポート等を設け、それによって外部の記録媒体に記録された画像処理プログラムを画像形成装置内に導入するようにしてもよい。この場合にも、本発明の目的は十分に達成し得る。その他、本明細書に添付の特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
すなわち、本明細書で開示した実施の形態は単に例示であって、本明細書が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、本明細書の記載内容を参酌した上で、別紙の特許請求の範囲における請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装の全体構成を示す図である。 同画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 画像処理回路の機能ブロック図である。 同画像形成装置の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。 領域分離処理機能を実現するためのルーチンのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。 濃度変換テーブルをグラフ化して示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置に適用される画像処理回路の機能ブロック図である。 同画像形成装置の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置に適用される画像処理回路の機能ブロック図である。 同画像形成装置の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る画像形成装置に適用される画像処理回路の機能ブロック図である。 画像形成装置の画像処理機能を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
符号の説明
20 画像形成装置
24 画像情報読取部
38 制御装置
60 LSU
72 CPU
74 ROM
76 RAM
78 HDD
80 画像メモリ
82 画像処理回路
92 第1の領域分離処理部
94,200 第1の領域抽出処理部
96 第2の領域分離処理部
98,300 第2の領域抽出処理部
100 比較判定処理部
102 濃度変換処理部
104 しきい値算出処理部
106 2値化処理部
108 下地検出処理部
110 下地部分抽出処理部

Claims (8)

  1. 画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なうための画像処理装置であって、
    前記画像情報読取部から入力された前記一方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離するための第1の領域分離処理手段、
    前記第1の領域分離処理手段による領域分離結果から、前記他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域の何れでもない領域である第1の特定の領域を抽出するための第1の領域抽出処理手段、
    前記画像情報読取部から入力された前記他方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離するための第2の領域分離処理手段、
    前記第2の領域分離処理手段による領域分離結果から、前記一方の面への裏写りとなり得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域のうち少なくとも1つの領域である第2の特定の領域を抽出するための第2の領域抽出処理手段、並びに、
    前記第1の領域抽出処理手段で得られた前記第1の特定の領域の抽出情報、及び前記第2の領域抽出処理手段で得られた前記第2の特定の領域の抽出情報を比較して、前記第1の特定の領域と前記第2の特定の領域との重なりが所定の割合以上であれば裏写り有りと判定し、前記所定の割合より小さければ裏写り無しと判定するための比較判定処理手段を含む、画像処理装置。
  2. 前記第1の領域抽出処理手段により抽出された前記第1の特定の領域に関して、濃度によるしきい値を算出するためのしきい値算出処理手段、及び
    前記しきい値算出処理手段の算出結果を用いて2値化処理を行なうための2値化処理手段をさらに含み、
    前記比較判定処理手段は、前記2値化処理手段で得られた処理情報、及び前記第2の領域抽出処理手段で得られた抽出情報を比較して、前記第1の特定の領域と前記第2の特定の領域との重なりが所定の割合以上であれば裏写り有りと判定し、前記所定の割合より小さければ裏写り無しと判定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像情報読取部から入力された前記一方の面の画像情報より当該一方の面の下地を検出するための下地検出処理手段、及び
    前記下地検出処理手段による検出結果に応じて前記一方の面の下地部分を抽出するための下地部分抽出処理手段をさらに含み、
    前記第1の領域抽出処理手段は、前記第1の領域分離処理手段により分離された前記文字領域、前記網点領域、前記高濃度写真領域の何れでもない領域であって、かつ、前記下地部分抽出処理手段により抽出された下地濃度に対して所定の割合だけ加減した範囲内に収まる領域を、前記第1の特定の領域として抽出する、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記比較判定処理手段の判定結果が裏写り有りだった場合には、前記入力画像濃度よりも低濃度部を明るく再現させる濃度変換テーブルを用いて前記一方の面の濃度変換を行ない、前記判定結果が裏写り無しだった場合には、裏写りを考慮しない濃度変換テーブルを用いて前記一方の面の濃度変換を行なうための濃度変換処理手段をさらに含む、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像処理装置を備えている、画像形成装置。
  6. 画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なうための画像処理方法であって、
    前記画像情報読取部から入力された前記一方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離する第1の領域分離処理ステップ、
    前記第1の領域分離処理ステップにおける領域分離結果から、前記他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域の何れでもない領域である第1の特定の領域を抽出する第1の領域抽出処理ステップ、
    前記画像情報読取部から入力された前記他方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離する第2の領域分離処理ステップ、
    前記第2の領域分離処理ステップにおける領域分離結果から、前記一方の面への裏写りとなり得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域のうち少なくとも1つの領域である第2の特定の領域を抽出する第2の領域抽出処理ステップ、並びに、
    前記第1の領域抽出処理ステップにおいて得られた前記第1の特定の領域の抽出情報、及び前記第2の領域抽出処理ステップにおいて得られた前記第2の特定の領域の抽出情報を比較して、前記第1の特定の領域と前記第2の特定の領域との重なりが所定の割合以上であれば裏写り有りと判定し、前記所定の割合より小さければ裏写り無しと判定する比較判定処理ステップを含む、画像処理方法。
  7. 画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なうためにコンピュータを、
    前記画像情報読取部から入力された前記一方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離するための第1の領域分離処理手段、
    前記第1の領域分離処理手段による領域分離結果から、前記他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域の何れでもない領域である第1の特定の領域を抽出するための第1の領域抽出処理手段、
    前記画像情報読取部から入力された前記他方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離するための第2の領域分離処理手段、
    前記第2の領域分離処理手段による領域分離結果から、前記一方の面への裏写りとなり得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域のうち少なくとも1つの領域である第2の特定の領域を抽出するための第2の領域抽出処理手段、並びに、
    前記第1の領域抽出処理手段で得られた前記第1の特定の領域の抽出情報、及び前記第2の領域抽出処理手段で得られた前記第2の特定の領域の抽出情報を比較して、前記第1の特定の領域と前記第2の特定の領域との重なりが所定の割合以上であれば裏写り有りと判定し、前記所定の割合より小さければ裏写り無しと判定するための比較判定処理手段として機能させる、画像処理プログラム。
  8. 画像情報読取部で読取られた両面原稿の一方の面の画像情報及び/又は他方の面の画像情報の画像再生を行なうためにコンピュータを、
    前記画像情報読取部から入力された前記一方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離するための第1の領域分離処理手段、
    前記第1の領域分離処理手段による領域分離結果から、前記他方の面の裏写り成分の影響を受け得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域の何れでもない領域である第1の特定の領域を抽出するための第1の領域抽出処理手段、
    前記画像情報読取部から入力された前記他方の面の画像情報を、文字領域、網点領域、高濃度写真領域、及び低濃度写真領域に分離するための第2の領域分離処理手段、
    前記第2の領域分離処理手段による領域分離結果から、前記一方の面への裏写りとなり得る成分を有し、かつ、前記文字領域、前記網点領域、及び前記高濃度写真領域のうち少なくとも1つの領域である第2の特定の領域を抽出するための第2の領域抽出処理手段、並びに、
    前記第1の領域抽出処理手段で得られた前記第1の特定の領域の抽出情報、及び前記第2の領域抽出処理手段で得られた前記第2の特定の領域の抽出情報を比較して、前記第1の特定の領域と前記第2の特定の領域との重なりが所定の割合以上であれば裏写り有りと判定し、前記所定の割合より小さければ裏写り無しと判定するための比較判定処理手段として機能させる、画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
JP2007265194A 2007-10-11 2007-10-11 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Active JP4897637B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265194A JP4897637B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007265194A JP4897637B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009094919A JP2009094919A (ja) 2009-04-30
JP4897637B2 true JP4897637B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=40666405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007265194A Active JP4897637B2 (ja) 2007-10-11 2007-10-11 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4897637B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5645689B2 (ja) * 2011-01-31 2014-12-24 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像処理装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5526195B2 (ja) * 2012-07-06 2014-06-18 Eizo株式会社 画像表示装置及び階調変換方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3643028B2 (ja) * 2000-11-16 2005-04-27 株式会社リコー 画像入力装置および画像入力方法
JP2003051946A (ja) * 2001-05-28 2003-02-21 Sharp Corp 画像処理方法、画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4085932B2 (ja) * 2003-09-03 2008-05-14 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP3987850B2 (ja) * 2004-10-29 2007-10-10 京セラミタ株式会社 画像処理装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009094919A (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5388838B2 (ja) 記録材判別装置及び画像形成装置
JP4897637B2 (ja) 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2017096835A (ja) 画像検査装置及び画像形成システム
JPH1175025A (ja) 画像読み取り装置
JP2005026880A (ja) 画像形成装置
JP5023035B2 (ja) 画像処理装置、当該画像処理装置を含む画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び当該画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP6692212B2 (ja) 画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、画像処理方法、画像プログラム、及び記録媒体
JP2009175281A (ja) 画像形成装置および画像処理方法
JP2012253776A (ja) 画像形成装置及び画像処理プログラム
JP2002244495A (ja) 画像形成装置
JP4880631B2 (ja) 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及びこのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JPS63263974A (ja) 画像処理装置
JP2003162109A (ja) カラー画像形成装置
JP2022037598A (ja) 画像処理装置、およびプログラム
US7672616B2 (en) Toner usage control between differing image regions
JP2016163155A (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP3399716B2 (ja) 画像編集装置
JP4270123B2 (ja) 画像形成装置
JP2022175386A (ja) 画像形成装置、制御方法及びプログラム
JP2023016170A (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2000032247A (ja) 画像認識装置
JP2003134304A (ja) 画像読取装置、画像処理装置、ごみ検知方法、記憶媒体、及びプログラム
JP3342951B2 (ja) 複写装置
JP2010141510A (ja) 画像処理装置、画像形成装置
JP2010004214A (ja) 画像処理装置および画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4897637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3