JP4889839B2 - 本又は仮綴本の製造方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本又は仮綴本の製造方法であって、折目側で糸で綴じられたシートから成る本ブロックを備え、シートと供給コンベヤを介して予め特定された順序で、中央で開脚されて下方へ向けられた側部分を備え、シートの折目に対して直角に配設された綴じ装置と協働する綴じサドルに供給され、綴じサドル上でシートは綴じ位置に従って位置決めされかつ続いて本ブロックの縫製のための綴じ装置にシフトされる、前記方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の方法は、中でもミューラ マルチニ ブッフビンドシステム ＡＧ
の「インベンタ」（Ｉｎｖｅｎｔａ）という名称の糸綴じ機械によって実施される。その際予め特定された順序で先ず最先に緩いスタックに集積された印刷シートが分離されかつ搬送装置に引き渡され、搬送路***で開脚されかつ跨がって綴じ装置の綴じサドルと結合した中間コンベヤ上に渡される。中間コンベヤの搬送端で印刷シートはそれぞれ送り込み装置によってシート前縁を把持しかつ綴じサドルの左側にある位置決めストッパに向かって送られる。このことは小さいフオーマットにも大きいフオーマットの印刷シートにも適用される。
即ち、中間コンベヤ上の最も短い印刷シートも最も長い印刷シートも同じ長さの路程を中間コンベヤから位置決めストッパまで綴じサドル上を送られる。速度Ｖも全ての印刷シートに同一でありかつ綴じ装置によって１分間当たり略２００の印刷シートが、即ち１秒間当たり３つの以上の印刷シートが縫製される。中間コンベヤから綴じサドルへの印刷シートの移送は間隔を得るために中間コンベヤで把持された印刷シートの短時間の加速を必要としかつその際問題はない。
短い背折り長さ、これと関連して処理可能な最大のフオーマットよりも高い不安定性を有する印刷シートは不適当に長い区間に亘って位置決めストッパに移動され、その結果相応して正しい移送の許容性が著しく要求される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、許容最大の印刷シートよりも小さな背折長さを有する印刷シートのために、中間コンベヤの路程上又は綴じサドルへの送り込みコンベヤの路程上の印刷シートの処理の許容性が増大されることができるような方法と装置を案出することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題は、本発明による考慮において、綴じサドル上の供給される印刷シートの後縁が綴じ装置によって少なくとも部分的に縫製された本ブロックの頭部縁又は足部縁に従って的確に整合されることができ、その結果中間コンベヤからの印刷シートの受け渡しが従来よりも大事に行われかつ綴じサドルに付設された位置決めストッパへの印刷シートの衝突が著しく精密に行われることができることによって達成される。
【０００５】
本発明による措置は、中間コンベヤから綴じサドルへの印刷シートの短い路程によって選択的に、早い同期時間で走行すること即ち等しい時間領域で印刷シートの高い装入量を達成し、他方では改良された信頼性の値が再び減少されるという可能性を与える。
本発明による方法を実施するための装置は、（ａ）給送コンベヤから給送され、本ブロックの長手方向に対して直角に延びる少なくとも２つの縫い目を有する綴じ装置の形成のための少なくとも２つの縫い針と、（ｂ）綴じ装置に付設されると共に、コンベヤ端で給送コンベヤを、供給される印刷シートの動きに同期させて連結するように、印刷シートの供給方向に対して横に往復移動する綴じサドルとから成り、そして本発明によれば綴じサドルに付設され、印刷シートの後縁を、綴じ装置によって少なくとも部分的に縫製される本ブロックの頭部縁又は足部縁に従って整合する位置決め装置によって特徴づけられる。それによって簡単な方法で許容最大のフオーマットよりも小さい背折り長さの印刷シートのために、高い処理可能性が実現され又は印刷シートの装入量が高められる。
【０００６】
位置決め装置は、給送コンベヤから印刷シートを引取り、綴じサドルに印刷シートの信頼性のある移送を行う、送り込み装置を有する。
種々の背折り長さの印刷シートを処理することができるように、送り込み装置には、選択的に、送り込み装置と協働し、綴じサドルに対して調整可能な位置決めストッパが付設され、位置決め装置は同期して実施され、その結果、給送コンベヤと綴じサドルとの間の印刷シートの大事な移送が行われることができる。
【０００７】
送り込み装置の周期的駆動は、例えば送り込み装置と印刷シートとの間に発生する摩擦による位置ストッパなしでも印刷シートの移送を可能にする。
送り込み装置はスライダ又は平行な軸線のまわりに走行する無端ベルトとして形成されることができ、その１つの走行部は印刷シートの供給方向において印刷シートとの摩擦拘束的結合のために綴じサドルに向けられる。
【０００８】
簡単のために位置決め装置は印刷シートのフオーマット又は背折り長さに従って調整可能である。
続いて本発明を、明細書中に詳しく説明してない全ての詳細について表されている図面を参照して、実施例に基づいて説明する。
【０００９】
【実施例】
所定の順序で集められる印刷シート１、１’が印刷シート給紙部３のマガジン２に達する前に、印刷シートは前に接続された丁合い機において緩い本ブロックに纏められる。続いて印刷シート（１として最大許容可能な折りのフオーマット、１’として短い折りのフォーマットの印刷シート）は、マガジン２に付設された分離装置４によって順序を保持して順次引き出されかつ搬送装置５に移送され、搬送装置５は協働する走行するベルトとして表されており、そこでは印刷シートは先ず第１に後方に懸架された側で開放されて給送コンベヤ６に受け渡され、関連専門分野で公知であり、従ってこれ以上説明する必要のない工程が行われる。印刷シート１が跨がって搭載されて搬送される給送コンベヤ６は、種々の印刷シート制御装置、即ち例えば供給される印刷シート１、１’の真正を監視する印刷シート制御部７と印刷シート１、１’の中央の開放の確認のための厚さ制御部８とを備える。給送コンベヤ６での印刷シート１、１’の搬送は、図面によれば印刷シート１、１’をサドル状に形成された支台１１上で搬送装置５に続いて後続の又は後方の頭部縁又は足部縁を把持する、突出する連行体１０、１０’を備えた走行する引っ張り装置９によって行われる。比較的長い又は比較的短い搬送区間として表され得る給送コンベヤ６の他に、印刷シート１、１’の供給方向に対して直角に往復移動可能な綴じサドル１２が続き、その支台は略給送コンベヤ６の横断面形状を有し、その結果綴じサドル１２と給送コンベヤ６とが少なくとも殆ど段階のない結合を形成する場合に、給送コンベヤ６からの支障のない印刷シート１、１’の移送が行われることができる。給送コンベヤ６からの印刷シート１、１’の綴じサドル１２への給送は、走行するベルト１３から形成された送り込み装置１４によって行われる。送り込み装置は、給送コンベヤ６で移動される印刷シート１、１’及び綴じサドル１２の動きと同期して駆動され、その際、綴じ装置１５とは反対側の綴じサドル１２の支持平面に当接し、２つの間隔をおいたローラ１６、１７によって形成されたベルト１３の走行部１８は、給送コンベヤ６で把持された印刷シート１、１’に摩擦作用を作用し、この摩擦作用によって印刷シート１、１’を綴じサドル１２上に連行する。送り込み装置１４は印刷シート処理に同期して周期的に制御され又は連続的走行運動によって駆動され、種々の手段がこのために公知である。送り込み装置１４の周期的な駆動運動の際に、送り込み装置は位置決め装置１９の機能をも担い、即ち印刷シート１、１’を後続する頭部縁又は足部縁によって綴じサドル１２上で、少なくとも部分的に縫製された最後の本ブロック２０に従って整合し即ち綴じ装置１５の処理方向を考慮して縫製された本ブロックと正しく整合する機能をも担う。
【００１０】
綴じられる印刷シートフオーマットに従って調整されるべき一つの位置決めストッパ２１、２１’は、綴じサドル１２上の印刷シート１、１’の位置決め工程の際の精度を考慮することができる。
図は、点線で給送コンベヤ６及び綴じサドル１２上に、実線で合わされた最大背折り長さを備えた印刷シート１よりも小さい背折り長さの印刷シート１’を示し、その際、綴じサドル１２上の小さい印刷シート１’が、本発明によるある状態として表されている。その際、給送コンベヤ６上にある最前の印刷シート１’と、綴じ装置１５の後方で縫製された本ブロック２０に対して正しい位置を占める綴じサドル１２上の印刷シート１’との先行する頭部縁又は足部縁との間の間隔が短くなることは、給送コンベヤ６上で移動される短い背折り長さの印刷シート１’に対して際立つことになる。把持サドル１２上綴じ位置又は縫製位置にシフトされた印刷シート１、１’は、図１に示すように、旋回運動によって側方に対する縫製位置に持ち上げられかつそこで他の印刷シート１、１’と１つの本ブロック２０に縫製される。
【００１１】
綴じサドル１２の旋回運動の際に印刷シート１、１’は送り込み装置１４によって供給方向に対して直角に引き上げられる。ヨーロッパ特許明細書０５３７１０６号及び０６０３１２６号に詳しく記載された縫製位置において実施される綴じ工程のために図中それぞれ２つの縫い針２２が表されている。
印刷シート１、１’は給送コンベヤ６上で規則的な間隔で案内される。給送コンベヤ６から綴じサドル１２への最後の搬送ステップで搬送方向が保持され、これに対して短い印刷シートのための最後の路程区間は短縮され、その際これらの供給される印刷シート１、１’は後続する頭部縁又は足部縁によって綴じサドル１２で供給方向に対して直角に延びる、縫製された本ブロックスタック２７の頭部縁又は足部縁に従って整合されている。給送コンベヤ６から綴じサドルへの印刷シート１、１’の搬送は位置決め装置によって実施され、位置決め装置は図示のように、２つのローラ１６、１７のまわりを周期的に走行する送り込み装置１４としての無端のベルト１３から形成されることができ、その際綴じサドル１２に隣接する走行部１８は給送コンベヤ６に摩擦拘束的に把持しかつ綴じサドル１２上で縫製工程の位置にシフトされる。綴じサドル１２上の印刷シート１、１’の正確な位置決めは、処理されるべき印刷シート１、１’のフオーマットに従って自動的又は手動的に調整されることができる位置決めストッパ２１、２１’によって追加的に行われる。
【００１２】
給送コンベヤ６での印刷シート１’の把持個所と綴じサドル１２上の最終的位置との間の短い路程区間に基づいて、この部分での搬送速度は減少されかつ得られる時間から印刷シート１’の位置決め及び取扱が最適にされる。
少なくとも部分的に綴じられた本ブロックの頭部縁又は足部縁２６、２６’による印刷シート１、１’の後続の縁２５、２５’（頭部縁又は足部縁）の整合は、処理されるべき印刷シートの糸綴じ機における配列方法に特徴づけられ、その際本ブロックの頭部縁又は足部縁の供給される印刷シート１の後続する縁２５、２５’は、例えば綴じ装置に付設されることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は糸綴じ機械における印刷シートの処理を簡単に図示したものである。
【符合の説明】
１ 印刷シート
１’ 印刷シート
６ 供給コンベヤ
１２ 綴じサドル
１５ 綴じ装置
１９ 位置決め装置
２０ 本ブロック
２２ 縫い針
２５ 印刷シートの後縁
２５’ 印刷シートの後縁
２６ 本ブロックの頭部縁
２６’ 本ブロックの足部縁

Claims (6)

1. 異なった種類のフォーマットの大きさ、または背の長さを有する本又は仮綴本の製造方法であって、折目側が糸で綴じられるシートから成る本ブロックを備え、シートは、供給コンベヤを介して予め特定された順序で、中央で開脚されて下方へ向けられた側部分を備え、シートの折目に対して直角に配設された綴じ装置と協働する綴じサドルに供給され、綴じサドル上でシートは綴じ位置に従って位置決めされ、続いて本ブロックの縫製のための綴じ装置にシフトされる前記方法において、
   供給されるシートの後方の縁は、綴じサドル上で、綴じ装置によって少なくとも部分的に縫製される本ブロックの頭部縁又は足部縁に従って適正に揃えられ、
   その際、供給されるシートが位置決めされるまでの路程やシートを送り込む運動の周期は、シート（１、１’）の背折り長さに関するフオーマットの大きさに従って調整されることを特徴とする前記方法。
2. 請求項１に記載の方法を実施するための装置であって、供給コンベヤ（６）から供給される、本ブロック（２０）の長手延在部に対して直角に向いた縫い目を有する少なくとも２つの綴じ装置（１５）の形成のための駆動される少なくとも２つの縫い針（２２）と、綴じ装置に付設されると共に、供給コンベヤ（６）を端側で供給されるシート（１、１’）の動きに同期させて連結するように、シート（１、１’）の供給方向に対して横に往復運動する綴じサドル（１２）とから成る前記装置において、
   綴じサドル（１２）にシート（１、１’）の後縁（２５、２５’）を少なくとも１つの部分的に縫われた本ブロック（１５）の頭部縁又は足部縁（１６、１６’）に従って整合する位置決め装置（１９）が付設され、この位置決め装置（１９）における供給されるシートが位置決めされるまでの路程やシートを送り込む運動の周期は、シート（１、１’）の背折り長さに関するフオーマットの大きさに従って調整可能であることを特徴とする装置。
3. 位置決め装置（１９）がシート（１、１’）を供給コンベア（６）のところで把持する送り込み装置（１４）を有する、請求項２記載の装置。
4. 送り込み装置（１４）に綴サドル（１２）に対して調整可能な位置決めストッパ（２１、２１’）が付設されている請求項３記載の装置。
5. 送り込み装置（１４）が周期的に又はシート（１、１’）の動きに同期して駆動可能である、請求項３又は４に記載の装置。
6. 送り込み装置（１４）が平行な軸線のまわりに走行する無端ベルト（１３）によって形成されており、その１つの走行部（１８）がシート（１、１’）の供給方向においてシートとの摩擦結合のために綴じサドル（１２）に向けられている、請求項３から５までのうちのいずれか一項に記載の装置。

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