JP4886582B2 - 文字入力装置、文字入力用プログラムおよび文字入力方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の装置は、ユーザがソフトウェアキーであるかな文字入力キーに接触し、接触状態のまま定められた方向にドラッグ操作を行うことにより、文字種の変換(例えば、清音を濁音、半濁音、長音にする)を行うことができる。当該装置は、ハードウェアキーボード上でのテンキー操作のように濁点等のキーを別途押す必要がないので、ハードウェアキーボードに比べて文字種の変換が容易になるという利点を有する。
すなわち、「か」を「き」等に文字送りすることが可能な従来技術では、文字送りをするために同じ代表文字キーを何度も押さなければならない。このため、隣の代表文字キーを誤って押さないようにするために、ユーザはキー操作中に代表文字キーを注視している必要がある。そうすると、テキストボックスを見ていないことになるので、文字の送り回数が多すぎたり、或いは少なかったりして正確に文字入力ができない可能性がある。また、行決定のために代表文字キーを1回押した後、文字送り時にテキストボックスを注視していると、誤って隣の代表文字キーを押してしまい、文字を正確に入力できない可能性がある。ソフトウェアキーボードを備えた文字入力装置は、近年は自動車のカーナビゲーション装置に設けられていることが多い。自動車には揺れが生じるため、カーナビゲーション装置に対してキー操作を誤る可能性は更に高くなる。
また、同一行の文字を連続して入力したい場合、文字の決定操作が面倒であるという課題もある。例えば、「こけ」と入力したい場合、「こ」を入力した後に「文字決定キー」を押す必要がある。
すなわち、特許文献1記載の技術は、指をドラッグする方向に応じて変換文字種が異なる(濁音、半濁音等)ため、ユーザは、どの方向にドラッグするとどのような文字種に変換されるのかを予め記憶しておく必要がある。ドラッグする方向を間違えると、入力すべき文字とは異なる文字が入力されてしまう。また、自動車用ナビゲーション装置に当該装置が設けられている場合には、例えユーザがドラッグすべき方向を覚えていたとしても、揺れが生じているときには意図した方向にドラッグできない可能性がある。また、かな文字キー毎に変換文字種の数が異なるので、全てのかな文字キーについてドラッグ方向と変換文字種の対応関係を記憶するのは困難である。
文字群の中から任意の文字を選択的に入力し、入力された文字を画面に表示するための文字入力装置であって、
上記文字群は、
1又は複数の代表文字と、
各上記代表文字に従属する1又は複数の従属文字とを含み、
1つの上記代表文字と当該代表文字に従属する上記従属文字とが1つの文字グループを構成しており、
上記文字入力装置は、
タッチ式の入力部と、
上記文字群に含まれる全ての上記代表文字を選択キーとして表示する選択キー表示部と、
上記入力部上のユーザの接触開始位置が各上記選択キーのいずれか1つに対応するとき、当該選択キーに対応する1つの上記文字グループを入力文字選択候補として決定する入力文字選択候補決定部と、
上記入力部上でユーザの指等が接触状態のままスライド移動したとき、そのスライドの軌跡及び当該軌跡の折り返しを検知する折り返し検知部と、
上記折り返しの回数に基づき、上記決定された入力文字選択候補内で文字の送り動作を行う文字送り部と、
上記文字送り動作を終了させることにより、入力文字を決定する入力文字決定部とを備えている。
上記入力部はタッチパネルまたはタッチパッドであり、
上記入力文字決定部は、上記タッチパネルまたはタッチパッドからユーザの指等が離れたときに、上記文字送り動作を終了させることが好ましい。
上記入力部はタッチパッドであって、
上記選択キー表示部は、上記タッチパッド上のユーザの接触位置に対応する1つの上記選択キーにカーソルを表示することが好ましい。
上記文字送り部は、上記軌跡の折り返し角度が第1の角度から第2の角度の範囲内であるときに正方向の順序で上記文字送り動作を行い、上記軌跡の折り返し角度が第3の角度から第4の角度の範囲内であるときに逆方向の順序で上記文字送り動作を行うことが好ましい。
上記文字群は日本語仮名文字群であり、
各上記代表文字は日本語仮名文字表の1段目に含まれている文字であり、
各上記文字グループは上記日本語仮名文字表の行に含まれる各文字で構成されていることが好ましい。
例えば、当該文字入力装置がタッチパネルを備えたナビゲーション装置に設けられている場合、車両内で揺れが生じても、タッチパネルから指を離さずに文字送り操作ができるので、迅速かつ正確に文字入力することができる。
上記軌跡は、断続的に検知された上記入力部上でのユーザの接触点同士を繋ぐことにより構成され、上記折り返し検知部は、折り返し検知対象の上記接触点と当該接触点の前後の接触点とをそれぞれ結ぶ線分がなす角度と、上記折り返し検知対象の上記接触点と当該接触点の2つ以上前後の接触点とをそれぞれ結ぶ線分がなす角度とが共に所定の角度範囲内にあるときに、上記検知対象の接触点で折り返しがあると判定することが好ましい。
タッチ式の入力部で文字群の中から任意の文字を選択的に入力しするためにコンピュータに下記のステップを実行させる文字入力用プログラムであって、
上記文字群は、
1又は複数の代表文字と、
各上記代表文字に従属する1又は複数の従属文字とを含み、
1つの上記代表文字と当該代表文字に従属する上記従属文字とが1つの文字グループを構成しており、
上記文字入力用プログラムは、
上記文字群に含まれる全ての上記代表文字を選択キーとして表示する選択キー表示ステップと、
上記入力部上のユーザの接触開始位置が各上記選択キーのいずれか1つに対応するとき、当該選択キーに対応する1つの上記文字グループを入力文字選択候補として決定する入力文字選択候補決定ステップと、
上記入力部上でユーザの指等が接触状態のままスライド移動したとき、そのスライドの軌跡及び当該軌跡の折り返しを検知する折り返し検知ステップと、
上記折り返しの回数に基づき、上記決定された入力文字選択候補内で文字の送り動作を行う文字送りステップと、
上記文字送り動作を終了させることにより、入力文字を決定する入力文字決定ステップとを、上記コンピュータに実行させる。
本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、第1実施形態に係る文字入力装置1の構成を示すブロック図である。図2は、文字入力装置1における仮名文字入力方法の一例を示す図である。図3は、制御部3の機能的構成を示すブロック図である。
文字入力装置1は、文字群の中から任意の文字を選択的に入力し、入力された文字を画面に表示するための装置である。
上記入力部2は、表示部4の画面上に一体的に設けることができる。この場合、入力部2は、例えばタッチパネルとして機能することができる。或いは、入力部2は、表示部4とは離れた位置に設けることもできる。この場合、入力部2は、例えばノートパソコンにおけるタッチパッドとして機能することができる。
選択キー表示部12は、文字群に含まれる全ての代表文字を選択キー14として表示する。
入力文字表示部13は、後述する文字送り動作中の文字15を順次に表示するとともに、後述する文字送り動作終了後の文字16を入力文字として表示する。
なお、文字送り部10は、5回目の折り返しに対して「と」を濁点文字「だ」に文字送りしてもよい。更に、順次、「だ」→「ぢ」→「づ」→「で」→「ど」と文字送りするようにしてもよい。また、例えば、「つ」を小字「っ」に文字送りし、次いで「っ」を「て」に文字送りするようにしてもよい。
文字送り動作を終了させる動作は、ユーザからの指示に基づいて行われる。その具体的な手段は特に限定されるものではないが、例えば、入力部2としてタッチパネルやタッチパッドを使用している場合には、指がタッチパネルやタッチパッドから離れたときに文字送り動作を終了させることができる。或いは、入力部2として指の押し込み操作を検出できるタッチパッドが使用されている場合には、指がタッチパッドに触れている状態で更に指がタッチパッドを押し込んだときに文字送り動作を終了させることができる。指の押し込み操作はタッチパッドの操作面の下に備えられたスイッチにより検出したり、押し込みの際の指と操作面との接触面積の広がりにより検出することできる。指がタッチパッドを押し込むことで入力文字が決定された後は、指をタッチパッドから離すことで文字入力装置1を次の文字入力のスタンバイ状態にすることができる。
図2に示されるように、表示部4の画面上に透明の入力部2(タッチパネル)が配置されている。表示部4の画面には、仮名文字表の各代表文字「あ」、「か」、・・・、「わ」に対応する選択キー14が表示されている。
また、文字入力装置1は、同一行の文字を連続して入力する際も、指を離した時点で入力文字を決定するので、従来のように別途「確定キー」を押す必要がない。
また、文字入力装置1は、音声出力部5を備えているので、「行」の決定や「段」の選択及び決定を聴覚的にも認識することができ、ユーザは入力状況をより確実に認識することができる。
次に、第2実施形態に係る文字入力装置について説明する。本実施形態の文字入力装置は、第1実施形態とほぼ同様の構成を備えるが、以下の点で異なる。すなわち、第1実施形態では、文字送り方向が一方向(「段」を下向きに送る)であったが、第2実施形態では、文字送り方向が正方向と逆方向の二方向存在する。なお、「正方向」とは、第1実施形態における送り方向と同じ方向(「段」を下向きに送る)であり、「逆方向」とは、「正方向」とは逆の方向(「段」を上向きに送る)である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成、ステップについては同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、制御部30は、機能ブロックとして、入力文字選択候補決定部8と、折り返し検知部90と、文字送り部100と、入力文字決定部11とを含む。第2実施形態の文字入力装置は、折り返し検知部9が折り返し検知部90に、文字送り部10が文字送り部100に置き換わっている点以外は、第1実施形態と同様である。
これにより、文字送り部100は、正方向と逆方向の二方向で文字送りをすることができる。
なお、第1の角度、第2の角度、第3の角度、第4の角度は、特に限定されるものではないが、例えば、それぞれ、60度、90度、0度、30度に設定することができる。
2 入力部
3 制御部
4 表示部
8 入力文字選択候補決定部
9 折り返し検知部
10 文字送り部
11 入力文字決定部
12 選択キー表示部
13 入力文字表示部
Claims (11)
- 文字群の中から任意の文字を選択的に入力するための文字入力装置であって、
前記文字群は、
1又は複数の代表文字と、
各前記代表文字に従属する1又は複数の従属文字とを含み、
1つの前記代表文字と当該代表文字に従属する前記従属文字とが1つの文字グループを構成しており、
前記文字入力装置は、
タッチ式の入力部と、
前記文字群に含まれる全ての前記代表文字を選択キーとして表示する選択キー表示部と、
前記入力部上のユーザの接触開始位置が各前記選択キーのいずれか1つに対応するとき、当該選択キーに対応する1つの前記文字グループを入力文字選択候補として決定する入力文字選択候補決定部と、
前記入力部上でユーザの指等が接触状態のままスライド移動したとき、そのスライドの軌跡及び当該軌跡の折り返しを検知する折り返し検知部と、
前記折り返しの回数に基づき、前記決定された入力文字選択候補内で文字の送り動作を行う文字送り部と、を備えた、文字入力装置。 - 前記文字送り部により文字送り動作中の文字を順次に表示するとともに、前記文字送り動作終了後の文字を入力文字として表示する入力文字表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
- 前記文字送り部による文字送り動作を終了させることにより、入力文字を決定する入力文字決定部をさらに備え、
前記入力部はタッチパネルまたはタッチパッドであり、
前記入力文字決定部は、前記タッチパネルまたはタッチパッドからユーザの指等が離れたときに、前記文字送り動作を終了させることを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。 - 前記入力部はタッチパッドであって、
前記選択キー表示部は、前記タッチパッド上のユーザの接触位置に対応する1つの前記選択キーにカーソルを表示することを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。 - 前記文字送り部は、前記軌跡の折り返し角度が第1の角度から第2の角度の範囲内であるときに正方向の順序で前記文字送り動作を行い、前記軌跡の折り返し角度が第3の角度から第4の角度の範囲内であるときに逆方向の順序で前記文字送り動作を行うことを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。
- 前記文字群は日本語仮名文字群であり、
各前記代表文字は日本語仮名文字表の1段目に含まれている文字であり、
各前記文字グループは前記日本語仮名文字表の行に含まれる各文字で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。 - 前記文字入力装置は、自動車等の車両に搭載されていることを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。
- 前記文字入力装置は、携帯電話機もしくはPDAに搭載されていることを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。
- 前記軌跡は、断続的に検知された前記入力部上でのユーザの接触点同士を繋ぐことにより構成され、
前記折り返し検知部は、折り返し検知対象の前記接触点と当該接触点の前後の接触点とをそれぞれ結ぶ線分がなす角度と、前記折り返し検知対象の前記接触点と当該接触点の2つ以上前後の接触点とをそれぞれ結ぶ線分がなす角度とが共に所定の角度範囲内にあるときに、前記検知対象の接触点で折り返しがあると判定することを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。 - タッチ式の入力部で文字群の中から任意の文字を選択的に入力するためにコンピュータに下記のステップを実行させる文字入出力用プログラムであって、
前記文字群は、
1又は複数の代表文字と、
各前記代表文字に従属する1又は複数の従属文字とを含み、
1つの前記代表文字と当該代表文字に従属する前記従属文字とが1つの文字グループを構成しており、
前記文字入力用プログラムは、
前記文字群に含まれる全ての前記代表文字を選択キーとして表示する選択キー表示ステップと、
前記入力部上のユーザの接触開始位置が各前記選択キーのいずれか1つに対応するとき、当該選択キーに対応する1つの前記文字グループを入力文字選択候補として決定する入力文字選択候補決定ステップと、
前記入力部上でユーザの指等が接触状態のままスライド移動したとき、そのスライドの軌跡及び当該軌跡の折り返しを検知する折り返し検知ステップと、
前記折り返しの回数に基づき、前記決定された入力文字選択候補内で文字の送り動作を行う文字送りステップと、を前記コンピュータに実行させる文字入力用プログラム。 - タッチ式の入力部で文字群の中から任意の文字を選択的に入力するための文字入力方法であって、
前記文字群は、
1又は複数の代表文字と、
各前記代表文字に従属する1又は複数の従属文字とを含み、
1つの前記代表文字と当該代表文字に従属する前記従属文字とが1つの文字グループを構成しており、
前記文字入力用プログラムは、
前記文字群に含まれる全ての前記代表文字を選択キーとして表示する選択キー表示ステップと、
前記入力部上のユーザの接触開始位置が各前記選択キーのいずれか1つに対応するとき、当該選択キーに対応する1つの前記文字グループを入力文字選択候補として決定する入力文字選択候補決定ステップと、
前記入力部上でユーザの指等が接触状態のままスライド移動したとき、そのスライドの軌跡及び当該軌跡の折り返しを検知する折り返し検知ステップと、
前記折り返しの回数に基づき、前記決定された入力文字選択候補内で文字の送り動作を行う文字送りステップとを備えた、文字入力方法。
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