JP7322767B2 - パワーステアリング制御装置、パワーステアリングの制御方法、プログラム、および自動操舵システム - Google Patents

パワーステアリング制御装置、パワーステアリングの制御方法、プログラム、および自動操舵システム Download PDF

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Description

本発明は、パワーステアリング制御装置、パワーステアリングの制御方法、プログラム、および自動操舵システムに関する。
従来、パワーステアリング装置および自動操舵システムが搭載されている車両が知られている。自動操舵システムにおいては、運転手がハンドルを操作しているハンズオン状態であるか否かを判定することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、パワーステアリング装置においては、運転手が操作している場合の入力トルクを推定する装置等が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2017-114324号公報 特開2002-154450号公報
自動操舵システムは、運転手がステアリングホイールに力を付与した場合に、自動操舵を手動操舵に適切に切り換えられることが望ましい。また、自動操舵システムは、運転手がステアリングホイールの良好な操舵フィーリングを得られるように、適切に運転手の操舵を補助するようにフィードバック制御できることが望ましい。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、運転手がステアリングホイールを操作している場合に、適切なトルクで運転手の操舵を補助できるようにすることを目的とする。
本発明の第1の態様においては、車両のステアリングホイールにかかる操舵トルクを前記車両のパワーステアリングから取得するトルク取得部と、前記ステアリングホイールの操舵角を前記パワーステアリングから取得する操舵角取得部と、前記操舵トルクおよび前記操舵角に基づいて、前記ステアリングホイールに加わったドライバ入力トルクの推定値を算出する推定値算出部と、算出された前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、フィードバック信号を生成するフィードバック部と、前記フィードバック信号と前記ステアリングホイールの目標操舵角とに基づき、前記パワーステアリングのモータを制御する制御部とを備え、前記フィードバック部は、前記制御部が前記目標操舵角を取得してから前記推定値算出部が前記目標操舵角に対応する前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れを補償する位相補償部を有する、パワーステアリング制御装置を提供する。
前記位相補償部は、伝達関数C(s)が次式で示される位相進み補償器として機能し、
Figure 0007322767000001
前記制御部において前記目標操舵角を入力してから前記操舵角取得部において前記目標操舵角に対応する前記操舵角を取得するまでの経路の伝達関数をG(s)とした場合に、直列伝達関数C(s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、前記伝達関数C(s)の時定数Tおよび係数αが予め定められていてもよい。
前記位相補償部は、伝達関数C(s)が次式で示される逆特性フィルタとして機能し、
Figure 0007322767000002
前記制御部において前記目標操舵角を入力してから前記操舵角取得部において前記目標操舵角に対応する前記操舵角を取得するまでの経路の伝達関数をG(s)とした場合に、直列伝達関数C(s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、前記逆特性フィルタの伝達関数C(s)の分母の伝達関数C(s)が予め定められていてもよい。
前記位相補償部は、前記推定値算出部が前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出する過程で発生する位相遅れを補償してもよい。
前記フィードバック部は、前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、ハンズオン状態とハンズオフ状態とを検知する検知部と、前記検知部の検知結果に対応する前記フィードバック信号を生成する信号生成部とを有してもよい。
本発明の第2の態様においては、車両のステアリングホイールにかかる操舵トルクを前記車両のパワーステアリングから取得するステップと、前記ステアリングホイールの操舵角を前記パワーステアリングから取得するステップと、前記操舵トルクおよび前記操舵角に基づいて、前記ステアリングホイールに加わったドライバ入力トルクの推定値を算出するステップと、算出された前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、フィードバック信号を生成するステップと、前記フィードバック信号と前記ステアリングホイールの目標操舵角とに基づき、前記パワーステアリングのモータを制御するステップとを有し、前記フィードバック信号を生成するステップにおいて、前記フィードバック信号の位相遅れを補償して、前記目標操舵角の修正値を算出するステップを含み、前記フィードバック信号の位相遅れは、前記モータを制御するステップにおいて前記目標操舵角を取得してから前記推定値を算出するステップにおいて前記目標操舵角に対応する前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れである、コンピュータが実行する前記パワーステアリングの制御方法を提供する。
本発明の第3の態様においては、コンピュータにより実行されると、前記コンピュータを第1の態様の前記パワーステアリング制御装置として機能させる、プログラムを提供する。
本発明の第4の態様においては、車両のステアリングホイールと、前記ステアリングホイールにかかる操舵トルクを検出する第1検出器と、前記ステアリングホイールの操舵角を検出する第2検出器とを有し、前記車両に搭載されているパワーステアリングと、前記パワーステアリングを制御する、第1の態様の前記パワーステアリング制御装置とを備える、自動操舵システムを提供する。
本発明によれば、運転手がステアリングホイールを操作している場合に、適切なトルクで運転手の操舵を補助できるという効果を奏する。
本実施形態に係る自動操舵システム10の構成例を示す。 本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100の構成例を示す。 本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100の動作フローの一例を示す。
<自動操舵システム10の構成例>
図1は、本実施形態に係る自動操舵システム10の構成例を示す。自動操舵システム10は、例えば、乗用車、トラック等の車両に搭載されるシステムである。自動操舵システム10は、車両のパワーステアリング20と、パワーステアリング制御装置100とを備える。
パワーステアリング20は、運転手がステアリングホイールをスムーズに操舵できるように、ステアリングホイールの回転動作を補助する。これにより、運転手は、より小さい入力トルクでステアリングホイールを操舵することができる。パワーステアリング20は、ステアリングホイール21、モータ22、ウォーム23、ウォームホイール24、第1トーションバー25、第2トーションバー26、アクチュエータ27、車輪28、第1検出器31、および第2検出器32を有する。
運転手は、環状のステアリングホイール21を操作することにより車両の進行方向を調整する。ここで、ステアリングホイール21の角度を操舵角とする。また、運転手がステアリングホイール21を操作している状態をハンズオン状態とし、ステアリングホイール21を操作していない状態をハンズオフ状態とする。
モータ22は、入力する駆動信号に応じてステアリングホイール21を駆動する。駆動信号は、例えば、モータ22に流す電流値を指定する信号である。モータ22は、ウォーム23を回転させ、ウォーム23とかみ合うウォームホイール24を回転させる。ウォームホイール24の軸の一方の端部は、第1トーションバー25を介してステアリングホイール21に接続されている。
ウォームホイール24の軸の一方の端部とは反対側の端部は、第2トーションバー26を介してアクチュエータ27に接続されている。アクチュエータ27は、ウォームホイール24から伝わる力に応じて、車輪28の角度を変更する。アクチュエータ27は、一例として、油圧アクチュエータである。
第1検出器31は、ステアリングホイール21にかかる操舵トルクを検出する。第1検出器31は、例えば、第1トーションバー25に設けられており、第1トーションバー25の復元力を操舵トルクとして検出する。本実施形態において、第1検出器31が検出する操舵トルクをTとする。
第2検出器32は、ステアリングホイール21の操舵角を検出する。第2検出器32は、例えば、ステアリングホイール21に設けられており、車両を直進させるステアリングホイール21の操舵角を基準とした角度を操舵角として検出する。一例として、基準の角度は0度である。これに代えて、第2検出器32は、モータ22に設けられていてもよい。この場合、第2検出器32は、例えば、モータ22がウォーム23を回転させている角度を検出し、検出された角度に対応するステアリングホイール21の角度を操舵角として出力する。本実施形態において、第2検出器32が検出する操舵角をθとする。
パワーステアリング制御装置100は、以上のようなパワーステアリング20を制御する。パワーステアリング制御装置100は、入力する目標操舵角と、パワーステアリング20から取得する操舵トルクおよび操舵角とに基づき、モータ22を駆動させるための駆動信号をモータ22に供給する。パワーステアリング制御装置100は、例えば、車両に搭載されているECU(Engine Control Unit)等から目標操舵角の情報を取得する。以上のようなパワーステアリング制御装置100について、次に説明する。
<パワーステアリング制御装置100の構成例>
図2は、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100の構成例を示す。パワーステアリング制御装置100は、運転手がハンズオン状態において、運転手によるステアリングホイール21の操作を補助するようにパワーステアリング20を制御する。また、パワーステアリング制御装置100は、運転手がハンズオフ状態において、ステアリングホイール21の操舵角が入力する目標操舵角となるようにパワーステアリング20を制御する。パワーステアリング制御装置100は、トルク取得部110と、操舵角取得部120と、記憶部130と、推定値算出部150と、フィードバック部160と、制御部170とを備える。
トルク取得部110は、車両のステアリングホイール21にかかる操舵トルクを車両のパワーステアリング20から取得する。トルク取得部110は、例えば、第1検出器31から操舵トルクを取得する。また、トルク取得部110は、第1検出器31が検出してデータベース等に記憶した操舵トルクを、当該データベースから取得してもよい。この場合、トルク取得部110は、ネットワークを介して操舵トルクの情報を取得してもよい。
操舵角取得部120は、ステアリングホイール21の操舵角をパワーステアリング20から取得する。操舵角取得部120は、例えば、第2検出器32から操舵角を取得する。また、操舵角取得部120は、第2検出器32が検出してデータベース等に記憶した操舵角を、当該データベースから取得してもよい。この場合、操舵角取得部120は、ネットワークを介して操舵角の情報を取得してもよい。
記憶部130は、取得した操舵トルクおよび操舵角の情報を記憶する。また、記憶部130は、パワーステアリング制御装置100が動作の過程で生成する(または利用する)中間データ、算出結果、閾値、およびパラメータ等を記憶する。記憶部130は、例えば、操舵トルクおよび操舵角の値を、取得した時刻に対応付けて記憶する。また、記憶部130は、目標操舵角に対応付けて操舵トルクおよび操舵角の値を記憶してもよい。記憶部130は、パワーステアリング制御装置100内の各部の要求に応じて、記憶したデータを要求元に供給してもよい。
記憶部130は、コンピュータがパワーステアリング制御装置100として動作する場合、パワーステアリング制御装置100として機能するOS(Operating System)、およびプログラムの情報を格納してもよい。また、記憶部130は、当該プログラムの実行時に参照されるデータベースを含む種々の情報を格納してもよい。例えば、コンピュータは、記憶部130に記憶されたプログラムを実行することによって、パワーステアリング制御装置100として機能する。
記憶部130は、例えば、コンピュータ等のBIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)、および作業領域となるRAM(Random Access Memory)を含む。また、記憶部130は、HDD(Hard Disk Drive)および/またはSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置を含んでもよい。また、コンピュータは、GPU(Graphics Processing Unit)等を更に備えてもよい。
推定値算出部150は、操舵トルクおよび操舵角に基づいて、ステアリングホイール21に加わったドライバ入力トルクの推定値を算出する。推定値算出部150は、例えば、特許文献1に記載されているような状態オブザーバとして機能し、ドライバ入力トルクの推定値を算出する。これに代えて、推定値算出部150は、特許文献2に記載されているように、ドライバ入力トルクの推定値を算出してもよい。推定値算出部150によるドライバ入力トルクの推定については、既知の技術で実行できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
フィードバック部160は、算出されたドライバ入力トルクの推定値に基づいて、フィードバック信号を生成する。フィードバック部160は、例えば、ドライバがハンズオン状態か否かを検出し、検出結果に応じたフィードバック信号を生成する。フィードバック部160は、検知部161と、信号生成部162と、位相補償部163とを有する。
検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値に基づいて、ハンズオン状態とハンズオフ状態とを検知する。検知部161は、例えば、ドライバ入力トルクの推定値が閾値を超えたことに応じて、車両のドライバがステアリングホイール21を操作しているハンズオン状態であることを検知する。また、検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値が閾値を超えた状態が予め定められた時間以上継続したことに応じて、ドライバがハンズオン状態であることを検知してもよい。なお、図2において、フィードバック部160が検知部161を有する例を示したが、フィードバック部160と検知部161とはパワーステアリング制御装置100において独立に設けられていてもよい。
信号生成部162は、検知部161の検知結果に対応するフィードバック信号を生成する。信号生成部162は、例えば、検知部161によってドライバのハンズオン状態が検知されたことに応じて、フィードバック信号を生成する。信号生成部162は、例えば、ドライバ入力トルクの推定値に応じたフィードバック信号を生成する。また、信号生成部162は、検知部161がハンズオン状態からハンズオフ状態への切り換え、またはハンズオフ状態からハンズオン状態への切り換えを検知したことに応じて、フィードバック信号を生成してもよい。フィードバック信号は、目標操舵角の修正値である。また、フィードバック信号は、パワーステアリング20の自動操舵の停止信号、パワーステアリング20の自動操舵の開始信号等を含んでもよい。
位相補償部163は、フィードバック信号の位相遅れを補償する。位相補償部163の動作については、後述する。
制御部170は、フィードバック信号とステアリングホイール21の目標操舵角とに基づき、パワーステアリング20のモータ22を制御する。制御部170は、例えば、入力する目標操舵角に対応する駆動信号を生成してモータ22に供給する。制御部170には、パワーステアリング20から取得した操舵トルクおよび操舵角の値がフィードバックされることが望ましい。この場合、制御部170は、目標操舵角、操舵トルク、および操舵角に基づいて、モータ22を駆動する駆動信号を生成する。本実施形態において、このような制御部170の制御動作を自動操舵とする。
また、制御部170は、フィードバック信号に基づき、このような自動操舵を開始、継続、または停止する。制御部170は、自動操舵を停止した場合、フィードバック信号に基づいて目標操舵角を修正する。この場合、制御部170は、修正された目標操舵角に対応する駆動信号を生成してモータ22に供給する。制御部170は、修正された目標操舵角と、フィードバックされた操舵トルクおよび操舵角とに基づいて、モータ22を駆動する駆動信号を生成することが望ましい。本実施形態において、このような制御部170の制御動作を手動操舵とする。
制御部170の制御動作が手動操舵の場合、制御部170は、運転手の入力トルクに対応する駆動信号でモータ22を駆動して、運転手によるステアリングホイール21の操舵を補助する。ここで、制御部170が目標操舵角を取得してからモータ22を駆動する駆動信号を出力するまでの間には、応答遅延が発生する。このような応答遅延が発生すると、運転手の操舵方向とは反発するようにモータ22を駆動してしまうことがある。この場合、運転手が感じるステアリングホイール21の操舵フィーリングが劣化してしまうことになる。
<位相補償部163が位相進み補償器として機能する例>
そこで、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100は、フィードバック部160に位相補償部163が設けられており、操舵フィーリングの劣化を低減させる。なお、このような応答遅延は、フィードバック部160が出力するフィードバック信号における位相遅れとなる。位相補償部163は、制御部170が目標操舵角を取得してから推定値算出部150が目標操舵角に対応するドライバ入力トルクの推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れを補償する。
例えば、位相補償部163は、伝達関数C(s)が次式で示される位相進み補償器として機能する。ここで、Tは時定数であり、αは係数である。
Figure 0007322767000003
例えば、制御部170において目標操舵角を入力してから操舵角取得部120において目標操舵角に対応する操舵角を取得するまでの経路の伝達関数をG(s)とする。このような伝達関数G(s)は、設計値、測定値等から予め算出することができる。そして、直列伝達関数C(s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、伝達関数C(s)の時定数Tおよび係数αの値が予め定められていることが望ましい。
一例として、直列伝達関数C(s)・G(s)の全帯域におけるピークゲインが1.0から1.3の範囲となるように、時定数Tおよび係数αの値が予め定められる。この場合、パワーステアリング制御装置100の雑音成分となる周波数帯域のゲインは、より小さい値となるように伝達関数Cが設計されていることが望ましい。一例として、直列伝達関数C(s)・G(s)の低周波数帯域のゲインが略0となるように、時定数Tおよび係数αの値が予め定められる。ここで、低周波数帯域は、例えば、0Hzから数百Hz、0Hzから数kHz、または0Hzから数十kHz程度である。これにより、位相補償部163は、伝達関数G(s)における定常偏差を低減させることができる。
このように、位相補償部163は、定常偏差を低減させつつ、フィードバック信号の位相を進ませる。これにより、位相補償部163は、制御部170が目標操舵角を入力してから操舵角取得部120が目標操舵角に対応する操舵角を取得するまでの間に発生する位相遅れを低減できる。以上の本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100の制御動作について、次に説明する。
<パワーステアリング制御装置100の動作フローの一例>
図3は、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100の動作フローの一例を示す。パワーステアリング制御装置100は、図3のS300からS430の動作を実行することにより、パワーステアリング20を制御して、ステアリングホイール21を適切に操舵する。
まず、制御部170は、目標操舵角を取得する(S300)。制御部170は、例えば、ECUから供給される目標操舵角を取得する。次に、制御部170は、目標操舵角に応じたモータ22の駆動信号を生成して、パワーステアリング20に供給する(S310)。制御部170は、操舵トルクおよび操舵角のフィードバックがある場合は、目標操舵角、操舵トルク、および操舵角に基づく駆動信号を生成してもよい。
次に、トルク取得部110は、車両のステアリングホイール21にかかる操舵トルクを車両のパワーステアリング20から取得する(S320)。トルク取得部110は、パワーステアリング20に設けられている第1検出器31から操舵トルクの検出結果を取得する。次に、操舵角取得部120は、ステアリングホイール21の操舵角をパワーステアリング20から取得する(S330)。操舵角取得部120は、パワーステアリング20に設けられている第2検出器32から操舵角の検出結果を取得する。操舵トルクおよび操舵角のサンプリングタイミングおよびサンプリング時間は、略同一であることが望ましい。
次に、推定値算出部150は、操舵トルクおよび操舵角に基づいて、ステアリングホイール21に加わったドライバ入力トルクの推定値を算出する(S350)。次に、検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値に基づき、ドライバがハンズオン状態であるか否かを検知する(S360)。例えば、ドライバ入力トルクの推定値が第1閾値以下の場合、または、第1閾値を超えた状態が予め定められた第1時間以上継続しない場合(S360:No)、検知部161は、ドライバがハンズオン状態ではないと判定する。
そして、検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値に応じて、ドライバがハンズオフ状態か否かを検知する(S370)。例えば、検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値が第2閾値以下の状態を予め定められた第2時間以上継続している場合(S370:Yes)、ドライバがハンズオフ状態であることを検知する。ここで、第2閾値は、第1閾値よりも小さいか同じ値である。また、第2時間は、第1時間と同じ時間でもよく、異なる時間であってもよい。また、検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値が第2閾値以下の状態を第2時間以上継続していない場合(S370:No)、前回検知したドライバの状態を保持する(S380)。
例えば、パワーステアリング制御装置100が動作を開始した後に運転手がステアリングホイール21を第2時間以上操作しなかった場合、検知部161は、ハンズオフ状態を検知する(S370:Yes)。また、前回のドライバの状態がハンズオフ状態であり、運転手がステアリングホイール21を操作しなかった時間が第2時間を経過していない場合(S370:No)、検知部161は、ハンズオフ状態を検知する(S380:Yes)。
検知部161がハンズオフ状態を検知した場合、信号生成部162は、自動操舵のフィードバック信号を生成する(S390)。信号生成部162は、例えば、自動操舵の開始を指示する開始信号をフィードバック信号として生成する。また、信号生成部162は、前回のフィードバック信号が自動操舵の開始信号だった場合、自動操舵の継続を指示する継続信号をフィードバック信号として生成してもよい。信号生成部162は、生成したフィードバック信号を制御部170に供給する。これに代えて、信号生成部162は、検知部161がハンズオフ状態を検知した場合に、フィードバック信号を生成しなくてもよい。
制御部170は、自動操舵の開始信号または継続信号を受け取ったことに応じて、パワーステアリング20を制御してステアリングホイール21を自動操舵する(S400)。制御部170は、例えば、目標操舵角と検出された操舵角との角度偏差に基づいて、ステアリングホイール21の操舵角を変更する変更角度を算出する。この場合、制御部170は、一例として、PID制御を実行して変更角度を算出する。そして、制御部170は、変更角度と操舵角とに基づいて、モータ22がステアリングホイール21を変更角度だけ回転させるための駆動信号を生成する。制御部170は、パワーステアリング20に、生成した駆動信号を供給する。
また、制御部170は、信号生成部162がフィードバック信号を生成しなかった場合、目標操舵角の修正値を0として処理してもよい。この場合、例えば、検知部161は、ハンズオン状態を検知した場合にだけ、ドライバ入力トルクの推定値を信号生成部162に供給すればよく、ハンズオフ状態を検知した場合は信号生成部162に何も通知しなくてもよい。これにより、信号生成部162は、検知部161がハンズオン状態を検知した場合にだけ、フィードバック信号を生成すればよく、フィードバック部160の動作を簡略化できる。
そして、制御部170は、次の目標操舵角を取得して(S410)、S320に戻る。以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100は、運転手がステアリングホイール21に力を付与しない場合、S320からS410の動作を繰り返し、目標操舵角に応じた自動操舵を継続する。
一方、検知部161は、ドライバ入力トルクの推定値が第1閾値を超えている状態が第1時間以上継続した場合(S360:Yes)、ドライバのハンズオン状態を検知する。また、前回のドライバの状態がハンズオン状態であり、運転手がステアリングホイール21を操作しなかった時間が第2時間を経過していない場合(S370:No)、検知部161は、ハンズオン状態を検知する(S380:No)。
検知部161がハンズオン状態を検知した場合、信号生成部162は、手動操舵のフィードバック信号を生成する(S420)。信号生成部162は、例えば、自動操舵の停止を指示する停止信号をフィードバック信号として生成する。また、信号生成部162は、前回のフィードバック信号が自動操舵の停止信号だった場合、手動操舵の継続を指示する継続信号をフィードバック信号として生成してもよい。
そして、信号生成部162は、ドライバ入力トルクの推定値に対応する目標操舵角の修正値をフィードバック信号として生成する。例えば、記憶部130には、ドライバ入力トルクの推定値と目標操舵角の修正値との対応テーブルが記憶されていてよく、信号生成部162は、このような対応テーブルを読み出して対応する目標操舵角の修正値をフィードバック信号とする。これに代えて、信号生成部162は、予め算出された関数等にドライバ入力トルクの推定値を代入して、目標操舵角の修正値を算出してもよい。
信号生成部162は、更に、インピーダンスモデルを用いて目標操舵角の修正値を算出してもよい。インピーダンスモデルは、例えば、パワーステアリング20の少なくとも一部を2次のバネマスダンパ系の伝達関数で表したモデルである。この場合、例えば、記憶部130には、ドライバ入力トルクの推定値とアシストすべきモータ22のトルクの値との対応テーブルが記憶されていることが望ましい。これに代えて、信号生成部162は、予め算出された関数等にドライバ入力トルクの推定値を代入して、アシストすべきモータ22のトルクの値を算出してもよい。
そして、信号生成部162は、このようなドライバ入力トルクの推定値に対応するトルクの値をインピーダンスモデルに入力し、インピーダンスモデルの出力を目標操舵角の修正値として算出する。信号生成部162は、生成したフィードバック信号を位相補償部163に供給する。なお、ドライバ入力トルクでなく操舵トルクの値から目標操舵角の修正値を算出してもよい。
位相補償部163は、上述のように、フィードバック信号の位相を進ませる。位相補償部は、(数3)式の伝達関数C(s)を用いて、定常偏差を低減させつつ、フィードバック信号の位相を進ませる。位相補償部163は、位相を補償したフィードバック信号を制御部170に供給する。
制御部170は、自動操舵の停止信号または手動操舵の継続信号を受け取ったことに応じて、フィードバック信号を用いてパワーステアリング20を制御してステアリングホイール21を手動操舵する(S430)。制御部170は、例えば、目標操舵角を修正値だけ修正し、修正された目標操舵角と検出された操舵角との角度偏差に基づいて、ステアリングホイール21の操舵角を変更する変更角度を算出する。そして、制御部170は、変更角度と操舵角とに基づいて、モータ22がステアリングホイール21を変更角度だけ回転させるための駆動信号を生成する。制御部170は、パワーステアリング20に、生成した駆動信号を供給する。
そして、制御部170は、次の目標操舵角を取得して(S410)、S320に戻る。以上のように、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100は、運転手がステアリングホイール21に力を付与した場合、目標操舵角とドライバ入力トルクの推定値とに応じた手動操舵を実行する。
なお、信号生成部162は、自動操舵の開始、停止、継続、手動操舵の継続等を指示するフィードバック信号を生成しなくてもよい。この場合、信号生成部162は、0を含む目標操舵角の修正値をフィードバック信号として制御部170に供給する。そして、制御部170は、ハンズオン状態およびハンズオフ状態のいずれの状態であっても、フィードバック信号である目標操舵角の修正値を取得した目標操舵角に加算して目標操舵角を更新すればよい。
以上の本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100は、運転手のハンズオン状態およびハンズオフ状態を検出することにより、パワーステアリング20の自動操舵および手動操舵を切り換える。そして、パワーステアリング制御装置100は、フィードバック信号の位相遅れを低減させつつ、モータ22を駆動する駆動信号を生成する。これにより、運転手がハンズオン状態の場合、パワーステアリング制御装置100は、運転手がステアリングホイール21を操舵する意志を反映させた駆動信号をモータ22に高速に供給することができる。したがって、運転手の操舵方向と略一致するようにモータ22を駆動することができ、ステアリングホイール21の操舵フィーリングが劣化することを抑制できる。
また、パワーステアリング制御装置100は、定常偏差を低減させたフィードバック信号を生成するので、目標操舵角を精度よく修正することができる。以上より、パワーステアリング制御装置100は、適切に運転手の操舵を補助するように、モータ22を制御することができる。
以上の本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100において、位相補償部163が、制御部170が目標操舵角を入力してから操舵角取得部120が目標操舵角に対応する操舵角を取得するまでの間に発生する位相遅れを補償する例を説明したが、これに限定されることはない。位相補償部163は、制御部170が目標操舵角を入力してから推定値算出部150が目標操舵角に対応するドライバ入力トルクの推定値を算出するまでの間で発生した位相遅れであれば、同様に補償できる。
例えば、補償すべき位相遅れが発生している経路の伝達関数をG(s)とし、直列伝達関数C・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように時定数Tおよび係数αの値を定めることにより、位相補償部163は、当該経路で発生する位相遅れを補償できる。一例として、位相補償部163は、推定値算出部150がドライバ入力トルクの推定値を算出する過程で発生する位相遅れを補償することもできる。
<位相補償部163が逆特性フィルタとして機能する例>
また、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置100において、位相補償部163が位相進み補償器として動作する例を説明したが、これに限定されることはない。位相補償部163は、伝達関数C(s)が次式で示される逆特性フィルタとして機能してもよい。
Figure 0007322767000004
例えば、制御部170において目標操舵角を入力してから操舵角取得部120において目標操舵角に対応する操舵角を取得するまでの経路の伝達関数をG(s)とする。そして、直列伝達関数C(s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、逆特性フィルタの伝達関数Cの分母の伝達関数C(s)が予め定められている。
一例として、直列伝達関数C(s)・G(s)の全帯域におけるピークゲインが1.0から1.3の範囲となるように、伝達関数C(s)が予め定められる。この場合、パワーステアリング制御装置100の雑音成分となる周波数帯域のゲインは、より小さい値となるように伝達関数C(s)が設計されていることが望ましい。一例として、直列伝達関数C(s)・G(s)の低周波数帯域のゲインが略0となるように、伝達関数C(s)が予め定められる。
上述のとおり、(4)式の右辺のG(s)は、ステアリングホイール21の運動モデルから構築される逆特性モデルである。ステアリングホイール21の運動方程式は、一例として、操舵トルクをT、操舵角をθ、ドライバ入力トルクをT、時間をtとした場合に次式で示される。
Figure 0007322767000005
(数5)式の左辺第1項は慣性項であり、Iを慣性係数とした。(数5)式の左辺第2項は粘性項であり、Cを粘性係数とした。(数5)式の左辺には、更に重力項等が加わってもよい。例えば、ステアリングに作用する重力トルクT、摩擦トルクT、横加速度によるトルクTag等が加わってもよい。そして、G(s)は、次式で示される逆特性モデルである。
Figure 0007322767000006
逆特性フィルタは、例えば、操舵角の値を入力すると、対応する操舵トルクの値が出力されるフィルタである。言い換えると、ハンズオフ状態において、一のタイミングで一の操舵トルクおよび一の操舵角を検出した場合、理想的には、一の操舵角を逆特性フィルタに入力すると、逆特性フィルタは、対応する一の操舵トルクを出力する。
なお、伝達関数C(s)は、例えば、ローパスフィルタ等の線形フィルタである。このような伝達関数C(s)は、一例として、時定数をTとした場合に次式で示される。
Figure 0007322767000007
以上のように、位相補償部163は、逆特性フィルタとして機能しても、目標操舵角を適切に修正するフィードバック信号を出力することができる。したがって、パワーステアリング制御装置100は、運転手の操舵方向と略一致するようにモータ22を駆動することができ、ステアリングホイール21の操舵フィーリングが劣化することを抑制できる。また、パワーステアリング制御装置100は、低周波数帯域のゲインを低減させるので、定常偏差を低減させたフィードバック信号を生成できる。以上より、パワーステアリング制御装置100は、適切に運転手の操舵を補助するように、モータ22を制御することができる。
また、上記のパワーステアリング制御装置100は、ステアリングホイール21と車輪28とが機械的に接続されないステアバイワイヤ方式の車両にも適用可能である。
また、上記のパワーステアリング制御装置100は、ハンズオン状態を検知した場合に自動操舵システム10を停止してもよい。システム停止の例として、例えば、ハンズオン状態を検知した場合にモータへの指令値を0にする方法が挙げられる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
10 自動操舵システム
20 パワーステアリング
21 ステアリングホイール
22 モータ
23 ウォーム
24 ウォームホイール
25 第1トーションバー
26 第2トーションバー
27 アクチュエータ
28 車輪
31 第1検出器
32 第2検出器
100 パワーステアリング制御装置
110 トルク取得部
120 操舵角取得部
130 記憶部
150 推定値算出部
160 フィードバック部
161 検知部
162 信号生成部
163 位相補償部
170 制御部

Claims (8)

  1. 車両のステアリングホイールにかかる操舵トルクを前記車両のパワーステアリングから取得するトルク取得部と、
    前記ステアリングホイールの操舵角を前記パワーステアリングから取得する操舵角取得部と、
    前記操舵トルクおよび前記操舵角に基づいて、前記ステアリングホイールに加わったドライバ入力トルクの推定値を算出する推定値算出部と、
    算出された前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、フィードバック信号を生成するフィードバック部と、
    前記フィードバック信号と前記ステアリングホイールの目標操舵角とに基づき、前記パワーステアリングのモータを制御する制御部と
    を備え、
    前記フィードバック部は、前記制御部が前記目標操舵角を取得してから前記推定値算出部が前記目標操舵角に対応する前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れを補償する位相補償部を有し、
    前記位相補償部は、
    伝達関数C (s)が次式で示される位相進み補償器として機能し、
    Figure 0007322767000008
    前記制御部において前記目標操舵角を入力してから前記操舵角取得部において前記目標操舵角に対応する前記操舵角を取得するまでの経路の伝達関数をG(s)とした場合に、直列伝達関数C (s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、前記伝達関数C (s)の時定数T および係数αが予め定められている、
    パワーステアリング制御装置。
  2. 車両のステアリングホイールにかかる操舵トルクを前記車両のパワーステアリングから取得するトルク取得部と、
    前記ステアリングホイールの操舵角を前記パワーステアリングから取得する操舵角取得部と、
    前記操舵トルクおよび前記操舵角に基づいて、前記ステアリングホイールに加わったドライバ入力トルクの推定値を算出する推定値算出部と、
    算出された前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、フィードバック信号を生成するフィードバック部と、
    前記フィードバック信号と前記ステアリングホイールの目標操舵角とに基づき、前記パワーステアリングのモータを制御する制御部と
    を備え、
    前記フィードバック部は、前記制御部が前記目標操舵角を取得してから前記推定値算出部が前記目標操舵角に対応する前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れを補償する位相補償部を有し、
    前記位相補償部は、
    伝達関数C (s)が次式で示される逆特性フィルタとして機能し、
    Figure 0007322767000009
    前記制御部において前記目標操舵角を入力してから前記操舵角取得部において前記目標操舵角に対応する前記操舵角を取得するまでの経路の伝達関数をG(s)とした場合に、直列伝達関数C (s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、前記逆特性フィルタの伝達関数C (s)の分母の伝達関数C (s)が予め定められている、
    パワーステアリング制御装置。
  3. 前記位相補償部は、前記推定値算出部が前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出する過程で発生する位相遅れを補償する、請求項1又は2に記載のパワーステアリング制御装置。
  4. 前記フィードバック部は、
    前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、ハンズオン状態とハンズオフ状態とを検知する検知部と、
    前記検知部の検知結果に対応する前記フィードバック信号を生成する信号生成部と
    を有する、請求項1からのいずれか一項に記載のパワーステアリング制御装置。
  5. 車両のステアリングホイールにかかる操舵トルクを前記車両のパワーステアリングから取得するステップと、
    前記ステアリングホイールの操舵角を前記パワーステアリングから取得するステップと、
    前記操舵トルクおよび前記操舵角に基づいて、前記ステアリングホイールに加わったドライバ入力トルクの推定値を算出するステップと、
    算出された前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、フィードバック信号を生成するステップと、
    前記フィードバック信号と前記ステアリングホイールの目標操舵角とに基づき、前記パワーステアリングのモータを制御するステップと
    を有し、
    前記フィードバック信号を生成するステップにおいて、位相補償部を用いて前記フィードバック信号の位相遅れを補償して、前記目標操舵角の修正値を算出するステップを含み、
    前記フィードバック信号の位相遅れは、前記モータを制御するステップにおいて前記目標操舵角を取得してから前記推定値を算出するステップにおいて前記目標操舵角に対応する前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れであ
    前記位相補償部は、
    伝達関数C (s)が次式で示される位相進み補償器として機能し、
    Figure 0007322767000010
    前記目標操舵角を入力してから前記目標操舵角に対応する前記操舵角を取得するまでの前記車両内の経路の伝達関数をG(s)とした場合に、直列伝達関数C (s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、前記伝達関数C (s)の時定数T および係数αが予め定められている、
    コンピュータが実行する前記パワーステアリングの制御方法。
  6. 車両のステアリングホイールにかかる操舵トルクを前記車両のパワーステアリングから取得するステップと、
    前記ステアリングホイールの操舵角を前記パワーステアリングから取得するステップと、
    前記操舵トルクおよび前記操舵角に基づいて、前記ステアリングホイールに加わったドライバ入力トルクの推定値を算出するステップと、
    算出された前記ドライバ入力トルクの前記推定値に基づいて、フィードバック信号を生成するステップと、
    前記フィードバック信号と前記ステアリングホイールの目標操舵角とに基づき、前記パワーステアリングのモータを制御するステップと
    を有し、
    前記フィードバック信号を生成するステップにおいて、位相補償部を用いて前記フィードバック信号の位相遅れを補償して、前記目標操舵角の修正値を算出するステップを含み、
    前記フィードバック信号の位相遅れは、前記モータを制御するステップにおいて前記目標操舵角を取得してから前記推定値を算出するステップにおいて前記目標操舵角に対応する前記ドライバ入力トルクの前記推定値を算出するまでの間に発生する位相遅れであ
    前記位相補償部は、
    伝達関数C (s)が次式で示される逆特性フィルタとして機能し、
    Figure 0007322767000011
    前記目標操舵角を入力してから前記目標操舵角に対応する前記操舵角を取得するまでの前記車両内の経路の伝達関数をG(s)とした場合に、直列伝達関数C (s)・G(s)のゲインの周波数特性が予め定められた範囲内となるように、前記逆特性フィルタの伝達関数C (s)の分母の伝達関数C (s)が予め定められている、
    コンピュータが実行する前記パワーステアリングの制御方法。
  7. コンピュータにより実行されると、前記コンピュータを請求項1からのいずれか一項に記載の前記パワーステアリング制御装置として機能させる、プログラム。
  8. 車両のステアリングホイールと、前記ステアリングホイールにかかる操舵トルクを検出する第1検出器と、前記ステアリングホイールの操舵角を検出する第2検出器とを有し、前記車両に搭載されているパワーステアリングと、
    前記パワーステアリングを制御する、請求項1からのいずれか一項に記載の前記パワーステアリング制御装置と
    を備える、自動操舵システム。
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