JP4882466B2 - 電動ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は電動ポンプに関する。
特許文献1の図6及び図7に従来の電動ポンプが開示されている。この電動ポンプは、内部に互いに連通するモータ室及びポンプ室が区画されたハウジングと、モータ室及びポンプ室を跨いで延在し、ハウジングに駆動側軸受装置を介して回転可能に軸支された駆動軸と、モータ室に収容され、駆動軸を回転駆動するモータ機構と、ポンプ室内に収容され、駆動軸の回転駆動によって流体のポンプ作用を行うポンプ機構とを備える。
ポンプ機構は、ポンプ室に配設され、駆動軸と一体回転可能な駆動ギヤと、ハウジングに従動側軸受装置を介して回転可能に軸支され、ポンプ室を跨いで延在する従動軸と、ポンプ室内に配設され、従動軸と一体回転可能な従動ギヤと、ポンプ室と連通する吸入ポート及び吐出ポートとを有するギヤポンプである。従動軸及び従動ギヤは一体であり、従動軸の軸芯には第1の貫通孔が貫設され、ハウジングには第1の貫通孔と連通する第2の貫通孔が貫設されている。駆動軸及び駆動ギヤは別体であり、駆動軸と駆動ギヤとの間には、双方を相対回転不能に固定するキー溝及びキーが設けられている。
ハウジングには、モータ室から見てポンプ室よりも奥側にそれぞれ位置し、駆動側軸受装置を収容して駆動軸の一端面が位置する駆動側端部室と、従動側軸受装置を収容して従動軸の一端面が位置する従動側端部室とが形成されている。モータ室と従動側端部室とは第1連通路としての第1、2の貫通孔により連通し、駆動側端部室とモータ室とは第2連通路としてのキー溝及びキーの隙間により連通している。
このような構成である従来の電動ポンプは、モータ機構が駆動軸を回転駆動することにより、ポンプ機構が流体のポンプ作用を行う。これにより、流体は、ポンプ室と連通する吸入ポートからポンプ室の内部に吸入され、ポンプ室と連通する吐出ポートから外部に加圧されつつ吐出される。この際、モータ室及びポンプ室が内部に互いに連通することから、ポンプ室の内部を流通する流体の一部がモータ室内に流入し、モータ室内の流体と置換される。
また、モータ室と従動側端部室とは第1連通路により連通し、駆動側端部室とモータ室とは第2連通路により連通することから、ポンプ室の内部を流通する流体の一部が駆動軸の回転に伴って従動側端部室及び駆動側端部室に別々に流入し、従動側端部室及び駆動側端部室と置換される。このため、この電動ポンプは、潤滑性を有する流体や、潤滑成分が添加された流体を使用している場合には、モータ機構やポンプ機構の潤滑を実施することが可能である。
特開2004−278381号公報
しかし、上記従来の電動ポンプにおいて、第1連通路は、モータ室と閉塞空間である従動側端部室とを単に連通させるだけであり、流体が循環し難い。このため、流体が従動側端部室で滞留し易く、従動側端部室に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が滞留する不具合が生じる場合がある。また、第2連通路も、モータ室と閉塞空間である駆動側端部室とを単に連通させるだけであることから、同様の不具合が生じる場合がある。このため、この電動ポンプを長時間運転すると、従動軸と従動側端部室との間又は駆動軸と駆動側端部室との間に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が付着し、従動軸又は駆動軸の回転不良を生じるおそれがある。
特に、扱う流体が潤滑性の乏しいジメチルエーテル(DME)等である場合には、このような不具合が生じ易い。また、駆動側軸受装置又は従動側軸受装置に転がり軸受を用いる場合には、転がり軸受の転動体に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が付着して転動体の回転が著しく妨げられることとなり、不具合が一層生じ易い。
この点、例えば、特開2002−202058号公報の電動式圧縮機に開示されているように、駆動側端部室とモータ室とを連通路によって連通するとともに、従動側端部室とモータ室とを連通路によって連通することが考えられる。こうした電動ポンプでは、駆動側端部室及び従動側端部室がモータ室と連通することとなり、モータ室と駆動側端部室及び従動側端部室との間での流体の置換が行われると考えられるため、駆動軸及び従動軸の回転不良を生じ難いと考えられる。
しかしながら、こうした電動ポンプは、各々の連通路が駆動軸や従動軸の軸芯に略垂直な方向を向くように形成されているに過ぎないものであるため、モータ室と駆動側端部室との間及びモータ室と従動側端部室との間での流体の置換を充分に行うことができず、駆動側端部室や従動側端部室に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が滞留しないようにすることが困難であった。
また、この電動ポンプでは、駆動側端部室と従動側端部室とをモータ室に連通させるために各々連通路を貫設しなければならず、ハウジングの加工が面倒であって、製造コストの高騰化も生じてしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、長時間の運転によっても回転不良を生じ難く、かつ安価に製造可能な電動ポンプを提供することを解決すべき課題としている。
本発明の電動ポンプは、内部に互いに連通するモータ室及びポンプ室が区画されたハウジングと、
該モータ室及び該ポンプ室を跨いで延在し、該ハウジングに駆動側軸受装置を介して回転可能に軸支された駆動軸と、
該モータ室に収容され、該駆動軸を回転駆動するモータ機構と、
該ポンプ室に収容され、該駆動軸の回転駆動によって流体のポンプ作用を行うポンプ機構とを備え、
該ポンプ機構は、該ポンプ室内に配設され、該駆動軸と一体回転可能な駆動体と、該ハウジングに従動側軸受装置を介して回転可能に軸支され、該ポンプ室を跨いで延在する従動軸と、該ポンプ室内に配設され、該従動軸と一体回転可能な従動体と、該ポンプ室と連通する吸入ポート及び吐出ポートとを有し、
該ハウジングには、該モータ室から見て該ポンプ室よりも奥側にそれぞれ位置し、該駆動側軸受装置を収容して該駆動軸の一端面が位置する駆動側端部室と、該従動側軸受装置を収容して該従動軸の一端面が位置する従動側端部室とが形成されている電動ポンプにおいて、
前記モータ室と前記従動側端部室とは第1連通路により連通し、前記駆動側端部室と該モータ室とは第2連通路により連通し、該従動側端部室と該駆動側端部室とは第3連通路により連通し
前記ハウジングは、前記駆動側端部室の外周側に、前記モータ機構への給電を行うためのハーメチック端子が装着される端子穴を有し、
前記駆動側端部室と該端子穴とは、第4連通路により連通していることを特徴とする。
このような構成である本発明の電動ポンプは、モータ機構が駆動軸を回転駆動することにより、ポンプ機構が流体のポンプ作用を行う。これにより、流体は、ポンプ室と連通する吸入ポートからポンプ室の内部に吸入され、ポンプ室と連通する吐出ポートから外部に加圧されつつ吐出される。この際、モータ室及びポンプ室が内部に互いに連通することから、ポンプ室の内部を流通する流体の一部がモータ室内に流入し、モータ室内の流体と置換される。
また、モータ室と従動側端部室とは第1連通路により連通し、駆動側端部室とモータ室とは第2連通路により連通し、従動側端部室と駆動側端部室とは第3連通路により連通している。そして、駆動軸の回転に伴って、遠心力によりモータ室内の軸芯近くで流体の圧力が低下し、モータ室内の軸芯から離れる領域で流体の圧力が上昇することから、モータ室内の流体の一部は、軸芯に対して第2連通路よりも離れる位置にある第1連通路から従動側端部室に流入する。そして、その流体は、第3連通路から駆動側端部室に流入し、さらに第2連通路からモータ室の軸芯近くに還流する。こうして、この電動ポンプでは、モータ室、従動側端部室及び駆動側端部室の間での流体の循環流れが生じて、従動側端部室及び駆動側端部室の流体が置換され、摩耗粉や潤滑成分の沈殿物が滞留することを防止できる。このため、この電動ポンプを長時間運転しても、従動軸と従動側端部室との間又は駆動軸と駆動側端部室との間に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が付着することを防止でき、従動軸又は駆動軸の回転不良を生じ難くすることができる。
また、この電動ポンプでは、駆動側端部室と従動側端部室とを連通させる第3連通路を追加的に貫設するだけでよいので、ハウジングの加工があまり面倒とならず、安価に製造することができる。
したがって、本発明の電動ポンプは、長時間の運転によっても回転不良を生じ難く、かつ安価に製造可能である。
ポンプ機構としては、上記の構成を満たすものであれば、ギヤポンプ機構等の一般的なものを採用可能である。
本発明の電動ポンプにおいて、前記従動軸及び前記従動体は別体であり、前記第1連通路は該従動軸と該従動体との間に形成され得る。この場合、例えば、従動軸又は従動体に形成したスリットやキー溝を第1連通路にすることが可能であり、第1連通路の形成が容易となる。
また、本発明の電動ポンプにおいて、前記従動軸及び前記従動体は一体であり、前記第1連通路は該従動軸に貫設され得る。この場合、部品点数を減らすことが可能である。
さらに、本発明の電動ポンプにおいて、前記駆動軸及び前記駆動体は別体であり、前記第2連通路は該駆動軸と該駆動体との間に形成され得る。この場合、例えば、駆動軸又は駆動体に形成したスリットやキー溝を第2連通路にすることが可能であり、第2連通路の形成が容易となる。
上述のように、従動軸及び従動体を一体又は別体とし、駆動軸及び駆動体を一体又は別体とすることにより、部品点数の削減、部品の共通化又は加工作業の簡略化を図ることができるので、この電動ポンプは、一層安価に製造可能となる。例えば、この電動ポンプにおいて、ポンプ機構がギヤポンプ機構であり、従動軸及び従動体が別体であり、駆動軸及び駆動体が別体である場合には、ギヤ形状の従動体及び駆動体を共通化でき、部品の共通化や加工作業の簡略化を図ることができる。
従動軸と従動体との間に形成される第1連通路としては、例えば、従動軸と従動体とを相対回転不能に固定するキー溝及びキーの隙間であってもよい。駆動軸と駆動体との間に形成される第2連通路も同様である。
本発明の電動ポンプにおいて、前記第1連通路は、前記従動軸及び前記従動体の回転によって前記モータ室内の前記流体を前記従動側端部室内に案内可能な螺旋状に形成され得る。この場合、螺旋状に形成された第1連通路により、モータ室、従動側端部室及び駆動側端部室の間での流体の循環流れを促進することができる。このため、この電動ポンプは、本発明の作用効果をより確実に奏することができる。
また、本発明の電動ポンプにおいて、前記第2連通路は、前記駆動軸及び前記駆動体の回転によって前記駆動側端部室内の前記流体を前記モータ室内に案内可能な螺旋状に形成され得る。この場合、螺旋状に形成された第2連通路により、モータ室、従動側端部室及び駆動側端部室の間での流体の循環流れを促進することができる。このため、この電動ポンプは、本発明の作用効果をより確実に奏することができる。
本発明の電動ポンプにおいて、前記ハウジングは、前記駆動側端部室の外周側に、前記モータ機構への給電を行うためのハーメチック端子が装着される端子穴を有し、前記駆動側端部室と該端子穴とは、第4連通路により連通している。この場合、端子穴からも第4連通路を介して駆動側端部室に流体の一部が流入するので、駆動側端部室の流体の置換をより確実に実施することができる。
本発明の電動ポンプにおいて、前記端子穴は、前記第3連通路の延長方向に開口し得る。この場合、端子穴から第3連通路を貫設することができるので、貫設した通路の一方に栓をする場合の密閉を簡略化することが可能となる。また、端子穴から第3連通路を貫設することにより、第4連通路も同時に貫設することができる。このため、この電動ポンプは、一層安価に製造可能である。
本発明の電動ポンプにおいて、前記流体がジメチルエーテルであり得る。この電動ポンプは、扱う流体が潤滑性の乏しいジメチルエーテルであっても、上述の作用効果により、従動側端部室及び駆動側端部室に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が滞留する不具合が生じ難いので、本発明の効果を顕著に享受することができる。
以下、本発明を具体化した参考例及び実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、右側が前方であり、左側が後方である。
(参考例)
図1及び図2に示すように、参考例の電動ポンプ1は、ギヤポンプ式のものであり、例えば、燃料タンクに装着されて、ジメチルエーテル等の流体を動力機関に高圧供給するものである。扱う流体が潤滑性に乏しいジメチルエーテルである場合には、ジメチルエーテルに少量の潤滑成分が添加される。この電動ポンプ1は、ハウジング10と、駆動軸20と、モータ機構30と、ポンプ機構40とを備える。
ハウジング10は、前端側から後端側に向けて順に、第1ポンプハウジング11と、第2ポンプハウジング12と、モータハウジング13と、端部室ハウジング14とで構成されている。第1ポンプハウジング11と、第2ポンプハウジング12と、モータハウジング13とは、複数本の通しボルト90によって、相互に固定されている。また、モータハウジング13と端部室ハウジング14とは、複数本の通しボルト91によって、相互に固定されている。
第1ポンプハウジング11は、前端面側に外フランジが形成された厚肉円盤状のものであり、後端面の中央には、駆動側軸受装置としてのニードル軸受61を収容して、後述する駆動軸20の前端面(一端面)が位置する駆動側端部室11aが凹設されている。第1ポンプハウジング11の後端面の外周側には、従動側軸受装置としてのニードル軸受62を収容して、後述する従動軸43の前端面(一端面)が位置する従動側端部室11bが凹設されている。駆動側端部室11aと従動側端部室11bとは、後述するモータ室10bから見て後述するポンプ室10aよりも奥側にそれぞれ位置している。
従動側端部室11bと駆動側端部室11aとは、軸芯に対して垂直方向に形成された第3連通路50により連通している。第3連通路50は、第1ポンプハウジング11の外周側面から軸芯に向かって垂直に長く延びる細孔51をドリル加工して、細孔51の先端を駆動側端部室11aまで到達させた後、細孔51の始端をプラグ52により塞ぐことにより、簡易かつ安価に製造される。
第2ポンプハウジング12は、厚肉円盤状のものであり、その中央には、駆動軸20が挿通される開口12aが貫設されている。また、第2ポンプハウジング12の外周側には、従動側軸受装置としてのニードル軸受63を収容して後述する従動軸43の後端面が位置する軸孔12bが貫設されている。
第1ポンプハウジング11と第2ポンプハウジング12との接合部分の内部には、後述するポンプ機構40が収容されるポンプ室10aが区画形成されている。また、第1ポンプハウジング11と第2ポンプハウジング12とには、第1ポンプハウジング11の前端面の外周側から第2ポンプハウジング12の後端面の外周側まで貫設される1本の端子穴11m、12mが形成されている。端子穴11mの前端側には、後述するステータ32の巻線に給電するためのハーメチック端子92が装着されている。
モータハウジング13は、前端側に外フランジが形成された円筒部13aと、その後端側に位置する内フランジ部13bとからなる。内フランジ部13bの後端面の中央には、後述する駆動軸20を回転可能に支承するボール軸受60が装着されるボール軸受用凹部13cが形成されている。
モータハウジング13の円筒部13aの内筒面及び内フランジ部13bの前端面並びに第2ポンプハウジング12の後端面とで囲まれた領域には、モータ室10bが区画されている。
駆動軸20は、モータ室10b及びポンプ室10aを跨いで延在し、ハウジング10に回転可能に支承されている。具体的には、駆動軸20の前端が第1ポンプハウジング11の駆動側端部室11aに、ニードル軸受61を介して回転可能に支承され、駆動軸20の後端がモータハウジング13の内フランジ部13bのボール軸受用凹部13cに、ボール軸受60を介して回転可能に支承されている。
モータ機構30は、モータ室10bに収容されたロータ31とステータ32とからなる。ロータ31は、中央に駆動軸20を挿通した状態で、ロックナット33により駆動軸20に固定される円筒状の鉄心である。ステータ32は、巻線を有するとともに、モータハウジング13の円筒部13aの内筒面に固定されており、ハーメチック端子92から巻線に給電コード(図示しない)が接続されている。このモータ機構30は、ハーメチック端子92からステータ32の巻線に電流が流れると、巻線とロータ31の鉄心との間の電磁誘導作動によって、ロータ31に回転力が作用し、駆動軸20を回転駆動することが可能となっている。
ポンプ機構40は、ポンプ室10a内に配設され、駆動軸20と一体回転可能な駆動体としての駆動ギヤ41と、第1ポンプハウジング11及び第2ポンプハウジング12にニードル軸受62、63を介して回転可能に軸支され、ポンプ室10aを跨いで前後方向に延在する従動軸43と、ポンプ室10a内に配設され、従動軸43と一体回転可能な従動体としての従動ギヤ42と、ポンプ室10aと連通する吸入ポート(図示しない)及び吐出ポート44とを有するギヤポンプ機構である。駆動ギヤ41は、駆動軸20の前端側にキー21を介して一体回転可能に固定されている。また、駆動ギヤ41には、駆動軸20と嵌合する軸孔の一部に前後方向に貫設されるスリット状の第2連通路41aが形成されている。第2連通路41aは、駆動側端部室11aとモータ室10bとを連通している。
従動ギヤ42は、従動軸43と一体加工されたものであり、駆動ギヤ41と噛合している。従動軸43は、第1ポンプハウジング11の従動側端部室11b及び第2ポンプハウジング12の軸孔12bに、ニードル軸受62、63を介して、回転可能に支承されている。従動軸43には、軸芯に沿って貫通する第1連通路43aが形成されている。第1連通路43aは、モータ室10bと従動側端部室11bとを連通している。
このような構成であるポンプ機構40は、駆動軸20の回転駆動によって、駆動ギヤ41と従動ギヤ42とが回転し、吸入ポート(図示しない)から吐出ポート44へと流体を高圧で吐出する。こうして、このポンプ機構40は、流体のポンプ作用を行うことが可能となっている。
モータ室10b及びポンプ室10aは、上述の第1連通路43a、第2連通路41aに加えて、第2ポンプハウジング12と、駆動ギヤ41、従動ギヤ42及び従動軸43の隙間等を介しても、内部に互いに連通している。
端部室ハウジング14は、円盤状のものであり、その前端面には、凹部14aが形成されている。モータハウジング13のボール軸受用凹部13cと、端部室ハウジング14の凹部14aとで囲まれた領域には、端部室10cが区画形成されている。端部室10cには、ボール軸受60が収容され、駆動軸20の支持と軸方向位置決めをしている。
このような構成である参考例の電動ポンプ1は、モータ機構30が駆動軸20を回転駆動することにより、ポンプ機構40が流体のポンプ作用を行う。これにより、流体は、ポンプ室10aと連通する吸入ポート(図示しない)からポンプ室10aの内部に吸入され、ポンプ室10aと連通する吐出ポート44から外部に加圧されつつ吐出される。この際、モータ室10b及びポンプ室10aが互いに連通することから、ポンプ室10aの内部を流通する流体の一部がモータ室10b内に流入する。
また、モータ室10bと従動側端部室11bとは第1連通路43aにより連通し、駆動側端部室11aとモータ室10bとは第2連通路41aにより連通し、従動側端部室11bと駆動側端部室11aとは第3連通路50により連通している。そして、駆動軸20の回転に伴って、モータ室10b内の軸芯近くで流体の圧力が低下し、モータ室10b内の軸芯から離れる領域で流体の圧力が上昇することから、モータ室10b内の流体の一部は、軸芯に対して第2連通路41aよりも離れる位置にある第1連通路43aから従動側端部室11bに流入する。そして、その流体は、第3連通路50から駆動側端部室11aに流入し、さらに第2連通路41aからモータ室10bの軸芯近くに還流する。こうして、この電動ポンプ1では、モータ室10b、従動側端部室11b及び駆動側端部室11aの間での流体の循環流れが生じて、従動側端部室11b及び駆動側端部室11aの流体が置換され、摩耗粉や潤滑成分の沈殿物が滞留することを防止できている。このため、この電動ポンプ1を長時間運転しても、従動軸43と従動側端部室11bとの間又は駆動軸20と駆動側端部室11aとの間に摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が付着することを防止できており、従動軸43又は駆動軸20の回転不良を生じ難くすることができている。
また、この電動ポンプ1では、駆動側端部室11aと従動側端部室11bとを連通させる第3連通路50を追加的に貫設するだけでよいので、ハウジング10の加工があまり面倒とならず、安価に製造することが可能となっている。
したがって、参考例の電動ポンプ1は、長時間の運転によっても回転不良を生じ難く、かつ安価に製造可能である。
また、この電動ポンプ1において、従動軸43及び従動ギヤ42は一体であり、第1連通路43aは従動軸43に貫設されていることから、部品点数を減らすことができている。さらに、この電動ポンプ1において、駆動軸20及び駆動ギヤ41は別体であり、第2連通路41aは駆動軸20と駆動ギヤ41との間に形成されたスリット状のものであることから、第2連通路41aの形成が容易となっている。このため、この電動ポンプ1は、一層安価に製造可能となっている。
また、この電動ポンプ1は、扱う流体が潤滑性の乏しいジメチルエーテルであっても、上述の作用効果により、従動側端部室11b及び駆動側端部室11aに摩耗粉や潤滑成分の沈殿物等が滞留する不具合が生じ難くなっているので、本発明の効果を顕著に享受することができている。
(実施例1)
図3に示すように、実施例の電動ポンプ2は、従動軸243及び従動ギヤ242が別体であり、第1連通路243aが従動軸243と従動ギヤ242との間に形成されたスリット状のものである点、ハーメチック端子92の装着箇所と吐出ポート44aの出口とが第1ポンプハウジング11の前端面でなく外周側面に設けられている点、及び駆動側端部室11aと端子穴11nとを連通する第4連通路54が形成されている点が参考例の電動ポンプ1と異なる。その他の構成については参考例の電動ポンプ1と同様であるので、説明は省く。
従動ギヤ242は、駆動ギヤ41と同じものがそのまま使用されている。そして、従動軸243は、駆動軸20の前端と同一軸径の軸体である。従動ギヤ242は、従動軸243の中央にキー21aを介して一体回転可能に固定されている。また、従動ギヤ242には、従動軸243と嵌合する軸孔の一部に前後方向に貫設されるスリット状の第1連通路243aが形成されている。第1連通路243aは、従動側端部室11bとモータ室10bとを連通している。
実施例の電動ポンプ2では、ハーメチック端子92に接続される配線や吐出ポート44aに接続される配管が前方に突出して嵩張ることを抑制するため、端子穴11n及び吐出ポート44aが第1ポンプハウジング11の外周側面側に向けて屈曲しており、ハーメチック端子92の装着箇所と吐出ポート44aの出口とが第1ポンプハウジング11の外周側面に設けられている。また、端子穴11nは、ポンプ室10aから駆動軸20の軸芯に向かう延長方向に配設されている。そして、端子穴11nの開口から、軸芯に対して垂直方向にドリル加工することにより、端子穴11nの内壁から駆動側端部室11aを経て従動側端部室11bに至る細孔を形成する。これにより、細孔における駆動側端部室11aと従動側端部室11bとを連通する部分が第3連通路50とされ、細孔における端子穴11nと駆動側端部室11aとを連通する部分が第4連通路54とされる。
この電動ポンプ2では、遠心力により圧力が低い傾向にある駆動軸20の軸芯付近に比べて、端子穴11nの内部では圧力が高い傾向にあることから、端子穴11nから第4連通路54を介して、モータ室10bに流体の流れが生じるようになっている。
このような構成である実施例の電動ポンプ2も、参考例の電動ポンプ1と同様の作用効果を奏することができている。
また、この電動ポンプ2において、駆動側端部室11aと端子穴11nとが第4連通路54により連通していることから、端子穴11nからも第4連通路54を介して駆動側端部室11aに流体の一部が流入し、駆動側端部室11aの流体の置換をより確実に実施することができている。
さらに、この電動ポンプ2において、従動軸243及び従動ギヤ242が別体であることから、従動ギヤ242を駆動ギヤ41と同じものとして部品の共通化を図ることができている。また、第1連通路243aは従動軸243と従動ギヤ242との間に形成されたスリット状のものであることから、第1連通路243aの形成が容易となっている。
また、この電動ポンプ2において、端子穴11nは、第3連通路50の延長方向に開口していることから、端子穴11nから第3連通路50を貫設することができている。また、第4連通路54も、端子穴11nから第3連通路50を貫設する際に、同時に貫設することができている。さらに、参考例では細孔51の始端を塞ぐためにプラグ52で必要であったが、この電動ポンプ2では、ハーメチック端子92によって密閉できることから、プラグが不要となっている。このため、この電動ポンプ2は、より一層安価に製造可能である。
(実施例2)
図4に示すように、実施例の電動ポンプ3は、実施例の電動ポンプ2に、第1連通路243bと第2連通路41bとを追加工したものである。その他の構成については実施例の電動ポンプ2と同様であるので、説明は省く。
駆動軸20の前端には、第2連通路41bとして、駆動軸20及び駆動ギヤ41の回転によって駆動側端部室11a内の流体をモータ室10b内に案内可能な螺旋状の溝が形成されている。
従動軸243には、第1連通路243bとして、従動軸243及び従動ギヤ242の回転によってモータ室10b内の流体を従動側端部室11b内に案内可能な螺旋状の溝が前端から後端まで形成されている。
このような構成である実施例の電動ポンプ3も、参考例、実施例1の電動ポンプ1、2と同様の作用効果を奏することができている。
また、この電動ポンプ3は、螺旋状に形成された第1連通路243b及び第2連通路41bにより、モータ室10b、従動側端部室11b及び駆動側端部室11aの間での流体の循環流れを促進することができている。このため、この電動ポンプは、本発明の作用効果をより確実に奏することができている。なお、実施例において、第1連通路243a、243b及び第2連通路41a、41bをそれぞれ形成していたが、第1連通路243a及び第2連通路41aを形成せずに、第1連通路243b及び第2連通路41bだけを形成するようにしてもよい。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は電動ポンプに利用可能である。
参考例の電動ポンプの縦断面図である。 参考例の電動ポンプの要部拡大縦断面図である。 実施例の電動ポンプの縦断面図である。 実施例の電動ポンプの要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1、2、3…電動ポンプ
10…ハウジング
10a…ポンプ室
10b…モータ室
11a…駆動側端部室
11b…従動側端部室
11m、11n、12m…端子穴
20…駆動軸
30…モータ機構
40…ポンプ機構
41…駆動体(駆動ギヤ)
41a、41b…第2連通路
42、242…従動体(従動ギヤ)
43、243…従動軸
43a、243a、243b…第1連通路
44、44a…吐出ポート
50…第3連通路
54…第4連通路
61…駆動側軸受装置(ニードル軸受)
62、63…従動側軸受装置(ニードル軸受)
92…ハーメチック端子

Claims (8)

  1. 内部に互いに連通するモータ室及びポンプ室が区画されたハウジングと、
    該モータ室及び該ポンプ室を跨いで延在し、該ハウジングに駆動側軸受装置を介して回転可能に軸支された駆動軸と、
    該モータ室に収容され、該駆動軸を回転駆動するモータ機構と、
    該ポンプ室に収容され、該駆動軸の回転駆動によって流体のポンプ作用を行うポンプ機構とを備え、
    該ポンプ機構は、該ポンプ室内に配設され、該駆動軸と一体回転可能な駆動体と、該ハウジングに従動側軸受装置を介して回転可能に軸支され、該ポンプ室を跨いで延在する従動軸と、該ポンプ室内に配設され、該従動軸と一体回転可能な従動体と、該ポンプ室と連通する吸入ポート及び吐出ポートとを有し、
    該ハウジングには、該モータ室から見て該ポンプ室よりも奥側にそれぞれ位置し、該駆動側軸受装置を収容して該駆動軸の一端面が位置する駆動側端部室と、該従動側軸受装置を収容して該従動軸の一端面が位置する従動側端部室とが形成されている電動ポンプにおいて、
    前記モータ室と前記従動側端部室とは第1連通路により連通し、前記駆動側端部室と該モータ室とは第2連通路により連通し、該従動側端部室と該駆動側端部室とは第3連通路により連通し
    前記ハウジングは、前記駆動側端部室の外周側に、前記モータ機構への給電を行うためのハーメチック端子が装着される端子穴を有し、
    前記駆動側端部室と該端子穴とは、第4連通路により連通していることを特徴とする電動ポンプ。
  2. 前記従動軸及び前記従動体は別体であり、前記第1連通路は該従動軸と該従動体との間に形成されている請求項1記載の電動ポンプ。
  3. 前記従動軸及び前記従動体は一体であり、前記第1連通路は該従動軸に貫設されている請求項1記載の電動ポンプ。
  4. 前記駆動軸及び前記駆動体は別体であり、前記第2連通路は該駆動軸と該駆動体との間に形成されている請求項1乃至3のいずれか1項記載の電動ポンプ。
  5. 前記第1連通路は、前記従動軸及び前記従動体の回転によって前記モータ室内の前記流体を前記従動側端部室内に案内可能な螺旋状に形成されている請求項1乃至4のいずれか1項記載の電動ポンプ。
  6. 前記第2連通路は、前記駆動軸及び前記駆動体の回転によって前記駆動側端部室内の前記流体を前記モータ室内に案内可能な螺旋状に形成されている請求項1乃至5のいずれか1項記載の電動ポンプ。
  7. 前記端子穴は、前記第3連通路の延長方向に開口している請求項記載の電動ポンプ。
  8. 前記流体がジメチルエーテルである請求項1乃至のいずれか1項記載の電動ポンプ。
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