JP4871101B2 - スパウト付容器とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シート材間に筒状のスパウトを挟み込んで熱融着させてなるスパウト付容器とその製造方法に関する。
近年、液体飲料、流動性食品、輸液バッグ(例えば点滴バッグ)、詰め替え用の液体洗剤、各種粉体等を収容する容器本体に対して、飲み口、注ぎ口又は取り出し口となるスパウトを装着したスパウト付容器が普及している。
このようなスパウト付容器には、剛性を有する、楕円形等の異形断面のリジッドスパウトを用いたものがある(特許文献1参照)。しかし、このリジッドスパウトは、剛性を有するため、その断面形状に合わせた特殊な熱融着手段で熱融着する必要があるばかりか、シート材の材質によっては、シート材が傷付けられて容器が破損したり、シート材との接着性が弱かったり、容器が嵩張ったりするおそれがあった。また、容器内部への取付部分が大きいため、特に粉体を収容すると、容器内部へ粉体が残留してしまい内容物の取出効率が悪い場合があった。さらに、容器の設計の自由度が制限されてしまう場合もあった。
そこで、リジッドスパウトに代えて柔軟性を有する素材からなるソフトスパウトを利用したスパウト付容器が考案されている。しかし、ソフトスパウトを用いて容器を製造する場合には、シート材とソフトスパウトを熱融着する際にソフトスパウトが潰れて内面が融着してしまい、スパウト取付縁部としての役目を果たさなくなるおそれがある。
このような不都合に対処するため、シート材と熱融着する際に内面が融着されるおそれが少ないソフトスパウトが開示されている(特許文献2参照)。この特許文献2に記載された技術は、ソフトスパウトの基端部内面に微細凹凸加工部を設けることにより、シート材とソフトスパウトを熱融着する際に、ソフトスパウトが押し潰されたとしても、内面が融着される可能性を減少させている。この微細凹凸加工部は、予め(成形)金型に凹凸加工をしておくかサンドブラストによる梨地加工や金属ブラシ等で内面を擦り、粗面化する加工やエンボスロールを用いたエンボス加工等により形成される。
特開平8−24315号公報 特開平10−273154号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載された従来の技術では、サンドブラストによる梨地加工や金属ブラシ等で内面を擦り、粗面化する加工やエンボスロールを用いたエンボス加工等により、ソフトスパウトの基端部内面に微細凹凸加工部を形成しなければならない。このため、ソフトスパウトの製造工程において、射出成形等の工程に加えて、微細凹凸加工部を形成するための工程を必要とする。また、金属ブラシ等で内面を粗面化した場合は削りくずの洗浄をしなければならず、製造に手間がかかるとともにコストが上昇してしまうという問題があった。
また、従来のスパウト付容器においては、図4に示すように、スパウト1の容器本体内に位置する内側開口端13が熱融着部6の内側端部11よりも内側に突出しているため、該内側開口端13の周囲に残った内容物が取り出せないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、製造が容易でコストを低減することができるとともに、シート材と熱融着する際にシール板で挟み込んで押し潰しても内面が融着されてしまうことがなく、また、内容物を残らず取り出すことが可能なスパウト付容器とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1は、少なくとも一部がシート材同士をシール板で熱融着してなる容器本体と、前記容器本体の前記シート材間に熱融着された筒状のスパウトとを備えたスパウト付容器の製造方法において、
横断方向断面において、スパウト取付縁部におけるシート材同士の熱融着側に位置する部分の肉厚が、他の部分の肉厚より大きい前記スパウトを前記シート材間に挟み込んで平板のシール板で一旦前記スパウトを弾性的に押し潰して前記スパウトを前記シート材間に熱融着する工程と、前記熱融着工程と同時或いは前後して、シート材同士を平板のシール板で挟んで熱融着する工程とを有し、これらの熱融着工程において、
容器本体内に位置するスパウトの内側開口端がシート材同士の融着部の内側端部と一致するか或いはこれよりも外側に位置するようにスパウトをシート材間に挟み込み、スパウトとシート材との融着部の内側端部が前記スパウトの内側開口端よりも外側に位置しスパウトの内側開口端からスパウトとシート材との融着部の内側端部までのスパウトの外周面とシート材同士の融着部との間に間隙を有するようにシート材同士及びスパウトとシート材とを熱融着することを特徴とする。
本発明の第2は、少なくとも一部がシート材同士をシール板で熱融着してなる容器本体と、前記容器本体の前記シート材間に挟み込まれて前記シート材間に熱融着された筒状のスパウトとを備えたスパウト付容器において、
前記スパウトの横断方向断面において、スパウト取付縁部におけるシート材同士の熱融着側に位置する部分の肉厚が、他の部分の肉厚より大きく、
容器本体内に位置するスパウトの内側開口端が容器本体のシート材同士の融着部の内側端部と一致するか或いはこれよりも外側に位置し、スパウトとシート材との融着部の内側端部がスパウトの内側開口端よりも外側に位置し、さらに、スパウトの内側開口端からスパウトとシート材との融着部の内側端部までのスパウトの外周面とシート材同士の融着部との間に間隙を有し、
前記本発明のスパウト付容器の製造方法により製造したことを特徴とする。
尚、本発明におけるスパウトの横断方向とは、スパウトの中心軸に直交する方向をいう。
本発明のスパウト付容器は、スパウトの内側開口端がシート材同士の熱融着部の内側端部と一致するか或いはこれよりも外側に位置しているため、スパウトの内側開口端の外周に内容物が溜まるデッドスペースが極小となり、内容物を残らず取り出すことができる。
また、本発明のスパウト付容器は、スパウトとシート材とが該スパウトの内側開口端よりも外側で熱融着されるため、シール材同士の熱融着によってスパウトの内側開口端が塞がれることが防止される。また、スパウトとシート材との融着部の幅が、シート材同士の融着部の幅よりも狭いため、スパウトの弾性復帰が良好に働き、スパウトの上下内面同士の熱融着による不良品発生が抑えられる。さらに、スパウトの内側開口端がシート材同士の融着部との間に間隙を有することから、スパウトとシート材との熱融着及びシート材同士の熱融着の際に溶出したスパウト及び/またはシート材の材料は該間隙内に収納されるため、溶出した該材料がスパウトの内側開口端及びスパウト内に付着して障害物となる恐れもない。よって、本発明によれば、飲み口、注ぎ口又は取り出し口となるスパウトの機能が損なわれることがない。
特に、スパウトとしてシール板による押し潰し方向を上下方向とした時、左右方向の肉厚が他の肉厚よりも厚いスパウトを用いた場合には、この肉厚が厚い部分が圧着力に抗してスパウトの両端部を支持する。これにより、スパウトが押し潰された時に、スパウトの上下内面同士が強く圧接されることが抑制される。
本発明の製造方法は、シール板の形状をスパウトとシート材の熱融着部の内側端部がシート材同士の熱融着部の内側端部よりも外側になり、且つ、シート材同士の融着部のスパウト側端部がスパウトの内側開口端とその近傍から離れて位置するように設計すれば容易に実施が可能であり、製造が行いやすく、不良品の発生率を抑えることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るスパウト付容器及びその製造方法の実施形態を説明する。
<スパウト付容器>
図1は、本発明に係るスパウト付容器の一実施形態の正面図である。
スパウト付容器5は、スパウト1と容器本体2を備えたものとなっている。
本発明において、容器本体2はスパウト1を取り付ける側がシート材4,4をシール板で熱融着してなるものであればよく、例えば、樹脂成形体などの容器の開口側にシート材4,4を取り付けた形態なども好ましく適用される。製造の容易性からは、図1に示すように、シート材4,4のみで構成された袋状容器が好ましく用いられる。
図示される容器本体2は、2枚の重ね合わせたシート材4,4の周縁部を熱融着して袋状としている。容器本体2は、表裏2枚のシート材4,4の周縁部を熱融着したものの他、1枚のシート材4を折り畳んで、開放された縁部を熱融着して袋状としたものでもよい。さらには、表裏2枚及び左右側面2枚の合計4枚のシート材4,4…の縁部同士を熱融着して袋状にしたものや、表裏2枚、左右側面2枚及び底面1枚の合計5枚のシート材4,4…の縁部同士を熱融着して袋状にしたものでもよい。
シート材4は、柔軟性を有する素材からなり、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムからなる外層フィルムと、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱融着性樹脂層とが積層されて形成されている。
スパウト1は、袋状の容器本体2のスパウト取付縁部3に装着された筒状の部材で、材料としては、柔軟性を有する素材が用いられ、例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエステルを用いることができる。尚、スパウト1は単層構造であってもよいし、前記した材料を最外層とした多層構造であってもよい。特に内層を構成する合成樹脂を外層を構成する合成樹脂より融点の高い合成樹脂とすることで、スパウト1の内面同士を一層融着しにくくすることができる。また、内層を構成する合成樹脂に例えば酸化チタン等の粉粒状無機顔料を添加しておくことでも同様の効果を得ることができる。
また、スパウト1の材料として用いるポリエチレン、ポリプロピレンのMFR(メルトフローレイト)は、ブロー成形法で製造する上では0.1乃至7.0程度(例えば1.5或いは2.0)であることが好ましい。尚、これらを単一素材として用いてもよい。
また、スパウト1の材料としては、容器本体2の最内層に用いる素材と同種の素材、或いは容器本体2の最内層に用いる素材と融着可能な素材が用いられる。
スパウト1の製造方法としては、ブロー成形法の他に、インジェクション成形法、押出成形法等も採用することができる。成形の容易さ等の点ではブロー成形法を用いることが好ましい。
本発明において、スパウト1は、スパウト取付縁部3におけるシート材4,4同士の熱融着側に位置する部分の肉厚が、他の部分の肉厚より大きくなる向きで熱融着されていることが好ましい。つまり、後述するシール板9,9(図3(a)参照)による押し潰し方向を上下方向とした時の左右部分の肉厚が上下部分を含む他の領域の肉厚に比して厚くなる向きで、スパウト取付縁部3のシート材4,4間に挟み込んで熱融着されていることが好ましい。
また、図1のスパウト1は、容器本体2と熱融着される部分が内径及び外径が一定の筒状であるが、容器本体2からの抜け落ちを防止するため、容器本体2の外部へ突出する先端側から容器本体2の内部へ挿入する基端側へ向かって拡径した形状であることも好ましい形態として含む。また、スパウト1の先端部は、蓋体7を嵌め込んで取り付けるための蓋体取付部8が形成されている。蓋体7はネジで取り付けることもでき、ネジ式とする場合、蓋体7の内周と蓋体取付部8の外周に互いに螺合するネジ部を形成すればよい。
本発明において、容器本体2内に位置するスパウト1の内側開口端13は、シート材4,4同士の融着部6の内側端部11と一致するか、或いは若干外側に位置している。図2(a)は前者の、図2(b)は後者の形態を示す拡大図である。本発明においては図2(a),(b)に示すように、いずれの形態においても、スパウト1とシート材4,4との融着部6の内側端部12は、スパウト1の内側開口端13よりもさらに外側に位置しており、さらに、スパウト1の内側開口端13からスパウト1とシート材4,4との融着部6の内側端部12までのスパウト2の外周面とシート材4,4同士の融着部6との間に間隙15,15を有する。言い換えれば、スパウト1の内側開口端13からスパウト1とシート材4,4との融着部6の内側端部13までの間において、シート材4,4同士の融着部6の最もスパウト1に近接するスパウト側端部14,14と、スパウト1との間に間隙15,15を有する。
図2に示すように、本発明のスパウト付容器5においては、スパウト1の内側開口端13が該スパウト1の周辺のシート材4,4同士の融着部6の内側端部11よりも内側に突出していない。よって、内容物が該融着部6の内側端部11に沿ってスパウト1の内側開口端13に近づいた際に障害物がなく、スムーズにスパウト1内に移動することができ、内容物を残さず取り出すことができる。
スパウト付容器5の容器本体2には、例えば液体飲料、流動性食品、点滴液、詰め替え用の液体洗剤、各種粉体等を収容することができる。また、スパウト1は、飲み口、注ぎ口又は取り出し口として用いられる。
<スパウト付容器の製造方法>
図3(a)は本発明に係るスパウト付容器の製造方法の一実施形態における、シート材とスパウトとを熱融着する途中段階の説明図、図3(b)はシート材とスパウトの熱融着状態の一例を示すスパウト付近の横断方向断面図、図3(c)は本発明において好ましく用いられるスパウトの一例の横断方向断面図である。尚、図3(a),(b)はいずれもシート材とスパウトとの融着部の断面である。
図1に基づき、スパウト付容器の一実施形態で説明したように、スパウト付容器5を製造するには、1枚のシート材4を折り畳むか、所要枚数のシート材4,4…を重ね合わせ又は縁部同士を熱融着すると共に、スパウト取付縁部3となる部分のシート材4,4の間にスパウト1を挟み込んだ状態で、図3(a)に示されるようにシール板9,9で挟み、スパウト取付縁部3のシート材4,4同士の融着部6の形成と同時にシート材4,4とスパウト1を熱融着すればよい。このように、シート材4,4とスパウト1とを重ね合わせて熱融着を行うことにより、シート材4,4の周縁部が熱融着して融着部6となり、シート材4とスパウト1とが一体となった袋状のスパウト付容器5を製造することができる。
本発明においてシール材4,4同士及びシール材4,4とスパウト1との熱融着手段としては、融着部6に内容物が漏れ出す隙間が形成されない手段であれば用いることが可能で、例えば熱板シール、インパルスシール、超音波シールなどを用いることができる。
シール板9,9による挟み込みを解除すると、スパウト1は弾性復帰し、筒状の形態に戻るので、飲み口、注ぎ口又は取り出し口として用いることができる。また、スパウト1とシート材4,4の熱融着時に、スパウト1の上下内面同士が多少熱融着しても、スパウト1の弾性復帰力によって剥離することができる。特に、本発明においてはスパウト1とシート材4,4との融着部6の幅が、シート材4,4同士の融着部6の幅よりも狭いため、スパウト1の弾性復帰が良好に働き、スパウト1の上下内面同士の熱融着による不良品発生が抑えられる。
ところで、上記のようにして熱融着を行うと、スパウト1が押し潰された時に、左右の合成樹脂の一部が、軟化又は溶融してシート材4,4間へ押し出され、図3(b)に示されるように、スパウト1の左右外方に突起31,31が形成された状態で熱融着される。この突起31,31は、スパウト1に隣接するシート材4,4同士の熱融着面と、スパウト1とシート材4,4間の熱融着面とをなだらかにつなぎ、融着不良の発生を抑制する作用効果をもたらす。
本発明においては、図1,図2に示すように、スパウト1をシート材4,4間に挟み込む際に、スパウト1の内側開口端13が、熱融着後のシート材4,4同士の融着部6の内側端部11と一致する〔図2(a)〕か、或いは、該内側端部11よりも外側に位置する〔図2(b)〕ようにスパウト1の位置を調整する。
次いで、シート材4,4とスパウト1との融着部6の内側端部12が、スパウト1の内側開口端13よりも外側に位置し、該内側端部12とスパウト1の内側開口端13との間であって、シート材4,4同士の融着部6のスパウト側端部14,14とスパウト1の外周面との間に間隙15,15を有するように熱融着を行う。即ち、融着部6は、スパウト1とシート材4,4との融着部6が、シート材4,4同士の融着部6に対して外側に向かって凹んだ形状となるため、該形状に対応した平面形状を有するシール板9,9を用いて熱融着を実施すればよい。
尚、本発明においてシート材4,4同士の熱融着と、シート材4,4とスパウト1との熱融着は同時であっても、前後していても良い。
本発明においては、スパウト1とシート材4,4との融着部6の内側端部12が、スパウト1の内側開口端13よりも外側に位置し、且つ、該内側開口端13においてはスパウト1の外周面とシート材4,4同士の融着部6とが所定の間隙15,15を介して離れるように熱融着を行うため、熱融着時にシート材4,4同士の熱融着によってスパウト1の内側開口端13が塞がれる恐れがない。また、スパウト1の内側開口端13と熱融着部6の内側端部12とが離れている上、該内側開口端13とシート材4,4同士の融着部6も互いに離れていることから、スパウト1及び/またはシート材4,4から溶出した材料がシート材4,4同士の融着部6のスパウト側端部14,14とスパウト1の外周面との間隙15,15に収納され、溶出した材料がスパウト1の内側開口端13近傍に付着して内容物の取り出しに際して障害となる部分が形成される恐れがない。
スパウト付容器において、シート材4,4同士の融着部の幅t1は通常、10〜15mmの範囲にあり、スパウト1とシート材4,4との融着部6の幅t2は好ましくは5〜10mmであり、スパウト1の内側開口端13と融着部6の内側端部12との距離t4は1〜5mmであることが好ましい。また、スパウト1の内側開口端13とシート材4,4同士の融着部6の内側端部11との距離t3は、0mm以上で上記t1,t2,t4がそれぞれ上記好ましい範囲内にある条件内で適宜選択される。また、スパウト1の外周面とシート材4,4同士の融着部6のスパウト側端部14,14との間隙15,15の幅t7は、0.5〜3mmが好ましい。
また、本発明においては、前記したように、スパウト1として、スパウト取付縁部3におけるシート材4,4同士の熱融着側に位置する部分の肉厚が、他の部分の肉厚より大きくなる向きで熱融着されていることが好ましい。つまり、シール板9,9〔図3(a)〕による押し潰し方向を上下方向とした時の左右部分の肉厚が上下部分を含む他の領域の肉厚に比して厚くなる向きで、スパウト取付縁部3のシート材4,4間に挟み込んで熱融着されていることが好ましい。
このようなスパウト1を用いた場合、スパウト1の肉厚が厚い部分が左右方向、即ち押し潰されたスパウト1の両端側に位置するため、この肉厚が厚い部分が圧着力に抗してスパウト1の両端部を支持する。これにより、スパウト1が押し潰された時に、スパウト1の上下内面同士が強く圧接されにくく、スパウト1の上下内面同士までが強固に熱融着されてしまうことが防止される。
また、図3(b)の突起31,31を良好に形成して融着不良の発生を抑制する上でも、該肉厚部分があることが好ましい。
図3(c)は外周面の形状を楕円形、内周面の形状を円形とすることにより、肉厚が厚い部分t5と薄い部分t6とを形成した例である。係るスパウト1は、以下の条件式(1)及び(2)を満足していることが好ましい。
5=t6×f・・・(1)
1.0<f≦3.5・・・(2)
但し、
5:最大肉厚
6:最小肉厚
上述したように、本例に係るスパウト1は、周方向に沿って肉厚に相違を生じさせている。この際、上記条件式(1)及び(2)を満足することにより、シート材4,4とスパウト1とを熱融着する際に、スパウト1の内面を融着せずに良好にスパウト1を容器本体2に取り付けることができる。
具体的なスパウト1の大きさ及び肉厚は、例えば外周面の長軸直径が16.70mm、外周面の短軸直径が16.00mm、内周面の直径が15.30mmとなっている。従って、最大肉厚t5は0.70mmであり、最小肉厚t6は0.35mmであり、fは2.0であり、上記条件式(1)及び(2)を満足している。
さらに、好ましくは、1.5≦f≦2.5である。係る条件を満足することにより、シート材4,4とスパウト1とを熱融着する際に、スパウト1の両端部をより一層確実に支持することができる。
本発明において、上記したように、スパウト1の横断方向断面において肉厚を部分的に厚くした他の構成例としては、外周面の形状が楕円形で、内周面の形状が円形とした構成や、外周面より外側に向かって突出する左右の突出部を設けた構成、外周面及び内周面共に円形であるが、内周面の相互に対向する一部を内側へ向かって膨出させた構成などが挙げられる。これらの構成においても、前記した条件式(1)及び(2)を満足していることが好ましい。
本発明に係るスパウト付容器の一実施形態の正面図である。 本発明に係るスパウト付容器のスパウト近傍の拡大図である。 本発明に係るスパウト付容器の製造方法の一実施形態における、シート材とスパウトとを熱融着する途中段階の説明図、熱融着後のスパウトの横断方向断面図、本発明において好ましく用いられるスパウトの横断方向断面図である。 従来のスパウト付容器の一例の正面図である。
符号の説明
1 スパウト
2 容器本体
3 スパウト取付縁部
4 シート材
5 スパウト付容器
6 融着部
7 蓋体
8 蓋体取付部
9 シール板
11 シート材同士の融着部の内側端部
12 スパウトとシート材との融着部の内側端部
13 スパウトの内側開口端
14 シート材同士の融着部のスパウト側端部
15 シート材同士の融着部の端部とスパウト外周面との間隙
31 突起部
41 スパウト付容器

Claims (2)

  1. 少なくとも一部がシート材同士をシール板で熱融着してなる容器本体と、前記容器本体の前記シート材間に熱融着された筒状のスパウトとを備えたスパウト付容器の製造方法において、
    横断方向断面において、スパウト取付縁部におけるシート材同士の熱融着側に位置する部分の肉厚が、他の部分の肉厚より大きい前記スパウトを前記シート材間に挟み込んで平板のシール板で一旦前記スパウトを弾性的に押し潰して前記スパウトを前記シート材間に熱融着する工程と、前記熱融着工程と同時或いは前後して、シート材同士を平板のシール板で挟んで熱融着する工程とを有し、これらの熱融着工程において、
    容器本体内に位置するスパウトの内側開口端が、シート材同士の融着部の内側端部と一致するか或いはこれよりも外側に位置するようにスパウトをシート材間に挟み込み、スパウトとシート材との融着部の内側端部が前記スパウトの内側開口端よりも外側に位置し、スパウトの内側開口端からスパウトとシート材との融着部の内側端部までのスパウトの外周面とシート材同士の融着部との間に間隙を有するようにシート材同士及びスパウトとシート材とを熱融着することを特徴とするスパウト付容器の製造方法。
  2. 少なくとも一部がシート材同士をシール板で熱融着してなる容器本体と、前記容器本体の前記シート材間に挟み込まれて前記シート材間に熱融着された筒状のスパウトとを備えたスパウト付容器において、
    前記スパウトの横断方向断面において、スパウト取付縁部におけるシート材同士の熱融着側に位置する部分の肉厚が、他の部分の肉厚より大きく、
    容器本体内に位置するスパウトの内側開口端が容器本体のシート材同士の融着部の内側端部と一致するか或いはこれよりも外側に位置し、スパウトとシート材との融着部の内側端部がスパウトの内側開口端よりも外側に位置し、さらに、スパウトの内側開口端からスパウトとシート材との融着部の内側端部までのスパウトの外周面とシート材同士の融着部との間に間隙を有し、
    請求項1に記載のスパウト付容器の製造方法により製造したことを特徴とするスパウト付容器。
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