JP4869353B2 - 免振制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、制御指令に基づいて物体を所定方向に移動させるアクチュエータが配置されている装置での上記アクチュエータの動作に伴う振動を抑制する免振制御システムに関するものである。
今日では、コントローラにより動作を制御されてワークや製品等の物体を所定方向に移動させるアクチュエータが種々の装置、例えば半導体製造装置、各種の工作機械、および搬送装置等で用いられている。このようなアクチュエータ(以下、「励振側アクチュエータ」という。)を備えた装置では、当該励振側アクチュエータの動作時に生じる反力が加振力となって不可避的に振動が生じる。特に、回転型モータとボールネジとを組み合わせて推力を得るタイプの励振側アクチュエータや、リニアモータにより推力を得るタイプの励振側アクチュエータ等を備えた装置では、物体を移動させる際の加速時や減速時に比較的大きな加振力が生じる。
例えば上記の励振側アクチュエータにより工具を移動させながらワークを加工する工作機械や、上記の励振側アクチュエータによりワークを移動させながら該ワークを加工する工作機械等において加工時に大きな加振力が生じると、工作機械が振動する結果として励振側アクチュエータおよびワークも振動することから、加工精度が低下することになる。高い形状精度や高い位置度精度が求められる加工をワークに施すうえからは、励振側アクチュエータの動作に伴う装置(工作機械)の振動をできるだけ抑制することが望まれる。また、上記の励振側アクチュエータにより移動してワークや製品等を所定箇所に搬送する搬送装置では、搬送品が搬送装置や他の搬送品に当たって傷ついたり、搬送品が落下したりすることがないように、励振側アクチュエータの動作に伴って生じる加振力をできるだけ抑制することが望まれる。
励振側アクチュエータの動作に伴って装置に生じる振動を抑制するものとしては、例えば特許文献1に記載されたアクティブマスダンパが知られている。このアクティブマスダンパは、錘を水平方向に支持する支持装置と、錘を駆動する錘駆動装置と、錘駆動装置を制御するコントローラとからなり、錘の移動方向が加工機における第1の移動部の移動方向と平行になるようにして加工機に配置されて上記の振動を抑制する。このときコントローラは、第1の移動部の駆動部に指令されるトルク指令値と他の移動部の駆動部に指令されるトルク指令値とにより錘駆動装置をフィードフォワード制御すると共に、錘の変位に基づいて錘駆動装置をフィードバック制御する。
特開2005−212008号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたアクティブマスダンパでの錘駆動装置のフィードフォワード制御は、第1の移動部の駆動部に指令されるトルク指令値と他の移動部の駆動部に指令されるトルク指令値とに基づいて行うものであり、これらのトルク指令値は摩擦トルクやノイズ等の外乱を含んでいるので、加工機に生じる振動の原因である加減速トルク成分に対応したフィードフォワード制御とはならない。このため、上記のフィードフォワード制御と錘の変位に基づく錘駆動装置のフィードバック制御とを組み合わせても、励振側アクチュエータ(第1の移動部)の動作により生じる加振力を高精度に打ち消すことは困難であり、結果として、励振側アクチュエータの動作に伴う振動を高度に抑制することも困難である。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、励振側アクチュエータの動作により生じる加振力を高精度に打ち消して当該励振側アクチュエータが配置されている装置の振動を抑制することが容易な免振制御システムを得ることを目的とする。
上記の目的を達成する本発明の免振制御システムは、1軸方向に移動可能な励振側可動子を有する励振側アクチュエータが配置された装置に取り付けられて、励振側可動子上に物体を載置して該励振側可動子を移動させたときに上記の装置に生じる振動を抑制する免振制御システムであって、励振側アクチュエータのモデル演算パラメータが格納されていると共に、励振側可動子の質量と上記の物体の質量とを併せた励振側可動質量のデータが格納されている記憶部と、少なくともモデル演算パラメータと励振側可動質量のデータとを用いて、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求める演算部と、上記の装置に固定された免振側駆動部と該免振側駆動部により駆動されて上記の軸方向に移動する免振側可動子とを有する免振側アクチュエータと、演算部が求めた加減速推力に係るパラメータを基に免振側駆動部の制御内容を定め、励振側可動質量の移動時に上記の装置に生じる反力を打ち消す力が免振側可動子を移動させることで上記の装置に働くように免振側駆動部の動作を制御する免振側コントローラと、を備えていることを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成する本発明の他の免振制御システムは、1軸方向に移動可能な励振側可動子を有する励振側アクチュエータが複数基配置された装置に取り付けられて、予め定められた軸方向に移動する少なくとも1つの励振側可動子上に物体を載置して該励振側可動子を移動させたときに上記の装置に生じる振動を抑制する免振制御システムであって、上記予め定められた軸方向に励振側可動子が移動する励振側アクチュエータのモデル演算パラメータが格納されていると共に、上記予め定められた軸方向に移動する励振側可動子の質量と上記の物体の質量とを併せた励振側可動質量のデータが格納されている記憶部と、少なくともモデル演算パラメータと励振側可動質量のデータとを用いて、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求める演算部と、上記の装置に固定された免振側駆動部と該免振側駆動部により駆動されて上記予め定められた軸方向に移動する免振側可動子とを有する免振側アクチュエータと、演算部が求めた加減速推力に係るパラメータを基に免振側駆動部の制御内容を定め、上記予め定められた軸方向に励振側可動質量が移動するときに上記の装置に生じる反力を打ち消す力が免振側可動子を移動させることで上記の装置に働くように免振側駆動部の動作を制御する免振側コントローラと、を備えていることを特徴とするものである。
本発明の免振制御システムでは、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求めるにあたって励振側アクチュエータのモデル演算パラメータを用いるので、実際の加減速推力を正確に反映したパラメータを得易い。そして、免振側アクチュエータを動作させるにあたっては上記加減速推力に係るパラメータを基に免振側駆動部の制御内容を定めるので、励振側可動質量の移動時に装置に生じる反力を高精度に打ち消す力が免振側可動子を移動させることで装置に働くように免振側駆動部の動作を制御することが容易である。
このため、本発明の免振制御システムによれば、励振側アクチュエータの動作により生じる加振力を高精度に打ち消して当該励振側アクチュエータが配置されている装置の振動を抑制することが容易になる。当該免振制御システムを半導体製造装置や工作機械等に適用すれば加工精度を向上させることが容易になり、搬送装置に適用すれば搬送過程での搬送品の損傷や落下を防止することが容易になる。
図1は、本発明の免振制御システムの基本構成の一例を示す機能ブロック図である。 図2は、本発明の免振制御システムを構成する記憶部および演算部の各々が組み込まれた励振側コントローラの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図3は、本発明の免振制御システムを構成する演算部のうちで励振側コントローラに組み込まれて使用されるものの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図4は、本発明の免振制御システムを構成する演算部を励振側コントローラに組み込んだ場合における免振側コントローラの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図5は、本発明の免振制御システムを構成する免振側コントローラのうちで摩擦推力推定部を備えたものの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図6は、図5に示した摩擦推力推定部の一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図7は、本発明の免振制御システムのうち、免振しようとする装置と該装置の側方に位置する静止固定物との間に免振側アクチュエータが配置されたものの一例を概略的に示す機能ブロックである。 図8は、本発明の免振制御システムのうちで搬送装置に取り付けられるものの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図9は、本発明の免振制御システムのうちで複数基の励振側アクチュエータが配置された装置に取り付けられるものの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図10は、本発明の免振制御システムを構成する演算部の他の例を概略的に示す機能ブロック図である。 図11は、本発明の免振制御システムを構成する演算部の更に他の例を概略的に示す機能ブロック図である。 図12は、本発明の免振制御システムを構成する免振側コントローラのうち、カウンタ推力演算部でフィルタが併用されているものの一例を概略的に示す機能ブロック図である。 図13は、本発明の免振制御システムを構成する免振側コントローラに必要に応じて設けられる摩擦推定部の他の例を概略的に示す機能ブロック図である。 図14は、本発明の免振制御システムを構成する免振側コントローラに必要に応じて設けられる摩擦推定部の更に他の例を概略的に示す機能ブロック図である。 図15は、本発明の免振制御システムを構成する免振側コントローラに必要に応じて設けられる摩擦推定部の更に他の例を概略的に示す機能ブロック図である。 図16は、本発明の免振制御システムを構成する免振側コントローラに必要に応じて設けられる摩擦推定部の更に他の例を概略的に示す機能ブロック図である。
符号の説明
10,110 記憶部
20,120,225,320 演算部
23,23a,123 免振側駆動部
25,25a,125 免振側可動子
30,30A,130 免振側アクチュエータ
36,236,336,436,536 摩擦推力推定部
40,40A,40B,140 免振側コントローラ
50,51,52,150 免振制御システム
60,160 錘
70,70A 励振側コントローラ
73,173a,173b 励振側駆動部
75,175a,175b 励振側可動子
80,180A,180B 励振側アクチュエータ
90,190 支持部
100,102,200 装置
105,107,205A,205B 物体
170A 励振側第1コントローラ
170B 励振側第2コントローラ
Fm モデル推力データ(パラメータ)
SF 静止固定物
以下、本発明の免振制御システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の免振制御システムの基本構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示す免振制御システム50は、所定のデータが格納された記憶部10と、所定のパラメータを求める演算部20と、免振側アクチュエータ30と、免振側コントローラ40とを備えている。そして、この免振制御システム50は、所定のコントローラ70(以下、「励振側コントローラ70」という。)により動作を制御されて物体105を1軸方向に移動させる励振側アクチュエータ80が支持部90に配置されている装置100に取り付けられて使用される。
本発明の免振制御システムが取り付けられる装置は半導体製造装置、各種の工作機械、搬送装置等であり、図示の装置100は支持部90としての架台上に励振側アクチュエータ80および工作部95が配置された数値制御工作機械である。支持部90に配置されている図示の励振側アクチュエータ80は、駆動部73(以下、「励振側駆動部73」という。)としての固定子が支持部90に固定され、励振側可動子75が励振側駆動部73(固定子)上に浮上して上記の軸方向に移動可能なリニアモータであり、励振側可動子75上に物体105としてのワークが載置される。
励振側アクチュエータ80の動作に伴って、換言すれば励振側可動子75の質量と物体105の質量とを併せた励振側可動質量の移動に伴って支持部90に反力が生じ、この反力が加振力となって支持部90を振動させる。そして、支持部90の振動に伴って励振側アクチュエータ80および工作部95が振動し、結果として装置100が振動する。なお図1においては、免振側制御システム50と装置100とを区別し易くするために、励振側コントローラ70、支持部90、および工作部95を二点鎖線で表し、励振側アクチュエータ80を一点鎖線で表し、物体105を破線で表している。
免振制御システム50は、免振側コントローラ40により免振側アクチュエータ30の動作を制御して該免振アクチュエータ30を所定方向に所定の速度で動作させることで上記の反力を打ち消す力を装置100に働かせ、これにより励振側アクチュエータ80および支持部90それぞれの振動、ひいては装置100の振動を抑制する。
そのために、当該免振制御システム50の記憶部10には、励振側アクチュエータ80のモデル演算パラメータが格納されていると共に、励振側可動質量のデータが格納されている。上記のモデル演算パラメータは、演算部20において制御対象(励振側アクチュエータ80)の動作を模擬するモデル演算に必要なパラメータである。また、上記励振側可動質量のデータは、前述のように、励振側可動子75の質量と物体105の質量とを併せた質量のデータである。励振側可動質量が変動する場合には、上位コントローラ(図示せず。)もしくは励振側コントローラ70内にて計算あるいは推定された適切な質量値が記憶部10に格納される。
また、免振制御システム50を構成する演算部20は、上記のモデル演算パラメータおよび励振側可動部質量のデータを用いて、制御対象の動作を模擬するモデル演算を行い、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求める。上記の加減速推力を求めるためには励振側アクチュエータ80の動作量についてのデータも必要となるわけであるが、該動作量のデータとしては、上位コントローラから励振側コントローラ70に与えられる位置指令Cpが用いられる。
図示の励振側アクチュエータ80は前述のようにリニアモータであるので、演算部20は上記のパラメータとして例えば推力そのものや励振側可動質量を移動させるときの加速度等を求める。そして免振側コントローラ40は、演算部20が求めた上記加減速推力に係るパラメータを基に免振側アクチュエータ30の動作条件を定める。
ここで、免振側アクチュエータ30は、固定具55,55によって前述の支持部90に固定された免振側駆動部23と、この免振側駆動部23により駆動されて所定方向に移動する免振側可動子25とを有しており、免振側駆動部23の動作は免振側コントローラ40により制御される。図示の免振側アクチュエータ30は、免振側駆動部23としての固定子が固定具55,55によって支持部90に固定され、免振側可動子25が免振側駆動部23(固定子)上に浮上して上記の軸方向に移動可能なリニアモータである。この免振側アクチュエータ30は、免振側可動子25の移動方向が励振側可動子75の移動方向と平行となる向きで設置されている。
したがって、励振側アクチュエータ80の動作時に励振側可動子75の移動方向とは逆方向に免振側可動子25を移動させることにより、励振側可動質量の移動時に支持部90(装置100)に生じる反力を打ち消す力が支持部90(装置100)に働くようにすることが可能になる。励振側可動質量の移動時に支持部(装置)に生じる反力を打ち消す上記の力を、以下、「カウンタ反力」という。
免振側コントローラ40は、演算部20が求めた加減速推力に係るパラメータを基にして、励振側可動質量の移動時に支持部90(装置100)に生じる反力の大きさおよび向きを求める。そして、免振側可動子25を移動させることで上記の反力と等価で逆向きのカウンタ反力が支持部90(装置100)に働くことになる免振側駆動部23の制御内容を定める。この制御内容を定めるにあたっては、免振側可動質量(この場合、免振側可動子25の質量)のデータが必要となるので、当該データが予め所望の記憶部に格納される。例えば免振側可動子25の質量のデータを記憶部10に格納し、記憶部10に免振側コントローラ40がアクセスして当該データを読み出すように免振制御システム50を構成することもできるし、免振側可動子25の質量のデータを記憶部10とは別個の記憶部(図示せず。)に格納し、この記憶部に免振側コントローラ40がアクセスして当該データを読み出すように免振制御システム50を構成することもできる。
なお、励振側可動子75の移動方向とは斜めの方向に免振側可動子25を移動させてもカウンタ反力を得ることが可能であるが、このように免振側可動子25を移動させると該免振側可動子25の移動により新たな加振力が生じるので、免振側可動子25の移動方向は励振側可動子75の移動方向と逆向きにすることが好ましい。
必要に応じて、免振側可動子25上に錘60を配置することもできる。免振側可動子25上に錘60を配置することにより、免振側可動子25のストロークを小さくしても所望のカウンタ反力を得易くなる。免振側可動子25上に錘60を配置する場合、免振側コントローラ40は、免振側可動子25の質量と錘60の質量とを併せた免振側可動質量の大きさを考慮して、免振側駆動部23の制御内容を定める。
以上説明した構成を有する免振制御システム50では、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求めるにあたって励振側アクチュエータ80のモデル演算パラメータを用いるので、実際の加減速推力を正確に反映したパラメータを得易い。また、免振側アクチュエータ30を動作させるにあたっては上記加減速推力に係るパラメータを基に免振側駆動部23の制御内容を定めるので、励振側可動質量の移動時に支持部90(装置100)に生じる反力を高精度に打ち消すカウンタ反力が免振側可動子25を移動させることで支持部90(装置100)に働くように、免振側駆動部23の動作を制御することが容易である。
これらの結果として、免振制御システム50によれば、励振側アクチュエータ80の動作により支持部90(装置100)生じる加振力を高精度に打ち消して励振側アクチュエータ80および該励振側アクチュエータ80が取り付けられている支持部90の振動、ひいては装置100の振動を抑制することが容易になる。数値制御工作機械である装置100での加工精度を向上させることが容易になる。
このような技術的効果を奏する免振制御システム50は、図1に示した構成以外にも種々の構成をとることができる。また、演算部20、免振側コントローラ40、および励振側コントローラ70の各々も、種々の構成をとることができる。例えば、記憶部10および演算部20は、免振側コントローラ40および励振側コントローラ70の各々とは別体に配置することもできるし、免振側コントローラ40、励振側コントローラ70、あるいは前述の上位コントローラのいずれかに組み込むこともできる。演算部20および励振側コントローラ70のいずれもが上位コントローラからの位置指令Cpを受けて所定の処理を行うことを考慮すると、記憶部10および演算部20の各々は励振側コントローラ70に組み込むことが実用上好ましい。以下、記憶部および演算部の各々を励振側コントローラに組み込む場合の励振側コントローラ、演算部、および免振側コントローラそれぞれの構成について、図2〜図4を参照して具体的に説明する。
図2は、上述の記憶部および演算部の各々が組み込まれた励振側コントローラの構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す励振側コントローラ70Aは、上述の記憶部10および演算部20の他に、励振側可動質量を移動させる際の推力指令Cf1を作成する励振側位置・速度制御部61と、励振側アクチュエータ80に供給すべき駆動電流を制御する励振側電流制御部63と、励振側アクチュエータ80に実際に駆動電流を供給する励振側ドライバ回路部65とを備えている。
この励振側コントローラ70Aでは、上位コントローラからの位置指令Cpが演算部20に供給される。位置指令Cpを受けた演算部20は、記憶部10に格納されているモデル演算パラメータや励振側可動質量のデータ等を用いて所定の演算を行って、励振側可動子75(図1参照)の理想的な実動作を模擬するモデル位置、モデル速度、およびモデル推力を求め、これらのデータを励振側位置・速度制御部61に伝える。以下、上記モデル位置のデータを「モデル位置データPm」といい、モデル速度のデータを「モデル速度データVm」といい、モデル推力のデータを「モデル推力データFm」という。上記のモデル推力データFmは前述の「加減速推力に係るパラメータ」に相当するので、当該モデル推力データFmは免振側コントローラ40(図1参照)にも伝えられる。
励振側位置・速度制御部61は、上記のモデル位置データPm、モデル速度データVm、およびモデル推力データFmの各々と、励振側アクチュエータ80から供給される励振側可動子75の実位置情報P1とを用いて所定の演算を行って、位置指令Cpに応じて励振側可動子75を移動させる際の推力指令Cf1を作成し、該推力指令Cf1を励振側電流制御部63に伝える。励振側アクチュエータ80は上記の実位置情報P1を得るために、例えばロータリエンコーダやリニアエンコーダ等のセンサ素子を備えている。
推力指令Cf1を受けた励振側電流制御部63は、励振側アクチュエータ80に供給すべき駆動電流の大きさを推力指令Cf1の内容に応じて制御するための電圧指令Cv1を作成して励振側ドライバ回路部65に伝え、励振側ドライバ回路部65は励振側電流制御部63による制御の下に励振側アクチュエータ80に実際に駆動電流を供給する。そして、励振側ドライバ回路部65から駆動電流を供給された励振側アクチュエータ80は当該駆動電流に応じて動作して、励振側可動子75を所定の速度で所定の位置まで移動させる。別言すれば、励振側可動質量を所定の加減速推力の下に所定の位置まで移動させる。なお、励振側ドライバ回路部65からの出力は励振側電流制御部63にフィードバックされる。
このように、記憶部10および演算部20が組み込まれた励振側コントローラ70Aでは、励振側位置・速度制御部61が推力指令Cf1を作成する際に必要な励振側可動子75についての位置、速度、および推力それぞれのデータを演算部20から得ることができるので、演算部20を別体にする場合に比べて構成を簡略化することができると共に計算量を低減させることが可能になる。なお、演算部20の構成自体は、当該演算部20を励振側コントローラ70に組み込むときと別体とするときとで同じにすることもできるが、別体とするときにはモデル位置データPmおよびモデル速度データVmの各々を出力する機能を省略することも可能である。
図3は、励振側コントローラに組み込まれて使用される演算部の一例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す演算部20は、位置指令Cpに応じて励振側可動子75(図1参照)を移動させるときの位置制御を行うモデル位置制御部11と、励振側可動子75を移動させるときの速度を制御するモデル速度制御部13と、励振側可動子75を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求めるパラメータ演算部15と、モデル速度制御部13が求めた加速度のデータを積分する第1積分器17と、該第1積分器17からの出力信号を積分する第2積分器19と、2つの減算器S1,S2とを備えている。
この演算部20では、上位コントローラからの位置指令Cpが減算器S1に伝えられ、ここで位置指令Cpと第2積分器19の出力信号との差が求められる。減算器S1の出力信号はモデル位置制御部11に入力される。モデル位置制御部11は、減算器S1からの入力信号と、記憶部10(図2参照)に格納されている励振側アクチュエータのモデル演算パラメータとを基に、位置指令Cpに応じて励振側可動子75を移動させるときの速度を求める。モデル位置制御部11が求めた速度のデータは減算器S2に送られ、ここで第1積分器17の出力信号との差が求められる。減算器S2の出力信号は、モデル速度制御部13に入力される。モデル速度制御部13は、減算器S2からの入力信号と、記憶部10に格納されている励振側アクチュエータのモデル演算パラメータとを基に、位置指令Cpに応じて励振側可動子75を移動させるときの加速度を求める。この加速度のデータは、パラメータ演算部15と第1積分器17とに送られる。
モデル速度制御部13が求めた加速度のデータを受けたパラメータ演算部15は、当該加速度のデータと、記憶部10に格納されている励振側可動質量のデータとを基に、位置指令Cpに応じて励振側可動子75を移動させるときの理想的な加減速推力であるモデル推力を求める。質量Mの物体が加速度aで移動するときの推力Fは、式F=aMで表される。パラメータ演算部15が求めたモデル推力のデータ(モデル推力データFm)は、既に説明したように、励振側位置・速度制御部61(図2参照)と免振側コントローラ40(図1参照)とに送られる。
一方、第1積分器17は、モデル速度制御部13が求めた加速度のデータを積分してモデル速度データVmを求め、このモデル速度データVmを減算器S2および第2積分器19に送ると共に励振側位置・速度制御部61(図2参照)に送る。第2積分器19は、第1積分器17が求めたモデル速度データVmを積分してモデル位置データPmを求め、このモデル位置データPmを減算器S1に送ると共に励振側位置・速度制御部61(図2参照)に送る。
図4は、演算部を励振側コントローラに組み込んだ場合における免振側コントローラの構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す免振側コントローラ40は、励振側可動質量が移動するときに免振側可動子25により支持部90(装置100;図1参照)に働かせるべきカウンタ反力を求めるカウンタ推力演算部33と、免振側可動子25を移動させる際の推力指令Cf2を作成する免振側位置・速度制御部35と、免振側アクチュエータ30に供給すべき駆動電流の大きさを制御する免振側電流制御部37と、免振側アクチュエータ30に実際に駆動電流を供給する免振側ドライバ回路部39とを備えている。
この免振側コントローラ40では、演算部20(図2および図3参照)からカウンタ推力演算部33にモデル推力データFmが伝えられる。モデル推力データFmを受けたカウンタ推力演算部33は、免振側可動子25を移動させたときに支持部90(装置100)に働く力がカウンタ反力となるような免振側可動子25の加減速推力とその向きを求める。すなわち、免振側可動子25を移動させたときに支持部90に働く力と、励振側可動質量を移動させたときに支持部90に生じる反力とが互いに等価で互いに逆向きとなるように、免振側可動子25の加減速推力とその向きを求める。このようにしてカウンタ推力演算部33が求めた免振側可動子25についての加減速推力とその向きに係るデータFc(以下、「カウンタ推力データFc」という。)は、免振側位置・速度制御部35に伝えられる。
免振側位置・速度制御部35は、上記のカウンタ推力データFcと免振側アクチュエータ30から供給される免振側可動子25の実位置情報P2とを用いて所定の演算を行って、免振側可動子25を移動させる際の推力指令Cf2を作成し、該推力指令Cf2を免振側電流制御部37に伝える。このとき、免振側位置・速度制御部35は、免振側可動子25がストロークエンドに達しないような推力指令Cf2を作成する。免振側アクチュエータ30は上記の実位置情報P2を得るために、例えばロータリエンコーダやリニアエンコーダ等のセンサ素子を備えている。必要に応じて、免振側位置・速度制御部35にもモデル推力データFmが伝えられるように免振側コントローラ40を構成することもできる。免振側位置・速度制御部35にもモデル推力データFmを伝えると、高精度のカウンタ反力が生じるように免振側可動子25を移動させるための推力指令Cf2を得るうえで有利になる。
推力指令Cf2を受けた免振側電流制御部37は、免振側アクチュエータ30に供給すべき駆動電流の大きさを推力指令Cf2の内容に応じて制御するための電圧指令Cv2を作成して免振側ドライバ回路部39に伝え、免振側ドライバ回路部39は免振側電流制御部37による制御の下に免振側アクチュエータ30に駆動電流を実際に供給する。そして、免振側ドライバ回路部39から駆動電流を供給された免振側アクチュエータ30は当該駆動電流に応じて動作して、免振側可動子25を所定の速度で所定の位置まで移動させる。別言すれば、免振側可動質量を所定の加減速推力の下に所定の位置まで移動させる。なお、免振側ドライバ回路部39からの出力は免振側電流制御部37にフィードバックされる。
以上、記憶部および演算部の各々を励振側コントローラに組み込む場合の励振側コントローラ、演算部、および免振側コントローラそれぞれの構成について図2〜図4を参照して説明したが、演算部、励振側コントローラおよび免振側コントローラの各々については上述以外の構成とすることもできる。この点については後述する。
実施の形態2.
本発明の免振制御システムでは、必要に応じて、免振側コントローラに摩擦推力推定部を設けることができる。この摩擦推力推定部は、免振側可動子を移動させる際に生じる摩擦推力を推定するものであり、当該摩擦推力推定部が設けられた免振側コントローラは、摩擦推力推定部で推定された摩擦推力と実施の形態1で説明したパラメータ(モデル推力データFm)とを基に免振側駆動部の制御内容を定める。この場合の免振制御システムの全体構成は実施の形態1で説明した免振制御システムの全体構成と同様となり、免振側コントローラの内部構成は実施の形態1で説明した免振制御システムでの構成と若干異なったものとなる。
図5は摩擦推力推定部を備えた免振側コントローラの一例を概略的に示す機能ブロック図であり、図6は摩擦推力推定部の一例を概略的に示す機能ブロック図である。
図5に示す免振側コントローラ40Aは、特定の機能が付加された免振側位置・速度制御部35aと摩擦推力推定部36とを有する以外は図4に示した免振側コントローラ40と同じ構成を有している。図5に示す構成要素のうちで図4に示した構成要素と共通するものについては、図4で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
上記の免振側位置・速度制御部35aは、推力指令Cf3を作成する過程で求められる免振側可動子の速度についてのデータDv(以下、「速度データDv」という。)を摩擦推力推定部36に伝える。摩擦推力推定部36は、図6に示すように、免振側アクチュエータ30における免振側可動子25の速度と摩擦推力との対応関係を表すルックアップテーブルである速度−摩擦推力テーブル36aを備えており、免振側位置・速度制御部35aから上記の速度データDvを受けると、当該速度データDvに従って免振側可動子25が移動するときの摩擦推力を速度−摩擦推力テーブル36aから推定して、推定結果(以下、「摩擦推力推定データFF」という。)を免振側位置・速度制御部35aに伝える。
図5に示すように、摩擦推力推定データFFを受けた免振側位置・速度制御部35aは、カウンタ推力データFcと、免振側アクチュエータ30から供給される免振側可動子25の実位置情報P2と、摩擦推力推定データFFとを基に、免振側可動子25を移動させる際の推力指令Cf3を作成する。具体的には、カウンタ推力データFcで表される推力と摩擦推力推定データFFで表される摩擦推力との和に相当する推力が免振側アクチュエータ30に加えられるように推力指令Cf3を作成する。
このようにして推力指令Cf3を作成すると、免振側可動子25を移動させて高精度のカウンタ反力を得ることが容易になる。免振側可動子25の移動時に摩擦推力が働く免振側アクチュエータでは、この摩擦推力を考慮することなく免振側位置・速度制御部が作成した推力指令に従って免振側可動子25を移動させても高精度のカウンタ反力を得ることができないが、カウンタ推力データFcと摩擦推力推定データFFとを用いてカウンタ推力データFcで表される力に摩擦推力が上乗せされた力が働くように推力指令Cf3を作成すると、高精度のカウンタ反力を得ることが容易になる。
実施の形態3.
本発明の免振制御システムでは、免振しようとする装置と該装置の側方に位置する静止固定物との間に免振側アクチュエータを配置することもできる。この場合、免振制御システムの全体構成自体は、実施の形態1で説明した免振制御システムの全体構成と同様にすることができる。ただし、免振側アクチュエータとしては、励振側アクチュエータによる物体の移動方向と平行な方向に装置(支持部)を押し遣ったり引き寄せたりすることが可能なリニアアクチュエータが用いられる。
図7は、免振しようとする装置と該装置の側方に位置する静止固定物との間に免振側アクチュエータが配置された免振制御システムの一例を概略的に示す機能ブロックである。同図に示す免振制御システム51は、装置100と該装置100の側方に位置する静止固定物SFとの間に免振側アクチュエータ30Aが配置されている点を除き、図1に示した免振制御システム50と同様の構成を有している。図7に示した構成要素のうちで図1に示した構成要素と共通するものについては、図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
上記の免振側アクチュエータ30Aでは、免振側駆動部23aの一端が固定具56aによって静止固定物SF(例えば建造物の壁等)に固定され、免振側可動子25aの一端が他の固定具56bによって装置100の支持部90に固定されている。免振側可動子25aは免振側駆動部23aにより駆動されて、励振側可動子75の移動方向と平行な方向に移動する。免振側コントローラ40により免振側駆動部23aの動作を制御して免振側可動子25aを所定方向に所定の速度で移動させることにより、励振側可動子75の移動時に支持部90(装置100)に生じる反力を打ち消すカウンタ反力を支持部90(装置100)に働かせることができる。
このとき、免振側可動子25aの質量を考慮する必要はなく、また錘を利用する必要もない。したがって、免振側コントローラ40を構成する免振側位置・速度制御部35(図4参照)は、カウンタ推力演算部33が求めたカウンタ推力データFc(図4参照)と、免振側アクチュエータ30Aから供給される免振側可動子25aの実位置情報とを用いて所定の演算を行って、免振側可動子25aを移動させる際の推力指令Cf2(図4参照)を作成する。免振側可動子25aの質量のデータは必要ない。また、錘も不要である。
このように構成された免振制御システム51では、免振側可動子25aのストロークが小さくても所望のカウンタ反力を支持部90(装置100)に働かせることができるので、免振側アクチュエータ30Aを図1に示した免振制御システム50における免振側アクチュエータ30よりも容易に小型化することができる。
実施の形態4.
本発明の免振制御システムが設けられる装置は、搬送装置であってもよい。この場合の搬送装置としては、励振側アクチュエータが支持部に配置され、該励振側アクチュエータの動作を励振側コントローラにより制御することで物体を1軸方向に移動させるものが好適であり、移動させようとする物体(搬送品)は支持部上に搭載される。
図8は、搬送装置に取り付けられた免振制御システムの一例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示した各構成要素は図1に示した構成要素のいずれかと機能が共通するので、これらの構成要素には図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してある。
図8に示す搬送装置102は、支持部90上に搭載された物体107を支持部ごと所定の軸方向に搬送するものであり、支持部90の下端には励振側アクチュエータ80が取り付けられている。励振側アクチュエータ80は、励振側駆動部73としての固定子が固定配置され、励振側可動子75が励振側駆動部73(固定子)上に浮上して前述の軸方向(励振側アクチュエータ80による物体107の搬送方向)に移動可能なリニアモータである。物体107が搭載される支持部90は、励振側可動子75上に固定配置されている。
この搬送装置102に設けられている免振制御システム52の構成は実施の形態1〜3で説明したいずれかの免振制御システムと同様の構成とすることができる。当該免振制御システム52での励振側可動質量は、励振側可動子75の質量と搬送装置102の振動部の質量とを併せたものとなり、搬送装置102の振動部の質量にあっては、支持部90の質量と物体107の質量とが支配的となる。演算部20は、上記のモデル演算パラメータおよび励振側可動質量のデータを用いて、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求める。
このように構成された免振制御システム52では、実施の形態1〜3で説明したいずれかの理由と同様の理由から、励振側可動質量の移動時に支持部90(搬送装置102)に生じる反力を高精度に打ち消すカウンタ反力が支持部90(搬送装置102)に働くように免振側可動子25を移動させることが容易である。その結果として、免振制御システム52によれば、励振側アクチュエータ80の動作により支持部90(搬送装置102)に生じる加振力を高精度に打ち消して支持部90の振動を抑制することが容易になる。搬送装置102により物体107を搬送する過程で該物体107が搬送装置102や他の搬送品に当たって傷ついたり、物体107が落下したりするのを防止することが容易になる。
実施の形態5.
本発明の免振制御システムは、1軸方向に移動可能な励振側可動子を有する励振側アクチュエータが複数基配置された装置に取り付けることもできる。この場合、個々の励振側アクチュエータは上記の軸方向を揃えて配置されていてもよいし、上記の軸方向が互いに異なる複数の群に分かれて配置されていてもよい。
また、個々の励振側アクチュエータは互いに重なることなく分散配置されていてもよいし、X−Yステージのように1つの励振側アクチュエータ上に他の励振側アクチュエータが重なるようにして配置されていてもよい。これら複数基の励振側アクチュエータによって移動させる物体の総数は、当該複数基の励振側アクチュエータの総数や配置形態等に応じて1個または複数個となる。励振側コントローラの総数は、励振側アクチュエータの配置形態や個々の励振側アクチュエータでの上記の軸方向に応じて、適宜、1台または複数台とされる。
図9は、複数基の励振側アクチュエータが配置された装置に取り付けられる免振制御システムの一例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す免振制御システム150は装置200に取り付けられており、当該装置200は、励振側第1コントローラ170Aにより動作を制御される励振側第1アクチュエータ180Aと、励振側第2コントローラ170Bにより動作を制御される励振側第2アクチュエータ180Bとを備えた数値制御工作機械である。
上記の励振側第1アクチュエータ180Aは、励振側駆動部173aとしての固定子が支持部190上に固定され、励振側可動子175aが励振側駆動部173a(固定子)上に浮上して所定の軸方向(励振側第1アクチュエータ180Aによる物体205Aの移動方向)に移動可能なリニアモータである。同様に、励振側第2アクチュエータ180Bは、励振側駆動部173bとしての固定子が支持部190上に固定され、励振側可動子175bが励振側駆動部173b(固定子)上に浮上して所定の軸方向(励振側第2アクチュエータ180Bによる物体205Bの移動方向)に移動可能なリニアモータである。これら2つの励振側アクチュエータ180A,180Bは、各励振側可動子175a,175bによる物体205A,205Bの移動方向(上記の軸方向)を揃えて配置されている。
免振制御システム150は、所定のデータが格納された記憶部110と、所定のパラメータを求める演算部120と、免振側アクチュエータ130と、免振側コントローラ140とを用いて構成されて、2つの励振側アクチュエータ180A,180Bのうちの少なくとも一方での励振側可動質量の移動に伴って支持部190(装置200)生じる振動を抑制する。図示の例では、励振側第1アクチュエータ180Aおよび励振側第2アクチュエータ180Bの各々が上記の軸方向を揃えて配置されているので、免振制御システム150は、2つの励振側アクチュエータ180A,180Bそれぞれでの励振側可動質量の移動に伴って生じる振動を抑制する。
そのために、記憶部110には励振側アクチュエータ180A,180Bそれぞれのモデル演算パラメータと、各励振側アクチュエータ180A,180Bでの励振側可質量のデータが格納されている。演算部120は、上位コントローラから伝えられる励振側第1アクチュエータ180Aに対する位置指令Cp1および励振側第2アクチュエータ180Bに対する位置指令Cp2と、上記のモデル演算パラメータの各々と、上記励振側可動質量のデータの各々とを用いて、励振側可動子175a、175bの各々が位置指令Cp1,Cp2に応じて移動するときの加減速推力に係るパラメータ、換言すれば各励振側可動質量が移動するときの加減速推力に係るパラメータを求める。
そして、免振側コントローラ140は、各励振側アクチュエータ180A,180Bでの励振側可動質量毎に演算部120が求めた上記加減速推力に係るパラメータを基に免振側駆動部123の制御内容を定めて、励振側可動質量子それぞれの移動時に支持部190(装置200)に生じる反力を打ち消すカウンタ反力が免振側可動子125を移動させることで支持部190(装置200)に働くように、免振側駆動部123の動作を制御する。免振側コントローラ140の構成は、実施の形態1〜3で説明したいずれかの免振制御システムにおける励振側コントローラの構成と同様にすることができるが、カウンタ推力演算部33(図4参照)は、励振側アクチュエータ180Aでの励振側可質量の加減速推力に係るパラメータと励振側アクチュエータ180Bでの励振側可質量の加減速推力に係るパラメータとを基にカウンタ推力データFc(図4参照)を求めて、免振側位置・速度制御部35(図4参照)に伝えるように構成される。免振側可動子125を移動させることで支持部190(装置200)に働かせるべきカウンタ反力の大きさは、励振側可動子175aの移動時に支持部190(装置200)に生じる反力と励振側可動子175bの移動時に支持部190(装置200)に生じる反力との合力と等価であり、その向きは前記合力とは逆向きとなる。
なお、図示の免振側アクチュエータ130は、免振側駆動部123としての固定子が2つの固定具155,155によって支持部190に固定され、免振側可動子125が免振側駆動部123(固定子)上に浮上して所定の軸方向(各励振側アクチュエータ180A,180Bによる物体205A,205Bの移動方向)に移動可能なリニアモータである。実施の形態1で説明した免振制御システム50(図1参照)におけるのと同様に、免振側可動子125上には必要に応じて錘160が配置される。
上述のように構成された免制御システム150によれば、各励振側アクチュエータ180A,180Bの動作により支持部190(装置200)に生じる加振力を高精度に打ち消して、これらの励振側アクチュエータ180A,180Bおよび支持部190それぞれの振動、ひいては装置200の振動を抑制することが容易になる。数値制御工作機械である装置200での加工精度を向上させることが容易になる。
以上、本発明の免振制御システムの実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態を有する免振制御システムに限定されるものではない。本発明の免振制御システムの全体構成および個々の構成要素の内部構成は、種々変更可能である。
例えば、図3に示した演算部20は、モデル位置制御部11とモデル速度制御部13とを備えた2次のものであるが、本発明の免振制御システムにおける演算部の次数は2次以外の所望数とすることもでき、その内部構成は適宜選定可能である。
図10は、本発明の免振制御システムを構成する演算部の他の例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す演算部225は、上位コントローラからの位置指令Cpを受けるフィルタ部215と、第1〜第4積分器216〜219と、モデル位置・速度・推力演算部220とを備えている。
上記のフィルタ部215は、4つの減算器S11〜S14と第1〜第4ゲイン調整部211〜214とを有する4次のものであり、減算器S11、第1ゲイン調整部211、減算器S12、第2ゲイン調整部212、減算器S13、第3ゲイン調整部213、減算器S14、および第4ゲイン調整部214がこの順番で直列に接続されている。第4ゲイン調整部214からの出力信号(加速度データの2階微分値)は第1積分器216とモデル位置・速度・推力演算部220とに伝えられ、第1積分器216からの出力信号(加速度データの1階微分値)は減算器S14、第2積分器217、およびモデル位置・速度・推力演算部220に伝えられる。また、第2積分器217からの出力信号(加速度データ)は減算器S13、第3積分器218、およびモデル位置・速度・推力演算部220に伝えられ、第3積分器218からの出力信号(速度データ)は減算器S12、第4積分器219、およびモデル位置・速度・推力演算部220に伝えられる。そして、第4積分器219からの出力信号(位置データ)は減算器S11とモデル位置・速度・推力演算部220とに伝えられる。
モデル位置・速度・推力演算部220は、記憶部10(図1参照)に格納されている励振側アクチュエータのモデル演算パラメータと、励振側可動質量のデータと、第4ゲイン調整部214からの出力信号と、第1〜第4積分器216〜219それぞれからの出力信号と、免振制御システムが取り付けられる装置の振動特性等とを基に、前記装置の振動特性を考慮したモデル位置データPm、モデル速度データVm、およびモデル推力データFmを求め、これらを励振側位置・速度制御部61(図1参照)に伝える。モデル推力データFmは、免振側コントローラ40(図1参照)にも伝えられる。なお、フィルタ部215の次数は4に限定されるものではなく、4次以外の所望の次数にすることもできる。
図11は、本発明の免振制御システムを構成する演算部の更に他の例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す演算部320は、上位コントローラからの位置指令Cpを受けるフィルタ部311と、逆モデル部312と、第1微分器313と、第2微分器314と、パラメータ演算部315とがこの順番で直列に接続された構成を有している。フィルタ部311は、例えば図3に示した演算部20からパラメータ演算部15を除いた構成を有し、モデル位置データPmおよびモデル速度データVmを導出する。逆モデル部312は、励振側アクチュエータの動作モデルの1つである逆モデルのデータと、フィルタ部311から伝えられるモデル位置データPmおよびモデル速度データVmとを基にモデル位置データPm2を求める。なお、上記の逆モデルデータは、例えば免振制御システムを構成する記憶部10(図1参照)に格納され、逆モデル部312は当該記憶部10にアクセスして逆モデルデータを得る。
逆モデル部312が求めたモデル位置データPm2は励振側位置・速度制御部61(図1参照)に伝えられると共に第1微分器313にも伝えられ、第1微分器313はモデル位置データPm2を基にモデル速度データVm2を求める。このモデル速度データVm2は励振側位置・速度制御部61(図1参照)に伝えられると共に第2微分器314にも伝えられ、第2微分器314はモデル位速度データVm2を基にモデル加速度データAmを求める。このモデル加速度データAmはパラメータ演算部315に伝えられる。パラメータ演算部315は、第2微分器314から伝えられたモデル加速度データAmと、記憶部10(図1参照)に格納されている励振側可動質量のデータとを基に、位置指令Cpに応じて励振側可動子を移動させるときのモデル推力データFmを求め、これを励振側位置・速度制御部61および免振側コントローラ40(図1参照)に伝える。
なお、微分演算は高周波ノイズを増幅させる要因となるので、上記の第1微分器313および第2微分器314の各々は、これらの微分器313,314と同様の演算を近似式等に基づいて行う演算器に置き換えることが実用上好ましい。あるいは、図3に示した演算部20におけるように、微分器を用いることなくモデル位置データPm、モデル速度データVm、およびモデル加速度データAmが得られる回路によって上記の第1微分器313および第2微分器314を置き換えることが実用上好ましい。
本発明の免振制御システムにおいて演算部が求めるパラメータは、励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータであればよく、演算部によってどのようなパラメータを求めるかは適宜選定可能である。例えば、推力そのものを上記のパラメータとする他に、励振側可動質量を移動させるときの加速度や励振側駆動部に供給する電流値を上記のパラメータとすることもできる。また、回転型モータとボールネジとが組み合わされた構成の免振側駆動部により免振側可動子を移動させるタイプの免振側アクチュエータでは、トルクや角加速度を上記のパラメータとすることもできる。さらに、演算部が上記のパラメータを求める際に用いる位置指令Cp(例えば図2参照)は、上位コントローラから演算部に伝える他に、励振側コントローから伝えるようにしてもよく、励振側コントローから演算部に位置指令Cpを伝えるように構成する場合には、上位コントローラが位置指令Cpを作成してもよいし、励振側コントローラが位置指令Cpを作成してもよい。
励振側コントローラに上記の演算部を組み込む場合、励振側コントローラが励振側位置・速度制御部61により推力指令Cf1(図1参照)を作成する際に使用する上記加減速推力に係るパラメータと、演算部が求める上記加減速推力に係るパラメータとは、互いに別異のものであってもよい。
また、免振側コントローラを構成するカウンタ推力演算部33(図4参照)では、免振側アクチュエータが配置される支持部または装置の固有振動周波数に合わせたフィルタ(バンドパスフィルタ等)を併用することができる。当該フィルタを併用してカウンタ推力演算部33を構成すると、支持部または装置の固有振動による持続振動を抑え易くなる。
図12は、カウンタ推力演算部33でフィルタが併用されている免振側コントローラの一例を概略的に示す機能ブロック図である。同図に示す免振側コントローラ40Bは、フィルタ31が併用されたカウンタ推力演算部33Aを有する以外は図4に示した免振側コントローラ40と同じ構成を有している。図12に示す構成要素のうちで図4に示した構成要素と共通するものについては、図4で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
上記のフィルタ31は、モデル推力データFmの入力を受けて当該モデル推力データFmから支持部または装置の固有振動を励起する成分を抽出する。すなわち、免振制御システムが取り付けられる装置での固有振動周波数に相当する成分(固有振動数に相当する成分を含む)をモデル推力データFmから抽出する。このようなフィルタ31は、様々な手法により構成することができる。例えば1つのバンドパスフィルタによってフィルタ31を構成することもできるし、互いに異なる減衰域を有する2つのノッチフィルタを組み合わせることによってフィルタ31を構成することもできる。
1つのバンドパスフィルタによってフィルタ31を構成する場合、当該バンドパスフィルタの伝達関数F(s)は例えば下式
F(s)=2ζbω0s/(s2+2ζrω0s+ω0 2
によって表されるので、ω0,ζr,およびζbの値を適宜選定することにより、モデル推力データFmから上記の成分を抽出するバンドパスフィルタを得ることができる。なお、上記の式中のω0は設定周波数を表し、ζrおよびζbの各々は帯域幅、帯域の鋭さを決定する係数を表す。勿論、フィルタ31の構成手法は上述の手法に限られるものではなく、様々な手法によって当該フィルタ31を構成することが可能である。
カウンタ推力演算部33Aは、フィルタ31が抽出した上記の成分を基にカウンタ推力データFcを導出し、免振側位置・速度制御部35に伝える。免振側位置・速度制御部35は、上記のカウンタ推力データFcと免振側アクチュエータ30から供給される免振側可動子の実位置情報P2とを用いて所定の演算を行って、免振側可動子を移動させる際の推力指令Cf2を作成する。この推力指令Cf2に基づいて免振側可動子を移動させることで、上述の固有振動が打ち消される。
すなわち、免振側コントローラ40Bを有する免振制御システムでは、励振側可動質量の移動時に当該免振制御システムが取り付けられている装置に生じる加振力のうちで支持部または装置の固有振動を励起する成分が免振側可動子の移動によって打ち消されるように、免振側駆動部の動作が制御される。このとき、加振力により発生する変位自体は打ち消せないが、固有振動による振動を打ち消すことができるので、励振側可動質量を移動させた後の持続振動(残留振動)を効果的に抑えることができる。その結果として、実施の形態1〜5で説明した免振制御システムと比べて免振側可動子の移動量を少なくしても、装置での持続振動(残留振動)を抑制することが可能である。
実施の形態2で説明した免振制御システムにおけるように免振側コントローラに摩擦推力推定部を設ける場合、摩擦推力推定部の構成は図6に示した構成以外の種々の構成とすることができる。図13〜図16は、それぞれ、摩擦推定部の他の例を概略的に示す機能ブロック図である。
図13に示す摩擦推力推定部236は、免振側可動子の粘性摩擦とクーロン摩擦とを推定し、これらの推定結果を基に免振側可動子の移動時における摩擦推力を推定するものであり、当該摩擦推力推定部236は摩擦係数記憶部236a、粘性摩擦算出部236b、クーロン摩擦算出部236c、および加算器Ad1を有している。
上記の摩擦係数記憶部236aには免振側可動子の移動時における粘性摩擦係数およびクーロン摩擦係数が予め格納されており、粘性摩擦算出部236bは、免振側位置・速度制御部35aが推力指令Cf3(図5参照)を作成する過程で求める免振側可動子の速度データDvと、摩擦係数記憶部236aに格納されている粘性摩擦係数とを用いて、粘性摩擦の大きさを求める。免振側可動子の移動時における粘性摩擦は、免振側可動子の速度に比例する。また、クーロン摩擦算出部236cは、上記の速度データDvと摩擦係数記憶部236aに格納されているクーロン摩擦係数とを用いてクーロン摩擦の大きさを求める。免振側可動子の移動時におけるクーロン摩擦もまた、免振側可動子の速度に比例する。加算器Ad1は、粘性摩擦算出部236bの算出結果とクーロン摩擦算出部236cの算出結果とを加算する。加算器Ad1による加算結果が、摩擦推力推定部236による摩擦推力推定データFFとなる。
図14に示す摩擦推力推定部336は、図13に示した摩擦推力推定部236と同様に粘性摩擦とクーロン摩擦との推定結果を基に免振側可動子の移動時における摩擦推力を推定するものであり、当該摩擦推力推定部336は摩擦係数推定部336a、粘性摩擦算出部236b、クーロン摩擦算出部236c、および加算器Ad1を有している。図14に示した構成要素のうちで図13に示した構成要素と共通するものについては、図13で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
上記の摩擦係数推定部336aは、例えばKrreiselmeirの適応観測器により構成されて、免振側位置・速度制御部35aが推力指令Cf3(図5参照)を作成する過程で求める免振側可動子の速度データDvと免振側電流制御部37が作成する電圧指令Cv2(図5参照)とを基に、免振側可動子の移動時における粘性摩擦係数およびクーロン摩擦係数を推定する。摩擦係数推定部336aが推定した粘性摩擦係数のデータは粘性摩擦算出部236bに、またクーロン摩擦係数のデータはクーロン摩擦算出部236cにそれぞれ伝えられる。粘性摩擦算出部236bは、上記の速度データDvと粘性摩擦係数のデータとを用いて粘性摩擦の大きさを求め、クーロン摩擦算出部236cは、上記の速度データDvとクーロン摩擦係数のデータとを用いてクーロン摩擦の大きさを求める。そして加算器Ad1は、粘性摩擦算出部236bの算出結果とクーロン摩擦算出部236cの算出結果とを加算する。加算器Ad1による加算結果が、摩擦推力推定部336による摩擦推力推定データFFとなる。
図15に示す摩擦推力推定部436は、免振側可動子の移動時における摩擦推力を外乱オブザーバ436aにより推定する。外乱オブザーバ436aは、モータ速度とステップ外乱とを状態変数とし、かつモータ速度は既知として構成された最小次元オブザーバである。この摩擦推力推定部436では、上述の速度データDvと電圧指令Cv2とを外乱オブザーバ436aに入力したときの当該外乱オブザーバ436aからの出力信号を摩擦推力推定値データFFとする。
図16に示す摩擦推力推定部536は、図13に示した摩擦推力推定部236と図15に示した摩擦推力推定部436とを組み合わせた構成を有する。図16に示す構成要素のうちで図13または図15に示した構成要素と共通するものについては、図13または図15で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
上記の摩擦推力推定部536では、粘性摩擦算出部236bの算出結果とクーロン摩擦算出部236cの算出結果とを加算器Ad1で加算して和を求め、この和と上述の電圧指令Cv2との差を減算器S21により求める。そして、減算器S21の算出結果と上述の電圧指令Cv2とを外乱オブザーバ436aに入力し、外乱オブザーバ436aからの出力信号を加算器Ad3に伝えて加算器Ad1の算出結果と加算する。加算器Ad3の算出結果が摩擦推力推定値データFFとなる。
免振側コントローラに摩擦推力推定部を設けるか否かに拘わらず、本発明の免振制御システムは1または複数の免振側コントローラによって動作を制御される複数基の免振側アクチュエータを備えた構成とすることもできる。この場合、個々の免振側アクチュエータは免振側可動子の移動方向を揃えて配置することもできるし、免振側可動子の移動方向が互いに異なる複数の群に分けて配置することもできる。免振側コントローラは、1つの免振側アクチュエータに1つずつ設けることもできるし、上記複数の群の各々に1つずつ設けることもできるし、全ての免振側アクチュエータに対して1つのみ設けることもできる。同様に、免振制御システムを構成する演算部は、1つの免振側コントローラ毎に1つを対応させて設けることもできるし、複数の免振側コントローラ毎に1つを対応させて設けることもできるし、全ての免振側コントローラに対して1つのみ設けることもできる。
例えば、装置に配置されている励振側アクチュエータの総数が1であるときに、複数基の免振側アクチュエータを個々の免振側アクチュエータでの免振側可動子の移動方向が励振側可動部の移動方向と平行となるように設けることもできる。また、装置に複数基の励振側アクチュエータが配置され、かつ、これら複数基の励振側アクチュエータが励振側可動子の移動方向に基づいて複数の群に分けられるときに、当該複数の群の各々に少なくとも1つの免振側アクチュエータが対応するようにして複数基の免振側アクチュエータを設けることもできる。このとき、複数基の免振側アクチュエータは励振側アクチュエータの群数と同数の群に分けて配置することが好ましい。
免振制御システムを構成する免振側コントローラと演算部、免振側コントローラと励振側コントローラ、および免振側コントローラと上位コントローラとは、それぞれ、有線接続されていてもよいし無線接続されていてもよい。また、ネットワークを介して接続されていてもよいし、ネットワークを介さずに接続されていてもよい。無線接続する場合やネットワークを介して接続する場合には、データ、指令、情報等を授受するための送受信処理部が所望箇所に配置される。これらのことは、演算部を構成する構成要素同士の接続についてもあてはまる。
励振側可動質量が例えば物体105(図1参照)の加工の進行に伴って変化する場合、励振側可動質量は、例えば負荷イナーシャ推定により求めることができる。また、免振制御システムが取り付けられる装置が数値制御装置であるときには、加工の進行に伴う物体105の質量変化のデータを例えば記憶部10に格納し、このデータを加工の進行に合わせて適宜読み出して励振側可動子の質量との和をとることによっても、励振側可動質量を求めることができる。
本発明の免振制御システムは、必要に応じて他の原理に基づく免振制御システム、例えば振動の大きさおよび方向を検知することができる振動検出器を用いた免振制御システムと併用することができる。上述した以外にも、本発明の免振制御システムについては種々の変形、修飾、組合せ等が可能である。

Claims (7)

  1. 1軸方向に移動可能な励振側可動子を有する励振側アクチュエータが配置された装置に取り付けられて、前記励振側可動子上に物体を載置して該励振側可動子を移動させたときに前記装置に生じる振動を抑制する免振制御システムであって、
    前記励振側アクチュエータのモデル演算パラメータが格納されていると共に、前記励振側可動子の質量と前記物体の質量とを併せた励振側可動質量のデータが格納されている記憶部と、
    少なくとも前記モデル演算パラメータと前記励振側可動質量のデータとを用いて、前記励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求める演算部と、
    前記装置に固定された免振側駆動部と該免振側駆動部により駆動されて前記軸方向に移動する免振側可動子とを有する免振側アクチュエータと、
    前記演算部が求めた前記加減速推力に係るパラメータを基に前記免振側駆動部の制御内容を定め、前記励振側可動質量の移動時に前記装置に生じる反力を打ち消す力が前記免振側可動子を移動させることで前記装置に働くように前記免振側駆動部の動作を制御する免振側コントローラと、
    を備え
    前記励振側アクチュエータは、前記装置に固定された励振側駆動部上に前記励振側可動子が浮上した状態で前記励振側可動子を前記1軸方向に移動させるリニアモータであり、
    前記免振側アクチュエータは、前記免振側駆動部上に前記免振側可動子が浮上した状態で前記免振側可動子を前記1軸方向に移動させるリニアモータであり、
    前記免振側コントローラは、
    前記加減速推力に係るパラメータを基に前記免振側可動子の移動時における前記免振側可動子の速度を推定する速度推定部と、
    前記推定された速度に応じて、前記免振側可動子の移動時に生じる摩擦推力を推定する摩擦推力推定部と、
    を有し、
    前記摩擦推力推定部は、
    前記推定された速度と粘性摩擦係数とを乗算することにより、粘性摩擦成分の大きさを求める粘性摩擦算出部と、
    前記推定された速度とクーロン摩擦係数とを乗算することにより、クーロン摩擦成分の大きさを求めるクーロン摩擦算出部と、
    粘性摩擦算出部の算出結果とクーロン摩擦算出部の算出結果とを加算することにより、前記摩擦推力を求める加算器と、
    を有する
    ことを特徴とする免振制御システム。
  2. 前記加減速推力に係るパラメータは、前記励振側可動質量が移動するときの推力、トルク、加速度または角加速度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の免振制御システム。
  3. 前記演算部は、前記励振側アクチュエータの動作を制御する励振側コントローラ内に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の免振制御システム。
  4. 前記免振側コントローラは、前記演算部が求めた前記加減速推力に係るパラメータから前記装置の固有振動を励起する成分を抽出し、該成分を用いて前記免振側駆動部の制御内容を定める、
    ことを特徴とする請求項1に記載の免振制御システム。
  5. 1軸方向に移動可能な励振側可動子を有する励振側アクチュエータが複数基配置された装置に取り付けられて、予め定められた軸方向に移動する少なくとも1つの励振側可動子上に物体を載置して該励振側可動子を移動させたときに前記装置に生じる振動を抑制する免振制御システムであって、
    前記予め定められた軸方向に励振側可動子が移動する励振側アクチュエータのモデル演算パラメータが格納されていると共に、前記予め定められた軸方向に移動する励振側可動子の質量と前記物体の質量とを併せた励振側可動質量のデータが格納されている記憶部と、
    少なくとも前記モデル演算パラメータと前記励振側可動質量のデータとを用いて、前記励振側可動質量を移動させるときの加減速推力に係るパラメータを求める演算部と、
    前記装置に固定された免振側駆動部と該免振側駆動部により駆動されて前記予め定められた軸方向に移動する免振側可動子とを有する免振側アクチュエータと、
    前記演算部が求めた前記加減速推力に係るパラメータを基に前記免振側駆動部の制御内容を定め、前記予め定められた軸方向に前記励振側可動質量が移動するときに前記装置に生じる反力を打ち消す力が前記免振側可動子を移動させることで前記装置に働くように前記免振側駆動部の動作を制御する免振側コントローラと、
    を備え
    前記励振側アクチュエータは、前記装置に固定された励振側駆動部上に前記励振側可動子が浮上した状態で前記励振側可動子を前記1軸方向に移動させるリニアモータであり、
    前記免振側アクチュエータは、前記免振側駆動部上に前記免振側可動子が浮上した状態で前記免振側可動子を前記1軸方向に移動させるリニアモータであり、
    前記免振側コントローラは、
    前記加減速推力に係るパラメータを基に前記免振側可動子の移動時における前記免振側可動子の速度を推定する速度推定部と、
    前記推定された速度に応じて、前記免振側可動子の移動時に生じる摩擦推力を推定する摩擦推力推定部と、
    を有し、
    前記摩擦推力推定部は、
    前記推定された速度と粘性摩擦係数とを乗算することにより、粘性摩擦成分の大きさを求める粘性摩擦算出部と、
    前記推定された速度とクーロン摩擦係数とを乗算することにより、クーロン摩擦成分の大きさを求めるクーロン摩擦算出部と、
    粘性摩擦算出部の算出結果とクーロン摩擦算出部の算出結果とを加算することにより、前記摩擦推力を求める加算器と、
    を有する
    ことを特徴とする免振制御システム。
  6. 前記加減速推力に係るパラメータは、前記励振側可動質量が移動するときの推力、トルク、加速度または角加速度である、
    ことを特徴とする請求項に記載の免振制御システム。
  7. 前記免振側コントローラは、前記演算部が求めた前記加減速推力に係るパラメータから前記装置の固有振動を励起する成分を抽出し、該成分を用いて前記免振側駆動部の制御内容を定める、
    ことを特徴とする請求項に記載の免振制御システム。
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