JP4565426B2 - モータ制御装置 - Google Patents
モータ制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4565426B2 JP4565426B2 JP2004267730A JP2004267730A JP4565426B2 JP 4565426 B2 JP4565426 B2 JP 4565426B2 JP 2004267730 A JP2004267730 A JP 2004267730A JP 2004267730 A JP2004267730 A JP 2004267730A JP 4565426 B2 JP4565426 B2 JP 4565426B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- motor
- ref
- control device
- value
- speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
Description
本出願人が提案したこの装置は、トルク指令Trefからモータ速度Vfbまでを、
と表し、この関係式をもとに数式変換してイナーシャJと粘性摩擦係数Dを、
この装置では、任意の速度指令に対してリアルタイムでイナーシャと粘性摩擦係数の同定が可能である。
そこで本発明は、一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても、動作中にイナーシャおよび粘性摩擦係数を正確に同定できるモータ制御装置を提供することを目的とする。
また、位置ループゲイン、速度ループゲインなどの制御パラメータを容易かつ正確に調整でき、モータ制御装置の応答を高速、高精度化し、負荷機械の振動を抑制することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、速度指令Vrefを出力する速度指令発生部と、前記速度指令Vref及びモータ速度検出信号Vfbを入力し前記モータ速度検出信号Vfbが前記速度指令Vrefに一致するようにトルク指令Trefを出力する速度制御部と、前記トルク指令Trefを入力しトルク制御を行いモータにモータ駆動電流を出力するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出し前記モータ速度検出信号Vfbを出力する検出器とを備えたモータ制御装置において、
前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を前記モータの回転軸に換算した値を合計したイナーシャ合計値Jと、粘性摩擦係数Dとを、
任意の時刻を表し、b>aである。
により算出する制御定数同定部を備えることを特徴とするものである。
により算出することを特徴とするものである。
により算出することを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、前記制御定数同定部において、Vfbの時間微分値Vfb′、Trefの時間微分値Tref′を、オブザーバを利用して算出することを特徴とするものである。
図1は、本発明をモータ14に負荷をつけた駆動装置に適用した場合のブロック図である。図1において、11は位置制御部、12は速度制御部、13はトルク制御部、14はモータ、15は検出器、16は差分器、17は剛体負荷、18は制御定数同定部である。
位置制御部11は位置指令Prefとモータ14の位置信号Pfbとを入力し、位置指令Prefに位置信号Pfbが一致するように速度指令Vrefを決定し、速度指令Vrefを速度制御部12へ出力する。速度制御部12は前記速度指令Vrefとモータの速度信号Vfbとを入力し、速度指令Vrefに速度信号Vfbが一致するようにトルク指令Trefを決定し、トルク指令Trefをトルク制御部13および制御定数同定部18へ出力する。トルク制御部13は前記トルク指令Trefを入力し、モータ14の発生するトルクが前記トルク指令Trefに一致するようにトルク制御演算を行い、モータ駆動電流Imをモータ14へ出力する。モータ14は前記モータ駆動電流Imによって駆動され、トルクを発生する。そのトルクで負荷17を駆動する。また、モータ14には検出器15が装着されており、前記位置信号Pfbを位置制御部11および差分器16へ出力する。差分器16は前記位置信号Pfbを入力し、位置信号Pfbの一定時間毎の差分をとって速度信号Vfbを算出し、速度信号Vfbを速度制御部12および制御定数同定部18へ出力する。制御定数同定部18は前記速度信号Vfbと前記トルク指令Trefとを入力し、前記速度信号Vfbと前記トルク指令Trefとからモータ14の回転子イナーシャとモータ14に取り付けられた負荷17のイナーシャとの合計値Jおよび粘性摩擦係数Dを計算する。
以下、具体的な算出方法について説明する。
制御対象がイナーシャJと粘性摩擦係数Dと一定外乱Tcで表されるとした場合、トルク指令Trefとモータ速度Vfbの関係は、式(13)で表される。
従って、本方法を用いれば一定外乱の影響を受けずにイナーシャが同定できる。
なお、粘性摩擦係数Dと一定外乱Tcが予めわかっている場合は、式(4)に代入すればさらに精度良くイナーシャが同定できる。
ここで、右辺第1項および第2項は、実際には請求項7または請求項8を用いた数式演算により算出した値を利用するため、
次に、式(19)の両辺に速度Vfbの時間微分値Vfb′を乗じて区間[a,b]で積分すると、式(22)となる。
従って、本方法を用いれば一定外乱の影響を受けずに粘性摩擦係数が同定できる。
なお、イナーシャJが予めわかっている場合は、式(5)に代入すればさらに精度良く粘性摩擦係数が同定できる。
により算出する、または、
により算出する、もしくは、オブザーバを利用して算出すれば良い。
以上、イナーシャJと粘性摩擦係数Dの算出方法について説明した。
図2乃至図5は本発明を用いたシミュレーション結果であり、図6乃至図7は従来方法を用いたシミュレーション結果である。
図2は速度指令Vref(rad/s)および速度信号Vfb(rad/s)を表したものであり、図3はトルク指令Tref(Nm)を表したものである。
また、図4および図6は同定されたイナーシャ合計値J(×10e−3kgm2)を表したものであり、破線で示した線はイナーシャ合計値の真値(計算値=0.24×10e−3kgm2)である。
また、図5および図7は同定された粘性摩擦係数D(×10e−3Nms/rad)を表したものであり、一点鎖線で示した線は粘性摩擦係数の真値(計算値=0.01×10e−3Nms/rad)である。
図4および図5から明らかなように、本発明で同定されたイナーシャ合計値および粘性摩擦係数は真値とほぼ一致している。一方、図6および図7から明らかなように、従来方法で同定されたイナーシャ合計値および粘性摩擦係数は大きな誤差が生じている。本シミュレーションでは一定方向に外乱トルクが加わっているため、式(14)および式(15)における右辺第3項が同定誤差の原因となっている。
以上の結果から、本発明が有効であることがわかる。
図8において、21はフィードフォワード信号作成器である。フィードフォワード信号作成器21は位置制御部11の位置指令Prefを入力してフィードフォワード信号ffを作成して出力する。速度制御部12の出力信号とこのフィードフォワード信号ffとの和がトルク指令Trefになる。
フィードフォワード信号作成器21において、sはラプラス演算子であり、FFaおよびFFbはフィードフォワードゲインである。JiおよびDiは本発明の制御定数同定部18で同定されたイナーシャ合計値Jおよび粘性摩擦係数Dである。
例えば、フィードフォワード信号ffは、位置指令Prefを2階微分したものとフィードフォワードゲインFFaを乗じ、さらに同定されたイナーシャ合計値Jiを乗じて得られたものと、位置指令Prefを1階微分したものとフィードフォワードゲインFFbを乗じ、さらに同定された粘性摩擦係数Diを乗じて得られたものとを加算したものとすることができる。
このように、本発明はフィードフォワード信号の作成に利用できる。
また、本発明により同定されたイナーシャ合計値Jおよび粘性摩擦係数Dを外乱オブザーバなどの振動抑制補償器の調整に利用できる例として、例えば、本出願人特許の特許第3360935号公報がある。
本特許において、本発明により同定されたイナーシャ合計値Jおよび粘性摩擦係数Dを利用することで、推定外乱信号が正確に演算され、振動抑制がより容易に実現可能となる。
12 速度制御部
13 トルク制御部
14 モータ
15 検出器
16 差分器
17 負荷
18 制御定数同定器
21 フィードフォワード作成器
Claims (12)
- 速度指令Vrefを出力する速度指令発生部と、前記速度指令Vref及びモータ速度検出信号Vfbを入力し前記モータ速度検出信号Vfbが前記速度指令Vrefに一致するようにトルク指令Trefを出力する速度制御部と、前記トルク指令Trefを入力しトルク制御を行いモータにモータ駆動電流を出力するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出し前記モータ速度検出信号Vfbを出力する検出器とを備えたモータ制御装置において、
前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を前記モータの回転軸に換算した値を合計したイナーシャ合計値Jと、粘性摩擦係数Dとを、
ただし、Tref′はTrefの時間微分値、Vfb′はVfbの時間微分値、aおよびbは
任意の時刻を表し、b>aである。
により算出する制御定数同定部を備えることを特徴とするモータ制御装置。 - 前記制御定数同定部において、
前記イナーシャ合計値Jを算出するための区間[a,b]を、時刻aにおけるモータ速度の絶対値|Vfb(a)|と時刻bにおけるモータ速度の絶対値|Vfb(b)|とが一致するような区間とすることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 前記制御定数同定部において、
前記粘性摩擦係数Dが既知である場合は前記イナーシャ合計値Jを、
- 前記制御定数同定部において、
前記粘性摩擦係数Dおよび一定外乱力Tcが既知である場合は前記イナーシャ合計値Jを、
- 前記制御定数同定部において、前記粘性摩擦係数Dを算出するための区間[a,b]を、時刻aにおけるモータ速度微分値の絶対値|Vfb′(a)|と時刻bにおけるモータ速度微分値の絶対値|Vfb′(b)|とが一致するような区間とすることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 前記制御定数同定部において、前記イナーシャ合計値Jが既知である場合は、前記粘性摩擦係数Dを、
- 前記制御定数同定部において、
Vfbの時間微分値Vfb′、Trefの時間微分値Tref′を、
ただし、sはラプラス演算子で微分、LPFはローパスフィルタの伝達関数を表す。
により算出することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 前記制御定数同定部において、
Vfbの時間微分値Vfb′、Trefの時間微分値Tref′を、
ただし、LPFはローパスフィルタの伝達関数を表し、α>0、β>0の定数である。
により算出することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 前記制御定数同定部において、
Vfbの時間微分値Vfb′、Trefの時間微分値Tref′を、オブザーバを利用して算出することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - 同定された前記イナーシャ合計値Jと同定された前記粘性摩擦係数Dとを、制御パラメータの調整、フィードフォワード信号の作成、または振動抑制補償器の調整に利用することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 前記フィードフォワ−ド信号を、位置指令の微分値に同定された前記粘性摩擦係数Dを乗じた値と位置指令の2階微分値に同定された前記イナーシャ合計値Jを乗じた値とを加えた値とすることを特徴とする請求項10記載のモータ制御装置。
- 前記速度指令Vrefを、位置指令Prefおよびモータ位置信号Pfbを入力し、位置指令Prefにモータ位置信号Pfbが一致するように決定することで、位置制御を行うことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004267730A JP4565426B2 (ja) | 2004-09-15 | 2004-09-15 | モータ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004267730A JP4565426B2 (ja) | 2004-09-15 | 2004-09-15 | モータ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006087179A JP2006087179A (ja) | 2006-03-30 |
JP4565426B2 true JP4565426B2 (ja) | 2010-10-20 |
Family
ID=36165212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004267730A Expired - Fee Related JP4565426B2 (ja) | 2004-09-15 | 2004-09-15 | モータ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4565426B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017218398B3 (de) * | 2017-10-13 | 2019-03-07 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur Freilaufkompensation einer Antriebseinheit, Steuergerät und Elektrofahrrad mit diesem Steuergerät sowie Kalibrierungsverfahren |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1146489A (ja) * | 1997-07-24 | 1999-02-16 | Yaskawa Electric Corp | モータ制御装置 |
JP2004069689A (ja) * | 2002-08-08 | 2004-03-04 | Dr Johannes Heidenhain Gmbh | 電動モータによる駆動システムの慣性モーメントを決定する方法 |
JP2005086841A (ja) * | 2003-09-04 | 2005-03-31 | Yaskawa Electric Corp | モータ制御装置 |
JP2006074896A (ja) * | 2004-09-01 | 2006-03-16 | Yaskawa Electric Corp | モータ制御装置 |
-
2004
- 2004-09-15 JP JP2004267730A patent/JP4565426B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1146489A (ja) * | 1997-07-24 | 1999-02-16 | Yaskawa Electric Corp | モータ制御装置 |
JP2004069689A (ja) * | 2002-08-08 | 2004-03-04 | Dr Johannes Heidenhain Gmbh | 電動モータによる駆動システムの慣性モーメントを決定する方法 |
JP2005086841A (ja) * | 2003-09-04 | 2005-03-31 | Yaskawa Electric Corp | モータ制御装置 |
JP2006074896A (ja) * | 2004-09-01 | 2006-03-16 | Yaskawa Electric Corp | モータ制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006087179A (ja) | 2006-03-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4367058B2 (ja) | モータ制御装置 | |
EP1684138B1 (en) | Position control device, measuring device and machining device | |
US5272423A (en) | Velocity control method for a synchronous AC servo motor | |
WO1998040801A1 (fr) | Dispositif de commande de position | |
JP2005301508A (ja) | 制御装置 | |
JP6592143B2 (ja) | 電動機の制御装置 | |
JP4914979B2 (ja) | モータ制御装置およびモータ制御方法 | |
JPH10275003A (ja) | 2慣性共振系を制御する方法及びその装置 | |
JP2003058213A (ja) | 数値制御装置 | |
JP2663526B2 (ja) | アクチュエータの制御装置 | |
JPH06282305A (ja) | コントローラ | |
JP4183057B2 (ja) | 数値制御システム | |
JP4565426B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JPWO2008093486A1 (ja) | 慣性モーメント同定装置とその同定方法、ならびにその同定装置を備えたモータ制御装置 | |
JP2006074896A (ja) | モータ制御装置 | |
JP2810246B2 (ja) | 駆動制御装置 | |
JP4171192B2 (ja) | サーボ制御装置 | |
WO2006075554A1 (ja) | モータ制御装置とその制御方法 | |
JP4547619B2 (ja) | 機械定数同定装置および同定方法 | |
JP4632171B2 (ja) | モータ制御装置および制御方法 | |
JP2021005918A (ja) | イナーシャの評価を行う制御装置及びイナーシャの評価方法 | |
JP4367041B2 (ja) | 機械制御装置 | |
Malavatu et al. | Tip-deflection Tracking of Flexible Manipulator through Equi-dominance Controller | |
JP2003131705A (ja) | サーボ制御方法 | |
JP5063981B2 (ja) | 電動機の位置制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100707 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100712 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100725 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140813 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |