以下、本発明の好ましい第1の実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態における画像選択装置を有した多機能周辺装置(以下、「MFP(Multi Function Peripheral)」と称す)1の外観構成を示した斜視図である。
このMFP1は、プリンタ機能、スキャナ機能、及び、コピー機能などの各種機能を有している。また、このMFP1の前面にはメモリカードスロット22が設けられており、画像ファイルの記憶されたメモリカード22a(図2参照)が挿入されている場合に、操作者によって画像ファイル印刷ボタン15aが押下されると、メモリカード22aに記憶されている画像ファイルが全て読み取られ、読み取られた画像ファイルの縮小された画像であるサムネイル画像がLCD16上にそれぞれ表示される。
このMFP1は、操作者が指でタッチパネル17を操作し、LCD16に表示される画像ファイルのサムネイル画像のうち、所望するサムネイル画像に触れると、その触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの画像が、プリンタ21によって印刷用紙に印刷されるように構成されている。
原稿カバー体8の前方には、横長形状の操作パネル6が設けられており、操作キー15、LCD16、タッチパネル17、スピーカ18(図示しない)とを具備する。このLCD16の表示面には、入力装置の一種であるタッチパネル17(特許請求の範囲に記載の検出手段の一例)が配設されている。LCD16に表示されているサムネイル画像が、操作者によって指で触れられると、LCD16の表示面に配設されたタッチパネル17が触れられることとなる。そして、タッチパネル17により触れられた位置が検出され、その触れられた位置と同一であるLCD16の表示位置に表示されているサムネイル画像が特定される。
なお、タッチパネル17の位置検出方式は何ら限定しない。例えば、指や指示物の接触を圧力センサで検知する方式のタッチパネルを用いても良いし、指や指示物の接近を赤外線や電界センサで検知する方式のタッチパネルを用いても良い。スピーカ18は、操作キー15の操作音やエラー発生時の注意音を操作者に報知するものである。
開口部5の前面には、メモリカード22a(図2参照)を挿入するためのメモリカードスロット22が設けられている。メモリカードスロット22にメモリカード22aが挿入されている場合は、スキャナ20で読み取られた画像データを画像ファイルとして記憶することもできる。メモリカード22aとしては、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、SDカード(登録商標)、xD(登録商標)などが該当する。
また、開口部5の前面には、USBケーブル(図示しない)の一端側が差し込まれるUSBインターフェイス23の接続口が開口している。USBケーブルの一端側を、USBインターフェイス23の接続口に接続し、他端側をパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称す)に設けられたUSBインターフェイスの接続口に接続することにより、MFP1とPCとはUSBケーブルを介してデータ通信可能となるように構成されている。
なお、PCやメモリカード22aとの接続は、特定のインターフェイス(USBインターフェイス23やメモリカードスロット22)に限定するものではなく、例えば、MFP1にパラレルインターフェイスやネットワークインターフェイスを設けて、それらのインターフェイスを経由して接続しても良い。また、それらのインターフェイスを経由して、他の装置に備えられたカードスロットやUSBインターフェイスに接続されているメモリカード22aに接続しても良い。
次に、図2を参照して、MFP1の電気的構成について説明する。図2は、MFP1の電気的構成を示すブロック図である。MFP1は、CPU11、ROM12、RAM13、操作キー15、LCD16、タッチパネル17、スピーカ18、スキャナ20、プリンタ21、メモリカードスロット22、USBインターフェイス23とを主に有している。また、CPU11、ROM12、RAM13は、バスライン26を介して互いに接続されている。
さらにMFP1の操作キー15、LCD16、タッチパネル17、スピーカ18、スキャナ20、プリンタ21、メモリカードスロット22、USBインターフェイス23、バスライン26は、入出力ポート27を介して互いに接続されている。
MFP1のCPU11は、ROM12やRAM13に記憶される固定値やプログラム或いは、MFP1が有している各機能の制御や、USBインターフェイス23を介して送受信される各種信号に従って、入出力ポート27と接続された各部を制御するものである。
ROM12は、MFP1で実行される制御プログラムなどを格納した書換不能なメモリであり、図4、図5、図9、図10のフローチャートに示す画像選択プログラム(特許請求の範囲に記載の画像選択プログラムの一例)は、このROM12に格納されている。
RAM13は、書き替え可能な揮発性のメモリであり、MFP1の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するためのメモリである。RAM13には、メモリカード22aに記憶される画像ファイルのうち、プリンタ21によって印刷用紙に印刷される画像の画像ファイルが記憶される画像メモリ13aと、メモリカード22aに記憶される画像ファイルのファイル名や、後述する表示位置番号などの各種情報を含むサムネイルリストが記憶されるサムネイルリストメモリ13bと、仮選択処理(図5参照)において、操作者がタッチパネル17に触れた場合に特定されるサムネイル画像の表示位置番号が、仮選択リストとして記憶される仮選択リストメモリ13cと、仮選択処理において最初に特定されたサムネイル画像の表示位置番号が記憶される仮選択開始位置メモリ13dとが設けられている。
ここで、図3を参照して、サムネイルリストメモリ13bと、仮選択リストメモリ13cと、仮選択開始位置メモリ13dとについて説明する。
図3(a)は、LCD16に表示される各画像ファイルのサムネイル画像と表示位置番号との関係の一例を示すイメージ図である。図3(b)は、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストの内容の一例を示す概略図である。図3(c)は、仮選択リストメモリ13cに記憶される仮選択リストの内容の一例を示す概略図である。
図3(a)を参照して、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置番号について説明する。図3(a)に示すように、LCD16には、3行6列に配列された計18のサムネイル画像が表示されている。
LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置を簡単に説明するために、行方向に表示されるサムネイル画像に、画面の左側から右側に向かって順番に「1」から「6」までの番号を付し、列方向に表示されるサムネイル画像に、画面の上側から下側に向かって順番に「A」から「C」までの記号を付し、その付した記号と番号とを組み合わせてサムネイル画像の表示位置を説明する(以後、この記号と番号との組み合わせを、表示位置番号と称する)。例えば、1行1列目に表示されるサムネイル画像の表示位置番号は、「A1」と表記し、3行6列目に表示されるサムネイル画像の表示位置番号は、「C6」と表記する。
このLCD16およびLCD16の表示面に配設されるタッチパネル17には、左上を原点(0,0)とし、右下を最大値(X,Y)とする矩形状の2次元の座標が設けられており、上述した各表示位置番号「A1〜C6」は、それぞれ個別にLCD16の座標位置に対応づけられている。
例えば、表示位置番号「A1」は、LCD16において座標(a,b)、座標(a,d)、座標(c、b)、座標(c,d)の4点を頂点とする矩形状の表示領域に対応づけられており、その表示領域内にサムネイル画像が表示される。その他の表示位置番号についても同様に、各表示位置番号「A1〜C6」毎に、矩形状の表示領域に対応づけられている。そのLCD16に表示されるサムネイル画像が、操作者によって指で触れられると、LCD16の表示面に配設されたタッチパネル17が触れられることとなる。そして、タッチパネル17により触れられた座標位置が検出され、その触れられた座標位置と同一であるLCD16の座標位置に表示されているサムネイル画像の表示位置番号が特定され、その表示位置番号に表示されている画像ファイルが特定される。
具体的には、タッチパネル17における座標(a,b)、座標(a,d)、座標(c、b)、座標(c,d)の4点を頂点とする矩形状の領域内が、操作者によって指で触れられると、触れられた座標位置と同一であるLCD16の座標位置に表示されているサムネイル画像の表示位置番号「A1」が特定され、その表示位置番号「A1」に表示されているサムネイル画像に対応する画像ファイルが特定される。
図3(b)は、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストの内容の一例を示す概略図である。印刷処理(図4参照)が実行されると、メモリカード22aに記憶されている全画像ファイルが検索される。そして、検索して見つかった画像ファイル毎にファイル名や表示位置番号などの各種情報を含むサムネイルリストが作成され、サムネイルリストメモリ13bに記憶される。
図3(b)に示すように、サムネイルリストは、LCD16におけるサムネイル画像の表示位置を示す表示位置番号と、画像ファイルのファイル名(以下、「画像ファイル名」と称す)と、画像ファイルが「選択済」であるか「未選択」であるかの状態を示す選択状態フラグとにより構成されている。なお、このサムネイルリストの1行は、1の画像ファイルと対応している。
サムネイルリストの表示位置番号には、上述したLCD16の各表示位置番号「A1〜C6」が重複しないように設定される。サムネイルリストの中の表示位置番号がそれぞれ設定されると、その設定されたLCD16の表示位置番号の表示位置へ、画像ファイルのサムネイル画像がそれぞれ表示される。
選択状態フラグは、画像ファイルが選択されて「選択済」であるか、又は、「未選択」であるかの状態を示すフラグである。この選択状態フラグが「選択済」である場合は、画像ファイルのサムネイル画像が、強調表示されてLCD16に表示される(例えば、図3(a)の表示位置番号「A2」、「A3」のサムネイル画像)。また、選択状態フラグが「未選択」である場合や、選択状態フラグが、「選択済」から「未選択」へと変更された場合は、強調表示の解除されたサムネイル画像(例えば、図3(a)の表示位置番号「A1」のサムネイル画像)がLCD16に表示される。以後、強調表示された状態のサムネイル画像を、選択済表示されたサムネイル画像と称し、強調表示されていない状態のサムネイル画像を、未選択表示のサムネイル画像と称する。
図3(c)は、仮選択リストメモリ13cに記憶される仮選択リストの内容の一例を示す概略図である。タッチパネル17が、操作者によって指で触れられると、その触れられたタッチパネル17の座標位置と同一であるLCD16の座標位置に表示されているサムネイル画像の表示位置番号が特定される。さらに、操作者がタッチパネル17に触れたまま、その触れている指の位置を移動させた場合は、その移動させた指の座標位置と同一であるLCD16の座標位置に表示されているサムネイル画像の表示位置番号が特定される。
仮選択リストメモリ13cには、操作者が指でタッチパネル17に触れている間に、特定された全てのサムネイル画像の表示位置番号が記憶され、仮選択開始位置メモリ13dには、操作者が指でタッチパネル17に触れている間に、最初に特定されたサムネイル画像の表示位置番号が記憶される。なお、この仮選択リストメモリ13cに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルのサムネイル画像は、選択済表示および未選択表示とは異なる態様でLCD16に表示される(例えば、図3(a)の表示位置番号「C5」のサムネイル画像)。以後、この選択済表示および未選択表示と異なる態様のサムネイル画像を、仮選択表示されたサムネイル画像と称する。
例えば、図3(a)に示すように、操作者によって指でタッチパネル17の表示位置番号「C5」のサムネイル画像が触れられると、その触れられたサムネイル画像の表示位置番号「C5」が、仮選択開始位置メモリ13dと仮選択リストメモリ13cとに記憶される。そして、引き続き操作者がタッチパネル17に触れている間、仮選択リストメモリ13cに記憶される表示位置番号「C5」に対応する画像ファイルのサムネイル画像が、仮選択表示とされてLCD16に表示される。
次に、図4を参照して、MFP1のCPU11により実行される印刷処理について説明する。図4は、MFP1の印刷処理を示すフローチャートであり、メモリカード22aがメモリカードスロット22に挿入されている場合に、操作者によって操作キー15の画像ファイル印刷ボタン15aが押下されると実行される処理である。
この印刷処理を実行することによって、操作者は、メモリカード22aに記憶される画像ファイルの中から、所望の画像ファイルを簡単な操作で選択して、選択した画像ファイルの画像をプリンタ21により印刷用紙に印刷することができる。
印刷処理では、サムネイルリストメモリ13bを初期化し(S1)、メモリカード22aに記憶される全ての画像ファイルを検索し、検索して見つかった画像ファイルに基づいて、サムネイルリストを作成し、サムネイルリストメモリ13bに記憶する(S2)。なお、サムネイルリストが作成された時(初期状態)の各画像ファイルの選択状態フラグは、全て「未選択」に設定されている。
次に、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストの中の各表示位置番号「A1〜C6」に対応する画像ファイルのサムネイル画像を、それぞれLCD16に表示し、各画像ファイルの選択状態フラグに応じて、サムネイル画像を選択済表示、または、未選択表示とする(S3)。
タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置であるかを判定し(S4)、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置である場合は(S4:Yes)、仮選択処理(S5)を実行する。一方、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置でない場合は(S4:No)、S5〜S8の処理をスキップし、S9の処理に移行する。
ここで、図5を参照して、仮選択処理(S5)について説明する。図5は、仮選択処理(S5)を示すフローチャートである。この仮選択処理(S5)は、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置から、サムネイルリストの中の選択状態フラグを変更する画像ファイルの表示位置番号、または、選択状態フラグを変更する画像ファイルの表示位置番号の範囲を決定するための処理である。この仮選択処理が実行されている間は、仮選択リストメモリ13cに記憶されている各表示位置番号に対応する画像ファイルのサムネイル画像が、LCD16において仮選択表示とされる。
仮選択処理(S5)では、仮選択リストメモリ13cを初期化し(S21)、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置と同一であるLCD16の表示位置に表示されるサムネイル画像の表示位置番号を特定し、その特定された表示位置番号を、仮選択開始位置メモリ13dと、仮選択リストメモリ13cとに記憶する(S22)。そして、LCD16において、仮選択リストメモリ13cに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルのサムネイル画像のみ仮選択表示とする(S23)。
タッチパネル17に触れられている操作者の指が、タッチパネル17から離されたかを判定し(S24)、操作者の指が、タッチパネル17から離された場合は(S24:Yes)、この仮選択処理(S5)を終了し、図4のS6の処理に戻る。
一方、引き続き操作者の指が、タッチパネル17に触れられている場合は(S24:No)、タッチパネル17に触れられている操作者の指の位置と同一であるLCD16の表示位置に表示されるサムネイル画像の表示位置番号を特定する(S25)。
次に、タッチパネル17に触れられている操作者の指の位置が、別のサムネイル画像の表示位置に移ったかを判定し(S26)、タッチパネル17に触れられている操作者の指の位置が、別のサムネイル画像の表示位置に移った場合は(S26:Yes)、S25の処理で特定された表示位置番号が、仮選択リストメモリ13cメモリに記憶される仮選択リストの中に含まれているかを判定する(S27)。一方、タッチパネル17に触れられている操作者の指の位置が、別のサムネイル画像の表示位置に移っていない場合は(S26:No)、S23の処理に戻り、上述したS23〜S26の各処理を繰り返す。
S27の処理において、S25の処理で特定された表示位置番号が、仮選択リストメモリ13cメモリに記憶される仮選択リストの中に含まれている場合は(S27:Yes)、S23の処理に戻り、上述したS23〜S27の各処理を繰り返す。一方、S25の処理で特定された表示位置番号が、仮選択リストメモリ13cメモリに記憶される仮選択リストの中に含まれていない場合は(S27:No)、仮選択リストメモリ13cに、S25の処理で特定された表示位置番号を追加し(S28)、S23の処理に戻り、上述したS23〜S28の各処理を繰り返す。
この図5のフローチャートの仮選択処理(S5)により、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置から、サムネイルリストの中の選択状態フラグを変更する画像ファイルの表示位置番号、または、選択状態フラグを変更する画像ファイルの表示位置番号の範囲を指定することができ、また、仮選択処理(S5)が実行されている間に、仮選択リストメモリ13cに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルのサムネイル画像を、LCD16において仮選択表示することができる。この仮選択処理(S5)の終了後は、図4のS6の処理に戻る。
図4のS6の処理では、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」であるかを判定し(S6)、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」である場合は(S6:Yes)、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストにおいて、仮選択リストメモリ13cに記憶される各表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを全て、「選択済」に変更する(S7)。一方、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「選択済」である場合は(S6:No)、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストにおいて、仮選択リストメモリ13cに記憶される各表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを全て、「未選択」に変更する(S8)。そして、S3の処理に戻り、上述したS3〜S8の各処理を繰り返す。
なお、S4の処理において、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置でない場合は(S4:No)、S5〜S8の処理をスキップし、S9の処理に移行し、操作キー15のキャンセルボタン15bが押下されたかを判定する(S9)。S9の処理において、操作キー15のキャンセルボタン15bが押下された場合は(S9:Yes)、この印刷処理を終了する。一方、操作キー15のキャンセルボタン15bが押下されていない場合は(S9:No)、操作キー15の印刷開始ボタン15cが押下されたかを判定する(S10)。
S10の処理において、操作キー15の印刷開始ボタン15cが押下された場合は(S10:Yes)、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストにおいて、選択状態フラグが「選択済」である画像ファイルを、それぞれメモリカード22aから読み取り、画像メモリ13aに記憶し、1つずつプリンタ21によって印刷用紙に印刷して(S11)、印刷処理を終了する。一方、操作キー15の印刷開始ボタン15cが押下されていない場合は(S10:No)、S3の処理に戻り、上述したS3〜S10の各処理を繰り返す。
この図4のフローチャートの印刷処理により、操作者は、LCD16に表示されているサムネイル画像を指でなぞって離すという一連の簡単な操作で、なぞった全てのサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択または選択解除することができる。
即ち、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「未選択」であれば、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て「選択済」とされ、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「選択済」であれば、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て「未選択」とされる。つまり、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態によって、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが決定されるので、操作者が、その複数の画像データを選択済とするか又は未選択とするかを決定する操作が不要となり、操作者にとって操作が簡単であり分かり易い。
また、S5の仮選択処理を開始する前に、操作者によって触れられたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態を確認し、指でなぞられるサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択するか選択解除するかを、予め決定しておき、S6ではその決定に従うようにしても良い。
あるいは、S5の仮選択処理を開始する前に、操作者によって触れられたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態を確認し、未選択の状態ならば、タッチパネルで触れられたサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択するルーチン(S5、S7)を実行し、選択済の状態ならば、タッチパネルで触れられたサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択解除するルーチン(S5、S8)を実行するようにしても良い。
次に、図6〜図8を参照して、タッチパネル17の操作方法について説明する。まず、図6および図7を参照して、操作者が指をタッチパネル17に触れた状態で、サムネイル画像をなぞって、画像ファイルを選択する方法について説明する。
図6は、操作者が指をタッチパネル17に触れた状態で、サムネイル画像をなぞって、画像ファイルを選択する方法の概略を説明するための概略図であり、図7は、図6の操作によって変化するサムネイルリストメモリ13bの内容の概略を示す概略図である。
メモリカードスロット22に、画像ファイルの記憶されたメモリカード22aが挿入されている場合に、操作キー15の画像ファイル印刷ボタン15aが押下されると、メモリカード22aに記憶される画像ファイルのサムネイル画像が、LCD16に表示される。なお、サムネイルリストメモリ13bには、図7(a)に示すサムネイルリストが記憶されているものとして説明する。このサムネイルリストの中の各表示位置番号「A1〜C6」に対応する画像ファイルのサムネイル画像が、それぞれLCD16の各表示位置番号「A1〜C6」に表示される。図7(a)に示すように、サムネイルリストの中の表示位置番号「A2、A3」に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「選択済」と設定され、その他は「未選択」と設定されている。従って、図6(a)に示すように、LCD16に表示されるサムネイル画像は、表示位置番号「A2、A3」のみ選択済表示とされ、その他は、未選択表示とされている。
ここで、図6(b)に示すように、操作者が指で、表示位置番号「A1」のサムネイル画像に触れた場合、その表示位置番号「A1」が、仮選択開始位置メモリ13dと、仮選択リストメモリ13cとに記憶される。従って、図6(b)に示すように、仮選択リストメモリ13cに記憶された表示位置番号番号「A1」に対応する画像ファイルのサムネイル画像は、LCD16において、仮選択表示とされる。
そして、図6(c)に示すように、操作者が指でタッチパネル17を触れた状態で、その触れている指の位置を画面に向かって右側に移動させ、表示位置番号「A1」から表示位置番号「A5」までのサムネイル画像にそれぞれ触れると、仮選択リストメモリ13cには、触れたサムネイル画像の表示位置番号「A1〜A5」が全て記憶される。
従って、図6(c)に示すように、仮選択リストメモリ13cに記憶された各表示位置番号「A1〜A5」に対応する画像ファイルのサムネイル画像は、LCD16において、仮選択表示とされる。操作者が指でタッチパネル17に触れている間、操作者が触れたサムネイル画像が、LCD16において仮選択表示されるので、操作者は、どの画像ファイルを選択しているかを簡単に視認することができる。
ここで、操作者が、指をタッチパネル17から離すと、サムネイルリストにおいて、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号「A1」の行の選択状態フラグの状態が「未選択」であるので、図7(b)に示すように、サムネイルリストにおいて、仮選択リストメモリ13cに記憶される各表示位置番号「A1〜A5」の行の選択状態フラグが全て、「選択済」と設定される。従って、図6(d)に示すように、選択状態フラグが「選択済」と設定された画像ファイルのサムネイル画像が、LCD16において、選択済表示とされる。
上述したように、本実施形態では、操作者が、指でタッチパネル17に表示されるサムネイル画像を複数なぞるという一連の簡単な操作(1回の動作)で、なぞった全てのサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択することができる。そして、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「未選択」であれば、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て「選択済」とされるので、操作者にとって操作が簡単であり分かり易い。
次に、図8を参照して、操作者が指をタッチパネル17に触れた状態で、サムネイル画像をなぞって、選択状態フラグが「選択済」である画像ファイルを、「未選択」と設定する(選択解除する)方法について説明する。
図8は、操作者が指をタッチパネル17に触れた状態で、サムネイル画像をなぞって、選択状態フラグが「選択済」である画像ファイルを、「未選択」と設定する(選択解除する)方法の概略を説明するための概略図である。図8(a)に示すように、表示位置番号「A2、A3、A5、A6」に表示されるサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグのみ「選択済」と設定され、LCD16において、選択済表示とされている。
ここで、図8(b)に示すように、操作者が指で、表示位置番号「A2」のサムネイル画像に触れた場合、その表示位置番号が「A2」が、仮選択開始位置メモリ13dと、仮選択リストメモリ13cとに記憶される。従って、図8(b)に示すように、仮選択リストメモリ13cに記憶された表示位置番号「A2」に対応する画像ファイルのサムネイル画像は、LCD16において、仮選択表示とされる。
次に、図8(c)に示すように、操作者が指でタッチパネル17を触れた状態で、その触れている指の位置を移動させ、その触れている指の位置を画面に向かって右側に移動させ、表示位置番号「A2〜A4」までのサムネイル画像にそれぞれ触れ、さらに、その触れている指の位置を画面に向かって下側に移動させ、表示位置番号「A4〜C4」までのサムネイル画像にそれぞれ触れると、仮選択リストメモリ13cには、触れたサムネイル画像の表示位置番号「A2〜A4、B4、C4」が全て記憶される。
従って、図8(c)に示すように、仮選択リストメモリ13cに記憶された各表示位置番号「A2〜A4、B4、C4」に対応する画像ファイルのサムネイル画像は、LCD16において、仮選択表示とされる。
ここで、操作者が、指をタッチパネル17から離すと、サムネイルリストにおいて、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号「A2」の行の選択状態フラグの状態が「選択済」であるので、サムネイルリストにおいて、仮選択リストメモリ13cに記憶される各表示位置番号「A2〜A4、B4、C4」に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て、「未選択」と設定される。従って、選択状態フラグが「未選択」と設定された画像ファイルのサムネイル画像が、図8(d)に示すように、LCD16において、未選択表示とされる。
上述したように、本実施形態では、操作者が、指でタッチパネル17に表示されるサムネイル画像を複数なぞるという一連の簡単な操作(1回の動作)で、なぞった全てのサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択解除することができる。そして、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「選択済」であれば、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て「未選択」とされるので、操作者にとって操作が簡単であり分かり易い。
上述したように、第1の実施形態を適用すれば、操作者は、LCD16に表示されているサムネイル画像を指でなぞって離すという一連の簡単な操作で、なぞった全てのサムネイル画像に対応する画像ファイルを選択または選択解除することができる。
即ち、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「未選択」であれば、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て「選択済」とされ、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「選択済」であれば、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが全て「未選択」とされる。つまり、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態によって、指でなぞったサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが決定されるので、操作者が、その複数の画像データを選択済とするか又は未選択とするかを決定する操作が不要となり、操作者にとって操作が簡単であり分かり易い。
次に、第2の実施形態であるMFP31について説明する。この第2の実施形態では、予め表示位置番号に順序が付されている。例えば、「A1」を先頭として「A1」から「A6」までが順番に並び、その直後に「B1」から「B6」までが順番に並び、その直後に「C1」から「C6」までが順番に並ぶ順序である。操作者が、LCD16に表示されているサムネイル画像のうち、2つのサムネイル画像を個別に指で触れるという簡単な操作で、最初に触れたサムネイル画像の表示位置番号から、次に触れたサムネイル画像の表示位置番号まで連続する各表示位置番号の画像ファイルが全て選択または選択解除されるように構成されている。
次に、図12(d)を参照して、第2の実施形態におけるMFP31の電気的構成について説明する。図12(d)は、MFP31のRAM13の電気的構成を示すブロック図である。MFP31の電気的構成を示すブロック図において、第1の実施形態であるMFP1のブロック図(図2参照)と異なる部分は、RAM13のみであるため、RAM13ついてのみ説明し、その他の同一部分については、その説明を省略する。
RAM13は、図2に示す同一部分と、長押し選択処理(図10参照)において、操作者がタッチパネル17に触れた場合に特定されるサムネイル画像の表示位置番号が、仮選択リストとして記憶される仮選択リストメモリ13cと、長押し選択処理において最初に特定されたサムネイル画像の表示位置番号が記憶される仮選択開始位置メモリ13dと、長押し選択処理において最後に特定されたサムネイル画像の表示位置番号が記憶される仮選択終了位置メモリ13eとが設けられている。
次に、図9を参照して、MFP31のCPU11により実行される印刷処理について説明する。図9のフローチャートに示す印刷処理は、図4に示す印刷処理と同様に、操作者によって操作キー15の画像ファイル印刷ボタン15aが押下されると実行される処理である。
この印刷処理を実行することによって、操作者は、メモリカード22aに記憶される画像ファイルの中から、所望の画像ファイルを簡単な操作で選択して、選択した画像ファイルの画像をプリンタ21により印刷用紙に印刷することができる。
この印刷処理では、まず、図4に示すフローチャートの印刷処理と同様に、サムネイルリストメモリ13bを初期化し(S31)、サムネイルリストを作成してサムネイルリストメモリ13bに記憶する(S32)。次に、LCD16の画面の下端に、「画像を選択して下さい(画像長押し:連続選択モード)」と表示する(S33)。そして、図4に示すフローチャートの印刷処理と同様に、各画像ファイルのサムネイル画像をそれぞれLCD16に表示し、各画像ファイルの選択状態フラグに応じて、サムネイル画像を選択済表示、または、未選択表示とする(S34)。
タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置であるかを判定し(S35)、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置である場合は(S35:Yes)、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置と同一であるLCD16の表示位置に表示されるサムネイル画像の表示位置番号を特定する(S36)。
一方、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、LCD16に表示されるサムネイル画像の表示位置でない場合は(S35:No)、S36〜S41の処理をスキップし、S42の処理に移行する。
次に、操作者の指が、S36の処理で特定された表示位置番号のサムネイル画像に、所定時間(例えば、1秒)以上触れられているかを判定し(S37)、操作者の指が、S36の処理で特定された表示位置番号のサムネイル画像に、所定時間以上触れられていない場合は(S37:No)、S36の処理で特定されたサムネイル画像の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」であるかを判定する(S38)。
S38の処理において、S36の処理で特定されたサムネイル画像の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」である場合は(S38:Yes)、サムネイルリストにおいて、S36の処理で特定されたサムネイル画像の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを「選択済」に変更する(S39)。一方、S36の処理で特定されたサムネイル画像の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」でない場合は(S38:No)、サムネイルリストにおいて、S36の処理で特定されたサムネイル画像の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを「未選択」に変更する(S40)。そして、S34の処理に戻り、上述したS34〜S40の各処理を繰り返す。
S37の処理において、操作者の指が、S36の処理で特定された表示位置番号のサムネイル画像に、所定時間以上触れられている場合は(S37:Yes)、長押し選択処理(S41)を実行する。
ここで、図10を参照して、長押し選択処理(S41)について説明する。図10は、長押し選択処理(S41)を示すフローチャートである。この長押し選択処理(S41)は、操作者が指で、所定時間(例えば、1秒)以上触れたサムネイル画像の表示位置番号から、一度タッチパネル17から指を離して、直近に触れたサムネイル画像の表示位置番号まで連続する表示位置番号の範囲を決定し、サムネイルリストにおいて、その決定された範囲の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを全て、「選択済」または「未選択」へと変更するための処理である。
長押し選択処理(S41)では、仮選択リストメモリ13cを初期化し(S51)、タッチパネル17に触れられている操作者の指の位置と同一であるLCD16の表示位置に表示されるサムネイル画像の表示位置番号を特定し、その特定された表示位置番号を、仮選択開始位置メモリ13dと、仮選択リストメモリ13cとに記憶する(S52)。そして、LCD16において、仮選択リストメモリ13cに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルのサムネイル画像を仮選択表示とする(S53)。
タッチパネル17に触れられている操作者の指が、タッチパネル17から離されるまで待機し(S54:No)、タッチパネル17に触れられている操作者の指が、タッチパネル17から離された場合は(S54:Yes)、離されてからタッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、サムネイル画像の表示位置であるかを判定し(S55)、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、サムネイル画像の表示位置に触れられるまで待機する(S55:No)。
一方、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置が、サムネイル画像の表示位置である場合は(S55:Yes)、タッチパネル17に触れられた操作者の指の位置と同一であるLCD16の表示位置に表示されるサムネイル画像の表示位置番号を特定し、その特定された表示位置番号を、仮選択終了位置メモリ13eに記憶する(S56)。
そして、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号から、仮選択終了位置メモリ13dに記憶される表示位置番号まで連続する各表示位置番号を全て、仮選択リストメモリ13cに記憶し(S57)、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」であるかを判定する(S58)。
S58の処理において、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「未選択」である場合は(S58:Yes)、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストにおいて、仮選択リストメモリ13cに記憶される各表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを全て、「選択済」に変更する(S59)。一方、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグが、「選択済」である場合は(S58:No)、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストにおいて、仮選択リストメモリ13cに記憶される各表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを全て、「未選択」に変更する(S60)。そして、長押し選択処理(S41)を終了する。
この図10のフローチャートの長押し選択処理(S41)により、操作者が指で、所定時間(例えば、1秒)以上触れたサムネイル画像の表示位置番号から、一度タッチパネル17から指を離して、直近に触れたサムネイル画像表示位置番号まで連続する表示位置番号の範囲を決定し、サムネイルリストにおいて、その決定された範囲の表示位置番号に対応する画像ファイルの選択状態フラグを全て、「選択済」または「未選択」へと変更することができる。この長押し選択処理(S41)の終了後は、図9のS34の処理に戻り、図9のS34〜S41の各処理を繰り返す。
図9のS42の処理では、操作キー15のキャンセルボタン15bが押下されたかを判定し(S42)、操作キー15のキャンセルボタン15bが押下された場合は(S424:Yes)、この印刷処理を終了する。一方、操作キー15のキャンセルボタン15bが押下されていない場合は(S42:No)、操作キー15の印刷開始ボタン15cが押下されたかを判定する(S43)。
S43の処理において、操作キー15の印刷開始ボタン15cが押下された場合は(S43:Yes)、サムネイルリストメモリ13bに記憶されるサムネイルリストにおいて、選択状態フラグが「選択済」である画像ファイルを、それぞれメモリカード22aから読み取り、画像メモリ13aに記憶し、1つずつプリンタ21によって印刷用紙に印刷して(S44)、印刷処理を終了する。一方、操作キー15の印刷開始ボタン15cが押下されていない場合は(S43:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S43の各処理を繰り返す。
この図9のフローチャートの印刷処理により、操作者は、LCD16に表示されているサムネイル画像のうち、2つのサムネイル画像を個別に指で触れるという簡単な操作で、最初に触れたサムネイル画像の表示位置番号から、次に触れたサムネイル画像の表示位置番号まで連続する各表示位置番号の画像ファイルを全て選択または選択解除することができる。
そして、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「未選択」であれば、指定した範囲の画像ファイルの選択状態フラグが全て「選択済」とされ、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「選択済」であれば、指定した範囲の画像ファイルの選択状態フラグが全て「未選択」とされる。つまり、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態によって、指定した範囲の画像ファイルの選択状態フラグが決定されるので、操作者が、その複数の画像データを選択済とするか又は未選択とするかを決定する操作が不要となり、操作者にとって操作が簡単であり分かり易い。
また、S41の長押し選択処理を開始する時に、操作者によって、所定時間以上触れられた(長押しされた)サムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態を確認し、長押し選択処理により指定される範囲の画像ファイルを選択するか選択解除するかを、予め決定しておき、S58ではその決定に従うようにしても良い。
あるいは、S41の長押し選択処理を開始する時に、操作者によって、所定時間以上触れられた(長押しされた)サムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態を確認し、未選択の状態ならば、長押し選択処理により指定される範囲の画像ファイルを選択するルーチン(S53〜S57、S59)を実行し、選択済の状態ならば、長押し選択処理により指定される範囲の画像ファイルを選択解除するルーチン(S53〜S57、S60)を実行するようにしても良い。
次に、図11および図12を参照して、タッチパネル17の操作方法について説明する。図11は、操作者が指で、LCD16に表示されているサムネイル画像のうち、2つのサムネイル画像を個別に指で触れて、画像ファイルを選択する方法の概略を説明するための概略図であり、図12(a),(b)は、図11の操作によって変化するサムネイルリストメモリ13bの内容の概略を示す概略図である。
なお、サムネイルリストメモリ13bには、図12(a)に示すサムネイルリストが記憶されているものとして説明する。図12(a)に示すように、サムネイルリストの中の選択状態フラグは、全て「未選択」と設定されているので、図11(a)に示すように、LCD16に表示されるサムネイル画像は、全て未選択表示とされる。
ここで、図11(a)に示すように、操作者が指で、表示位置番号「B3」のサムネイル画像に所定時間(例えば、1秒)以上触れた場合、その表示位置番号「B3」が、仮選択開始位置メモリ13dと、仮選択リストメモリ13cとに記憶される。従って、図11(b)に示すように、仮選択リストメモリ13cに記憶された表示位置番号「B3」に対応する画像ファイルのサムネイル画像は、LCD16において、仮選択表示とされる。
そして、操作者が指を、タッチパネル17から離して、図11(c)に示すように、表示位置番号「C4」のサムネイル画像に触れると、その表示位置番号が「C4」が、仮選択終了位置メモリ13eに記憶される。そして、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号「B3」から、仮選択終了位置メモリ13eに記憶される表示位置番号「C4」まで連続する全ての表示位置番号「B3〜B6、C1〜C4」が、仮選択リストメモリ13cに記憶される。
次に、仮選択開始位置メモリ13dに記憶される表示位置番号「B3」に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態が「未選択」であるので、図12(b)に示すように、サムネイルリストにおいて、表示位置番号「B3〜B6、C1〜C4」の行の選択状態フラグが全て、「選択済」と設定される。従って、図11(d)に示すように、選択状態フラグが「選択済」と設定された画像ファイルのサムネイル画像が、LCD16において、選択済表示とされる。
上述したように、第2の実施形態を適用すれば、操作者は、LCD16に表示されているサムネイル画像のうち、2つのサムネイル画像を個別に指で触れるという簡単な操作で、最初に触れたサムネイル画像の表示位置番号から、次に触れたサムネイル画像の表示位置番号まで連続する各表示位置番号の画像ファイルを全て指定でき、指定した範囲の全て画像ファイルを選択または選択解除することができる。
そして、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「未選択」であれば、指定した範囲の画像ファイルの選択状態フラグが全て「選択済」とされ、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグが「選択済」であれば、指定した範囲の画像ファイルの選択状態フラグが全て「未選択」とされる。つまり、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態によって、指定した範囲の画像ファイルの選択状態フラグが決定されるので、操作者が、その複数の画像データを選択済とするか又は未選択とするかを決定する操作が不要となり、操作者にとって操作が簡単であり分かり易い。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記第2の実施形態では、操作者が、LCD16に表示されているサムネイル画像のうち、最初に触れたサムネイル画像を長押しすることで、図10に示す長押し選択処理(S41)が実行されるが、図12(c)に示すように、連続選択モードボタンを設け、操作者が指で、その連続選択モードボタンに触れた場合に、長押し選択処理(S41)が実行されるように構成しても良い。その場合は、長押し選択処理において、最初に触れたサムネイル画像の表示位置番号から、次に触れたサムネイル画像の表示位置番号まで連続する各表示位置番号に対応する画像ファイルが全て指定されるようにし、その指定された範囲の全て画像ファイルを選択または選択解除するように構成する。
また、上記第1の実施形態では、操作者が指でタッチパネル17に触れている間、操作者が選択している画像ファイルのサムネイル画像を、LCD16において仮選択表示としているが、仮選択表示の態様を2種類設け、画像ファイルを選択しているのか、または、選択解除しているのかを視認できるように構成しても良い。つまり、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態によって、タッチパネル17に表示される仮選択表示の態様を切り替えるのである。
また、上記第1の実施形態では、操作者が指でタッチパネル17に触れている間、操作者が選択している画像ファイルのサムネイル画像を、LCD16において仮選択表示としているが、仮選択表示の態様を2種類設け、画像ファイルを選択しているのか、または、選択解除しているのかを視認できるように構成しても良い。つまり、最初に触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態によって、タッチパネル17に表示される仮選択表示の態様を切り替えるのである。
また、上記第1および第2の実施形態では、メモリカード22aに記憶された画像データを選択の対象としたが、スキャナ20によって作成された画像データや、PCや、外部ハードディスクなどから取得した画像データを選択の対象としても良い。
また、上記第1および第2の実施形態では、画像選択装置を有するMFP1について説明したが、本発明の画像選択装置をMFPに限定するものではなく、例えば、デジタルスチルカメラなどに適用しても良い。
なお、仮選択開始位置メモリ13dに、表示位置番号に代えて、その表示位置番号に対応する画像ファイルのファイル名を記憶しておき、そのファイル名から、仮選択開始位置に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態を参照できるようにしても良い。
また、仮選択処理が開始される前に、操作者が触れたサムネイル画像に対応する画像ファイルの選択状態フラグの状態を記憶しておき、直接参照できるようにしても良い。