JP4862846B2 - 電源トランス及びインダクタンス部品 - Google Patents
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Description
整流素子は、ベースプレートにビスによって固定されると共に、端子部を、電源トランスの二次コイル等の端子部にビス、溶接等によって接続している。
そのため、製造工数が多くなると共に製造コストも高くなるおそれがある。
上記二次コイルは、巻線部と、該巻線部から引き出される複数の引出部とを有し、
該複数の引出部のうち一対の引出部は、互いの間に一定の間隔を設けながら平行に形成されており、
上記一対の引出部の間には、該一対の引出部と平行に配置された電極板が形成されており、
上記一対の引出部と上記電極板とは、平板形状を有すると共に、互いに同一平面上に形成されており、
上記二次コイルの出力電流を整流するための整流素子を、上記一対の引出部のそれぞれと上記電極板との上に、はんだ実装していることを特徴とする電源トランスにある(請求項1)。
上記電源トランスにおいては、上記整流素子を上記引出部にはんだ実装している。そのため、整流素子と二次コイルとの間の電気的接続と、整流素子の電源トランスへの組み付けとを同時に行うことができる。すなわち、例えば、引出部にはんだを塗布し整流素子をのせて、リフローすることにより、整流素子を二次コイルと電気的に接続すると共に一体化することができ、あとは、二次コイルを電源トランスのベースプレート等に組み付ければ必然的に整流素子も電源トランスに組み付けられることとなる。それゆえ、整流素子を個別に組み付けると共に電気的接続を行うという複数の工程を、削減することができる。
その結果、製造コストを低減することができる。
該インダクタンス部品に入力電流を入力するための一対の入力端子板を備え、
該一対の入力端子板は、上記複数の引出部のうちの一つの引出部の両側に、該引出部と平行に配置されており、
上記引出部と上記一対の入力端子板とは、平板形状を有すると共に、互いに同一平面上に形成されており、
上記インダクタンス部品に入力される入力電流を整流するための整流素子を、上記一対の入力端子板と、これらの間に配された上記引出部との上に、はんだ実装していることを特徴とするインダクタンス部品にある(請求項6)。
上記インダクタンス部品においては、上記整流素子を上記引出部にはんだ実装している。そのため、整流素子とインダクタンス発生部との間の電気的接続と、整流素子のインダクタンス部品本体への組み付けとを同時に行うことができる。すなわち、例えば、引出部にはんだを塗布し整流素子をのせて、リフローすることにより、整流素子をインダクタンス発生部と電気的に接続すると共に一体化することができ、あとは、インダクタンス発生部をインダクタンス部品のベースプレート等に組み付ければ必然的に整流素子もインダクタンス部品に組み付けられることとなる。それゆえ、整流素子を個別に組み付けると共に電気的接続を行うという複数の工程を、削減することができる。
その結果、製造コストを低減することができる。
また、上記インダクタンス部品としては、例えば、チョークコイル等がある。また、上記整流素子としては、例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)、ダイオード等がある。
この場合には、上記二次コイルの熱と共に、上記整流素子の熱をも、上記引出部を通じて放熱体に放出することができる。
また、上記整流素子を上記引出部にはんだ実装することにより、整流素子と電源トランスの本体の放熱を同一の箇所で実現することが可能となり、電源トランスの小型化を図ることができる。
この場合には、上記整流素子を安定して上記引出部に搭載することができる。
また、上記整流素子を制御する制御回路を形成した制御回路基板に接続される略L字状のL字ピンが、上記一対の引出部の外側の側辺にそれぞれ対向するように配設されており、上記整流素子は、3つの電極端子を備え、第1の電極端子は、上記一対の引出部の間に配された上記電極板に接続され、第2の電極端子は上記L字ピンに接続され、第3の電極端子は、上記整流素子の本体部の一つの主面に露出すると共に上記一対の引出部の一方に面接触することにより接続されていることが好ましい。
この場合には、上記巻線部と上記引出部とを一体的に形成することが容易となる。
この場合にも、製造容易かつ製造コストを低減できる、整流素子を一体化した電源トランスを得ることができる。
この場合には、上記インダクタンス発生部の熱と共に、上記整流素子の熱をも、上記引出部を通じて放熱体に放出することができる。
また、上記整流素子を上記引出部にはんだ実装することにより、整流素子とインダクタンス部品の本体の放熱を同一の箇所で実現することが可能となり、整流素子を一体化したインダクタンス部品の全体として小型化を図ることができる。
この場合には、上記整流素子を安定して上記引出部に搭載することができる。
この場合には、上記インダクタンス発生部と上記引出部とを一体的に形成することが容易となる。
この場合にも、製造容易かつ製造コストを低減できる、整流素子を一体化したインダクタンス部品を得ることができる。
本発明の実施例に係る電源トランスにつき、図1〜図6を用いて説明する。
本例の電源トランス1は、図3に示すごとく、互いに絶縁されるように配置された一次コイル2及び二次コイル3を有する。
二次コイル3は、巻線部31と該巻線部31から引き出される複数の引出部32とを有する。
図1、図2に示すごとく、該複数の引出部32の一部は、電源トランス1が発生する熱を外部へ放出するための放熱体4に熱的に接触配置されていると共に、二次コイル3の出力電流を整流するための整流素子5をはんだ実装している。
図4に示すごとく、二次コイル3の巻線部31は、平板形状を有すると共に、円環の一部が切り欠かれた略C字状に形成されている。そして、巻線部31における円環の切欠き部33に対向する一対の端部から、外側に向かってそれぞれ引出部32が形成されている。また、切欠き部33と反対側に配される円環の一部からも、引出部320が形成されている。
一方、巻線部31における切欠き部33と反対側の部分から引き出された引出部320は、本例においては、巻線部31に対して直交する方向に折り曲げられている。ただし、この引出部320の形状は、接続先の端子の形状に応じて形成されるものであり、例えば、巻線部31と平行に形成される場合もある。
そして、2個の一次コイル2における二次コイル3とは反対側の面には、それぞれ絶縁板112を介して、磁路を形成するための一対のコア12が積層されている。
図1、図3に示すごとく、放熱体4は、互いに平行な異なる平面上に形成された二つの搭載面41、42を有するアルミニウム等からなる金属部材である。搭載面42は、搭載面41よりも、これらの法線方向に突出している。そして、搭載面41に電源トランス1の本体部を搭載し、搭載面42に熱伝導性を有する絶縁シート13を介して二次コイル3の引出部32が接合されている。このようにして、二次コイル3の引出部32は、絶縁シート13を介して、放熱体4の搭載面42に熱的に接触配置されている。熱伝導性に優れた絶縁シート13としては、例えばシリコン製放熱シート等を用いることができる。
なお、図1においては、制御回路基板16の記載は省略した。後述する図7、図9、図12についても同様に、制御回路基板16の記載は省略した。
整流素子5は、MOSからなり、ソース51s、ドレイン51d、ゲート51gの各電極端子を有する。そして、ソース51sが接地電極板14に接続され、ドレイン51dが引出部32に接続され、ゲート51g及びソース51s´がL字ピン15に接続される。ドレイン51dは、整流素子5の本体部の一つの主面に露出しており、引出部32に面接続されている。このように、整流素子5は、ドレイン51dが形成された主面において、引出部32、絶縁シート13を介して、放熱体4に熱的に接続されている。
その後、引出部32とL字ピン15との間の連結部、及び引出部32と接地電極板14との間の連結部を切断する。
上記電源トランス1においては、整流素子5を引出部32にはんだ実装している。そのため、整流素子5と二次コイル3との間の電気的接続と、整流素子5の電源トランス1への組み付けとを同時に行うことができる。すなわち、引出部32にはんだを塗布し整流素子5をのせて、リフローすることにより、整流素子5を二次コイル3と電気的に接続すると共に一体化することができ、あとは、二次コイル3を電源トランス1のベースプレートとなる放熱体4に組み付ければ必然的に整流素子5も電源トランス1に組み付けられることとなる。それゆえ、整流素子5を個別に組み付けると共に電気的接続を行うという複数の工程を、削減することができる。
その結果、製造コストを低減することができる。
本例は、図7、図8に示すごとく、放熱体4における電源トランス1の本体を搭載する面と二次コイル3の引出部32を搭載する面とを、同一平面上の搭載面43として形成した例である。
そして、図8に示すごとく、引出部32と巻線部31とは、互いに軸方向(搭載面43に垂直な方向)にずれた状態で形成されている。すなわち、二次コイル3は、巻線部31と引出部32との間に、段部34を有する。該段部34は巻線部31及び引出部32に対して垂直に或いは傾斜して形成されている。
その他は、実施例1と同様である。
そして、放熱体4の構成を簡略化することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図9〜図11に示すごとく、二次コイル3の一対の引出部32を正極側の電極端子とし、これらの引出部32に整流素子5をはんだ実装した例である。
また、他の引出部320は、接地される。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、図12、図13に示すごとく、フルブリッジ方式のスイッチング電源装置60に、本発明の電源トランス1を組み込む例である。
スイッチング電源装置60に組み込まれる電源トランス1は、図13に示すごとく、変圧部103を一つ有している。そして、電源トランス1と直流電源61との間に配線されたスイッチング素子62を適宜スイッチングさせることにより、一対の変圧部103における一次コイル2に、いずれかの方向の電流を流す。そして、変圧部103における各二次コイル3に、誘導起電力を発生させる。
そして、引出部320と一方の引出部32との間の二次コイル3の巻線部31に生じる電圧と、引出部320と他方の引出部32との間の二次コイル3の巻線部31に生じる電圧とのいずれか一方を、整流素子5の働きにより取り出して、負荷63へ電圧を供給する。ここで、整流素子5と負荷63との間に接続されたチョークコイル7の働きにより、二次コイル3から供給される断続的な電圧を平滑化して、連続的な直流電圧を負荷63に供給する。
本例の場合、整流素子5としてのMOSにおける各電極端子は、実施例3と同様に接続される。すなわち、整流素子5の本体部の主面に形成されるソース51sは、引出部32に接続され、ドレイン51dは、出力電極板17に接続され、ゲート51gは、L字ピン15に接続される。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、図14〜図16に示すごとく、整流素子50としてダイオードを用いた電源トランス1の例である。
すなわち、本例の電源トランス1は、整流素子50としてのダイオードを、二次コイル3の引出部32にはんだ実装したものである。そして、整流素子50のアノード51aを接地電極板14に接続し、整流素子50のカソード51cを引出部32に接続してある。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、図17〜図20に示すごとく、インダクタンス部品であるチョークコイル7に、整流素子50を搭載した例である。
本例のチョークコイル7は、磁路を形成するコア72と、該コア72を貫通するように配された導体部71とを有する。この導体部71のうち、コア72の内側に配される部分が、インダクタンスを生じさせるインダクタンス発生部711であり、該インダクタンス発生部711の両端からそれぞれコア72の外部へ引き出される部分が引出部712である。一対の引出部712のうちの一方の引出部712aは、図20に示すごとく、電源トランス1に、整流素子50としてのダイオードを介して接続され、他方の引出部712bは、負荷63に接続される。
整流素子50のアノード51aは入力端子板18に接続され、カソード51cはチョークコイル7の引出部712aに接続されている。
上記チョークコイル7においては、整流素子50を引出部712aにはんだ実装している。そのため、整流素子50とインダクタンス発生部711との間の電気的接続と、整流素子50のチョークコイル7への組み付けとを同時に行うことができる。すなわち、引出部712aにはんだを塗布し整流素子50をのせて、リフローすることにより、整流素子50をインダクタンス発生部711と電気的に接続すると共に一体化することができ、あとは、インダクタンス発生部711をチョークコイル7のベースプレートとなる放熱体4に組み付ければ必然的に整流素子50もチョークコイル7に組み付けられることとなる。それゆえ、整流素子50を個別に組み付けると共に電気的接続を行うという複数の工程を、削減することができる。
その結果、製造コストを低減することができる。
2 一次コイル
3 二次コイル
31 巻線部
32 引出部
4 放熱体
5、50 整流素子
6、60 スイッチング電源装置
7 チョークコイル
711 インダクタンス発生部
712 引出部
Claims (9)
- 互いに絶縁されるように配置された一次コイル及び二次コイルを有する電源トランスであって、
上記二次コイルは、巻線部と、該巻線部から引き出される複数の引出部とを有し、
該複数の引出部のうち一対の引出部は、互いの間に一定の間隔を設けながら平行に形成されており、
上記一対の引出部の間には、該一対の引出部と平行に配置された電極板が形成されており、
上記一対の引出部と上記電極板とは、平板形状を有すると共に、互いに同一平面上に形成されており、
上記二次コイルの出力電流を整流するための整流素子を、上記一対の引出部のそれぞれと上記電極板との上に、はんだ実装していることを特徴とする電源トランス。 - 請求項1において、上記整流素子及び上記電源トランスが発熱する熱を外部に放出するための放熱体に、上記整流素子をはんだ実装した上記引出部を熱的に接触配置させていることを特徴とする電源トランス。
- 請求項1又は2において、上記整流素子を制御する制御回路を形成した制御回路基板に接続される略L字状のL字ピンが、上記一対の引出部の外側の側辺にそれぞれ対向するように配設されており、上記整流素子は、3つの電極端子を備え、第1の電極端子は、上記一対の引出部の間に配された上記電極板に接続され、第2の電極端子は上記L字ピンに接続され、第3の電極端子は、上記整流素子の本体部の一つの主面に露出すると共に上記一対の引出部の一方に面接触することにより接続されていることを特徴とする電源トランス。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記巻線部は、平板形状を有することを特徴とする電源トランス。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記巻線部は、複数枚の平板形状の導体を積層してなることを特徴とする電源トランス。
- インダクタンスを生じさせるインダクタンス発生部と、該インダクタンス発生部から引き出される複数の引出部とを有するインダクタンス部品であって、
該インダクタンス部品に入力電流を入力するための一対の入力端子板を備え、
該一対の入力端子板は、上記複数の引出部のうちの一つの引出部の両側に、該引出部と平行に配置されており、
上記引出部と上記一対の入力端子板とは、平板形状を有すると共に、互いに同一平面上に形成されており、
上記インダクタンス部品に入力される入力電流を整流するための整流素子を、上記一対の入力端子板と、これらの間に配された上記引出部との上に、はんだ実装していることを特徴とするインダクタンス部品。 - 請求項6において、上記整流素子及び上記インダクタンス部品が発熱する熱を外部に放出するための放熱体に、上記整流素子をはんだ実装した上記引出部を熱的に接触配置させていることを特徴とするインダクタンス部品。
- 請求項7において、上記インダクタンス発生部は、平板形状を有することを特徴とするインダクタンス部品。
- 請求項7において、上記インダクタンス発生部は、複数枚の平板形状の導体を積層してなることを特徴とするインダクタンス部品。
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