JP4833880B2 - 積層フィルムおよびシュリンクラベル - Google Patents

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Description

本発明は、層間強度を向上させた、異種積層フィルムに関する。詳しくは、接着層を介さずに、ポリスチレン系樹脂からなるフィルム層とポリエステル系樹脂からなるフィルム層が積層され、なおかつ、優れた層間強度を有する積層フィルムに関する。
現在、プラスチックフィルムの分野においては、フィルムに様々な異なる機能を付与する目的で、異なる素材を積層した異種積層フィルムが広く用いられている。例えば、シュリンクラベルなどのプラスチックラベルの分野においては、収縮加工特性の最適化や収縮性と耐薬品性の両立などを目的として、ポリスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂の異種積層フィルムが検討されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、上記のポリスチレン系樹脂からなる樹脂層(フィルム層)とポリエステル系樹脂からなる樹脂層は、通常、樹脂層同士の層間接着性が低いため、接着剤や両層に親和性の高いポリマーによる接着層を介して積層することが一般的であった。このため、生産工程が複雑化し、生産性が低下することが問題となっていた。
特開昭61−41543号公報
本発明の目的は、ポリスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂の異種ポリマーの積層フィルムにおいて、接着層を設けなくとも、高い層間強度を発揮する積層フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の溶融粘度の関係にあるポリスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂をそれぞれ主成分とするフィルム層を積層させることによって、接着剤などによる接着層を設けなくとも優れた層間強度を有する異種積層フィルムを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ポリ乳酸系重合体を主成分とし、かつポリブチレンサクシネート及び/又はポリブチレンサクシネートアジペートであるポリ乳酸系重合体以外のポリエステル系樹脂を含むフィルム層(A層)と、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIS)、又はスチレン/ブタジエン/アクリルブレンドポリマー(St/Bd/Ac)であるポリスチレン系樹脂を主成分とするフィルム層(B層)を少なくとも1層ずつ有し、A層とB層が他の層を介さずに直接積層されている積層フィルムであって、A層を構成する樹脂組成物(A層樹脂)とB層を構成する樹脂組成物(B層樹脂)の190℃における溶融粘度(キャピラリーレオメータ法、剪断速度1000秒-1)の差の絶対値が396Pa・s以下であり、A層樹脂とB層樹脂の180〜240℃における温度−溶融粘度直線の傾きの差の絶対値が6.14Pa・s/℃以下であることを特徴とする積層フィルムを提供する。
さらに、本発明は、A層の両側にB層を有する前記の積層フィルムを提供する。
さらに、本発明は、A層中の前記ポリ乳酸系重合体の含有量が50〜90重量%であり、A層中の前記ポリ乳酸系重合体以外のポリエステル系樹脂の含有量が10〜50重量%である前記の積層フィルムを提供する。
さらに、本発明は、前記ポリ乳酸系重合体の重量平均分子量が5000〜10万であり、前記ポリ乳酸系重合体以外のポリエステル系樹脂の重量平均分子量が5000〜10万である前記の積層フィルムを提供する。
さらに、本発明は、前記ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が5000〜10万である前記の積層フィルムを提供する。
また、本発明は、前記の積層フィルムを用いたシュリンクラベルを提供する。
本発明のシュリンクラベルは、接着層を介さずにポリエステル系樹脂フィルム層とポリスチレン系樹脂フィルム層を積層するため、生産性が高い。なおかつ、層間強度が高く、使用時などにフィルム層同士の層間剥離によるトラブルが生じないため有用である。
以下に、本発明の積層フィルムについて、さらに詳細に説明する。
本発明の積層フィルムは、ポリエステル系樹脂を主成分とするフィルム層(以下、A層と称する)、および、ポリスチレン系樹脂を主成分とするフィルム層(以下、B層と称する)を少なくとも1層ずつ有する。なお、本願にいう「主成分とする」とは、特に限定がない限り、それぞれのフィルム層中の含有量が、フィルム層の総重量に対して50重量%以上であることをいい、より好ましくは60重量%以上であることをいう。また、本願にいう「A層(B層)樹脂」とは、A層(B層)を構成する全成分(樹脂成分、樹脂以外の添加剤成分も含む組成物)をさす。
[A層(ポリエステル系樹脂層)]
本発明のA層はポリエステル系樹脂を主成分としてなる。A層樹脂として用いられるポリエステル系樹脂は、後述の溶融粘度の関係を満たすものであれば、特に限定されず、脂肪族ポリエステル系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂のいずれであってもよく、または、これらの混合物であってもよいが、溶融粘度特性の観点からは、脂肪族ポリエステル系樹脂が特に好ましい。
上記ポリエステル系樹脂の種類は、本発明の積層フィルムの用途および目的によって適宜選択することができる。中でも、例えば、ポリエステル系樹脂として、植物由来原料であるポリ乳酸系重合体を用いた積層フィルムは、フィルム製造における環境負荷を低減することができるため、環境保護の観点で有用である。本発明のA層がポリ乳酸系重合体を主成分とする場合、A層はポリ乳酸系重合体のみから構成されていてもよいが、ポリ乳酸以外の他のポリエステル樹脂を含んでいてもよく、層間接着性向上や回収原料を使用する観点から、B層に用いられるポリスチレン系樹脂を少量含んでいてもよい。また、その他の添加剤を含んでいてもよい。
本発明のA層に用いられるポリ乳酸系重合体は、乳酸(D−乳酸、L−乳酸、DL−乳酸、又はこれらの混合物)を単量体成分とする重合体を意味し、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸又はラクトン類との共重合体、或いは乳酸と他のジカルボン酸類、及び/又は、ジオール類との共重合体も含まれる。他のヒドロキシカルボン酸として、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸などが挙げられる。ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが例示される。また、ジカルボン酸としては、各種の脂肪族(飽和及び不飽和)ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。ジオール成分としては、各種の脂肪族ジオールの他脂環式ジオールなどが例示される。これらのヒドロキシカルボン酸類、ラクトン類、ジカルボン酸、或いはジオール類は、乳酸とモノマー状態で混合され、ランダム共重合体としてポリマー中に導かれても良いし、事前にポリエステルとして重合されたオリゴマー、或いはプレポリマーとして乳酸とブロック共重合体を形成する形でポリマー中に導かれても良い。
上記ポリ乳酸系重合体を構成する乳酸の光学異性体の組成比(D体とL体の含有率比)は、要求される物性によっても異なり、特に限定されないが、結晶化度制御の観点から、全乳酸成分に対するD−乳酸の割合が1〜20重量%(好ましくは1〜15重量%)であるか、又は全乳酸成分に対するL−乳酸の割合が1〜20重量%(好ましくは1〜15重量%)であることが好ましい。中でも、全乳酸成分に対するD−乳酸の割合が1〜20重量%の場合がより好ましい。
ポリ乳酸系重合体を構成する全単量体に占める乳酸の割合は、一般に50モル%以上、好ましくは65モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上であり、例えば100モル%であってもよい。ポリ乳酸系重合体は単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。例えば、L−乳酸とD−乳酸との比率が異なるポリ乳酸系重合体を2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリ乳酸系重合体は、例えば、トウモロコシや芋類などから得られたデンプンを原料として製造された乳酸を重合して製造する。重合法としては、特に限定されず、縮重合法、開環重合法等の公知の方法を採用できる。例えば、縮重合法では、乳酸、又は乳酸と他の単量体成分とを直接脱水縮合することにより任意の組成を有するポリ乳酸系重合体を得ることができる。また、開環重合法では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、適当な触媒の存在下で重合させることにより任意の組成のポリ乳酸系重合体を得ることができる。
ポリ乳酸系重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、機械特性および溶融粘度の観点から、通常5000〜10万、好ましくは1万〜5万程度である。また、分子量が小さすぎると機械物性や耐熱性が劣り、分子量が大きすぎると成形加工性が低下する。
本発明のA層の主成分としてポリ乳酸系重合体を用いる場合の、A層中におけるポリ乳酸系重合体の含有量は、溶融粘度を本発明の好ましい範囲に制御する観点から、A層の全重量に対して、50〜100重量%であって、良好な収縮性を得るためには、好ましくは60〜90重量%である。なお、バイオマスプラの観点からは、ポリ乳酸系重合体は、積層フィルム全体に対して、25重量%以上含まれていることが好ましく、より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
本発明のA層には、上記ポリ乳酸系重合体に加えて、ポリ乳酸系重合体以外の他のポリエステル系樹脂が含まれていてもよい。他のポリエステル系樹脂としては、脂肪族ポリエステル系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂のいずれであってもよく、または、これらの混合物であってもよい。中でも、好ましくは、脂肪族ポリエステル系樹脂である。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂は、脂肪族又は脂環式ジオール成分と脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分との縮重合、脂肪族又は脂環式ヒドロキシカルボン酸の縮重合、ラクトン類の開環重合、又はこれらの組み合わせにより製造される。各単量体成分は複数種組み合わせて用いることもできる。脂肪族又は脂環式ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール;ジエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール;1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオールなどが例示される。脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。脂肪族又は脂環式ヒドロキシカルボン酸及びラクトン類としては、前記例示のものを使用できる。脂肪族ポリエステル系樹脂を加えることにより、ポリ乳酸系重合体単独の場合に比べ、押出適性および成形性が向上する。
上記の脂肪族ポリエステル系樹脂においては、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸成分の一部(例えば0.1〜50モル%程度)を芳香族ジカルボン酸成分で置き換えてもよい。このようにして得られるポリエステル(芳香族脂肪族ポリエステル)をポリ乳酸系重合体に添加して得られるフィルムは、耐衝撃性に特に優れ、熱収縮させた後にも破断しにくいという特徴を有する。前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用できる。
前記脂肪族ポリエステル系樹脂の代表的な例として、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシ酪酸などが挙げられる。中でも、PBS、PCL、及びこれらの混合物などが好適に利用される。
脂肪族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、機械特性および溶融粘度の観点から、5000〜10万が好ましく、より好ましくは1万〜5万である。
A層に脂肪族ポリエステル系樹脂を含有させる場合、A層中の含有量は、溶融粘度を本発明の好ましい範囲に制御する観点から、10〜50重量%が好ましく、より好ましくは10〜40重量%である。また、脂肪族ポリエステルの含有量が50重量%を超えると、透明性が低下する場合がある。
芳香族ポリエステル系樹脂としては、芳香環を構造単位に含むポリエステルであればよく、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸を含むジカルボン酸と、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール等のジオールの縮合反応による重合体、共重合体またはこれらの混合物が挙げられる。具体的には、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、さらに1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を共重合成分として用いたCHDM共重合PET、酸成分としてアジピン酸やイソフタル酸を加えた酸変性PET、ジオール成分としてジエチレングリコールやネオペンチルグリコールを加えたPETが、コスト、生産性等の観点で、特に好ましい。上記CHDMの共重合の割合はエチレングリコールに対して10〜40モル%が好ましく、さらに好ましくは15〜20モル%である。上記の割合でCHDMを共重合させることによって、ポリエステル系樹脂が非晶性となるため、層間の密着性が高くなるため好ましい。
また、本発明のA層は、上記のように、ポリ乳酸系重合体を主成分とする場合の他、上記に挙げたような脂肪族ポリエステル系樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂や芳香族ポリエステル系樹脂を主成分とする場合であってもよい。
本発明のA層に用いられるポリエステル系樹脂としては、既存品を用いることも可能であり、例えば、三井化学(株)製「レイシア 280、400、440」、ネイチャーワークス社製「ネイチャーワークス」(以上、ポリ乳酸系重合体);昭和高分子(株)製ポリブチレンサクシネート「ビオノーレ 1003、1903」、昭和高分子(株)製ポリブチレンサクシネートアジペート「ビオノーレ 3003」、三菱化学(株)製ポリブチレンサクシネート「GS−Pla」(以上、脂肪族ポリエステル系樹脂);三菱化学(株)製PET「ノバペックス」、三菱レイヨン(株)製PET「ダイヤナイト」、Eastman Chemical社製CHDM共重合PET「EasterCopolyester」、「Embrace」(以上、芳香族ポリエステル系樹脂)等が溶融粘度を本発明の好ましい範囲に制御する観点から好ましく例示される。
本発明のA層には、ポリ乳酸系重合体及び他のポリエステル系樹脂以外に他の樹脂成分、例えば、脂肪族ポリエステルアミド、脂肪族ポリエステルエーテル、脂肪族ポリエステルカーボネートなどの生分解性樹脂などを少量(例えば、A層樹脂に対して、3〜20重量%程度)添加してもよい。これらの樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
また、A層がB層を両側に有する中心層として用いられる場合(例えば、B/A/B型の2種3層構成の場合など)には、A層とB層の接着性を向上する目的で、または低コスト化や産業廃棄物削減の観点から、本発明の作用又は効果を損なわない範囲で、回収原料を添加することが好ましい。ここで、回収原料とは、製品化の前後やフィルムエッジなどの非製品部分、中間製品から製品フィルムを採取した際の残余部分や規格外品などのフィルム屑、ポリマー屑からなるリサイクル原料である(ただし、本発明の積層フィルムの製造より生じたものに限る)。このため、回収原料を含む場合には、A層にはB層に用いられるポリスチレン系樹脂を含有する。この場合、回収原料の添加量は、透明性の観点などから、A層の総重量に対して、10〜40重量%が好ましく、より好ましくは20〜30重量%である。添加量が10重量%未満では押出適性、成型性向上の効果が得られない場合があり、40重量%を超えると透明性が低下する場合がある。なお、回収原料は中心層に用いられることが好ましいため、B層が中心層となる場合には、B層に回収原料を添加することが好ましい。
本発明のA層は、必要に応じてその他の添加剤、例えば、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等を含んでいてもよい。
[B層(ポリスチレン系樹脂層)]
本発明のB層はポリスチレン系樹脂を主成分としてなる。B層に用いられるポリスチレン系樹脂は、後述の溶融粘度の関係を満たすものであれば、特に限定されず、構成モノマーとして、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン系単量体を1種又は2種以上含む樹脂であれば特に限定されない。
このようなポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体である一般ポリスチレン(GPPS)、スチレン系単量体の単独又は共重合体;ポリスチレンと合成ゴム(例えば、ポリブタジエンやポリイソプレン等)の混合物、合成ゴムにスチレンをグラフト重合させた高衝撃性ポリスチレン(HIPS);スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体などに代表される、スチレン等のスチレン系単量体とブタジエンやイソプレン等のジエン系単量体(共役ジエン)からなる共重合体(特に、ブロック共重合体)であるスチレン−共役ジエン共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体などの共重合体であるスチレン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン−共役ジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体;スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体との共重合体の連続相中にゴム状弾性体を分散させ、該ゴム状弾性体に前記共重合体をグラフト重合させた透明・高衝撃性ポリスチレン(グラフトTIPS)等が挙げられる。
上記スチレン−共役ジエン共重合体に用いられる共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、クロロプレンなどが挙げられる。中でも、特に好ましくは、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを用いたスチレン−ブタジエン共重合体である。また、共重合の形態としては、特に限定されないが、ブロック共重合体が好ましく、スチレンブロック(S)−共役ジエンブロック(D)型、S−D−S型、D−S−D型、S−D−S−D型等が挙げられる。また、スチレン−共役ジエン共重合体において、スチレン含有量は55〜95重量%(共役ジエン含有量:5〜45重量%)程度が好ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体としては、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体が好ましい。スチレン−ブタジエンブロック共重合体において、スチレン含有量は、65〜90重量%(ブタジエン含有量:10〜35重量%)が好ましく、より好ましくは75〜88重量%(ブタジエン含有量:12〜25重量%)である。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のメルトフローレート(MFR)(JIS K 7210 :温度200℃/荷重49N)は、1〜20g/10分が好ましく、より好ましくは3〜10g/10分である。
上記スチレン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体に用いられる重合性不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル(特に、(メタ)アクリル酸C1-10アルキルエステル);フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチルなどのフマル酸モノ又はジエステル;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどのマレイン酸モノ又はジエステル;イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルなどのイタコン酸モノ又はジエステルなどが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸メチル及びメタクリル酸メチルは透明性に優れているため好ましく用いられる。また、アクリル酸ブチルやメタクリル酸ブチルなどの炭素数4以上(例えば、炭素数4〜10程度)のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは自然熱収縮率(25〜35℃で保管したときの収縮率)の低減に寄与するため好ましい。これらの重合性不飽和カルボン酸エステルは単独で又は2種以上を混合して使用できる。スチレン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体中のスチレン含有量は50〜98重量%が好ましい。より好ましくは60〜95重量%、更に好ましくは70〜90重量%である。なお、ここでいう「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」をさす。
上記スチレン−共役ジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体に用いられる共役ジエン、重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体は前記の化合物が挙げられる。スチレン−共役ジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体中の、スチレン含有量は50〜98重量%、共役ジエン含有量は1〜45重量%、重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体含有量は1〜45重量%が好ましい。より好ましくはスチレン含有量が60〜90重量%、共役ジエン含有量が5〜35重量%、重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体含有量5〜35重量%であり、更に好ましくはスチレン含有量が65〜80重量%、共役ジエン含有が5〜25重量%、重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体含有量が5〜25重量%である。
本発明のB層に用いられるポリスチレン系樹脂としては、溶融粘度を本発明の好ましい範囲に制御する観点から、上記の中でも、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIS)、スチレン/ブタジエン/アクリルブレンドポリマー(St/Bd/Ac)等が特に好ましく例示される。これらのポリスチレン系樹脂は市販品を用いることも可能であり、旭化成ケミカルズ(株)製「アサフレックス 825」、フィリップス(株)製「K−レジン」、電気化学工業(株)「クリアレン」(以上、SBS);旭化成ケミカルズ(株)製「アサフレックス 1100」(以上、SBIS);PSジャパン(株)製「SP100」(以上、St/Bd/Ac)が市場で入手可能である。
本発明のB層に用いられるポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、機械特性および溶融粘度の観点から、5000〜10万が好ましく、より好ましくは1万〜5万である。
[A層樹脂、B層樹脂の溶融粘度特性]
本発明のA層樹脂とB層樹脂の190℃における溶融粘度の差(絶対値)は、850Pa・s以下(例えば、0〜850Pa・s)であり、より好ましくは600Pa・s以下、さらに好ましくは300Pa・s以下である。上記溶融粘度は、キャピラリーレオメータ(例えば、Rosand社製「Twin Capilo」)を用い、JIS K 7199に準拠して測定し、剪断速度1000秒-1の値を用いた。A層樹脂とB層樹脂の溶融粘度の差が850Pa・sを超える場合には、共押出によりA層とB層を積層する場合のA層、B層の流動特性が異なり、これに起因してA層、B層に残留する応力が異なることなどが原因と推測されるが、A層とB層の層間強度が低下する傾向にある。
本発明のA層樹脂とB層樹脂の180〜240℃における温度−溶融粘度直線の傾きの差(絶対値)が10Pa・s/℃以下(例えば0〜10Pa・s/℃)であり、より好ましくは7Pa・s/℃以下、さらに好ましくは5Pa・s/℃以下である。上記温度−溶融粘度直線の傾きは溶融粘度の温度依存性を表し、測定手法および剪断速度は前記溶融粘度と同じである。溶融粘度の温度依存性の差が10Pa・s/℃よりも大きい場合には、溶融押出工程の温度変化に対するA層樹脂とB層樹脂の流動挙動が異なってくるため、たとえ190℃における溶融粘度が近い場合であっても、共押出において、A層とB層の流動特性などが異なるため、層間強度が低下する。
ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂を共押出などにより積層しても高い層間強度を得られない傾向にあったが、これは一般的にポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂の溶解度パラメータ(SP)値が異なり相溶性が悪いためであると考えられていた。しかしながら、本発明においては、SP値の異なるポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂であっても、上記のように、共押出の押出温度領域における溶融流動特性の近い組み合わせを選択することによって、接着層を設けなくても、優れた層間強度を得られることがわかった。これは、異種ポリマー間の積層において、ポリマー同士の相溶性が層間強度に及ぼす影響よりも、積層時の流動特性の違いが及ぼす影響の方が大きいためであると考えられる。即ち、共押出時の流動特性が大きく異なるポリマーを積層する場合には、押出後の積層フィルムのポリエステル系樹脂層とポリスチレン系樹脂層の分子鎖の配向度合いなどが大きく異なるためフィルム層間に歪みが生じており、後に熱や延伸が加わった際に剥離しやすくなるものと推定される。
本発明のA層樹脂の190℃における溶融粘度(絶対値)は、特に限定されないが、200〜1125Pa・sであり、さらに好ましくは250〜750Pa・sである。また、B層樹脂の190℃における溶融粘度(絶対値)は、特に限定されないが、50〜500Pa・sであり、さらに好ましくは110〜330Pa・sである。溶融粘度が上記範囲を超える場合には、流動性などの押出特性が悪く、口金スジが発生したり、積層厚みが不均一となる場合がある。また、上記範囲を下回る場合には、粘度が低すぎて、シート化や均一積層が困難となる場合がある。溶融粘度は分子量などによって制御することができる。
本発明のA層樹脂の180〜240℃における温度−溶融粘度直線の傾き(絶対値)は、特に限定されないが、0〜15Pa・s/℃であり、さらに好ましくは0〜9Pa・s/℃である。また、B層樹脂の180〜240℃における温度−溶融粘度直線の傾き(絶対値)は、特に限定されないが、0〜10Pa・s/℃であり、さらに好ましくは0〜7Pa・s/℃である。温度−溶融粘度直線の傾き、即ち、溶融粘度の温度依存性が上記範囲より大きい場合には、温度に敏感で、制御が困難な場合がある。これら溶融粘度の温度依存性は、異なる溶融粘度を有する材料のブレンドなどによって制御することができる。
[積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、前述のA層およびB層を少なくとも1層ずつ有する。A層とB層に用いる樹脂の組み合わせは、それぞれ上述のA層樹脂、B層樹脂の中から、上述した溶融粘度や溶融特性の温度依存性を満たすように選択することができる。中でも、シュリンクフィルムとして用いる時には、B層としてSBS及び/又はSBISを主成分とし、A層をポリ乳酸系重合体やポリ乳酸系重合体とPBSの混合ポリマーを主成分とすることが好ましい。なお、グリーンプラの観点からは、ポリ乳酸系重合体、PBS、PBSAなどの生分解性樹脂を、フィルム全体の50重量%以上含むことが好ましい。
本発明の積層フィルムの積層方法としては、公知の方法を用いることが可能であるが、本発明のA層とB層は接着層を介さなくても高い層間強度を発揮できることから、接着層を介さずに積層され、例えば共押出が好ましい。
上記共押出の一般的方法は、それぞれ所定の温度に設定した複数の押出機にA層原料、B層原料を投入し、Tダイ、サーキュラーダイなどから共押出する方法である。この際、マニホールドや合流ブロックを用いて、所定の積層構成とすることが好ましい。また必要に応じて、ギアポンプを用いて供給量を調節してもよく、さらにフィルターを用いて、異物を除去するとフィルム破れが低減できるため好ましい。なお、押出温度は、用いるA層原料、B層原料の種類によっても異なり、特に限定されないが、A層原料の成型温度領域とB層原料の成型温度領域とが近接していることが好ましく、例えば、ポリ乳酸系重合体の場合は180〜220℃が好ましく、ポリスチレン系樹脂の場合は180〜240℃が好ましい。上記共押出したポリマーを、冷却ドラムなどを用いて急冷することにより、未延伸積層フィルム(シート)を得ることができる。
本発明の積層フィルムの積層構成としては、A層樹脂、B層樹脂の種類や用途によっても異なり、特に限定されないが、A/Bの2種2層構成やB/A/B、A/B/Aの2種3層構成が好ましい。中でも、例えば、A層樹脂としてポリ乳酸系重合体を主成分とする樹脂を用いる場合には、耐溶剤性やシュリンクラベルとして用いる際のインキ追従性向上等の観点から、B/A/B2種3層構成が好ましい。なお、例えば、B/A/Bの2種3層構成とする場合の2つのB層は、全く同じフィルム層であってもよいが、ポリエステル系樹脂が主成分であれば異なる組成であってもよい。また、本発明の積層フィルムは、A層とB層が直接積層された積層フィルムを含んでおれば、それ以外の他の層を有していてもよく、例えば、印刷インキ層/B層/A層/B層などの積層構成であってもよい。
本発明の積層フィルムは、用途に応じて、無配向であってもよいし、1軸又は2軸に配向したフィルムであってもよいが、特に延伸されたときにも層間剥離しにくいという点で、延伸により1軸又は2軸に配向したフィルムであることが好適である。中でも、例えば、本発明の積層フィルムがシュリンクラベルに用いられる場合には、収縮時にも層間剥離しにくいため好適であり、該ラベルに用いるシュリンクフィルムとしては、フィルム中のA層、B層の少なくとも1層ずつが同方向に配向していることが好ましい。A層、B層のどちらか一方だけが配向する場合や、フィルム中の全ての層が無配向の場合には、良好な収縮性を得ることができない。中でも、すべてのフィルム層が配向していることが特に好ましい。配向は1軸配向、2軸配向など特に限定されないが、フィルム幅方向(ラベルを筒状にした場合に周方向となる方向)に強く配向した、実質的に幅方向の1軸配向が好ましい。また、フィルムの長手方向(幅方向と直交する方向)に強く配向した実質的に長手方向の1軸配向フィルムであってもよい。
上記1軸配向、2軸配向などの配向フィルムは、未延伸積層フィルムを延伸することにより作製できる。延伸としては、所望の配向に応じて選択でき、長手方向(縦方向;MD方向)および幅方向(横方向;TD方向)の2軸延伸でもよいし、長手、または、幅方向の1軸延伸でもよい。また、延伸方式は、ロール方式、テンター方式、チューブ方式の何れの方式を用いてもよい。延伸条件としては、用いるA層樹脂、B層樹脂の種類によっても異なり、特に限定されないが、一般的には70〜110℃の範囲で、1.01〜8倍程度の倍率で行うことが好ましい。例えば、ポリ乳酸系重合体を主成分とするA層を有するシュリンクフィルム用途の積層フィルムの場合には、80〜110℃程度の温度で、必要に応じて長手方向に例えば1.01〜1.5倍(好ましくは1.05〜1.3倍)程度に延伸した後、幅方向に2〜8倍(好ましくは3〜6倍)程度延伸することが好ましい。
本発明の積層フィルムの厚みは、用途に応じて異なり、特に限定されないが、一般的に10〜150μmが好ましい。例えば、シュリンクラベル用途の場合には、10〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは30〜60μmである。
また、本発明のA、B層の厚みは、A層樹脂及びB層樹脂の種類、積層構成、積層フィルムの用途などにより異なり、特に限定されないが、一般的には4〜80μmが好ましい。
例えば、積層フィルムが、ポリ乳酸系重合体を主成分とするA層とSBS樹脂を主成分とするB層からなるシュリンクフィルムである場合には、A層厚みは5〜60μmが好ましく、より好ましくは15〜40μmである。B層の厚みは4〜40μmが好ましく、より好ましくは10〜20μmである。また、A層(フィルム中の全てのA層厚みの総和)に対するB層(フィルム中の全てのB層厚みの総和)の厚み比(A層/B層)は、80/20〜20/80が好ましい。上記範囲に対して、A層が厚い場合には、熱収縮速度が速く加工性が低下したり、熱収縮応力が小さく印刷層の追従性が劣ったりして生産性が低下する場合がある。また、上記範囲に対して、B層が厚い場合には、熱収縮速度の低下や、加工温度の上昇により、相対的にみて生産性が低下する側に生産条件が移動する。また、環境への負荷も相対的にみて大きくなる。
本発明の積層フィルムにおけるA層とB層は優れた層間強度を有する。A層とB層の間の層間強度は、2.5(N/20mm)以上が好ましく、より好ましくは3.5(N/20mm)以上、さらに好ましくは4.0(N/20mm)以上である。層間強度が2.5(N/20mm)未満の場合には、加工工程や製品化した後に、フィルム層同士がはがれて、生産性を低下させたり、クレームの原因となる場合がある。
本発明の積層フィルムの用途は、特に限定されないが、シュリンクラベル、インモールドラベル、タックラベル、ロールラベル(巻き付け方式の糊付ラベル)、感熱接着ラベル等のプラスチックラベル;シート成形容器;成形キャップシールなどが挙げられる。
本発明の積層フィルムの好ましい用途の一例として、ポリ乳酸系重合体を主成分とするA層、SBS樹脂などのポリスチレン系樹脂を主成分とするB層を用いたシュリンクラベル用のシュリンクフィルムが挙げられる。生分解性かつ植物由来の材料であるポリ乳酸を用いたシュリンクフィルムは環境保護の観点で有用である反面、ポリ乳酸の固有の性質として、熱収縮が急激に起こるため、熱収縮加工を行う際の収縮挙動の制御が困難であるという欠点を有していた。これに対して、本発明では、熱収縮速度の緩やかなポリスチレン系樹脂を積層することによって、シュリンク加工を行う際に、高い生産性と加工性、美麗な仕上がり性が両立しうるように熱収縮速度を制御することが可能となる。
また、ポリ乳酸系重合体は熱収縮応力が小さいため、単体で用いる場合には、印刷層が厚い場合や無機顔料を多く含む場合など印刷層の剛性が高い場合には、シュリンク時に印刷層がフィルムの熱収縮にうまく追従せず、仕上がりが低下する欠点があった。これに対して、本発明では、B層に熱収縮応力が大きいポリスチレン系樹脂を用いることによって、熱収縮応力が向上し、優れたシュリンク加工追従性が得られる。
本発明の積層フィルムが上記のシュリンクフィルムとして用いられる場合、積層フィルムの90℃10秒(温水処理)における主配向方向(主に延伸処理を施した方向)の熱収縮率は、30%以上が好ましく、より好ましくは40〜85%、さらに好ましくは50〜85%である。熱収縮率が30%未満の場合には、ラベルを容器に熱で密着させる工程において、収縮が十分でないため、容器の形に追従困難となり、特に複雑な形状の容器に対して仕上がりが悪くなることがある。なお、シュリンクフィルム以外の用途として用いられる場合には、用途に応じて上記範囲以外の熱収縮率を適宜選択できる。
本発明の積層フィルムが透明フィルムとして用いられる場合、積層フィルムの透明性(ヘイズ値:JIS K 7105)は、10以下が好ましく、より好ましくは5.0以下である。ヘイズ値が10を超える場合には、シュリンクフィルムの内側(ラベルを容器に装着した時に容器側になる面側)に印刷を施し、フィルムを通して、印刷を見せるシュリンクラベルの場合、製品とした際に、印刷が曇り、装飾性が低下することがある。ただし、ヘイズが10を超える場合であっても、フィルムを通して印刷を見せる上記用途以外の用途においては十分に使用可能である。
本発明の積層フィルムが上記のシュリンクフィルムとして用いられる場合、積層フィルムの圧縮強度(厚み40μm:JIS P 8126)は、2N以上が好ましく、より好ましくは3.5N以上、さらに好ましくは5N以上である。なお、圧縮強度が2N未満の場合には、フィルムの腰が弱くなり、円筒状にしたシュリンクラベルを、容器に装着する工程でラベルが挫屈しやすくなる。
本発明の積層フィルムが上記のシュリンクフィルムとして用いられる場合、積層フィルムの保存安定性(自然収縮率:30℃30日間経過したときの収縮率)は、2%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5%以下、さらに好ましくは1%以下である。フィルムの自然収縮率が2%を超える場合には、ラベルを製造したのち、加工までに保管する間に、大きな変形(収縮)を起こすため、その後の加工が困難となり、生産性が低下したり、容器等への装着不良が生じ、クレームの原因となったりする。
本発明の積層フィルムが上記のシュリンクフィルムとして用いられる場合、積層フィルムの収縮応力(85℃)は、1〜13MPaが好ましく、より好ましくは2〜8MPa、さらに好ましくは2〜5MPaである。収縮応力が1MPa未満の場合には、印刷層のシュリンク加工追従性が低下し、仕上がりが低下する場合がある。13MPaを超えると容器の変形を引き起こしたり、開封時に内容物があふれたりするおそれがある。
[プラスチックラベル(シュリンクラベル)]
本発明の積層フィルムをシュリンクラベルなどのプラスチックラベルとして用いる際には、積層フィルムの少なくとも一方の表面に印刷層(例えば、商品名やイラスト、取り扱い注意事項等を表示した層)が設けられる。印刷層は、印刷インキを塗布することにより形成する。塗布の方法は、積層フィルムの製造工程中(例えば、未延伸または縦1軸延伸後)に塗布を行うインラインコートによって設けてもよいし、フィルム製膜後に塗布を行うオフラインコートによって設けてもよく、特に限定されないが、生産性、加工性などの観点から、公知慣用の印刷手法などによるオフラインコートが好ましい。また、印刷手法としては、慣用の方法を用いることができるが、グラビア印刷またはフレキソ印刷が最も好ましい。印刷層の形成に用いられる印刷インキは、例えば顔料、バインダー樹脂、溶剤、その他の添加剤等からなる。上記バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系、セルロース系、ニトロセルロース系などの樹脂を単独あるいは併用して使用できる。上記顔料としては、酸化チタン(二酸化チタン)等の白顔料、銅フタロシアニンブルー等の藍顔料、カーボンブラック、アルミフレーク、雲母(マイカ)、その他着色顔料等が用途に合わせて選択、使用できる。また、顔料として、その他にも、光沢調製などの目的で、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アクリルビーズ等の体質顔料も使用できる。上記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒や水など通常用いられるものを使用できる。
本発明の印刷層は、特に限定されないが、可視光、紫外線、電子線などの活性エネルギー線硬化性の樹脂層であってもよい。過剰の熱によるフィルムの変形を防ぐ場合などに有効である。例えば、紫外線による硬化の場合、紫外線(UV)ランプ、紫外線LEDや紫外線レーザーなどを用い、波長300〜460nmの紫外線(又は近紫外線)で、照射強度150〜1000mJ/cm2、照射時間0.1〜3秒程度の条件で行うことができる。活性エネルギー線硬化性の印刷層である場合には、印刷インキには、上記の他に、光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤などの光重合開始剤を添加することが好ましい。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アセトフェノン系、アシルフォスフィン系重合開始剤等が挙げられ、光カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、シラノール/アルミニウム錯体、スルホン酸エステル、イミドスルホネートなどが挙げられる。これら光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、印刷インキ全体に対して、0.5〜7重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。さらに、印刷インキには、生産効率を高める観点から、必要に応じて、増感剤を添加してもよい。その場合の増感剤は、例えば、脂肪族、芳香族アミン、ピペリジンなど窒素を環に含むアミンなどのアミン系増感剤;アリル系、o−トリルチオ尿素などの尿素系増感剤;ナトリウムジエチルジチオホスフェートなどのイオウ化合物系増感剤;アントラセン系増感剤;N,N−ジ置換−p−アミノベンゾニトリル系化合物などのニトリル系増感剤;トリ−n−ブチルホスフィンなどのリン化合物系増感剤;N−ニトロソヒドロキシルアミン誘導体、オキサゾリジン化合物などの窒素化合物系増感剤;四塩化炭素などの塩素化合物系増感剤などが挙げられる。増感剤の含有量としては、特に限定されないが、印刷インキ全体に対して、0.1〜5重量%が好ましく、特に好ましくは0.3〜3重量%である。
本発明の積層フィルムをプラスチックラベルに用いる場合には、上記印刷層の他に、例えば、コーティング層、樹脂層、アンカーコート層、プライマーコート層、接着剤層、接着性樹脂層などを設けることができ、不織布、紙、金属薄膜等の層を必要に応じて設けてもよい。
本発明の印刷層の厚みは、特に限定されないが、例えば0.1〜10μm程度である。厚みが0.1μm未満である場合には、印刷層を均一に設けることが困難である場合があり、部分的な「かすれ」が起こったりして、装飾性が損なわれたり、デザイン通りの印刷が困難となる場合がある。また、厚みが10μmを超える場合には、印刷インキを多量に消費するため、コストが高くなったり、均一に塗布することが困難となったり、印刷層がもろくなって、剥離しやすくなったりする。また、印刷層の剛性が高くなり、シュリンク加工時にフィルムの収縮に追従しにくくなる場合がある。
上記本発明の積層フィルムを用いたプラスチックラベル(特にシュリンクラベル)は、例えば、ラベル両端を溶剤や接着剤でシールし筒状にして容器に装着されるタイプの筒状ラベルや、ラベルの一端を容器に貼り付け、ラベルを巻き回した後、他端を一端に重ね合わせて筒状にする巻き付け方式のラベルとして好適に用いることができる。この筒状ラベルのセンターシール強度は、2.5(N/20mm)以上が好ましい。シール強度が2.5(N/20mm)未満の場合には、加工工程や製品化した後に、シール部分がはがれて、生産性を低下させたり、ラベル脱落の原因となったりする。
本発明の積層フィルムを用いたプラスチックラベルは、容器に装着し、ラベル付き容器として用いられる。このような容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳瓶、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。容器の形状としても、円筒状、角形のボトルや、カップタイプなど様々な形状が含まれる。また、容器の材質としても、PETなどのプラスチック製、ガラス製、金属製などが含まれる。
以下に、本発明の積層フィルムを用いたプラスチックラベル(シュリンクラベル)を容器に装着する加工の一例を示すが、製造方法は、これに限定されるものではない。
本発明の積層フィルムを用いたプラスチックラベルは、印刷後、所定の幅にスリットして、ロール状に巻回し、ラベルが長尺方向に複数個連なったロール状物とされた後、加工に用いられる。これらロール状物のひとつを繰り出しながら、フィルムの主延伸方向(例えば幅方向)が円周方向となるように円筒状に成形する。具体的には、長尺状のプラスチックラベルを筒状に形成し、ラベルの一方の側縁部に、長手方向に帯状に約2〜4mm幅で、テトラヒドロフラン(THF)などの溶剤や接着剤(以下溶剤等)を内面に塗布し、筒状に丸めて、該溶剤等塗布部を、他方の側縁部から5〜10mmの位置に重ね合わせて、他方の側縁部外面に接着(センターシール)し、長尺筒状のラベル連続体(長尺筒状ラベル)を得る。なお、ラベル切除用のミシン目を設ける場合は、所定の長さ及びピッチのミシン目を長手方向に形成する。ミシン目は慣用の方法(例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法やレーザーを用いる方法等)により施すことができる。ミシン目を施す工程段階は、印刷工程の後や、筒状加工工程の前後など、適宜選択することができる。
さらに、上記長尺筒状ラベルを切断後、所定の容器に装着し、加熱処理によって、ラベルを収縮、容器に追従密着させることによってラベル付き容器を作製する。具体的にはロール状にされた上記長尺筒状ラベルを、自動ラベル装着装置(シュリンクラベラー)に供給し、必要な長さに切断し、筒状ラベルとした後、該筒状ラベルを内容物を充填した容器に外嵌し、所定温度の熱風トンネルやスチームトンネルを通過させたり、赤外線等の輻射熱で加熱して熱収縮させ、容器に密着させて、ラベル付き容器を得る。上記加熱処理としては、例えば、80〜100℃のスチームで処理する(スチームおよび湯気が充満した加熱トンネルを通過させる)ことなどが例示される。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
(1)溶融粘度(キャピラリーレオメータ法)、温度−溶融粘度直線の傾き(溶融粘度の温度依存性)
Rosand社製キャピラリーレオメータ「Twin Capilo」を用いて、JIS K 7199に準拠して、溶融温度190℃、剪断速度1000秒-1における溶融粘度を測定した。
溶融粘度の温度依存性は、上記と同様にして、溶融温度180℃、200℃、220℃、240℃における溶融粘度(剪断速度1000秒-1)を求め、その最小2乗法による近似直線の傾きをもって、180〜240℃における温度−溶融粘度直線の傾き(溶融粘度の温度依存性)(Pa・s/℃)とした。
A層樹脂とB層樹脂の溶融粘度の差(絶対値)、A層樹脂とB層樹脂の溶融粘度の温度依存性の差(直線の傾きの差)(絶対値)を、以下の基準で評価した。
(溶融粘度の差)
300(Pa.s)以下 : ○
300(Pa.s)より大、850(Pa.s)以下 : △
850(Pa.s)より大 : ×
(温度依存性の差)
5(Pa・s/℃)以下 : ○
5(Pa・s/℃)より大、10(Pa・s/℃)以下 : △
10(Pa・s/℃)より大 : ×
(2)フィルム層間強度(T型剥離)
実施例、比較例で得られた積層フィルム(厚み50μm)を用いて評価を行った。
積層フィルム長手方向(製膜方向)に20mmの幅で、積層フィルム幅方向に長い短冊状のサンプル(160mm(積層フィルム幅方向)×20mm(積層フィルム長手方向))を採取した。以下で、サンプル幅方向とは積層フィルムの長手方向をさす。
サンプルの長辺方向(積層フィルムの幅方向)を測定方向として、下記の条件でT型剥離試験(JIS K 6854−3に準拠)を行い、A層とB層との間の剥離荷重を測定した。
剥離荷重の平均値をもって層間強度(N/20mm)とし、以下の基準で評価した。
4.0N/20mm以上 : 優れた層間強度(◎)
3.5N/20mm以上、4.0N/20mm未満 : 良好な層間強度(○)
2.5N/20mm以上、3.5N/20mm未満 : 使用可能なレベル(△)
2.5N/20mm未満 : 層間強度が劣る(×)
(測定条件)
測定装置 : 島津製作所(株)製オートグラフ(AG−IS:ロードセルタイプ500N)
温湿度 : 温度23±2℃、湿度50±5%RH(JIS K 7000標準温度状態2級)
初期チャック間隔 : 40mm
サンプル幅 : 20mm
試験回数 : 3回
引張速度 : 200mm/分
ストローク: 150mm(破断した場合には中断し、その点までのデータを得た。)
前半削除範囲 : 50mm
感度 : 1
(3)熱収縮率(90℃10秒)
実施例、比較例で得られた積層フィルムから、測定方向(主配向方向:積層フィルムの長手方向または幅方向)に長さ120mm(標線間隔100mm)、サンプルの幅5mmの長方形のサンプル片を作成する。
サンプル片を90℃の温水中で、10秒熱処理(無荷重下)し、熱処理前後の標線間隔の差を読み取り、以下の計算式で熱収縮率を算出する。
収縮率(%) = (L0−L1)/L0×100
0 : 熱処理前のサンプルの寸法(主配向方向:長手方向又は幅方向)
1 : 熱処理後のサンプルの寸法(L0と同じ方向)
主配向方向の収縮率が30%以上のものはシュリンクフィルムとして用いる場合の収縮特性良好(○)、30%未満のものは収縮特性不良(×)と判断した。
なお、実施例では主配向方向は積層フィルムの幅方向であった。
(4)透明性(ヘイズ値)
JIS K 7136に準じて測定を行う。50μm厚みに換算して、以下の基準で評価した。
5.0以下 : ラベル用途として優れた透明性である(◎)。
5.0より大、10以下 : ラベル用途として良好な透明性である(○)。
10より大 : フィルムを通して印刷を見せるタイプのラベル用途としては透明性が不十分である(△)。
(5)フィルム層厚み、印刷層厚み
フィルム厚みは、ダイヤルゲージを用いて測定した。
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、各実施例、比較例(表2)に用いた樹脂の詳細は表1に記載する。また、実施例1〜5および実施例11は「参考例」とする。
実施例1
A層樹脂として、ポリ乳酸樹脂(三井化学(株)製「レイシア H−280」)(PLA1)を用いた。また、B層樹脂として、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共重合体(電気化学工業(株)製「クリアレン431L」:数平均分子量(Mn):13万)(SBS)を用いた。
180℃に加熱した押出機aに、上記PLA1を投入し、180℃に加熱した押出機bには、上記SBSを投入した。上記2台の押出機を用いて、溶融押出を行った。押出機aから押出される樹脂が基層部、押出機bから押出される樹脂が基層部両側の積層部となるように、合流ブロックを用いて合流させ、Tダイより押出した後、キャスティングドラム上で急冷して、積層部(SBS)/基層部(PLA1)/積層部(SBS)の2種3層積層未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムの積層厚み比は、積層部/基層部/積層部=1/1/1であった。
次に、該未延伸フィルムを、延伸温度100℃で、長手(縦)方向に1.3倍、幅(横)方向に4.5倍延伸することにより、主に1軸方向(幅方向)に収縮する2軸延伸積層フィルム(シュリンクフィルム)を得た。フィルムの総厚みは50μm(層厚み比:1/1/1)であった。なお、縦延伸は押出後の未延伸フィルムを巻き取る際に行い、横延伸は二軸延伸機で一方向に延伸して行った。
実施例2〜17
表1、2に示すとおり、A層樹脂、B層樹脂をそれぞれ変更し、実施例1と同様にして、2軸延伸積層フィルム(シュリンクフィルム)を得た。
なお、実施例4、9、10、12〜14、16、17では樹脂の溶融温度を190℃、実施例11では210℃とした。また、実施例3では、延伸温度を110℃とした。
比較例1
表1、2に示すとおり、A層樹脂、B層樹脂として、溶融粘度およびどの温度依存性の大きく異なる樹脂を用いて、実施例1と同様にして、2軸延伸積層フィルム(シュリンクフィルム)を得た。なお、樹脂の溶融温度は190℃とした。
Figure 0004833880
Figure 0004833880
表2に示すとおり、溶融粘度およびその温度依存性が本発明に規定する範囲を満たす、ポリエステル系樹脂およびポリスチレン系樹脂からなる積層フィルム(実施例)は、良好な層間強度を有していた。一方、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂の溶融粘度又はその温度依存性が本願に規定する範囲を外れる場合(比較例)は、十分な層間強度が得られなかった。

Claims (6)

  1. ポリ乳酸系重合体を主成分とし、かつポリブチレンサクシネート及び/又はポリブチレンサクシネートアジペートであるポリ乳酸系重合体以外のポリエステル系樹脂を含むフィルム層(A層)と、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIS)、又はスチレン/ブタジエン/アクリルブレンドポリマー(St/Bd/Ac)であるポリスチレン系樹脂を主成分とするフィルム層(B層)を少なくとも1層ずつ有し、A層とB層が他の層を介さずに直接積層されている積層フィルムであって、A層を構成する樹脂組成物(A層樹脂)とB層を構成する樹脂組成物(B層樹脂)の190℃における溶融粘度(キャピラリーレオメータ法、剪断速度1000秒-1)の差の絶対値が396Pa・s以下であり、A層樹脂とB層樹脂の180〜240℃における温度−溶融粘度直線の傾きの差の絶対値が6.14Pa・s/℃以下であることを特徴とする積層フィルム。
  2. A層の両側にB層を有する請求項1に記載の積層フィルム。
  3. A層中の前記ポリ乳酸系重合体の含有量が50〜90重量%であり、A層中の前記ポリ乳酸系重合体以外のポリエステル系樹脂の含有量が10〜50重量%である請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記ポリ乳酸系重合体の重量平均分子量が5000〜10万であり、前記ポリ乳酸系重合体以外のポリエステル系樹脂の重量平均分子量が5000〜10万である請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 前記ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が5000〜10万である請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層フィルムを用いたシュリンクラベル。
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