JP3722290B2 - 成形繊維状シート、及びフィルターユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解処理が可能で、更に省エネルギーや低騒音が要求される機器に搭載するのに好適な、低い圧力損失で空気中の粉塵が除去できるエレクトレット繊維状シートを、生分解性の形状補強用部材と接合してなる成形繊維状シート、および成形繊維状シートを生分解性の枠材と一体化してなる空気清浄用フィルターユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維状シートの形状を補強する部材として、特許文献1、2に波型等のセパレータや特許文献3に櫛状の分離材を挿入した成形繊維状シートが考案されている。但し、従来の形状補強用部材として使用される分離材が、アルミニウム等の金属およびオレフィン系、ポリアミド系、合成ゴム系、ウレタン系樹脂が使用されており、これらの補強部材は生分解性でないため、たとえ繊維状シート部分が分解したとしても、補強部材が分解しにくいという問題があった。更に、特許文献4では、ホットメルト樹脂をプリーツ形状の頂点に架橋固定した方法が考案されている。但し、ホットメルト樹脂が共重合ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン等の樹脂であり、前記の分離材と同様に生分解性でないという問題を有していた。
【0003】
一方、成形繊維状シートを収納する枠材として、アルミニウム等の金属などの不燃物、オレフィン系、ポリアミド系、合成ゴム系、ウレタン系樹脂が使用されており、これらの枠材は生分解性でないため、たとえ成形繊維状シートが分解したとしても、枠材が分解しにくいという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−290997号公報
【特許文献2】
特開2002−336629号公報
【特許文献3】
特開平9−173748号公報
【特許文献4】
特開昭64−63012号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような現状を考慮して、枠材と成形繊維状シートが一体となっていない場合は、エレクトレット繊維状シートの形状を補強する部材と接合し、両者が生分解性材料からなることにより、低い圧力損失で粉塵除去性能が高い生分解性成形繊維状シートが得られる。この場合、枠材は継続使用し、成形繊維状シートのみを交換することが可能になる。
【0006】
一方、枠材と成形繊維状シートが一体の場合は、成形繊維状シートと枠材の両者が生分解性材料からなることにより、低い圧力損失で粉塵除去性能が高い生分解性空気清浄フィルターユニットが得られる。高性能な特性を有し、環境への負荷を低減することが可能な成形繊維状シートおよび空気清浄用フィルターユニットを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生分解性エレクトレット繊維状シートに、生分解性材料からなる形状補強用部材が接合されていることを特徴とする成形繊維状シートである。
【0008】
また本発明の好ましい実施態様は、生分解性エレクトレット繊維状シートが、プリーツ形状であることを特徴とする成形繊維状シートである。
【0009】
また本発明の好ましい実施態様は、生分解性エレクトレット繊維状シートの形状補強用部材が、樹脂板、ホットメルト樹脂、又は生分解性エレクトレット繊維状シートより剛性の高い繊維状シートからなることを特徴とする成形繊維状シートである。
【0010】
また本発明の好ましい実施態様は、形状補強用部材のホットメルト樹脂が、JIS−K−6863に基づく測定において、軟化点が90℃以上であり、且つ、繊維状シートの融点より10℃以上低いことを特徴とする成形繊維状シートである。
【0011】
また本発明の好ましい実施態様は、形状補強用部材の樹脂板が、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%ee以上であるポリ乳酸を使用したことを特徴とする成形繊維状シートである。
【0012】
また本発明の好ましい実施態様は、生分解性エレクトレット繊維状シートが、脂肪族ポリエステルを主成分とする繊維状シートであることを特徴とする成形繊維状シートである。
【0013】
また本発明は、生分解性エレクトレット繊維状シートに、生分解性材料からなる形状補強用部材が接合されていることを特徴とする成形繊維状シートが、該シートを収納する生分解性の枠材と一体化されていることを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0014】
また本発明の好ましい実施態様は、生分解性エレクトレット繊維状シートが、プリーツ形状であることを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0015】
また本発明の好ましい実施態様は、プリーツ加工された生分解性エレクトレット繊維状シートの形状補強用部材が、樹脂板もくしはホットメルト樹脂からなることを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0016】
また本発明の好ましい実施態様は、形状補強用部材のホットメルト樹脂が、JIS−K−6863に基づく測定において、軟化点が90℃以上であり、且つ、繊維状シートの融点より10℃以上低いことを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0017】
また本発明の好ましい実施態様は、形状補強用部材の樹脂板が、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%ee以上であるポリ乳酸を使用したことを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0018】
また本発明の好ましい実施態様は、生分解性エレクトレット繊維状シートが、脂肪族ポリエステルを主成分とする繊維状シートである特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0019】
また本発明の好ましい実施態様は、生分解性エレクトレット繊維状シートを収納する枠材が、少なくとも2面もしくは4面からなり、生分解性エレクトレット繊維状シートより剛性が高く、且つ樹脂板又は不織布であることを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0020】
また本発明の好ましい実施態様は、樹脂板の枠材が、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%ee以上であるポリ乳酸を使用したことを特徴とする空気清浄用フィルターユニットである。
【0021】
また本発明の好ましい実施態様は、樹脂板の枠材が、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネート又はポリブチレンサクシネートアジペートを重量比で5:1〜1:1で混合したポリマーを使用することを特徴する空気清浄用フィルターユニットである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する生分解性エレクトレット繊維状シートは、脂肪族ポリエステルを主成分とすることが必要である。脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸および/またはポリ乳酸を主体とする熱可塑性樹脂であることが好ましい。ポリ乳酸を主体とする熱可塑性樹脂としては、乳酸にε−カプロラクトンなどの環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪酸、α−ドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸などのα−オキシ酸類、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのグリコール類、コハク酸、セパチン酸などのジカルボン酸類が1種あるいは2種以上共重合されたものを用いることができる。共重合体には、ランダム共重合体および/またはブロック共重合体を用いることができる。また、分子末端にカルボキシル基をもつ化合物でポリマー分子末端をエステル化処理する事が好ましく、このことにより熱成形時の安定性を改善することが可能である。
【0023】
繊維状シートの製造方法や形態は特に限定されないが、繊維は短繊維と長繊維のいずれでもよく、その集合形態として織物、編み物、不織布など種々のものを使用できるが、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布またはフィルムスプリット不織布であることがより好ましい。更に、繊維の断面も円形、三角形、矩形、異形など種々の形状のものを使用できる。繊維径は、100μm以下のものを使用でき、好ましくは0.1〜100μm、特に0.5〜70μmのものが好ましい。製造容易で、かつ空気清浄フィルタとしての使用に適するからである。又、繊維からなるシート状物の目付けとしては、1〜200g/m2のものを使用でき、5〜100g/m2のものが好ましく、10〜50g/m2のものが一層好ましい。低圧損化が可能となり、コスト的に有利だからである。
【0024】
上記繊維状シート、例えば不織布にエレクトレット化する方法としては、コロナ荷電、電界荷電、熱間電界荷電、電子線照射などを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、高帯電量で電荷が安定的に保持されるのであれば他の荷電方法を用いてもよい。コロナ荷電、電界荷電で行う場合は、10kV/cm以上で電界強度が好ましく、15kV/cm以上の電界強度が一層好ましい。電子線照射の場合は、0.1〜1Mrad程度で照射することが好ましい。
【0025】
生分解性エレクトレット繊維状シートの剛性向上として、生分解性シートを積層する方法がある。生分解性シートは、ポリ乳酸系、脂肪族ポリエステル系、ラクトン樹脂、澱粉/ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミノ酸、セルロース等からなる繊維状シート、ネット等の通気性を有する生分解性シートが挙げられる。積層時に接着剤を使用する場合は、生分解性の接着剤を使用することが好ましい。エレクトレット繊維状シートより生分解性シートの方が低融点である場合、融点差を利用して熱ロール、熱エンボス等の接着剤を使用しない熱処理で積層することも可能である。
【0026】
成形繊維状シートは、生分解性エレクトレット繊維状シートを形状保持用部材と接合しており、生分解性繊維状シートの形状は、単板形状、プリーツ形状が挙げられる。
【0027】
生分解性エレクトレット繊維状シートには、長尺シート状のものが好ましく用いられる。エレクトレット化繊維状シートは、その長手方向において適当な間隔をおいて、折り曲げられ、プリーツ形状に成形される。長尺方向において折り曲げられる間隔は任意であり、その用途、エレクトレット繊維状シートの厚み、形状補強用部材に応じて決めることができる。
【0028】
生分解性エレクトレット繊維状シートの形状補強用部材は、生分解性材料からなる樹脂板、樹脂板の成形品、ホットメルト樹脂、生分解性エレクトレット繊維状シートより剛性が高い生分解性繊維状シート等が挙げられる。
【0029】
形状補強用部材の樹脂板は、脂肪族ポリエステルを主成分とすることが効果的であるが、生分解性を有し、樹脂板に相当する強度、加工性を有する材料でも使用可能である。脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸および/又は、ポリ乳酸を主体とする熱可塑性樹脂であることが好ましい。ポリ乳酸を主体とする熱可塑性樹脂としては、乳酸をε-カプロラクトンなどの環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪酸、α−ドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸などのα−オキシ酸類、エチレングリコール、1.4−ブタンジオールなどのグリコール類、コハク酸、セバチン酸などのジカルボン酸類が1種あるいは2種以上共重合されたものを用いることができる。共重合体には、ランダム共重合体および、又は、ブロック共重合体を用いることができる。又、分子末端にカルボキシル基をもつ化合物でポリマー分子末端をエステル化処理することが好ましく、このことにより熱成形時の安定性を改善することが可能である。
【0030】
ポリ乳酸は乳酸の脱水重縮合体である。乳酸の環状二量体であるラクチドを経由すると、容易に高分子量のポリ乳酸が得られる。乳酸には、光学異性体であるL−乳酸およびD−乳酸が存在する。ポリ乳酸は、その分子構造の中に存在するL体およびD体の比率により光学純度が異なり、その結晶性も異なることが知られている。機械的特性については、弾性率や伸度は光学純度依存性がないが、強度は光学純度が低くなるに従い、低くなる傾向にある。又、生分解性についても光学純度が低下するに従い速くなる。鋭意検討した結果、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%ee以上であるポリ乳酸を使用したとき、従来のアルミニウム、木材、ABS樹脂を使用した部材と同等以上の強度を示した。光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が80%ee以上であるポリ乳酸使用することがより好ましい。光学純度が70%ee以下であるならば、その強度は、従来のアルミニウム、木材、ABS樹脂よりも強度が小さくなり、濾材形状を維持させるという本来、枠材、部材が持つ機能を果たすことができない。(%ee:% enantiomeric excess)
【0031】
形状補強用部材の樹脂板の厚みは、生分解性の剛性にも関係するが、0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上である。0.1mm未満の場合は強度不足で、形状補強が不充分の恐れがある。
【0032】
形状補強用部材の樹脂板の形状は、波形状、櫛状、直線状等が挙げられる。生分解性エレクトレット繊維状シートがプリーツ形状の場合、波形に成形したセパレータをプリーツ間に挿入する方法(図1)、櫛状に成形したスタビライザーをプリーツ間に挿入する方法(図2)、直線状の成形したライナーをプリーツ頂点に接着する方法等が挙げられる。一方、生分解性エレクトレット繊維状シートが単板形状の場合、周囲4面もしくは2面に貼り付ける方法、単板形状の大きさ、生分解性エレクトレット繊維状シートの強度に応じて、周囲以外の内部にも貼り付けることができる。生分解性エレクトレット繊維状シートの形状に関わらず、樹脂板を生分解性エレクトレット繊維状シートに貼り付けるには、生分解性接着剤で貼り付けることが好ましい。
【0033】
形状補強用部材の生分解性ホットメルト樹脂は、たとえば、脂肪族ジカルボン酸、或いはその酸無水物、またはそのジエステルと側鎖にアルキル基、またはアルケニル基を有する脂肪族ジカルボン酸、あるいはその酸無水物、またはそのジエステルと脂肪族グリコールとを触媒の存在下で重縮合反応させて生成してなる脂肪族ポリエステルを含む組成物である。この樹脂自体に生分解性を有し、かつ接着性に優れるという特性を有するものである。
【0034】
ホットメルト樹脂の軟化点、粘度等を調整する方法として、たとえば、分子量のコントロール、ならびに使用するワックスの種類選定および混入量の調節等の方法がある。
【0035】
ホットメルト樹脂は、一般にその軟化点よりも20℃以上高い温度で加熱溶融され、塗布時にノズル等より吐出される。このとき、吐出による断熱膨脹効果および繊維シートへの塗布に至るまでの冷却効果により、溶融されたホットメルト樹脂の温度は、塗布にあたって約10〜30℃低下する。
【0036】
そこで、ホットメルト樹脂の軟化点は、生分解性エレクトレット繊維状シートの融点より10℃以上低い温度のホットメルト樹脂を用いれば、繊維シートに塗布された際のホットメルト樹脂の温度を繊維シートの融点より低くすることができ、これによりホットメルト樹脂の塗布による濾材の溶融を防止することができる。
【0037】
ホットメルト樹脂の塗布により形成される形状補強用部材1本当りホットメルト樹脂の量が1〜10g/mが好ましい。1g/m未満の場合、補強用部材の役目が不充分となる。一方、10g/mを越えると、ノズルより吐出されたホットメルト樹脂の表面部は、空気との接触により冷却される。しかし、空気と接触することのない内部は温度低下が少なく、繊維シートの融点より高い温度を維持するようになる。このため、ホットメルト樹脂の塗布時に、繊維状シートが溶融する恐れが生じる。また、このような樹脂量の条件から、線状に塗布する樹脂の幅は、0.5mm以上5mm以下とすることが望ましい。
【0038】
また、ホットメルト樹脂の軟化点が90℃未満である場合、生分解性エレクトレット繊維状シートを溶融することなく塗布を行うことができるものの、得られる成形繊維状シートが耐熱性に劣るため好ましくない。
【0039】
本発明において、150℃でのホットメルト樹脂の溶融粘度は、2000センチポイズ以上20000センチポイズ以下であることが好ましく、より好ましくは3000センチポイズ以上15000センチポイズ以下である。溶融粘度が2000センチポイズ未満である場合、塗布されたホットメルト樹脂は平面状に広がり十分な高さの分離材が得られない。さらに、毛細管現象によりホットメルト樹脂が繊維シートの繊維間に浸透して冷却固化するため、その部分の通気性が失われ圧力損失が高くなる。溶融粘度が20000センチポイズを越える場合には、十分な高さの分離材を得ることができ、圧力損失も小さくすることができるものの、ホットメルト樹脂からなる分離材と繊維シートとの接触面積が小さくなり、繊維状シートから分離材が剥離するという問題が生じる。
【0040】
ホットメルト樹脂の生分解性エレクトレット繊維状シートに塗布する方法は、プリーツ頂点部間をホットメルト樹脂で架橋する方法(図3)、生分解性エレクトレット繊維状シートに一定間隔でホットメルト樹脂をビート状に塗布する方法(図4)等が挙げられる。
【0041】
プリーツ頂点部間をホットメルト樹脂で架橋する方法について、プリーツ高さは100mm以下、好ましくは60mm以下である。また、プリーツの間隔は2〜20mm、好ましくは5〜10mmである。プリーツ間隔が2mm未満の場合、生分解性繊維状シートが相互に密着し易くなる。また、20mmより大きくなると、頂点部間に架橋固定するに当たって、ホットメルト樹脂が固化する間に、自重により、垂れ下がり、プリーツ頂点部のみならず、プリーツ斜面部にも接着し、この部分を加熱することになり、エレクトレット化特性の低下、生分解性エレクトレット繊維状シートの目詰まりを発生する恐れがある。
【0042】
生分解性エレクトレット繊維状シートに一定間隔でホットメルト樹脂をビート状に塗布する方法について、ビート状ホットメルト樹脂同士の間隔が、10〜100mmが好ましく、20〜50mmがより好ましい。10mm未満の場合、繊維状シート同士の接触はビート状ホットメルト樹脂によって確実に防止することができるものの、繊維状シートに占めるホットメルト樹脂の塗布面積が大きくなって通気性が低下する結果、空気清浄フィルタとしての圧力損失の上昇が顕著になる。
一方、100mmを越える場合、使用時に流体が繊維状シートを通過するときの差圧により、隣り合う繊維状シート同士が接触し、圧力損失が上昇する。
【0043】
繊維状シートが折り畳まれる際に谷部となる領域には、ホットメルト樹脂の塗布を行わないことがより好ましい。
【0044】
生分解性エレクトレット繊維状シートより剛性の高い生分解性繊維状シートは、ポリ乳酸系、脂肪族ポリエステル系、ラクトン樹脂、澱粉/ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミノ酸、セルロース等からなる不織布、ネット等の通気性を有する生分解性シートが挙げられる。生分解性繊維状シートの剛軟度は、JISL1096「一般織物試験方法」剛軟性A法に基づく測定において、100mm以上が好ましい。100mm未満の場合、高風圧時に剛性不足により、成形繊維状シートが変形する恐れがある。
【0045】
生分解性エレクトレット繊維状シートに生分解性繊維状シートを積層する方法は、接着剤を使用する場合は、生分解性の接着剤を使用することが好ましい。エレクトレット繊維状シートより生分解性シートの方が低融点である場合、融点差を利用して熱ロール、熱エンボス等の接着剤を使用しない熱処理で積層することも可能である。
【0046】
成形繊維状シートを収納する生分解性の枠材は、成形繊維状シートより剛性が高い材料からなる樹脂板および不織布等が挙げられる。
【0047】
枠材の樹脂板は、脂肪族ポリエステルを主成分とすることが効果的であるが、生分解性を有し、樹脂板に相当する強度、加工性を有する材料でも使用可能である。脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸および/又は、ポリ乳酸を主体とする熱可塑性樹脂であることが好ましい。ポリ乳酸を主体とする熱可塑性樹脂としては、乳酸をε-カプロラクトンなどの環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪酸、α−ドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸などのα−オキシ酸類、エチレングリコール、1.4−ブタンジオールなどのグリコール類、コハク酸、セバチン酸などのジカルボン酸類が1種あるいは2種以上共重合されたものを用いることができる。共重合体には、ランダム共重合体および、又は、ブロック共重合体を用いることができる。又、分子末端にカルボキシル基をもつ化合物でポリマー分子末端をエステル化処理することが好ましく、このことにより熱成形時の安定性を改善することが可能である。
【0048】
ポリ乳酸は乳酸の脱水重縮合体である。乳酸の環状二量体であるラクチドを経由すると、容易に高分子量のポリ乳酸が得られる。乳酸には、光学異性体であるL−乳酸およびD−乳酸が存在する。ポリ乳酸は、その分子構造の中に存在するL体およびD体の比率により光学純度が異なり、その結晶性も異なることが知られている。機械的特性については、弾性率や伸度は光学純度依存性がないが、強度は光学純度が低くなるに従い、低くなる傾向にある。又、生分解性についても光学純度が低下するに従い速くなる。鋭意検討した結果、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%ee以上であるポリ乳酸を使用したとき、従来のアルミニウム、木材、ABS樹脂を使用した部材と同等以上の強度を示した。光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が80%ee以上であるポリ乳酸使用することがより好ましい。光学純度が70%ee以下であるならば、その強度は、従来のアルミニウム、木材、ABS樹脂よりも強度が小さくなり、濾材形状を維持させるという本来、枠材、部材が持つ機能を果たすことができない。(%ee: % enantiomeric excess)
【0049】
ポリ乳酸は、耐衝撃性、耐熱性が低いため、各種成形品の商品化に際して使用環境や用途において制約を受けることがある。ポリ乳酸の対衝撃性を改良する方法としては、ポリエステル系エラストマー、天然ゴム、スチレンブタジエン共重合体をブレンドすることが提案されているが、生分解性という観点からは生分解性プラスチックである、ジオールおよびジカルボン酸からなる脂肪族ポリエステルであるポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートは不透明ながらも弾性率が比較的低く耐衝撃性に優れている。これらとポリ乳酸とのブレンド体は透明性が失われるが、ポリ乳酸の高い弾性を生かしつつ対衝撃性を改良することが可能である。鋭意検討した結果、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネート又はポリブチレンサクシネートアジペートを重量比で5:1〜1:1で混合したポリマーを、濾材を収納する枠材、及び濾材を補強する部材として使用したとき、従来のアルミニウム、ABS樹脂、木材を使用した部材と同等以上の強度を示した。より好ましくは、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネート又はポリブチレンサクシネートアジペートを重量比で4:1〜2:1で混合したポリマーを、濾材を収納する枠材、及び濾材を補強する部材として使用することである。ポリ乳酸の重量比が80%より大きい、又は、66%より小さいならば、その強度は、従来のアルミニウム、木材、ABS樹脂を使用した枠材よりも強度が小さくなり、生分解性エレクトレット繊維状シート形状を維持させるという本来、枠材が持つ機能を果たすことができない。
【0050】
枠材の樹脂板の厚みは、生分解性の剛性にも関係するが、0.5mm以上、より好ましくは1mm以上である。0.5mm未満の場合は強度不足で、枠材による形状保持が不充分の恐れがある。
【0051】
枠材の樹脂板は、直線状、コの字状からなり成形繊維状シートの少なくとも2面、4面に貼り付ける必要がある。成形繊維状シートの剛性が高ければ、枠材を2面貼り付けただけで、取り扱い性、フィルターユニット強度に問題が発生しないが、通常、枠材を4面に設置する。樹脂板を成形繊維状シートに貼り付けるには、生分解性接着剤で貼り付けることが好ましい。
【0052】
枠材の不織布は、ポリ乳酸系、脂肪族ポリエステル系、ラクトン樹脂、澱粉/ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミノ酸、セルロース等からなる不織布、ネット等の通気性を有する生分解性シートが挙げられる。樹脂板に相当する強度、加工性を有する材料でも使用可能である。但し、繊維不織布では剛性が低い可能性があり、繊維不織布に生分解性樹脂を塗布し、乾燥することにより、剛性を高くすることができる。枠材に使用できる不織布の剛軟度は、JISL1096「一般織物試験方法」剛軟性A法に基づく測定において、200mm以上が好ましい。200mm未満の場合、高風圧時に剛性不足により、成形繊維状シートが変形する恐れがある。上記同様に枠材に使用できる不織布を成形繊維状シートに貼り付けるには、生分解性接着剤で貼り付けることが好ましい。
【0053】
上記に形状補強用部材、枠材に関して各々記載しているが、形状補強用部材と枠材を同時に形成させる方法として、射出成形による一体成形が挙げられる。単板形状およびプリーツ形状の生分解性エレクトレット繊維状シートを、金型に装着し、溶融樹脂を金型の隙間部に流し込み、冷却固化することで、生分解性エレクトレット繊維状シートと枠材を一体化することができる。この場合、両者を接合する接着剤は不要となる。さらに、上述の形状補強用部材の代わりに、枠部以外に櫛状、直線状の隙間を設ける事で、枠材作製時に、同時に形状補強用部材も成形することが可能である。形状補強用部材のみでも、作製可能である。
【0054】
まず、本実施例で用いたフィルタの試験方法を以下に示す。
【0055】
(捕集効率)
隣り合うプリーツ同士の間隔が5mmとなるよう組込み、JIS B 9908「換気用エアフィルタユニット」、8.1.1項の「粒子捕集試験」に基づき、56m3/minの空気を通過させたときの0.3μmDOP粒子に対する捕集効率を求めた。
【0056】
(圧力損失)
捕集効率の評価と同じサンプルを用い、JIS B 9908「換気用エアフィルタユニット」、8.1.2項の「圧力損失試験」に基づき、56m3/minの空気を通過させたときの圧力損失を求めた。
【0057】
(生分解性)
成形繊維状シート、空気清浄フィルターユニットを100mm×100mm×60mmに作製し、コンポスター(生ゴミ処理機、三井ホーム社製『MAM』)中に入れ、7日後にサンプルの形態(分解の程度)を目視観察し、以下の基準に従って評価した。
○:サンプルの姿が完全になし
△:サンプルの断片あり
×:サンプルの姿が殆ど残っている
【0058】
(耐風圧性)
空気清浄用フィルターユニットを、JIS B 9908記載のフィルターユニット評価装置に装着し、風量を56m3/minの空気を通過させたときの成形繊維状シートの変形を評価した。
【0059】
実施例
以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することはすべて本発明の技術範囲に包含される。
【0060】
[実施例1]
繊維径25μm、目付40g/m2、厚み0.35mm、融点170℃のエンボス加工を施したポリ乳酸製スパンボンド不織布をエレクトレット化し、エレクトレット繊維状シートを得た。該エレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工をした。その各プリーツの間に、形状補強用部材として、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%eeのポリ乳酸からなる厚み0.2mm、波形形状に加工したセパレータを装着した成形繊維状シートを作製した。その後、フィルターユニット枠は、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%eeのポリ乳酸からなる厚み2mmの樹脂枠で、成形繊維状シートの4面を脂肪族ジカルボン酸で接着し、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0061】
[実施例2]
実施例1のエレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工し、そのプリーツの間に、形状補強用部材として、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%eeのポリ乳酸からなる厚み2mm、櫛状形状に加工したスタビライザーを空気が流れる方向の上流側および下流側に各10本を装着した成形繊維状シートを作製した。その後、実施例1のフィルターユニット枠で、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0062】
[実施例3]
実施例1のエレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工し、形状補強用部材として軟化点145℃、溶融粘度5800CPの脂肪族ジカルボン酸のホットメルト樹脂を25.4mm間隔、塗布量1.5g/mでビート状に塗布した成形繊維状シートを作製した。その後、実施例1のフィルターユニット枠で、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0063】
[実施例4]
実施例1のエレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工し、形状補強用部材として、軟化点145℃、溶融粘度5800CPの脂肪族ジカルボン酸のホットメルト樹脂を塗布量7g/mで、空気が流れる方向の上流側および下流側に各10本、プリーツ頂点を架橋した成形繊維状シートを作製した。その後、実施例1のフィルターユニット枠で、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0064】
[実施例5]
形状補強用部材として、繊維径30μm、目付60g/m2、厚み0.4mm、融点170℃のエンボス加工を施したポリ乳酸製スパンボンド不織布に、脂肪族ジカルボン酸を20g/m2を添着加工し、乾燥固化した。この形状補強用部材の剛軟性は150mmであった。この形状補強用部材と実施例1のエレクトレット繊維状シートをエンボス加工で積層した成形エレクトレット繊維状シートを得た。該エレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工し、成形繊維状シートを作製した。その後、実施例1のフィルターユニット枠で、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0065】
[実施例6]
不織布形状の枠材として、繊維径30μm、目付110g/m2、厚み0.7mm、融点170℃のエンボス加工を施したポリ乳酸製スパンボンド不織布に、脂肪族ジカルボン酸を20g/m2を添着加工し、乾燥固化した。この枠材の剛軟性は220mmであった。実施例2の成形繊維状シートの4面を、不織布形状の枠材を脂肪族ジカルボン酸で接着し、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0066】
[実施例7]
実施例5の成形繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工し、射出成形の金型に装着した。その後、光学異性体であるL−乳酸とD−乳酸の光学純度が70%eeのポリ乳酸を溶融し、枠の厚み2mm、形状補強用部材の厚み2mmで、空気が流れる方向の上流側および下流側に各10本の櫛状形状が形成されるように隙間を設置し、その隙間部に溶融樹脂を流し込み、冷却固化し、一体成形による空気清浄用フィルターユニットを作製した。成形繊維状シートは形状補強用部材のみに、樹脂を射出成形して、作製した。
【0067】
[比較例1]
繊維径25μm、目付40g/m2、厚み0.35mm、融点165℃のエンボス加工を施したポリプロピレン製スパンボンド不織布をエレクトレット化し、エレクトレット繊維状シートを得た。該エレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工をした。軟化点107℃、溶融粘度3400CPのエチレン酢酸ビニル共重合のホットメルト樹脂を25.4mm間隔で、塗布量1.5g/mの成形繊維状シートを作製した。
その後、フィルターユニット枠は、ABS樹脂からなる厚み2mmの樹脂枠で、成形繊維状シートの4面をポリエチレンで接着し、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0068】
[比較例2]
実施例1の形状補強用部材の厚みが0.05mm以外は、実施例1と同一の成形繊維状シートおよび空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0069】
[比較例3]
実施例2の形状補強用部材の厚みが0.05mm以外は、実施例2と同一の成形繊維状シートおよび空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0070】
[比較例4]
実施例3の形状補強用部材のホットメルト樹脂間隔が110mm、塗布量が12g/m以外は、実施例3と同一の成形繊維状シートおよび空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0071】
[比較例5]
実施例4の形状補強用部材のホットメルト樹脂塗布量が12g/m以外は、実施例4と同一の成形繊維状シートおよび空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0072】
[比較例6]
形状補強用部材として、繊維径30μm、目付20g/m2、厚み0.15mm、融点170℃のエンボス加工を施したポリ乳酸製スパンボンド不織布に、脂肪族ジカルボン酸を2g/m2を添着加工し、乾燥固化した。この形状補強用部材の剛軟性は70mmであった。この形状補強用部材と実施例1のエレクトレット繊維状シートをエンボス加工で積層した成形エレクトレット繊維状シートを得た。該エレクトレット繊維状シートをプリーツ幅60mmでプリーツ加工をした。
その後、実施例1のフィルターユニット枠で、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0073】
[比較例7]
不織布形状の枠材として、繊維径30μm、目付60g/m2、厚み0.4mm、融点170℃のエンボス加工を施したポリ乳酸製スパンボンド不織布に、脂肪族ジカルボン酸を20g/m2を添着加工し、乾燥固化した。この形状補強用部材の剛軟性は150mmであった。実施例1の成形繊維状シートの4面を、不織布形状の枠材を脂肪族ジカルボン酸で接着し、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0074】
[比較例8]
実施例7の射出成形の樹脂がABS樹脂以外は、実施例7と同一の成形繊維状シートおよび空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0075】
[比較例9]
実施例2成形繊維状シートに、フィルターユニット枠は、ABS樹脂からなる厚み2mmの樹脂枠で、成形繊維状シートの4面をポリエチレンで接着し、空気清浄用フィルターユニットを作製した。
【0076】
上述したフィルタについて、外観および先に説明した方法により捕集効率、圧力損失、耐風圧性を測定した。結果を第1表、第2表に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】
本発明により、単に不織布シートが生分解性をゆうするのでは無く、ユーザーが空気清浄用途で実際に使用する形態において、高性能(低圧力損失,高粉塵除去性能)で且つ生分解性を有し環境への負荷を低減が低い、成形繊維状シート、若しくは空気清浄用フィルターユニットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】波形に成形したセパレータをプリーツ間に挿入する方法。
【図2】櫛状に成形したスタビライザーをプリーツ間に挿入する方法。
【図3】プリーツ頂点部間をホットメルト樹脂で架橋する方法。
【図4】生分解性エレクトレット繊維状シートにホットメルト樹脂をビート状に塗布する方法。
【図5】ホットメルト樹脂をビート状に塗布する方法の製法概略図である。
【符号の説明】
1 :繊維状シート
1’:成形繊維状シート
2 :ホットメルト樹脂の分離材
3 :ホットメルト樹脂
5 :ノズル
6 :プリーツ
7 :プリーツの谷部
Claims (8)
- 生分解性エレクトレット繊維状シートに、150℃での溶融粘度が2000センチポイズ以上20000センチポイズ以下の生分解性ホットメルト材料からなる形状補強用部材が接合されていることを特徴とする成形繊維状シート。
- 生分解性エレクトレット繊維状シートが、プリーツ形状であることを特徴とする請求項1に記載の成形繊維状シート。
- 形状補強用部材のホットメルト材料が、JIS−K−6863に基づく測定において、軟化点が90℃以上であり、且つ、繊維状シートの融点より10℃以上低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の成形繊維状シート。
- 生分解性エレクトレット繊維状シートが、脂肪族ポリエステルを主成分とする繊維状シートであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成形繊維状シート。
- 生分解性エレクトレット繊維状シートに、150℃での溶融粘度が2000センチポイズ以上20000センチポイズ以下の生分解性ホットメルト材料からなる形状補強用部材が接合されていることを特徴とする成形繊維状シートが、該シートを収納する生分解性の枠材と一体化されていることを特徴とする空気清浄用フィルターユニット。
- 生分解性エレクトレット繊維状シートが、プリーツ形状であることを特徴とする請求項5に記載の空気清浄用フィルターユニット。
- 形状補強用部材のホットメルト樹脂が、JIS−K−6863に基づく測定において、軟化点が90℃以上であり、且つ、繊維状シートの融点より10℃以上低いことを特徴とする請求項5又は6に記載の空気清浄用フィルターユニット。
- 生分解性エレクトレット繊維状シートが、脂肪族ポリエステルを主成分とする繊維状シートである特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の空気清浄用フィルターユニット。
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