しかしながら、液晶装置等の電気光学装置は、大画面化の要請に伴って画像表示領域は大型化している。したがって、液晶装置全体のサイズを一定に維持しながら液晶装置の画像表示領域の周辺に位置する他の領域にコンデンサ等の容量を設けるためのスペースを確保することが難しく、電源電位を安定化させるための十分な容量を設けることが困難である設計上の問題点がある。加えて、引回配線が形成された後に別途コンデンサ等の容量を形成する場合には、液晶装置の製造工程が増えることなり、製造コストを増加させてしまうという製造工程上の問題点もある。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、製造工程の増大及び液晶装置の設計の変更を殆ど生じさせることなく、その動作時に駆動回路に供給される電源の電位が変動することを抑制し、高品位で画像を表示できる電気光学装置及びこれを具備した電子機器を提供することを課題とする。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、第1基板と、該第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板上の画像表示領域に、画素電極を夫々有する複数の画素部と、前記画素電極に対向する対向電極と、前記第1基板及び前記第2基板を相互に接着するシール部と、データ線を介して前記画素部を駆動するためのデータ信号を供給し、前記第1基板の第1辺に沿って配置されたデータ線駆動回路部と、走査線を介して前記画素部を駆動するための走査信号を供給し、前記第1基板の第1辺に隣接する第2辺に沿って配置された走査線駆動回路部と、前記シール部に重なるように延びる延在部を含み、電源電位を前記データ線及び走査線駆動回路部にそれぞれ供給する駆動電源線と、前記駆動電源線の延在部と層間絶縁膜を介して重なる配線部を含み、前記対向電極に所定電位を供給する対向電極電位線とを備え、前記駆動電源線の延在部及び前記対向電極電位線の配線部は、それぞれ前記シール部の前記基板の第1辺及び第2辺に沿う領域に重なるように配置されている。
また、前記シール部に重なるように延びる延在部を含み、電源電位を前記走査線駆動回路部に供給する他の駆動電源線を備え、当該他の駆動電源線の延在部は、前記対向電極電位線の配線部と重なるように配置されている。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置によれば、その動作時に駆動電源線に含まれる延在部、対向電極電位線に含まれる配線部、及び層間絶縁膜容量によって電源電位の変動を抑制でき、画素部を駆動するための各種信号を画素部に供給する駆動回路部を安定して駆動できる。
ここで、対向電極電位線は、複数の対向電極に共通電位を供給し、例えば画像信号が供給された画素電極及び共通電位が供給された対向電極間の電位差に応じてこれら電極間に介在する液晶分子の配向が制御され、ちらつき等の表示不良のない高品位の画像が液晶分子の配向に応じて画像表示領域に表示される。
駆動電源線及び対向電極電位線の夫々は、これらの本来の目的である駆動回路部への駆動電位の供給及び対向電極への共通電位の供給を可能とするために、第1基板上における駆動電源線及び対向電極電位線の夫々のレイアウトの制約下で、部分的にシール領域に延びるように形成されている。したがって、駆動電源線のうちシール領域に沿ってこのシール領域に重なるように延びる延在部と、対向電極電位線のうち前記延在部と重なるように前記シール領域に沿って延びる配線部とを例えば一対の容量電極とし、これら延在部及び配線部間に延在する層間絶縁膜を誘電体膜として兼用することによって、別途駆動電源線にコンデンサ等の容量を後付けすることなく、駆動回路部における電源電位を安定化させることが可能である。これにより、電気光学装置を製造するための既存の製造プロセスを増やすことなく、第1基板及び第2基板を接着するために設けられるシール領域に容量を設けることができ、高品位の画像を安定して表示することが可能である。また、コンデンサを後付することなく、容量駆動電源線の耐電圧特性も向上させることが可能である。
尚、駆動回路部において電源電位を安定させるためには、容量の容量値は大きいほど好ましい。したがって、延在部及び配線部は、容量を大きくするために平面的に見てシール領域内で可能な限り互いに重なる面積が大きくなるように形成される。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記シール部は、前記シール領域に設けられた光硬化性樹脂によって形成されており、前記延在部及び前記配線部の夫々は、前記第1基板側から前記光硬化性樹脂に光を照射するための隙間を有していてもよい。
この態様によれば、例えば紫外線(UV光)等の光が、延在部及び配線部の夫々が有する隙間を介して第1基板側からシール領域に塗布された光硬化性樹脂に照射され、第1基板及び第2基板がシール部を介して互いに接着される。これにより、例えば、アルミ配線等の光透過性を有しない駆動電源線及び対向電極電位線をシール領域に延在させた場合でも、十分な容量値を有する容量をシール領域に確保しつつ、光硬化性樹脂を硬化させることが可能である。延在部及び配線部が有する隙間は、シール領域に塗布された光硬化性樹脂に第1基板側から光を照射可能な形状であれば如何なる形状であってもよく、延在部及び配線部の夫々に、例えば複数の矩形状、又は円形状に開口していればよい。尚、延在部及び配線部の夫々が有する隙間は、これら隙間を介して光が透過するように平面的に見て互いに重なるように延在部及び配線部に設けられている。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記延在部及び前記配線部の夫々の形状は、平面的に見て前記シール領域に沿って延びる梯子形状であってもよい。
この態様によれば、延在部及び配線部の夫々が平面的に連続した平板形状、或いはこれに順ずる平面形状を有するように形成されている場合に比べて、延在部及び配線部自体が機械的な応力に対して高い弾性を有していることになる。このような延在部及び配線部によれば、シール領域において応力緩和作用が働き、例えば、アルミニウ材料を用いて形成された延在部及び配線部と層間絶縁膜との間に生じる応力を緩和でき、この応力によって生じる延在部、配線部及び層間絶縁膜間の界面領域で生じるはがれ等の物理的損傷を低減することが可能である。これにより、この態様に係る電気光学装置によれば、装置全体の信頼性を高めることができ、長期間に亘って高品位の画像を表示できる。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記対向電極電位線に電気的に接続された導電部を更に備えており、該導電部は、前記対向電極電位線及び前記対向電極を電気的に接続していてもよい。
この態様によれば、第1基板側に設けられた対向電極電位線から第2基板側に設けられた対向電極に共通電位を供給でき、例えば画素電極及び対向電極間に介在する液晶分子の配向を制御できる。ここで、導電部は、例えばシール領域を避けるように第1基板の周辺領域の設けられており、より具体的には駆動電源線及び第1基板の周辺領域に設けたれた複数の外部回路接続端子から引回された各種配線のレイアウトに制約を設けないように、第1基板の隅に設けられる。導電部は、例えば第2基板に設けられた配線を介して間接的に対向電極と電気的に接続されている。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記駆動回路部は、データ線を介して前記画素部を駆動するためのデータ信号を供給するデータ線駆動回路部と、走査線を介して前記画素部を駆動するための走査信号を供給する走査線駆動回路部とを有しており、前記データ線駆動回路部は、前記周辺領域のうち前記第1辺に沿って延びる領域に配置されており、前記走査線駆動回路部は、前記周辺領域のうち前記第1基板の第1辺に隣接する第2辺に沿って延びる領域に配置されており、前記延在部は、前記シール領域のうち前記第2辺に沿って延びる領域及び前記第1辺に沿って延びる領域のうち少なくとも一方の領域に重なるように延びており、前記駆動電源線は、前記延在部を介して前記データ線駆動回路部及び前記走査線駆動回路部のうち少なくとも一方の回路部に前記電源電位を供給してもよい。
この態様によれば、データ線駆動回路部及び走査線駆動回路部の少なくとも一方の回路部に含まれる、例えばシフトレジスタ等の回路に安定した電位を有する駆動電源を供給でき、高品位の画像表示が可能である。
ここで、駆動電源線は、第1辺に沿って延びる領域及び第2辺に沿って延びる領域に夫々別々の外部回路接続端子から引回され、互いに異なる駆動電源をデータ線駆動回路部及び走査線駆動回路部の夫々に供給してもよい。これら互いに異なる駆動電源を各駆動回路部に供給する場合でもシール領域に容量を設けることができるため、データ線駆動回路部及び走査線駆動回路部の夫々を安定して駆動させることが可能である。
本件の参考発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、第1基板と、該第1基板の基板面に対向するように配置された第2基板と、前記第1基板上の画像表示領域に配列されており、画素電極を夫々有する複数の画素部と、前記画素電極に対向する対向電極と、前記第1基板及び前記第2基板を相互に接着しており、前記画像表示領域の周辺に位置する前記第1基板上の周辺領域のうち前記画像表示領域の周囲に沿って延びるシール領域に設けられたシール部と、前記周辺領域に設けられており、前記画素部を駆動するための各種信号を前記画素部に供給する駆動回路部と、前記シール領域に重なるように互いに異なる層に延在する第1延在部及び第2延在部を含んでおり、前記駆動回路部を駆動するための駆動電源を前記駆動回路部に供給する駆動電源線と、前記第1延在部及び前記第2延在部に重なるとともに前記シール領域に沿って前記第1延在部及び前記第2延在部間に延びる配線部を含んでおり、前記対向電極に所定電位を供給する対向電極電位線と、前記第1延在部と前記配線部との間に延在されており、前記第1延在部と前記配線部とを電気的に絶縁する第1層間絶縁膜と、前記第2延在部と前記配線部との間に延在されており、前記第2延在部と前記配線部とを電気的に絶縁する第2層間絶縁膜とを備える。
本件の参考発明に係る電気光学装置によれば、本発明の第1の発明に係る電気光学装置と同様に、十分な容量値を有する容量をシール領域に設けることができ、別途容量を設けるために既存の製造プロセスを大きく変更することなく、高品位の画像を表示できる。特に、本発明の第2の発明に係る電気光学装置によれば、第1延在部、配線部及び第1層間絶縁膜によって構成される容量と、第2延在部、配線部及び第2層間絶縁膜によって構成される容量とをシール領域に設けることができるため、シール領域という限定された領域内で2つの容量を設けることが可能である。より具体的には、対向電極電位線を共通の容量電極として電気的に互いに並列に接続された2つの容量が製造プロセスを増大させることなくシール領域に設けられていることになる。よって、本発明の2の発明に係る電気光学装置によれば、本発明の第1の発明に係る電気光学装置に比べてシール領域という限られた一定の領域内に大きな容量を設けることができ、より安定した電源電位を各駆動回路部に供給できる。
本件の参考発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記駆動電源線は、前記第1延在部及び前記第2延在部を電気的に接続するように前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜を貫通する接続部を有していてもよい。
この態様によれば、互いに異なる層に延びる第1延在部及び第2延在部が、接続部を介して互いに電気的に接続され、第1延在部及び第2延在部の夫々から電源電位を駆動回路部に供給することが可能である。このような接続部は、例えば第1層間絶縁膜及び第2層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールに導電材料を充填、或いはこのコンタクトホールの側壁に沿って導電膜を形成することによって形成できる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の第1又は第2の発明に係る電気光学装置を具備してなる。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明の第1又は第2の発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下図面を参照しながら、本発明の第1の発明及び第2の発明に係る電気光学装置、及びこれら具備してなる電子機器の各実施形態を説明する。本実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げる。
(第1実施形態)
図1から図6を参照しながら、本発明の第1の発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置1を説明する。
先ず図1及び図2を参照しながら、液晶装置1の全体構成を説明する。図1は、対向基板20側から見た液晶装置1の平面図であり、図2は、図1のH−H´断面図である。
図1及び図2において、液晶装置1は、本発明の「第1基板」の一例であるTFTアレイ基板10、本発明の「第2基板」の一例である対向基板20、シール部52、データ線駆動回路部101、走査線駆動回路部104、及び配線部90を備えている。
対向基板20は、TFTアレイ基板10に対向する対向面側がTFTアレイ基板10の基板面に対向するようにTFTアレイ基板10に配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域95に設けられたシール部52により相互に接着されている。シール部52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール部52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。シール部52が配置されたシール領域95の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
本発明の「駆動回路部」の夫々一例であるデータ線駆動回路部101及び走査線駆動回路部104は、TFTアレイ基板10上における、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に設けられている。
データ線駆動回路101は、TFTアレイ基板10の1辺に沿って設けられた複数の外部回路接続端子102に電気的に接続されている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、画像表示領域10aの図中両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間を電気的に接続するために、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。TFTアレイ基板10及び対向基板20の間には、両基板間の電気的導通を確保するための上下導通端子106が配置されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや各種配線等の上に画素電極9aが、更にその上から配向膜が形成されている。他方、対向基板20上の画像表示領域10aには、液晶層50を介して複数の画素電極9aと対向する対向電極21が形成されている。即ち、夫々に電圧が印加されることで、画素電極9aと対向電極21との間には液晶保持容量が形成される。この対向電極21上には、格子状又はストライプ状の遮光膜23が形成され、更にその上を配向膜が覆っている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
データ線駆動回路101は、後に詳述するようにシフトレジスタ、論理回路及びサンプリング回路を含んで構成されているが、このうち例えばサンプリング回路については、図1中で額縁領域53に覆われる額縁領域内に配置されていてもよい。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、位相差補正回路等の各種回路が形成されていてもよい。これに加えて、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
配線部90は、後に詳細に説明するように、データ線駆動回路部101、走査線駆動回路部104及び画素部70に各種信号を供給するためにTFTアレイ基板10に設けられた複数の配線を含んでいる。
次に図3乃至図6を参照しながら、液晶装置1の主要な構成を説明する。図3は、液晶装置1の電気的な接続構成を示すブロック図である。図4は、図3に示した領域A1内における各種配線の具体的な構成を示す平面図であり、図5及び図6の夫々は、図4のV−V´線断面図、及びVI−VI´線断面図である。尚、図3に加えて図1にも領域A1を示している。
図3において、液晶装置1は、例えば石英基板、ガラス基板或いはシリコン基板等からなるTFTアレイ基板10と対向基板20(ここでは図示せず)とが液晶層を介して対向配置され、画像表示領域10aにおいて区画配列された画素電極9aを含む画素部70の夫々に印加する電圧を制御し、液晶層にかかる電界を画素毎に変調する構成となっている。これにより、両基板間の透過光量が制御され、画像が階調表示される。液晶装置1はTFTアクティブマトリクス駆動方式を採り、TFTアレイ基板10における画素表示領域10aには、マトリクス状に配置された複数の画素電極9aと、互いに交差して配列された複数の走査線2及びデータ線3とが形成され、画素に対応する画素部70が構築されている。尚、ここでは図示しないが、各画素電極9aとデータ線3との間には、走査線2を介して夫々供給される走査信号に応じて導通、非導通が制御されるTFTや、画素電極9aに印加した電圧を維持するための蓄積容量が形成されている。また、画像表示領域10aの周辺領域には、データ線駆動回路部101、走査線駆動回路部104、及び外部回路接続端子102が形成されている。
データ線駆動回路101は、シフトレジスタ51、論理回路55及びサンプリング回路7からなる。シフトレジスタ51は、データ線駆動回路101内に入力される所定周期のX側クロック信号CLX(及びその反転信号CLXB)及びシフトレジスタスタート信号DXに基づいて、各段から転送信号Pi(i=1、・・・、n)を順次出力するように構成されている。
論理回路55は、転送信号Pi(i=1、・・・、n)をイネーブル信号ENB1〜4に基づいて整形し、それを基にして最終的にサンプリング回路駆動信号Si(i=1、・・・、n)を出力する。
本発明の「駆動電源線」の一例を夫々構成する電源線92、93及び本発明の「対向電極電位線」の一例である共通電位線91は、TFTアレイ基板10に形成された配線部90に含まれており、例えばアルミニウム等の低抵抗の導電材料、或いは複数の導電材料からなる多層構造を有している。電源線92、93及び共通電位線91は、これら配線の夫々に対応する外部回路接続端子102に電気的に接続されており、駆動回路部への駆動電源からの電位供給及び対向電極21への所定の共通電位の供給を行う。
なお、対向電極21に供給される電位は一定値であっても良いし、所定の周期で変動する値であってもよく、電気光学装置の駆動方式によって適宜選択することが可能である。
共通電位線91は、対向電極21に供給される共通電位LCCOMを外部回路から受け取る外部接続端子102に電気的に接続されていると共に、後述する容量を構成するように、TFTアレイ基板10上のレイアウトの制約下で部分的にシール領域95に延びるように形成されている。より具体的には、共通電位線91は、本発明の「配線部」の夫々一例を構成する分岐配線91x及び91yを含んでいる。
共通電位線91は、本発明の「導電部」の一例である上下導通端子106に電気的に接続されている。
上下導通端子106は、TFTアレイ基板10の基板面に対して交わる方向に延びており、且つ共通電位線91に電気的に接続されている。上下導通端子106は、TFTアレイ基板10に設けられた共通電位線(対向電極電位線)91から対向基板20側に設けられた対向電極21に共通電位を供給し、画素電極9a及び対向電極21間に介在する液晶分子の配向を制御する。上下導通端子106は、シール領域95を避けるようにTFTアレイ基板10の周辺領域に設けられている。より具体的には駆動電源線92及び93、並びにTFTアレイ基板10の周辺領域に設けられた複数の外部回路接続端子102から引回された各種配線のレイアウトに制約を設けないように、TFTアレイ基板10の隅に設けられる。上下導通端子106は、対向基板20に設けられた配線を介して共通電位線91から間接的に対向電極21に共通電位を供給する。
分岐配線91xは、シール領域95のうちTFTアレイ基板10の第1辺に沿って延びる領域に延在されている。分岐配線91yは、シール領域95のうちTFTアレイ基板10の第2辺に沿って延びる領域に延在されている。即ち、共通電位線91は、分岐配線91x及び91yによって画像表示領域10aを囲むように延びており、シール領域95のサイズに応じた面積を有していることになる。
駆動電源線92及び93は、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104の夫々に供給される駆動電源VSSX及びVSSYを外部回路から受け取る外部接続端子102に電気的に接続されている。加えて、後述する容量を分岐配線91x及び91yの夫々と共に構成するように、TFTアレイ基板10上のレイアウトの制約下で部分的にシール領域95に延びるように形成されている。
より具体的には、駆動電源線93は、データ線駆動回路部101に駆動電源VSSXを供給する分岐配線93xと、走査線駆動回路部104に駆動電源VSSYを供給する93yを含んでいる。分岐配線93x及び93yの夫々は、本発明の「延在部」の一例である。
分岐配線93x及び93yと、分岐配線91x及び91yとの間には、後述するようにこれら分岐配線間を電気的に絶縁するように層間絶縁膜が設けられている。分岐配線93x及び93yの夫々と、分岐配線91x及び91yの夫々とは、誘電体膜として兼用される層間絶縁膜を挟んだ一対の容量電極として機能し、この層間絶縁膜と共に容量を構成する。このように構成された容量は、分岐配線91x、91y、93x、及び93yがシール領域95のサイズに応じた面積を有していることから、この面積に応じた非常に大きな容量値を得ることが可能である。また、分岐配線93x及びデータ線3の夫々を一対の容量電極として容量を構成することも可能である。駆動回路部における駆動電源の電位を安定させるためには、容量の容量値は大きいほど好ましいことから、容量の容量値を大きくするために平面的に見てシール領域95内で可能な限り互いに重なる面積が大きくなるように分岐配線91x、91y、93x、及び93yを形成し、表示性能を高めることができる。より具体的には、例えばシフトレジスタ51における電源電位のふらつきを抑制し、シフトレジスタ51からその後段に配置された論理回路55に所定のタイミングで、且つ所定の波形を有する転送信号Pnを供給でき、転送信号Pnの乱れに起因する画像の乱れを低減できる。
加えて、シール領域95は、TFTアレイ基板10及び対向基板20を相互に接着するシール部52形成するために設けられる領域であるため、画像表示領域10aの周辺領域に別途コンデンサ等の容量を設けるスペースを確保することなく、電源電位の安定化を図ることが可能である。また、共通電位線91、駆動電源線92及び93、並びにこれら配線間に介在する層間絶縁膜は、液晶装置1を構成するための既存の製造プロセスを大きく変更することなく形成できるため、別途コンデンサ等の容量を液晶装置1に後付けする工程を増やすことなく、電源電位を安定化させることが可能である。また、容量が設けることによって、駆動電源線93に電気的に接続されたデータ線駆動回路部101の耐電圧特性も向上させることが可能である。
駆動電源線92は、走査線駆動回路部104に駆動電源VSSYを供給すると共に、本発明の「延在部」の夫々一例である分岐配線92x及び92yを含んでいる。分岐配線92xは、シール領域のうち第1辺に沿って延びる領域に重なるように延びており、分岐配線92yは、シール領域95のうち第2辺に沿って延びる領域に重なるように延びている。
分岐配線93x及び93yと同様に、分岐配線92x及び92yも分岐配線91x及び91y、並びにこれら分岐配線間に介在する層間絶縁膜と共に容量を構成することが可能である。このような容量によれば、走査線駆動回路部104における電源電位のふらつきを低減でき、電源電位を安定化させることが可能である。
尚、本実施形態では、主に分岐配線93及び共通電位線91、並びにこれら配線間に介在する層間絶縁膜により容量が構成される場合を説明するが、共通電位線91と、データ線駆動回路部101及び走査線駆動回路部104の少なくとも一方の回路部に駆動電源を供給する駆動電源線と、これら配線間に介在する層間絶縁膜とにより容量を構成していれば、データ線駆動回路部101及び走査線駆動回路部104の少なくとも一方に安定した電位を有する駆動電源を供給でき、画像の品位を相応に高めることが可能である。特に、駆動回路部に含まれるシフトレジスタ等の回路に安定した電位を有することによって、高品位の画像表示が可能である。また、共通電位線91、駆動電源線92及び93は、画像表示領域を囲むようにシール領域95の全体に渡って延在されている場合に限定されない。即ち、容量を構成するように共通電位線91、駆動電源線92及び93がTFTアレイ基板10上に引き回されていればよく、例えばTFTアレイ基板10の第1辺に沿って延びる領域及び第2辺に沿って延びる領域のうち少なくとも一方の領域にのみ延在されていてもよい。
次に、図4乃至図6を参照しながら、領域A1における配線の詳細な配置状態を説明する。尚、本実施形態では、共通電位線91に含まれる分岐配線91y及び駆動電源線93yに含まれる分岐配線93y、並びにこれら分岐配線間に介在する層間絶縁膜43によって容量C1を構成する場合を例に挙げるが、分岐配線91x及び91yの少なくとも一方の分岐配線と、駆動電源線92に含まれる分岐配線92x及び92yの少なくとも一方の分岐配線と、これら分岐配線間に介在する層間絶縁膜とから容量を構成することも可能である。共通電位線91は、駆動電源線92及び93の両方及びこれら駆動電源線間に介在する層間絶縁膜と共に容量を構成してもよい。
図4は、図1及び図3に示した領域A1の平面図である。尚、図4では、シール領域52に形成されたシール部52を省略している。図4において、分岐配線93y及びその下層側に設けられた分岐配線91yは、平面的に見て互いに重なるように形成されているため、これら分岐配線間に介在する層間絶縁膜43と共に容量C1を構成する。
図5及び図6において、TFTアレイ基板10上に層間絶縁膜12、41、42が形成されており、その上に分岐配線91y、層間絶縁膜43分岐配線93y及び層間絶縁膜44がこの順で形成されている。層間絶縁膜43は、分岐配線93yを含む駆動電源線93及び分岐配線91yを含む共通電位線91間を電気的に絶縁すると共に容量C1の誘電体膜として兼用されている。したがって、TFTアレイ基板10上に駆動電源線93及び共通電位線91と、これら配線間に層間絶縁膜43を形成することによって、容量とされるコンデンサ素子を設けることなく、TFTアレイ基板10上に形成された多層構造をそのまま利用して容量C1を構成できる。
図4において、分岐配線93y及び91yの平面形状は、平面的に見てシール領域95に沿って延びる梯子形状であり、TFTアレイ基板10の下側から光を照射した際に、この光がTFTアレイ基板10の上側に透過されるように隙間93s及び91sを有している。
このような平面形状を備えた分岐配線93y及び91yによれば、TFTアレイ基板10及び対向基板20をシール領域95に塗布された光硬化性樹脂を硬化させることによって相互に接着する際に、紫外線等の光が隙間93s及び91sを介してTFTアレイ基板10の上側に透過する。したがって、光を透過させないアルミニウム等の導電材料からなる駆動電源線93及び共通電位線91を形成した場合でも、液晶装置1の製造時にTFTアレイ基板10及び対向基板20を相互に接着できる。
加えて、分岐配線93y及び91yの夫々は、シール領域95で平面的に連続した一枚の導電層を形成する場合に比べて機械的な応力に対して高い応力緩和作用を奏する。より具体的には、例えば分岐配線93y及び分岐配線91yと、これら配線の下地である層間絶縁膜42及び43との間に生じる応力を緩和できる。したがって、この応力によって生じる駆動電源線93、共通電位線91、層間絶縁膜間42及び43の夫々の界面で生じるはがれ等の物理的損傷を低減することが可能である。これにより、液晶装置1の製造時に生じる不具合を低減でき、歩留まりを高めることが可能である。加えて装置全体の信頼性を高めることが可能であり、長期間に亘って高品位の画像を表示できる。
分岐配線93x及び91xも分岐配線93y及び91yと同様に平面的に見て梯子形状に形成されており、光透過性及び応力緩和作用を有している。尚、駆動電源線93及び共通電位線91が有する分岐配線の平面形状は梯子形状に限定されるものではなく、隙間の形状及び分岐配線内の隙間の配置は、シール領域95において各分岐配線が光透過性及び応力緩和作用を奏するように設定されていればよく、例えば、分岐配線に複数の矩形状、又は円形状に開口する隙間が形成されていてもよい。但し、隙間93s及び91sは、これら隙間を介して光が透過するように平面的に見て互いに重なるように各分岐配線に形成される。尚、図4に示すように、クロック信号供給用の配線96及び外部回路接続端子102から走査線駆動回路部104に各種信号供給するための配線97が配設されていてもよい。このような配線は、シール領域95から外れた領域に形成されている。
以上説明したように、液晶装置1によれば、駆動電源線93及び共通電位線91に電気的に接続された容量C1によって駆動電源の電位の変動を抑制でき、画素部70に各種信号を供給するデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路04を安定して駆動できる。これにより、液晶装置1は、電源電位のふらつきに起因する表示不良を低減でき、高品位の画像を表示できる。
(第2実施形態)
次に図7乃至図12を参照しながら、本発明の第2の発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置100を説明する。尚、以下では第1実施形態で説明した液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、これら共通する部分の詳細な説明は省略する。本実施形態の液晶装置100は、駆動電源線、共通電位線及びこれら配線間に介在する層間絶縁膜からなる複数の容量が設けられている点に特徴を有している。
図7及び図8を参照しながら液晶装置100の全体構成を説明する。図7は、液晶装置100をその対向基板側から見た全体構成を示す図であり、図1に対応する平面図である。図8は、液晶装置の電気的に接続状態を示すブロック図である。
図7において、本発明の「接続部」の一例であるコンタクトホール80が、シール領域95に形成されている。コンタクトホール80は、画像表示領域10aを囲むように延びるシール領域95の隅に設けられている。より具体的には、コンタクトホール80は、図7及び図8においてシール領域95の隅のうち外部回路接続端子102に近い側の領域A2に設けられている。後述するように、駆動電源線93は、外部回路接続端子102に近い領域で複数のTFTアレイ基板10の互いに異なる層に延在された複数の分岐配線を有している。
次に図9乃至図12を参照しながら、液晶装置100に設けられた容量の詳細な構成を説明する。
図9は、図8に示した領域A2の平面図であり、図10乃至図12の夫々は、図9中のX−X´線断面図、XI−XI´線断面図、及びXII−XII´線断面図である。
図9において、駆動電源線93の分岐配線93ybは、シール領域95においてTFTアレイ基板10の第2辺に沿って延びており、その平面形状は梯子形状である。ここで、分岐配線93ybは、本発明の「第1延在部」の一例であり、後述する分岐配線93yaが本発明の「第2延在部」の一例である。分岐配線91yは、平面的に見て分岐配線93yb及び93yaと重なるようにシール領域95に延在されている。これら3つの分岐配線は、後述するようにTFTアレイ基板10上において互いに異なる層に形成されており、層間絶縁膜と共に複数の容量を構成する。
分岐配線93ya及び93ybは、領域A2から外部回路接続端子102に向かう領域で分岐配線91yに重ならないように延在されている。分岐配線93ya及び93ybは、コンタクトホール80を介して電気的に接続されている。より具体的には、図10に示すように、分岐配線93a及び93ybは、これら分岐配線間に介在する層間絶縁膜43及び42を貫通するコンタクトホール80を介して電気的に接続されている。コンタクトホール80は、層間絶縁膜42及ぶ43を貫通する孔に導電材料を充填、或いはこの孔の側壁に沿って導電膜を形成することによって形成できる。
図11において、TFTアレイ基板10上には、層間絶縁膜12、41、分岐配線93ya、層間絶縁膜42、分岐配線91y、層間絶縁膜43、分岐配線93yb及び層間絶縁膜44がTFTアレイ基板から上側に向かってこの順で積層されている。したがって、分岐配線93ya及び91y間には、これら分岐配線を電気的に絶縁するように層間絶縁膜42が延在されている。分岐配線93ya及び91yは一対の容量電極として機能し、層間絶縁膜42を誘電体膜として兼用することによって容量C2bを構成する。同様に、分岐配線93yb及び91yも一対の容量電極として機能し、層間絶縁膜43を誘電体膜として兼用し、容量C2aを構成する。このように、駆動電源線93の複数の分岐配線の夫々をシール領域95において互いに異なる層に形成することによって、TFTアレイ基板10の厚み方向に沿って複数の容量を形成でき、第1実施形態で説明した容量に比べてより大きな容量値を有する容量をシール領域95に形成できる。シール領域95は、画像表示領域10aの周囲を囲むように延びているため、シール領域95の面積に応じた大きな容量がシール領域95という制限された領域に形成される。加えて、各分岐配線をシール領域95の幅に応じて広げておけば、分岐配線の面積を広げた分、より大きな容量値を有する容量がシール領域に形成される。
容量C2a及びC2bは、分岐配線91yを介して電気的に並列に接続されている。特に、容量C2a及びC2bは、第1実施形態の容量に比べてシール領域に大きな容量を設けることができるため、駆動電源が供給されるデータ線駆動回路部101及び走査線駆動回路部104の電源電位をより安定化させることができる。
更に、容量C2a及びC2bによれば、TFTアレイ基板10上に形成された分岐配線及び層間絶縁膜からなる多層構造をそのまま利用して容量を構成できるため、既存の製造プロセスを変更することによって別途容量を設けることなく、十分な容量を形成することができ、高品位の画像を表示できる。尚、液晶装置100に設けられる容量は、本実施形態のように2つに限定されるものではなく、例えば、共通電位線91から複数の分岐配線をシール領域の互いに異なる層に形成し、且つこれら複数の分岐配線との間で並列に接続された容量を構成するように駆動電源線93から互いに異なる層に延びる複数の分岐配線を形成することによって、TFTアレイ基板10の厚み方向に沿って3つ以上の容量を形成できる。
図9及び図12において、分岐配線91y、93ya及び93ybの夫々は、隙間91s、93sa及び93sbを有している。隙間91s、93sa及び93sbは、平面的に見て互いに重なるように形成されており、TFTアレイ基板10及び対向基板20をシール領域に塗布された光硬化性樹脂によって相互に接着する際に、TFTアレイ基板10の下側から照射される光を上側に透過させる。したがって、TFTアレイ基板10の下側から光が照射された光硬化性樹脂は、シール部52としてTFTアレイ基板10及び対向基板20を相互に接着できる。
以上説明した液晶装置100によれば、駆動電源線93及び共通電位線91に電気的に並列に接続された複数の容量によって駆動電源の電位の変動を抑制でき、画素部70に各種信号を供給するデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路104を安定して駆動できる。これにより、液晶装置100は、電源電位のふらつきに起因する表示不良を低減でき、高品位の画像を表示できる。
(電子機器)
次に図13乃至図15を参照しながら、上述した液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。
まず、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図13は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。図13に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
なお、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
次に、液晶装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図14は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図14において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示ユニット1206とから構成されている。この液晶表示ユニット1206は、先に述べた液晶装置1005の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
さらに、液晶装置を、携帯電話に適用した例について説明する。図15は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図15において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の液晶装置1005を備えるものである。この反射型の液晶装置1005にあっては、必要に応じてその前面にフロントライトが設けられる。
尚、図13から図15を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1、100・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、12、41、42、43、44・・・層間絶縁膜、52・・・シール部、91・・・共通電位線、93・・・駆動電源線、101・・・データ線駆動回路部、104・・・走査線駆動回路部