JP4782529B2 - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ,有機ELディスプレイに用いられる発光素子等の表示装置を製造する製造方法に関するものである。
一般に、液晶ディスプレイ用カラーフィルタや有機ELディスプレイ用発光素子等の表示装置は、ガラス基板やフィルム等の支持基材表面に、ブラックマトリックス(隔壁)が格子状に形成され、各格子内の支持基材表面が、赤色(R),緑色(G),青色(B)のいずれかのインクで着色され、それら各色が整然と配置されている。
上記着色方法としては、従来より、インクジェット法(特許文献1参照),真空蒸着法,印刷法等が提案されている。そのうちインクジェット法では、上記ブラックマトリックス(隔壁)を形成した後、インクジェットからインクを供給して着色が行われるが、通常、そのインク供給に先立って、ドライエッチング(酸素プラズマ処理)することにより、ブラックマトリックス(隔壁)の形成工程において支持基材表面に付着した汚染物が除去され、各格子内の支持基材表面におけるインクの拡散性を向上させる親インク化処理が行われる。
さらに、上記インクジェット法では、隣接し合う格子において、異なる色のインクがブラックマトリックス(隔壁)を越えて混ざらないようにするために、通常、上記親インク化処理後、インクジェットからのインク供給に先立って、ブラックマトリックス(隔壁)の表面を、撥インク化処理が行われる。この撥インク化処理は、通常、フッ素原子を含有するガスを用いてプラズマ処理することにより行われる。そのフッ素原子を含有するガスとしては、CF4 ,CHF3 ,C2 6 ,SF6 ,C3 8 ,C5 8 等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、必要に応じて、酸素,アルゴン,ヘリウム等のガスが併用される。
特開2002−62420号公報
しかしながら、上記ドライエッチング(酸素プラズマ処理)では、オゾンが発生し、そのオゾンが原因で、ブラックマトリックス(隔壁)もドライエッチングされ、ブラックマトリックス(隔壁)の機能の一つである遮光性を低下させるという問題が発生する。そして、この遮光性が低下すると、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で表示される映像がぼやけるという問題が発生する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ブラックマトリックス(隔壁)を損傷させることなく、支持基材表面を親インク化することができる表示装置の製造方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の表示装置の製造方法は、支持基材の表面に所定パターンの隔壁を形成した後、プラズマ処理して隔壁が形成されていない支持基材の表面部分を親インク化する工程と、プラズマ処理して隔壁表面部分を撥インク化する工程と、上記親インク化後、上記隔壁が形成されていない、支持基材の表面部分に、インクジェット法によりインクを供給する工程を備えた表示装置の製造方法であって、上記親インク化のためのプラズマ処理が、大気圧プラズマ処理であり、この大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスが、下記(A)と二酸化炭素ガスとからなる混合ガスであるという構成をとる。
(A)アルゴン,ヘリウム,ネオン,キセノンおよび窒素からなる群から選ばれる少なくとも一つのガス。
本発明者らは、支持基材表面にブラックマトリックス(隔壁)を形成した後、親インク化する際に、そのブラックマトリックス(隔壁)が損傷しないようにすべく、親インク化処理方法について研究を重ねた。その結果、親インク化処理を大気圧プラズマ処理とし、その大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスとして、上記(A)と二酸化炭素ガスとからなる混合ガスを用いると、ブラックマトリックス(隔壁)をエッチング(損傷)させることなく、支持基材表面を親インク化することができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、親インク化処理として、上記(A)と二酸化炭素ガスとからなる雰囲気ガス中で大気圧プラズマ処理を行うと、ブラックマトリックスに対するエッチング(損傷)の原因であるオゾンが発生せず、大気圧プラズマにより発生した官能基(COH, COOH等)が支持基材表面に付着し、それにより、その支持基材表面が改質がされ、選択的に親インク化されると考えられる。
なお、上記官能基における水素原子は、上記大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスを大気圧プラズマ処理装置に供給する際に、その雰囲気ガスに含有されてしまう水蒸気(H2 O)等の水素原子であると考えられる。
本発明の表示装置の製造方法は、支持基材の表面に所定パターンの隔壁を形成した後の親インク化処理が、大気圧プラズマ処理であり、その大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスが、上記(A)と二酸化炭素ガスとからなる混合ガスである。これにより、上記隔壁を損傷させることなく、支持基材表面を親インク化することができる。
特に、上記親インク化のための大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスにおいて、二酸化炭素ガスの含有率が、上記(A)100体積部に対して、0.1〜10体積部の範囲内である場合には、支持基材表面の親インク化がより向上する。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。但し、本発明は、これに限定されるわけではない。
図1〜図3は、本発明の表示装置の製造方法の一実施の形態を示している。この表示装置の製造方法は、まず、図1に示すように、支持基材1の表面に、ブラックマトリックス(隔壁)形成材料からなる材料層2aが形成された表示装置基材を準備する。
上記支持基材1は、例えば、製造する表示装置が液晶ディスプレイ用カラーフィルタの場合は、通常、透光性を有するガラス,石英等の無機材料基板、または樹脂板,樹脂シートもしくは樹脂フィルム等が用いられ、その厚みは、10〜700μmの範囲内のものが選択される。また、製造する表示装置が有機ELディスプレイ用発光素子である場合は、通常、ITOからなる透明電極が形成された、透光性を有するガラス,石英等の無機材料基板、または樹脂板,樹脂シートもしくは樹脂フィルム等が用いられ、その厚みは、10〜700μmの範囲内のものが選択される。
上記樹脂板,樹脂シートもしくは樹脂フィルムの材料である樹脂としては、特に限定されないが、例えば、フッ素系樹脂,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリフッ化ビニル,ポリスチレン,ABS樹脂,ポリアミド,ポリアセタール,ポリエステル,ポリカーボネート,変性ポリフェニレンエーテル,ポリスルホン,ポリアリレート,ポリエーテルイミド,ポリアミドイミド,ポリイミド,ポリフェニレンスルフィド,液晶性ポリエステル,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリオキシメチレン,ポリエーテルスルホン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリアクリレート,アクリロニトリル−スチレン樹脂,フェノール樹脂,尿素樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,ポリウレタン,シリコーン樹脂,非結質ポリオレフィン等があげられる。なかでも、耐溶媒性,耐熱性の比較的高いものが好ましい。また、表示装置の用途によっては、水蒸気や酸素等のガスを遮蔽するガスバリアー性を有するものが好ましい。
上記ブラックマトリックス(隔壁)形成材料としては、通常、市販の黒色レジストまたは樹脂が用いられる。そのうち樹脂としては、エポキシ系樹脂,アクリル系樹脂,ポリイミド系樹脂,ウレタン系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリビニル系樹脂等があげられる。なかでも、耐熱性を有する観点から、エポキシ系樹脂,アクリル系樹脂,ポリイミド系樹脂が好ましい。また、ブラックマトリックス(隔壁)2(図3参照)の遮光性を高める観点から、上記樹脂にカーボンブラックを混合させることが好ましい。また、上記ブラックマトリックス(隔壁)形成材料からなる材料層2aの厚みは、通常、1〜2μmの範囲内である。
これら材料からなる上記表示装置基材は、通常、市販品を用いるが、自ら作製してもよい。作製する場合は、上記支持基材1の表面に、上記ブラックマトリックス(隔壁)形成材料をスピンコート,ロールコート,スプレーコート,ディップコートまたは印刷等により塗布した後、硬化させ、上記材料層2aを形成する。このようにして上記表示装置基材を作製する。
つぎに、上記表示装置基材の材料層2aの表面に、所定パターンのレジストを形成した後、エッチングにより、レジスト以外の部分の材料層2aを除去する。その後、レジストを除去する。これにより、図2に示すように、所定パターンに形成されたブラックマトリックス(隔壁)2を形成する。ブラックマトリックス(隔壁)2が形成されていない部分(エッチングにより上記材料層2aが除去された部分)は、上記支持基材1の表面が露呈している。また、上記所定パターンは、特に限定されないが、通常、格子状に形成される。この場合、一つの格子状の大きさは、通常、縦が30〜150μm、横が150〜300μmの範囲内である。
そして、上記支持基材1の表面が露呈している部分〔エッチングにより隔壁2を残して材料層2aが除去された部分(ブラックマトリックス(隔壁)2が形成されていない部分)〕の表面を親インク化するために、支持基材1を含む全体を大気圧プラズマ処理装置に入れて、大気圧プラズマ処理を行う。ここで、本発明における「大気圧プラズマ」の「大気圧」とは、プラズマを発生させるチャンバー内を、ポンプ等の減圧装置を用いて減圧したり加圧装置を用いて加圧したりしていないことを意味し、必ずしもチャンバー内の気圧がチャンバー外の大気圧とが全く同じになっている状態とは限らない。そして、上記大気圧プラズマ処理には、雰囲気ガスとして、下記(A)と二酸化炭素ガスとからなる混合ガスを用いる。これが本発明の特徴である。
(A)アルゴン,ヘリウム,ネオン,キセノンおよび窒素からなる群から選ばれる少なくとも一つのガス。
この大気圧プラズマ処理では、大気圧プラズマを効率よく発生させる観点から、上記雰囲気ガス(混合ガス)における二酸化炭素ガスの含有率は、通常、上記(A)100体積部に対して、0.05〜20体積部の範囲内に設定される。なかでも、支持基材1の表面の親インク化がより向上する観点から、0.1〜10体積部の範囲内とすることが好ましい。
上記大気圧プラズマ処理装置としては、特に限定されるものではなく、通常に用いられているものでよい。例えば、チャンバー内に高圧電極と低圧電極とを一組とする対向電極を備え、その高圧電極と低圧電極の間の空間の少なくとも一部に、被処理基材を配置できるようになっている装置等があげられる。また、被処理基材を電極間の外側に配置し、電極間で発生させた大気圧プラズマをガス流,電界または磁気等の作用により、被処理基材の表面に吹き出す方法(リモートプラズマ)で処理してもよい。
また、上記大気圧プラズマ処理の条件としては、特に限定されるものではないが、通常、電極間に印加する電圧は、1kV〜10kVの範囲内に設定される。また、その電源の周波数も、大気圧プラズマが発生すれば、特に限定されるものではないが、通常、1kHz〜20kHzの範囲内であるが、13.56MHzのようなMHz帯やそれよりも高いGHz帯であってもよい。そして、大気圧プラズマを発生させる時間(処理時間)も、特に限定されないが、通常、1秒間〜1分間の範囲内である。
上記大気圧プラズマ処理により、隔壁が形成されていない支持基板の表面が、隔壁を損なうことなく親インク化される。このようにして親インク化がなされた後は、従来と同様にして、図3に示すように、上記ブラックマトリックス(隔壁)2が形成されていない、支持基材1の表面部分(例えば、格子状の内側部分)に、インクジェットからインクが供給される。なお、図3において、符号Rは赤色インク、符号Gは緑色インク、符号Bは青色インクであり、符号10は、インクジェットのノズルである。
このようにして、上記表示装置が製造される。この得られた表示装置では、本発明による大気圧プラズマ処理によりブラックマトリックス(隔壁)2が損傷しておらず、そのため、ブラックマトリックス(隔壁)2の遮光性が保持される。その結果、この表示装置を用いた液晶ディスプレイや有機ELディスプレイでは、表示される映像がはっきりとしたものとなる。
なお、インクジェット法では、隣接し合うインク供給部分(例えば、格子状の内側部分)において、異なる色のインクがブラックマトリックス(隔壁)2を越えて混ざらないようにするために、上記親インク化処理の前または後に、インクジェットからのインク供給に先立って、ブラックマトリックス(隔壁)2の表面を、撥インク化処理することが行われる。この撥インク化処理は、通常、フッ素原子を含有するガスを用いてプラズマ処理することにより行われる。そのフッ素原子を含有するガスとしては、CF4 (4フッ化炭素),CHF3 ,C2 6 ,SF6 ,C3 8 ,C5 8 等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、必要に応じて、酸素,アルゴン,ヘリウム等のガスを併用してもよい。
上記撥インク化のためのプラズマ処理は、処理の容易性から、大気圧プラズマ処理であることが好ましい。また、この大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスは、上記(A)と上記フッ素原子を含有するガスとからなる混合ガスであることが、撥インク性を向上させる観点から好ましい。なかでも、上記フッ素原子を含有するガスがCF4 (4フッ化炭素)であると、撥インク性がより向上し、さらに、そのCF4 (4フッ化炭素)の含有率が、上記(A)100体積部に対して、0.8〜10体積部の範囲内であると、撥インク性がより一層向上する。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕
ガラス基板(支持基材)の表面に、ブラックマトリックス(隔壁)形成材料である黒色レジストからなる材料層が形成された表示装置基材〔ミクロ技研研究所製:20mm×20mm×0.7mm(厚み)〕を準備し、これを、大気圧プラズマ処理装置(エアー・ウォーター社製、AP−75PC−SI)内に配置し、アルゴン/二酸化炭素=100/0.05(体積部)からなる混合ガス雰囲気下において、高圧電極と低圧電極との間に10kVの電圧(周波数30kHz)を6秒間印加して大気圧プラズマ処理(親インク化処理)を行った。ついで、上記大気圧プラズマ処理装置内の混合ガス雰囲気を、アルゴン/CF4 =100/5(体積部)からなる混合ガス雰囲気とし、高圧電極と低圧電極との間に10kVの電圧(周波数30kHz)を6秒間印加して大気圧プラズマ処理(撥インク化処理)を行った。
〔実施例2〕
上記実施例1において、親インク化のための大気圧プラズマ処理を行う混合ガス雰囲気を、アルゴン/二酸化炭素=100/0.1(体積部)とした。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔実施例3〕
上記実施例1において、親インク化のための大気圧プラズマ処理を行う混合ガス雰囲気を、アルゴン/二酸化炭素=100/2(体積部)とした。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔実施例4〕
上記実施例1において、親インク化のための大気圧プラズマ処理を行う混合ガス雰囲気を、アルゴン/二酸化炭素=100/10(体積部)とした。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔実施例5〕
上記実施例1において、親インク化のための大気圧プラズマ処理を行う混合ガス雰囲気を、アルゴン/二酸化炭素=100/20(体積部)とした。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔比較例1〕
上記実施例1において、親インク化のための大気圧プラズマ処理を行う混合ガス雰囲気を、アルゴン/酸素=100/2(体積部)とした。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔黒色レジストからなる材料層による遮光性〕
上記実施例1〜5および比較例1の処理済み基材ならびに処理する前の未処理基材の裏面から光を当て、その反対側(黒色レジストからなる材料層が形成されている側)から、目視にて、黒色レジストからなる材料層による遮光性を比較した。その結果、実施例1〜5により処理された処理済み基材は、未処理基材と同等に遮光しており、遮光性を保持していたが、比較例1により処理された処理済み基材は、未処理基材よりも明るくなっており、遮光性が低下していた。
〔撥インク性〕
上記実施例3の処理済み基材ならびに処理する前の未処理基材の、黒色レジストからなる材料層の表面に、純水をスポイトで1滴落とし、その直後の液滴の接触角を接触角測定機(エルマ社製、GL−700SQ)を用いて測定した。接触角は、純水の液滴を含む側の角度を測定した。その結果、未処理基材では、接触角が71°であったのに対し、処理済み基材では、接触角が125°であった。
この結果から、黒色レジストからなる材料層〔ブラックマトリックス(隔壁)に相当〕の表面は、実施例3の処理により、撥インク性が向上することがわかる。
また、上記実施例1,2,4,5の処理済み基材についても、上記と同様に、黒色レジストからなる材料層の表面に純水をスポイトで1滴落とすと、液滴の接触角が未処理基材における接触角よりも大きくなっていることが、目視にて明らかにわかった。このことから、黒色レジストからなる材料層の表面は、実施例1,2,4,5の処理によっても、撥インク性が向上することがわかる。
〔サンプル1〕
液晶ディスプレイ用カラーフィルタのうち、ブラックマトリックス(隔壁)が形成されていない部分(支持基材の表面が露呈している部分)に相当するサンプルとして、ガラス基板(コーニング社製、1737)を準備した。
〔サンプル2〕
有機ELディスプレイ用発光素子のうち、ブラックマトリックス(隔壁)が形成されていない部分(支持基材の表面が露呈している部分)に相当するサンプルとして、ITOからなる層(透明電極に相当)が表面に形成されたガラス基板(ジオマテック社製)を準備した。
〔実施例6〜10〕
上記サンプル1を、上記実施例1〜5と同様にして、親インク化処理した後、撥インク化処理したものを、実施例6〜10とした。
〔実施例11〜15〕
上記サンプル2を、上記実施例1〜5と同様にして、親インク化処理した後、撥インク化処理したものを、実施例11〜15とした。
〔親インク性〕
上記実施例6〜15の処理済み基材および処理する前の未処理基材の表面に、純水をスポイトで1滴落とし、その直後の液滴の接触角を接触角測定機(エルマ社製、GL−700SQ)を用いて測定した。接触角は、純水の液滴を含む側の角度を測定した。その結果を下記の表1および表2に表記した。
Figure 0004782529
Figure 0004782529
表1および表2の結果から、ブラックマトリックス(隔壁)が形成されていない、支持基材の表面部分は、実施例6〜15の処理により、親インク性が向上することがわかる。特に、実施例7〜9および実施例12〜14の処理では、親インク性がより一層向上しており、親インク化処理(大気圧プラズマ処理)における二酸化炭素の濃度が好適であることがわかる。
本発明の表示装置の製造方法の一実施の形態を模式的に示す説明図である。 上記表示装置の製造方法を模式的に示す説明図である。 上記表示装置の製造方法を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 支持基材
2 ブラックマトリックス

Claims (7)

  1. 支持基材の表面に所定パターンの隔壁を形成した後、プラズマ処理して隔壁が形成されていない支持基材の表面部分を親インク化する工程と、プラズマ処理して隔壁表面部分を撥インク化する工程と、上記親インク化後、上記隔壁が形成されていない、支持基材の表面部分に、インクジェット法によりインクを供給する工程を備えた表示装置の製造方法であって、上記親インク化のためのプラズマ処理が、大気圧プラズマ処理であり、この大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスが、下記(A)と二酸化炭素ガスとからなる混合ガスであることを特徴とする表示装置の製造方法。
    (A)アルゴン,ヘリウム,ネオン,キセノンおよび窒素からなる群から選ばれる少なくとも一つのガス。
  2. 支持基材がガラス基板,樹脂シートまたは樹脂フィルムであり、隔壁が黒色レジストまたはエポキシ系樹脂,アクリル系樹脂,ポリイミド系樹脂等の樹脂で形成されている請求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 上記親インク化のための大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスにおいて、二酸化炭素ガスの含有率が、上記(A)100体積部に対して、0.1〜10体積部の範囲内である請求項1または2記載の表示装置の製造方法。
  4. 上記親インク化のためのプラズマ処理が、上記撥インク化に先立って行われる請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
  5. 上記撥インク化のためのプラズマ処理が、大気圧プラズマ処理であり、この大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスが、上記(A)とフッ素原子を含有するガスとからなる混合ガスである請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
  6. 上記フッ素原子を含有するガスが4フッ化炭素である請求項5記載の表示装置の製造方法。
  7. 上記撥インク化のための大気圧プラズマ処理に用いる雰囲気ガスにおいて、4フッ化炭素の含有率が、上記(A)100体積部に対して、0.8〜10体積部の範囲内である請求項6記載の表示装置の製造方法。
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