JP4778206B2 - 防曇処理液およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種基材の表面に防曇性能に優れた被膜を形成することができる防曇性処理液及びその製造方法に関するものである。
物品の表面は、細かい水滴の付着や、キズ等により表面に凹凸があると、光の散乱により曇りが発生する。本発明は、光学物品表面に細かい水滴が付着することにより発生する曇りの防止、所謂防曇性能の付与に関する。
従来、物品表面に防曇性能を付与する方法として、表面に吸水性を付与して水滴を吸収する方法、多孔質膜を用いて水滴を吸収する方法、表面の水に対する静止接触角を上げて、水滴をつきにくくする方法、光学物品を加熱して、水滴を蒸散させる、あるいは表面での露点を上げる方法等があげられる。
この中で、表面に親水性を付与し、水に対する表面の静止接触角を低下させ、水滴を広げる方法では、物品表面への界面活性剤の塗布や、表面に界面活性剤を含む膜を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、物品表面に対して、特に薄い膜に防曇性能を持たせる場合、防曇性能を発現、維持する目的で、物品表面に親水性が高いスルホン酸基または硫酸基をもつオルガノシランまたは/及びその加水分解物を用いる方法が開示されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2001−190471号公報(第2頁) 米国特許第4,325,638号明細書(第3〜第6頁) 特開2002−60692号公報(第2頁)
しかしながら、特許文献1で示されるような、物品表面への界面活性剤の塗布や、表面に界面活性剤を含む膜を形成する構成では、水が付着することにより界面活性剤の脱落が起き、防曇効果の持続性に課題がある。また、物品が光学用途に用いられる場合、表面に形成する膜の膜厚によっては表面の反射特性が変化して、光線反射率及び透過率が変化してしまい、光学特性が変化してしまうという課題がある。
また、特許文献2で示されるスルホン酸変性オルガノシランの処理により得られる親水性物品は、同時に用いている多量の界面活性剤の効果から、処理直後は充分な防曇性能が得られるものの、洗浄などによる界面活性剤の脱落により持続性がほとんどない。
また、特許文献3で示されるスルホン酸またはスルホン酸前駆体を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物を親水性有機溶剤に希釈した防曇コーティング液により得られる親水性物品は、親水性基の密度が不足し、処理直後においても、高い防曇性能が得られないという課題がある。
本発明の目的は、このような従来の課題をすべて解消し、光学性能を損なうことなく防曇性能を付与し、更にいかなる使用環境でも細かい水滴による曇りが防止でき、さらに防曇性能に持続性を有する防曇性物品が得られる処理液と、その製造方法を提供することである。
本発明者らは精力的に研究を重ねた結果、以下に述べるように、縮合度が異なる親水性物質を用いることにより、物品表面の親水性基密度を低下させることなく、充分な膜強度をもたせる、すなわち、優れた防曇特性を持ち、いかなる使用環境でも細かい水滴による曇りが防止でき、さらに防曇性能に持続性を有する防曇性物品の作製が可能であることを見出し、本発明を完成した。
物品での水滴による曇りの現象は、大気中に含まれる水蒸気が露点以下になった場合に、水蒸気が物品表面に凝結することによって発生する。水蒸気の凝結は物品表面の任意で多数の場所が核となり、そこから水滴が成長し、成長する過程で隣り合う水滴が結合を繰り返しながら発生する。
物品の表面に防曇性を付与するためには、この水滴が成長する過程で隣り合う水滴の結合を早め、水滴を広げることで曇りを発生させない方法が効果的である。つまり、表面に親水性を持たせる方法が効果的である。しかし、一般的に知られている界面活性剤の塗布や、表面に界面活性剤を含む膜を形成する構成では、初期の防曇効果は優れているが、水が付着することにより界面活性剤の脱落が起き、防曇効果の持続性に課題がある。よって、防曇効果を持続させるため、物品表面に対する親水成分の固定化が重要である。
しかし、これまでに採られている方法では、物品表面に親水成分を固定化するための部位、及び/または、膜内で架橋する部位をもたせると、膜内の親水性基の密度が低くなり、充分な防曇性能が得られなかった。また、物品表面に親水成分を固定化するための部位、及び/または、膜内で架橋する部位が充分でなければ、膜自体の耐久性がないという欠点があった。
上記問題を解決するために、本発明の防曇処理液は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈したことを特徴とする。
上記によれば、充分な防曇性能および膜自体の耐久性を持つ膜を作製することができる防曇処理液を提供することができる。つまり、単体で存在する非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物は、基材と膜の固定化に加え、2量体以上の縮合物間、2量体以上の縮合物と単体分子間及び、単体分子間で反応し、隙間を埋める糊の役目を果たす。これにより、物品表面に親水成分を固定化するための部位、及び膜内で架橋する部位が存在し、充分な防曇性能及び膜自体の耐久性を持つ膜の作製が可能である。
また、本発明の防曇処理液は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物が、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満であることを特徴とする。
上記によれば、充分な防曇性能および膜自体の耐久性を持つ膜を作製することができる防曇処理液を提供することができる。つまり、単体で存在する非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物は、基材と膜の固定化に加え、2量体以上の縮合物間、2量体以上の縮合物と単体分子間及び単体分子間で反応し、隙間を埋める糊の役目を果たす。非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物が、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満、それ以外の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランが単体である場合、物品表面に親水成分を固定化するための部位、及び膜内で架橋する部位がバランスよく存在し充分な防曇性能、及び膜自体の耐久性を持つ膜の作製が可能である。
また、本発明の防曇処理液は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物が、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホン酸基から選ばれる1種以上の官能基を含有することを特徴とする。
上記によれば、良好な親水性を示す、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホン酸基を少なくとも1種以上非カップリング部位に少なくとも1個以上含有することで、良好な防曇性能を持つ膜が作製できる。
また、本発明の防曇処理液は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した防曇処理液が、界面活性剤を含有することを特徴とする。
上記によれば、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した防曇処理液が、界面活性剤を含有することにより、これを物品に処理した場合、防曇特性を阻害することなく、外観が良好である均一な膜が作製でき、さらに、防曇特性を向上させることが可能である。
また、本発明の防曇処理液の製造方法は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物を、0℃以上70℃以下で0.1時間以上200時間以下で保持し、単体及び2量体以上の縮合物とすることを特徴とする。
上記によれば、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物のカップリング部位は、低温ではゆっくりと、高温になるほどはやく加水分解および縮合が進む。この温度と時間を制御することにより、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物が、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満である防曇処理液の作製が可能である。
また、本発明の防曇処理液の製造方法は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物を、酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒、金属化合物触媒から選ばれる1種以上の触媒の存在下にて処理し、単体及び2量体以上の縮合物とすることを特徴とする。
上記によれば、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物のカップリング部位の縮合および加水分解を酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒、金属化合物触媒から選ばれる1種以上の触媒によって制御することで、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物が、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満である、防曇処理液の作製が可能である。
また、本発明の防曇処理液の製造方法は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物が、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基から選ばれる1種以上の官能基を含有し、これをスルホン酸基に転化することを特徴とする。
上記によれば、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基は、更に良好な親水性を示すスルホン酸基に変換することで、更に良好な防曇性能を持つ膜が作製できる。
本発明の防曇処理液中の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランは、単体及び2量体以上の縮合物を含有する。2量体以上の縮合物は、膜内の親水性基の密度を向上させる。また、単体で存在するオルガノシランは、基材と膜の固定化に加え、2量体以上の縮合物間、2量体以上の縮合物と単体分子間及び、単体分子間で反応し、隙間を埋める糊の役目を果たす。これにより、膜強度及び、物品表面との高い密着性を発現する作用がある。さらに、糊として働く単体には親水性基が含有されるため、膜における親水性基の密度を低下させず、優れた防曇特性を示すことが可能である。
本発明の防曇処理液中の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物は、2量体以上であれば充分な親水性基の密度が得られる。より高い親水性基の密度を得るため、2量体以上の様々な縮合度の縮合物を含むことが望ましく、さらに好ましくは、様々な2量体以上の縮合物のうち、縮合度の小さいものを大きいものよりも多く含み、膜内の充填率が低下しないことが好ましい。
本発明の防曇処理液で用いられる適当な親水性有機溶剤とは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、水などである。親水性有機溶剤は、1種のみでも、2種以上を混合溶媒でも良い。
非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシラン含有量は0.1wt%以上25wt%以下とすることが好ましい。0.1wt%未満では、防曇性能膜が薄くなり、耐久性に問題がある。25wt%より高い濃度で用いても、防曇性能膜の膜厚、性能に変化が見られず、経済的にもデメリットとなってしまう。物品が光学用途に用いられる場合、表面に形成する膜の膜厚によっては表面の反射特性が変化して、光線反射率及び透過率が変化してしまい、光学特性が変化してしまうことのない膜でなければならず、この場合、含有量は0.1wt%以上2wt%以下とすることが好ましい。
本発明の防曇処理液中の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の2量体以上の縮合物は、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満である。1wt%未満である場合、膜内の親水性基密度が低くなり、充分な防曇特性が得られない。また、70wt%以上である場合、単体のオルガノシランが糊としての充分な役割を果たせず、充分な膜強度が得られない。より高い防曇性能及び膜強度を得るためには、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物単体と、2量体以上の縮合物の存在比が重要である。しかし、用いるオルガノシランの種類によって、最適比率が存在するため、限定はできないが、2量体以上の縮合物が5wt%以上50wt%未満であることが好ましい。
本発明で用いる非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物は、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホン酸基から選ばれる1種以上の官能基を含有する。スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基は、酸化してスルホン酸基または硫酸基とすることが好ましい。
スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基はオルガノシランまたは/及びその加水分解物のどの位置に存在しても良いが、親水性が発現し易いためには、スルホン酸または硫酸基に変換したときに末端にあることが好ましい。オルガノシランの反応部位は、クロロシランやアルコキシシラン、シラザンの様にシラノールに変換し、縮合及び、物品表面の活性基と反応することが可能な基である。
非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の例として、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、2−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、2−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルメチルジメトキシシラン、2−メルカプトエチルジメチルメトキシシラン、2−(2−クロロエチルチオエチル)トリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−3−(3−フェノキシプロピルチオプロピル)シラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロパンスルホン酸イソプロピルエステル、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]スルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルスルホン酸などがあげられる。
本発明における防曇処理液は、防曇性能膜の均一性、外観向上のため、界面活性剤を混合することが可能である。アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両面界面活性剤などの界面活性剤類、およびその反応性誘導体などがあげられるが、オルガノシラン側の硫黄を含む基との相互作用から、好ましくはアニオン性のものが良く、更に好ましくはアニオン性基が硫酸または硫酸塩またはスルホン酸またはスルホン酸塩であるアニオン性界面活性剤が好ましい。用いられる界面活性剤は特定の一種または二種類以上を混合して使用しても良い。界面活性剤は、防曇性能膜強度を阻害しない範囲で混合可能である。よって、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物に対して、1wt%〜50wt%の範囲で混合が可能である。
具体的には、アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;アルキルジフエニルエーテルジスルホン酸ナトリム等のアルキルジフエニルエーテルジスルホン酸塩;アルキルリン酸カリウム等のアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルアリル)硫酸エステル塩;特殊反応型アニオン界面活性剤;特殊カルボン酸型界面活性剤;β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩等のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;特殊ポリカル;ボン酸型高分子界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等がある。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリオキシエチレン誘導体;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、自己乳化型グリセロールモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル:ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;アルキルアルカノールアミド等がある。
カチオン性界面活性剤および両面界面活性剤としては、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライト、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルペンジルジメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩:ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルカルポキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のアルキルベタイン;ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイドがある。
本発明の防曇処理液中の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランのカップリング部位は、親水性有機溶剤中で低温ではゆっくりと、高温になるほどはやく加水分解および縮合が進む。0℃未満では縮合が非常に遅く、2量体以上の縮合物を作製するのに非常に長い時間がかかり、作業性が良くない。70℃を超える温度では縮合が非常に速く進むため、制御が難しい。よって、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物を親水性有機溶剤に希釈した後、0℃以上70℃以下で0.1時間以上200時間以下で保持することが好ましい。さらに、より縮合度の制御を安定的に行うためには、0℃以上40℃以下で2時間以上200時間以下で保持するのが好ましい。
非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物を作製する際、環境によって制御する方法とともに、酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒、金属化合物触媒から選ばれる1種以上の触媒を用いる方法を組み合わせても良い。
本発明の防曇処理液中の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物のカップリング部位の縮合および加水分解を酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒、金属化合物触媒から選ばれる1種以上の触媒によって制御することで、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランの2量体以上の縮合物が、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満である防曇処理液の作製が更に容易に行うことが可能である。
酸触媒は、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、酒石酸、クエン酸、炭酸があげられる。塩酸、硫酸、硝酸、炭酸等のカルボキシル基を持たない酸については、オルガノシランの加水分解を促進する効果があり、カルボキシル基をもつ酸は、オルガノシランに対し、配位するため、縮合を抑える効果がある。よって、カルボキシル基を持たない酸と、カルボキシル基を混合して用いると、より縮合度の制御が容易に行うことが可能である。
アルカリ触媒は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニウム化合物等があげられる。アミン系触媒は、具体的には、エチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、グアニジンなどのアミン、グリシンなどのアミノ酸、2−メチルイミダゾール、2,4−ジエチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾールのいずれでもよいが、加水分解、及び縮合物に対し、水素結合を作り、縮合反応を制御する効果から、ヒドロキシル基を含有するアミンが好ましい。
金属化合物触媒として、アルミニウムアセチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート、クロムアセチルアセトナートなどの金属アセチルアセトネート、酢酸ナトリウム、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸スズなどの有機酸金属塩、SnCl4、TiCl4、ZnCl2などのルイス酸、過塩素酸マグネシウムなどがあげられる。
3級アミン、有機錫化合物触媒については、その効果を高めるために混合して用いても良いことが一般的に知られている。触媒の量は、それぞれの触媒によって効果が異なるため、一概にはいえないが、膜の防曇特性を阻害しないで用いるのが望ましく、具体的には、処理液中の固形分に対して、75%以下で混合するのが好ましい。
本発明の防曇処理液中の非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基は、更に良好な親水性を示すスルホン酸基に変換することで、更に良好な防曇性能をたせることが可能である。
スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基の酸化は、オルガノシランまたは/及びその加水分解物を縮合する前でも、縮合した後でも構わないが、より効率的は酸化を行うため、オルガノシランまたは/及びその加水分解物を縮合する前に行うことが好ましい。酸化は、一般的に用いられている、酸化反応(過マンガン酸ナトリウム、過酸化水素水、塩酸、臭化水素、オゾン含有ガス等による酸化)によって行われる。
非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物と物品表面の反応性を高める為に、プラズマ処理、アルカリ処理を施し、物品表面の活性をあげておくと物品表面との反応率に効果があり、防曇効果も向上する。
本発明の防曇処理液で処理される物品は、ガラス、プラスチック、酸化物、金属、木材、セラミック、セメント、コンクリート、繊維、紙、石、及び皮革よりなる群から選ばれた材質のものである。オルガノシランとの反応を鑑みた場合、ガラスを含む酸化物表面であることが好ましい。
本願明細書において用いる語句の意義、並びに本発明の詳細な説明は以上の通りであるが、本発明への理解を更に容易にすべく、本発明の特徴を以下に記載する。
まず、本発明の第1の特徴は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を含有することにより、充分な親水性基の密度を得、優れた防曇性能を発現する。さらに、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の2量体以上の縮合物は、オルガノシラン総量の0.5wt%以上70wt%未満であることにより、膜内に効率的に親水性基を配置し、膜強度および物品表面との密着性を向上する。
第2の特徴は、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の2量体以上の縮合物を作製する方法として、処理液を一定環境に保持することによってその制御を行う。また、酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒、金属化合物触媒から選ばれる1種以上の触媒を含有した状態、または含有しない状態でも、縮合物の作製を行うことが可能である。
以下に示す本発明の実施例、比較例は例示的なものであり、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。当業者は、以下に示す実施例に様々な変更を加えて本発明を最大限に実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
3−トリメトキシシリルプロパンスルホン酸イソプロピルエステル0.01molを氷酢酸60mlに溶解し、ここに、30%過酸化水素水35gを、液温を25〜30℃に保った状態で1時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で一昼夜攪拌した。この液をFT−NMRにて分析したところ、スルホン酸エステル基が酸化、メトキシ基が加水分解され、トリシロキシプロパンスルホン酸が合成されていることがわかった。また、トリシロキシプロパンスルホン酸溶液の固形分濃度を測定したところ、4wt%であった。
このトリシロキシプロパンスルホン酸溶液をエタノールにて0.2%に希釈し、150gとした。ここにN−アミノエチルエタノールアミン0.1gを混合し、30℃で2時間攪拌した(A−1液)。このA−1液の一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の40wt%であることを確認した。次に、A−1液にラウリル硫酸ナトリウムを処理液総量に対し、50ppm加え、処理液Aとした。
このようにして得られた処理液Aを、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度10cm/分の引き上げ速度で塗工した。これを120℃で1時間保持し、基材との反応を完結させ、防曇白板ガラスを得た。
得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.01molをエタノール1.19mlに溶解し、ここに、0.2N硫酸を0.238g添加し、30℃で2時間攪拌し、メトキシ基の加水分解を行った。ここに7.6%過酸化水素水77.54gを加え、60℃の環境下で24H攪拌し、チオール基の酸化反応とシラノール基の縮合反応をおこなった。
この液をFT−NMRにて分析したところ、メルカプト基が酸化、メトキシ基が加水分解され、トリシロキシプロパンスルホン酸が合成されていることがわかった。この液の一部を純水で200倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全固形分量中の42wt%であることを確認した。また、トリシロキシプロパンスルホン酸溶液の固形分濃度を測定したところ、2.4wt%であった。
このトリシロキシプロパンスルホン酸溶液をエタノールにて固形分濃度が0.15wt%となるよう希釈し、150gの希釈液を得た。この希釈液に、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム(日光ケミカルズ株式会社製ニッコールOTP−100)を処理液総量に対して100ppm加え、処理液Bとした。
このようにして得られた処理液Bを、処理液A(実施例1参照)と同様に、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度10cm/分の引き上げ速度で塗工した。これを120℃で1時間保持し、基材との反応を完結させ、防曇白板ガラスを得た。
得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド0.01mol(4.75g)をt−ブタノール47.5gに溶解し、0.1N硝酸1.7gを加えて25℃で2時間攪拌した。これをFT−NMRにて分析したところ、エトキシ基が加水分解され、ビス[3−(トリシロキシシリル)プロピル]ジスルフィドがとなっていることがわかった。
この溶液1.5gをエタノールで100倍に希釈し、全量150gとした。さらに、ここに、1N水酸化ナトリウム溶液0.1g混合し、室温で30分攪拌した(C−1液)。このC−1液の一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の30%であることを確認した。次にC−1液にラウリル硫酸ナトリウムを処理液総量に対し、50ppm加え、処理液Cとした。
このようにして得られた処理液Cを、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、スプレーコーティング法で塗工した。これを120℃で1時間保持し、基材との反応を完結させ、さらに、オゾンガスを酸素ガスで希釈したオゾン含有ガスで10分間酸化処理し、スルフィド基をスルホン酸基に置換し、防曇白板ガラスを得た。スルホン酸基の存在の確認は、メチレンブルーによる染色によって行った。メチレンブルーはスルホン酸に対し、イオン的に非常に強く結合するため、スルホン酸基が存在する場合、青く染色されることが知られている。得られた防曇白板ガラスの一部を1mMメチレンブルー水溶液(pH4)に25℃にて1分間浸漬したあと、純水を満たした超音波洗浄機(槽容量2.6リットル、発振周波数:45kHz、出力:120W)で3分間洗浄を行ったところ、青色に染色されていることが認められ、スルホン酸基の存在が確認された。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド0.02mol(4.75g)をt−ブタノール40.5gに溶解し、0.1N硝酸1.2gを加えて30℃で5時間攪拌した。これをFT−NMRにて分析したところ、エトキシ基が加水分解され、ビス[3−(トリシロキシシリル)プロピル]ジスルフィドとなっていることを確認した。
この溶液2.25gをエタノールで100倍に希釈し、全量150gとしたものを処理液Dとした。この液の一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の29wt%であることを確認した。
このようにして得られた処理液Dを、処理液C(実施例3参照)と同様に、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、スプレーコーティング法で塗工した。これを120℃で1時間保持し、基材との反応を完結させ、さらに、オゾンガスを酸素ガスで希釈したオゾン含有ガスで10分間酸化処理し、スルフィド基をスルホン酸基に置換し、防曇白板ガラスを得た。スルホン酸基の存在の確認は、メチレンブルーによる染色によって行った。メチレンブルーはスルホン酸に対し、イオン的に非常に強く結合するため、スルホン酸基が存在する場合、青く染色されることが知られている。得られた防曇白板ガラスの一部を1mMメチレンブルー水溶液(pH4)に25℃にて1分間浸漬したあと、純水を満たした超音波洗浄機(槽容量2.6リットル、発振周波数:45kHz、出力:120W)で3分間洗浄を行ったところ、青色に染色されていることが認められ、スルホン酸基の存在が確認された。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
処理液D(実施例4参照)と同様に、作製したビス[3−(トリシロキシシリル)プロピル]ジスルフィド溶液をエタノール/水(50/50vol%)溶媒で10倍に希釈し、これにオゾンガスを酸素ガスで希釈したオゾン含有ガス(オゾン含有量200g/m3)を2.5l/min.で30分間通じ酸化した。この液をFT−NMRにて分析したところ、ジスルフィドが酸化され、トリシロキシプロパンスルホン酸が合成されていることを確認した。こうして得られたトリシロキシプロパンスルホン酸溶液の固形分濃度を測定したところ2.0%であった。
このトリシロキシプロパンスルホン酸溶液をエタノールにて固形分濃度が0.15wt%となるよう希釈し、150gの希釈液を得、処理液Eとした。この液の一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全固形分量中の30wt%であることを確認した。
このようにして得られた処理液Eを、処理液C(実施例3参照)及び処理液D(実施例4参照)と同様に、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、スプレーコーティング法で塗工した。これを120℃で1時間保持し、基材との反応を完結させ、防曇白板ガラスを得た。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
実施例1でN−アミノエチルエタノールアミンの代わりにテトラブチルチタネート0.1g用いた他は同様に処理液Fを作製し、防曇白板ガラスを得た。この処理液Fの一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の45%であった。また、得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン溶液(0.02molをアセトン60mlに溶解)を氷冷した0.4mol/l過酸化マンガン水溶液200ml中に氷冷したまま1時間かけて滴下した。滴下終了後、氷冷からはずし、25℃で2時間攪拌し、未反応の過マンガン酸を二酸化マンガンにした。この反応液から、二酸化マンガンを濾別し、わずかに黄みがかった濾液を得た。この濾液をFT−NMRにて分析したところ、チオール基が酸化、メトキシ基が加水分解され、トリシロキシプロパンスルホン酸カリウムが合成されていることがわかった。また、トリシロキシプロパンスルホン酸カリウム溶液の固形分濃度を測定したところ、3wt%であった。
このトリシロキシプロパンスルホン酸カリウム溶液をエタノールにて0.2%に希釈し、150gとした。ここに濃塩酸(35%)を0.05g、酢酸0.025gを混合し、0℃で72時間攪拌した(G−1液)。このG−1液の一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の15%であることを確認した。次にG−1液にジラウリルスルホコハク酸ナトリウムを処理液総量に対し、50ppm加え、処理液Gとした。
このようにして得られた処理液Gを、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度10cm/分の引き上げ速度で塗工した。これを120℃で1時間保持し、基材との反応を完結させ、防曇白板ガラスを得た。
得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
実施例7と同様に、トリシロキシプロパンスルホン酸カリウム溶液150gを作製し、強酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製アンバーライト IR−120Na)100ml中を通薬速度SV4にて通過させた。トリシロキシプロパンスルホン酸カリウム溶液のpHが10.5であったのに対し、イオン交換した溶液はpHが1.3であり、スルホン酸カリウムがスルホン酸にイオン交換され、トリストリシロキシプロパンルホン酸溶液となっていることが確認された。トリシロキシプロパンスルホン酸溶液の固形分濃度を測定したところ、1.5wt%であった。
このトリシロキシプロパンスルホン酸カリウム溶液をエタノールにて0.15%に希釈し、150gとした。この希釈液を0℃で72時間保管した(H−1液)。このH−1液の一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の10%であることを確認した。次にH−1液にジラウリルスルホコハク酸ナトリウムを処理液総量に対し、100ppm加え、処理液Hとした。
このようにして得られた処理液Hを、処理液G(実施例7参照)と同様に、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度20cm/分の引き上げ速度で塗工した。これを80℃で2時間保持し、基材との反応を完結させ、防曇白板ガラスを得た。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
処理液H(実施例8参照)を調製する際と同様にトリシロキシプロパンスルホン酸溶液を作製し、これを固形分濃度が0.15wt%となるようエタノールで希釈し、150gの希釈液を得た。ここにN−アミノエチルエタノールアミンを0.3g混合し、40℃で2時間保持し縮合物を生成した後、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム(日光ケミカルズ株式会社製ニッコールOTP−100)を処理液総量に対して100ppm加え、処理液Iとした。
この処理液Iの一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全固形分量中の62wt%であることを確認した。
このようにして得られた処理液Iを、処理液G(実施例7参照)〜処理液H(実施例8参照)と同様に、40℃の1.6N水酸化カリウム液に3分浸漬し、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度20cm/分の引き上げ速度で塗工した。これを80℃で2時間保持し、基材との反応を完結させ、防曇白板ガラスを得た。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は5°以下であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
〔比較例1〕
処理液H(実施例8参照)を調製する際と同様に、トリシロキシプロパンスルホン酸溶液を調製し、これをエタノールにて固形分濃度が0.15wt%となるよう希釈し、150gの希釈液を得た。この希釈直後の液を、処理液Jとした。
この処理液Jの一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全固形分量中の0.6wt%であることを確認した。
このようにして得られた処理液Jを、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度20cm/分の引き上げ速度で塗工した。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は8°であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。反射率は処理前と後で変化が見られなかった。
〔比較例2〕
処理液I(実施例9参照)の調製と同様に、固形分濃度が0.15wt%のトリシロキシプロパンスルホン酸のエタノール溶液にN−アミノエチルエタノールアミンを0.3g混合し、75℃で200時間保持し縮合物を生成、処理液Kとした。
この処理液Kの一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全固形分量中の79wt%であることを確認した。
このようにして得られた処理液Lを、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度20cm/分の引き上げ速度で塗工した。得られた防曇白板ガラスの純水に対する接触角は9°であり、外観上若干の白濁が確認された。また、片面反射率は処理前5%であったのに対し、9%に増加していた。
〔比較例3〕
処理液D(実施例4参照)でビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィドのかわりに、n−ヘキシルトリエトキシシランを4.96g用いた以外は同様に、加水分解、縮合を行い、エタノールにて固形分濃度が0.15wt%となるよう希釈し、150gの処理液Lを得た。
この処理液Lの一部を純水で20倍に希釈し、LC/MSで分析したところ、2量体以上の縮合物の存在が確認され、その比率は全化合物量中の52wt%であることを確認した。このようにして得られた処理液Lを、純水で充分に洗浄した白板ガラスに、引き上げ速度20cm/分の引き上げ速度で塗工した。得られた処理防曇白板ガラスの純水に対する接触角は58°であり、白濁等の外観上の不具合は確認されなかった。また、反射率は処理前と後で変化が見られなかった。さらに、メチレンブルー染色法により、この白板ガラスの染色を行ったが、染色されなかった。
以上の各実施例及び比較例で得られた光学物品を、以下に示す評価方法で評価した。その結果を表1に示す。評価項目は、初期防曇性、防曇耐久性、耐擦傷性、水やけ試験、染色試験とした。以下、各評価項目についての評価方法を説明する。
〔評価方法〕
初期防曇性:20℃に保管したサンプルを、温度40℃、湿度90%に保った環境中に移し、表面の曇り発生を目視観察した。この曇り方を、つぎの3段階に分けて評価した。即ち、○…ぜんぜん曇らないもの。△…2分後に曇りが消える(実用上問題あり)。×…2分たっても曇りが消えない。
防曇耐久性:物品表面を布(木綿)で500gの荷重をかけ1000回摩擦したあと、純水でよく洗浄、乾燥する。これを20℃に保管したサンプルを、温度40℃、湿度90%に保った環境中に移し、表面の曇り発生を目視観察する。この曇り方を、つぎの3段階に分けて評価する。即ち、○…ぜんぜん曇らないもの。△…2分後に曇りが消える(実用上問題あり)。×…2分たっても曇りが消えない。
耐擦傷性:光学物品表面を#0000のスチールウールで1kgの荷重をかけ50回摩擦した。キズのついた度合いを以下の3段階に分けて評価した。即ち、○…まったくキズがつかない。△…1〜10本、細かいキズがつく(実用上問題はない)。×…細かく無数に傷がつく。
水やけ試験:水道水を光学物品表面にたらし、乾燥させた後、布で残留物を拭き取った。拭き取り度合いを以下の3段階に分けて評価した。即ち、○…完全に拭き取れる。△…一部残留物が残る(実用上問題あり)。×…残留物がほとんど残る。
染色試験:スルホン酸基の存在の確認を、メチレンブルーによる染色によって行った。メチレンブルーはスルホン酸に対し、イオン的に非常に強く結合するため、スルホン酸基が存在する場合、青く染色されることが知られている。得られた防曇白板ガラスの一部を1mMメチレンブルー水溶液(pH4)に25℃にて1分間浸漬したあと、純水を満たした超音波洗浄機(槽容量2.6リットル、発振周波数:45kHz、出力:120W)で3分間洗浄を行い、青色に染色されているか確認した。染色性を以下の2段階で評価した。即ち、○…染色されている。×…染色されていない。
Figure 0004778206
表1の結果より、実施例1〜9(処理液A〜I)の初期防曇性能及び防曇耐久性、耐擦傷性は良好であり、比較例3(処理液L)の初期防曇性能及び防曇耐久性が不良であることから、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した処理液を物品表面に処理することにより、充分な親水性基の密度が得られ、優れた防曇性能膜を形成する防曇処理液を得ることができる。
さらに、実施例1〜9(処理液A〜I)の初期防曇性能及び防曇耐久性、耐擦傷性は良好であり、比較例1(処理液J)及び比較例2(処理液K)の初期防曇性能及び防曇耐久性、耐擦傷性が不良であることから、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の2量体以上の縮合物は、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満であることにより、膜内に効率的に親水性基を配置し、膜強度および物品表面との密着性が向上された防曇性能膜を形成する防曇処理液が得られる。
また、実施例1〜9(処理液A〜I)の初期防曇性能及び防曇耐久性が良好であることから、非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した処理液は、界面活性剤を含んでも良いといえる。界面活性剤を含有することにより、物品に処理した場合、防曇特性を阻害することなく、外観が良好である均一な膜が作製でき、さらに、防曇特性を向上させることができる。
また、実施例1〜9(処理液A〜I)において外観上不具合が見られないことから非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した処理液により、形成した防曇性能膜は、非常に薄いため、光学特性を損なうことなく、防曇性能を持った防曇白板ガラス(光学物品)が作製できるといえる。比較例2(処理液K)で外観上不具合が生じたのは、縮合物の含有量が多く、膜構成物質が膜内に均一に配置されなかったためと考えられる。

Claims (6)

  1. 非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した防曇処理液であって、
    前記非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物2量体以上の縮合物が、オルガノシラン総量の1wt%以上70wt%未満であることを特徴とする防曇処理液。
  2. 前記非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物が、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホン酸基から選ばれる1種以上の官能基を含有する請求項1記載の防曇処理液。
  3. 前記非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した防曇処理液が、界面活性剤を含有する、請求項1または2記載の防曇処理液。
  4. 非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物の単体及び2量体以上の縮合物を親水性有機溶剤に希釈した防曇処理液の製造方法であって、
    加水分解工程と縮合工程とを有し、
    前記縮合工程において、前記非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物を、0℃以上70℃以下で0.1時間以上200時間以下で保持し、単体及び2量体以上の縮合物とすることを特徴とする防曇処理液の製造方法。
  5. 前記加水分解工程または前記縮合工程において、
    前記非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物を、酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒、金属化合物触媒から選ばれる1種以上の触媒の存在下にて処理し、単体及び2量体以上の縮合物とする請求項4記載の防曇処理液の製造方法。
  6. 前記加水分解工程または前記縮合工程において、
    前記非カップリング部位に少なくとも1個以上の硫黄を含むオルガノシランまたは/及びその加水分解物が、スルホン酸エステル基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基から選ばれる1種以上の官能基を含有し、これをスルホン酸基に転化する請求項4または5記載の防曇処理液の製造方法。
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