JP4772239B2 - 黒鉛化炭素粉末及び熱伝導性複合材料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた熱伝導性を有する黒鉛化炭素粉末及び熱伝導性複合材料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器においては、高性能化、小型化及び軽量化に伴う半導体パッケージの高密度実装化、LSIの高集積化及び高速化などによって、各種の電子部品にて発生する熱を効果的に外部へ放散させる熱対策が非常に重要な課題になっている。このような熱対策として、プリント配線基板、半導体パッケージ、筐体、放熱板或いは熱拡散板等の放熱部材、発熱源と放熱部材との間に介在される放熱シートなどの成形加工品や、高分子グリス或いは接着剤等の液状組成物などを、熱伝導性の良好な組成物にて構成するという対策が一般的に行われている。
【0003】
従来、このような熱伝導性の良好な組成物としては、樹脂やゴムなどのマトリックス材料中に、熱伝導性充填剤として熱伝導率の大きな酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、石英、水酸化アルミニウムなどの金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物などを配合したもの(以下、「熱伝導性複合材料組成物」という。)が知られているが、必ずしも充分に大きな熱伝導性を有するものではなかった。
【0004】
そのため、熱伝導性をさらに向上させる目的で、樹脂やゴムなどのマトリックス材料中に、熱伝導性充填剤として熱伝導率の大きな黒鉛粉末や炭素繊維を配合した様々な熱伝導性複合材料組成物が提案されている。
【0005】
例えば、特開昭62−131033号公報には黒鉛粉末を熱可塑性樹脂に充填した熱伝導性樹脂成形品が、特開平4−246456号公報にはカーボンブラックや黒鉛などを含有するポリエステル樹脂組成物が、特開平5−17593号公報には一方向に引揃えた炭素繊維に黒鉛粉末と熱硬化性樹脂を含浸した機械的強度の高い熱伝導性成形品が、特開平5−222620号公報には断面構造を特定したピッチ系炭素繊維を利用した熱伝導性材料が記載されている。
【0006】
また、特開平5−247268号公報には粒径1〜20μmの人造黒鉛を配合したゴム組成物が、特開平9−283955号公報には特定のアスペクト比の黒鉛化炭素繊維をシリコーンゴムなどの高分子に分散した熱伝導性シートが、特開平10−298433号公報には結晶面間隔が0.330〜0.340nmの球状黒鉛粉末をシリコーンゴムに配合した組成物と放熱シートが開示されている。さらに、特開平2−242919号公報、特開平7−48181号公報などには、熱伝導率が大きい炭素繊維として特定のピッチ系炭素繊維が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、発熱量が一段と増大し続ける近年の高性能な電子部品においては、より一層大きな熱伝導性のニーズが高まり続けている。そのため、上記従来の黒鉛粉末や炭素繊維及びこれらを熱伝導性充填剤として配合した熱伝導性複合材料組成物であっても、熱伝導性が未だ不充分であり、早急な改善が切望されている。
【0008】
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、その目的は、電気製品などに使用される半導体素子や電源、光源などの部品から発生する多大な熱を効果的に放散可能な、優れた熱伝導性を有する黒鉛化炭素粉末及び熱伝導性複合材料組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは、炭素原料やその製法を様々な観点から鋭意研究した結果、特定の工程を経て製造される黒鉛化炭素粉末が優れた熱伝導性を発揮すること、及びこの黒鉛化炭素粉末を熱伝導性充填材として用いた熱伝導性複合材料組成物が優れた熱伝導性を発揮すること見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、メソフェーズピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を黒鉛化後に粉砕して得られるとともに熱伝導性充填剤として用いられる黒鉛化炭素粉末であって、前記炭素質発泡体を黒鉛化することで得た黒鉛質発泡体の熱伝導率は、前記炭化発泡により前記メソフェーズピッチを伸長させることで400W/m・K以上とされてなり、X線回折法による黒鉛間の面間隔(d002)が0.3370nm未満である黒鉛化炭素粉末である。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の黒鉛化炭素粉末において、平均粒径が、2〜200μmであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、マトリックス材料中に、請求項1又は請求項2に記載の黒鉛化炭素粉末を配合してなる熱伝導性複合材料組成物である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の熱伝導性複合材料組成物において、マトリックス材料が、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、硬化性樹脂及び架橋ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の熱伝導性複合材料組成物において、マトリックス材料100重量部に対して、黒鉛化炭素粉末を1〜800重量部配合してなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の熱伝導性複合材料組成物において、マトリックス材料100重量部に対して、黒鉛化炭素粉末を20〜300重量部配合したことを特徴とする。
【0015】
(作用)
本発明は、発泡現象という特異な現象を利用することにより黒鉛構造が高度に発達した熱伝導性に優れる黒鉛化炭素粉末を実現し、さらに、この黒鉛化炭素粉末を熱伝導性充填剤として用いることにより熱伝導性に優れる熱伝導性複合材料組成物を実現したものである。
【0016】
すなわち、メソフェーズピッチを熱処理して炭化発泡させると、発泡により形成されるフォームの膜(発泡体の壁体)に沿ってメソフェーズピッチが伸長されることにより、炭素層が壁体に対して高度に配向した発泡体構造を有する炭素質発泡体が得られる。そのため、この炭素質発泡体を黒鉛化及び粉砕することにより、黒鉛構造が高度に発達した熱伝導性に優れる黒鉛化炭素粉末を実現することができる。
【0017】
一方、このような炭素原料の発泡現象を利用した炭素粉末としては、特開平3−164416号公報及び特開2000−103610号公報に、特定の炭素発泡体を粉砕した炭素粉末が開示されている。しかし、これらの炭素粉末は、耐食性、耐薬品性の改良、又は、電極の高容量特性或いは強度向上を意図したものである点で、本発明の技術思想と本質的に異なるものであり、また、これらの炭素粉末は黒鉛化されていないため、熱伝導性の向上という本発明の目的を達成することができない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態について説明する。
まず、黒鉛化炭素粉末について説明する。この黒鉛化炭素粉末は、ピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を黒鉛化後に粉砕したもの、又は、ピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を粉砕後に黒鉛化したものである。
【0019】
原料として用いるピッチは、石炭、石油或いは木材等の有機物質を蒸留等して得られるタールを熱処理し、或いは、ナフタレンやアントラセン等の多環芳香族化合物を重合させて得られるものをいう。このピッチの種類としては、石油系ピッチ、石炭系ピッチ、コールタールピッチ、コークス系ピッチ、合成系ピッチ等が挙げられる。これらの中でも石油系ピッチ又は石炭系ピッチを用いることが好ましく、特に、光学的異方性ピッチすなわちメソフェーズピッチを用いることが好ましい。
【0020】
上記黒鉛化炭素粉末は、以下(a)又は(b)の方法により製造される。
(a)ピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を黒鉛化後に粉砕する方法。すなわち、この製法は、ピッチを熱処理して炭化発泡させて炭素質発泡体を作製する工程(炭化発泡工程)と、この炭素質発泡体を熱処理して黒鉛化させて黒鉛質発泡体を作製する工程(黒鉛化工程)と、この黒鉛質発泡体を粉砕して黒鉛化炭素粉末を作製する工程(粉砕工程)とを含む。
【0021】
(b)ピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を粉砕後に黒鉛化する方法。すなわち、この製法は、ピッチを熱処理して炭化発泡させて炭素質発泡体を作製する工程(炭化発泡工程)と、この炭素質発泡体を粉砕して炭素質粉末を作製する工程(粉砕工程)と、この炭素質粉末を熱処理して黒鉛化させて黒鉛化炭素粉末を作製する工程(黒鉛化工程)とを含む。
【0022】
以下、各工程について詳述する。
炭化発泡工程におけるピッチの発泡方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の発泡方法を適宜応用して用いることができる。この具体的な発泡方法としては、例えば、ピッチを熱処理して溶融させた後、高圧域から低圧域へ移行させて発泡させる方法や、ピッチに発泡剤や揮発性物質を添加して発泡させる方法などがある。なお、後者の発泡方法にて用いる発泡剤或いは揮発性物質としては、炭化発泡工程において大部分がガス化するものであれば好適に用いることができ、特に限定されるものではないが、取扱性の容易性、発泡効率の観点から、沸点が5〜60℃程度の有機質揮発性発泡剤を用いることが好ましい。この具体的な有機質揮発性発泡剤としては、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタン、メチレンクロリド、トリクロロトリフルオロエタン、アセトン等が挙げられる。
【0023】
炭化発泡工程における熱処理条件としては、250〜1500℃、より好ましくは500〜900℃の温度条件が要求される。この処理温度が1500℃を超えると、得られる炭素質発泡体の強度が大きくなり、その後の粉砕が困難となる。一方、処理温度が250℃未満では、炭化の程度が不充分となり、高い熱伝導率を有する黒鉛化炭素粉末を得ることができない。また、この熱処理は、真空雰囲気下、アルゴンガスや窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、或いは還元性雰囲気下などのピッチが実質的に酸化しない非酸化性雰囲気下で行なうことが好ましい。非酸化性雰囲気下で熱処理しないと、発泡体が酸化するなど変質してしまうことがあり好ましくない。
【0024】
黒鉛化工程における熱処理条件としては、2500℃以上の温度条件が必要とされる。この黒鉛化工程の処理温度が高温になればなるほど、得られる黒鉛化炭素粉末の黒鉛化度が高くなり、より一層高い熱伝導率を有する黒鉛化炭素粉末を実現することができる。この処理温度が2500℃未満であると黒鉛化が不充分となり、高い熱伝導率を有する黒鉛化炭素粉末を得ることができない。また、この黒鉛化工程における熱処理は、上記炭化発泡工程の熱処理と同様に、非酸化性雰囲気下で行なうことが好ましい。非酸化性雰囲気下で熱処理しないと、炭素質発泡体或いは炭素質粉末が酸化するなど変質してしまうことがあり好ましくない。実用的には、アルゴンガス雰囲気下、2800〜3200℃の高温で一定時間熱処理することが好ましく、これにより黒鉛化が高度に進行し、黒鉛構造が高度に発達した高い熱伝導率を有する黒鉛化炭素粉末を製造することができる。なお、上記炭化発泡工程及び黒鉛化工程における熱処理の昇温速度、降温速度、処理時間などについては、特に限定されるものではない。
【0025】
粉砕工程においては、ボールミル、ビクトリーミル、ジェットミル、高速回転ミルなどの粉砕機を適宜選択して用いることができる。
黒鉛化炭素粉末の平均粒径は、特に限定されるものではないが、2〜200μmであることが好ましい。黒鉛化炭素粉末の平均粒径が2μmより小さいと、熱伝導性充填剤としてマトリックス材料中に配合した際に黒鉛化炭素粉末同士の接触が少なくなり、熱の伝達経路が不充分となって得られる熱伝導性複合材料組成物の高熱伝導率化を達成し難くなる。一方、黒鉛化炭素粉末の平均粒径が200μmより大きいと、黒鉛化炭素粉末が嵩高くなって熱伝導性充填剤としてマトリックス材料中に高充填することが困難になるので好ましくない。なお、上記の平均粒径は、レーザー回折方式による粒度分布等から算出することができる。
【0026】
また、黒鉛化炭素粉末は、その構造パラメータとして、X線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)が、0.3370nm未満であることが好ましい。このX線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)が0.3370nm以上である場合は、黒鉛化度が不十分で、その黒鉛化炭素粉末を使用しても優れた熱伝導性を有する熱伝導性複合材料組成物を得ることができない。
【0027】
ここで、X線回折法とは、CukαをX線源、標準物質に高純度シリコンを使用し、炭素材料のX線回折パターンを測定する方法であり、得られる(002)回折パターンのピーク位置と半値幅から黒鉛結晶の面間隔(d002)を算出する方法である。この算出方法は、学振法に基づくものである。なお、X線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)の下限値は、理論値として算出される0.3354nmである。
【0028】
なお、上記(a)の方法にて中間体として得られる黒鉛質発泡体は、その壁体の熱伝導率が、400(W/(m・K))以上であることが好ましく、800(W/(m・K))以上であることがより好ましく、1000(W/(m・K))以上であることが特に好ましい。
【0029】
次に、熱伝導性複合材料組成物について説明する。この熱伝導性複合材料組成物は、マトリックス材料中に、上述した黒鉛化炭素粉末が熱伝導性充填剤として配合されたものである。
【0030】
マトリックス材料は、特に限定されるものではなく、例えば、高分子材料、金属材料、セラミックス材料、炭素などの無機材料など、公知のマトリックス材料から用途や要求性能に応じて適宜選択すればよい。成形加工性等を考慮すると、マトリックス材料は高分子材料であることが好ましい。
【0031】
この高分子材料は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、各種硬化性樹脂、架橋ゴムなど公知の高分子材料から用途や要求性能などに応じて適宜選択して用いることができる。例えば、接着剤用途には、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂或いはアクリル樹脂などの接着性高分子材料を用いることが好ましく、成形体用途には、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、各種硬化性樹脂或いは架橋ゴムなどを用いることが好ましい。
【0032】
具体的な熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、脂肪族及び芳香族ポリアミド類、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメタクリル酸及びそのメチルエステル等のポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリル酸類、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、液晶ポリマー、シリコーン樹脂、アイオノマーなどが挙げられる。
【0033】
具体的な熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びスチレン−イソプレンブロック共重合体とそれらの水添ポリマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。熱可塑性エラストマーは、繰返し成形加工でき、リサイクルが容易である点でメリットがある。
【0034】
具体的な硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂、熱硬化型ポリフェニレンエーテル樹脂及び変性PPE樹脂などが挙げられる。
【0035】
具体的な架橋ゴムとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ニトリルゴム、水添ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどが挙げられる。
【0036】
これらの高分子材料のなかでも、シリコーンゴム、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂及び熱可塑性エラストマーよりなる群から選択される少なくとも1種、さらに好ましくは、シリコーンゴム、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂及び熱可塑性エラストマーよりなる群から選択される少なくとも1種を用いることが、耐熱性などの温度特性や電気的信頼性の観点から好ましい。
【0037】
また、誘電率、誘電正接が小さく高周波領域での特性が要求される配線基板用途などには、フッ素樹脂、熱硬化型ポリフェニレンエーテル樹脂、変性PPE樹脂、ポリオレフィン系樹脂などを用いることが好ましい。
【0038】
なお、これらの高分子材料は、一種を単独で用いても、二種以上を適宜組み合わせて用いてもよく、或いはこれらの高分子材料から選択される複数の高分子材料からなるポリマーアロイを用いても差し支えない。また、硬化性樹脂又は架橋ゴムの硬化・架橋方法については、特に限定されず、熱硬化法、光硬化法、湿気硬化法、放射線又は電子線照射法などの公知の架橋・硬化方法を採用することができる。
【0039】
熱伝導性複合材料組成物における黒鉛化炭素粉末の配合量は、目的とする最終製品の用途や要求性能などにより適宜決定されるが、マトリックス材料100重量部に対して、1〜800重量部であることが好ましく、5〜500重量部であることがより好ましく、20〜300重量部であることが特に好ましい。黒鉛化炭素粉末の配合量が多いほど目的とする高熱伝導率化が達成されるが、配合量が800重量部を超えるとマトリックス材料中に均一分散させることが困難になり、組成物の粘度が増大して流動性が損なわれ、かつ、気泡の混入が避けられず好ましくない。一方、黒鉛化炭素粉末の配合量が1重量部よりも少ないと、得られる熱伝導性複合材料組成物の熱伝導性が小さく、目的とする高熱伝導率化が達成できない。
【0040】
マトリックス材料と黒鉛化炭素粉末とを混合して熱伝導性複合材料組成物を調整する際には、ブレンダー、ミキサー、ロール、押出機などの公知の混合装置又は混練装置を使用することができる。ここで、マトリックス材料と黒鉛化炭素粉末とを混合分散させる際には、必要に応じて減圧或いは加圧するなど脱泡操作を行なうことが好ましい。また、熱伝導性複合材料組成物の粘度を低下させるために、揮発性の有機溶剤や低粘度の軟化剤、反応性可塑剤などを添加することが効果的である。
【0041】
そして、上記のようにして得られる熱伝導性複合材料組成物は、圧縮成形法、押出成形法、射出成形法、注型成形法、トランスファー成形法、ブレード成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法などのほか、液状組成物の場合は、塗装法、印刷法、ディスペンサー法、ポッティング法などの公知の方法で加工することができる。例えば、熱伝導性複合材料組成物を硬化させ、所定形状に成形加工することにより、優れた熱伝導性を有する熱伝導性成形体を得ることができる。また、シート状に成形加工することにより、優れた熱伝導性を有する熱伝導性シートを得ることができ、特に、マトリックス材料として低硬度の架橋ゴムや熱可塑性エラストマーを用いた場合には、柔軟な熱伝導性シートを得ることができる。
【0042】
従って、この熱伝導性複合材料組成物は、高い放熱特性が要求される熱伝導性グリス、熱伝導性接着剤などの液状用途や、熱伝導性シート、半導体パッケージ用部材などの成形体用途の構成材料として用いることができる。そして、発熱する素子と伝熱部材との間に介在されるペースト状の熱伝導性グリスや熱伝導性接着剤、或いは放熱器、冷却器、ヒートシンク、ヒートスプレッダー、ダイパッド、プリント基板、冷却ファン、ヒートパイプ、筐体などの伝熱部材を、この熱伝導性複合材料組成物を用いて構成することにより、課題である発熱対策を施すことが可能になる。
【0043】
以上詳述したように、本実施形態によれば以下の作用効果が奏される。
・ ピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を、黒鉛化後に粉砕、又は、粉砕後に黒鉛化することにより、黒鉛構造が高度に発達した熱伝導性に優れる黒鉛化炭素粉末を実現できる。また、この黒鉛化炭素粉末をマトリックス材料中に配合することにより、熱伝導性に優れる熱伝導性複合材料組成物を実現することができる。
【0044】
・ 原料ピッチとしてメソフェーズピッチを用いると、メソフェーズピッチは長距離秩序を維持した分子配向性と大きな分子運動性を併せ持つ易黒鉛化性の炭素質物質であることから、炭素質発泡体を作製する際に高配向されるとともに熱処理時に高度に黒鉛化されて、より一層熱伝導性に優れる黒鉛化炭素粉末を実現できる。
【0045】
・ 黒鉛化炭素粉末のX線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)が、0.3370nm未満とすることにより、より一層、高熱伝導率化を達成することができる。
【0046】
・ 炭素質発泡体を粉砕後に黒鉛化すると、黒鉛化処理の際に、粉砕時に新たに露出した面において縮重合反応、環化反応が進行するため、より一層、高い熱伝導性を有する黒鉛化炭素粉末を実現することができる。
【0047】
・ 黒鉛化炭素粉末の平均粒径を2〜200μmとすることにより、マトリックス材料中に高充填でき、熱伝導性複合材料組成物のより一層向上の高熱伝導率化を達成することができる。また工業的に生産が容易である。
【0048】
・ マトリックス材料として、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、硬化性樹脂及び架橋ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種を用いると、成形加工性が良好で、種々の用途に適用可能な熱伝導性に優れる熱伝導性複合材料組成物を実現することができる。
【0049】
・ マトリックス材料100重量部に対して、黒鉛化炭素粉末を1〜800重量部配合することにより、マトリックス材料中に黒鉛化炭素粉末を均一分散させ、低粘度で成形加工性の良好な熱伝導性複合材料組成物を実現できる。また、熱伝導性複合材料組成物の製造が容易になる。
【0050】
【実施例】
以下、試作例、実施例及び比較例を挙げて前記各実施形態をさらに具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0051】
(黒鉛化炭素粉末の試作例1)
メソフェーズピッチをアルミニウム製金型に充填した後、真空ポンプで100Pa以下に減圧し、メソフェーズピッチの軟化点よりも高い300℃で加熱した。次いで、窒素を導入して減圧状態から窒素雰囲気に置換し7kPaまで加圧した後、昇温速度4℃/分で1500℃まで加熱して20分間保持し、冷却時に徐々に高圧域から大気圧雰囲気に開放して発泡させ、炭素質発泡体を作製した。さらに、得られた炭素質発泡体をアルゴン雰囲気下にて3000℃で熱処理して、黒鉛質発泡体を作製した。この黒鉛質発泡体の壁体の熱伝導率は1000(W/(m・K))であった。そして、得られた黒鉛質発泡体をボールミルで粉砕して黒鉛化炭素粉末(試作例1)を作製した。この黒鉛化炭素粉末(試作例1)の平均粒径は60μm、X線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)は0.3362nmであった。
【0052】
(黒鉛化炭素粉末の試作例2)
メソフェーズピッチをアルミニウム製金型に充填した後、真空ポンプで100Pa以下に減圧し、メソフェーズピッチの軟化点よりも高い300℃で加熱した。次いで、窒素を導入して減圧状態から窒素雰囲気に置換し7kPaまで加圧した後、昇温速度4℃/分で1500℃まで加熱して20分間保持し、冷却時に徐々に高圧域から大気圧雰囲気に開放して発泡させ、炭素質発泡体を作製した。さらに、得られた炭素質発泡体をボールミルで粉砕して、炭素質粉末を作製した。そして、得られた炭素質粉末をアルゴン雰囲気下にて3000℃で熱処理して、黒鉛化炭素粉末(試作例2)を作製した。この黒鉛化炭素粉末(試作例2)の平均粒径は45μm、X線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)は0.3360nmであった。
【0053】
(黒鉛化炭素粉末の試作例3)
メソフェーズピッチ100重量部と、発泡剤としてのフレオン−113(1,1,2−トリフルオル−1,2,2−トリクロルエタン)10重量部とを混合し、この混合物をアルミニウム製金型に充填した後、80℃で加熱して発泡させた。次いで、この発泡体を昇温速度4℃/分で1500℃まで加熱して20分間保持して、炭素質発泡体を作製した。さらに、この炭素質発泡体をアルゴン雰囲気下にて3000℃で熱処理して、黒鉛質発泡体を作製した。この黒鉛質発泡体の壁体の熱伝導率は800(W/(m・K))であった。そして、得られた黒鉛質発泡体をボールミルで粉砕して、黒鉛化炭素粉末(試作例3)を作製した。この黒鉛化炭素粉末(試作例3)の平均粒径は60μm、X線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)は0.3365nmであった。
【0054】
(炭素質粉末の試作例4)
メソフェーズピッチをアルミニウム製金型に充填した後、真空ポンプで133Pa以下に減圧し、メソフェーズピッチの軟化点よりも高い300℃で加熱した。次いで、窒素を導入して減圧状態から窒素雰囲気に置換し7kPaまで加圧した後、昇温速度4℃/分で1500℃まで加熱して20分間保持し、冷却時に徐々に高圧域から大気圧雰囲気に開放して発泡させ、炭素質発泡体を作製した。この炭素質発泡体の壁体の熱伝導率は80(W/(m・K))であった。そして、得られた炭素質発泡体をボールミルで粉砕して炭素質粉末(試作例4)を作製した。この炭素質粉末(試作例4)の平均粒径は60μmであった。また、この炭素質粉末(試作例4)は黒鉛化処理されていないため、X線回折法による黒鉛層間の面間隔(d002)を測定できなかった。
【0055】
(実施例1)
マトリックス材料としての付加型の液状シリコーゴム(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)100重量部に、熱伝導性充填剤として試作例1の黒鉛化炭素粉末80重量部と、酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製)220重量部と、水酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製)80重量部とを混合分散して熱伝導性複合材料組成物を調製した。この熱伝導性複合材料組成物を加熱プレス成形して、厚さ2mmの熱伝導性シートを作製した。得られた熱伝導性シートのアスカーC硬度は17、シート厚さ方向の熱伝導率は3.2(W/(m・K))であった。
【0056】
(実施例2)
熱伝導性充填剤として試作例2の黒鉛化炭素粉末を使用した以外は、上記実施例1と同様に熱伝導性複合材料組成物を調製し、この熱伝導性複合材料組成物を加熱プレス成形して厚さ2mmの熱伝導性シートを作製した。得られた熱伝導性シートのアスカーC硬度は15、シート厚さ方向の熱伝導率は3.1(W/(m・K))であった。
【0057】
(実施例3)
熱伝導性充填剤として試作例3の黒鉛化炭素粉末を使用した以外は、上記実施例1と同様に熱伝導性複合材料組成物を調製し、この熱伝導性複合材料組成物を加熱プレス成形して厚さ2mmの熱伝導性シートを作製した。得られた熱伝導性シートのアスカーC硬度は15、シート厚さ方向の熱伝導率は2.8(W/(m・K))であった。
【0058】
(比較例1)
熱伝導性充填剤として試作例4の炭素質粉末を使用した以外は、上記実施例1と同様に熱伝導性複合材料組成物を調製し、この熱伝導性複合材料組成物を加熱プレス成形して厚さ2mmの熱伝導性シートを作製した。得られた熱伝導性シートのアスカーC硬度は15、シート厚さ方向の熱伝導率は1.2(W/(m・K))であった。
【0059】
(実施例4)
マトリックス材料として低硬度スチレン系熱可塑性エラストマー(理研ビニル工業株式会社製)100重量部に、熱伝導性充填剤として試作例1の黒鉛化炭素粉末60重量部と、窒化ホウ素粉末(電気化学工業株式会社製)30重量部と、水酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製)20重量部とを混合分散した混合組成物を2軸押出機で混練して、ペレット状の熱伝導性複合材料組成物を調製した。この熱伝導性複合材料組成物を押出成形して、厚さ3mmの熱伝導性シートを作製した。得られた熱伝導性シートのショアA硬度は73、シート厚さ方向の熱伝導率は2.8(W/(m・K))であった。
【0060】
(比較例2)
熱伝導性充填剤として試作例4の黒鉛化炭素粉末を使用した以外は、上記実施例4と同様にペレット状の熱伝導性複合材料組成物を調製し、この熱伝導性複合材料組成物を押出成形して、厚さ3mmの熱伝導性シートを作製した。得られた熱伝導性シートのショアA硬度は68、シート厚さ方向の熱伝導率は0.8(W/(m・K))であった。
【0061】
(実施例5)
マトリックス材料としてポリアセタール樹脂(旭化成工業株式会社製)100重量部に、熱伝導性充填剤としてシランカップリング剤で表面処理を施した試作例2の黒鉛化炭素粉末80重量部と、酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製)50重量部とを混合分散した混合組成物を2軸押出機で混練して、ペレット状の熱伝導性複合材料組成物を調製した。この熱伝導性複合材料組成物を射出成形して、厚さ3mmの熱伝導性成形体を作製した。得られた熱伝導性成形体の熱伝導率は2.5(W/(m・K))であった。
【0062】
(比較例3)
熱伝導性充填剤として試作例4の炭素質粉末を使用した以外は、上記実施例5と同様にペレット状の熱伝導性複合材料組成物を調整し、この熱伝導性複合材料組成物を射出成形して、厚さ3mmの熱伝導性成形体を作製した。得られた熱伝導性成形体の熱伝導率は1.2(W/(m・K))であった。
【0063】
(実施例6)
マトリックス材料として接着性を有するアミン系硬化剤を含むビスフェノールF型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製)100重量部に、熱伝導性充填剤として試作例3の黒鉛化炭素粉末130重量部と、酸化アルミニウム粉末(昭和電工株式会社製)30重量部とを混合分散して、エポキシ系接着剤組成物である熱伝導性高分子組成物を調製した。この熱伝導性高分子組成物を熱硬化させて、厚さ1mmの板状試験片を作製した。得られた板状試験片の熱伝導率は3.1(W/(m・K))であった。
【0064】
(比較例4)
熱伝導性充填剤として試作例4の炭素質粉末を使用した以外は、上記実施例6と同様に、エポキシ系接着剤組成物である熱伝導性高分子組成物を調製し、この熱伝導性高分子組成物を熱硬化させて、厚さ1mmの板状試験片を作製した。得られた板状試験片の熱伝導率は1.3/(W/(m・K))であった。
【0065】
(考察)
実施例1〜実施例6の熱伝導性複合材料組成物は、マトリックス材料中に試作例1〜試作例3の黒鉛化炭素粉末をそれぞれ配合させた例である。実施例1〜実施例3はシリコーンゴム系の柔軟な熱伝導性シート、実施例4はリサイクル容易な熱可塑性エラストマーを用いた熱伝導性シート、実施例5は射出成形容易な熱伝導性成形体、実施例6はエポキシ系接着剤高分子を用いたエポキシ系接着剤組成物の製造例であり、いずれも高い熱伝導性が得られている。
【0066】
一方、比較例1〜比較例4の熱伝導性複合材料組成物は、ピッチを熱処理して炭化発泡させた炭素質発泡体を粉砕した試作例4の炭素質粉末を用いた例であるが、この試作例4の炭素質粉末は黒鉛化されていないため、実施例1〜実施例6の熱伝導性複合材料組成物と比較して熱伝導率が劣っている。
【0067】
(変形例)
なお、本発明は以下のように変更実施してもよい。
・ マトリックス材料中に配合する黒鉛化炭素粉末に、予め電解酸化などによる酸化処理を施したり、或いはカップリング剤やサイジング剤などで処理して表面を改質させること。このようにすると、マトリックス材料との濡れ性や充填性を向上させたり、マトリックス材料と黒鉛化炭素粉末との界面の剥離強度を改良することができる。
【0068】
・ 無電解メッキ法、電解メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法、化学的蒸着法、塗装法、浸漬法、ゾルゲル法、微細粒子を機械的に固着させるメカノケミカル法などの方法によって、黒鉛化炭素粉末の表面に金属やセラミックス等を被覆させること。
【0069】
・ 熱伝導性複合材料組成物に、上述した黒鉛化炭素粉末のほかに、難燃剤、軟化材、着色剤、安定剤等を必要に応じて配合すること。
・ 熱伝導性複合材料組成物に、他の熱伝導性充填剤、例えば、銀、銅、金、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、水酸化アルミニウムなどの金属やセラミックス、金属被覆樹脂、黒鉛化炭素繊維、黒鉛化されていない炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズや、ウィスカー状、マイクロコイル状或いはナノチューブ状のカーボン等を配合すること。
【0070】
・ 熱伝導性複合材料組成物に、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、水酸化アルミニウム等の電気絶縁性の熱伝導性充填剤を配合すること。このように電気絶縁性の熱伝導性充填剤を併用すると、最終製品に電気絶縁性を付与することができる。
【0071】
(付記)
上記実施形態、試作例、実施例、比較例及び変形例から把握される技術的思想について以下に記載する。
【0073】
(A) ピッチを熱処理して溶融させた後、高圧域から低圧域へ移行させて炭化発泡させる黒鉛化炭素粉末の製造方法。
【0074】
(B) ピッチに発泡剤および/または揮発性物質を添加して炭化発泡させることを特徴とする黒鉛化炭素粉末の製造方法。
(C) 2500℃以上の処理温度にて黒鉛化することを特徴とする記載の黒鉛化炭素粉末の製造方法。
【0075】
(D) ピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を黒鉛化して得られる黒鉛質発泡体。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、炭素質発泡体を黒鉛化することで得た黒鉛質発泡体の熱伝導率は、炭化発泡によりメソフェーズピッチを伸長させることで400W/m・K以上とされてなり、X線回折法による黒鉛間の面間隔(d002)が0.3370nm未満であることにより、優れた熱伝導性を有する黒鉛化炭素粉末を提供することができる。
【0077】
また、請求項3から請求項6に記載の発明によれば、上記の黒鉛化炭素粉末を熱伝導性充填剤として用いることにより、優れた熱伝導性を有する熱伝導性複合材料組成物を提供することができる。そして、この熱伝導性複合材料組成物を、高い放熱特性が要求される熱伝導性グリスや熱伝導性接着剤、熱伝導性シート、半導体パッケージ用部材などの構成材料として用いることにより、電気製品などに使用される半導体素子や電源、光源などの部品から発生する多大な熱を効果的に放散させることができる。
Claims (6)
- メソフェーズピッチを熱処理して炭化発泡させて得た炭素質発泡体を黒鉛化後に粉砕して得られるとともに熱伝導性充填剤として用いられる黒鉛化炭素粉末であって、前記炭素質発泡体を黒鉛化することで得た黒鉛質発泡体の熱伝導率は、前記炭化発泡により前記メソフェーズピッチを伸長させることで400W/m・K以上とされてなり、X線回折法による黒鉛間の面間隔(d002)が0.3370nm未満である黒鉛化炭素粉末。
- 平均粒径が、2〜200μmである請求項1に記載の黒鉛化炭素粉末。
- マトリックス材料中に、請求項1又は請求項2に記載の黒鉛化炭素粉末を配合してなる熱伝導性複合材料組成物。
- 前記マトリックス材料が、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、硬化性樹脂及び架橋ゴムよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項3に記載の熱伝導性複合材料組成物。
- 前記マトリックス材料100重量部に対して、黒鉛化炭素粉末を1〜800重量部配合してなる請求項3又は請求項4に記載の熱伝導性複合材料組成物。
- マトリックス材料100重量部に対して、黒鉛化炭素粉末を20〜300重量部配合してなる請求項3又は請求項4に記載の熱伝導性複合材料組成物。
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