JP4769359B2 - 車両用ナビゲーション装置及び方法並びに車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体 - Google Patents

車両用ナビゲーション装置及び方法並びに車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用のナビゲーション技術の改良に係り、特に、有料道路において車両が停止しなくても料金の支払いができる自動料金収受システム(Electric Toll Collection System、以下、「ETCシステム」と呼ぶ)の機能を備えた車両用ナビゲーション装置及び方法並びにナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル技術、通信技術の進歩に伴い、自動車の利便性を向上させるための様々な技術が開発されている。例えば、車両用ナビゲーションシステムは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体にあらかじめ記録された道路などのデータに基づいて、与えられた目的地までの最適な経路を計算し、GPS航法などでリアルタイムに計算する自車位置付近の地図を画面表示しながら、表示画面や合成音声などで右左折などの道案内を行うものである。
【0003】
また、ETCシステムは、有料道路の料金所において、従来から手渡しで行なわれていた現金や回数券の収受処理を、道路側アンテナと車載機との間での無線通信を介して実現するシステムである。このETCシステムの具体例を、以下に説明する。すなわち、ユーザは有料道路を利用するときに、車載機にICカードを挿入する。そして、車両が有料道路の入口付近を通過する際に、入口側アンテナと車載機とが通信を行ない、ユーザのID番号を受け取ることによってユーザが識別される。このとき、車載機はどの入口から利用したかの入口情報を受信する。
【0004】
そして、出口の料金所において、車載機は出口側アンテナと通信を行ない、入口情報を送信すると、通行料金の計算が行なわれる。計算結果は車載機に送信されるとともに、ユーザが契約しているクレジット会社へ送信される。月ごとにあらかじめ定められた締め日までの利用料金は、精算日にユーザの指定口座から引き落とされ、月単位で明細書がユーザに送付される。口座の残高が不足していれば、ユーザに請求書が送付される。
【0005】
かかるETCシステムを利用すれば、車両が料金所において一旦停止する必要がないので、料金所渋滞の解消につながり、キャッシュレスによるドライバーの利便性の向上、管理コストの削減等の利点が得られる。さらに、上述の車両用ナビゲーションシステムとETC車載機とを組み合わせることによって、料金所に近づいた際にETC用のレーンへ誘導したり、利用金額やカード残高などの画面表示、音声案内を可能にしたシステムも開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の技術においては、ユーザの指定口座における残高が不足していた場合には、ユーザは後日送付されてきた請求書に基づいて支払わなければならず、面倒である。また、頻繁にETCを利用するユーザの場合、その月の引き落とし金額を把握し難く、支払い不能となるような多額の請求がクレジットカード会社から届く場合があり、いわゆるカード破産に陥る可能性も否定できない。
【0007】
さらに、クレジットカード会社経由での支払いで、残高不足による引き落としができなかった場合には、そのユーザは信用を落とすことになり、かかる情報がカード会社間でやり取りされると、ユーザはその後のカード加入やカード利用を制限されるので、著しい不利益を蒙ることになる。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、有料道路を利用する際に、ユーザがあらかじめ設定したETCの利用上限額を超える場合には、その旨をユーザに報知することによって、料金支払いに関する不都合を回避できる車両用ナビゲーション装置及び方法並びに車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、案内すべき経路上の地図を記憶した地図情報記憶手段と、車両の現在位置を計算する現在位置計算手段と、前記地図上の目的地を指定する目的地指定手段と、現在位置から目的地へ到達するための経路を計算する経路計算手段と、前記経路計算手段によって計算された経路を前記地図とともに表示する表示手段とを有する車両用ナビゲーション装置において、前記経路上の有料道路の利用料金を記憶する利用料金記憶手段と、有料道路の利用上限額を入力する上限額入力手段と、前記上限額入力手段によって入力された利用上限額を記憶する上限額記憶手段と、車両が利用した有料道路の料金処理を行なう料金処理手段と、前記料金処理手段によって処理された利用額を積算する利用額積算手段と、前記利用額積算手段によって積算された累積利用額を記憶する累積利用額記憶手段と、前記経路計算手段によって計算された経路上に、料金支払いが生ずる有料道路の利用区間が有るか否かを判定する料金支出判定手段と、前記料金支出判定手段による判定結果に応じて、前記利用料金記憶手段に記憶された当該利用区間の利用料金と前記累積利用額記憶手段に記憶された累積利用額とを加算する加算手段と、前記加算手段によって加算された加算額と前記上限額記憶手段に記憶された利用上限額とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応じて、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知する報知手段と、前記料金処理手段によって処理された利用額の締め日を記憶する締め日記憶手段と、装置を起動した日付を記憶する日付記憶手段と、前記日付記憶手段に記憶された直近の起動日付と前記締め日記憶手段に記憶された前回の締め日とを比較する日付比較手段と、累積利用額の消去指示を入力する入力手段と、前記日付比較手段によって、直近の起動日付が前回の締め日以前であると判定され、且つ前記入力手段から消去指示が入力された場合に、前記累積利用額記憶手段における累積利用額を消去する利用額消去手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、案内すべき経路上の地図を記憶するステップと、車両の現在位置を計算するステップと、前記地図上の目的地を指定するステップと、現在位置から目的地へ到達するための経路を計算するステップと、計算された経路を前記地図とともに表示するステップとを含む車両用ナビゲーション方法において、前記経路上の有料道路の利用料金を記憶するステップと、有料道路の利用上限額を入力するステップと、前記利用上限額を記憶するステップと、車両が利用した有料道路の料金処理を行なうステップと、処理された利用額を積算するステップと、積算された累積利用額を記憶するステップと、現在位置から目的地へ到達するために計算された経路上に、料金支払いが生ずる有料道路の利用区間が有るか否かを判定するステップと、料金支払いが生ずる利用区間が有る場合に、その利用料金と前記累積利用額とを加算するステップと、加算された加算額と、前記利用上限額とを比較するステップと、比較結果に応じて、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知するステップと、車両が利用した有料道路の利用額の締め日を記憶するステップと、累積利用額の消去指示の入力があった場合に、締め日以前の累積利用額を、当該締め日以降に消去するステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項9記載の発明は、請求項1、5記載の発明を、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体の観点から捉えたものであり、コンピュータを用いて、案内すべき経路上の地図を記憶させ、車両の現在位置を計算させ、前記地図上の目的地を指定させ、現在位置から目的地へ到達するための経路を計算させ、計算された経路を前記地図とともに表示させる車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、そのソフトウェアは前記コンピュータに、前記経路上の有料道路の利用料金を記憶させ、有料道路の利用上限額を入力させ、前記利用上限額を記憶させ、車両が利用した有料道路の料金処理によって処理された利用額を積算させ、積算された累積利用額を記憶させ、現在位置から目的地へ到達するために計算された経路上に、料金支払いが生ずる有料道路の利用区間が有るか否かを判定させ、料金支払いが生ずる利用区間が有る場合に、その利用料金と前記累積利用額とを加算させ、加算された加算額と、前記利用上限額とを比較させ、比較結果に応じて、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知させ、車両が利用した有料道路の利用額の締め日を記憶させ、累積利用額の消去指示の入力があった場合に、締め日以前の累積利用額を、当該締め日以降に消去させることを特徴とする。
【0012】
以上のような請求項1、5及び9記載の発明では、ユーザは、経路設定段階において、経路上の有料道路の利用料金及びそれまでの累積利用額の加算額と、あらかじめ記憶された利用上限額との関係について報知を受けることができる。このため、当該有料道路を利用すると利用上限額を超える場合には、ユーザは、料金処理を自動で行うシステムの利用を避けることによって、使い過ぎによる残高不足、支払い不能等の種々の不利益を防止できる。特に、ユーザは経路設定の段階で報知を受けることができるので、車両の走行中に初めて報知を受ける場合に比べて、はるかに余裕をもって対処することができ、安全運転につながる。
また、締め日ごとに累積利用額が整理されるので、ユーザが、定期的な収入のうちの所望の割合に応じて、利用上限額を設定しておけば、累積利用額との関係で適切な報知が得られ、無理のない利用計画を立てて生活することができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用ナビゲーション装置において、前記料金支出判定手段によって判定された料金支出が生ずる利用区間が、複数存在する場合に、それらの利用区間の利用料金を車両が通行する予定の順に加算していく複数料金加算手段と、前記複数料金加算手段が利用料金を加算する毎に前記比較手段が行なう比較の結果に応じて、前記利用上限額を初めて超過する利用区間を判定する超過区間判定手段とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項2記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、請求項記載の車両用ナビゲーション方法において、料金支出が生ずる有料道路の利用区間が複数ある場合に、それらの利用区間の利用料金を車両が通行する予定の順に加算していくステップと、利用料金を加算する毎に行なわれる前記加算額と前記利用上限額との比較の結果に応じて、前記利用上限額を初めて超過する利用区間を判定するステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
請求項10記載の発明は、請求項2、記載の発明をコンピュータによって読み取り可能な記録媒体の観点から捉えたものであり、請求項記載の車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、コンピュータを用いて、料金支出が生ずる有料道路の利用区間が複数あると判定された場合に、それらの利用区間の利用料金を車両が通行する予定の順に加算させ、利用料金を加算する毎に行なわれる前記加算額と前記利用上限額との比較の結果に応じて、前記利用上限額を初めて超過する利用区間を判定させることを特徴とする。
【0016】
以上のような請求項2、6、10記載の発明では、経路設定の段階で、有料道路の利用区間が複数ある場合に、利用上限額を超える利用区間を判定できるので、この利用区間を、例えば表示手段に表示させる等によってユーザに明示すれば、ユーザは、複数ある有料道路の利用区間のうち、どの区間まで利用すべきかについて的確な判断が可能となる。従って、ユーザは、予算に合わせて最大限にまで有料道路を利用することができ、料金処理を自動で行なうシステムの有効活用が可能となる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用ナビゲーション装置において、前記報知手段は、車両が前記利用上限額を超過する利用区間に所定の距離接近した場合に、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知するように設定されていることを特徴とする。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項3記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、請求項又は請求項記載の車両用ナビゲーション方法において、車両が、前記利用上限額を超過する利用区間に所定の距離接近した場合に、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知するステップを含むことを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、請求項3、記載の発明をコンピュータによって読み取り可能な記録媒体の観点から捉えたものであり、請求項又は請求項10記載の車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、コンピュータを用いて、車両が、前記利用上限額を超過する利用区間に所定の距離接近した場合に、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知させることを特徴とする。
【0020】
以上のような請求項3、7、11記載の発明では、経路設定時における報知に加えて、利用上限額を超える利用となる利用区間の手前で報知を受けることができるので、経路設定時における報知を忘れていたユーザであっても、あらためて報知を受けて、料金処理を自動で行うシステムの利用を避ける等の対処ができなくなることを防止できる。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置において、前記比較手段による比較結果に応じて、前記経路計算手段によって計算された経路を修正する経路修正手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項4記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、請求項5〜7のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション方法において、前記加算額と前記利用上限額との比較結果に応じて、現在位置から目的地へ到達するための経路を修正するステップを含むことを特徴とする。
【0023】
請求項12記載の発明は、請求項4、記載の発明を、コンピュータによって読み取り可能なソフトウェアの観点から捉えたものであり、請求項9〜11のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、コンピュータを用いて、前記加算額と前記利用上限額との比較結果に応じて、現在位置から目的地へ到達するための経路を修正させることを特徴とする。
【0024】
以上のような請求項4、8及び12記載の発明では、有料道路においては、料金処理を自動で行うシステムの自動支払い用ゲートと、有人で料金を徴収する有人ゲートとが異なっているが、有料道路を利用すると利用上限額を超える場合には、案内すべき経路を、自動的に有人ゲートへ修正することができる。このため、料金処理を自動で行うシステムの利用を避けたいユーザが、誤って自動支払い用ゲートを通過してしまうことが防止される。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図1〜6を参照して具体的に説明する。なお、本実施の形態のうち情報処理に関する部分は、典型的には、コンピュータをソフトウェアで制御することで実現される。この場合のソフトウェアは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで本発明の作用効果を実現するもので、また、従来技術との共通部分には従来技術も適用される。但し、この場合のハードウェアやソフトウェアの種類や構成、ソフトウェアで処理する範囲などは各種変更可能であるため、以下の説明では、本発明及び実施形態の各機能を実現する仮想的回路ブロックを用いる。
【0030】
さらに、以下の説明では、有料道路における施設を次のように定義する。すなわち、通行券を受け取る料金所を「発券ゲート」と呼ぶ。通行料金を支払う料金所を「精算ゲート」と呼ぶ。「精算ゲート」のうち、ETCシステムによって通行料金の支払いを行なう料金所を「ETCゲート」と呼ぶ。「精算ゲート」のうり、係員に通行料金を支払う料金所を「有人ゲート」と呼ぶ。「ETCゲート」の手前にあり、ETCシステムの動作を確認できるゲートを「ETC予告ゲート」と呼ぶ。
【0031】
〔1.構成〕
まず、本実施の形態は、移動体である自動車に搭載して経路を案内するためのナビゲーション装置(本装置と呼ぶ)と、本装置上で実行されるナビゲーション方法を示すもので、これらを実現するためのナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体として把握することもできる。
【0032】
〔1−1.全体構成〕
まず、本装置は、図1の機能ブロック図に示すように、絶対位置・方位検出部1、相対方位検出部2、車速検出部3、メインCPU及びその周辺回路4、メモリ群M、ユーザインタフェース部9、表示部10a、音声出力部10b、入力部11、CD−ROM制御部12、FM多重受信及び処理部13、光・電波ビーコン受信及び処理部14、ETC車載機15等を備えている。
【0033】
このうち、絶対位置・方位検出部1は、本装置が搭載された自動車(自車と呼ぶ)の現在位置すなわち自車位置について、地表での絶対的な位置座標や方位を計算するために、例えば、GPS衛星から送られてくるGPS電波をアンテナやレシーバなどで受信するための部分である。また、相対方位検出部2は、ジャイロなどを使って自車の相対的な方位を検出するための部分である。また、車速検出部3は、自動車より得られる車速パルスを処理することで自車の速度を計算する部分である。
【0034】
また、メインCPU及びその周辺回路4は、本装置全体を制御する制御回路の役割を果たす部分である。また、メモリ群Mは、本装置の動作に必要な各種のメモリで、例えば、プログラムが格納され、起動時等にメインCPUからアクセスされるROM5、メインプログラムがロードされ、ワークエリアなどを提供するDRAM(ダイナミックRAM)6、メイン電源OFF時にも設定などの情報をバックアップするSRAM(スタチックRAM)7、表示部10a用のVRAM(VideoRAM)8などを含む。
【0035】
また、表示部10a及び音声出力部10bは、案内用地図(立体表示やランドマーク表示等を含む)、メニュー表示(ユーザに対する確認画面等を含む)、目的地リスト、検索用50音表、利用金額、警告表示など各種の情報を、図示しない液晶表示画面や音声合成などで出力する部分である。入力部11は、ユーザがフロントパネルやリモコンにおけるスイッチやジョイスティックなどから、命令や数値などの情報を入力するための部分であり、例えば、地図上の所望の地点(目的地等を含む)やランドマーク、メニューボタン、施設名リスト、検索用50音表などの選択操作入力、ユーザが希望する利用上限額の入力、カード会社が銀行口座から利用料金の引き落としを行なう場合の締め日の入力、累積利用額の消去指示などを行うことができる。
【0036】
なお、表示部10aは、画面に表示された地図上の任意の地点、メニューボタンなどの項目を、直接指で触るだけで入力部11と同様に入力手段としての役割を果たすことができるタッチパネルとしての機能も有している。また、ユーザインタフェース部9は、I/O制御回路やドライバなどを使って、表示部10a、音声出力部10b及び入力部11と、メインCPU及びその周辺回路4とを結ぶユーザインタフェースである。
【0037】
また、CD−ROM制御部12は、CD−ROMに記録されたデータベースを読み出す手段であり、データベースの内容は、地図データを中心として、例えば、道路のネットワーク構造を表す経路探索用データ、ガソリンスタンドなどのランドマークを表す表示用データなどを含むとともに、各有料道路の利用料金のデータベース、利用料金の利用上限額を超える利用に対する警告情報なども含んでいる。利用料金データベースは、例えば、図5に示すような、料金所とリンクさせることができるテーブルとして設定されている。
【0038】
警告情報は、例えば、図2に示すように、「ETCゲートを通過すると、利用上限を超えます。」といった画像データとともに、同内容の音声データが含まれている。さらに、ROM5に格納され、起動時にDRAM6上に読み込まれるアプリケーションには、メニューボタンや50音パネル等の本装置の操作に必要な基本的な情報が含まれている。
【0039】
また、FM多重受信及び処理部13は、FM放送波やこの放送波に含まれるVICSの交通情報を受信する部分である。さらに、光・電波ビーコン受信及び処理部14は、高速道路や一般道路に設置された送信設備の下を通過する際に、VICSの交通情報を受信する部分である。なお、交通情報は渋滞、事故、規制、工事、目的地までの旅行時間等の情報を含んでいる。
【0040】
ETC車載機15は、内蔵アンテナを介して、道路側アンテナとの無線通信により自動的に料金の収受処理を行う料金処理部15aを備えている。また、ETC車載機15には、図示はしないが、ユーザを認証するためのICカードが挿入され、当該ICカードの情報を読み書きするICカードリーダライタが設けられているとともに、各種情報を表示する表示部を備えている。
【0041】
〔1−2.メインCPU及びその周辺回路の役割〕
さらに、メインCPU及びその周辺回路4は、上記のようなソフトウェアの作用によって、現在位置計算部40、目的地指定部41、経路計算部42、案内部43、上限額格納部44、利用額積算部45、累積利用額格納部46、料金支出判定部47、単一料金加算部48、料金比較部49、複数料金加算部50、超過区間判定部、警告情報検索部52、警告出力部53、描画部54、締め日格納部55、日付格納部56、日付比較部57及び利用額消去部58としての役割を果たすように構成されている。なお、上限額格納部44、累積利用額格納部46、締め日格納部55及び日付格納部56は、それぞれ請求項に記載の上限額記憶手段、累積利用額記憶手段、締め日記憶手段、日付記憶手段に対応し、ユーザ設定用のメモリ等の記憶領域を、必要領域確保することによって実現される。
【0042】
このうち現在位置計算部40は、自車の現在位置すなわち自車位置を計算するための手段であり、具体的には、GPS航法測位と自律航法測位とを組み合わせることで自車位置を計算するように構成されている。ここで、GPS航法測位は、人工衛星からの電波に基づいて絶対位置・方位検出部1から得られる情報を使って現在位置を計算するものである。また、自律航法測位は、地磁気及び自車の速度に基づいて、相対方位検出部2及び車速検出部3から得られる情報を使って現在位置を計算するものである。
【0043】
また、経路計算部42は、現在の自車位置から、目的地指定部41によって指定された施設にいたる最適な経路を、前記経路探索用データに基づいて計算する手段である。案内部43は、経路計算部42によって計算された経路について、現在位置計算部40によって逐次計算される現在位置などに基いて、合成音声や画面表示によって道案内する手段である。
【0044】
上限額格納部44は、あらかじめユーザによって入力部11から入力された利用上限額を格納する手段である。利用額積算部45は、料金処理部15aによって処理された利用額を積算することによって、累積利用額を算出する手段である。累積利用額格納部46は、利用額積算部45において算出された累積利用額を格納する手段である。
【0045】
料金支出判定部47は、経路計算部42によって計算された経路において、有料道路の利用区間があるか否かを判定する手段である。単一料金加算部48は、料金支出判定部47において判定された料金支出を伴う利用区間が単一である場合に、料金データベースから取得したその利用区間に係る料金と、累積利用額格納部46に格納された累積利用額とを加算する手段である。また、複数料金加算部50は、料金支出判定部47によって判定された料金支出を伴う利用区間が複数ある場合に、料金データベースにおける各利用区間の利用料金を、車両が経路計算部42によって計算された経路上を通行する予定の順に、累積利用額格納部46に格納された累積利用額へ加算していく手段である。料金比較部49は、上限額格納部44に格納された利用上限額と、単一料金加算部48において加算された金額若しくは複数料金加算部50において順次加算される金額とを比較する手段である。超過区間判定部51は、単一料金加算部48において加算された金額若しくは複数料金加算部50において順次加算された金額が、上限額格納部44に格納された利用上限額を超過すると料金比較部49によって判断された場合に、その超過することとなる利用区間を判定する手段である。
【0046】
警告情報検索部52は、CD−ROMに記録された警告情報を検索する手段である。警告出力部53は、警告情報検索部52において検索された警告情報を描画部54や音声出力部10bに出力する手段である。描画部54は、他の各部から渡される情報に基づいて、表示部10aに表示される表示内容を描画する手段である。なお、警告出力部53や表示部10a等を含めて、警告をユーザに報知する機能を持つ構成部によって、請求項に記載の報知手段が構成されている。
【0047】
締め日格納部55は、あらかじめユーザから入力部11によって入力され、クレジットカード会社が銀行口座から利用料金の引き落としを行う場合の締め日を格納する手段である。なお、この締め日は、ETC車載機15が取得した情報、ICカードに記録された情報などから自動的に入力され、締め日格納部55に格納されるように設定してもよい。
【0048】
また、日付格納部56は、前回ナビゲーション装置を起動した日付を格納する手段である。日付比較部57は、ナビゲーション装置の起動時に、締め日格納部55に格納された日付と、日付格納部56に格納された日付とを比較する手段である。利用額消去部58は、日付比較部57によって、日付格納部56に格納された日付が、締め日格納部55に格納された前回の締め日以前であると判定された場合に、累積利用額格納部46に格納された累積利用額を消去する手段である。なお、この累積利用額の消去の前には、確認画面が表示され、ユーザが入力部11から消去してもよい旨を入力した場合に消去が行なわれる。
【0049】
〔2.実施の形態の作用〕
上記のように構成された本実施の形態は、次のように作用する。まず、本実施の形態は、絶対位置・方位検出部1、相対方位検出部2、車速検出部3からの情報に基づいて、現在位置計算部40によって計算された自車位置から目的地指定部41によって指定された目的地に至る最適な経路を、経路計算部42が経路探索用データに基づいて計算し、案内部43が合成音声や画面表示によって道案内する機能や、目的地指定部41によって指定された目的地の座標地周辺の地図を検索して表示させる機能といった通常のナビゲーション装置としての機能を有している。
【0050】
さらに、本実施の形態は、ETCの利用料金に応じた案内機能を有している。この案内機能を、図2〜9を参照して説明する。なお、図2及び図8は、本実施の形態の利用手順の一例を示す説明図である。図3は、本実施の形態の全体の処理(メインルーチン)の流れを示すフローチャートである。図4及び6は、図3のフローチャートにおけるステップ301、305の処理(サブルーチン)に対応するフローチャートである。図7は、車両走行時におけるナビゲーション処理のフローチャートである。図9は、図7のフローチャートにおけるステップ706の処理(サブルーチン)に対応するフローチャートである。
【0051】
〔2−1.全体の作用〕
まず、本実施の形態において、利用上限額を10,000円と設定した場合の作用例を、図2を参照して説明する。すなわち、ユーザが、あらかじめ上限額を10,000円に設定する。そして、目的地を設定し、経路計算を行うと経路設定段階において、当該有料道路の利用料金(例えば、500円)が算出される。次に、今までの累積利用金額(例えば、9,700円)に、今回の利用料金が加算される。すると、この例で加算された金額10,200円は、あらかじめ設定された利用上限額10,000円を超えるため、ナビゲーション画面に警告が表示されるとともに、音声でも警告される。
【0052】
〔2−2.累積利用額の整理〕
次に、本実施の形態の処理手順の詳細を説明する。まず、起動時に累積利用額を整理する処理を、図3、4のフローチャートを参照して説明する。なお、利用上限額や締め日は、あらかじめユーザによって入力部11から入力され、上限額格納部44及び締め日格納部55に格納されている。すなわち、車両のアクセサリースイッチを入れて電願ONにする(ステップ301)。これにより、本装置が初期化される(ステップ401)。この時、自車位置の測位、描画処理などが行なわれるが、詳細は省略する。そして、日付比較部57は、日付格納部に格納された日付と締め日格納部55に格納された前回の締め日(既に経過した締め日のうちの直近の締め日)とを比較して、前回電源をONにしたのはその締め日以前かどうかをチェックする(ステップ402、403)。
【0053】
前回電源ONにしたのが締め日以前の場合には、表示部10aに「クリアしてよいか」のメッセージが表示され(ステップ404)、これに対応する選択ボタンをユーザが選択すると、利用額消去部58が累積利用額格納部46に格納された累積利用額を消去する(ステップ405)。そして、日付格納部56の日付は、次回起動時にも同様のチェックを行なうために、装置内部のタイマーに基づいて、今回電源をONにした日付に更新される。なお、ステップ403で、前回の電源ONの日付が締め日以前でないと判定された場合や、ステップ404でユーザが累積利用額の消去を選択しない場合には、累積利用額の消去は行なわれず、日付格納部56の日付が、今回電源をONにした日付で更新される(ステップ406)。
【0054】
〔2−3.利用料金情報の算出〕
次に、有料道路を通行する前の利用料金情報の算出処理を、図3と図6のフローチャートと図5の表を参照して説明する。まず、目的地を設定する(ステップ302)。目的地設定はユーザが入力部11を通して行う。次に、経路計算を行うか否かを確認し(ステップ303)、行わなければそのままナビゲーションを開始する(ステップ306)。行う場合は、経路計算部42で経路計算を行う(ステップ304)。そして、経路計算部で計算した経路に基づいて、料金支出判定部47において判定した有料道路の通行料金を、CD−ROMに記憶されている利用料金データベース(図5参照)から取得する(ステップ601)。新規開通等で利用料金データベースに料金を載せることができなかった等の理由により、通行料金が算出できなかった場合には、エラーメッセージを返し当フローを終了する(ステップ604)。
【0055】
ここで、設定経路上において、料金支出区間が単一である場合には、単一料金加算部48によって、累積利用額格納部46に記憶されている累積料金と、料金支出判定部47で取得した料金とが加算される。一方、設定経路上において、料金支出区間が複数に及ぶ場合には、複数料金加算部50が、累積料金に対して、当該経路を車両が乗り降りする予定の順に利用料金を加算していく。そして、料金比較部49において、加算額が、上限額格納部44に記憶されている上限額を超過しているか否かを比較する(ステップ602)。このとき、超過区間判定部51によって、車両が利用すると利用上限額を超えることとなる利用区間が判定される。このように、設定経路に、利用上限額を超える利用区間が存在する場合には警告を出力する(ステップ603)。その方法は、警告情報検索部52から警告出力部53と、描画部54を介して、表示部10aで利用上限額を超えたことを知らせるメッセージを表示したり、音声出力部10bで音声によるアナウンスを行うなどの方法が良い。上限額を超過しない場合には、当フローは終了する。
【0056】
〔2−4.通行料金のチェック〕
その後はナビゲーションを開始する(ステップ306)。ナビゲーション中の作用については、図7のフローチャート及び図8を参照して説明する。まず、車の電源をチェックして、電源がOFFであれば、当フローを終了する(ステップ701)。OFFでなければ、現在位置計算部40によって、自車が計算した経路において一般道路から高速道路等の有料道路に入る地点の手前から所定の位置にいるか否かチェックされる(ステップ702)。後述するように、警告を行なうこともあるので、ここでいう所定の位置は適切な値とすることが望ましい。このように所定の位置に来たことが判定された場合には、通行料金のチェックが行なわれる(ステップ705)。料金チェックは、前述の図6のフローのように行なわれる。そして、利用上限額を超えている場合には、再度警告を行う(図8参照)。更に自車が発券ゲートに近づいたら、図10に示すように、有人ゲートへの誘導を行うようにしてもよい。
【0057】
このとき、当該有料道路の利用料金が、利用料金データベースにない場合であっても、ETC車載機15が取得した料金に基づいて料金チェックを行なえば、エラーメッセージが出力される事態を防止できる。また、経路設定時に超過区間判定部51によって判定された利用区間の手前でのみ、警告を出力するようにしてもよい。警告の方法は、上述と同様とすることによって、運転の妨げにならないようにした方法がよい。
【0058】
〔2−5.精算ゲート通過チェック〕
次に、精算ゲートを通過したか否かのチェック処理(ステップ706)を、図9のフローチャートを参照して説明する。すなわち、精算ゲートを通過した場合には、通常のETCと同様に、料金処理部15aよる通行料金の支払い処理が行なわれる。そして、上記のステップ603の警告の有無にかかわらず、ETCゲートを通過したか、つまりETCシステムを利用して通行料金の支払い処理を行なったかどうかがチェックされる(ステップ901)。ETCシステムを利用して支払った場合には、利用額積算部45は、累積利用額に今回支払った通行料金を加算し、この加算金額に基づいて、累積利用額格納部46における累積利用額を更新する(ステップ902)。その後、ステップ704に戻って車両の電源がOFFになるまで上述の処理を繰り返す。一方、例えば、有人ゲートで料金を支払う等、ETCゲートを通過していない場合には(ステップ901)、それまでの累積利用額は更新されない。
【0059】
〔3.実施の形態の効果〕
以上のような本実施の形態によれば、ユーザは、ナビゲーションシステムの経路設定の段階で、設定経路上の有料道路を利用すると、あらかじめ設定したETCの利用上限額を超える場合には、自動的に警告を受けることができる。このため、この警告を受けたユーザは、自らの判断で有人ゲートで支払いを済ませれば、後日送付されてくる請求書に基づいて支払いを行なう手間がかからない。特に、自動的に有人ゲートへ誘導するナビゲーションを行なえば、ETCの利用を避けたいユーザが、誤ってETCゲートを通過することが防止される。
【0060】
また、ユーザは経路設定の段階で警告を受けることができるので、車両の走行中に初めて警告を受ける場合に比べて、はるかに余裕をもって対処することができ、安全運転につながる。特に、経路設定の段階での警告に加えて、有料道路に入る位置から十分に手前の位置で、同様の警告が再度行われ、さらに、有人ゲートへの誘導も行なわれるので、経路設定時における警告を忘れていたユーザであっても、ETCシステムの利用を避ける等の対処ができなくなることを防止できるとともに、支払い準備のための十分な時間が得られ、安全性を確保できる。
【0061】
また、累積利用額を正確に把握した上で、これに基づいて利用上限額を超えるか否かが判断されるので、頻繁にETCを利用するユーザの場合であっても、支払い不能となるような多額の請求がクレジットカード会社から届くことを防止できる。そして、利用上限額は、預金口座の残高にかかわらず、ユーザが自由に設定することができるので、当該預金口座のうち、ETCを利用する分の金額に応じて利用上限額を設定しておけば、当該預金口座をETC以外の他の様々な料金の支払いに利用する場合であっても、かかる支払いが不能となる事態を防止できる。特に、累積利用額は締め日ごとに整理されるので、例えば、ユーザが、定期的な収入のうちの所望の割合に応じて、利用上限額を設定しておけば、累積利用額との関係で適切な警告が得られ、無理のない利用計画を立てて生活することができる。
【0062】
さらに、クレジットカード会社経由での支払いで、残高不足による引き落としができずに、そのユーザが信用を落とすことを防止できるので、ユーザがその後のカード加入やカード利用の制限等の不利益を蒙ることがない。
【0063】
〔4.他の実施の形態〕
本発明は、上記のような実施の形態に限定されるものではない。例えば、累積利用額は、ユーザが停車中などに、入力部11によるメニュー操作で、表示部10aに表示させたり、音声出力部10bから音声によるアナウンスをさせる構成とすることもできる。かかる構成とすれば、ユーザ自身が累積利用額を正確に把握した上で、ETCを利用することができる。
【0064】
また、上記の料金データベース、上限額格納部44、累積利用額格納部46、締め日格納部55、日付格納部56等の情報の格納領域は、自由に設定可能であり、例えば、これらの情報の全部若しくは一部をETC車載機側のメモリ等に記憶する構成としてもよい。料金データベースは、料金変更に伴って更新される構成としてもよい。また、ナビゲーション用データ等の記録媒体としては、CD−ROMには限定されない。例えば、DVD−ROM制御部によって読み出されるDVD−ROMであってもよい。
【0065】
また、累積利用額などの利用料金、その他の情報を、MDやフラッシュメモリ等の小形の記録媒体に記録して、ユーザ所有のコンピュータによって管理できるように、外部記憶装置を設けてもよい。同様の管理を、ICカードとの連繋で行なうこともできる。
【0066】
また、表示画面や出力音声の設定、利用上限額の設定、締め日の設定、利用料金チェックのための精算ゲート手前からの距離設定等は、自由に変更可能である。締め日は、クレジットカード会社から送信される情報に基づいて、自動的に締め日格納部55に格納される構成とすることによって、ユーザが入力する手間を省くこともできる。また、ユーザは、入力部11による操作によって、所望の時に、累積利用額格納部46における累積利用額を消去することもできる。さらに、音声認識部を備えることによって、ユーザによる入力操作を音声入力によって行なうこともできる。
【0067】
また、上記の実施の形態は、ポストペイドカードとしてICカードを利用する場合を例として用いたが、あらかじめ金額を電子的に記憶したプリペイドカードとしてICカードを利用する場合にも、適用可能である。この場合の支払い処理は、ETCシステムの利用による計算結果が車載機に送信され、利用金額に応じて、ICカードが電子的に記憶している金額の残高が書き換えられることによって行なわれる。かかる場合には、ユーザが、ICカードに記録された残高に応じて、利用上限額を適切な値に設定しておくことによって、上述の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、有料道路を利用する際に、ユーザがあらかじめ設定したETCの利用上限額を超える場合には、その旨をユーザに報知することによって、料金支払いに関する不都合を回避できる車両用ナビゲーション装置及び方法並びに車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の実施の形態の利用手順の概要を示す説明図である。
【図3】図1の実施の形態における全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図1の実施の形態における電源ON時の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1の実施の形態における料金表の一例を示す説明図である。
【図6】図1の実施の形態における利用料金のチェック処理を示すフローチャートである。
【図7】図1の実施の形態におけるナビゲーション時の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図1の実施の形態の利用手順の概要を示す説明図である。
【図9】図1の実施の形態における精算ゲート通過チェック処理を示すフローチャートである。
【図10】図1の実施の形態における有人ゲートへの誘導画面例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…絶対位置・方位検出部
2…相対方位検出部
3…車速検出部
4…メインCPU及びその周辺回路
M…メモリ群
5…ROM
6…ダイナミックRAM(DRAM)
7…スタチックRAM(SRAM)
8…VideoRAM(VRAM)
9…ユーザインタフェース部
10a…表示部
10b…音声出力部
11…入力部
12…CD−ROM制御部
13…FM多重受信及び処理部
14…光・電波ビーコン受信及び処理部
15…ETC車載機
15a…料金処理部
40…現在位置計算部
41…目的地指定部
42…経路検索部
43…案内部
44…上限額格納部
45…利用額積算部
46…累積利用額格納部
47…料金支出判定部
48…単一料金加算部
49…料金比較部
50…複数料金加算部
51…超過区間判定部
52…警告情報検索部
53…警告出力部
54…描画部
55…締め日格納部
56…日付格納部
57…日付比較部
58…利用額消去部

Claims (12)

  1. 案内すべき経路上の地図を記憶した地図情報記憶手段と、車両の現在位置を計算する現在位置計算手段と、前記地図上の目的地を指定する目的地指定手段と、現在位置から目的地へ到達するための経路を計算する経路計算手段と、前記経路計算手段によって計算された経路を前記地図とともに表示する表示手段とを有する車両用ナビゲーション装置において、
    前記経路上の有料道路の利用料金を記憶する利用料金記憶手段と、
    有料道路の利用上限額を入力する上限額入力手段と、
    前記上限額入力手段によって入力された利用上限額を記憶する上限額記憶手段と、
    車両が利用した有料道路の料金処理を行なう料金処理手段と、
    前記料金処理手段によって処理された利用額を積算する利用額積算手段と、
    前記利用額積算手段によって積算された累積利用額を記憶する累積利用額記憶手段と、
    前記経路計算手段によって計算された経路上に、料金支払いが生ずる有料道路の利用区間が有るか否かを判定する料金支出判定手段と、
    前記料金支出判定手段による判定結果に応じて、前記利用料金記憶手段に記憶された当該利用区間の利用料金と前記累積利用額記憶手段に記憶された累積利用額とを加算する加算手段と、
    前記加算手段によって加算された加算額と前記上限額記憶手段に記憶された利用上限額とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に応じて、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知する報知手段と、
    前記料金処理手段によって処理された利用額の締め日を記憶する締め日記憶手段と、
    装置を起動した日付を記憶する日付記憶手段と、
    前記日付記憶手段に記憶された直近の起動日付と前記締め日記憶手段に記憶された前回の締め日とを比較する日付比較手段と、
    累積利用額の消去指示を入力する入力手段と、
    前記日付比較手段によって、直近の起動日付が前回の締め日以前であると判定され、且つ前記入力手段から消去指示が入力された場合に、前記累積利用額記憶手段における累積利用額を消去する利用額消去手段と、
    を有することを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
  2. 前記料金支出判定手段によって判定された料金支出が生じる利用区間が、複数存在する場合に、それらの利用区間の利用料金を車両が通行する予定の順に加算していく複数料金加算手段と、
    前記複数料金加算手段が利用料金を加算する毎に前記比較手段が行なう比較の結果に応じて、前記利用上限額を初めて超過する利用区間を判定する超過区間判定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
  3. 前記報知手段は、車両が前記利用上限額を超過する利用区間に所定の距離接近した場合に、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知するように設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用ナビゲーション装置。
  4. 前記比較手段による比較結果に応じて、前記経路計算手段によって計算された経路を修正する経路修正手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。
  5. 案内すべき経路上の地図を記憶するステップと、車両の現在位置を計算するステップと、前記地図上の目的地を指定するステップと、現在位置から目的地へ到達するための経路を計算するステップと、計算された経路を前記地図とともに表示するステップとを含む車両用ナビゲーション方法において、
    前記経路上の有料道路の利用料金を記憶するステップと、
    有料道路の利用上限額を入力するステップと、
    前記利用上限額を記憶するステップと、
    車両が利用した有料道路の料金処理を行なうステップと、
    処理された利用額を積算するステップと、
    積算された累積利用額を記憶するステップと、
    現在位置から目的地へ到達するために計算された経路上に、料金支払いが生ずる有料道路の利用区間が有るか否かを判定するステップと、
    料金支払いが生ずる利用区間が有る場合に、その利用料金と前記累積利用額とを加算するステップと、
    加算された加算額と、前記利用上限額とを比較するステップと、
    比較結果に応じて、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知するステップと、
    車両が利用した有料道路の利用額の締め日を記憶するステップと、
    累積利用額の消去指示の入力があった場合に、締め日以前の累積利用額を、当該締め日以降に消去するステップと、
    を含むことを特徴とする車両用ナビゲーション方法。
  6. 料金支出が生ずる有料道路の利用区間が複数ある場合に、それらの利用区間の利用料金を車両が通行する予定の順に加算していくステップと、
    利用料金を加算する毎に行なわれる前記加算額と前記利用上限額との比較の結果に応じて、前記利用上限額を初めて超過する利用区間を判定するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項5記載の車両用ナビゲーション方法。
  7. 車両が、前記利用上限額を超過する利用区間に所定の距離接近した場合に、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知するステップを含むことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の車両用ナビゲーション方法。
  8. 前記加算額と前記利用上限額との比較結果に応じて、現在位置から目的地へ到達するための経路を修正するステップを含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション方法。
  9. コンピュータを用いて、案内すべき経路上の地図を記憶させ、車両の現在位置を計算させ、前記地図上の目的地を指定させ、現在位置から目的地へ到達するための経路を計算させ、計算された経路を前記地図とともに表示させる車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体において、
    そのソフトウェアは前記コンピュータに、
    前記経路上の有料道路の利用料金を記憶させ、
    有料道路の利用上限額を入力させ、
    前記利用上限額を記憶させ、
    車両が利用した有料道路の料金処理によって処理された利用額を積算させ、
    積算された累積利用額を記憶させ、
    現在位置から目的地へ到達するために計算された経路上に、料金支払いが生ずる有料道路の利用区間が有るか否かを判定させ、
    料金支払いが生ずる利用区間が有る場合に、その利用料金と前記累積利用額とを加算させ、
    加算された加算額と、前記利用上限額とを比較させ、
    比較結果に応じて、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知させ、
    車両が利用した有料道路の利用額の締め日を記憶させ、
    累積利用額の消去指示の入力があった場合に、締め日以前の累積利用額を、当該締め日以降に消去させることを特徴とする車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体。
  10. コンピュータを用いて、
    料金支出が生ずる有料道路の利用区間が複数あると判定された場合に、それらの利用区間の利用料金を車両が通行する予定の順に加算させ、
    利用料金を加算する毎に行なわれる前記加算額と前記利用上限額との比較の結果に応じて、前記利用上限額を初めて超過する利用区間を判定させることを特徴とする請求項9記載の車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体。
  11. コンピュータを用いて、
    車両が、前記利用上限額を超過する利用区間に所定の距離接近した場合に、前記加算額と前記利用上限額との関係を示す情報を報知させることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体。
  12. コンピュータを用いて、
    前記加算額と前記利用上限額との比較結果に応じて、現在位置から目的地へ到達するための経路を修正させることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション用ソフトウェアを記録した記録媒体。
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