JP4767434B2 - フランジを有する形鋼の圧延方法および圧延装置列 - Google Patents

フランジを有する形鋼の圧延方法および圧延装置列 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、H形鋼、I形鋼、溝形鋼等のフランジを有する形鋼の圧延において、寸法精度と表面性状の良好なフランジ幅の異なる製品を自在に製造する圧延方法および圧延装置列に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
H形鋼を熱間圧延により製造する場合において、H形鋼の製造工程は、例えば、図7に示すように、圧延素材を粗圧延する二重式粗圧延機1(以下、「粗圧延機」と称する)、一対の上下水平ロール2aと一対の左右竪ロール2bとで構成された粗ユニバーサル圧延機2と、この粗ユニバーサル圧延機2に近接して配設されたエッジャー圧延機33および仕上げユニバーサル圧延機4からなる圧延装置列により圧延成形されるのが一般的である。
【0003】
H形鋼の素材としては、一般に連続鋳造で製造されるスラブやブルーム、ビームブランクなどが用いられる。スラブを素材とした場合、粗圧延機1において、図8のようにロールに複数配置された孔型のうち、まず孔型の中央部に突起を有する孔型11〜13により順次、スラブの短辺部を上下から複数パスで圧下してフランジ幅を生成させてドッグボーン状の中間鋼片51を成形する。次に、この中間鋼片51を90°ないしは270°転回し、成型孔型15により複数パスでウェブ厚みを圧下するとともにフランジを整形し、ウェブ厚みtw 'に対するフランジ厚みtf 'の比tf '/tw 'およびウェブ面からフランジ先端までの長さ(以下、「フランジ脚長」と称する)L'が製品の厚み比tf /tw およびフランジ脚長Lとほぼ同等か近い粗形鋼片53にまで圧延を行う。こうして得られた粗形鋼片53を粗ユニバーサル圧延機2でウェブとフランジの圧下率をほぼバランスさせた状態で製品の厚みにほぼ等しくなるまで圧下するとともに厚みを均一化する。その際、粗ユニバーサル圧延機2に近接して配置したエッジャー圧延機33には製品のフランジ脚長Lよりもわずかに孔型深さDの小さい孔型ロール3cを使用し、これによりフランジ幅を圧下することで図9に示すようなフランジ62の幅中心dからのウェブ61の中心cのずれ(以下、「ウェブ中心偏り」と称する)が一定量以上に大きくならないようにしている。ここで、ウェブ中心偏り量eは上下のフランジ脚長a,bの関係からe=(a−b)/2と表される。こうしてほぼ製品寸法にまで整形された被圧延材に対し、仕上げユニバーサル圧延機4でフランジをウェブに対して直角にし、厚みを最終寸法に仕上げる。
【0004】
ところで、粗圧延機1において成形孔型15でウェブ厚みを圧下した際、ウェブからフランジへのメタルフローが生じ、リバース圧延でこれが大きくなりフランジ外面のメタルが孔型から噛み出すと、孔型側面による圧下方向とロール周速方向が大きく異なるために孔型で噛み出しをスリ下げてしまい、粗ユニバーサル圧延時に竪ロールでこれを圧着させて図10(a)に示すような折れ込み疵7が製品に発生する。特に、長さ方向の両端部の領域ではウェブ高さ方向へのメタルフローが大きいために、孔型からの噛み出しが生じて疵が発生しやすい。折れ込み疵が発生すると切り捨て量を長くしたり手入れをしなければならず、歩留や作業性が低下する。そこで、粗圧延機の成形孔型圧延の途中パスで噛み出しが大きくなるまでに被圧延材を転回し、再び孔型13によりウェブ高さ方向に圧下することを複数回行い疵発生を抑制している。しかし、これを頻繁に行うと圧延時間が長くなり生産性を低下させるとともに、温度低下が大きくなり以降の圧延負荷制約を回避したり、必要仕上がり温度を確保するために加熱炉の抽出温度を高くする必要が生じる。また、従来法の成型孔型では総じてウェブ厚のみの圧下が大きいため、長さ方向の両端部ではウェブがフランジよりも先行したクロップが大きく生成するので、粗ユニバーサル圧延の過程でクロップを切断した際に歩留が大きく低下する。
【0005】
また、近年、同一ウェブ高さを有する製品シリーズにおいても、フランジ幅の異なる製品シリーズや図11のようにウェブ厚みによらずフランジ幅Bが一定、すなわちフランジ脚長Lがウェブ厚みによって異なる製品などが増え、少量多シリーズ・多サイズの生産となる傾向にある。これに対応するため、一般に製品フランジ幅シリーズごとに粗圧延機1およびエッジャー圧延機33のロールを保有し、ロール交換を行って製造している。そのために、ロールの保有数が増えるとともに、ロール組み替え回数が増加し生産性の低下を招くという問題がある。
【0006】
粗圧延機のロール共用化を図る方法としては、特開昭55−48403号公報、特開平7−88501号公報に、粗圧延機で矩形鋼片を幅方向に圧下してドッグボーン状の粗形鋼片を成形した後、粗ユニバーサル圧延機で圧延する方法が開示されている。
粗圧延機の成形孔型でのウェブ圧下を省略した場合には、粗圧延後の粗形鋼片のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比が製品のそれに比べて非常に小さいために、粗ユニバーサル圧延機でウェブ圧下率をフランジ圧下率に比べ非常に大きく設定して圧延する必要がある。またこの場合、粗圧延終了時のフランジ脚長は製品のフランジ脚長より通常小さいために、粗ユニバーサル圧延でフランジ脚長を増加させる必要が生じる。粗ユニバーサル圧延機2でウェブ圧下率をフランジ圧下率に比べ非常に大きく設定して圧延した場合、被圧延材形状あるいは圧延条件の若干の非対称性に起因し、フランジ幅拡がりに非対称性が生じてウェブ中心偏りが発生することに加え、図12のように蹴出し端63が粗ユニバーサル圧延機に噛み込む直前にその入側断面における長手方向の応力分布により上下反りが発生し、その状態で圧延機に噛み込むと、竪ロール2bにフランジ62が拘束された状態で水平ロール2aでウェブ61の位置がフランジ幅中心位置に対して上下に付け替えられ、ウェブ中心偏りが発生することが明らかとなった。このウェブ中心偏りを修正せずにリバース圧延で粗ユニバーサル圧延を継続すると長さ方向両端部のウェブ中心偏り量はますます増加し、噛み込み端が圧延機から出た際にも反りが発生し、徐々に全長でウェブ中心偏りが悪化して製品のウェブ中心偏りをJIS公差内に収めることができなくなる。
【0007】
前記特開昭55−48403号公報では、エッジャー圧延機に孔型深さの異なる孔型をロール胴長内に複数配置して、粗ユニバーサル圧延パスの段階に応じてロールをシフトして孔型を使い分け、ウェブ中心偏りが大きくならないようにしている。しかし、ロールに配置できる孔型数に限界があるために、多くのパスではコーナーR部からウェブ面にかけてロール面との間に隙間が生じ、ウェブ中心偏りは修正されない。加えて、フランジ厚みに対するフランジ幅の比が小さいエッジャー圧延の前半パスでは、フランジを圧下した際にフランジ厚みがフランジ幅の中心近くまで増加するため、フランジ下方部からコーナーR部付近に隙があるとフランジ内側にも膨らみが生じ、次パスのユニバーサル圧延でこの膨らみをスリ下げてしまい図10(b)のようにコーナーR部に折れ込み疵8を発生させる。エッジャー圧延機の孔型替えをパス間で行えば生産性を大きく低下してしまうという問題点もある。
【0008】
また、特開平7−88501号公報では竪ロールでフランジ外側面を拘束し、水平ロールによりウェブ圧下を行うことによりウェブ付け替えを抑制することにしているが、ウェブ厚みの総圧下量が大きいとウェブ中心偏りの抑制に限界がある。また、ウェブ外法一定のH形鋼ではウェブ厚みとフランジ厚みの比tf /tw が1.3〜2.5程度と広範囲なサイズがあるが、粗ユニバーサル圧延での総ウェブ圧下率が総フランジ圧下率に比べ大きいために、竪ロールによるフランジ圧下量をサイズに応じて調整しても、ウェブの延伸によりフランジに対して圧延方向に引っ張り応力が作用してフランジが延ばされ、フランジ厚みがロール隙以上に小さくなる結果、実質的に同一断面から制御できる厚み比tf /tw に制約があり、特に厚み比の大きいサイズのフランジ肉量確保が困難となって同一ロールから製造できるサイズ範囲が限定されやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、フランジ外側面における疵防止と複数シリーズにわたるロール共用化を図るための圧延方法を実験により検討した結果、粗圧延機の成形孔型におけるウェブ圧下量を小さくすること、最も好ましくは、成形孔型でのウェブ圧下を省略して粗ユニバーサル圧延機でウェブ厚を圧下することが効果的であることがわかった。また、粗ユニバーサル圧延機の入側での上下反りを抑制するためには、圧延機の前後に設置するガイドと鋼材との隙間を限りなく小さく設定する方法が考えられるが、圧延前の被圧延材が長さ方向に変化するウェブ中心偏りを有することや、反りが発生した場合にガイドとの接触疵が発生することを考えると、ガイドと被圧延材との隙間はそれほど小さくできず、ウェブ中心偏りの悪化は十分に抑制できない。したがって、各パスごとにウェブ中心偏りを修正し、常に所定量以下にすることが重要であるという判断に至った。
【0010】
本発明は、上記知見を基にH形鋼およびこれに類似したフランジを有する形鋼の造形圧延において、フランジ幅およびサイズの異なる複数の製品シリーズを、ロール組み替えを行わず同一ロールにより、ウェブ中心偏りなどの寸法精度が良好で、フランジ内外面におけるスリ下げ疵を発生させることなく、効率的に製造するための圧延方法および圧延装置列を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、スラブ、ブルームあるいはビームブランクを素材とし、粗圧延機と、粗ユニバーサル圧延機およびエッジャー圧延機からなる1組あるいは複数組の中間圧延機群を用いてフランジを有する形鋼を圧延する方法において、被圧延材のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比が製品のそれよりも小さい断面で粗圧延を終了し、粗ユニバーサル圧延機でウェブ厚みとフランジ厚みを圧下し、少なくとも粗圧延機に続く該粗ユニバーサル圧延機に近接して配置した孔型深さを自在に調整できるエッジャー圧延機により、被圧延材のフランジ脚長の変化に応じて、上下ウェブ拘束ロールの間隙がウェブ厚さよりも大きくなるように、パスごとに孔型深さを調整してフランジ幅を圧下するものである。
【0012】
この際の粗圧延方法としては、複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向にのみ圧下を行うもの、あるいは複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向に圧下を行いフランジを生成した後、長さ方向両端部のウェブ厚みの膨らみを圧下するもの、あるいは複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向に圧下を行いフランジを生成した後、成形孔型によりウェブ厚みの圧下を行い、被圧延材のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比が製品のそれよりも小さい断面で粗圧延を終了するものである。また、サイズの造り分けをより容易にし、広範囲でのロール共用化を達成する場合には、粗圧延機で複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向に圧下を行い粗圧延終了のウェブ高さを要求される製品サイズに応じて調整し、それに合わせて粗ユニバーサル圧延機の竪ロール開度を調整するものである。
【0013】
さらには、エッジャー圧延機でのフランジ幅の圧下量を増加させた場合でも、フランジ内側のスリ下げを防止しつつウェブ中心偏りを抑制するために、前記孔型深さを自在に調整できるエッジャー圧延機において、少なくとも被圧延材のウェブ端部からコーナーR部、フランジ内面の下方部にウェブ拘束ロールを接近させつつフランジ幅を圧下するものである。また、粗圧延機に続く前記粗ユニバーサル圧延機において、水平ロール側面部のコーナーR寄りの領域をロール軸寄りの領域よりも鉛直線に対する勾配が大きくなるように単数または複数の円弧あるいは直線で構成される形状とするか、または水平ロール円周部のロール軸方向の中央付近からコーナーRにかけての領域をコーナーRに近いほどロール径が減少するような単数または複数の円弧あるいは直線で構成される形状とするか、または前者と後者の両方で構成される形状とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明についてスラブを素材としたH形鋼の製造を例にして図1および図3(a)により説明する。まず、二重式の粗圧延機1の第1孔型11でスラブの短辺を上下からウェブ高さ方向に圧下し誘導用の溝を付与する。次に第2孔型12で第1孔型で付けた溝を案内にしつつ複数パスでウェブ高さ方向にスラブ幅を圧下してフランジを生成する。次に第3孔型13で溝をなだらかしてドッグボーン状の中間鋼片51を生成する。この中間鋼片51ではフランジ厚よりもウェブ厚の方が通常大きい。粗圧延機1ではウェブ厚を圧下することなく、粗圧延終了後の粗形鋼片5を次に粗ユニバーサル圧延機2とエッジャー圧延機3からなる中間圧延機群において、粗ユニバーサル圧延機2でウェブ厚みとフランジ厚みを圧下し、エッジャー圧延機3でフランジ幅を圧下する。粗ユニバーサル圧延でのフランジ厚みの圧下量は製品サイズにより異なるものの、粗形鋼片5ではウェブ厚に対するフランジ厚みの比tf '/tw 'が製品のそれに比べかなり小さいため、いずれの場合もウェブ圧下率がフランジ圧下率に対して非常に大きくなり、前述のように圧延状態の若干の非対称性によっても上下反りが発生しウェブ中心偏りが発生しやすい。そこで、エッジャー圧延機3には、フランジ圧下ロール3aとウェブ拘束ロール3bを備え、孔型深さ(フランジ圧下ロール3aとウェブ拘束ロール3bの外周面の相対距離)を自在に変更できる機構を有するもの(以下、「孔型深さ可変式エッジャー圧延機」と称する)を適用し、例えば、図1でD1、D2のように各パスごとに被圧延材フランジ脚長に応じて孔型深さを調整してウェブ中心偏りを常に一定量以下に抑制するように圧延する。説明ではロール3bはウェブ拘束ロールとしたが、ウェブ中心偏りが大きい場合にはウェブ拘束ロールによりウェブ厚みを圧下することになる。
【0016】
これにより、粗ユニバーサル圧延機でウェブ圧下率をフランジ圧下率に対して大きくして圧下する際に、蹴出し端が噛み込む直前に上下反りが発生しウェブ付け替えによるウェブ中心偏りが発生したり、フランジ幅拡がり量の非対称性によるウェブ中心偏りが発生しても、次のエッジャー圧延でウェブ中心偏りが修正されるため、ウェブ中心偏りが大きく悪化することはない。このエッジャー圧延機3としては、例えば特1828792号公報に開示されているような、左右2分割式のフランジ幅圧下ロールと、フランジ幅圧下ロールとは回転自在に勘合した偏心リングの外周面に回転自在に装着されたウェブ拘束リングロールからなるエッジャー圧延機などを採用すればよい。
【0017】
孔型深さ可変式エッジャー圧延機を使用すれば、フランジ幅の異なる製品やフランジ幅が一定でウェブ厚みに応じてフランジ脚長が異なる製品をロールの組み替えを行うことなく製造できるので、生産性が高まり、ロール費用も削減できる。また、粗圧延機の成型孔型を省略することにより、例えば図3(b)のようにロール胴長内にウェブ高さ方向に圧下する孔底幅の異なる孔型12aと12b、13aと13bを多数配置できるので、製品のフランジ幅や、ウェブ高さ、厚みに依存する粗ユニバーサル圧延以降でのフランジ成形特性に応じて使用する粗圧延機の孔型を選択することにより、ウェブ高さの異なるシリーズにわたって粗圧延機のロールを共用することも可能となる。粗圧延機に成形孔型を配置した従来の粗圧延方法では、ウェブ高さとフランジ幅が大きいH形鋼を製造する場合には、粗圧延機のロール胴長の制約により必要な孔型数を配置できず、途中段階まで粗圧延を行い、粗圧延機のロールを交換した後再加熱して製品まで圧延する2ヒート圧延を行わざるを得なかった。しかし、本発明の圧延方法のように、粗圧延機にウェブ高さ方向の圧下を行う孔型のみを配置して粗圧延を行い、粗ユニバーサル圧延と孔型深さ可変式エッジャー圧延によりウェブ厚みとフランジ厚み、フランジ幅の整形圧延を行えば、ウェブ高さには依存せず1ヒートでの製造が可能となり、燃料原単位や生産性が大きく向上する。
【0018】
さらに、本発明の圧延方法では、粗ユニバーサル圧延機2の竪ロール円周面でフランジ外面を厚み方向に圧下するため、従来の成型孔型でフランジ外面に発生していたスリ下げ疵を発生させずに良好な表面性状のH形鋼が製造できる。加えて、孔型深さ可変式エッジャー圧延機3で圧延する際、各パスごとに、ウェブの高さ方向両端部はもちろんのこと、被圧延材のコーナーR部からフランジ内面の下方部に該ウェブ拘束ロールを接近させて圧延することにより、ウェブ中心偏りを効率的に修正できることに加え、フランジ幅を大圧下した際にフランジ内側へ大きくバルジングが生じるのを抑え、粗ユニバーサル圧延でフランジ内面をスリ下げて折れ込み疵を発生させるのを防止することができる。フランジ内面のスリ下げ防止には、フランジ内面のできるだけフランジ先端側までウェブ拘束ロールが接近するようにロール形状を設定することが好ましい。
【0019】
しかし、フランジ内面のフランジ先端側までウェブ拘束ロールを接近させることが構造上困難な場合にフランジ幅を大きく圧下する必要が生じる場合には、粗ユニバーサル圧延機2の水平ロール形状を、例えば図6(a)に示すようにコーナーRr2とは別に、フランジ内面の下方部に対応する水平ロール側面のコーナーRr2寄りの領域を円弧r1で形成し、この部分の鉛直線に対する勾配が、フランジ内面のフランジ先端側に対応するロール軸寄りの領域の勾配に比べ大きくなるようにする。円弧r1の代わりに勾配の大きな直線で構成してもよい。
【0020】
すなわち、フランジ先端付近でフランジ内側へ大きなバルジングが生じた場合、通常の側面の勾配が一定の水平ロールでは、フランジ先端側のバルジング部に水平ロールのコーナーR部が接触し始め、ロールの回転とともにバルジングをフランジ下方に徐々にスリ下げていき、ウェブとフランジの境界部付近に折れ込みを生じさせるが、水平ロール側面のコーナーR寄りの領域の勾配が大きいとコーナーR部の胴幅が小さくなるためにバルジング部をスリ下げない。また、粗ユニバーサル圧延機の水平ロール側面が一定勾配の形状の場合、ウェブ圧下率をフランジ圧下率よりも大きく設定して多パス圧延を行うとフランジ内面が水平ロール側面から離れ、圧下が進むにつれてフランジ内側が凹んだ状態になるが、図6(a)のような形状にすれば凹みの発生を抑制できフランジ内面の形状をなめらかにできるとともに、ウェブ圧下に伴うフランジ肉量の減少量を低減させる効果もある。
【0021】
さらには図6(b)のように、特開平7−284801号公報と同様に、水平ロール円周部のロール軸方向の中央付近からコーナーRにかけての領域に、コーナーRに近いほどロール径が減少するような単数または複数の円弧あるいは直線で構成される傾斜部を付与することにより、粗ユニバーサル圧延でフランジ圧下率に対してウェブ圧下率を相対的に大きくして圧延した際に、ウェブからフランジへのメタルフローが増大しフランジ断面積の減少率が低減する。そのため、フランジ肉量が確保し易くなるだけでなく、本発明の特徴である被圧延材のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比が製品のそれよりも小さい断面で粗圧延を終了し、粗ユニバーサル圧延の初期パスからフランジ厚みを圧下することにより従来の圧延法に比べてウェブクロップの成長が著しく抑制できるという大きな効果も得られる。この場合、孔型深さ可変式エッジャーのウェブ拘束ロールの対応する部位の形状を粗ユニバーサル圧延機の水平ロール形状とほぼ合わせることは言うまでもない。
もちろん、図6(c)に示すように水平ロールの円周部のロール軸方向中央付近からコーナーR、さらには側面部にかけての領域を複数の円弧または直線で構成することにより、フランジ先端のパルジングのスリ下げによる折れ込み疵発生を抑制しつつ、フランジ断面積の十分な確保ができクロップ削減効果も増大する。
【0022】
本発明の圧延装置列を図2(a)〜(e)に示す。いずれも粗圧延機に続く第1粗ユニバーサル圧延機に近接したエッジャー圧延機を孔型深さ可変式エッジャー圧延機としたことを特徴としている。(a)は二重式の粗圧延機1、粗ユニバーサル圧延機2とこれに隣接した孔型深さ可変式エッジャー圧延機3からなる中間圧延機群、および仕上げユニバーサル圧延機4から構成される圧延装置列である。(b)は二重式の粗圧延機1、第1粗ユニバーサル圧延機21とこれに隣接した孔型深さ可変式エッジャー圧延機31からなる第1中間圧延機群、第2粗ユニバーサル圧延機22と第2エッジャー圧延機32からなる第2中間圧延機群、および仕上げユニバーサル圧延機4から構成される圧延装置列である。この場合、第2エッジャー圧延機32を従来の一体ロール式としても、孔型深さ可変式としてもよいが、後者を採用すればよりウェブ中心偏り精度が向上することは言うまでもない。
【0023】
(c)は二重式の粗圧延機1、第1粗ユニバーサル圧延機21、孔型深さ可変式エッジャー圧延機3および第2粗ユニバーサル圧延機22をタンデムに配置した中間圧延機群、および仕上げユニバーサル圧延機4から構成される圧延装置列である。(d)は二重式の粗圧延機1、粗ユニバーサル圧延機2、孔型深さ可変式エッジャー圧延機3および仕上げユニバーサル圧延機4をタンデムに配置した圧延装置列であり、(b)、(c)に対してユニバーサル圧延機の数を少なくし、圧延ラインの長さをコンパクトにできる。(e)は(d)の二重式の粗圧延機1に代え竪ロール式圧延機9を配置しており、二重式粗圧延機1でウェブ高さ方向に圧下する場合に必要となる鋼材の転回が省略できるようになり、設備がさらにシンプルとなる。
【0024】
ここでは図示を省略したが、外法−定H形鋼を製造するために、粗ユニバーサル圧延機と仕上げユニバーサル圧延機の間に、例えば特許第1678507号公報のようなウェブ内法拡幅圧延機を配置することを当然排除したわけではない。その他、これら圧延装置列を組み合わせたパターンなども考えられので、ここに列挙した圧延装置列に限定されるものではない。また、それぞれのケースで粗圧延機1にウェブ高さ方向に圧下を行う孔型のみを複数配置した場合がロール共用化が最も進んだ圧延装置列となる。これらの圧延装置列は要求する生産能力、設備コスト、寸法精度などを勘案し最適なものを選択することになる。
【0025】
ところで、粗圧延機1でウェブ高さ方向に圧下した場合、圧下量の増加とともに被圧延材の長さ方向の両端部ではウェブ高さ中央部近傍のウェブ厚みが増加するため、特に圧延装置列(b)のケースでは、粗圧延機1においてドッグボーン成形後、長さ方向両端部のウェブ厚みの膨らみを従来の成形孔型あるいはこれに類似の孔型で圧下し、第1中間圧延機群の孔型深さ可変式エッジャー圧延機31に移送することが通材性の点からはより好ましい。また、生産能率の点から、粗圧延工程、中間圧延工程の圧延ピッチをバランスさせるために、図4のように粗圧延機1に成形孔型14を配置し、ウェブ高さ方向の圧下が終了後、若干のウェブ厚みの圧下を行ったのち、中間圧延工程で上述の圧延を行う方法も有効である。
【0026】
この場合、成形孔型14でのウェブ圧下量の増大とともにフランジ外面に孔型からの噛み出しが発生し始め大きくなるので、フランジ外面をスリ下げない程度にウェブ圧下量を小さくすることが重要であり、従来のように粗圧延でウェブ厚とフランジ厚の比が製品のそれに近くなるまでの圧下は行わず、粗ユニバーサル圧延機でウェブ厚みの大きな圧下を行いつつ、フランジ脚長に応じて孔型深さ可変式エッジャー圧延機の各パスで孔型深さを調整しながらフランジを整形する。当然のことながら、ここでの成形孔型14は複数のフランジ幅シリーズにも対応できる適正形状にする。図3(a)のようにスラブをウェブ高さ方向に圧下した後に生成されるフランジ厚tf 'は、通常、スラブ厚みの半分よりやや大きい程度であるので、ウェブ厚に対するフランジ厚みの比はtf '/tw '<<1であり、引き続いて成形孔型でウェブ厚みを多少圧下する場合も含めて、本発明で言うところの粗圧延終了のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比の範囲はおおよそtf '/tw '<1であり、製品の厚み比がtf '/tw '>1であることと比較して小さい。
【0027】
粗圧延機でウェブ高さ方向の圧下を行った後の粗形鋼片から、粗ユニバーサル圧延機と孔型深さ可変式エッジャー圧延機により、前述のウェブ外法一定H形鋼のようにウェブ厚みとフランジ厚みの比tf /tw が広範囲なサイズや広範囲なフランジ幅シリーズの製品を容易に製造するためには、図5に示すようにサイズやシリーズに応じて粗圧延機1でウェブ高さ方向の圧下終了時の粗形鋼片5のウェブ高さを調整することが好ましい。つまり、粗圧延終了時では、ウェブ厚みが大きいため製品のフランジに相当する部位の大部分はウェブ部と連続した領域5aに位置しており、粗ユニバーサル圧延でウェブを圧下することによりフランジとして形成される。したがって、tf /tw が大きいサイズでは、粗圧延終了のウェブ高さを標準より大きくし、それに対応して粗ユニバーサル圧延の初期パスの竪ロール2bの開度を標準より大きく設定した状態で水平ロール2aによりウェブ厚みの圧下を行い、tf /tw が小さいサイズでは、粗圧延終了のウェブ高さを標準より小さくし、それに対応して粗ユニバーサル圧延の初期パスの竪ロール開度を標準より小さく設定して水平ロールによりウェブ厚みの圧下を行う。
【0028】
これにより、フランジ厚みのベースとなる粗ユニバーサル圧延の初期のフランジ厚みtf0を調整できるとともに、ウェブ外法に対するウェブ内法の比を小さくすれば、ユニバーサル圧延でのウェブ圧下に伴うフランジ断面積の減少率が低下し、反対にウェブ外法に対するウェブ内法の比を大きくすれば、ユニバーサル圧延でのウェブ圧下に伴うフランジ断面積の減少率が増大して、フランジ肉量の制御量が拡大できサイズの造り分けが容易になる。加えて、粗圧延終了のウェブ高さに応じてスラブ幅を変更すればさらに効果的である。
【0029】
ここでは、スラブを素材とした例で説明したが、ブルームを素材とした場合も同様である。ビームブランクを素材とした場合にはビームブランクを粗圧延機1でウェブ高さ方向に圧下して製品に応じたウェブ高さにまで成形した後、あるいは粗圧延機1でフランジ幅を成形した後、粗ユニバーサル圧延機2と孔型深さ可変式エッジャー圧延機3で同様に圧延すればよい。
【0030】
また、説明はH形鋼の圧延について行ったが、I形鋼や溝形鋼などについても、図2に示す圧延装置列において、粗圧延後、粗圧延機1に続く粗ユニバーサル圧延機2に近接して配置された孔型深さ可変式エッジャー圧延機3により、フランジ脚長に応じてパスごとに孔型深さを調整してフランジ幅を圧下することにより良好な寸法形状でフランジ幅や厚みの異なる製品を同一ロールから製造できる。
【0031】
【実施例】
H600mm×300mm ×12mm/19mm(ウェブ高さ×フランジ幅×ウェブ厚み/フランジ厚みに対応)、H600mm×250mm ×12mm/19mm、H600mm×200mm ×12mm/19mmのH形鋼を、厚み250mm の連続鋳造スラブを素材として図2(b)に示す圧延装置列で孔型深さ可変式エッジャー圧延機を使用し同一ロールで製造した。粗圧延は図3(b)に示すようなウェブ高さ方向に圧下する孔型のみを複数配置した孔型列により実施し、粗圧延終了時の寸法はフランジ幅300mm シリーズと250mm シリーズでウェブ高さ約860mm 、フランジ幅約480mm 、ウェブ厚約250mm 、フランジ厚約150mm であり、フランジ幅200mm シリーズでは孔底幅が孔型13bより70mm小さい孔型13aを使用したので粗圧延終了時のフランジ幅は約410mm である。エッジャー圧延機では各パスとも上下ウェブ拘束ロールの間隙がウェブ厚に対して2mm 大きくなるように孔型深さを変更して圧延を行った。比較として、エッジャー圧延機に従来の一体ロールを使用した圧延も実施した。ただしこの場合、フランジ片幅最小サイズに対応させるため、エッジャー圧延機の孔型深さDはD=(200 −12)/2 −1 =93mmで一定とした。製品の長さ方向に1 mピッチで測定したウェブ中心偏り量の、先端部5mと後端部5mおよび残りの中間部における絶対値平均を表1と表2に示す。
【0032】
本発明の圧延方法では、疵の発生もなく、全長でウェブ中心偏りは1mm 以下に収まっているが、一体ロール式エッジャー圧延機を使用した場合には、エッジャー圧延機のロール円周面とウェブ面との間隙が最も大きくなるフランジ幅300mm シリーズにおいて、長さ方向先後端の広い範囲で3mm を越えるウェブ中心偏りが発生し、中央部においても2mm を越えるウェブ中心偏りが発生した。ウェブ外法一定H形鋼の場合ウェブ中心偏りの公差は±2mmであるので、全長で寸法公差をはずれることになる。また、一体ロール式エッジャー圧延機を使用する場合には、フランジ幅250mm シリーズの製造でフランジ幅を大圧下をした際、フランジ内面とロールとの間に隙間があるため、フランジ内側にバルジングが大きく張り出し、これを粗ユニバーサル圧延機でスリ下げて、製品のコーナーR部とウェブとの境界位置付近に折れ込み疵を発生させた。
【0033】
【表1】
Figure 0004767434
【0034】
【表2】
Figure 0004767434
【0035】
さらに、上記製品に加え、H600mm×300mm ×12mm/28mmとH600mm×200mm ×9mm /12mmをそれぞれフランジ幅を呼称寸法どおりに製造した。この場合、H600mm×300mm ×12mm/28mmでは粗圧延終了のウェブ高さを上記条件に比べ30mm大きくし、H600mm×200mm ×9mm /12mmでは粗圧延終了のウェブ高さを上記条件に比べ30mm小さくして製造した。この結果、いずれもフランジ肉量の過不足や疵の発生がなく良好な寸法形状の製品が製造できた。
【0036】
H900mm×300mm シリーズの製品を図2(b)の圧延装置列で製造する場合、図3に示すウェブ高さ方向にのみ圧下を行う粗圧延方法では、圧延負荷の増大によって粗圧延工程よりも中間圧延工程の圧延ピッチが長くなることから、両者の圧延ピッチをバランスさせるために、図4に示す孔型配置の粗圧延機でウェブ高さ方向に圧下を行った後、成形孔型でウェブ厚を200mm まで圧下し、次に中間圧延工程で孔型深さ可変式エッジャー圧延機を使用して圧延を行ったが、フランジ外面の噛み出しによる折れ込み疵の発生もなく製品が製造できた。一方、従来のようにウェブ厚みとフランジ厚みの比が製品とほぼ等しくなるようにサイズに応じてウェブ厚み70mm〜120mm まで成形孔型で粗圧延を行った場合には、成形孔型圧延の断続した3回以上の途中パスにおいて被圧延材を転回しウェブ高さ方向に圧下を行わないとフランジ外面の折れ込み疵は完全に防止できなかった。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明の圧延装置列および圧延方法により、フランジ幅の異なる製品についてもロール組み替えを行うことなく、ウェブ中心偏りやフランジ脚長の精度不良が小さく、フランジ内外面のスリ下げによる折れ込み疵のない表面性状の良好なフランジを有する形鋼製品を製造でき、ロール保有数を削減し、歩留や作業性を向上させることができる。また、粗ユニバーサル圧延過程で切断するクロップが削減し歩留りが向上する。さらには、粗圧延機での転回回数やパス回数の削減による圧延時間の短縮によって加熱温度を下げることも可能となり燃料原単位の向上も図れる。ウェブ高さやフランジ幅の大きな製品についても効率的に良好な品質で製造可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧延方法および圧延装置列の概念図である。
【図2】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は本発明の圧延装置列の説明図である。
【図3】(a)、(b)は本発明におけるウェブ高さ方向の圧下のみを行う粗圧延方法の説明図である。
【図4】本発明におけるウェブ厚み圧下を行う粗圧延方法の説明図である。
【図5】本発明によるサイズ造り分けに関する圧延方法の説明図である。
【図6】(a)、(b)、(c)は本発明による粗ユニバーサル圧延機の水平ロール形状の説明図である。
【図7】従来の圧延方法の説明図である。
【図8】従来の粗圧延方法の説明図である。
【図9】H形鋼のウェブ中心偏りの説明図である。
【図10】(a)はフランジ外面の折れ込み疵の説明図で、(b)はフランジ内面の折れ込み疵の説明図である。
【図11】H形鋼の製品の説明図である。
【図12】ユニバーサル圧延における蹴出し端圧延直前の反りによるウェブ付け替えの説明図である。

Claims (7)

  1. スラブ、ブルームあるいはビームブランクを素材とし、粗圧延機と、粗ユニバーサル圧延機およびエッジャー圧延機からなる1組あるいは複数組の中間圧延機群を用いてフランジを有する形鋼を圧延する方法において、被圧延材のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比が製品のそれよりも小さい断面で粗圧延を終了し、粗ユニバーサル圧延機でウェブ厚みとフランジ厚みを圧下し、少なくとも粗圧延機に続く該粗ユニバーサル圧延機に近接して配置した孔型深さを自在に調整できるエッジャー圧延機により、被圧延材のフランジ脚長の変化に応じて、上下ウェブ拘束ロールの間隙がウェブ厚さよりも大きくなるように、パスごとに孔型深さを調整してフランジ幅を圧下することを特徴とするフランジを有する形鋼の圧延方法。
  2. 前記粗圧延機において、前記素材を複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向にのみ圧下を行うことを特徴とする請求項1記載のフランジを有する形鋼の圧延方法。
  3. 前記粗圧延機において、前記素材を複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向に圧下を行いフランジを生成した後、長さ方向両端部のウェブ厚みの膨らみを圧下することを特徴とする請求項1記載のフランジを有する形鋼の圧延方法。
  4. 前記粗圧延機において、前記素材を複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向に圧下を行い粗圧延終了のウェブ高さを要求される製品サイズに応じて調整し、前記サイズに合わせて粗ユニバーサル圧延機の竪ロール開度を調整して圧延することを特徴とする請求項2あるいは3項記載のフランジを有する形鋼の圧延方法。
  5. 前記粗圧延機において、前記素材を複数の孔型により順次そのウェブ高さ方向に圧下を行いフランジを生成した後、成形孔型によりウェブ厚みの圧下を行い、被圧延材のウェブ厚みに対するフランジ厚みの比が製品のそれよりも小さい断面で粗圧延を終了することを特徴とする請求項1記載のフランジを有する形鋼の圧延方法。
  6. 前記孔型深さを自在に調整できるエッジャー圧延機において、少なくとも被圧延材のウェブ端部からコーナーR部、フランジ内面の下方部にウェブ拘束ロールを接近させつつフランジ幅を圧下することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のフランジを有する形鋼の圧延方法。
  7. 粗圧延機に続く前記粗ユニバーサル圧延機において、水平ロール側面部のコーナーR寄りの領域をロール軸寄りの領域よりも鉛直線に対する勾配が大きくなるように単数または複数の円弧あるいは直線で構成される形状とするか、または水平ロール円周部のロール軸方向の中央付近からコーナーRにかけての領域をコーナーRに近いほどロール径が減少するような単数または複数の円弧あるいは直線で構成される形状とするか、または前者と後者の両方で構成される形状とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載のフランジを有する形鋼の圧延方法。
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