以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図2には、本実施の形態に適用した車両10に設けている燃料冷却装置12の概略構成が示されている。車両10は、燃料としてLPG(液化石油ガス)などの液化ガス燃料が用いられるエンジン14を備えている。また、車両10には、燃料容器となる燃料タンク16が設けられており、この燃料タンク16に、前記液化ガス燃料が液相状態で貯留される。
エンジン14と燃料タンク16との間には、燃料タンク16からエンジン14へ液化ガス燃料を供給するデリバリパイプ18と、エンジン14で余剰となった液化ガス燃料を燃料タンク16へ戻すリターンパイプ20とが設けられている。
燃料タンク16内には、高圧の燃料ポンプ22が設けられ、この燃料ポンプ22の吐出側に、過流防止弁(FFV:excess flow valve)24及び取出し弁26を介してデリバリパイプ18が接続されている。また、デリバリパイプ18には、燃料フィルタ28、緊急遮断弁(emergency shut‐off valve)30及び電磁弁32が設けられている。
燃料タンク16内の液化ガス燃料は、ポンプ22が作動されることにより液相状態でエンジン14へ供給される。このときに、液相状態の液化ガス燃料に含まれる異物が燃料フィルタ28によって除去される。また、過流防止弁24は、液化ガス燃料の流量が急激に増加したときに、液化ガス燃料の圧送を強制的に遮断し、デリバリパイプ18からの液化ガス燃料の漏れ等を防止する。緊急遮断弁30は、緊急時に液化ガス燃料の圧送を遮断し、電磁弁32は、燃料カット時などに液化ガス燃料の圧送を遮断する。
エンジン14には、燃料レール34が設けられると共に、気筒ごとにインジェクタ36が設けられている。デリバリパイプ18は、燃料レール34に連結されて、液相状態の液化ガス燃料が燃料レール34から各気筒のインジェクタ36へ供給される。インジェクタ36は、燃料レール34から供給される液化ガス燃料を吸気マニホールド38内に噴射する。
吸気マニホールド38には、図示しないエアフィルタを通過した空気が吸気パイプ40からサージタンク42を介して吸引される。このときの吸引空気量がスロットルバルブ44によって制御される。
吸気マニホールド38では、吸引された空気と、この空気中に噴射された液化ガス燃料とによって可燃混合気が生成され、この可燃混合気がエンジン14の各気筒の燃焼室に吸引される。また、エンジン14で可燃混合気が燃焼されることにより発生する排気ガスは、排気マニホールド46から排気管48を介し、浄化及び消音されて車外に排出される。
このように車両10では、液相状態の液化ガス燃料を吸気マニホールド38に噴射する燃料噴射式のエンジン14を用いている。なお、車両10としては、これに限らず、各気筒の燃料室に液相状態の液化ガス燃料を噴出する方式などの任意の燃料噴射方式を適用することができる。
一方、リターンパイプ20は、一端が燃料レール34に連結されており、余剰となった液化ガス燃料が燃料レール34からリターンパイプ20に送り出される。このリターンパイプ20は、他端に逆止弁50が設けられ、この逆止弁50を介して燃料タンク16に連通されている。
また、リターンパイプ20には、プレッシャレギュレータ52及び燃料圧力切換弁54が設けられ、さらに、燃料圧力切換弁54をバイパスするように連結されたバイパスパイプ56にプレッシャレギュレータ58が設けられている。
通常、燃料圧力切換弁54は開かれており、この状態では、プレッシャレギュレータ52を通過することにより一定圧力に保たれた液化ガス燃料が燃料タンク16に回収される。また、燃料圧力切換弁54が閉じられたときには、プレッシャレギュレータ52及びバイパスパイプ56のプレッシャレギュレータ58を通過することにより、液化ガス燃料が、プレッシャレギュレータ52のみを通過するときと比べて圧力が上昇されて燃料タンク16へ送られる。
一方、車両10には、エンジン14の駆動を制御するエンジンECU60(図2では図示省略、図1参照)が設けられている。吸気パイプ40には、エアロフローメータ62が設けられており、エンジンECU60は、このエアロフローメータ62によって吸入空気量を検出する。
図2に示されるように、燃料タンク16には、燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力を検出する圧力センサ64及び、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度を検出する温度センサ66が設けられており、エンジンECU60には、この圧力センサ64及び温度センサ66が接続されている。
また、車両10には、エンジン14に吸入される空気温度を検出する吸気温センサ、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ、燃料レール34内での液化ガス燃料の圧力を検出する圧力センサ及び液化ガス燃料の温度を検出する温度センサ、スロットルバルブ44の開度を検出するスロットルポジションセンサ、エンジン14の冷却水の温度(水温)を検出する水温センサ、エンジン14の回転数(クランクシャフトの回転速)を検出する回転速センサ、排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ(ラムダセンサ)、車両10の走行速度を検出する車速センサなどの各種のセンサ(何れも図示省略)が設けられており、これらのセンサがエンジンECU60に接続されている。
また、車両10には、気筒ごとに設けられた点火プラグが接続されたイグニッションコイル、スロットルバルブ44を操作するスロットルモータ等の各種のアクチュエータ(何れも図示省略)が設けられ、これらのアクチュエータ及び、各インジェクタ36がエンジンECU60に接続されている。
エンジンECU60では、各種のセンサの検出状態に基づいて、アクチュエータの作動を制御することにより、液化ガス燃料の噴射制御、点火時期制御などを行い、エンジン14に液化ガス燃料を供給して、エンジン14を最適な状態で駆動するようにしている。
また、図2に示される燃料ポンプ22、緊急遮断弁30、電磁弁32、燃料圧力切換弁54などがエンジンECU60に接続されており(図示省略)、エンジンECU60は、これらの作動を制御することにより、液化ガス燃料の供給制御を行う。なお、エンジンECU60による各種の制御は、従来公知の制御を適用できここでは詳細な説明を省略する。
一方、図1に示されるように、車両10には、車室内を空調する空調装置(以下、エアコン68とする)が設けられている。このエアコン68は、コンプレッサ70、コンデンサ72、レシーバ74、膨張弁76及びエバポレータ78を備え、これらによって冷媒が循環される冷凍サイクルが形成されている。
この冷凍サイクルでは、コンプレッサ70が駆動されることにより冷媒が圧縮され、高温、高圧となった冷媒がコンデンサ72へ送られる。コンデンサ72へ送られた冷媒は、コンデンサ72を通過する外気との間で熱交換が行われることにより冷却されて液化される。液化された冷媒は、エバポレータ78で、エバポレータを通過する空気との間で熱交換が行われる。このとき、液化された冷媒がエバポレータで気化することにより、エバポレータ78を通過する空気の冷却及び除湿を行う。
レシーバ74は、冷媒の気液分離を行って液化している冷媒を膨張弁76へ送り出す。膨張弁76は、液化された冷媒を急激に減圧することにより霧状としてエバポレータ78へ供給し、エバポレータ78での冷媒の気化効率の向上を図るようにしている。
このエアコン68は、エアコンユニット80を備えており、このエアコンユニット80内には、エバポレータ78と共に、送風手段としてブロワファン82が設けられている。このエアコンユニット80には、空調風となる空気の流路が形成されており、ブロワモータ84が作動してブロワファン82が回転駆動されることにより、空調風となる空気がエアコンユニット80内に吸引されて、エバポレータ78へ送り込まれる。
なお、エアコン68では、空気の導入モードとして車室内の空気を導入する内気循環モードと、車外の空気を導入する外気導入モードが設定されており、図示しない切換ダンパによって切換られて、内気又は外気がエアコンユニット80内に吸引される。
エアコンユニット80では、コンプレッサ70が回転駆動されているときに、導入された空気がエバポレータ78を通過することにより、冷却及び除湿が行われる。
また、エアコンユニット80は、エンジン14の冷却液(エンジン冷却液)が循環されるヒータコア及び、ヒータコアを通過する空気量を制御するエアミックスダンパが設けられていると共に、それぞれが所定方向へ向けて開口された複数の吹出し口が形成された一般的構成となっており、エアコン68は、所望の温度の空調風を生成し、生成した空調風を吹出し口から吹出して、車室内を空調する。
このエアコン68には、エアコンECU86が設けられている。このエアコンECU86は、コンプレッサ70、ブロワモータ84等の駆動を制御することにより、所望の温度、風量の空調風を生成する。例えば、エアコンECU86は、ブロワモータ84の駆動電圧を制御することによりブロワファン82の回転数を制御して所定の風量が得られるようにしている。このときに、エアコンECU86には、ブロワモータ84の駆動電圧の最低電圧と、最高電圧が設定されており、エアコンECU86は、この電圧範囲でブロワモータ84を駆動する。これにより、最低電圧に応じた風量(最小風量)から、最大電圧に応じた風量(最大風量)の範囲で空調風が生成される。
例えば、エアコンECU86は、図示しない操作パネルのスイッチ操作によって設定温度などの運転条件が設定されて空調運転が指示されると、室温、外気温、日射量などの環境条件を検出し、環境条件と運転条件に基づいて、車室内の設定温度とするための空調風の温度である目標吹出し温度を設定し、目標吹出し温度の空調風が得られるように、コンプレッサ70の駆動、ブロワモータ84の回転、エアミックスダンパの開度などを制御する。このようなエアコンECU86の運転制御は、公知の一般的構成を適用することができる。
ところで、燃料タンク16内には、液化ガス燃料を加圧することにより液相状態として貯留される。これにより、燃料タンク16内は、常に、液化ガス燃料の飽和蒸気圧(Vapor Pressure)となっている。この飽和蒸気圧は、液化ガス燃料の成分(組成)によって異なると共に、液化ガス燃料の温度に応じて変化する。
図3には、液化ガス燃料の一例としてLPG(液化石油ガス)の飽和蒸気圧の概略を示している。図3に示されるように、液化ガス燃料は、温度が高くなるにしたがって飽和蒸気圧も高くなる。
また、LPGは、プロパン、ブタンが主成分となっており、プロパンとブタンの割合に応じて飽和蒸気圧が異なる。すなわち、LPGは組成によって飽和蒸気圧が異なる。図3では、プロパン100%をLPG10、ブタン100%でプロパン0%をLPG0とし、プロパンとブタンの比率が9:1、8:2、・・・、2:8、1:9を、それぞれLPG9、LPG8、・・・LPG2、LPG1としている。
ここで、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度を温度センサ66によって検出すると共に、燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力を圧力センサ64によって検出することにより、図3に示される温度に対する飽和蒸気圧のマップから、液化ガス燃料(LPG)の組成を判断することができる。これと共に、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度に対する飽和蒸気圧を得ることができる。
燃料タンク16内の圧力よりも燃料タンク16に注入する液化ガス燃料の圧力(注入圧)が低いと、燃料タンク16へ液化ガス燃料を充填することができない。ここから、この液化ガス燃料を燃料タンク16に充填するときには、飽和蒸気圧よりも高い圧力(以下、注入圧Pinとする)で液化ガス燃料を注入するようにしている。一般に、この注入圧Pinは、飽和蒸気圧よりも0.4(MPa)〜0.6(MPa)程度高い圧力となっている。
一方、リターンパイプ20を介してエンジン14から燃料タンク16に戻される液化ガス燃料は、エンジン14の熱によって温度が上昇され、この温度の上昇した液化ガス燃料が燃料タンク16に回収されると、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度が上昇し飽和蒸気圧も高くなる。
ここで、車両10では、燃料冷却装置12が設けられており、この燃料冷却装置12を用いることにより、燃料タンク16に戻される液化ガス燃料の冷却及び、燃料タンク16内の液化ガス燃料の冷却が可能となっている。
図1及び図2に示されるように、燃料冷却装置12は、熱交換器100を備えている。図2に示されるように、熱交換器100は、燃料圧力切換弁54(バイパスパイプ56)と燃料タンク16の逆止弁50との間に設けられ、プレッシャレギュレータ52又はプレッシャレギュレータ52、54によって所定圧力とされた液化ガス燃料が通過される。なお、以下では、熱交換器100への入側(エンジン14側、熱交換器100の供給側燃料配管)のリターンパイプ20をリターンパイプ20A、出側(燃料タンク16側)のリターンパイプ20をリターンパイプ20Bとする。
図1に示されるように、熱交換器100には、レシーバ74と膨張弁76の間から分岐された冷媒パイプ88Aと、コンプレッサ70とエバポレータ78の間から分岐された冷媒パイプ88Bが連結されている。また、冷媒パイプ88Aには、絞り弁102が設けられている。
これにより、熱交換器100には、レシーバ74から液相状態の冷媒が供給され、この冷媒が、熱交換器100を通過してコンプレッサ70へ戻される。このときに、絞り弁102が、熱交換器100に供給される冷媒量を制限している。
燃料冷却装置12では、熱交換器100に液化ガス燃料と冷媒とが供給されることにより冷媒と液化ガス燃料との間で熱交換が行われ、液化ガス燃料が冷却される。すなわち、燃料冷却装置12では、熱交換器100に供給される液相冷媒が、熱交換器100内で気化することにより、この熱交換器100を通過する液化ガス燃料を冷却する。これにより、車両10では、エンジン14の熱によって加熱された液化ガス燃料が、燃料冷却装置12によって冷却されて燃料タンク16へ戻される。
図4から図8には、本実施の形態に適用した熱交換器100の概略構成を示している。熱交換器100は、第1の管体とする円筒状の太管104と、第2の管体として、太管104よりも小径の円筒状の細管106(図4では図示省略)を備えている。図5から図8に示されるように、熱交換器100では、複数本の細管106が、太管104内に配列されている。なお、以下では、円筒状の太管104及び細管106を用いて説明するが、形状は円筒状に限るものではない。
図4から図7に示されるように、太管104には、両端部に閉塞部材108が取り付けられている。この閉塞部材108は、例えば、第1の隔壁となる円板状の平面部110と、平面部110の外周部から突出された筒状部112とが一体に形成されている。これにより、図5から図7に示されるように、閉塞部材108は、断面形状が略コ字状となっている。この閉塞部材108は、筒状部112内に太管104の端部が嵌め込まれ、太管104の外周と筒状部112の間が全周にわたってロウ付けされて緊密に固着されている。これにより、太管104内に、冷媒が通過される冷媒室104Aが形成されている。
図6に示されるように、閉塞部材108の平面部110には、細管106の外径に合わせた貫通孔110Aが形成され、太管104内に配設された細管106は、貫通孔110Aに挿通されている。また、細管106は、先端部が太管104から突設され(図5、図7参照)、細管106の外周部と貫通孔110Aの周縁部の間が、細管106の全周にわたってロウ付けされて緊密に固着されることによりシールされている。これにより、熱交換器100では、太管104内が密閉されていると共に、この密閉された太管104内の冷媒室104Aに細管106が保持されている。
図4及び図5に示されるように、太管104には、軸方向の一端部に冷媒パイプ88Aが連結され、他端部に冷媒パイプ88Bが連結され、冷媒パイプ88A、88Bのそれぞれが、太管104内の冷媒室104Aに開口されている(図8(A)、図8(B)参照)。なお、冷媒パイプ88A、88Bは、外周部が全周にわたって太管104にロウ付けされて緊密に固着されることによりシールされている。また、図8(A)は、冷媒パイプ88B側の太管104の概略断面を示し、図8(B)は、冷媒パイプ88A側の太管104の概略断面を示している。
これにより、冷媒パイプ88Aから送り込まれる冷媒が、太管104内の冷媒室104Aに充填される。また、冷媒室104Aに充填された冷媒は、新たに送り込まれる冷媒によって冷媒パイプ88Bから排出される(冷媒が冷媒室104Aを通過する)。
熱交換器100では、後述するように細管106内を液化ガス燃料が通るようになっており、このときに、冷媒が液化ガス燃料の熱を吸収して液相状態から気相状態となることにより液化ガス燃料が冷却される。
図4及び図5に示されるように、熱交換器100は、ブラケット114、116によって車両10の所定位置に固定される。このときに、図8(A)及び図8(B)に示されるように、熱交換器100は、冷媒パイプ88A、88Bの連結位置が、それぞれの開口が太管104の下端よりも僅かに上方側とされるようになっている。なお、図4から図8には、熱交換器100を車両10に取り付けたときの上方側を矢印Upで示している。
冷媒は、液相状態から気相状態に変化するときの熱を液化ガス燃料から吸収することにより、液化ガス燃料を冷却する。このために、太管104内の冷媒が気相状態となってしまうと、熱交換器100の冷却能力が低下する。また、液相状態の冷媒は、太管104の底側(下方側)に溜まり、液相状態の冷媒が残留することにより、冷却能力の低下を抑えることができるが、冷媒パイプ88Bの開口を太管104の下端に設けると、液相状態の冷媒が優先されて排出され、気相状態の冷媒が太管104に残り易くなってしまう。
ここから、図8(A)に示されるように、熱交換器100では、車両10に取り付けられたときに、冷媒パイプ88Bの開口が太管104の下端よりも上方側となるように、冷媒パイプ88Bが太管104に取り付けられている。これにより、熱交換器100では、太管104の底部に液相状態の冷媒が残留可能となるようにすると共に、気相状態となった冷媒の排出効率が高くなるようにして、高い冷却効率が維持される。
一方、図4及び図5に示されるように、熱交換器100には、一端側に、リターンパイプ20Aが連結された接続部材118が取り付けられ、他端側にリターンパイプ20Bが連結された接続部材120が取り付けられる。また、熱交換器100には、太管104の端部の閉塞部材108と接続部材118、120の間に中間部材122が設けられている。なお、接続部材118、120の基本的構造は略同じとなっており、接続部材118、120の共通する構成は接続部材118を例に説明する。
図5から図7に示されるように、中間部材122は、第2の隔壁とされる円板状の平面部124と、平面部124の周縁から突設された筒体部126が一体に形成され、これにより、断面が略コ字状となっている。また、中間部材122には、筒体部126の開口側の端部に、開口径を広げた段差部128が形成されている。
中間部材122には、段差部128内に閉塞部材108が平面部110側から挿入されて嵌め込まれて固定され、これにより、中間部材122が太管104に取り付けられている。なお、閉塞部材108と中間部材122の取り付けは、中間部材122に嵌め込まれた閉塞部材108の全周にわたってロウ付けなどによって緊密に固着することが好ましいが、閉塞部材108と中間部材122と確実に固定可能であれば任意の固定方法を適用することができる。
ここで、中間部材122は、筒体部126の端部に段差部128が設けられていることにより、閉塞部材108に取り付けたときに、内部、すなわち、閉塞部材108の平面部110と中間部材122の平面部124との間に中空部130が形成され、この中空部130内は、通常、大気圧となっている。
接続部材118(120)は、一端側が開口された略筒体状に形成され、中間部材122は、平面部124側が接続部材118の開口側から挿入されて嵌め込まれている。このときに、接続部材118、120内には、空隙が形成されている。なお、中間部材122は、全周にわたって接続部材118にロウ付けされて緊密に固着されている。
接続部材118に連結されたリターンパイプ20Aは、接続部材118内に開口されており、液化ガス燃料は、リターンパイプ20Aから接続部材118の空隙(以下、導入部132とする)内に送り込まれる。また、接続部材120に連結されたリターンパイプ20Bは、接続部材120内に開口されており、液化ガス燃料は、接続部材120の空隙(以下、送出部134とする)内からリターンパイプ20Bに送り出される。
図6に示されるように、中間部材122の平面部124には、細管106の外径に応じた貫通孔124Aが形成されており、閉塞部材108から突出されている細管106の先端部が、貫通孔124Aに挿入され、導入部132(送出部134)内に開口されている。細管106、リターンパイプ20A 、20Bは、全周にわたってロウ付けされて固着されることによりシールされている。
これにより、リターンパイプ20Aから導入部132内に送り込まれる液化ガス燃料は、細管106のそれぞれに分流され、細管106を通過した液化ガス燃料は、送出部134に集積されてリターンパイプ20Bから送り出される。
ここで、熱交換器100では、冷媒の通路となる太管104の冷媒室104A内と、液化ガス燃料の通路となる導入部132及び送出部134の間に、中空部130を設けると共に、太管104内、導入部132及び送出部134のそれぞれと中空部130の間がシールされている。これにより、例えば、細管106が挿通された閉塞部材108の平面部110(太管104内と中空部130の間)又は、中間部材122の平面部124(中空部130と導入部132、送出部134の間)の機密性が低下しても、冷媒と液化ガス燃料が混じってしまうのが防止される。
また、熱交換器100では、中空部130内が大気圧となっており、中空部130と導入部132又は送出部134の間の気密性が低下して、液化ガス燃料が導入部132又は送出部134から中空部130に流れ込んだときに、リターンパイプ20Aを通過する液化ガス燃料の流量が瞬間的に増加する。このとき、中空部130内が密閉されていれば、液化ガス燃料の流路の機密性が大きく低下してしまうのを防止することができる。
図1及び図2に示されるように、燃料冷却装置12には、熱交換器100のエンジン14側に、遮断手段として過流防止弁90が設けられている。図2に示されるように、この過流防止弁90は、燃料圧力切換弁54(バイパスパイプ56)と熱交換器100の間のリターンパイプ20(20A)に設けられている。また、過流防止弁90は、リターンパイプ20Aを通過する液化ガス燃料の流量が急激に増加したときに、この流量の増加を機械的に検出して作動し、液化ガス燃料の流路を遮断する。
これにより、燃料冷却装置12では、熱交換器100で液化ガス燃料に対する機密性の低下が生じたときに、過流防止弁90が作動して液化ガス燃料を遮断するようになっている。
一方、エンジンECU60は、燃料冷却装置12の冷却制御手段となっており、エンジン14から燃料タンク16に戻される液化ガス燃料の冷却を行うことにより、燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力制御を行う。
熱交換器100は、エアコン68のコンプレッサ70が駆動されている状態で、液化ガス燃料の冷却が可能となっており、燃料冷却装置12では、コンプレッサ70の駆動が停止されると液化ガス燃料の冷却も停止状態となる。
図1に示されるように、エンジンECU60には、エアコンECU86が接続されており、これにより、エンジンECU60は、エアコン68が運転中か否か、すなわち、コンプレッサ70が駆動されて、熱交換器100による液化ガス燃料の冷却が行われているか否かの確認が可能となっている。
また、エンジンECU60は、コンプレッサ70が停止されている状態で、液化ガス燃料の冷却を行うときに、エアコンECU86へ、コンプレッサ70の駆動要求を行う。
エアコンECU86は、コンプレッサ70が停止状態で、エンジンECU60からコンプレッサ70の駆動要求が入力されると、コンプレッサ70を所定の能力(回転数、例えば、最小の冷房能力又は最小の冷房能力が得られる回転数)で駆動する。
また、エアコンECU86は、エアコン68の停止状態でコンプレッサ70を駆動すると、最低風量となるようにブロワモータ84を回転駆動する。これにより、エバポレータ78に供給される冷媒によってエバポレータ78に着霜などが生じてしまうのを防止する。
ここで、コンプレッサ70が駆動されることにより、熱交換器100には冷媒が循環され、この冷媒によって熱交換器100を通過する液化ガス燃料が冷却される。また、熱交換器100で冷却された液化ガス燃料が燃料タンク16に回収されることにより、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度低下が図られる。
なお、エンジンECU60からの要求に基づいてコンプレッサ70を駆動したときには、空調風の吹出し口を、レジスタ吹出し口に設定しても良く、また、エアコン68停止時の設定温度又は予め設定された基準温度に基づいた空調風が得られるように目標吹出し温度を設定し、設定した目標吹出し温度の空調風が得られるようにエアミックスダンパの開度制御を行うようにしても良い。
一方、エンジンECU60は、燃料タンク16内に貯留されている液化ガス燃料の温度に対する飽和蒸気圧から、冷却を開始する圧力(冷却開始圧、本実施の形態では冷却動作圧Paとする)を設定し、燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力Pが、冷却動作圧Paに達しているか否かを判定する。また、エンジンECU60は、燃料タンク16内の圧力Pが、冷却動作圧Paを超えているときには、熱交換器100を用いた液化ガス燃料の冷却を行うようにする。
前記したように、液化ガス燃料(LPG)は、成分に応じて飽和蒸気圧が変化する。ここから、エンジンECU60には、図3に示される温度に対する飽和蒸気圧のマップが記憶されており、エンジンECU60では、予め設定したタイミングで、温度センサ66を用いた燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度、圧力センサ64を用いた燃料タンク16内の圧力(気相状態(Vapor)の液化ガス燃料の圧力)の検出を行う。
また、エンジンECU60は、計測した温度及び圧力に基づいて、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度に対する飽和蒸気圧Pvを設定する。この飽和蒸気圧Pvは、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度が、外気温と同じであれば、外気温に対する飽和蒸気圧となる。
エンジンECU60は、この飽和蒸気圧Pvに基づいて、熱交換器100とエアコン68の冷媒を用いて燃料タンク16内の液化ガス燃料の冷却を行うときの圧力(冷却動作圧Pa)を設定する。図9に示されるように、この冷却動作圧Paは、同じ温度の飽和蒸気圧Pvより高く、かつ、燃料タンク16へ燃料供給を行うときの液化ガス燃料の注入圧Pinより低く設定される。
すなわち、エンジンECU60は、冷却動作圧Pvを、燃料タンク16に液化ガス燃料を充填するときの注入圧Pinより低く(Pin>Pv)、かつ、飽和蒸気圧Pvより所定値αだけ高い圧力(Pv<Pa<Pin、Pa=Pv+α)に設定する。なお、注入圧Pin=Pv+0.4〜0.6(MPa)であるときには、冷却動作圧Pa=Pv+0.3(MPa)等に設定することができる。
一方、図1に示されるように、車両10には、外気温を検出する外気温センサ92が設けられている。この外気温センサ92は、エンジンECU60に接続されており、エンジンECU60は、この外気温センサ92によって外気温の検出が可能となっている。
エンジンECU60は、外気温センサ92によって検出する外気温Taと、冷却動作圧Pvに基づいて、燃料タンク16内の液化ガス燃料の冷却が必要か否かを判定し、圧力センサ64によって検出される燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力Pが、外気温Taに対する冷却動作圧Paを超えていると、液化ガス燃料の冷却が必要であると判断して、エアコンECU86へコンプレッサ70の駆動要求を行い、燃料タンク16内の液化ガス燃料の冷却を行って、液化ガス燃料の圧力Pを低下させるようにしている。
このように構成されている車両10では、飽和蒸気圧より高い注入圧で注入された液化ガス燃料が、液相状態で燃料タンク16内に貯留されている。車両走行時には、燃料ポンプ22の駆動によって燃料タンク16内の液化ガス燃料が、デリバリパイプ18を介して燃料レール34へ供給され、インジェクタ36から吸気マニホールド38内へ噴射される。
また、吸気マニホールド38には、スロットルバルブ44の開度に応じた量の空気が供給され、液化ガス燃料は、所定の空燃比となるようにこの空気と混合されてエンジン14の各気筒に吸引される。この混合気が気筒内で燃焼されることにより生じるエンジン14の駆動力によって車両10が走行される。
一方、車両10では、燃料レール34で余剰となった液化ガス燃料が、リターンパイプ20を介して燃料タンク16に回収される。このとき、リターンパイプ20に設けているプレッシャレギュレータ52又は、プレッシャレギュレータ52、58によって液化ガス燃料が所定圧力以上とされることにより、燃料タンク16内に回収される。
また、車両10には、燃料冷却装置12が設けられている。この燃料冷却装置12では、エアコン68の冷媒が熱交換器100に供給されることにより、この冷媒と液化ガス燃料との間で熱交換が行われて、液化ガス燃料が冷却される。燃料冷却装置12では、燃料タンク16に回収される液化ガス燃料の冷却を行うことにより、燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力上昇を抑え、燃料タンク16へ液化ガス燃料の給油(充填)が可能となるようにしている。
ところで、燃料冷却装置12では、コンプレッサ70によって圧縮された冷媒を用いて液化ガス燃料の冷却を行っており、熱交換器100には、冷媒と液化ガス燃料が通され、熱交換器100を通過した冷媒は、コンプレッサ70によって圧縮される。このために、液化ガス燃料が冷媒と混合してしまうのを防止する必要がある。
ここで、燃料冷却装置12の熱交換器100では、冷媒が通過する太管104内と、液化ガス燃料の通過する細管106が開口された導入部132及び送出部134の間に中空部130を設けている。これにより、例えば、太管104内と中空部130の間のシール性が低下したり、中空部130と導入部132又は送出部134の間のシール性が低下しても、液化ガス燃料と冷媒とが混じってしまうことがない。すなわち、中空部130と太管104内又は、導入部132、送出部134との間の何れか一方のシール性が低下しても、他方のシール性が確保されている限り、冷媒に液化ガス燃料が混じってしまうことがない。
また、熱交換器100では、中空部130内が、導入部132及び送出部134よりも圧力の低い大気圧となっている。このために、仮に、中空部130と導入部132又は送出部134の間のシール性が低下したときには、中空部130内に液化ガス燃料が流れ込み、リターンパイプ20A内の液化ガス燃料の流量が瞬間的に増加する。
ここで、燃料冷却装置12には、熱交換器100よりも上流側のリターンパイプ20Aに、過流防止弁90が設けられており、リターンパイプ20Aの液化ガス燃料の流量が増加すると、過流防止弁90が作動してリターンパイプ20Aを閉塞する。これにより熱交換器100への液化ガス燃料が遮断され、熱交換器100で液化ガス燃料の流路の機密性の低下を確実に防止することができる。
一方、燃料冷却装置12では、エアコン68の空調運転が停止されると、液化ガス燃料の冷却が停止される。これにより、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度が上昇すると、燃料タンク16への液化ガス燃料の補給(注入)が困難となることがある。
ここで、燃料冷却装置12では、エアコン68を効率的に運転して燃料タンク16内の圧力上昇を抑え、常に、燃料タンク16への液化ガス燃料の充填が可能となるようにしている。
ここで、図9から図11を参照しながら、燃料冷却装置12の制御手段として設けているエンジンECU60による液化ガス燃料の冷却処理を説明する。
図10には、設定処理の概略を示している。このフローチャートは、例えば、車両10の走行開始時に図示しないイグニッションスイッチがオンされたとき、車両走行中の所定の時間間隔、あるいは、燃料タンク16への液化ガス燃料の充填後などの予め設定されたタイミングで実行される。
このフローチャートの最初のステップ200では、温度センサ66によって燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度Tを検出すると共に、圧力センサ64によって液化ガス燃料の圧力Pを検出する(ステップ202)。
次のステップ204では、検出した温度T及び圧力Pから、燃料タンク16に貯留されている液化ガス燃料の温度に対する飽和蒸気圧Pvを設定する。この飽和蒸気圧Pvの設定は、例えば、液化ガス燃料の組成(成分)などに応じた温度に対する飽和蒸気圧のマップを記憶し、圧力センサ64によって検出した圧力及び温度センサ66によって検出した温度から、該当する飽和蒸気圧Pvを選択するなどの方法を適用することができる。
飽和蒸気圧Pvを設定すると、次のステップ206では、飽和蒸気圧Pvに基づいて冷却動作圧Paを設定する。また、エンジンECU60では、飽和蒸気圧Pv及び冷却動作圧Paを記憶するようにしており、ステップ208では、設定に基づいて飽和蒸気圧Pv及び冷却動作圧Paの更新を行う。
これにより、図9に示される温度(外気温Ta)に対する飽和蒸気圧Pv、飽和蒸気圧に対する冷却動作圧Paが得られる。
一方、図11には、燃料タンク16内の液化ガス燃料の圧力制御処理の概略を示している。このフローチャートは、車両10の図示しないイグニッションスイッチがオンされることにより実行され、イグニッションスイッチがオフされることにより終了する。
このフローチャートでは、最初のステップ210でエアコン68の空調運転が停止したか否か、すなわち、コンプレッサ70の駆動が停止されたか否かを確認する。
ここで、エアコン68の空調運転が停止されると、ステップ210で肯定判定してステップ212へ移行する。このステップ212では、外気温センサ92によって車外の温度(外気温Ta)を検出し、ステップ214では、この外気温Taに対応する冷却動作圧Paを読み込む。
また、ステップ216では、圧力センサ64によって燃料タンク16内の圧力Pを検出する。
この後、ステップ218では、圧力Pと冷却動作圧Paを比較することにより、圧力Pが冷却動作圧Paを超えているか否かを判定する。
ここで、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度が上昇すると、飽和蒸気圧も上昇し、圧力センサ64によって検出される圧力Pも高くなる。これにより、外気温Taに対する冷却動作圧Paを超える(P≧Pa)と、ステップ218で肯定判定されてステップ220へ移行する。このステップ220では、エンジンECU60からエアコンECU86へエアコン68の作動(コンプレッサ70の駆動)を要求する。
エアコンECU86は、空調運転が停止されている状態で、エンジンECU60から作動要求が入力されると、コンプレッサ70を駆動して、冷媒の循環を開始する。
これにより、コンプレッサ70で圧縮された冷媒が熱交換器100へ循環され、この冷媒と液化ガス燃料との間で熱交換が行われることにより、液化ガス燃料が冷却される。また、熱交換器100で冷却された液化ガス燃料が燃料タンク16に回収されることにより、燃料タンク16内の温度が下げられ、燃料タンク16内の圧力が下がる。
すなわち、外部(車外)から燃料タンク16に充填される液化ガス燃料の温度は、貯蔵環境にもよるが、外気温Taとみなすことができる。ここから、図9に示されるように、外気温Taが、例えば、温度T1であると、そのときに燃料タンク16に充填される液化ガス燃料の圧力(注入圧Pin)は、圧力P1となる。
このときに、燃料タンク16内の液化ガス燃料の温度が例えば、温度T2まで上昇していると、圧力センサ64によって検出される圧力Pが、圧力P1より高い圧力P2となり、燃料タンク16への液化ガス燃料の充填が困難となる。
このときに、燃料冷却装置12では、エアコン68を強制的に作動させることにより、液化ガス燃料を冷却し、冷却した液化ガス燃料が燃料タンク16へ回収されることにより、燃料タンク16内の温度が下がるようにしている。これにより、燃料タンク16内の液化ガス燃料が温度T3以下まで下がり、圧力センサ64によって検出される圧力Pが、外気温Taが温度T1であるときの冷却動作圧Paである圧力P3以下となる(P<Pa)。
図11に示されるフローチャートでは、圧力センサ64によって検出される圧力Pが、外気温Taに対応する冷却動作圧Pv以下となる(P<Pv)と、ステップ220で否定判定してステップ222へ移行する。
このステップ222では、エアコンECU86へエアコン68の運転(強制運転)を要求しているか否かを確認し、エアコン68の強制運転を要求しているときには、ステップ222で肯定判定してステップ224へ移行し、エアコン68の運転要求を解除する。また、ステップ226では、エアコン68の空調運転が開始されたか否かを確認し、乗員がエアコン68の運転操作を行なって、空調運転が開始されると、ステップ226で肯定判定して、本処理を一旦終了する。
このように、燃料冷却装置12では、燃料タンク16内の圧力Pが、液化ガス燃料の充填が可能な圧力まで下がると、エアコン68の運転を継続することなく停止状態に戻す。これにより、エアコン68を効率的に動作させて、燃料タンク16への液化ガス燃料の充填が可能な状態に維持する。
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、熱交換器100で液化ガス燃料が熱交換器100内の中空部130に漏れ出したときに、液化ガス燃料を遮断する遮断手段として、液化ガス燃料の流量増加が生じたときに機械的に作動する過流防止弁90を用いたが、遮断手段としては、これに限らず、例えば、流量センサや圧力センサを用い、液化ガス燃料の気密性の低下が生じたときの流量の変化又は圧力変化を検出して、電磁弁を作動させることにより液化ガス燃料を遮断する構成など、熱交換器100で液化ガス燃料の流路の機密性の低下が生じることによる圧力変化や流量変化に基づいて液化ガス燃料を遮断するものであれば、任意の構成を適用することができる。
また、本実施の形態に適用した熱交換器100は、太管104に閉塞部材108、中間部材122及び接続部材118、120を取り付けることにより、冷媒室104A、中空部130及び導入部132、送出部134を形成したが、本発明が適用される熱交換器の構成はこれに限るものではない。例えば、熱交換器100では、中空部130を密閉しているが、少なくとも中空部130と冷媒室104Aの間及び、中空部130と導入部132、送出部134の間が密閉されていれば良く、例えば、中空部130は、大気中に開放された構成であっても良い。
また、熱交換器としては、太管104の両端部に第1及び第2の隔壁を形成して、太管内に冷媒室、中空部及び燃料通過室を形成するなど、任意の構成を適用することができる。
さらに、本発明の燃料冷却装置は、燃料冷却装置12に限らず、エンジン14で余剰となった液化ガス燃料を燃料タンクへ戻す任意の構成の車両に適用することができる。