JP4695386B2 - 研磨パッド、研磨方法ならびに半導体デバイスの製造方法および半導体デバイス - Google Patents

研磨パッド、研磨方法ならびに半導体デバイスの製造方法および半導体デバイス Download PDF

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Description

本発明は、被研磨体の研磨に使用する研磨パッドおよびそれを用いた研磨方法に関するものであり、特に半導体デバイスの製造工程においてCMP(化学的機械研磨またはケミカルメカニカルポリッシング)により層間絶縁膜等の平坦化処理などを行う時に用いる研磨パッド、この研磨パッドを用いた研磨方法ならびに半導体デバイスの製造方法および当該製造方法によって得られた半導体デバイスに関するものである。
近年の半導体集積回路の微細化および高集積化は急速に進化し、微細に加工することが必要になってきており、またデバイスが複雑な構造になって立体化するようになってきている。微細化は、半導体装置の製造工程における微細加工技術の進歩、特に、光を利用して回路パターンをウエハ面上に塗布された感光性有機膜(フォトレジスト)に転写する技術であるリソグラフィー工程における高解像力化により達成されてきた。具体的には、リソグラフィー工程において、短波長化された光源を用いて露光する技術が開発されている。また、デバイス構造の高低差をできるだけ低減することで、焦点深度の不足を補い、微細なパターンの焦点ずれを引き起こさず確実に解像させる方法が検討されている。
そこで、デバイス構造の高低差を平坦化する方法として、最近では、シリコンウエハの鏡面加工を応用したCMP法が採用されており、この装置は、回転する研磨プレート回転軸に支承され表面に研磨パッドが接着された研磨プレートと、ダイヤモンド粉などを金属板に電着などで形成した、研磨パッドの表面を目立てするためのドレッサーと、層間絶縁膜などの被研磨層が形成された被研磨体(以下、ウエハと称する)をウエハバッキングフィルムにより保持するキャリアと、研磨スラリを研磨パッド上に供給する研磨スラリ供給ノズルを有する研磨スラリ供給装置とから概ね構成されている。
その1方法として、研磨パッドをドレッサーによりドレッシング(研削)した後に、研磨プレート回転軸およびキャリア回転軸を回転させ、研磨スラリ供給ノズルから研磨パッドの中央部に研磨スラリを供給しながら、研磨圧力調整機構によりウエハを研磨パッド上に押圧させてウエハを研磨する方法がある。このようなCMP法では、活性が高いフレッシュなスラリを均一にかつ定量的に研磨パッドとウエハ間に存在させ続けることが研磨特性、特に研磨レート、均一性の安定性に重要である。
これらの課題を解決するために、従来より、研磨パッドに中空高分子エレメントを含有した微細な気泡を有する発泡材料(特許文献1)を用い、研磨表面に解放された気泡内にスラリを滞留させることを行ってきた。また、ウエハと研磨パッド間に有効なスラリ量を保持するために、研磨面に同心円状の溝を形成することも行われてきた(特許文献2)。
ウエハや研磨パッドの研磨屑、不活性化したスラリ砥粒などの不純物が研磨表面の開放された気泡や溝内部に研磨を進行させるに従い堆積することにより、研磨レートの低下、均一性の悪化が問題となっていた。これらを解消するために、気泡内に不純物が堆積した層をドレッサーによるドレッシングにて除去し、不純物の堆積していない研磨表面に更新することで研磨レート、均一性の維持を行ってきた(特許文献3)。しかしながら、研磨層に形成された溝内部に堆積した不純物に関しては解消できない。
そこで、ウエハ研磨時に、高圧ジェット水を研磨面に吹き付け、溝内部に堆積した不純物を強制的に除去することが提案されている(特許文献4および5)。しかしながら、研磨装置への高圧ジェット機構の追加付与は、コスト高を招き、またウエハ研磨時にパッド洗浄を逐次行うことにより、ウエハ処理時間の増大を招き、生産効率の低下を招く。
特許第3013105号公報 特開平11−70463号公報 特開平10−286756号公報 特許第3139616号公報 特開平10−225862号公報
本発明は、半導体デバイスの製造工程などにおいてCMPにより層間絶縁膜や金属膜などの平坦化処理などを行う時に用いる研磨パッドおよびこの研磨パッドを用いた研磨方法において、特に研磨表面に同心円状などの閉じられた溝、研磨表面に深い溝を有した場合、使用時間が長くなるにつれて表面の溝に研磨パッドの研磨屑や研磨済みの研磨スラリなどが堆積し詰まりはじめ、研磨レートの低下、ウエハ面内での研磨量のバラツキが大きいこと、研磨スラリの余分な消費、更に被研磨体と研磨パッドとの間の適切なスラリ量を保持できないなどの課題を同時に解決せんとするものである。
本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、研磨パッドの研磨表面に閉じた形状を有する溝に加えて、更に上記溝と交わる研磨屑排出溝を形成することによって、上記課題を同時に解決し、例えば半導体デバイスの製造工程等においてCMPにより層間絶縁膜等の平坦化処理などを行う時に用いる研磨パッドおよびこの研磨パッドを用いた効率的研磨方法を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、研磨面内に
(a)互いに交差しない複数の閉じた形状を有する溝、および
(b)該閉じた形状を有する溝と少なくとも1点で交わる複数の研磨屑排出溝
を有するケミカルメカニカルポリッシングに用いられる研磨パッドであって、
該閉じた形状を有する溝の深さ(D)と該研磨屑排出溝の深さ(D)が以下の式:
<D
で表される関係を満足することを特徴とする研磨パッドである。
更に、本発明を好適に実施するためには、
上記閉じた形状を有する溝の幅(W)と該研磨屑排出溝の幅(W)が以下の式:
<W
で表される関係を満足し;
上記閉じた形状を有する溝が、研磨面の中心に対して同心の溝であり;
上記閉じた形状を有する溝のすべてと交わるような前記研磨屑排出溝を少なくとも1本は有し;
上記研磨屑排出溝が直線であり;
上記研磨屑排出溝が、研磨面の中心に対して、点対称に配置されている;
ことが好ましい。
本発明の別の態様として、上記研磨パッドを用いて被研磨体を研磨する研磨方法、また上記の研磨方法を用いて製造することを特徴とする半導体デバイスの製造方法、更に上記の製造方法で製造されたことを特徴とする半導体デバイスがある。
本発明における研磨パッドは、CMPで被研磨体の平坦化処理を行う時に用いる研磨パッドに好ましく使用されるものであり、研磨レートの低下などの課題を同時に解決するためのものであり、そのため研磨パッドにおける面内(研磨面内)に、
(a)互いに交差しない複数の閉じた形状を有する溝、および
(b)上記閉じた形状を有する溝と少なくとも1点で交わる複数の研磨屑排出溝
を形成した研磨パッドであって、上記閉じた形状を有する溝の深さ(D)と研磨屑排出溝の深さ(D)が以下の式:
<D
で表される関係を満足するように形成したものである。上記閉じた形状を有する溝と研磨屑排出溝とが同一深度を有する、または上記閉じた形状を有する溝の方が深いような関係の上記溝を研磨パッド面内に形成したものでは本発明の効果は同時に得ることができない。
本発明の研磨パッドを使用する半導体ウエハなどの研磨においては、研磨レートの低下、研磨量のウエハ面内でのバラツキが大きいこと、研磨スラリの余分な消費、更に被研磨体と研磨パッドとの間の適切なスラリの保持ができないなどの課題を同時に解決し、研磨レートを一定に保ち、被研磨体における研磨後の面内均一性の向上に特に有効であり、半導体ウエハ等のCMPなどの生産上においてきわめて有効なものである。
本発明の研磨パッドを図1〜10を参照して説明する。図1〜10は、本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の実施態様の概略上面図である。図1〜10に示すように、本発明の研磨パッド(3)は、研磨面内に
(a)互いに交差しない複数の閉じた形状を有する溝(1)、および
(b)上記閉じた形状を有する溝と少なくとも1点で交わる複数の研磨屑排出溝(2)
を有するものである。本発明において、上記閉じた形状を有する溝(1)は、互いに交差しない限り、どのような形状であっても、どのように配置されていてもよいが、研磨面内で均一に研磨スラリを保持する観点で、研磨面の中心に対して同心の溝であることが好ましい。本明細書中で「閉じた形状」とは、円形、矩形、多角形等であってもよいが、通常、研磨パッドの形状が円形であるため、研磨スラリを均一に保持できることから円形が好ましい。
本発明の研磨パッドでは、上記閉じた形状を有する溝(1)の深さ(D)と上記研磨屑排出溝(2)の深さ(D)が以下の式:
<D
で表される関係を満足すること要件とする。上記DがD以上となると、閉じられた溝から排出溝へスラリが流れ込む際、排出溝底部と閉じられた溝底部の間に段差ができ抵抗となり、溝の底部付近を流れるスラリに関して、閉じられた溝底部から排出溝底部への有効なスラリの流れができず、スラリの堆積を招く。
また、本発明の研磨パッドでは、上記閉じた形状を有する溝(1)の幅(W)と上記研磨屑排出溝(2)の幅(W)が以下の式:
<W
で表される関係を満足することが好ましい。上記WがW以上となると、広い閉じられた溝から狭い排出溝内にスラリが流れることとなり、交わる部分で乱流を起こし、滞留するスラリが増え有効なスラリの流れができず、スラリの堆積を招く。
上記閉じた形状を有する溝(1)の深さ(D)は特に限定されないが、研磨層厚さの1/10〜4/10、好ましくは研磨層厚さの1/3〜2/3であることが望ましい。上記閉じた形状を有する溝(1)の深さ(D)が、研磨層厚さの1/10未満では、被研磨体と研磨パッドとの間に有効なスラリ量を保持することができず研磨レートが低くなる。研磨層厚さの4/10を超えると、研磨層自体の剛性が低下し平坦化特性が低下する。また、浪費するスラリ量も増加する。
上記閉じた形状を有する溝(1)の幅(W)は特に限定されないが、0.1〜5.0mm、好ましくは0.2〜2.0mmであることが望ましい。上記閉じた形状を有する溝(1)の幅(W)が、0.1mm未満ではスラリの循環が悪化し、スラリ排出が低下する。5.0mmを超えると被研磨体と接触する有効な研磨表面積が減少し研磨レートが低下する。
上記閉じた形状を有する溝(1)の深さ(D)および幅(W)は上記範囲内にあればよく、これらの範囲から被研磨体や研磨方法や研磨条件に合わせて適宜選択すればよいものである。本発明においては、上記閉じた形状を有する溝(1)と上記研磨屑排出溝(2)の深さと幅が前述のような式で表される関係を満足するものであれば、上記閉じた形状を有する溝(1)の深さおよび幅は、溝間で同一であっても、異なっていてもよい。
本発明の研磨パッドでは、研磨面に上記のような閉じた形状を有する溝(1)を有することにより研磨スラリを保持するが、使用時間が長くなるにつれて表面の溝に研磨パッドの削りクズや研磨済みの研磨スラリなどが詰まりはじめ、研磨レートの低下等の問題が発生する。上記閉じた形状を有する溝(1)に詰まった研磨屑を排出するため、本発明の研磨パッドでは、研磨面に更に、上記研磨屑排出溝(2)を有する。そのような目的から、本発明の研磨パッドは、上記閉じた形状を有する溝(1)のすべてと交わる、即ち、交差または接するような上記研磨屑排出溝(2)を少なくとも1本は有することが好ましい。例えば、本発明の図2および3の研磨パッドの研磨屑排出溝(2)は、最も中央にある閉じた形状を有する溝(1)と接しており、その他の閉じた形状を有する溝(1)とは交差している。これに対して、例えば、本発明の研磨パッドの中でも、図8および9の研磨パッドでは、研磨屑排出溝(2)の形状が三角形および正方形となっているが、それらの形状の内側の閉じた形状を有する溝(1)とは交わっていない。従って、そのような閉じた形状を有する溝(1)に研磨パッドの削りクズや研磨スラリなどが詰まり、研磨レートの低下等の問題が発生するため、上記研磨屑排出溝(2)は、上記閉じた形状を有する溝(1)のすべてと交わることが好ましい。
また、本発明の研磨パッドでは、溝加工が容易であることおよび研磨屑をスムーズに排出するために、上記研磨屑排出溝(2)は直線であることが好ましい。また更に研磨屑をスムーズに排出するためには、定盤回転に対するスラリの流れ方向に研磨屑排出溝を配置するような曲線、研磨面の中心に対して、点対称に配置された溝であることが好ましい。例えば、図10のような曲線が具体例として挙げられる。加えて、本発明の研磨パッドでは、研磨スラリの浪費を防ぐため、上記研磨屑排出溝(2)が研磨パッドの外周部まで達していないことが好ましい(図11および12)。図11は、本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた研磨屑排出溝の1つの実施態様の概略断面図である。図12は、本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた研磨屑排出溝の他の実施態様の概略断面図である。例えば、図1の研磨パッドでは、AA’面における概略断面図である。
上記研磨屑排出溝(2)の深さ(D)は上述の式を満足するものであれば、特に限定されないが、研磨層厚さの1/2以下であることが望ましい。上記研磨屑排出溝(2)の深さ(D)が、研磨層厚さの1/2を超えると研磨層自体の剛性が低下し平坦化特性が低下する。また、浪費するスラリ量も増加する。
上記研磨屑排出溝(2)の幅(W)は上述の式を満足するものであれば、特に限定されないが、5.0mm以下であることが望ましい。5.0mmを超えると被研磨体と接触する有効な研磨表面積が減少し研磨レートが低下する。
上記研磨屑排出溝(2)の深さ(D)および幅(W)は上記範囲内にあればよく、これらの範囲から被研磨体や研磨方法や研磨条件に合わせて適宜選択すればよいものである。本発明においては、上記閉じた形状を有する溝(1)と上記研磨屑排出溝(2)の深さと幅が前述のような式で表される関係を満足するものであれば、上記研磨屑排出溝(2)の深さおよび幅は、溝間で同一であっても、異なっていてもよい。
上記閉じた形状を有する溝(1)および研磨屑排出溝(2)共にその溝形成方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用い機械切削する方法、所定の表面形状を有した金型に樹脂を流しこみ、硬化させることにより作製する方法、所定の表面形状を有したプレス板で樹脂をプレスし作製する方法、フォトリソグラフィを用いて作製する方法、印刷手法を用いて作製する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光による作製方法などが挙げられる。
本発明における研磨パッドとして、従来一般に使用されている単層型パッドであってもよく、またはウエハ等の被研磨体に当接する硬質表面層および硬質表面層とプラテンとの間に位置する弾性支持層の少なくとも2層を有する積層パッドであってもよいし、更に他層を重ねての多層研磨パッドのような積層研磨パッドであってもよい。生産上、性能上、硬質表面層とプラテン(定盤)との間に位置する弾性支持層の少なくとも2層を有するものが好ましい。本発明はこのように単層、積層の研磨パッドに限定されるものではない。
前記の積層研磨パッドにおいて、硬質表面層と弾性支持層とで大別して形成されるものであるが、上記硬質表面層の硬度(JIS K6253−1997に準拠して行った。2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製 アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。)は、35〜75であることが好ましい。上記硬度が35度未満の場合、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化し、また、75度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨物のユニフォミティ(均一性)が悪化してしまう。弾性支持層の硬度(JIS K6253−1997準拠、高分子計器社製 アスカーA型硬度計)は、好ましくは25〜100、より好ましくは30〜85である。また、硬質表面層の厚さは、好ましくは0.2〜4mm、より好ましくは0.8〜3.0mm、弾性支持層の厚さは好ましくは0.2〜4.0mm、より好ましくは0.8〜3.0mmとすることが望ましい。
単層型研磨パッドにおいては、厚さは0.5〜5.0mm程であり、その材料は硬質表面層と弾性支持層にそれぞれ使用される材料から適宜選択使用されるものであってよい。
積層研磨パッドにおいて硬質表面層としてはアクリレート系光硬化性樹脂、無発泡ポリウレタンや発泡ポリウレタンなどのポリウレタン、弾性支持層としてはポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリエステルの不織布などが好ましいが、これらに限定されるものではない。硬質表面層、弾性支持層を不織布で形成する場合、ポリウレタン樹脂等の含浸剤を不織布に含浸させてもよい。但し、前記硬度範囲を満足するものであれば、前記以外の材質で研磨パッドを構成してもよい。本発明においては、特に好ましい硬質表面層の材料として、発泡ポリウレタン樹脂が挙げられる。
ポリウレタン樹脂を発泡させる場合、その発泡方法は化学的な発泡剤による発泡、機械的な泡を混入させる発泡および微小中空体の混入または熱によって微小中空体となる前駆体の混入、これらの共用であってもよい。
ポリウレタン樹脂としては、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと有機ジアミン化合物とからなり、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネートと高分子ポリオールと低分子ポリオールからなる。ポリイソシアネートとしては、例えば2,4−及び/または2,6−ジイソシアナトトルエン、2,2’−、2,4’−及び/または4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−及びm−フェニレンジイソシアネート、ダイメリルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシネート、1,3−及び1,4−テトラメチルキシリデンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−及び1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(=水添MDI)、2−及び4−イソシアナトシクロヘキシル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−及び1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、等が挙げられる。
また、高分子ポリオールとしては、例えばヒドロキシ末端ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルカーボネート、ポリエステルアミド等が挙げられるが、これらのうち耐加水分解性の良好なポリエーテル及びポリカーボネートが好ましく、価格面と溶融粘度面からはポリエーテルが特に好ましい。ポリエーテルポリオールとしては、反応性水素原子を有する出発化合物と、例えば酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化スチレン、テトラヒドロフラン、エピクロルヒドリンの様な酸化アルキレン又はこれら酸化アルキレンの混合物との反応生成物が挙げられる。反応性水素原子を有する出発化合物としては、水、ビスフェノールA並びに後述のようなポリエステルポリオールを製造するための二価アルコールが挙げられる。
更にヒドロキシ基を有するポリカーボネートとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及び/又はポリテトラメチレングリコールの様なジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、二価アルコールと二塩基性カルボン酸との反応生成物が挙げられるが、耐加水分解性向上のためには、エステル結合間距離が長い方が好ましく、いずれも長鎖成分の組み合わせが望ましい。
二価アルコールとしては、特に限定はしないが、例えばエチレングリコール、1,3−及び1,2−プロピレングリコール、1,4−及び1,3−及び2,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジブチレングリコール等が挙げられる。
二塩基性カルボン酸としては、脂肪族、脂環族、芳香族及び/又は複素環式のものがあるが、生成する末端NCOプレポリマーを液状又は低溶融粘度とする必要上から、脂肪族や脂環族のものが好ましく、芳香族系を適用する場合は脂肪族や脂環族のものとの併用が好ましい。これらカルボン酸としては、限定はしないが、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸(o−、m−、p−)、ダイマー脂肪酸、例えばオレイン酸、等が挙げられる。これらポリエステルポリオールとしては、カルボキシル末端基の一部を有することもできる。例えば、ε−カプロラクトンの様なラクトン、又はε−ヒドロキシカプロン酸の様なヒドロキシカルボン酸のポリエステルも使用することができる。
低分子ポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールを製造するのに用いられる二価アルコールが挙げられるが、本発明の低分子ポリオールとは、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサメチレングリコールのいずれか1種又はそれらの混合物を用いることが好ましい。
イソシアネート成分は、注型成形時に必要とされるポットライフに応じて適宜に選定されると共に、生成する末端NCOプレポリマーを低溶融粘度とすることが必要であるため、単独又は2種以上の混合物で適用される。それらの具体例としては、特に限定はしないが、2,4−及び/または2,6−ジイソシアナトトルエン、2,2’−、2,4’−及び/または4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−及びm−フェニレンジイソシアネート、ダイメリルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシネート、1,3−及び1,4−テトラメチルキシリデンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−及び1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(=水添MDI)、2−及び4−イソシアナトシクロヘキシル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−及び1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、等が挙げられる。
本発明で使用される有機ジアミン化合物としては、特に限定されないが、例えば、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、クロロアニリン変性ジクロロジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、トリメチレングリコールジ−p−アミノベンゾエート、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン等が挙げられる。
上記ポリウレタン樹脂を微細発泡させる方法は特に制限されないが、例えば中空ビーズを添加する方法、機械的発泡法、及び化学的発泡法等により発泡させる方法などが挙げられる。なお、各方法を併用してもよいが、特にポリアルキルシロキサンとポリエーテルとの共重合体であって活性水素基を有しないシリコーン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。上記シリコーン系界面活性剤としては、SH−192(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)等が好適な化合物として例示される。
本発明の研磨パッドにおいて、微細発泡体からなる研磨層の平均気泡径は、70μm以下であることが好ましい。この範囲から逸脱する場合は、プラナリティが悪化するため好ましくない。
本発明の研磨パッドにおいて、研磨層の比重が、0.5〜1.0であることが好ましい。比重が0.5未満の場合、研磨層の表面の強度が低下し、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化し、また、1.0より大きい場合は、研磨層表面での微細気泡の数が少なくなり易く、プラナリティは良好であるが、研磨速度が悪化してしまうため好ましくない。
本発明における微細発泡体からなる研磨領域の硬度は、アスカーD硬度計にて、35〜75であることが好ましい。上記硬度が35度未満の場合、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化し、また、75度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨物のユニフォミティ(均一性)が悪化してしまう。
本発明における微細発泡体からなる研磨領域の圧縮率は、0.3〜5.0%であることが好ましい。上記範囲に圧縮率があることにより、プラナリティとユニフォミティを両立させることが可能となる。
本発明における微細発泡体からなる研磨領域の圧縮回復率が、50〜100%であることが好ましい。圧縮回復率がこの範囲を逸脱する場合、被研磨物による繰り返しの荷重が研磨中に研磨領域にかかるにつれて、研磨層厚みに大きな変化が現れ、研磨特性の安定性が悪化してしまうため好ましくない。
本発明における微細発泡体からなる研磨領域の貯蔵弾性率が、測定温度40℃、測定周波数1Hzにおいて、180MPa以上であることが好ましい。貯蔵弾性率とは、微細発泡体に、動的粘弾性測定装置で引っ張り試験用治具を用い、正弦波振動を加え測定した弾性率のことをいう。貯蔵弾性率が180MPa未満の場合、研磨領域の表面の強度が低下し、被研磨物のプラナリティ(平坦性)が悪化してしまうため好ましくない。
また、本発明の研磨パッドでは、前述のように、フォトリソグラフィを用いて研磨面に前述のような溝を形成することも可能である。その場合、研磨層に用いる材料として、光硬化性樹脂組成物等が挙げられる。光硬化性樹脂組成物としては、例えば、光重合性モノマ、ベースレジン、光重合開始剤等からなる組成物が挙げられる。前記光重合成モノマとしては、各種アクリレート、各種アクリルアミド、ビニル化合物等の単官能性、多官能性のエチレン性不飽和モノマ等を用いることができる。ベースレジンとしては、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタンの各アクリレート、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタン等がより好ましい。
光硬化性樹脂組成物の光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダール2量体等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの光重合開始剤は単独でまたは2種類以上を組合せて使用される。本成分の使用量は、光硬化性樹脂組成物中の固形分総量の0.01〜25重量%とすることが好ましく、1〜20重量%であることがより好ましい。更に必要に応じて、増感剤、密着向上剤等の添加剤を加えてもよい。
光硬化性樹脂層は単独でシート材として使用してもよく、支持材の上に塗布して表層として使用してもよく、支持材上への塗布方法としては、ロールコータ塗布、スピンコータ塗布、スプレー塗布、ディップコータ塗布、カーテンフローコータ塗布、ワイヤバーコータ塗布、グラビアコータ塗布、エアナイフコータ塗布、ダイコータ塗布等がある。露光機としては、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ等が挙げられる。
本発明の研磨パッドを使用して、研磨パッドの表面に対して研磨スラリを供給しながら、被研磨体を所望の研磨圧で押し付けながら回転させて前記研磨パッドの移動方向に対して交差する方向に揺動させることによって、前記研磨パッドの表面と被研磨体の表面との間に供給されたスラリの化学的および機械的な作用によって被研磨体の表面を研磨する方法で被研磨体が半導体デバイスである研磨方法であり、この半導体の研磨において本発明の研磨パッドがもっとも効果を発揮する。また本発明は、前記方法で研磨され製造された半導体デバイスに及ぶものである。
以下、本発明の効果を具体的に示す実施例等について説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例等における評価項目は以下のようにして測定した。
(比重測定方法)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用いた。
(硬度測定方法)
JIS K6253−1997に準拠して行った。2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製 アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
(圧縮率・圧縮回復率測定方法)
直径7mmの円(厚み:任意)に切り出したものを圧縮率・圧縮回復率測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で40時間静置した。測定には熱分析測定器 TMA(SEIKO INSTRUMENTS製 SS6000)を用い、圧縮率と圧縮回復率を測定した。また、圧縮率と圧縮回復率の計算式は以下の通りである。
Figure 0004695386
[式中、Tは研磨層に無負荷状態から30KPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みであり、TはTの状態から180KPa(1800g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みである。]
Figure 0004695386
[式中、Tは研磨層に無負荷状態から30KPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みであり、TはTの状態から180KPa(1800g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みであり、TはTの状態から無負荷状態で60秒間保持し、その後、30KPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒間保持した時の研磨層厚みである。]
(研磨特性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを用いて以下の研磨特性の評価を行った。
(1)研磨レート
研磨レートは、直径8インチ(20.3cm)のシリコンウエハに熱酸化膜を1μm製膜したものを、約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、スラリとしてシリカスラリ(SS12、キャボットマイクロエレクトロニクス社製)を研磨中に150ミリリットル/分添加した。研磨荷重としては350g/cm、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。また、研磨パッドの研磨層表面をドレッシングしながら研磨を行った。ドレッシング条件としては、#100ドレッサーを用い、ドレッサー回転数35rpm、ドレッサー荷重80g/cmとした。
(2)面内均一性
面内均一性は、ウエハの任意25点の膜厚測定値より下記式により算出した。なお、面内均一性の値が小さいほどウエハ表面の均一性が高いことを表す。
Figure 0004695386
(3)溝詰まり割合
溝詰まり割合は、直径8インチ(20.3cm)のダミーウエハを研磨ヘッドに装着し、アルカリ性スラリとしてシリカスラリ(SS12、キャボットマイクロエレクトロニクス社製)を研磨中に150ミリリットル/分にて添加した。研磨荷重としては350g/cm、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。また、研磨パッドの研磨層表面をドレッシングしながら研磨を行った。ドレッシング条件としては、#100ドレッサーを用い、ドレッサー回転数35rpm、ドレッサー荷重80g/cmとした。10時間後、加工溝部分の詰まりの割合を以下の式により算出した。
Figure 0004695386
実施例1
トルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)14790重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート3930重量部、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量:1006、分子量分布:1.7)25150重量部、およびジエチレングリコール2756重量部を混合し、80℃で120分間、加熱攪拌してイソシアネート末端プレポリマー(イソシアネート当量:2.1meq/g)を得た。反応容器内に、フィルタリングした上記プレポリマー100重量部、およびフィルタリングしたシリコーン系ノニオン性界面活性剤(東レ・ダウシリコーン社製、SH192)3重量部を混合し、反応温度を80℃に調整した。攪拌翼を備えた攪拌機を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように約4分間激しく攪拌を行った。そこへ予め120℃で溶融させ、フィルタリングした4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)26重量部を添加した。約1分間攪拌を続けた後、フッ素コーティングしたパン型のオープンモールドへ反応溶液を流し込んだ。この反応溶液に流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、110℃で6時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックをバンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を使用してスライスし、ポリウレタン発泡体シートを得た。次にこのシートをバフ機(アミテック社製)を使用して、所定の厚さに表面バフをし、厚み精度を整えたシートとした(シート厚み:1.27mm)。得られたシートの比重は0.86、硬度は53、貯蔵弾性率は275MPa、圧縮率は1.0%、圧縮回復率は65%であった。
このバフ処理をしたシートを直径61cmに打ち抜き、溝加工機(テクノ技研社製)を用いて上記研磨層表面に溝幅0.25mm、溝ピッチ1.50mm、溝深さ0.40mmの同心円状の溝、および溝幅2.0mm、溝ピッチ15mm、溝深さ0.6mmのXY格子溝の加工を行った。このシートの溝加工面と反対側の面にラミネーターを使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼り、表面をバフ掛け、コロナ処理したポリエチレンフォーム(東レ社製、トーレペフ、厚さ:0.8mm)から成るクッション層を作製した両面テープ付き研磨領域の粘着面に、ラミネーターを使用して貼り合せた。更にクッション層表面に両面テープを貼り、研磨パッドを作製した。
比較例1
XY格子溝の溝深さを0.3mmに変更した以外は、実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。
実施例2
XY格子溝の溝深さを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。
実施例3
厚み精度を整えた厚み2.00mmの研磨シートを用い、同心円溝の溝幅0.4mm、溝ピッチ3.1mm、溝深さ0.76mmおよびXY格子溝の溝深さを1.0mmに変更した以外は、実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。
比較例2
XY格子溝の溝深さを0.4mmに変更した以外は、実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。
比較例3
XY格子溝の溝深さを0.6mmに変更した以外は、実施例3と同様にして研磨パッドを作製した。
比較例4
XY格子溝を加工しない以外は、実施例1と同様にして研磨パッドを作製した。
比較例5
XY格子溝を加工しない以外は、実施例3と同様にして研磨パッドを作製した。
実施例1〜3および比較例1〜5の研磨パッドの溝詰まり割合、研磨レートおよび面内均一性を評価し、その結果を表1に示す。
(評価結果)
Figure 0004695386
上記表1の結果から明らかなように、実施例1〜3の本発明の研磨パッドは、比較例1〜5の研磨パッドに比べて、溝詰まり割合が非常に低く、研磨レートおよび面内均一性の安定性に優れていることがわかった。
本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の1つの実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた溝の形状の他の実施態様の概略上面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた研磨屑排出溝の1つの実施態様の概略断面図である。 本発明の研磨パッドの研磨表面に設けられた研磨屑排出溝の他の実施態様の概略断面図である。
符号の説明
1・・・閉じた形状を有する溝
2・・・研磨屑排出溝
3・・・研磨パッド

Claims (8)

  1. 研磨面内に
    (a)互いに交差しない複数の閉じた形状を有する溝、および
    (b)該閉じた形状を有する溝と少なくとも1点で交わる複数の研磨屑排出溝
    を有するケミカルメカニカルポリッシングに用いられる研磨パッドであって、
    該閉じた形状を有する溝の深さ(D)と該研磨屑排出溝の深さ(D)が以下の式:
    <D
    で表される関係を満足し、
    該Dが研磨層厚さの1/10〜4/10であり、該Dが研磨層厚さの1/2以下であり、該研磨層厚さが0.5〜5.0mmであることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記閉じた形状を有する溝の幅(W)と該研磨屑排出溝の幅(W)が以下の式:
    <W
    で表される関係を満足し、
    該Wが0.2〜2.0mmであり、該Wが5.0mm以下である請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記閉じた形状を有する溝が、研磨面の中心に対して同心の溝である請求項1または2記載の研磨パッド。
  4. 前記閉じた形状を有する溝のすべてと交わるような前記研磨屑排出溝を少なくとも1本は有する請求項1〜3のいずれか1項記載の研磨パッド。
  5. 前記研磨屑排出溝が直線である請求項1〜4のいずれか1項記載の研磨パッド。
  6. 前記研磨屑排出溝が、研磨面の中心に対して、点対称に配置されている請求項1〜5のいずれか1項記載の研磨パッド。
  7. 請求項1〜6記載の研磨パッドを用いて被研磨体を研磨することを特徴とする研磨方法。
  8. 請求項7記載の研磨方法を用いて製造することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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