JP4679478B2 - 画像形成装置、プログラム、記憶媒体、画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置、プログラム、記憶媒体、画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は画像形成装置、プログラム、記憶媒体、画像形成方法に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、インクともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行うものがある。
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、液体とは記録液、インクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体であれば特に限定されるものではない。また、「画像形成装置」には、液体吐出ヘッドをキャリッジに搭載して走査しながら画像を形成するシリアル型画像形成装置、ライン型液体吐出ヘッドを備えるライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
ところで、シリアル型画像形成装置、印字速度は画像の解像度、ノズル密度、ドットを形成する駆動周波数、副走査速度などによって決まる。この中でノズル密度は、ノズル、液室、流路、アクチュエータの加工精度で限界がある。特に、圧電素子を用いた液体吐出ヘッドの場合、ノズルに対応したチャンネルに分割形成するためには、ダイシングなどの機械的な加工又は印刷による薄膜PZTの形成しかなく、半導体プロセスによって形成するいわゆるサーマル型液体吐出ヘッドに比べてノズル密度が相対的に低くなる。圧電型液体吐出ヘッドのノズル密度の上限は現在のところ360dpi程度である。
一方、印字速度を向上するためには、印字領域を1回の主走査で形成する打ち方が好ましい。例えば、ノズル密度が300dpiのヘッドを用いて、副走査方向の解像度が300dpiの画像を形成するときは、ヘッドの移動方向(主走査方向)に1回の走査で作成することが可能であるのに対し、600dpiの画像を作成するときには、2回の主走査と1回の副走査(紙搬送)を行ういわゆるインターレス方式により画像を埋める必要があり、当然1回の走査で作成する方法(ノンインターレス方式)が画像を印刷速度が速い。また、主走査方向についても、主走査方向の1ラインを形成する方法として、1回の主走査で形成する方法(1パス印字)と、複数回の主走査で形成する方法(いわゆるマルチパス印字)があるが、当然1回の主走査で形成できる1パス印字のほうが印字速度は速くなる。
しかしながら、印刷速度を上げるために、1パス・ノンインターレス方式で画像を形成する場合、必然的に画像の解像度は低くなる。画像密度が低解像度の場合、画質を向上するには、1画素を多値化する方法が有効である。この多値化の方法としては、例えば1つのドットそのものの大きさを変える方法や、小さなドットを複数吐出して1画素を形成する方法、あるいは、インクそのものの濃度を変える方法などがある。
ところが、多値化による高画質化は、写真などのイメージ画像では有効であるが、グラフィックスや文字などではほとんど効果が得られない。これは、文字、グラフィックスの場合、地肌部が埋まるドットサイズ以上が必要であり、小サイズのドットを使用した場合、低濃度の文字、グラフィックス画像となってしまうためである。したがって、文字グラフィックスなどの2値画像では、低解像度特有の問題が生じてしまい、特に文字の場合には、文字品質が劣化し、読みづらい文字となってしまう。
ヘッド解像度を向上するためには、ヘッドノズル密度自体を向上させる他にも、複数のノズル列をズラして組み付けることで、見かけの解像度を向上させる方法などがあるが、どちらの方法も、ヘッドの製造コストの増加は避けて通れず、また、解像度向上によって、画像データ処理量の増大や装置制御系の複雑化などの多数の問題が生じ、それらは装置本体のコストアップにもつながる。そして、これらは、印字速度向上のために、より長尺化したヘッドを用いる場合に特に問題となる。さらにラインプリンタに関しては、ヘッド長さの問題だけではなく、シリアルプリンタと異なり、インターレスやマルチパスなどの動作ができないため、印字解像度はヘッドのノズル解像度で固定されてしまうため、より低解像度の問題が深刻になる。
このことから、低コストと高速印字を保ったまま、良好な画像を得るには、限られたヘッド解像度の中で、いかにして良好な画像品質を実現するかが重要な課題であると言える。
この低解像度特有の問題について詳しく説明すると、液体吐出方式の記録画像は、ヘッドの走査方向及びそれと直交する方向である用紙の搬送方向にマトリクス状に形成されたドットで表される。ここで、ドット画像として文字を印写したとき、印字する画像の解像度によって、文字の品質は大きく異なる。例えば、同じ大きさの文字を300dpiで印写したときと600dpiで印写したときとでは、文字を構成するドット数が約4倍異なるため、600dpiで印写したときの方が細かいところまで表現でき、当然のことながら文字品質は良くなる。特に、文字の斜線部(傾斜部)では、解像度に従って階段状にドットが増えていく(あるいは、減っていく)ので、300dpiで印写したときの方が、ギザギザ(ジャギー)として認識されやすくなる。
こうした低解像度時に現れる輪郭のジャギーを低減する方法として、アンチエイリアシングと呼ばれているスムージング方法がある。しかしながら、この方法は、輪郭を非常に多くの階調でドットを変化させるため、高精度のスムージングができる一方、その処理が非常に複雑で、処理時間を必要とするため、最近のインクジェットプリンタのように高スループットを要求される画像形成装置には不向きである。
そこで、特許文献1には、文字ビットマップ像の中のサンプルウインドウのビットパターンと、予め定められたビットパターンとを比較して、一致した場合に、サンプルウインドウ中の中心画素を小さなドットに修正することが記載されている。
特許第2886192号公報
特許文献2には、黒色のドットデータのなかから、画像の輪郭部分を判別し、エッジドット及び黒色ドット以外の印字ドットの大きさを小さくすることが記載されている。
特許第3029533号公報
特許文献3には、輪郭の傾きに応じて、輪郭部を構成するドットのサイズを変えたり、輪郭周辺の空白部にドットを形成したりすることで輪郭部のジャギーの低減を図ることが記載されている。
特開2003−334938号公報
特許文献4には、画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する手段を備えることが記載されている。
特開2004−114303号公報
特許文献5には、文字、グラフィックスの画像データが黒色であるときには小ドットを用いたスムージング処理を施し、黒色でないときにはスムージング処理を施さないようにすることが記載されている。
特開2004−017552号公報
特許文献6には、文字、グラフィックスの輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、この階段状変化部周辺以外を形成するドットより小さなサイズのドットのデータに変換し、かつ輪郭部の傾きに応じて小さなサイズのドットのデータへの変換方法を異ならせることが記載されている。
特開2004−017546号公報
特許文献7には、ハーフトーン処理を施した文字、グラフィックスの輪郭部を形成するドットの階段状変化部を検出する検出工程と、検出工程により検出された階段状変化部周辺を、階段状変化部を形成するドットと同等以下のサイズのドットデータに変換する変換工程とを備え、変換工程における同等以下のサイズのドットデータへの変換方法が、輪郭部の傾きに応じて異なるものとされる画像処理方法が記載されている。
特開2005−193384号公報
特許文献8には、印刷対象の文字について、当該文字を構成する特定画素とその周囲の複数画素との濃度差を求め、特定画素との濃度差が所定値以上である周囲の画素が所定数以上存在している場合には特定画素を文字の輪郭部分の画素と判断し、輪郭部分と判断された特定画素に対してシアン、マゼンタおよびイエローの着色部材が混合されてなる黒色の着色部材により着色処理を行うことが記載されている。
特開2002−166603号公報
特許文献9には、出力装置における画素を規定する座標である画素座標上に、出力すべきキャラクタの輪郭形状に対応するアウトラインデータに基づいて当該輪郭形状を描画したとき、輪郭形状の内側となる画素における出力濃度を第1の濃度に設定すると共に、輪郭形状の外側となる画素における出力濃度を第1の濃度とは異なる第2の濃度に設定することにより二値キャラクタイメージデータを生成する二値キャラクタイメージデータ生成工程と、アウトラインデータを構成する一又は複数の部分輪郭線から、所定の条件を満たす部分輪郭線を補助線データとして抽出する補助線データ抽出工程と、補助線データに対応する部分輪郭線を画素座標上に描画したとき、当該描画された部分輪郭線との位置関係が所定の基準を満たす画素における出力濃度を第1の濃度と前記第2の濃度との中間にある第3の濃度に設定することにより階調イメージデータを生成する階調イメージデータ生成工程と、二値キャラクタイメージデータと、階調イメージデータとを合成してキャラクタイメージデータを生成する合成工程と、を備えるキャラクタイメージデータ生成方法が記載されている。
特許第3244411号公報
上述した特許文献1、2の技術は、その明細書中の実施例としてあげられているように、LEDプリンタやレーザープリンタに対しては、効果的に作用する。これは、LEDプリンタ、レーザープリンタでは、10μm以下の粒径のトナーを用いるため、ほとんど普通紙上での広がりがなく、指定した通りの小さなドットが得られるためである。また、レーザープリンタではレーザの発光位置や長さを微妙に変えることにより、指定したサイズのドットを最適な位置に形成することが可能であるためである。
しかしながら、液体吐出方式の画像形成装置は、レーザープリンタに比較すると、インクの広がりは大きい。また、LEDプリンタ、レーザープリンタに比べるとドットの形成に時間を要するため、駆動周期の間に駆動パルスの数や長さによって変更するドットサイズも それほど多種に変えることは困難であり、せいぜい数種類のドットサイズの変更にとどまってしまう。また、同様の理由からドットの形成位置も、1画素内ではほぼ決まった位置にしか形成できず、LEDプリンタ、レーザープリンタのように比較的自由に1画素内で位置を変えることは困難である。
そこで、上述したように、異なるサイズのドットを用いて輪郭補正処理を行うものがあるが、複数サイズのドットを形成できる多値プリンタであっても、扱えるドット種類はせいぜい3種類程度であり、ドットサイズは、文字補正だけでなく、紙面の埋まりや階調特性などの様々な理由から決定されるため補正に使えるドットの選択肢は少なくなる。また、ドットは、印字解像度で決まる各画素の(アドレスの)中央に形成されるため、補正の効果は十分とはいえず、また明度を落とすため小さなドットを使用する場合は、文字骨組みと補正ドットの間に隙間ができやすくズレが生じたときに、かえって文字品質を乱すこともあるという課題がある。
また、コンポジットブラックなどを用いて濃度を変えることで輪郭補正処理を行うものがあるが、CMYを混ぜる分1画素あたりの付着量が多くなり、特に普通紙などの用紙では滲みを生む原因となって画像品質が劣化する。また、使用するインク量が増加することで乾燥時間の増加(生産性の低下)、インクコストの増加を招いてしまう。さらに、色間に着弾位置のズレが発生すると部分的にカラー色が現れてしまい、文字品質を乱す原因となる。加えて、インクジェット記録装置では、搭載できるインクの種類は現実的に考えて4〜8色程度が一般的であり、その中で黒を表現できる色となると、K(顔料K、染料K、あるいはライトブラック)、CMYコンポジット程度であり、つけられる濃度のバリエーションは少ない。しかも、カラー文字の補正処理が困難である(同系色で濃度の異なるインクを持っていなければできない。)という課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像輪郭部のスムージングを行って画像品質を向上することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出して媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加する制御をする手段を備え、
前記付加するドットの明度、前記輪郭部のドットの明度に対して相対的に高く
かつ、前記付加するドットのサイズは、前記輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、
前記制御する手段は、前記付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分前記輪郭部に近づくようにずらす
構成とした。
ここで、前記付加するドットは、少なくとも1色のカラーの液滴で形成する構成とできる。
本発明に係るプログラムは、
液滴を吐出して媒体上に画像を形成する画像形成装置で形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
前記付加するドットの明度は、前記輪郭部のドットの明度に対して相対的に高く、
かつ、前記付加するドットのサイズは、前記輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、
前記付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分前記輪郭部に近づくようにずらす処理をコンピュータに行わせる
構成とした。
本発明に係る記憶媒体は、本発明に係るプログラムを格納したものである。
本発明に係る画像形成方法は、
液滴を吐出して媒体上に画像を形成する画像形成方法において、
形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加し、
前記付加するドットの明度は、前記輪郭部のドットの明度に対して相対的に高く、
かつ、前記付加するドットのサイズは、前記輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、
前記付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分前記輪郭部に近づくようにずらす
構成とした。
なお、本願において、画像を構成するドットとは、1種類の記録液(インク)によって形成されるものを意味するわけでなく、1種類、あるいは、複数種類の記録液を同一箇所に吐出して形成される画素のことを意味している(被記録媒体上でのドットのことで、1滴で構成されているものも、2滴以上の重ね合わせによって形成されているものも1ドットとなる。)。また、明度について、ドットそのものの明度と表現しているものは、ドットを形成する記録液によって決まるドット自身の明度のことを表している(巨視的に見たときの被覆面積による明度ではなく記録液で決まる明度である。)。さらに、以下の説明では、簡略化のため、単に黒文字という表記している場合においても、それは黒で構成される細線画像も含むこととし、文字という表記についても細線画像も含んだ意味であることとする(この場合は、文字、細線とも特に色は指定しない。)。また、変更とは「変更」、「置換」、「補正」、「選択」を含む意味である。また、「輪郭部を形成する他のドット」とは、出力されときに画像の輪郭部を形成するドットのうちの明度が変更されていないドットを意味する。
本発明に係る画像形成装置、プログラム、画像形成方法によれば、形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加し、付加するドットの明度、輪郭部のドットの明度に対して相対的に高くかつ、付加するドットのサイズは、輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、制御する手段は、付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分輪郭部に近づくようにずらす構成としたので、輪郭部のジャギーをより目立たなくすることができて画像品質が向上する。
本発明に係る記憶媒体によれば、本発明に係るプログラムを格納したので、画像形成時に画像の輪郭部のジャギーをより目立たなくすることができて画像品質が向上するプログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面説明図、図2は同機構部の平面説明図である。
この画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド1とガイドレール2とでキャリッジ3を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ4で駆動プーリ6Aと従動プーリ6Bとの間に張架したタイミングベルト5を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ3には、例えば、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)のインク滴を吐出する液体吐出ヘッドからなる4個の記録ヘッド7y、7c、7m、7k(色を区別しないときは「記録ヘッド7」という。)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド7を構成する液体吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。また、各色毎に独立したヘッド構成に限るものではなく、複数の色の液滴を吐出する複数のノズルで構成されるノズル列を有する1又は複数の液体吐出ヘッドで構成することもできる。
また、キャリッジ3には、記録ヘッド7に各色のインクを供給するための各色のサブタンク8を搭載している。このサブタンク8にはインク供給チューブ9を介して図示しないメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
一方、給紙カセット10などの用紙積載部(圧板)11上に積載した用紙12を給紙するための給紙部として、用紙積載部11から用紙12を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)13及び給紙ローラ13に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド14を備え、この分離パッド14は給紙ローラ13側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙12を記録ヘッド7の下方側で搬送するため、用紙12を静電吸着して搬送するための搬送ベルト21と、給紙部からガイド15を介して送られる用紙12を搬送ベルト21との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ22と、略鉛直上方に送られる用紙12を略90°方向転換させて搬送ベルト21上に倣わせるための搬送ガイド23と、押さえ部材24で搬送ベルト21側に付勢された押さえコロ25とを備えている。また、搬送ベルト21表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ26を備えている。
ここで、搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ27とテンションローラ28との間に掛け渡されて、副走査モータ31からタイミングベルト32及びタイミングローラ33を介して搬送ローラ27が回転されることで、図2のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト21の裏面側には記録ヘッド7による画像形成領域に対応してガイド部材29を配置している。また、帯電ローラ26は、搬送ベルト21の表層に接触し、搬送ベルト21の回動に従動して回転するように配置されている。
また、図2に示すように、搬送ローラ27の軸には、スリット円板34を取り付け、このスリット円板34のスリットを検知するセンサ35を設けて、これらのスリット円板34及びセンサ35によってロータリエンコーダ36を構成している。
さらに、記録ヘッド7で記録された用紙12を排紙するための排紙部として、搬送ベルト21から用紙12を分離するための分離爪51と、排紙ローラ52及び排紙コロ53と、排紙される用紙12をストックする排紙トレイ54とを備えている。
また、背部には両面給紙ユニット55が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット55は搬送ベルト21の逆方向回転で戻される用紙12を取り込んで反転させて再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙する。
さらに、図2に示すように、キャリッジ3の走査方向の一方側の非印字領域には、記録ヘッド7のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構56を配置している。
この維持回復機56は、記録ヘッド7の各ノズル面をキャピングするための各キャップ57と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード58と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け59などを備えている。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙12が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙12はガイド15で案内され、搬送ベルト21とカウンタローラ22との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド23で案内されて押さえコロ25で搬送ベルト21に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御部によってACバイアス供給部から帯電ローラ26に対して正負が交互に繰り返す交番電圧を印加して、搬送ベルト21を交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが交互に所定の幅で繰り返されるパターンで帯電させる。この帯電した搬送ベルト21上に用紙12が給送されると、用紙12が搬送ベルト21に静電力で吸着され、搬送ベルト21の周回移動によって用紙12が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を往路及び復路方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド7を駆動することにより、停止している用紙12にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙12を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙12の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙12を排紙トレイ54に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト21を逆回転させることで、記録済みの用紙12を両面給紙ユニット61内に送り込み、用紙12を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル21上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ54に排紙する
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ3は維持回復機構55側に移動されて、キャップ57で記録ヘッド7のノズル面がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、キャップ57で記録ヘッド7をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行い、この回復動作によって記録ヘッド7のノズル面に付着したインクを清掃除去するためにワイパーブレード58でワイピングを行う。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド7の安定した吐出性能を維持する。
次に、記録ヘッド7を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図4は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101と、この流路板101の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び圧力発生室である液室106、液室106に流体抵抗部(供給路)107を通じてインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などを形成している。
また、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図6では1列のみ図示)の積層型圧電素子121と、この圧電素子121を接合固定するベース基板122とを備えている。なお、圧電素子121の間には支柱部123を設けている。この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。また、圧電素子121には図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル126を接続している。
そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給穴132を形成している。このフレーム部材130は、例えばエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電素子121及び支柱部123を接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。
圧電素子121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。なお、この実施形態では、圧電素子121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電素子121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板122に1列の圧電素子121が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した液体吐出ヘッドヘッドにおいては、例えば圧電素子121に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入し、その後圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させることにより、液室106内の記録液が加圧され、ノズル104から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から液室106内に記録液が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5のブロック図を参照して説明する。
この制御部200は、本発明に係る輪郭部の補正を行う手段(ジャギー補正を行う手段)を兼ねた、この装置全体の制御を司るCPU211と、CPU211が実行する本発明に係るプログラムを含むプログラム、その他の固定データを格納するROM202と、画像データ等を一時格納するRAM203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205とを備えている。
また、この制御部200は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F206と、記録ヘッド7を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動波形を生成する駆動波形生成手段を含む印刷制御部207と、キャリッジ3側に設けた記録ヘッド7を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)208と、主走査モータ4及び副走査モータ31を駆動するためのモータ駆動部210と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部212と、エンコーダセンサ43、35からの各検出信号、ドット形成位置のズレを来たす要因としての環境温度を検出する温度センサ215などの各種センサからの検出信号を入力するためのI/O213などを備えている。また、この制御部200には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル214が接続されている。
ここで、制御部200は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの画像データ等をケーブル或いはネットを介してI/F206で受信する。
そして、制御部200のCPU201は、I/F206に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC205にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データをヘッド駆動制御部207からヘッドドライバ208に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は後述するようにホスト側のプリンタドライバで行っている。
印刷制御部207は、上述した画像データをシリアルデータでヘッドドライバ208に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッドドライバ208に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ208に対して出力する。
ヘッドドライバ208は、シリアルに入力される記録ヘッド7の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部207から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド7の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド7を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
また、CPU201は、リニアエンコーダを構成するエンコーダセンサ43からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて主走査モータ4に対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介して主走査モータ4を駆動する。同様に、ロータリエンコーダを構成するエンコーダセンサ35からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて副走査モータ31対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介しモータドライバを介して副走査モータ31を駆動する。
次に、印刷制御部207及びヘッドドライバ208の一例について図6を参照して説明する。
印刷制御部207は、上述したように、1印刷周期内に複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する駆動波形生成部301と、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号M0〜M3を出力するデータ転送部302とを備えている。
なお、滴制御信号は、ヘッドドライバ208の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ317の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号であり、共通駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべき波形でHレベル(ON)に状態遷移し、非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
ヘッドドライバ208は、データ転送部302からの転送クロック(シフトクロック)及びシリアル画像データ(階調データ:2ビット/CH)を入力するシフトレジスタ311と、シフトレジスタ311の各レジスト値をラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路312と、階調データと制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ313と、デコーダ313のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ315が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ314と、レベルシフタ314を介して与えられるデコーダ313の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ316とを備えている。
このアナログスイッチ316は、各圧電素子121の選択電極(個別電極)154に接続され、駆動波形生成部301からの共通駆動波形が入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と制御信号MN0〜MN3をデコーダ313でデコードした結果に応じてアナログスイッチ316がオンにすることにより、共通駆動波形を構成する所要の駆動信号が通過して(選択されて)圧電素子121に印加される。
次に、駆動波形の一例について図7及び図8を参照して説明する。
駆動波形生成部301からは1印刷周期(1駆動周期)内に、図7に示すように、基準電位Veから立ち下がる波形要素と、立下り後の状態から立ち上がる波形要素などで公正される、8個の駆動パルスP1ないしP8からなる駆動信号(駆動波形)を生成して出力する。一方、データ転送部302からの滴制御信号M0〜M3によって使用する駆動パルスを選択する。
ここで、駆動パルスの電位Vが基準電位Veから立ち下がる波形要素は、これによって圧電素子121が収縮して加圧液室106の容積が膨張する引き込み波形要素である。また、立下り後の状態から立ち上がる波形要素は、これによって圧電素子121が伸長して加圧液室106の容積が収縮する加圧波形要素である。
そして、データ転送部302からの滴制御信号M0〜M3によって、小滴(小ドット)を形成するときには図8(a)に示すように駆動パルスP1を選択し、中滴(中ドット)を形成するときには図8(b)に示すように駆動パルスP4ないしP6を選択し、大滴(大ドット)を形成するときには図8(c)に示すように駆動パルスP2ないしP8を選択し、微駆動の(滴吐出を伴わないでメニスカスを振動させる)ときには図8(d)に示すように微駆動パルスP2を選択して、それぞれ記録ヘッド7の圧電素子121に印加させるようにする。
中滴を形成する場合、駆動パルスP4にて1滴目、駆動パルスP5にて2滴目、駆動パルスP6にて3滴目を吐出させ、飛翔中に合体させて一滴として着弾させる。このとき、圧力室(液室106)の固有振動周期をTcとすると、駆動パルスP4とP5の吐出タイミングの間隔は2Tc±0.5μsが好ましい。駆動パルスP4とP5は、単純引き打ち波形要素で構成されているため、駆動パルスP6も同様の単純引き打ち波形要素にするとインク滴速度が大きくなりすぎてしまい、他の滴種の着弾位置からずれてしまうおそれがある。そこで、駆動パルスP6は、引き込み電圧を小さくする(立下りの電位を少なくする)ことでメニスカスの引き込みを小さくし、3滴目のインク滴速度を抑えている。ただし、必要なインク滴体積をかせぐために立ち上げ電圧は小さくしない。
つまり、複数の駆動パルスのうちの最終駆動パルスの引き込み波形要素では引き込み電圧を相対的に小さくすることによって、当該最終駆動パルスによる滴吐出速度を相対的に小さくして、着弾位置を他の滴種と極力合わせるようにすることができる。
また、微駆動パルスP2とは、ノズルのメニスカスの乾燥を防ぐため、インク滴を吐出させずにメニスカスを振動させる駆動波形である。非印字領域ではこの微駆動パルスP2が記録ヘッド7に印加される。また、この微駆動波形である駆動パルスP2を、大滴を構成する駆動パルスの一つとして利用することにより、駆動周期の短縮化(高速化)を達成することができる。
さらに、微駆動パルスP2と駆動パルスP3の吐出タイミングの間隔を、固有振動周期Tc±0.5μsの範囲内に設定することにより、駆動パルスP3によって吐出するインク滴の体積をかせぐことができる。つまり、微駆動パルスP2によって生じた振動周期によって加圧液室106の圧力振動に駆動パルスP3による加圧液室6の膨張を重畳させることによって駆動パルスP3で吐出できる滴の滴体積を駆動パルスP3単独で印加する場合よりも大きくすることができる。
以上のように構成した画像形成装置における画像の輪郭部の補正制御について説明する。
まず、液体吐出方式の画像形成装置では、画像の輪郭の斜線部ではドットが階段状に配置されるために凹凸を生じ、図9(a)に示すように解像度が高ければ凹凸は目立たないが、解像度が十分に高くない場合には同図(b)に示すように凹凸がジャギーとして目に付き、劣悪な文字品質となってしまう。そこで、前述したように、例えば、輪郭部を形成するドットを他のドットに対して小さくしたり、あるいは、輪郭部の空白ドットに新たにドットを付加したりすることでジャギーの軽減が行うようにしているが、ドットを形成するかしないかの2値(1種類のドットサイズ)によって画像を形成する場合には、輪郭部を形成するドットを他のドットに対して小さくするという補正処理はできない。
ところで、上述したようなブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の4色の記録液(インク)を使用する場合、C、M、Yの液滴を同一箇所に着弾させることで、3色のコンポジットブラックのドットを形成でき、コンポジットブラックはブラック(K)インク単体で形成されるブラックのドットよりも明度の高いドット(ドットそのものの明度が高い)が形成されることが知られる。さらに、このC、M、Yに加えてKインクも同一箇所に着弾させることにより、より明度(ドットそのものの明度)の低い4色のコンポジットブラックのドットを形成できる。
そこで、上述したように、異なる色のインクを組み合わせによって、黒文字を構成するドットそのものに明度差をつけて、輪郭部のジャギーを低減させることが可能になる。
また、上述した4色(K、C、M、Y)以外の色インク、例えば、ブラックインクの他にライトブラック又はグレーと呼ばれるような明度の高いブラックインクを吐出できるようにした場合には、ブラック、ライトブラック、シアン、マゼンタ、イエローなどのインクを組み合わせることで上述したようにドットそのものに明度差を持たせることが可能になる。
また、前述したように、複数サイズのドットによって、画像を形成することができる場合には、画像の輪郭部のドットを他のドットよりも小さなサイズのドットに変更したり、輪郭部周辺に他のドットよりも小さなサイズのドットを付加したりすることによっても輪郭部の補正を行うことができる。これは、小さいドットを使用した部分はインク被覆面積が少ないために、巨視的に見たときに明度が高く見え、輪郭補正効果が得られるものと考えられる(加えて、ドットのサイズそのものによって、物理的に凹凸が軽減されるという効果もあると考えられる。)。
さらに、より多種のサイズのドットを形成できる構成とすれば、輪郭部に適したサイズのドットの選択やドットの補正パターンのバリエーションを増やすことが可能になるため、より最適な輪郭補正を行うことができる。また、これは黒以外の色の文字についても適用可能である。
したがって、複数のサイズのドットを形成できる装置では、上述したような輪郭部のドットのサイズを他のドットよりも小さなサイズのドットに変更したり、輪郭部の周辺に他のドットと同等以下のサイズのドットを付加したりするようなドットサイズによる輪郭補正処理と、黒に関しては複数種類のインクを利用してドットそのものに明度差をつけることでの輪郭補正の両方を行うことができる。
よって、黒で構成される文字や細線については、上記したドットサイズの変化を利用した処理と複数種類のインクを利用した、ドットそのものの明度の変化による処理を組み合わせて輪郭補正処理を行い、黒以外の色で構成される文字や細線については、ドットサイズによる処理のみを利用して補正処理を行うことでより適切な輪郭補正を行うことができる。
つまり、複数の異なるサイズのドットを形成することができる画像形成装置においては、形成する文字又は細線画像の輪郭部を形成するドットのうちの少なくとも1つのドット、又は、前記輪郭部の周辺部に付加される少なくとも1つのドットの明度を、輪郭部の他のドットの明度に対して相対的に高く変更する手段と、形成する文字又は細線画像の輪郭部を形成するドットのうちの少なくとも1つのドット、又は、前記輪郭部の周辺部に付加される少なくとも1つのドットのサイズを変更する手段とを併せ持ち、補正対象画像に応じていずれか、又は両者の補正を行うようにする。なお、上記2つの手段は、後述するように、補正パターンを用いることで、明度変更とサイズ変更を同時に1つの手段で行うことができるので、兼用させることもできる。
このように、ドットサイズとドット自身の濃度に変化をつけることで、補正のバリエーションが増えてより高度な補正ができ、また、文字品質を向上させながらドットサイズ変更と濃度変更では互いにトレードオフの関係になるノズル乾燥の防止とインクコスト増加の抑制を同時に行うことができる。つまり、黒主体の文書では、カラーノズルが乾き吐不良を招きやすいが、クリーニング動作を入れると印字速度の低下、インクコストの増加(特に印字品質の向上に起因しない増加)を招くことになり、単に黒をコンポジット化するのは、インクコストの増加につながり、補正処理を濃度変化だけでやるのもインクコスト増加、滲みの発生を招くことになる。したがって、ドットサイズとドット自身の濃度を変更できるようにすることで、ノズル乾燥の防止、インクコスト増加の抑制を両立することができる。
次に、上述したような輪郭補正を行った場合の例について図10を参照して説明する。
図10(a)は輪郭補正処理を行わない場合であり、輪郭部に階段状の凹凸が目立っている。これに対し、図10(b)に示す例では、輪郭部の周辺部のドットを空白ドットから画像ドットに変更、すなわち、輪郭部のドットよりも小さいサイズ(同じサイズのドットでもよい。)のドットDsに変更して(付加して)輪郭補正を行っている。また、これに加えて、或いは、代えて、輪郭部のドットを相対的に小さなサイズのドットに変更することもできる。このように、輪郭部に小さなドットを付加することで、輪郭部の凹凸は滑らかになる。より多くのドットサイズを扱える場合には、補正の仕方は多様化できるため、より適切な輪郭補正処理が行えるようになる。多値化数やドットを形成する位置、数、サイズなどはここで示した限りではない。また、この補正処理は黒に限らずカラー文字でも実施可能である。
また、図10(c)に示す例では、輪郭部のドットを相対的に明度の高いドットDpに変更している。これは輪郭部の周辺部に付加するドットに対して行ってもいいし、もともとの黒文字を構成しているドットに対して行ってもよい。このように、文字を構成するドットそのものに明度差をつけることで、輪郭部の凹凸を目立たなくし、輪郭補正効果を得ることができる。
このように明度差を持たせることで、1種類のサイズのドットしか扱えない場合でも輪郭部を補正することができる。もちろん、複数種類のサイズのドットを扱うことができる場合にも輪郭部を補正することができる。多値化数、ドットの形成位置、数、サイズ、ドットそのものの明度あるいはドット形成に使用するインクの種類などはここで説明する限りではない。
さらに、図10(d)に示す例では、輪郭部のドットを相対的に明度の高いドットDpに変更するとともに、輪郭部の周辺部のドットを輪郭部の他のドットよりも相対的に明度の高いサイズの小さいドットDpsに変更して(付加して)いる。つまり、ドットサイズの変化とドットそのものの明度の変化の両方を組み合わせている。これにより、より高い輪郭補正効果を得ることができる。これについても、明度(ドットそのものの明度)の変化は、もともとの黒文字を構成しているドットに対しても、輪郭部に付加するドットに対してしても、同等以下のサイズに置き換えたドットに対してしてもよい。なお、図10(c)、図10(d)は一例であって、多値化数やドットの形成位置、数、サイズ、ドットそのものの明度あるいはドット形成に使用するインクの種類などはこれに限ったものではない。
また、複数種類のサイズのドットを吐出できる液体吐出ヘッドとしては、圧電型ヘッドや静電型ヘッド用いたものが知られるが、径の異なる複数の吐出穴を有し、あるいは、非線形な特性をもつヒータを備える、ヒータ抵抗値の制御を行うなどして、複数種類のサイズのドットを吐出可能にしたサーマル型ヘッドもあり、いずれのヘッドを用いる画像形成装置でも上述した効果を得ることができる。
このように、形成する文字又は細線画像の輪郭部を形成するドットのうちの少なくとも1つのドット、又は、輪郭部の周辺部に付加される少なくとも1つのドットの明度を、形成された画像の輪郭部を形成する他のドットの明度に対して相対的に高く変更することによって、ジャギーを目立たなくして画像品質を向上することができる。
ところで、一般に、黒文字は、濃くはっきりとしたものが、視認性が高く好まれるが、紙面と画像とのコントラストが高いと、輪郭部のエッジが強調され、ジャギーも目立ちやすくなってしまう。したがって、ドットそのものに明度差をつける補正処理を施す場合、文字の骨組みは明度の低いドットで構成し、輪郭部はそれよりも明度の高いドットで構成すれば文字の視認性を損なわず、ジャギーの軽減を図ることが可能になる。
例えば、上述したような4色(K、C、M、Y)の記録液を使用する場合、黒文字濃度を高めるために、4色コンポジットブラックで黒文字を構成することがあるが、この場合、文字の骨組みは4色コンポジットブラックで、輪郭部はK単色や3色コンポジットブラックで構成すれば、上述した文字の視認性確保とジャギーの軽減を図れる。さらに、全てのドットを4色コンポジットブラックで構成した場合よりもインクの消費量を抑えることができる。
また、輪郭部の角度を検出し、検出した輪郭部の角度に応じて、変更の仕方を変更する(例えば後述するように補正パターン用いて変更を行う場合には、補正パターンを切り替える)ことにより、それぞれの角度を持つ斜線部に、最適な輪郭補正処理を施すことが可能になる。角度検出にあたっては、輪郭部を形成するドットを検出し、検出されたドット同士を線で結んでできる輪郭線を用いることができる。その輪郭線と所定の方向(例えば主走査方向、あるいは、副走査方向)との比較によって輪郭部の角度を算出することで、その角度に対応する補正パターンを選択する。
以下では、補正パターンが、複数の輪郭パターンとその輪郭パターンに応じた補正処理情報からなり、検出した輪郭パターンと補正パターンがもつ輪郭パターンのマッチングを行うことで、角度に応じた補正処理を行う例で説明する。
また、この輪郭部のジャギーが目立つか否かは、解像度や使用する用紙などの印刷条件にも左右される。解像度が高ければ、より細かくドットの形成位置を指定できるため、輪郭部のジャギーは目立ちにくく、十分な解像度を得られる印刷条件化では補正処理が必要ないこともある。
また、用紙についても、例えば着弾したドットがにじみやすい普通紙に対して、光沢紙のような用紙はドットの形状がはっきりとしており、濃度も面に一様に濃くなる傾向があるため、エッジが立ちやすく、ジャギーも目立ちやすい。
したがって、解像度や使用用紙などの印刷条件に応じて、輪郭部検出及び補正処理を行うか否かを判断し、必要な場合、この印刷設定に適した補正パターンによって補正処理を行うことで、無駄なデータ処理を減らし、最適な輪郭補正処理を行うことができるようになる。
また、この補正処理が適用できるのは、文字や細線画像であるため、印字する画像データのオブジェクト情報、例えば、テキスト、写真、グラフィック、細線などの情報を取得し、文字データ、細線データについてのみ輪郭検出、補正処理を行うことで、輪郭補正処理に伴う演算負荷を抑えることができる。
また、液体吐出方式の画像形成装置は、インクが乾燥すると、インクの粘度が上昇し、ノズル抜けや曲がりなどの吐出不良が起こりやすくなることが知られている。特に装置を低温度、低湿度の環境化で使用する場合や、長時間使用していなかった場合などには、こうした不具合が起こりやすい。
また、特定のインクばかりが使用されその他のインクの使用率が少ない画像データを印字する場合、例えば紙面のほとんどが黒文字で構成され一部にカラー文字があるような状況化では、カラーインクの使用率が低いため、吐出不良がおき、カラー文字部分が抜けてしまう現象も起こり得る。
これらに対する対策として、吐出不良を防ぐために、ノズル面のクリーニング動作を行い、インクの空吐出を行うが、これらの動作は印字スループットの低下や、無駄なインク消費を招くことになる。また、黒文字部分をコンポジットブラックで印字するなどして、カラーインクを使用し、吐出不良を防ぐことも考えられるが、単純に文字をコンポジットブラックにしただけでは、インク消費量の増加や上述したような文字の濃度上昇によるジャギーの悪化を招くことになる。具体的には、K、C、M、Yの4色コンポジットの場合は濃度上昇によるジャギーの悪化、C、M、Yの3色コンポジットの場合は濃度低下による視認性の悪化を招くことになる。
そこで、画像データのオブジェクト情報や画像データから算出した色成分情報から、例えば、画像の構成が文字や細線ばかりで構成され、カラーインクの使用率が少ない場合に、カラーインクを多めに使用するような補正パターンを選ぶ、あるいは、色成分情報から各インクの使用量が一定量を割らないように補正パターンを切り替えるなどして、インクの使用量のバランスをとるように補正パターンを選ぶことでノズルの吐出安定性やインク消費量も考慮した、輪郭補正処理を行うことが可能になる。
画像データが黒以外の色で構成される文字で構成される場合、ドットサイズの変化による補正処理のみを行う場合においては、上述したような効果を狙った処理は行えないが、文字のジャギーは色によってもその目立つ程度は異なり、例えば、イエローのような輪郭がぼやけやすい色に比べて、黒やシアン、マゼンダのような色はジャギーが目立ちやすい傾向があるため、色成分情報によって補正パターンを変えることで最適な補正処理を行うことが可能になる。
また、画像形成装置の状態情報、例えば装置の周辺の温度、湿度や前回使用時からの経過時間などの情報に応じて、輪郭補正パターンを切り替える、例えば、低温、低湿、そして前回使用から経過時間が長時間であるような吐出不良を招きやすい状況化では、各種類のインクを満遍なく使用するような補正パターンを選ぶことで、吐出安定性を高めたり、高温、高湿度などのインクが乾きにくいような環境では、インクの使用量を減らすような補正パターンを選ぶことで、コックリングや滲みを防止することができるようになる。
また、多値のドットサイズを形成できる場合には、環境によって特定の滴に曲がりや抜けなどの吐出不良が起こる場合があり、特に、小さい滴を吐出するときにこのようなことが起こりやすい。これによって、画像品質をかえって悪化させてしまう場合もある。そこで、補正パターンを切り替え、使用するドットの組み合わせを変えることで吐出不良による画像品質の悪化を回避することができる。
次に、図11を参照して輪郭補正処理について説明をする。この輪郭補正処理は、CPU201がROM202に格納された本発明に係るプログラムを実行することによって行われる。
先ず、印刷情報を取得する。ここでいう印刷情報とは、印刷モード(解像度、使用用紙などを含む)、画像データの情報(色の構成や画像を構成するオブジェクトの情報)、印刷装置の情報(環境情報など)等である。そして、取得した印刷情報に基づいて輪郭補正処理が必要か否かを判別する。
そして、輪郭補正処理が必要でない場合、例えば、十分に解像度が高い場合や、文字・細線データが存在しないなど、そもそも補正処理自体を必要としない条件では補正処理は行わない。
これに対して、輪郭補正処理が必要な場合は、印刷情報に応じて、図12に示すようなテーブルから使用する補正パターンを選択する。なお、図12のテーブルは一例であり、パターンの選び方、数などはこれに限るものではない。
ここで、解像度や用紙によって、最適な補正処理の仕方は異なるため、補正パターンは解像度、用紙ごとに異なる。また、同じ解像度、用紙でも、装置の環境状態や画像のデータ構成によっては補正パターンを切り替えた方がよい場合もある。例えば、ノズルダウンを防ぐためCMY使用率を増やすようなパターンを選ぶ、あるいは、コストを抑えるようにインク量を抑制するような補正パターンを選ぶ必要がある場合もある。また、多値のサイズのドットを形成できる場合には、黒文字についてはドットのサイズの変化とドットの色そのものの変化の両方を組み合わせた補正が行えるが、色文字についてはドットサイズの変化のみによる補正処理を使用することになる。そこで、これらの情報から算出される条件によって補正ランクを決め、ランクごとに異なる補正パターンを持たせる。
各補正パターンは、図13に示すように、複数の輪郭パターンと各輪郭パターンに応じたドット配置情報(ドットの形成位置や数、サイズ、使用インク等の情報を含む)からなる。そして、検出した輪郭部の形状と補正パターンが持つ輪郭パターンのマッチングを行い、マッチした補正パターンに応じた補正処理を施す。
そこで、補正処理を行う場合には、印刷情報に応じて、図12のテーブルから補正パターンを1つ選択して、その補正パターンによって、輪郭部の補正処理を行う。各補正パターンは輪郭パターンに応じて、補正処理を行うため輪郭の角度に適した補正処理がなされる。
ここで、図12について補足して説明すると、補正ランクα、β、γは、例えば装置の環境条件や画像データの構成などによって予め区分され、それぞれ印字モードに対して補正パターンA〜Gを割り当てている。例えば、補正ランクα、β、γを環境温度によってランク付けした場合、前述したように、低温(例えばαの項目)では各種類のインクを満遍なく使用するような輪郭部ドット(Kのみ→CMYで明度を上げる)の補正パターンAとし、高温(例えばγの項目)ではインクの使用量を減らすような輪郭部ドット(CMY→1種類のみ)の補正パターンCとする。
また、補正ランクα、β、γを画像データ構成によってランク付けした場合、黒データの少ない条件(例えばαの項目)ではCMY使用比率を上げた輪郭部ドット(Kのみ→CMYで明度を上げる)の補正パターンAとし、黒データの多い条件(例えばγの項目)ではCMY使用比率を下げた輪郭部ドットの補正パターンCとする。なお、補正ランクの分類についてはこれらの例に限るものでないし、ランクの数もこれに限るものではない。
また、黒で構成される文字や細線を印字する場合、1又は複数の色の液滴の吐出タイミングを他の色の液滴の吐出タイミングを異ならせることができる。例えば、KCMYの4色を吐出する場合(各色毎のヘッド構成、KとCMYの2つのヘッド構成、1つのヘッドで複数のノズル列を有する構成などのいずれでもよい。)、Kの液滴の吐出タイミングに対して、吐出タイミングをずらしたCMYの液滴で一部の補正ドットを形成すれば、より、ジャギー補正効果の高い位置にドットを形成することが可能になる。
この吐出タイミングを異ならせた場合の例を図14に示している。
図14(a)は補正処理を行わない例でありジャギーが目立っている。図14(b)に示す例は、輪郭に小さなドットDsを付加して補正をした例であるが、ドットサイズの種類には限界があり、形成位置も解像度で決まってしまうため、補正効果は十分とは言えない。これらに対し、図1(c)に示す例では、一部のドットDの形成位置を、他のドットの形成位置に対して、解像度の半ピッチ分ズラす(この例では、ノズルの並び方向と直交する方向:主走査方向にずらす)ことにより、より輪郭補正効果が高まる位置によせており、インク被覆面積によるスムージング効果だけでなく物理的な輪郭補正効果も高めている。そして、これは2値、多値どちらの装置においても実現可能であり、印字ヘッドの選び方によって、ドットそのものの明度差による補正効果と組み合わせることも可能である。
また、多値の装置では、図14(d)に示す例のように、ドットのサイズ、形成位置を組み合わせることが可能になり、更に印字ヘッドの選び方によってドットそのものの明度差による補正効果も組み合わせることが可能になる。
なお、前述した補正処理は、一例であり、吐出タイミングを変える印字ヘッド、多値化数、ドットの形成位置や数、サイズ、ドットそのものの明度あるいはドット形成に使用するインクの種類などはこれに限ったものではない。また、吐出タイミングを変えるには、例えば、立ち上がりタイミングが異なる複数の駆動波形を持ち、これを選択してヘッドに与えることによって実現できる。
ここまではシリアル型画像形成装置について説明をしてきたが、本発明はライン型画像形成装置について有効である。
ライン型画像形成装置は、ノズルがほぼ紙の幅方向全域に形成され、幅方向への走査は行わずに、紙を搬送しながら記録していくため、インターレスやマルチパスといった印字動作ができず、印字解像度を上げることが難しい。このため、ライン型画像形成装置では、シリアル型画像形成装置以上に輪郭のジャギーの問題が顕著になる。
また、ノズルの吐出不良についても、ライン型画像形成装置では、ヘッドを固定し用紙を搬送することで印字を行うため、ヘッドクリーニングや空吐出動作が困難であり、ヘッド自体の長さもシリアル型画像形成装置で用いるヘッドに比べて長くなるため、ヘッドクリーニングや空吐出に使用するインク量も多くなってしまう。
したがって、ライン型画像形成装置は、シリアル型画像形成装置以上に輪郭補正やヘッドの吐出安定性、インク消費量への課題が大きく、本発明は、ライン型画像形成装置においても、シリアル型画像形成装置と同等以上に有用性があると言える。
なお、上述したよう処理を行なう本発明に係るプログラムを記憶媒体に格納することで、ジャギーを目立たなくして画像品質を向上することができるプログラムを提供することができる。
また、上記実施形態においては、本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、前述したようなファクシミリ装置、プロッタ装置、複写装置、あるいはこれらの複合機能を有する装置などの画像形成装置にも同様に適用することができる。
本発明に係るプログラムを備え、本発明に係る画像形成方法を行う本発明に係る画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同装置の記録ヘッドの一例を示す液室長手方向に沿う断面説明図である。 同記録ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。 同装置の制御部の概要を示すブロック図である。 同制御部の印刷制御部の一例を示すブロック図である。 同印刷制御部の駆動波形生成部で生成出力する駆動波形の一例を示す説明図である。 同駆動波形から選択される小滴、中滴、大滴、微駆動の各駆動信号を説明する説明図である。 解像度の違いによる出力文字の違いの具体例の説明に供する説明図である。 ジャギー補正(輪郭部補正)の具体例の説明に供する説明図である。 輪郭補正処理の説明に供するフロー図である。 印字モード/解像度に対する補正パターンの割り当ての例の説明に供する説明図である。 補正パターンを用いた補正処理の説明に供する説明図である。 ドット形成位置をずらしたジャギー補正(輪郭部補正)の具体例の説明に供する説明図である。
符号の説明
3…キャリッジ
7…記録ヘッド
201…CPU
202…ROM
207…印刷制御部
208…ヘッドドライバ

Claims (5)

  1. 液滴を吐出して媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加する制御をする手段を備え、
    前記付加するドットの明度、前記輪郭部のドットの明度に対して相対的に高く
    かつ、前記付加するドットのサイズは、前記輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、
    前記制御する手段は、前記付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分前記輪郭部に近づくようにずらす
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記付加するドットは、少なくとも1色のカラーの液滴で形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 液滴を吐出して媒体上に画像を形成する画像形成装置で形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
    前記付加するドットの明度、前記輪郭部のドットの明度に対して相対的に高く
    かつ、前記付加するドットのサイズは、前記輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、
    前記付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分前記輪郭部に近づくようにずらす処理をコンピュータに行わせる
    ことを特徴とするプログラム。
  4. 請求項に記載のプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
  5. 液滴を吐出して媒体上に画像を形成する画像形成方法において、
    形成する文字又は細線画像の輪郭部の周辺部に少なくとも1つのドットを付加し、
    前記付加するドットの明度、前記輪郭部のドットの明度に対して相対的に高く
    かつ、前記付加するドットのサイズは、前記輪郭部を形成するドットよりも小さなサイズであり、
    前記付加するドットの形成位置を、解像度の半ピッチ分前記輪郭部に近づくようにずらす
    ことを特徴とする画像形成方法。
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