JP4620016B2 - 摩擦攪拌接合用継手及び接合体 - Google Patents

摩擦攪拌接合用継手及び接合体 Download PDF

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Description

本発明は、一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具によって上面側と下面側から摩擦攪拌接合するものであって、特に接合部の寸法管理が容易で接合品質の良い摩擦攪拌接合用継手及び、その接合用継手を備えた被接合部材によって構成される接合体に関する。
最近、鉄道車両や航空機などの外板接合に、アーク溶接などに比べて入熱量が少なく溶接ひずみを抑える摩擦攪拌接合が注目されている。図5は、ダブルスキンパネルの摩擦攪拌接合を示した概念図である。被接合部材であるダブルスキンパネル100A,100Bは、上面板101と下面板102が複数の傾斜したリブ103によって連結され、接合端部には垂直な端部リブ104が設けられている。そして、そのダブルスキンパネル100A,100Bが、図示するように上面板101と下面板102の接合端面同士突き合わせて配置され、それぞれ摩擦攪拌接合用工具1によって接合される。
ボビンツール式の摩擦攪拌接合用工具1は、上面板101や下面板102を挟み込む上部回転体2と下部回転体3、更にその間の攪拌軸4を備えて構成されている。回転が与えられた摩擦攪拌接合用工具1は、攪拌軸4が接合部に沿って移動することで、機械的攪拌によって周囲の材料を塑性流動化させる。上部回転体2と下部回転体3は、上下方向から上面板101や下面板102を挟み込んで可塑性ゾーンから材料が失われるのを防いでいる。軟化した材料は、塑性流動化して移動する攪拌軸4の後方に流れ、互いに混じり合った可塑性材は摩擦熱を失って急速に冷却固化し、接合が完結する。ダブルスキンパネル100A、100Bは、上面板101同士が接合された後、反転して下面板102同士の接合が同様に行われる。
特開2004−042115号公報 特開2004−223587号公報
ところで、ボビンツール式工具を使用した摩擦攪拌接合では、接合継手の寸法管理が厳しくなってダブルスキンパネルの製造コストが上がってしまう問題があった。すなわち、図5では接合部の隙間108を空けて記載しているが、この隙間108が大きいと接合後の肉厚が薄くなってしまい接合強度が不足してしまう。一方、強度不足を補うには接合端部を肉厚にすればよいが、鉄道車両用構体などのように全長が長いものでは、接合箇所が多いため全体の車体重量が無視できない。従って、こうした強度不足や重量増の問題を解消するには、接合端部の寸法管理が厳しくなってダブルスキンパネルのコストアップにつながってしまっていた。
ここで、図6は、鉄道車両用構体の外観を示した図である。ダブルスキンパネルを接合した接合体である鉄道車両用構体200は、側構体201、屋根構体202そして台枠203が周方向に接合され、長手方向端部には妻構体204を接合して構成されている。その側構体201や屋根構体202は、複数の長尺なダブルスキンパネル210が幅方向(周方向)に突き合わされ、隣り合うもの同士が車体長さの20〜25mもの距離に渡り、接合線211に沿って摩擦攪拌接合される。従って、前述した寸法管理の問題点は、こうした長い距離を接合する場合に特に顕著になって現れる。そこで、鉄道車両用構体200などの製造においては、ある程度ずれが生じることを前提とし、ずれを修正するためダブルスキンパネルの位置決めや固定のための作業や治具を必要とした。従って、寸法管理のレベルを下げれば、こうした別の作業などが加わることによって、やはり製造コストを上げることになってしまう。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、接合部の寸法管理が容易で接合品質の良い摩擦攪拌接合用継手及び、その接合用継手を備えた被接合部材によって構成される接合体を提供することを目的とする。
本発明の摩擦攪拌接合用継手は、一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合するための当該被接合部材に形成されたものであって、一方の被接合部材は、接合端面が前記上面及び下面の端に位置する平面であり、他方の被接合部材は、接合端面に前記接合部の長手方向に沿った端面溝によって上下に突起部が形成され、前記突起部の上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍であり、前記端面溝の深さ寸法が0.5mmから2.0mmであり、接合端面同士を突き合わせることにより、前記上下の突起部が前記平面に当接し、前記端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を形成するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明の摩擦攪拌接合用継手は、一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合するための当該被接合部材に形成されたものであって、被接合部材は、接合端面に前記接合部の長手方向に沿った端面溝によって上下に突起部が形成され、前記突起部の上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍であり、前記端面溝の深さ寸法が0.5mmから2.0mmであり、接合端面同士を突き合わせることにより、前記突起部同士が当接し、前記端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を形成するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明の摩擦攪拌接合用継手は、前記被接合部材は押出し中空形材であり、前記接合端面が上面板と下面板とを連結する端部リブの外側面であることが好ましい。
本発明の接合体は、一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合して構成されるものであって、前記被接合部材同士は、一方が平面の接合端面に、他方が前記接合部の長手方向に沿った、深さ寸法が0.5mmから2.0mmの端面溝によって、上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍の突起部を上下に形成した接合端面を突き合わせ、当該端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を摩擦攪拌接合することによって構成されたものであることを特徴とする。
また、本発明の接合体は、一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合して構成されるものであって、前記被接合部材同士は、前記接合部の長手方向に沿った、深さ寸法が0.5mmから2.0mmの端面溝によって、上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍の突起部を上下に形成した接合端面を突き合わせ、当該端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を摩擦攪拌接合することによって構成されたものであることを特徴とする。
また、本発明の接合体は、前記被接合部材は押出し中空形材で、前記接合端面が、その上面板と下面板とを連結する端部リブの外側面であって、こうした複数の押出し中空形材が摩擦攪拌接合によって構成された鉄道車両用構体であることが好ましい。
よって、本発明によれば、端面溝によって接合部が上下に分離するようにしたため、上下全面で当接する場合やボビンツール式の摩擦攪拌接合用工具で接合する場合に比べ、寸法管理が容易になり、その点でコストを下げることが可能なる。また、摩擦攪拌接合用継手を備えた被接合部材によって形成された接合体は、摩擦攪拌接合を正確に行えることから接合品質の良いものとすることができる。
次に、本発明に係る摩擦攪拌接合用継手及び接合体について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、第1実施形態の摩擦攪拌接合用継手を備えるダブルスキンパネルを示した図である。
本実施形態のダブルスキンパネル10A,10Bは押出し中空形材であり、上面板11と下面板12および、その上面板11と下面板12を連結する複数の傾斜したリブ13によってトラス構造になっている。ダブルスキンパネル10A,10Bは同じように構成されたものであって、幅方向(図面左右方向)両端に図示するような一組の接合継手が形成されている。
このダブルスキンパネル10A,10Bは、図6に示す鉄道車両用構体200を構成するものであって、特にその接合継手は、固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具によって接合するための形状をしたものである。その摩擦攪拌接合用工具5は、回転体6から同軸に攪拌軸(プローブ)7が突設され、そのプローブ7が接合部に回転しながら押し込まれ、材料を軟化させ塑性流動化して接合するようにしたものである。ダブルスキンパネル10A,10Bは、図示するように突き合わせた接合部が摩擦攪拌接合用工具5によって上下両側から接合され、例えば上面板11が鉄道車両用構体200の車体外側になり、下面板12がその車体内側になる。
ダブルスキンパネル10A,10Bの接合継手は、ほぼ平行な上面板11と下面板12に垂直な端部リブ14が形成されている。そして、上面板11及び下面板12は、その端部リブ14から僅かに突き出すように形成されている。すなわち、ダブルスキンパネル10A,10Bの端面には、図面上下方向に一定幅の端面溝15が長手方向(図面を貫く方向)に連続するように形成されている。従って、ダブルスキンパネル10A,10Bの端面同士を突き合わせた場合には、上面板11の延長した突起部11a,11b同士が、又は下面板12の延長した突起部12a,12b同士がそれぞれ突き合わされる。
本実施形態では、こうして接合端面に端面溝15を形成し、ダブルスキンパネル10A,10Bが端部リブ14全面で当接することなく上下の突起部11aと11b,12aと12b同士がそれぞれ当接するように構成されている。これは、ダブルスキンパネル10A,10Bが鉄道車両用構体を構成する場合の長さが20〜25メートルにもなり、それだけの長さを押出し成形によって接合面に隙間が出来ないように寸法管理することは非常に困難で、加工コストが上がってしまうからである。ここで図2は、ダブルスキンパネル10A,10Bについて、上面板11側の摩擦攪拌部を示した拡大断面図である。
ダブルスキンパネル10A,10Bの接合継手は、上面板11側の突起部11a,11b同士の突き合わせ部や、下面板12側の突起部12a,12b同士の突き合わせ面が接合部になる。突起部11a,11bは、パネル厚さ方向(図面上下方向)の幅寸法がmになるように端面溝15が形成される。下面板12側の突起部12a,12bについても同じ寸法で形成されている。突起部11a,11bの幅mは、摩擦攪拌接合用工具5のプローブ7の挿入深さで決定されるものであって、プローブ長さnの1.5倍から2倍程度になるように設定される。
図2に示すように、接合部に挿入されたプローブ7が材料を摩擦攪拌すると、そうしたプローブ7の周りで材料が溶融する。その際、挿入されたプローブ7の先端から端面溝15によってできた空間までの距離が短いと、溶融した材料が端面溝15に流れ、突起部11a,11bの突き当て面の下側に開先が出来てしまう。そして、開先が出来ると、その接合体にかかる荷重によって開先からクラックが生じ、破損の原因にもなりかねない。そこで、摩擦攪拌時にプローブ7の下側から材料が流れないよう下方に十分な肉厚を有するように、突起部11a,11bの幅mが1.5n〜2nで設計される。
また、端面溝15は、その深さ寸法sが大きいと、端部リブ14の厚みが薄くなり、それだけ接合後の鉄道車両用構体を軽くすることができる。しかし、突起部11a,11bの突出量が大きくなると、直交方向に押し付けられる摩擦攪拌接合用工具5の荷重によって変形し、そこから溶融した材料が流れて前述したように開先が出来てしまうおそれがある。そこで、端面溝15は、その深さを最大2mmとして設計する。その一方で端面溝15が浅く突起部11a,12a,11b,12bの高さが低くても、ダブルスキンパネル10A,10Bの接合部が上下に分離される。本実施形態では、押出し成形するダブルスキンパネル10A,10Bであるため、その寸法精度を考慮して深さ寸法sの最小値を0.5mmとした。
こうしたダブルスキンパネル10A,10Bを接合する場合、図1に示すように上面板11側の突起部11a,11bと、下面板12側の突起部12a,12bとをそれぞれ突き合わせる。そして、第1接合工程では、上面板11側の突き当てた接合部に、回転する摩擦攪拌接合用工具5のプローブ7を挿入し、回転体6のショルダ8が上面に押し当てられる。このとき、摩擦攪拌接合用工具5の押し付けによってかかる荷重は端部リブ14が支えている。そして、摩擦攪拌接合用工具5が回転しながら接合線に沿って送られることで、プローブ7が突起部11a,11bの接合部を摩擦攪拌させ、その周囲の材料を塑性流動化させる。
その際、突起部11a,11bを押さえ込んだショルダ8が可塑性ゾーンから材料が失われるのを防いでいる。軟化した材料は塑性流動化して攪拌混練され、プローブ7の後方に流れ、その後方で互いに混じり合った可塑性材が摩擦熱を失って急速に冷却固化して接合が完結する。その後、第2工程では、上面板11側の接合後はダブルスキンパネル10A,10Bが反転され、同じようにして下面板12の突起部12a,12bが摩擦攪拌接合用工具5によって摩擦攪拌接合される。
よって、本実施形態で示したダブルスキンパネル10A,10Bの摩擦攪拌接合用継手は、摩擦攪拌接合用工具5の荷重を支えられるように端面溝15を浅く形成し、その端面溝15によって上面板11側の突起部11a,11bと下面板12側の突起部12a,12bによる接合部が上下に分離するようにしたため、上下全面で当接する場合や図5に示すボビンツール式の摩擦攪拌接合用工具1で接合する場合に比べ、寸法管理が容易になり、その点でコストを下げることが可能なった。
また、接合部を上下に分離した形状の接合継手であるため、押出し成形であっても突起部11a,11b同士、突起部12a,12b同士の密着性を高めることができ、更に密着性を高めるための削正も容易に行うことができる。
そして、こうした摩擦攪拌接合用継手を備えた被接合部材によって形成された接合体は、被接合部材のコスト削減によってコストダウンが可能となり、また摩擦攪拌接合を正確に行えることから接合品質の良いものとすることができる。
ところで、前記実施形態では接合体として鉄道車両用構体を例に挙げ、それを構成する被接合部材としてダブルスキンパネル10A,10Bを示して説明した。しかし、被接合部材はこうした押出し中空形材に限定されることはない。例えば、中空形材ではなく、図3に示すような中実なソリッド材からなるソリッドパネル20A,20Bであってもよい。図3は、第2実施形態の摩擦攪拌接合用継手を備えたソリッドパネルを示した図である。
このソリッドパネル20A,20Bは、共に同じ一定厚な板材であって、例えば図面左右方向に一定幅で、図面を貫く方向に長さをもったものである。そして、その幅方向両端に図示するような一組の接合継手が前記実施形態と同じように形成されている。すなち、ソリッドパネル20A,20Bの接合継手は、端面に一定幅の端面溝25が長手方向(図面を貫く方向)に連続するように形成され、上面側では突起部21a,21b同士を、下面側では突起部22a,22bをそれぞれ突き合わすようにした接合継手が形成されている。本実施形態の接合継手も、突起部21a,21b,22a,22bの幅mとプローブ7の長さnの関係や、端面溝25の深さs(m,n,sはいずれも図2参照)は、前記実施形態と同様である。
そこで、ソリッドパネル20A,20Bを接合する場合は、図3に示すように上面板21側と下面板22側の突起部21a,21bと、突起部22a,22bとをそれぞれ突き合わせられる。そして、第1接合工程で突起部21a,21bの接合部を摩擦攪拌させ、その後、第2工程でソリッドパネル20A,20Bが反転され、同じようにして突起部22a,22bが摩擦攪拌接合用工具5によって摩擦攪拌接合される。
よって、本実施形態で示したソリッドパネル20A,20Bでも、摩擦攪拌接合用工具5の荷重を支えられるように端面溝25を浅く形成し、その端面溝25によって突起部21a21bと突起部22a22bによる接合部が上下に分離するようにしたため、寸法管理が容易になり、その点でコストを下げることが可能なった。また、突起部21a,21b同士、突起部22a,22b同士の密着性が良く、更にその密着性を高めるための削正も容易に行うことができる。更に、こうした摩擦攪拌接合用継手を備えた被接合部材によって形成された接合体は、被接合部材のコスト削減によってコストダウンが可能となり、また摩擦攪拌接合を正確に行えることから接合品質の良いものとすることができる。
更に、前記第1及び第2実施形態では、接合する一対の接合部材の継手が左右対称になるように形成したものであったが、図4に示すような非対称の継手形状であってもよい。図4は、第3実施形態の摩擦攪拌接合用継手を備えるダブルスキンパネルを示した図である。
ダブルスキンパネル30A,30Bは押出し中空形材であり、上面板31と下面板32および、その上面板31と下面板32を連結する複数の傾斜したリブ33によってトラス構造になっている。ダブルスキンパネル30A,30Bは同じように構成されたものであって、幅方向(図面左右方向)両端に図示するような一組の接合継手が形成されている。ダブルスキンパネル30B側に示された接合継手は、第1実施形態同様に、端部リブ34に端面溝35が形成され、上面板31と下面板32の延長上に突起部31b,32bが形成されている。他方ダブルスキンパネル30Aに示された接合継手は、突き合わせ方向である端部リブ36の外側(図面左側)全体が平面になっている。
そこで、両パネルを接合する場合は、図4に示すようにダブルスキンパネル30Aの端部リブ36に対し、ダブルスキンパネル30Bの突起部31b,32bを突き当てる。そして、先ず上面板31側の接合部に、回転する摩擦攪拌接合用工具5のプローブ7を挿入し、摩擦攪拌によって上面板31同士が接合された後、ダブルスキンパネル30A,30Bを反転し、同じようにして下面板32側の突起部32bが突き当たった接合部が摩擦攪拌接合用工具5によって摩擦攪拌接合される。
本実施形態で示したダブルスキンパネル30A,30Bは、片側にのみ端部リブ34に端面溝35を形成したものであるが、第1実施形態と同様に上下に接合部を分離した形状の接合継手であるため、その端面溝35によって突起部31bと32bが端部リブ36に当接して接合部が上下に分離するようにしたため、寸法管理が容易になり、その点でコストを下げることが可能なった。また、突起部31b,32bの端部リブ36に対する密着性が良く、更にその密着性を高める場合にも削正も容易に行うことができる。更に、こうした摩擦攪拌接合用継手を備えた被接合部材によって形成された接合体は、被接合部材のコスト削減によってコストダウンが可能となり、また摩擦攪拌接合を正確に行えることから接合品質の良いものとすることができる。
以上、本発明に係る摩擦攪拌接合用継手及び接合体について実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
第1実施形態の摩擦攪拌接合用継手を備えるダブルスキンパネルを示した図である。 第1実施形態のダブルスキンパネルについて、上面板側の摩擦攪拌部を示した拡大断面図である。 第2実施形態の摩擦攪拌接合用継手を備えるソリッドパネルを示した図である。 第3実施形態の摩擦攪拌接合用継手を備えるダブルスキンパネルを示した図である。 ダブルスキンパネルの摩擦攪拌接合を示した概念図である。 摩擦攪拌接合によって接合して構成された接合体である鉄道車両用構体を示した外観図である。
符号の説明
5 摩擦攪拌接合用工具
6 回転体
7 プローブ
8 ショルダ
10A,10B ダブルスキンパネル
11 上面板
11a,11b 突起部
12 下面板
12a,12b 突起部
13 リブ
14 端部リブ
15 端面溝

Claims (6)

  1. 一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合するための当該被接合部材に形成された摩擦攪拌接合用継手において、
    一方の被接合部材は、接合端面が前記上面及び下面の端に位置する平面であり、
    他方の被接合部材は、接合端面に前記接合部の長手方向に沿った端面溝によって上下に突起部が形成され、前記突起部の上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍であり、前記端面溝の深さ寸法が0.5mmから2.0mmであり、
    接合端面同士を突き合わせることにより、前記上下の突起部が前記平面に当接し、前記端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を形成するようにしたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用継手。
  2. 一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合するための当該被接合部材に形成された摩擦攪拌接合用継手において、
    被接合部材は、接合端面に前記接合部の長手方向に沿った端面溝によって上下に突起部が形成され、前記突起部の上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍であり、前記端面溝の深さ寸法が0.5mmから2.0mmであり、
    接合端面同士を突き合わせることにより、前記突起部同士が当接し、前記端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を形成するようにしたものであることを特徴とする摩擦攪拌接合用継手。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する摩擦攪拌接合用継手において、
    前記被接合部材は押出し中空形材であり、前記接合端面が上面板と下面板とを連結する端部リブの外側面であることを特徴とする摩擦攪拌接合用継手。
  4. 一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合して構成される接合体において、
    前記被接合部材同士は、一方が平面の接合端面に、他方が前記接合部の長手方向に沿った、深さ寸法が0.5mmから2.0mmの端面溝によって、上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍の突起部を上下に形成した接合端面を突き合わせ、当該端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を摩擦攪拌接合することによって構成されたものであることを特徴とする接合体。
  5. 一対の被接合部材の接合端面同士を突き合わせ、その突き合わされた接合部に上面側或いは下面側からそれぞれ固定ピン式の摩擦攪拌接合用工具を回転させながら挿入し、接合部の長手方向に移動させて摩擦攪拌接合して構成される接合体において、
    前記被接合部材同士は、前記接合部の長手方向に沿った、深さ寸法が0.5mmから2.0mmの端面溝によって、上下方向の幅寸法が挿入される前記摩擦攪拌接合用工具のプローブ長さの1.5倍から2倍の突起部を上下に形成した接合端面を突き合わせ、当該端面溝の空間を挟んで上下に分離した接合部を摩擦攪拌接合することによって構成されたものであることを特徴とする接合体。
  6. 請求項4又は請求項5に記載する接合体において、
    前記被接合部材は押出し中空形材で、前記接合端面が、その上面板と下面板とを連結する端部リブの外側面であって、こうした複数の押出し中空形材が摩擦攪拌接合によって構成された鉄道車両用構体であることを特徴とする接合体。
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