JP4618375B2 - 液体吐出ヘッド - Google Patents

液体吐出ヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP4618375B2
JP4618375B2 JP2008331806A JP2008331806A JP4618375B2 JP 4618375 B2 JP4618375 B2 JP 4618375B2 JP 2008331806 A JP2008331806 A JP 2008331806A JP 2008331806 A JP2008331806 A JP 2008331806A JP 4618375 B2 JP4618375 B2 JP 4618375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
temperature
supply
liquid
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008331806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010149444A (ja
Inventor
義文 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008331806A priority Critical patent/JP4618375B2/ja
Priority to US12/646,325 priority patent/US8167398B2/en
Publication of JP2010149444A publication Critical patent/JP2010149444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4618375B2 publication Critical patent/JP4618375B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/18Ink recirculation systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17503Ink cartridges
    • B41J2/17506Refilling of the cartridge
    • B41J2/17509Whilst mounted in the printer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17596Ink pumps, ink valves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/38Drives, motors, controls or automatic cut-off devices for the entire printing mechanism
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/12Embodiments of or processes related to ink-jet heads with ink circulating through the whole print head

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、吐出口に液体を供給する液体供給流路が形成された液体吐出ヘッドに関する。
液体を吐出する記録ヘッドに供給する液体を加熱する手段が設けられた装置の例として、特許文献1がある。この文献では、ヘッドに液体(インク)を供給する供給管等に温度検出手段を設け、その検出結果に基づいて供給管内の液体を加熱する。
特開平11−91127号公報
記録ヘッド内で液体の温度むらが生じると、液体の粘度等にむらが生じ、吐出口からの液体の吐出特性にばらつきが生じるおそれがある。そこで、温度むらが生じないように液体を加熱することが考えられるが、特許文献1のようにヘッドに液体を供給する供給管内、つまりヘッド外の液体を加熱しても、それのみではヘッド内での液体の温度むらを解消することは困難である。
本発明の目的は、記録ヘッド内の温度むらを解消しやすい記録装置を提供することにある。
本発明の記録装置は、液体の供給口及び排出口と、前記供給口から前記排出口まで延びる供給排出流路と、液体を吐出する吐出口と、前記供給排出流路及び吐出口に連通し前記供給排出流路からの液体を前記吐出口へと供給する液体供給流路とが形成された記録ヘッドと、前記供給口から前記供給排出流路内に液体を供給すると共に、前記排出口に向かう液体の流れを前記供給排出流路内に形成する液体流形成手段と、前記記録ヘッドの温度を検出する第1及び第2の温度センサと、前記記録ヘッドを加熱する加熱手段と、前記第1及び第2の温度センサによる第1及び第2の検出温度に基づいて、前記液体流形成手段及び加熱手段を制御する制御手段とを備えている。そして、前記第1の温度センサが、前記供給排出流路に沿って前記液体供給流路との連通位置と前記供給口との間の第1の位置の近傍に配置されており、前記第2の温度センサが、前記供給排出流路に沿って前記連通位置と前記排出口との間の第2の位置の近傍に配置されており、前記加熱手段が、前記供給排出流路に沿って前記連通位置と前記供給口との間の第3の位置の近傍に配置されており、前記制御手段が、前記第1の検出温度と前記第2の検出温度との差が小さくなるように、前記加熱手段及び液体流形成手段を制御する。
本発明の記録装置によると、液体流形成手段が供給排出流路へと外部から液体を供給しつつ供給排出流路内に液体の流れを形成することで、温まった供給排出流路を冷却させつつ流路内の温度むらを解消できる。また、加熱手段により、供給排出流路内の液体を液体供給流路との連通位置の上流で加熱することができる。そして、制御手段が2つの温度センサの検出温度の差に基づいて液体流形成手段及び加熱手段を制御することで、記録ヘッド内の液体の温度むらを適切に解消させることができる。
また、本発明においては、前記制御手段が、前記第1の検出温度が前記第2の検出温度より高い場合に、前記第1及び第2の検出温度同士の差が所定の範囲内になるまで、前記供給排出流路内を液体が流れ続けるように前記液体流形成手段を制御することが好ましい。これによると、供給排出流路において上流側の第1の検出温度が下流側の第2の検出温度より高い場合には、供給口から排出口に向かう液体の流れを形成することで、上流側の温度を下げると共に、下流側の温度を上げることができる。これにより、供給排出流路内において上流側と下流側との温度差を速やかに所定の範囲内にすることができる。
また、本発明においては、前記制御手段が、前記第2の検出温度が前記第1の検出温度より高い場合に、前記第2の検出温度が所定の温度になるまで前記供給排出流路内を液体が流れ続けるように前記液体流形成手段を制御した後に、前記第1及び第2の検出温度同士の差が所定の範囲内になるまで前記加熱手段に前記記録ヘッドを加熱させることが好ましい。これによると、供給排出流路において下流側の第2の検出温度が上流側の第1の検出温度より高い場合には、供給口から排出口に向かう液体の流れを形成することで、上流側及び下流側の温度の双方を下げることができる。これにより、上流側の第1の検出温度が液体の吐出に適した温度等の所定の温度より下がった場合には、その後に加熱手段を作動させることで上流側の温度を上げ、上流側と下流側の温度差を所定の範囲内にすることができる。
また、本発明においては、前記液体供給流路が、前記供給排出流路から分岐した分岐流路を有しており、前記分岐流路が、前記第1及び第2の位置の間の複数の位置から分岐するように複数設けられていることが好ましい。これによると、供給排出流路内で液体に温度むらが生じると、供給排出流路から分岐する複数の分岐流路同士において温度むらが生じ、ひいては、分岐流路から吐出口へと供給される液体に温度むらが生じてしまうおそれがある。このような構成に本発明を採用することにより、分岐流路同士の温度むらを解消することができ、吐出口からの液体の吐出特性のむらを抑制することができる。
また、本発明においては、前記記録ヘッドが、隙間を挟んで互いに対向して接続された第1及び第2の流路体を有しており、前記供給排出流路が、前記隙間に沿って前記第1の流路体内に形成された第1の部分と、前記隙間に沿って前記第2の流路体内に形成された第2の部分と、前記第1及び第2の流路体の接続部を通って前記第1及び第2の部分とを連通させる連通部分とを有しており、前記加熱手段が、前記隙間内に配置されていることが好ましい。これによると、第1及び第2の流路同士の隙間内に加熱手段が配置されているので、隙間に沿って形成された第1の部分や第2の部分を効果的に加熱できる。
また、本発明においては、前記第2の流路体は、金属製の流路体であって、前記加熱手段が、前記第2の流路体の前記第1の流路体との対向面上に配設されていることが好ましい。これによると、加熱手段が熱伝導性のよい金属製の第2の流路体を加熱するので、加熱制御に基づく温度制御が効率的になされる。
また、本発明においては、前記第2の部分が、前記加熱手段に対向していると共に、前記第2の流路体に沿った一方向に延びており、前記供給排出流路が、前記一方向に関して前記第2の流路体の一端付近から他端付近まで延び、前記一端付近において前記第2の部分と連通した第3の部分を有していることが好ましい。これによると、第2の流路体の一端付近から他端付近まで延びる第3の部分が形成されているので、第3の部分に液体を流通させることによって記録ヘッドの温度むらが解消されやすい。
また、本発明においては、前記液体供給流路内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータと、前記アクチュエータに駆動信号を供給する電子部品とをさらに備えており、前記電子部品が前記加熱手段として機能することが好ましい。これによると、アクチュエータに駆動信号を供給する電子部品を加熱手段としても利用できるので、部品点数を抑制できる。
また、本発明においては、前記制御手段が、前記アクチュエータを前記吐出口から液体が吐出しないように駆動する駆動信号を前記電子部品から前記アクチュエータへ供給させることにより前記記録ヘッドを加熱させることが好ましい。これによると、吐出口から液体が吐出しない程度に電子部品を作動させるので、吐出口から無駄に液体を吐出させることなく記録ヘッドを加熱することができる。
また、本発明においては、前記液体流形成手段が、液体を貯留する液体タンクと前記液体タンクから前記供給口へと液体を流入させるポンプとを有しており、前記吐出口に形成されたメニスカスが破壊されないように前記ポンプを駆動することが好ましい。これによると、メニスカスが破壊されない程度にポンプを駆動することにより、吐出口からの吐出特性に悪影響を与えることなく液体タンクから供給口へと液体を供給することができる。
本発明の記録ヘッドによると、液体流形成手段が供給排出流路へと外部から液体を供給しつつ供給排出流路内に液体の流れを形成することで、温まった供給排出流路を冷却させつつ流路内の温度むらを解消できる。また、加熱手段により、供給排出流路内の液体を液体供給流路との連通位置の上流で加熱することができる。そして、制御手段が2つの温度センサの検出温度の差に基づいて液体流形成手段及び加熱手段を制御することで、記録ヘッド内の液体の温度むらを適切に解消させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの内部構成を示す縦断面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は直方体形状の筐体101aを有している。筐体101a内には、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド1(以下、ヘッド1とする)、及び、搬送機構16が配置されている。また、筐体101aの天板内面には、ヘッド1や搬送機構16等の動作を制御する制御部100が取り付けられている。搬送機構16の下方には、筐体101aに対して着脱可能な給紙ユニット101bが配置されている。給紙ユニット101bの下方には、筐体101aに対して着脱可能なインクタンクユニット101cが配置されている。
インクジェットプリンタ101の内部には、図1に示す太矢印に沿って用紙搬送経路が形成されており、用紙Pが給紙ユニット101bから排紙部15に向けて搬送される。
給紙ユニット101bは、給紙トレイ11と、給紙ローラ12とを有している。給紙トレイ11は、上方に向かって開口した箱形状を有しており、複数枚の用紙Pが積層された状態で収納される。給紙ローラ12は、給紙トレイ11の最も上方にある用紙Pを送り出す。
送り出された用紙Pは、ガイド13a、13bによりガイドされ且つ送りローラ対14によって挟持されつつ搬送機構16へと送られる。
搬送機構16は、2つのベルトローラ6、7と、搬送ベルト8と、テンションローラ10と、プラテン18とを有している。搬送ベルト8は、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスのベルトである。テンションローラ10は、搬送ベルト8の下側ループにおいて、その内周面に接触しつつ下方に付勢されており、搬送ベルト8にテンションを付加している。プラテン18は、搬送ベルト8によって囲まれた領域内に配置され、ヘッド1と対向する位置において、搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、その軸に搬送モータ19から駆動力が与えられることで、図1中時計回りに回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行することによって、図1中時計回りに回転する。なお、搬送モータ19の駆動力は、複数のギアを介してベルトローラ7に伝達される。
搬送ベルト8の外周面8aは、シリコーン処理が施されることによって粘着性を有している。ベルトローラ6と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙ユニット101bから送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付ける。外周面8aに押さえ付けられた用紙Pは、その粘着力によって外周面8a上に保持されながら用紙搬送方向(図1中右方であって副走査方向)へと搬送される。
ベルトローラ7と対向する位置には、剥離プレート5が設けられている。剥離プレート5は、用紙Pを外周面8aから剥離する。剥離された用紙Pは、ガイド29a、29bによりガイドされ、且つ二組の送りローラ対28によって挟持されつつ搬送される。そして用紙Pは、筐体101aの上部に形成された排出口22から、筐体101a(天板)の上面に設けられた排紙凹部(排紙部)15へと排出される。
4つのヘッド1は、互いに異なる色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)を吐出する。これら4つのヘッド1は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有している。また、4つのヘッド1は、用紙Pの搬送方向Aに沿って並べて固定されている。つまり、このプリンタ101はライン式のプリンタであり、搬送方向Aと主走査方向とは互いに直交する関係にある。
ヘッド1の底面は、インクを吐出する複数の吐出口108(図5参照)が形成された吐出面2aとなっている。搬送される用紙Pが4つのヘッド1のすぐ下方を通過する際に、用紙Pの上面に向けて吐出口108から各色のインクが順に吐出される。これにより、用紙Pの上面、すなわち、印刷面に所望のカラー画像が形成される。
各ヘッド1は、インクタンクユニット101c内のインクタンク17と接続されている。4つのインクタンク17には互いに異なる色のインクが貯留されている。各インクタンク17からは、チューブを介してヘッド1にインクが供給される。
図2は、ヘッド1の縦断面図を含むヘッド1の周辺構成の概略図である。ヘッド1は、主走査方向に長尺な直方体の概略形状を有している。ヘッド1は、インクを吐出する複数の吐出口108が形成されたヘッド本体33と、ヘッド本体33にインクを供給するリザーバユニット30とを有している。リザーバユニット30はヘッド本体33上に積層され、リザーバユニット30の上面にはインク供給口51及びインク排出口52が形成されている。
ヘッド1には、ヘッド1へとインクを供給すると共に、ヘッド1の内外でインクを循環させるインク循環機構(液体流形成手段)が接続されている。ヘッド1において、他の部分と比べてある部分が集中して駆動された結果、ヘッド1が局所的に高温になることがある。このような局所的な高温によってヘッド1内のインクに温度むらが生じると、インクの粘度にむらが生じ、ヘッド1からインクを吐出させる際に吐出特性にむらが生じるおそれがある。インク循環機構によってヘッド1の内外でインクを循環させるのは、ヘッド1内に形成されたインク流路を介してインク流を発生させることで、ヘッド1の温度むらを解消しやすくするためである。
本実施形態のインク循環機構は、インクタンク17からインクを吸引し、ヘッド1にインクを供給するポンプ25と、インクから空気を分離するサブタンク(気液分離部)26とを含んでいる。さらに、インク循環機構は、ポンプ25とインク供給口51とを接続するインクチューブ27a、インク排出口52とサブタンク26の流入口とを接続するインクチューブ27b、サブタンク26の流出口とポンプ25を接続するインクチューブ27cを含んでいる。インクチューブ27cには、開閉弁24aが介挿されており、循環を開始したり停止したりできる。また、サブタンク26の上部には、開閉弁24bが介挿された排気チューブ27dが接続されており、サブタンク26内の空気を大気に放出可能となっている。インクタンク17とポンプ25の間にも開閉弁24cが介在している。ポンプ25、開閉弁24a〜24cは制御部100によって制御される。
リザーバユニット30は、樹脂で一体成型されたフィルタユニット41と、複数枚の金属プレート42〜45が積層された積層体40とを有している。フィルタユニット41と積層体40とは、主走査方向に沿って形成された隙間1a及び1bを挟んで対向している。フィルタユニット41内には、インク流路61〜67が形成されており、積層体40内には、貫通孔42a、43a等からなるインク流路が形成されている。フィルタユニット41の下部には積層体40に向かって突出する積層体40との接続部41aが形成されており、接続部41aを介してフィルタユニット41側のインク流路と積層体40側のインク流路とが互いに接続されている。本実施の形態では、接続部41aは、フィルタユニット41の主走査方向に関してほぼ中央部に設けられている。隙間1aと隙間1bとは、この接続部41aを挟んで主走査方向の両側に配置され、互いにほぼ同じ長さを持っている。
フィルタユニット41の構成について説明する。インク流路61は、上端でインク供給口51と連通している。インクチューブ27aからインクが供給されるとインク供給口51を介してインク流路61へとインクが流れ込む。インク流路61は、フィルタユニット41の一端部付近(図2中の左端部付近)においてほぼ鉛直下方に延びており、その下端においてインク流路62の一端に連通している。インク流路62は、インク流路61との連通位置から、隙間1aに沿って接続部41a付近まで延びている。インク流路62は、フィルタユニット41の下面に開口しており、その開口は、樹脂製の薄膜であるダンパフィルム54によって封止されている。ダンパフィルム54は、インクの振動に応じて変位することでインクの振動を吸収し減衰させる。
インク流路63は、インク流路62より上方においてインク流路62に対向して配置されている。インク流路62及び63間には、インクを濾過するための複数の微小な貫通孔が多数形成されたフィルタ53が設けられている。インク流路62内のインクがフィルタ53を通過してインク流路63へと流入する際に、インクから異物が除去される。インク流路63は、主走査方向に沿って延びており、フィルタユニット41の上面に開口している。インク流路63の開口は樹脂製の薄膜であるダンパフィルム56によって封止されている。ダンパフィルム56は、インクの振動に対してダンパフィルム54と同様に機能する。インク流路63は、フィルタユニット41の中央付近においてインク流路64の上端と連通している。インク流路64は、インク流路63との連通位置からほぼ鉛直下方に向かって延び、接続部41aを通って積層体40側のインク流路の一部と連通している。
インク流路65は、接続部41a内にインク流路64とは別の流路として形成されており、インク流路64と異なる位置において積層体40側のインク流路の他端と連通している。インク流路65は、接続部41a内を上方に向かって延びており、接続部41aの基部付近においてインク流路66と連通している。インク流路66は、主走査方向に沿ってインク排出口52の下方まで延びている。インク流路66は、フィルタユニット41の下面に開口しており、その開口は、樹脂製の薄膜であるダンパフィルム55によって封止されている。ダンパフィルム55は、インクの振動に対してダンパフィルム54と同様に機能する。インク流路66はインク排出口52の下方においてインク流路67と連通している。インク流路67は、インク流路66からインク排出口52までほぼ鉛直上方に延びており、インク排出口52と連通している。
次に、積層体40の構成について説明する。積層体40は、孔や凹部がそれぞれ形成された金属プレート42〜45を有しており、金属プレート42〜45は、孔や凹部が連通し合ってインク流路を形成するように積層されている。
金属プレート42には、フィルタユニット41側のインク流路64及び65と連通する貫通孔42a及び42bが形成されている。貫通孔42a及び42bは、平面視でインク流路64及び65と重なる位置において、ほぼ積層体の積層方向にプレート42を貫通している。
プレート43には、主走査方向に関して長尺な貫通孔43a及び43bが形成されている。貫通孔43aは、貫通孔42aとプレート43の中央付近において連通しており、そこから主走査方向に沿ってプレート43の図2中左端付近まで延びている。貫通孔43bは、貫通孔42bとプレート43の中央付近において連通しており、そこから主走査方向に沿って、貫通孔42aとは逆方向に、プレート43の図2中右端付近まで延びている。
プレート44には、貫通孔43aの左端と連通する貫通孔44b、及び、貫通孔43bの右端と連通する貫通孔44cが形成されている。また、プレート44には、その下面に開口する凹部44aが形成されている。凹部44aは、主走査方向に沿って貫通孔44bから貫通孔44cまで延びている。凹部44aは、プレート45により開口が塞がれて、貫通孔44bと貫通孔44cとを連通する流路を構成する。プレート45には、凹部44aと連通する複数の貫通孔45aが形成されている。貫通孔45aは、主走査方向に関して互いに間隔を空けて配列されている。貫通孔45aは、後述のヘッド本体33内のインク流路に連通している。
このように積層体40のプレート42〜45には複数の貫通孔や凹部が形成されており、これらが互いに連通することにより、貫通孔42aから貫通孔43a、44b、凹部44a、貫通孔44c及び43bを経て貫通孔42bに至るインク流路が形成されている。そして、リザーバユニット30全体では、積層体40側のインク流路とフィルタユニット41側のインク流路とが連通することにより、インク供給口51からインク流路61〜64、積層体40側のインク流路、及び、インク流路65〜67を経てインク排出口52に至る供給排出流路が形成されている。さらに、供給排出流路からは貫通孔45aからなる複数の分岐流路が分岐しており、これらの分岐流路がヘッド本体33へと向かっている。
フィルタユニット41と積層体40の間の隙間1a及び1bには、後述のアクチュエータユニット21に駆動信号を供給する電子部品であるドライバIC73a及び73bが設けられている。ドライバIC73a及び73bの動作は制御部100によって制御される。
ドライバIC73a、73bは、積層体40の上面に固定されている。ドライバIC73aは、フィルタユニット41の接続部41aに関して、図2中左側に4つ固定され、ドライバIC73bは、図2中右側に4つ固定され、いずれも主走査方向に沿って配列されている。ドライバIC73aは、フィルタユニット41側のインク流路62と対向していると共に、積層体40側の貫通孔43aに対向している。また、ドライバIC73bは、フィルタユニット側のインク流路66と対向していると共に、積層体40側の貫通孔43bに対向している。
これにより、ドライバIC73aはリザーバユニット30内に形成されたインク流路において図2の領域Aの近傍に配置され、ドライバIC73bは図2の領域Bの近傍に配置されていることとなる。領域Aは、リザーバユニット30内の供給排出流路において最も上流側の貫通孔45aとの連通位置とインク供給口51との間の位置(第1、第3の位置)からなる領域であり、貫通孔43aに含まれる領域に相当する。また、領域Bは、リザーバユニット30内の供給排出流路において最も下流側の貫通孔45aとの連通位置とインク排出口52との間の位置(第2の位置)からなる領域であり、貫通孔43bに含まれる領域に相当する。
ドライバIC73a及び73bが上記のように配置されていることにより、ドライバIC73a及び73bが作動した際に、ドライバIC73a及び73bから生じる熱が、熱伝導性のよい金属製のプレート42を通じて領域Aや領域B内のインクに到達する。したがって、ドライバIC73a及び73bは、アクチュエータユニット21に駆動信号を供給するのみならず、インク流路内のインクを加熱する加熱手段としても機能する。つまり、ヘッド1内のインクが局所的に低温になった場合に、ドライバIC73a及び73bからの熱を利用してインクを加熱することで、インクの温度むらを解消させることができる。
本実施形態においては、ドライバIC73aや73bがフィルタユニット41側に形成されたインク流路にも近いため、フィルタユニット41内のインクにもドライバIC73a及び73bからの熱が伝わりやすい。例えば、フィルタユニット41(第1の流路体)側には供給排出流路の一部として、隙間1aに沿ってインク流路62(第1の部分)が形成されている。インク流路62は、インク流路64及び貫通孔42a(連通流路)を通じて、同じく隙間1aに沿って積層体40(第2の流路体)側に形成された貫通孔43a(第2の部分)と連通している。そして、ドライバIC73aは隙間1a内に配置されているので、隙間1aに沿って形成されたこれらのインク流路内のインク全体を効率よく加熱することができる。
また、積層体40の上面には、ヘッド1の温度を検出する温度センサ71及び72が固定されている。温度センサ71は領域Aの近傍に配置されており、ヘッド1の領域A周辺の温度を検出する。一方、温度センサ72は領域Bの近傍に配置されており、ヘッド1の領域B周辺の温度を検出する。ここでは、図2に示すように、主走査方向に関して、温度センサ71は領域Aの左側端部に対向し、温度センサBは領域Bの右側端部に対向して配置されている。これにより、ヘッド1において、領域Aの下流側近傍と領域Bの上流側近傍との温度差を検出することができる。温度センサ71及び72の検出結果は制御部100へと入力される。
なお、本実施の形態では、上述のように、温度センサ71、72を、主走査方向に関して積層体40のほぼ両端部に配置したが、これに限るものではなく、比較的高温になりやすいことから、ドライバIC73aの配置の中央部に配置してよい。もちろん、ドライバIC73aを接続部41aに近接して配置してもよい。ドライバIC73bの配置位置に関しても、同様のことが言える。
次に、インク循環機構の動作について説明する。ヘッド1へとインクを循環させながら供給する際には、制御部100は、開閉弁24aを開いた状態にし、開閉弁24bを開いた状態にすると共に、開閉弁24cも開けた状態にして、ポンプ25を駆動する。これによって、インクタンク17からのインクがインクチューブ27a及びインク供給口51を通じてヘッド1に供給されると共に、インク排出口52及びインクチューブ27bを通じてヘッド1からのインクがサブタンク26に流れ込む。サブタンク26内では、空気がインクから分離して上方に移動し、排気チューブ27dを介して大気に放出される。
この間、ヘッド1内では、図2の一点鎖線に示すように、インク供給口51から流入したインクが、フィルタユニット41及び積層体40内に形成された供給排出流路を経てインク排出口52に向かって流れる。所定の期間、この状態を持続すると、リザーバユニット30内の供給排出流路がインクタンク17からの新たなインクで充填される。このとき、貫通孔45aを通じてヘッド本体33へのインクの流れ込みが生じない程度にポンプ25を駆動することが好ましい。これにより、ヘッド本体33側の吐出口108に形成されるメニスカスを破壊することが抑制される。
なお、ヘッド1へとインクを初めて導入する際には、開閉弁24を閉じた状態にし、開閉弁24b、24cを開いた状態にしてポンプ25を駆動することで、供給排出流路内にインクを充填させる。その後、開閉弁24aを開いた状態にし、開閉弁24bを閉じた状態にして、制御部100によってポンプ25を強めに駆動することで、貫通孔45aを介して、インクをヘッド本体33へと流れ込ませる。これによって、ヘッド1内は、インクタンク17からのインクで満たされることになる。
次に、ヘッド1の内外でインクを循環させるインク循環流の形成について説明する。インク循環流を形成する際には、制御部100は、開閉弁24aを開いた状態にし、開閉弁24bを閉じた状態にすると共に、開閉弁24cを閉じた状態にして、ポンプ25を駆動する。これにより、サブタンク26からのインクがインクチューブ27a及びインク供給口51を通じてヘッド1に供給される。そして、ヘッド1に流れ込んだインクは、リザーバユニット30内の供給排出流路を経て、インク排出口52及びインクチューブ27bを通じてサブタンク26に流れ込む。サブタンク26内のインクは、インクチューブ27c、ポンプ25及びインクチューブ27aを経て、再びヘッド1へと流れ込む。
以下、ヘッド本体33について説明する。図3はヘッド本体33の平面図である。図4は、図3において隣り合う2つのアクチュエータユニット21に跨る部分の拡大図である。図5は、図4に示すV−V線に沿った流路ユニット9の部分断面図である。また、図6(a)及び図6(b)は、図5中に一点鎖線で示した領域の拡大断面図及び個別電極の平面図である。なお、図4において、図面を分かりやすくするために、破線で描くべきアパーチャ112を実線で描いている。
ヘッド本体33は、流路ユニット9及び8つのアクチュエータユニット21を含んでいる。アクチュエータユニット21は概略的に台形の平面形状を有しており、流路ユニット9の上面に固定されている。8つのアクチュエータユニット21は、主走査方向に平行な二本の仮想直線に台形の上底が沿うように配列されており、それぞれの仮想直線上に4つずつ、台形の斜辺が互いに平行に近接するように、主走査方向に互い違いに配置されている。これにより、隣り合う2つのアクチュエータユニット21の台形の斜辺部分同士が、主走査方向及び副走査方向のそれぞれに関してオーバーラップしている。
各アクチュエータユニット21は、圧力室110(図4参照)内のインクに吐出エネルギーを付与する複数の圧電アクチュエータを含んでいる。各アクチュエータユニット21の上面には、平型の柔軟基板の一端部が接合されている。この柔軟基板には、ドライバIC73a及び73bのいずれかが実装されている。アクチュエータユニット21とドライバIC73a及び73bとは、互いに主走査方向に関する配列順どおりに一対一に接続されている。つまり、nを1〜8のいずれかの整数とするとき、主走査方向に関してn番目に配置されたアクチュエータユニット21は、主走査方向に関してn番目に配置されたドライバIC73a又は73bに接続されている。
流路ユニット9の上面には、リザーバユニット30側の貫通孔45aにそれぞれ対応して、各貫通孔45aと対向する位置にインク供給口105bが形成されている。流路ユニット9の内部には、インク供給口105bを一端とする複数のマニホールド流路105、及び、マニホールド流路105から分岐した共通液体流路である複数の副マニホールド流路105aが形成されている。マニホールド流路105は、平面視において、インク供給口105bからアクチュエータユニット21の台形の各斜辺に沿って延び、そこから複数の副マニホールド流路105aに分岐している。各副マニホールド流路105aは、アクチュエータユニット21に対向する領域を主走査方向に沿って延び、台形の反対側の斜辺において別のマニホールド流路105に合流している。
図4に示すように、流路ユニット9の上面には、平面形状がほぼ菱形の複数の圧力室110がマトリクス状に規則的に配列されている。アクチュエータユニット21は、流路ユニット9に形成された複数の圧力室110に対向して設けられた複数の個別電極135(図6(a)参照)を含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有している。アクチュエータユニット21において、個別電極135とこれに対応する圧力室110とで挟まれた部分が、1つの圧電アクチュエータである。
流路ユニット9は、図5に示すように、上から順に、キャビティプレート122、ベースプレート123、アパーチャプレート124、サプライプレート125、3枚のマニホールドプレート126、127、128、カバープレート129、及び、ノズルプレート130、という9枚の金属プレートから構成されている。これら9枚のプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形平面形状を有している。
これら9枚のプレート122〜130が互いに位置合わせして積層されることによって、流路ユニット9内には、副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を介して吐出口108に至る複数の個別インク流路132が形成されている。リザーバユニット30の貫通孔45aからインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105から副マニホールド流路105aに入り込む。副マニホールド流路105a内のインクは、個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介してノズルの吐出口108に至る。本実施形態ではこのように、リザーバユニット30側の貫通孔45aと、ヘッド本体33側のマニホールド流路105、副マニホールド流路105a及び個別インク流路132とから、供給排出流路からのインクを吐出口108へと供給する液体供給流路が構成されている。
以下、アクチュエータユニット21についてより詳細に説明する。図6(a)に示すように、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電層141〜143を含んでいる。最上層の圧電層141上における圧力室110に対向する領域には、個別電極135が形成されている。最上層の圧電層141とその下側の圧電層142との間にはその全面に共通電極134が介在している。個別電極135は、図6(b)に示すように、圧力室110と相似な略菱形の平面形状を有する。個別電極135における鋭角部の一方は圧力室110外にまで延出され、その先端には個別電極135と電気的に接続された円形のランド136が設けられている。なお、圧電層141の上面には、個別電極用のランド136のほかに、共通電極用のランドも形成されている。共通電極用のランドは、圧電層141に形成されたスルーホール内の導電体を介して共通電極と接続されている。
共通電極134には、上述の柔軟基板によって、基準電位であるグランド電位が付与されている。一方、個別電極135は、各ランド136及び柔軟基板の内部配線を介して、ドライバIC73a又は73bに設けられた端子と電気的に接続されている。各個別電極135には、ドライバIC73a又は73bから、それぞれ独立に、アクチュエータユニット21を駆動する駆動信号が供給される。したがって、アクチュエータユニット21において、個別電極135と圧力室110とで挟まれた部分が、それぞれ独立した個別のアクチュエータとして働くことになる。つまり、アクチュエータユニット21には、圧力室110と同数のエネルギー付与部材である複数の圧電アクチュエータが構築されていることになる。
ノズルからインク滴を吐出させるためのアクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電層141はその厚み方向に分極されており、個別電極135を共通電極134と異なる電位にして圧電層141に対してその分極方向に電界を印加すると、圧電層141における電界印加部分が圧電効果により歪む活性部として働く。この活性部は、電界と分極の方向とが同じときには、厚み方向に伸長し面方向に収縮する。このときの伸長及び収縮に伴う変位量は、厚み方向より面方向の方が大きい。アクチュエータユニット21においては、圧力室110から最も離れた圧電層141が活性部を含む層であり、圧力室110に近い下側2枚の圧電層142、143が非活性層である。図6(a)に示すように、圧電層143が圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されているため、圧電層141における電界印加部分とその下方の圧電層142、143との間で平面方向への歪みに差が生じると、圧電層141〜143全体が圧力室110に向かって凸になるようにユニモルフ変形する。これにより圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、圧力室110内に圧力波が発生する。そして、発生した圧力波が圧力室110からノズルの吐出口108まで伝播することによって吐出口108からインク滴が吐出される。
以下、制御部100による各部の制御についてより詳細に説明する。図7は、本実施形態の制御系の構成を示すブロック図である。用紙Pにカラー画像を形成する際、制御部100は、ドライバIC73a、73bに印刷指令を出力する。ドライバIC73a、73bは、制御部100からの指令に基づいて、アクチュエータユニット21へと駆動信号を出力する。
本実施形態のドライバIC73a、73bは、アクチュエータユニット21を駆動して吐出口108からインクを吐出させる吐出駆動信号と、吐出口108からインクを吐出させない程度にアクチュエータユニット21を駆動する不吐出駆動信号とを選択的にアクチュエータユニット21に供給するように構成されている。ドライバIC73a、73bは、制御部100から印刷指令が入力された場合には、印刷指令に応じた吐出駆動信号をアクチュエータユニット21に供給する。これにより、各吐出口108からインクが吐出され、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。
なお、不吐出駆動信号は、吐出エネルギーよりも十分に小さいエネルギーを圧力室110内のインクに付与したり、個別インク流路132内に発生した圧力波を打ち消すようなタイミングで圧力をインクに付与したりすることで、吐出口108からインクが吐出されない程度にアクチュエータユニット21を駆動するように調整されている。
制御部100は、温度センサ71及び73からの検出結果に基づいて、ヘッド1内のインクの温度むらを解消するようにドライバIC73a及び73bを駆動する。例えば、温度センサ71の検出温度が温度センサ72の検出温度より低い場合、ヘッド1において図2の領域A周辺の温度が領域B周辺の温度より低くなっていることになる。このような場合には、制御部100は、領域A側の温度を上げるため、ドライバIC73aに加熱指令を入力する。
ここで、ドライバIC73a及び73bは、制御部100から加熱指令が入力された場合には、アクチュエータユニット21に不吐出駆動信号を供給する。このとき、ドライバIC73a及び73bは、不吐出駆動信号を供給する動作により発熱する。これによって、ドライバIC73aが動作すれば領域A周辺の温度が上昇し、ドライバIC73bが動作すれば領域B周辺の温度が上昇することになる。
なお、本実施形態においては、上記のとおり、nを1〜8のいずれかの整数とするとき、主走査方向に関してn番目に配置されたアクチュエータユニット21は、主走査方向に関してn番目に配置されたドライバIC73a又は73bに接続されている。したがって、ドライバIC73a及び73bからアクチュエータユニット21に不吐出駆動信号を供給させると、主走査方向に関してそのドライバICに対応する位置に配置されたアクチュエータユニット21からも熱が発生する。したがって、ドライバIC73a及び73bのみならず、アクチュエータユニット21も利用してヘッド1の所望の箇所を加熱することができる。
また、制御部100は、ヘッド1の温度むらを解消するため、温度センサ71及び73からの検出結果に基づいて、ヘッド1の内外でインク循環流を発生させるように、ポンプ25及び開閉弁24a〜24cを制御する。例えば、ヘッド1内が局所的に高温の状態にあるときには、インク循環流を発生させると、サブタンク26からのインクがインク供給口51を通じてヘッド1内の供給排出流路に流入する。サブタンク26内のインクはヘッド1の外部に一旦排出されることでヘッド1内のインクより低い温度になっているため、ヘッド1内の局所的に高温の部分がサブタンク26からのインクの流入によって冷却される。これにより、ヘッド1の温度むらを解消することができる。
本実施形態において、制御部100は、ドライバIC73a及び73bを駆動してヘッド1を加熱させることと、ヘッド1の内外でインク循環流を形成することとを適切に組み合わせることにより、ヘッド1の温度むらを効率的に解消するように動作する。図8は、このような制御部100による制御の具体例を示すフローチャートである。
まず、用紙Pの1枚分の印刷ジョブが実行されると(ステップS1)、制御部100は、温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃以下であるか否かを判定する(ステップS2)。つまり、領域A周辺の温度と領域B周辺の温度との差が5℃以内か否かを判定する。ここで、5℃とは、ヘッド1において温度むらが発生したとしても吐出特性に影響を与えるほどではないなどの、許容できる温度差を示している。この温度差は、インクの性状の違い(例えば、温度・粘性特性の違い)に依存するもので、5℃以外の値に設定されていてもよい。制御部100は、温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃以下であると判定すると(ステップS2、Yes)、ステップS7の処理を実行する。
温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃を超えていると判定すると(ステップS2、No)、制御部100は、温度センサ71による検出温度が温度センサ72による検出温度より高いか否かを判定する(ステップS3)。つまり、領域A周辺の温度が領域B周辺の温度より高いか否かを判定する。温度センサ71による検出温度が温度センサ72による検出温度より高い(ステップS3、Yes)と判定すると、制御部100は、ポンプ25及び開閉弁24a〜24cを制御してインク循環流の形成を開始する(ステップS4)。このとき、インク循環流によって、上流側(例えば、領域A周辺)の熱が下流側(例えば、領域B周辺)に運ばれることになる。つまり、上流側が冷却され、下流側が加熱されることになる。そして、制御部100は、温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃を超えている間、インク循環流を継続し(ステップS5、No)、温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃以下となった場合(ステップS5、Yes)に、ポンプ25の作動を停止してインク循環流を停止させる(ステップS6)。そして、ステップS7の処理を実行する。
一方、ステップS3において、温度センサ71による検出温度が温度センサ72による検出温度以下であると判定すると(ステップS3、No)、制御部100は、温度センサ72による検出温度、つまり領域B周辺の温度が30℃以上であるか否かを判定する(ステップS8)。制御部100は、温度センサ72による検出温度が30℃未満であると判定すると(ステップS8、No)、ステップS12の処理を実行する。ここで、30℃とは、例えばヘッド1の温度がこれを上回るとインクの吐出特性が悪くなるような温度などの、ヘッド1を適切に駆動するための温度範囲の上限値を示している。この温度が30℃以外に設定されていてもよい。
一方、温度センサ72による検出温度が30℃以上であると判定すると(ステップS8、Yes)、制御部100は、ポンプ25及び開閉弁24a〜24cを制御してインク循環流の形成を開始する(ステップS9)。そして、制御部100は、温度センサ72による検出温度が所定値を超えている間、インク循環流を継続し(ステップS10、No)、温度センサ72による検出温度が所定値に達すると、ポンプ25の作動を停止してインク循環流を停止させる(ステップS11)。このとき、インク循環流によって、下流側の領域B周辺の熱がヘッド1の外部に排出されるとともに、ヘッド1全体が冷却されることになる。なお、所定値とは、30℃未満の温度であって、例えばインクの吐出特性が最適になる温度などの、ヘッド1を適切に駆動できる範囲内の温度を示している。
ステップS12において、制御部100は、温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃以下であるか否かを判定し、5℃を超えていると判定すると(ステップS12、No)、ドライバIC73aに加熱指令を出力する(ステップS14)。つまり、領域A近傍に配置されたドライバIC73aからアクチュエータユニット21に不吐出駆動信号を供給させることで、ヘッド1において領域Aの周辺をドライバIC73aに加熱させる。制御部100は、温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃を超えている間、ドライバIC73aに加熱指令を出力し続ける(ステップS14→ステップS12、No→ステップS14)。温度センサ71による検出温度と温度センサ72による検出温度との温度差の絶対値が5℃以下になったと判定すると(ステップS12、Yes)、制御部100は、ドライバIC73aの駆動を停止し(ステップS13)、ステップS7の処理を実行する。
ステップS7において、制御部100は、さらに次の用紙Pを印刷するジョブが残っているかを判定する。次の用紙Pを印刷するジョブが残っていると判定すると(ステップS7、Yes)、制御部100は、ステップS1からの処理を実行する。一方、制御部100は、次の用紙Pを印刷するジョブが残っていないと判定すると(ステップS7、No)、一連の処理を終了する。
このような制御によって、ヘッド1に生じた温度むらは、以下のように適切に解消される。図9(a)及び図9(b)は、図8のフローチャートに示す制御を適用した場合の一例を概略的に示したグラフである。図9(a)及び図9(b)のグラフは、それぞれ横軸が時間を表し、縦軸が温度センサ71及び72の検出温度を表している。領域Aと記した方が温度センサ71の検出温度であり、領域Bと記した方が温度センサ72の検出温度である。
図9(a)において、時刻T1は、1枚分の用紙Pの印刷処理(図8のステップS1)を終了した時刻を表している。領域A及びBの温度はいずれも、用紙Pの印刷処理により上昇している。そして、時刻T1において、領域A付近の温度t1が領域B付近の温度t2より高くなっている。ここで、t1とt2との差が5℃を超えているとする。この場合、制御部100は、インク循環流の形成を開始する(ステップS2、No→ステップS3、Yes→ステップS4)。
これにより、ヘッド1内の供給排出流路において、領域Aの付近にはサブタンク26からのインクが流入するため、領域A付近の温度は時刻T1以降、図9(a)のグラフに示すように、t1より低下していく。一方、ヘッド1内の供給排出流路において、領域Bの付近には領域A側からの高い温度のインクが流入するため、領域B付近の温度は時刻T1以降、図9(a)のグラフに示すように、t2より上昇していく。これにより、領域A付近の温度と領域B付近の温度とは互いに同じ値に近づいていく。
そして、時刻T2において、領域A付近の温度と領域B付近の温度との差が5℃以内になると、制御部100は、インク循環流を停止させる(ステップS5、Yes→ステップS6)。このようにして、領域A付近と領域B付近との間で温度差が抑制され、温度むらが解消される。
これに対して、図9(b)のグラフは、1枚分の用紙Pの印刷処理(図8のステップS1)を終了した時刻T3において、領域A付近の温度t3が領域B付近の温度t4より低く、その差が5℃を超えている場合を示している。また、t4は30℃を超えているとする。この場合、制御部100は、インク循環流の形成を開始する(ステップS2、No→ステップS3、No→ステップS8、Yes→S9)。
これにより、ヘッド1内の供給排出流路において、領域Aの付近にはサブタンク26からのインクが流入するため、領域A付近の温度は時刻T3以降、図9(b)のグラフに示すように、t3より低下していく。一方、ヘッド1内の供給排出流路において、領域Bの付近には領域A側からの低い温度のインクが流入するため、領域B付近の温度も時刻T3以降、図9(b)のグラフに示すように、t4より低下していく。このように、領域A周辺も領域B周辺も、ともに温度が低下していく。
そして、時刻T4において領域Bの温度が所定値に達すると、制御部100は、インク循環流を停止させる(ステップS10、Yes→ステップS11)。そして、時刻T4において領域A付近の温度と領域B付近の温度との差が5℃を超えている場合には、制御部100は、ドライバIC73aに加熱指令を出力し、領域A付近の温度と領域B付近の温度との差が5℃を超えている間、この状態を継続する(ステップS12、No→ステップS14→ステップS12)。これにより、領域B付近の温度はほぼ変化しないのに対して、領域A付近の温度は上昇していく。
そして、時刻T5において、領域A周辺の温度と領域B周辺の温度との差が5℃以内になると、制御部100は、ドライバIC73aの駆動を停止する(ステップS12、Yes→ステップS13)。このようにして、領域A周辺と領域B周辺との間で温度差が抑制され、温度むらが解消されると共に、いずれの温度も所定値付近に調整される。
以上説明した本実施形態によると、インク循環機構のポンプ25を駆動することで、インク供給口51を通じて供給排出流路へとサブタンク26からのインクを供給しつつ、インク排出口52を通じてサブタンク26へと供給排出流路のインクを戻す。これにより、局所的に高温になった部分を冷却してヘッド1の温度むらを解消できる。また、ドライバIC73aやドライバIC73bを駆動することによりドライバIC73a、73bの周辺を加熱するので、局所的に低温になった部分を加熱して、ヘッド1の温度むらを解消できる。
また、領域A付近の検出温度が領域B付近の検出温度より高い場合には、制御部100がインク循環流を形成することで、領域A側の温度を下げると共に領域B側の温度を上げる。これにより、ヘッド1において領域A付近と領域B付近との温度差を速やかに所定の範囲内にすることができる。
一方、領域A付近の検出温度が領域B付近の検出温度以下の場合には、制御部100がインク循環流を形成することで、領域A側及びB側の温度を共に下げた後に、ドライバIC73aを駆動して領域A側の温度を領域B側の温度に近づける。したがって、この場合にも、ヘッド1において領域A付近と領域B付近との温度差を速やかに所定の範囲内にすることができる。
このように、供給排出流路において上流側に位置する領域Aは、外部からインクが流入するため、熱が奪われやすく冷却されやすい。本実施形態は、ドライバIC73aが領域A付近に配置されているため、これを加熱手段として利用することで、適切に温度むらを解消できる構成になっている。
また、本実施形態は、供給排出流路において領域Aと領域Bの間から複数の貫通孔45aが分岐している。このような構成の場合、供給排出流路内のインクに温度むらが生じると、貫通孔45aからヘッド本体33へと供給されるインクに貫通孔45a間で温度むらが生じてしまうおそれがある。したがって、このような構成に温度むらを適切に解消できる本発明が適用されていることにより、貫通孔45a間の温度むらを適切に解消し、吐出口108からのインクの吐出特性にむらが生じるのを効果的に抑制できる。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態においては、アクチュエータユニット21を駆動するドライバIC73a等をヘッド1を加熱する加熱手段として利用している。しかし、ドライバIC73aや73bとは別にヒータなどを積層体40の上面に固定し、加熱手段として利用してもよい。この場合には、ドライバIC73a等を積層体40の上面に配置する必要はない。
また、上述の実施形態では、ドライバIC73aを加熱手段として用いることでヘッド1において供給排出流路の上流に相当する領域A付近を加熱している。しかし、供給排出流路の下流に相当する領域B付近が局所的に低温の場合には、ドライバIC73bを加熱手段として利用してもよい。
また、上述の実施形態では、ドライバIC73a等を加熱手段として駆動する際、アクチュエータユニット21へと不吐出駆動信号を供給させている。しかし、このように何らかの駆動信号をアクチュエータユニット21に供給させずに、発熱を伴うようにドライバIC73aを駆動させてもよい。
また、上述の実施形態では、インク循環流が形成される際、インク供給口51にインクが流入すると共に、インクタンク17からヘッド1にインクが供給される際も、インク供給口51からインクが流入する。しかし、インク循環流が形成される際とインクタンク17からインクが供給される際とで、インクが流入する流入口が異なるようにインク循環機構が形成されていてもよい。例えば、インクタンク17がサブタンク26にポンプ25を介さずに直接接続されており、インク循環流が形成される際には上述の実施形態と同様であるが、インクタンク17からヘッド1にインクを供給する際には、インクタンク17からのインクがサブタンク26及びインク排出口52を通じてヘッド1へと流入するように構成されていてもよい。
また、上述の実施形態は、ポンプ25がインク供給口51へとインクを送り込むことでインク循環流を発生させるように構成されているが、ポンプ25がインク排出口52からインクを吸引することでインク循環流を発生させるように構成されていてもよい。
また、本実施例では、アクチュエータユニットとして圧電方式のアクチュエータを用いたが、静電方式のアクチュエータであっても、抵抗加熱方式のアクチュエータであっても良い。
また、本実施形態では、領域Aに比べて領域Bの方が高温の場合、インク循環流によってヘッド1全体を冷却してから、両領域A,B間の温度調節を行っていたが、インク循環流を流すに際して、ドライバIC73aに加熱指令を出して領域Aの加熱を開始してもよい。この加熱開始のタイミングとしては、インク循環流の形成と同時であってもよい。あるいは、時刻T3から時刻T4に至る間であって、領域Bの温度が所定値に達する前であってもよい。これによって、領域Aにおける過度の冷却を抑制することができる。さらには、時刻T4を境にして、ドライバIC73aに対する加熱指令の内容を変更してもよい。例えば、より短時間で両領域A,B間の温度バランスを達成するという観点から、時刻T4以後において、駆動周波数を時刻T4以前より高くする。
また、上述の実施形態は、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドに本発明を適用した一例であるが、本発明を適用可能な対象はこのようなインクジェットヘッドに限られない。例えば、導電ペーストを吐出して基板上に微細な配線パターンを形成したり、あるいは、有機発光体を基板に吐出して高精細ディスプレイを形成したり、さらには、光学樹脂を基板に吐出して光導波路等の微小電子デバイスを形成するための、液滴吐出ヘッドに適用することができる。
本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの内部構成を示す縦断面図である。 インクジェットヘッドの長手方向に沿った模式的な断面図と、ヘッドに接続されたインク循環機構とを示す模式図である。 インクジェットヘッドに含まれるヘッド本体の平面図である。 図3の部分拡大平面図である。 図4に示すV−V線に沿った断面図である。 アクチュエータユニットの拡大断面図及び個別電極の平面図である。 インクジェットプリンタの制御系の構成を示すブロック図である。 図1の制御部による制御の具体例を示すフローチャートである。 図8のフローチャートに示す制御を適用した場合のヘッドの温度変化の一例を概略的に示したグラフである。
符号の説明
1a、1b 隙間
42-45 金属プレート
71、72 温度センサ
1 インクジェットヘッド(ヘッド)
17 インクタンク
21 アクチュエータユニット
25 ポンプ
26 サブタンク
27e インクチューブ
30 リザーバユニット
33 ヘッド本体
40 積層体
41 フィルタユニット
41a 接続部
51 インク供給口
52 インク排出口
100 制御部
101 インクジェットプリンタ
108 吐出口

Claims (10)

  1. 液体の供給口及び排出口と、前記供給口から前記排出口まで延びる供給排出流路と、液体を吐出する吐出口と、前記供給排出流路及び吐出口に連通し前記供給排出流路からの液体を前記吐出口へと供給する液体供給流路とが形成された記録ヘッドと、
    前記供給口から前記供給排出流路内に液体を供給すると共に、前記排出口に向かう液体の流れを前記供給排出流路内に形成する液体流形成手段と、
    前記記録ヘッドの温度を検出する第1及び第2の温度センサと、
    前記記録ヘッドを加熱する加熱手段と、
    前記第1及び第2の温度センサによる第1及び第2の検出温度に基づいて、前記液体流形成手段及び加熱手段を制御する制御手段とを備えており、
    前記第1の温度センサが、前記供給排出流路に沿って前記液体供給流路との連通位置と前記供給口との間の第1の位置の近傍に配置されており、
    前記第2の温度センサが、前記供給排出流路に沿って前記連通位置と前記排出口との間の第2の位置の近傍に配置されており、
    前記加熱手段が、前記供給排出流路に沿って前記連通位置と前記供給口との間の第3の位置の近傍に配置されており、
    前記制御手段が、前記第1の検出温度と前記第2の検出温度との差が小さくなるように、前記加熱手段及び液体流形成手段を制御することを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段が、前記第1の検出温度が前記第2の検出温度より高い場合に、前記第1及び第2の検出温度同士の差が所定の範囲内になるまで、前記供給排出流路内を液体が流れ続けるように前記液体流形成手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御手段が、前記第2の検出温度が前記第1の検出温度より高い場合に、前記第2の検出温度が所定の温度になるまで前記供給排出流路内を液体が流れ続けるように前記液体流形成手段を制御した後に、前記第1及び第2の検出温度同士の差が所定の範囲内になるまで前記加熱手段に前記記録ヘッドを加熱させることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記液体供給流路が、前記供給排出流路から分岐した分岐流路を有しており、
    前記分岐流路が、前記第1及び第2の位置の間の複数の位置から分岐するように複数設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記記録ヘッドが、隙間を挟んで互いに対向して接続された第1及び第2の流路体を有しており、
    前記供給排出流路が、前記隙間に沿って前記第1の流路体内に形成された第1の部分と、前記隙間に沿って前記第2の流路体内に形成された第2の部分と、前記第1及び第2の流路体の接続部を通って前記第1及び第2の部分とを連通させる連通部分とを有しており、
    前記加熱手段が、前記隙間内に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記第2の流路体は、金属製の流路体であって、
    前記加熱手段が、前記第2の流路体の前記第1の流路体との対向面上に配設されていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記第2の部分が、前記加熱手段に対向していると共に、前記第2の流路体に沿った一方向に延びており、
    前記供給排出流路が、
    前記一方向に関して前記第2の流路体の一端付近から他端付近まで延び、前記一端付近において前記第2の部分と連通した第3の部分を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の記録装置。
  8. 前記液体供給流路内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータと、
    前記アクチュエータに駆動信号を供給する電子部品とをさらに備えており、
    前記電子部品が前記加熱手段として機能することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記制御手段が、前記アクチュエータを前記吐出口から液体が吐出しないように駆動する駆動信号を前記電子部品から前記アクチュエータへ供給させることにより前記記録ヘッドを加熱させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記液体流形成手段が、液体を貯留する液体タンクと前記液体タンクから前記供給口へと液体を流入させるポンプとを有しており、前記吐出口に形成されたメニスカスが破壊されないように前記ポンプを駆動することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録装置。
JP2008331806A 2008-12-26 2008-12-26 液体吐出ヘッド Active JP4618375B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008331806A JP4618375B2 (ja) 2008-12-26 2008-12-26 液体吐出ヘッド
US12/646,325 US8167398B2 (en) 2008-12-26 2009-12-23 Liquid jet head

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008331806A JP4618375B2 (ja) 2008-12-26 2008-12-26 液体吐出ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010149444A JP2010149444A (ja) 2010-07-08
JP4618375B2 true JP4618375B2 (ja) 2011-01-26

Family

ID=42284397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008331806A Active JP4618375B2 (ja) 2008-12-26 2008-12-26 液体吐出ヘッド

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8167398B2 (ja)
JP (1) JP4618375B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5402859B2 (ja) * 2010-07-07 2014-01-29 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド及びこれを有する記録装置
JP5998439B2 (ja) * 2011-07-29 2016-09-28 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド及びその液体流通方法
EP2758245B1 (en) * 2011-09-23 2019-07-03 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Image forming system and methods thereof
JP6098181B2 (ja) * 2013-01-21 2017-03-22 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
EP3386756A1 (en) 2016-06-27 2018-10-17 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printhead recirculation
EP3817923B1 (en) * 2018-07-08 2024-06-26 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Liquid delivery in an inkjet type dispenser
JP7166867B2 (ja) * 2018-10-05 2022-11-08 キヤノン株式会社 記録装置および記録装置の制御方法
JP7255238B2 (ja) * 2019-03-04 2023-04-11 セイコーエプソン株式会社 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP7463668B2 (ja) * 2019-06-05 2024-04-09 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01133748A (ja) * 1987-11-20 1989-05-25 Canon Inc 液体噴射装置
JPH01156073A (ja) * 1987-12-15 1989-06-19 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH0315557A (ja) * 1989-03-31 1991-01-23 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH07251508A (ja) * 1994-02-04 1995-10-03 Hewlett Packard Co <Hp> インクジェットペン内インク循環システム
JP2002347223A (ja) * 2001-05-23 2002-12-04 Canon Aptex Inc 記録装置及び温度制御方法
JP2003320678A (ja) * 2002-05-07 2003-11-11 Sii Printek Inc ヘッドユニット及びインクジェット式記録装置並びにインクジェット式記録方法
JP2005035081A (ja) * 2003-07-17 2005-02-10 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2006175651A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2007296639A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Canon Inc インクジェット記録ヘッド及び記録装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1191127A (ja) 1997-09-19 1999-04-06 Toshiba Tec Corp インクジェットプリンタ
US6652057B2 (en) * 2001-01-31 2003-11-25 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus
JP2002264362A (ja) 2001-03-08 2002-09-18 Seiko Instruments Inc インクジェット式記録装置
JP4022721B2 (ja) 2001-12-21 2007-12-19 リコープリンティングシステムズ株式会社 記録装置および記録装置を用いた印刷方法
JP2005212365A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01133748A (ja) * 1987-11-20 1989-05-25 Canon Inc 液体噴射装置
JPH01156073A (ja) * 1987-12-15 1989-06-19 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH0315557A (ja) * 1989-03-31 1991-01-23 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH07251508A (ja) * 1994-02-04 1995-10-03 Hewlett Packard Co <Hp> インクジェットペン内インク循環システム
JP2002347223A (ja) * 2001-05-23 2002-12-04 Canon Aptex Inc 記録装置及び温度制御方法
JP2003320678A (ja) * 2002-05-07 2003-11-11 Sii Printek Inc ヘッドユニット及びインクジェット式記録装置並びにインクジェット式記録方法
JP2005035081A (ja) * 2003-07-17 2005-02-10 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2006175651A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2007296639A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Canon Inc インクジェット記録ヘッド及び記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010149444A (ja) 2010-07-08
US20100165023A1 (en) 2010-07-01
US8167398B2 (en) 2012-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4618375B2 (ja) 液体吐出ヘッド
JP5176822B2 (ja) 液体吐出ヘッド
JP4135020B2 (ja) 記録装置
JP4678048B2 (ja) 液体吐出装置
JP2010201729A (ja) 液体吐出ヘッド及びこれを含む記録装置の製造方法、並びに、液体吐出ヘッド及び記録装置
JP2008044300A (ja) 記録装置及びパルス生成制御装置
JP5338542B2 (ja) 液体吐出装置
JP2012071594A (ja) 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置
JP4622973B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5997102B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP2013176883A (ja) 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置
JP4905437B2 (ja) 液体吐出ヘッド
JP6134030B2 (ja) 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置
JP6181453B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP6010497B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP2013248755A (ja) 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置
JP2011194886A (ja) 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置
JP6224791B2 (ja) 圧電アクチュエータ基板、それを用いた液体吐出ヘッドおよび記録装置
JP5088509B2 (ja) 液体吐出ヘッド
JP4968269B2 (ja) 液体吐出ヘッド及びその製造方法
JP6039365B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP6034237B2 (ja) 圧電アクチュエータ基板、それを用いた液体吐出ヘッドおよび記録装置
JP5566072B2 (ja) 液体吐出ヘッドブロックおよびそれを備えた記録装置
JP6034157B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置、ならびに、それらに用いられる圧電アクチュエータ基板
JP2014046541A (ja) 液体吐出ヘッドおよびそれを用いた記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101011

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4618375

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150