JP4587982B2 - 感熱転写方式を用いた画像形成方法および印画物 - Google Patents
感熱転写方式を用いた画像形成方法および印画物 Download PDFInfo
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Description
一方、電離照射線硬化樹脂を受容層と支持体の間の中間層に使用することが知られている(特許文献1参照)が、画像が記録された受像シートをラミネートするために使用されるものではない。
(1)1)支持体上に、塩化ビニルアクリル共重合体の構成成分のうち、アクリル構成成分の化学構造が異なる少なくとも2種の塩化ビニルアクリル共重合体のポリマーラテックスを含有する少なくとも1層の受容層と、粒子サイズが0.1〜2.0μmであり、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種により形成された非発泡型の中空ポリマーおよびバインダー樹脂として水溶性ポリマーのみを含有する少なくとも1層の断熱層を有する感熱転写受像シートと、
2)該感熱転写受像シートに転写する色材を含有する熱転写層を有する感熱転写シートとを、
該1)の感熱転写受像シートの受容層と該2)の感熱転写シートの熱転写層とが接するように重ね合わせ、画像信号に応じた熱エネルギーを付与することにより熱転写画像を形成し、
画像形成後に、画像が記録された該感熱転写受像シートを電離照射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を含む素材でラミネートを施すことを特徴とする画像形成方法。
(2)前記断熱層のバインダー樹脂が水溶性ポリマーのみであり、かつゼラチンを含有することを特徴とする(1)記載の画像形成方法。
(3)前記断熱層のバインダー樹脂がゼラチンのみであることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成方法。
(4)前記感熱転写受像シートの受容層に水溶性ポリマーを含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(6)前記感熱転写受像シートの受容層および/または断熱層に、架橋剤を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(7)前記の画像が記録された感熱転写受像シートをラミネートするための素材が、紫外線硬化性樹脂を含む素材であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(8)前記紫外線硬化性樹脂がスチレン(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることを特徴とする(7)に記載の画像形成方法。
(9)前記の画像が記録された感熱転写受像シートをラミネートするための素材が、熱硬化性樹脂を含む素材であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(10)前記電離照射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を含む素材でラミネートを施す方法が、基材上の少なくとも1層のラミネート層が設けられているラミネート転写層シートで行う方法であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(11)前記ラミネート転写層シートの最表面に接着層を有することを特徴とする(10)に記載の画像形成方法。
(12)前記ラミネート転写層シートの基材とラミネート層の間に離型層を有することを特徴とする(10)または(11)に記載の画像形成方法。
(13)前記支持体が原紙の両面にポリエチレンでラミネートした両面ラミネート紙であり、かつ受容層側のポリエチレンに酸化チタンを含有し、受容層側とは反対面のポリエチレン上に帯電調整層を有することを特徴とする(1)〜(12)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(14)受容層側とは反対面の前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合樹脂であることを特徴とする(13)に記載の画像形成方法。
(15)受容層側の前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合樹脂であることを特徴とする(13)または(14)に記載の画像形成方法。
(16)前記受容層に下記一般式(E−1)〜(E−3)のいずれかで表される化合物を含有することを特徴とする(1)〜(15)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
式中、R41は脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、フォスホリル基または-Si(R47)(R48)(R49)を表す。ここで、R47、R48及びR49は各々独立に脂肪族基、アリール基、脂肪族オキシ基またはアリールオキシ基を表す。R42〜R46は水素原子または置換基を表す。Ra1〜Ra4は各々独立に、水素原子または脂肪族基を表す。
(17)前記(1)〜(16)のいずれか1項の画像形成方法により得られた印画物。
最初に本発明で使用する感熱転写受像シートを説明する。
本発明に用いられる感熱転写受像シートは、少なくとも支持体上に染料受容層(受容層)と断熱層が形成されている。受容層と支持体との間には下地層が形成されていることが好ましく、例えば白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層が形成される。また、下地層と支持体との間には断熱層が形成されていることが好ましい。さらに、支持体の裏面側にはカール調整層、筆記層、帯電調整層が形成されていることが好ましい。各層の塗布は、ロールコート、バーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート等の一般的な方法で行われる。
受容層は、インクシートから移行してくる染料を受容し、形成された画像を維持する役割を果たす。本発明に用いられる受像シートは、ポリマーラテックスおよび水溶性ポリマーを含有する少なくとも1層の受容層を有する。ポリマーラテックスと水溶性ポリマーとを含有させることで、染料に染着し難い水溶性ポリマーをポリマーラテックス間に存在させ、ポリマーラテックスに染着した染料が拡散するのを防止することができ、この結果、受容層の経時による鮮鋭性の変化を少なくし、転写画像の経時変化が小さい記録画像を形成することができる。
本発明に用いられるポリマーラテックスについて説明する。
本発明に用いられる感熱転写受像シートにおいて、受容層に用いうるポリマーラテックスは少なくとも水不溶な、塩化ビニルをモノマー単位として含む疎水性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散したものである。分散状態としてはポリマーが分散媒中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどいずれでもよい。なおポリマーラテックスについては、奥田平,稲垣寛編集,「合成樹脂エマルジョン」,高分子刊行会発行(1978年)、杉村孝明,片岡靖男,鈴木聡一,笠原啓司編集,「合成ラテックスの応用」,高分子刊行会発行(1993年)、室井宗一著,「合成ラテックスの化学」,高分子刊行会発行(1970年)、三代澤良明監修,「水性コーティング材料の開発と応用」,シーエムシー出版(2004年)および特開昭64-538号公報などに記載されている。分散粒子の平均粒径は1〜50000nm、より好ましくは5〜1000nm程度の範囲が好ましい。
分散粒子の粒径分布に関しては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
本発明における受容層においては塩化ビニルをモノマー単位として含むポリマーラテックスは層中の全固形分に占める比率で50%以上であることが好ましい。
ただし、本発明においては、受容層に塩化ビニルアクリル共重合体の構成成分のうち、アクリル構成成分の化学構造が異なる少なくとも2種の塩化ビニルアクリル共重合体のポリマーラテックスを含有することを必須とする。
Z−1:ベンジルアルコール
Z−2:2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3−モノイソブチレート
Z−3:2−ジメチルアミノエタノール
Z−4:ジエチレングルコール
1/Tg=Σ(Xi/Tgi)
ここでは、ポリマーはi=1からnまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの質量分率(ΣXi=1)、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。ただしΣはi=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tgi)は「Polymer Handbook(3rd Edition)」(J.Brandrup,E.H.Immergut著(Wiley-Interscience、1989))の値を採用できる。
なお、本発明に用いられる受像シートにおけるポリマーラテックスは、塗布後に溶媒の一部を乾燥させることにより形成されるゲルまたは乾燥皮膜の状態を含む。
受容層は水溶性ポリマーを含有することが好ましい。本発明に用いることのできる水溶性ポリマーは、天然高分子(多糖類系、微生物系、動物系)、半合成高分子(セルロース系、デンプン系、アルギン酸系)および合成高分子系(ビニル系、その他)であり、以下に述べるポリビニルアルコールを始めとする合成ポリマーや、植物由来のセルロース等を原料とする天然あるいは半合成ポリマーが本発明で使用できる水溶性ポリマーに該当する。なお、本発明における水溶性ポリマーには、前記ポリマーラテックスは含まれない。
本発明においてはゼラチンが好ましい態様の一つである。本発明に用いるゼラチンは分子量10,000から1,000,000までのものを用いることができる。本発明に用いられるゼラチンはCl-、SO4 2-等の陰イオンを含んでいてもよいし、Fe2+、Ca2+、Mg2+、Sn2+、Zn2+などの陽イオンを含んでいても良い。ゼラチンは水に溶かして添加することが好ましい。
以下に、ポリビニルアルコールについてさらに詳しく説明する。
完全けん化物としては、PVA−105[ポリビニルアルコール(PVA)含有率94.0質量%以上、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.5質量%以下、揮発分5.0質量%以下、粘度(4質量%、20℃)5.6±0.4CPS]、PVA−110[PVA含有率94.0質量%、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.5質量%、揮発分5.0質量%、粘度(4質量%、20℃)11.0±0.8CPS]、PVA−117[PVA含有率94.0質量%、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0質量%、揮発分5.0質量%、粘度(4質量%、20℃)28.0±3.0CPS]、
受容層における水溶性ポリマーの添加量は、当該受容層全体の1〜25質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
架橋剤として本発明に用いられる硬膜剤は、受像シートの塗設層(例えば、受容層、断熱層、下塗層など)中に添加することができる。
本発明で用いることができる硬膜剤としては、特開平1−214845号公報17頁のH−1,4,6,8,14,米国特許第4,618,573号明細書のカラム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる化合物(H−1〜54)、特開平2−214852号公報8頁右下の式(6)で表わされる化合物(H−1〜76),特にH−14、米国特許第3,325,287号明細書のクレーム1に記載の化合物などが好ましく用いられる。硬膜剤の例としては米国特許第4,678,739号明細書の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号、特開平4−218044号の公報または明細書等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N’−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタンなど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号公報などに記載の化合物)が挙げられる。
好ましくはビニルスルホン系硬膜剤やクロロトリアジン類が挙げられる。
本発明においてさらに好ましい硬膜剤は下記一般式(B)または(C)で表される化合物である。
一般式(B)
(CH2=CH−SO2)n−L
一般式(C)
(X−CH2−CH2−SO2)n−L
一般式(B)、(C)中でXはハロゲン原子を表し、Lはn価の有機連結基を表す。一般式(B)または(C)で表される化合物が低分子化合物である場合nは1ないし4の整数を表す。高分子化合物である場合Lはポリマー鎖を含む有機連結基であり、このときnは10〜1000の範囲である。
また、クロロトリアジン系硬膜剤としては、少なくとも1個のクロル原子が、2位、4位または6位に置換した1,3,5−トリアジン化合物が好ましい。
塩素原子は、2位、4位または6位に、2個または3個置換したものもがより好ましい。2位、4位または6位に、少なくとも1個の塩素原子が置換して、残りの位置に、塩素原子以外の基が置換してもよく、これらの基としては、水素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシルアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルオキシもしくはアリールオキシカルボニル基などが挙げられる。
クロロトリアジン系硬膜剤の具体的な例は、4,6−ジクロロ−2−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンもしくはこのNa塩、2−クロロ−4,6−ジフェノキシトリアジン、2−クロロ−4,6−ビス〔2,4,6−トリメチルフェノキシ〕トリアジン、2−クロロ−4,6−ジグリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(n−ブトキシ)−6−グリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−6−グリシドキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−クロロエトキシ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−ブロモエトキシ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−ジ−n−ブチルホスファトエトキシ)−6−(2,4,6−トリメチルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−(2−ジ−n−ブチルホスファトエトキシ)−6−(2,6−キシレノキシ)−1,3,5−トリアジン等であるが、本発明においてこれらに限定されない。
このような化合物は、塩化シアヌル(すなわち2,4,6−トリクロロトリアジン)を、複素環上の置換基に対応するヒドロキシ化合物、チオ化合物またはアミノ化合物等と反応させることによって容易に製造できる。
本発明に用いられる感熱転写受像シートの受容層には、乳化物を含有することが好ましい。本発明に好ましく用いられる乳化物について、以下に説明する。
滑剤、酸化防止剤などの疎水性添加剤は米国特許第2,322,027号明細書に記載の方法などの公知の方法により受像シートの層(例えば、受容層、断熱層、下塗層など)中に導入することができる。この場合には、米国特許第4,555,470号、同第4,536,466号、同第4,536,467号、同第4,587,206号、同第4,555,476号、同第4,599,296号、特公平3−62256号の公報または明細書などに記載のような高沸点有機溶媒を、必要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶媒と併用して用いることができる。またこれら滑剤や酸化防止剤、高沸点有機溶媒などは2種以上併用することができる。
一般式(E−1)〜(E−3)のいずれかで表わされる化合物について、本発明の効果の点での好ましい置換基について述べる。
一般式(E−1)〜(E−3)において、R41は脂肪族基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基またはフォスホリル基であって、R42、R43、R45及びR46は各々独立に、水素原子、脂肪族基、脂肪族オキシ基またはアシルアミノ基である場合が好ましく、R41は脂肪族基であって、R42、R43、R45及びR46は各々独立に、水素原子または脂肪族基である場合はさらに好ましい。
以下に、一般式(E−1)〜(E−3)のいずれかで表される好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
好ましくは以下の化合物が用いられる。
疎水性化合物を親水性コロイドに分散する際には、種々の界面活性剤を用いることができる。例えば特開昭59−157636号公報の37〜38頁に記載の界面活性剤として挙げたものを使うことができる。また、特開平7−56267号、同7−228589号、***公開特許第1,932,299A号の公報または明細書に記載のリン酸エステル型界面活性剤も使用することができる。
また、本発明では耐光性を向上するために受容層に紫外線吸収剤が添加してもよい。このとき、紫外線吸収剤を高分子量化することで受容層に固定でき、インクシートへの拡散や加熱による昇華・蒸散などを防ぐことができる。
紫外線吸収剤としては、情報記録分野において広く知られている各種紫外線吸収剤骨格を有する化合物を使用することができる。具体的には、2−ヒドロキシベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、2−ヒドロキシベンゾトリアジン型紫外線吸収剤、2−ヒドロキシベンゾフェノン型紫外線吸収剤骨格を有する化合物を挙げることができる。紫外線吸収能(吸光係数)・安定性の観点では、ベンゾトリアゾール型、トリアジン骨格を有する化合物が好ましく、高分子量化・ラテックス化の観点ではベンゾトリアゾール型、ベンゾフェノン型の骨格を有する化合物が好ましい。具体的には、特開2004−361936号公報などに記載された紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤をグラフトしたポリマーをラテックス化する場合、前記の染着性受容ポリマーのラテックスと混合してから塗布することで紫外線吸収剤が均一に分散した受容層を形成することができる。
また、受容層には、画像形成時に熱転写シートとの熱融着を防ぐために、離型剤を配合することもできる。離型剤は、シリコーンオイル、リン酸エステル系可塑剤フッ素系化合物を用いることができるが、特にシリコーンオイルが好ましく用いられる。シリコーンオイルとしては、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコーンオイルが好ましく用いられるが、中でもビニル変性シリコーンオイルとハイドロジェン変性シリコーンオイルとの反応物が良い。離型剤の添加量は、受容ポリマーに対して0.2〜30質量部が好ましい。
断熱層は、サーマルヘッド等を用いた加熱転写時における熱から支持体を保護する役割を果たす。また、高いクッション性を有するので、基材として紙を用いた場合であっても、印字感度の高い熱転写受像シートを得ることができる。断熱層は1層でも2層以上でも良い。断熱層は、受容層より支持体側に設けられる。
本発明における中空ポリマーとは粒子内部に独立した気孔を有するポリマー粒子であり、例えば、[1]ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂等により形成された隔壁内部に水が入っており、塗布乾燥後、粒子内の水が粒子外に蒸発して粒子内部が中空となる非発泡型の中空粒子、[2]ブタン、ペンタンなどの低沸点液体を、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステルのいずれか又はそれらの混合物もしくは重合物よりなる樹脂で覆っており、塗工後、加熱により粒子内部の低沸点液体が膨張することにより内部が中空となる発泡型マイクロバルーン、[3]上記の[2]をあらかじめ加熱発泡させて中空ポリマーとしたマイクロバルーンなどが挙げられる。
本発明においては、上記[1]のポリスチレン樹脂、アクリル樹脂またはスチレン−アクリル樹脂で形成された非発砲型の中空ポリマーを使用する。
中空ポリマーの粒子サイズは0.1〜20μmが好ましく、0.1〜2μmがより好ましく、0.1〜1μmが特に好ましく、本発明においては0.1〜20μmのものを使用する。また、中空ポリマーのガラス転移温度(Tg)は70℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。
ここで、「有機溶剤に耐性の無い」とは、有機溶剤(メチルエチルケトン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)への溶解度が1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であることをいう。例えば前記ポリマーラテックスは、「有機溶剤に耐性の無い樹脂」に含まれる。
断熱層における水溶性ポリマーの添加量は、当該断熱層全体の1〜75質量%であることが好ましく、1〜50質量%であることがより好ましい。
断熱層中の水溶性ポリマーは、架橋剤の種類によっても異なるが、水溶性ポリマーに対して、0.1〜20質量%架橋されていることが好ましく、1〜10質量%架橋されていることがより好ましい。
受容層と断熱層との間には下地層が形成されていてもよく、例えば白地調整層、帯電調節層、接着層、プライマー層が形成される。これらの層については、例えば特許第3585599号公報、特許第2925244号公報などに記載されたものと同様の構成とすることができる。
本発明では、支持体として耐水性支持体が用いられる。耐水性支持体を用いることで支持体中に水分が吸収されるのを防止して、受容層の経時による性能変化を防止することができる。耐水性支持体としては例えばコート紙やラミネート紙を用いることができる。
前記コート紙は、原紙等のシートに、各種の樹脂、ゴムラテックス又は高分子材料を片面又は両面に塗工した紙であり、用途に応じて、塗工量が異なる。このようなコート紙としては、例えば、アート紙、キャストコート紙、ヤンキー紙等が挙げられる。
(ロ)エステル結合を有する熱可塑性樹脂である。例えば、ジカルボン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン酸基、カルボキシル基等が置換していてもよい)と、アルコール成分(これらのアルコール成分には水酸基などが置換されていてもよい)との縮合により得られるポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレート等のポリアクリル酸エステル樹脂又はポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等が挙げられる。
具体的には、特開昭59−101395号公報、同63−7971号公報、同63−7972号公報、同63−7973号公報、同60−294862号公報などに記載のものを挙げることができる。
また、市販品としては、東洋紡(株)製のバイロン290、バイロン200、バイロン280、バイロン300、バイロン103、バイロンGK−140、バイロンGK−130;花王(株)製のタフトンNE−382、タフトンU−5、ATR−2009、ATR−2010;ユニチカ(株)製のエリーテルUE3500、UE3210、XA−8153、KZA−7049、KZA−1449;日本合成化学(株)製のポリエスターTP−220、R−188;星光化学工業(株)製のハイロスシリーズの各種熱可塑性樹脂(いずれも商品名)等が挙げられる。
(ニ)ポリアミド樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
(ホ)ポリスルホン樹脂等が挙げられる。
(ヘ)ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられる。
(ト)ポリビニルブチラール等の、ポリオール樹脂、エチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂等が挙げられる。
(チ)ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
なお、前記熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ラミネート紙は、原紙等のシートに、各種の樹脂、ゴム又は高分子シート又はフィルム等をラミネートした紙である。前記ラミネート材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリイミド、トリアセチルセルロース等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
尚、これらのシート又はフィルムには、白色反射性を与える処理を行ってもよい。このような処理方法としては、例えば、これらのシート又はフィルム中に酸化チタンなどの顔料を配合する方法が挙げられる。
支持体がそのまま露出していると環境中の湿度・温度により感熱転写受像シートがカールしてしまうことがあるため、支持体の裏面側にカール調整層を形成することが好ましい。カール調整層は、受像シートのカールを防止するだけでなく防水の役割も果たす。カール調整層には、ポリエチレンラミネートやポリプロピレンラミネート等が用いられる。具体的には、例えば特開昭61−110135号公報、特開平6−202295号公報などに記載されたものと同様にして形成することができる。
筆記層・帯電調整層には、無機酸化物コロイドやイオン性ポリマー等を用いることができる。帯電防止剤として、例えば第四級アンモニウム塩、ポリアミン誘導体等のカチオン系帯電防止剤、アルキルホスフェート等のアニオン系帯電防止剤、脂肪酸エステル等のノニオン系帯電防止剤など任意のものを用いることができる。具体的には、例えば特許第3585585号明細書などに記載されたものと同様にして形成することができる。
熱転写画像形成の際に、上述した感熱転写受像シートと併せて使用されるインクシートは、支持体上に拡散転写染料を含む色素層を設けたものである。色素層の塗布は、ロールコート、バーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート等の一般的な方法で行われる。
本発明に用いられるインクシートの色素層には、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素を含むことが好ましい。
インクシート基材の材質は、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリビニルアルコールフィルム若しくはセロファン等のプラスチックフィルムが適している。本発明の好ましい実施態様では、熱転写色素供与材料はポリエチレンテレフタレート支持体上にシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素を逐次繰返し領域で塗布したものからなり、前記熱転写工程を各色素毎に逐次実施して三色の転写画像を形成する。勿論、この熱転写工程を単色で実施した際には、モノクロームの転写画像が得られる。
バインダー樹脂の主要部分としては、ポリビニルブチラール樹脂やポリエステル樹脂が好ましく用いられる。より好ましいポリエステル樹脂は、酸成分の2分の1以上(モル比)がテレフタル酸であり、更に好ましくは酸成分の3分の2以上がテレフタル酸であり、最も好ましくは酸成分の4分の3以上がテレフタル酸である。これにより、感熱転写受像シートとの融着を防ぐことができる。本発明に用いられるポリエステルは特開平9−295389号公報に記載の方法などにより得ることができる。
本発明に用いられるラミネートシートに用いられている基材としては、ポリエチレンテレフタレートを始めとするポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、アイオノマー等のプラスチックフィルム、及びグラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類、セロファン等があり、また、これらの2種以上を積層した複合フィルムなども使用できる。これらの基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜変更しているが、通常は1.0〜100μm程度が好ましい。
厚さ6.0μmのポリエステルフィルム(ルミラー、商品名、(株)東レ製)を基材フィルムとして用いた。そのフィルム背面側に耐熱スリップ層(厚み1μm)を形成し、かつ表面側に下記組成のイエロー、マゼンタ、シアン組成物を、それぞれ単色に塗布(乾膜時の塗布量1g/m2)した。
イエロー組成物
染料(マクロレックスイエロー6G、商品名、バイエル社製) 5.5質量部
ポリビニルブチラール樹脂 4.5質量部
(エスレックBX−1、商品名、積水化学工業(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
マゼンタ組成物
マゼンタ染料(ディスパーズレッド60) 5.5質量部
ポリビニルブチラール樹脂 4.5質量部
(エスレックBX−1、商品名、積水化学工業(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
シアン組成物
シアン染料(ソルベントブルー63) 5.5質量部
ポリビニルブチラール樹脂 4.5質量部
(エスレックBX−1、商品名、積水化学工業(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 90質量部
(支持体の作製)
アカシアからなるLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)50質量部及びアスペンからなるLBKP 50質量部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解しパルプスラリーを調製した。
次いで、上記で得られたパルプスラリーに、対パルプ当り、カチオン変性でんぷん(日本NSC(株)製CAT0304L)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光PMC(株)製 DA4104)0.15%、アルキルケテンダイマー(荒川化学(株)製サイズパインK)O.29%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学(株)製:アラフィックス100)0.32%を加えた後、消泡剤0.12%を加えた。
乳化分散物Aを以下の手順で調製した。酸化防止剤(EB−9)を高沸点溶媒(Solv−5)42g及び酢酸エチル20mlに溶解し、この液を1gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む20質量%ゼラチン水溶液250g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて380gの乳化物Aの調製を行った。
酸化防止剤(EB−9)の添加量は乳化物A中に30mmolとなるようにした。
上記のように作成した支持体上に下層から順に下塗層1、下塗層2、断熱層、受容層の構成の多層構成塗布物を作成した。塗工液の組成と塗布量を以下に示す。
(組成)
ゼラチン3%水溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを1%加えた水溶液。
NaOHでpHを8に調節
(塗布量) 11ml/m2
(組成)
スチレンブタジエンラテックス 60質量部
(日本エイアンドエル社製 SR103)
PVA 6%水溶液 40質量部
NaOHでpHを8に調節
(塗布量) 11ml/m2
(組成)
中空ポリマーラテックス 60質量部
(日本ゼオン(株)製 MH5055)
10%ゼラチン水溶液 20質量部
先に調製した乳化物A 20質量部
NaOHでpHを8に調節
(塗布量) 45ml/m2
(組成)
塩化ビニル系ポリマーラテックス 50質量部
(日信化学(株)社製 ビニブラン900)
塩化ビニル系ポリマーラテックス 20質量部
(日信化学(株)社製 ビニブラン276)
10%ゼラチン水溶液 10質量部
先に調製した乳化物A 10質量部
マイクロクリスタリンワックス 5質量部
(日本製蝋(株)製 EMUSTAR−42X)
水 5質量部
NaOHでpHを8に調節
(塗布量) 18ml/m2
裏面に耐熱滑性処理された6μmのPETフィルムの表面に保護層用塗工液1を乾燥塗布量が1g/m2となるようバーコーターにて塗工した。続いて、保護層の上に熱接着層用塗工液1を乾燥塗布量が0.5g/m2となるようにバーコーターにて塗工して保護層転写シート1を得た。
UV硬化性スチレンメタクリル酸アルキルエステル 40質量部
(NKポリマーAP−2151TM、固形分47%、新中村化学(株)製)
MEK(メチルエチルケトン) 60質量部
熱接着層用塗工液1
ポリエステルウレタン樹脂 50質量部
(バイロンUR−3200、固形分30%、東洋紡積(株)製)
トルエン 50質量部
厚さ6μmのポリエステルフィルムの一方の面に、下記剥離層用塗工液の塗布液を0.4g/m2の割合で塗布し、乾燥させて耐熱層を形成した。次いで、上記ポリエステルフィルムの他方の面に、下記熱硬化樹脂層用塗工液の塗布液を3.0g/m2の割合で塗布し、乾燥させて剥離保護層を形成し、ラミネートシート2を得た。
ダイア02−SP712 20質量部
(シリコン樹脂、大日精化工業(株)製)
MEK 80質量部
(熱硬化樹脂層用塗工液)
アクリディックA−810 60質量部
(熱硬化性アクリル樹脂、大日本インク化学工業(株)製)
バーノックD−800 3質量部
(イソシアネート硬化剤、大日本インク化学工業(株)製)
MEK/MIBK(メチルイソブチルケトン) 37質量部
裏面に耐熱滑性処理された6μmのPETフィルムの表面に下記保護層用塗工液を乾燥塗布量が1.5g/m2となるようホットメルトコーティングにて塗工した。
HNP−9 70質量部
(パラフィンワックス、日本精鑞(株)製)
アルコンP−125 30質量部
(炭化水素樹脂、荒川化学(株)製)
上記記載のインクと、受像シートを用いて、熱転写型プリンターDPB1500 日本電産コパル(株)製)を用いて一般的な5シーンの画像を連続5枚出力した。
画像面に上記実施例のラミネートシート1の塗布面を合わせて重ね、温度160℃、圧力1.5kg(線圧)、時間2秒で加熱し、その後画像保護フィルムを剥離し、画像面にラミネートを施した。続いて、ラミネートした画像記録媒体についてはコンベア式UV照射装置(GS(株)製CS30)にて、200mJ/cm2の積算光量のUV光を照射してラミネート層を硬化した。
実施例のラミネートを施した画像記録媒体と、比較例としてラミネートを施さない画像記録媒体を用いて、以下の試験および評価を行った。
対擦過性試験を行い、5人の観察者により官能評価を行った。消しゴム(トンボmono)を用いて荷重500gf/m2で各画像を50回擦過し、評価した。ラミネートを行わない場合、25枚中20枚に画像の欠陥が確認でき、鑑賞上問題であった。一方、ラミネートを行った場合は、25枚中24枚は目視評価で画像、光沢等の欠陥が確認できず、25枚中1枚は微小なキズが確認できるが鑑賞上問題が無かった。
防汚性試験は、本発明のラミネートを施した画像記録媒体と、比較例としてラミネートを施さない画像記録媒体を用い、それぞれの画像の上に、水、コーヒー、エタノールをそれぞれ1滴滴下し、1分後にふき取ったあとの汚れを目視観察した。ラミネートを行わない場合は明らかに画像が劣化し、鑑賞上問題であったが、ラミネートを行ったものは問題なく鑑賞できた。
上記評価1)のラミネートシート1をラミネートシート2に替え、UV照射しない以外は同様に試験および評価を行った。
上記と同様の対擦過性試験を行い、5人の観察者により官能評価を行ったところ、ラミネートシート2を用いた場合は、25枚中21枚は目視評価で画像、光沢等の欠陥が確認できず、25枚中4枚は微小なキズが確認できるが鑑賞上問題が無かった。
防汚性試験に関しても上記評価1)と同様に試験を行った。水、コーヒー、エタノールをそれぞれ1滴滴下し、1分後にふき取ったあとの汚れを目視観察したところ問題なく鑑賞できた。
上記評価1)のラミネートシート1をラミネートシート3に替え、UV照射しない以外は同様に試験および評価を行った。
上記と同様の対擦過性試験を行い、5人の観察者により官能評価を行ったところ、ラミネートシート3を用いた場合は、25枚中14枚は目視評価で画像、光沢等の欠陥が確認できず、25枚中4枚は微小なキズが確認できるが鑑賞上問題が無かったが、25枚中7枚には明らかなキズが見られ、鑑賞上問題であった。
防汚性試験に関しても上記評価1)と同様に試験を行った。水、コーヒー、エタノールをそれぞれ1滴滴下し、1分後にふき取ったあとの汚れを目視観察したところ、汚れ跡が明らかに残ったものが6枚あり、鑑賞上問題であった。
Claims (17)
- 1)支持体上に、塩化ビニルアクリル共重合体の構成成分のうち、アクリル構成成分の化学構造が異なる少なくとも2種の塩化ビニルアクリル共重合体のポリマーラテックスを含有する少なくとも1層の受容層と、粒子サイズが0.1〜2.0μmであり、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種により形成された非発泡型の中空ポリマーおよびバインダー樹脂として水溶性ポリマーのみを含有する少なくとも1層の断熱層を有する感熱転写受像シートと、
2)該感熱転写受像シートに転写する色材を含有する熱転写層を有する感熱転写シートとを、
該1)の感熱転写受像シートの受容層と該2)の感熱転写シートの熱転写層とが接するように重ね合わせ、画像信号に応じた熱エネルギーを付与することにより熱転写画像を形成し、
画像形成後に、画像が記録された該感熱転写受像シートを電離照射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を含む素材でラミネートを施すことを特徴とする画像形成方法。 - 前記断熱層のバインダー樹脂が水溶性ポリマーのみであり、かつゼラチンを含有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記断熱層のバインダー樹脂の水溶性ポリマーがゼラチンのみであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
- 前記感熱転写受像シートの受容層に水溶性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記感熱転写受像シートの受容層にゼラチンを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記感熱転写受像シートの受容層および/または断熱層に、架橋剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記の画像が記録された感熱転写受像シートをラミネートするための素材が、紫外線硬化性樹脂を含む素材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記紫外線硬化性樹脂がスチレン(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
- 前記の画像が記録された感熱転写受像シートをラミネートするための素材が、熱硬化性樹脂を含む素材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記電離照射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を含む素材でラミネートを施す方法が、基材上の少なくとも1層のラミネート層が設けられているラミネート転写層シートで行う方法であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記ラミネート転写層シートの最表面に接着層を有することを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
- 前記ラミネート転写層シートの基材とラミネート層の間に離型層を有することを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成方法。
- 前記支持体が原紙の両面にポリエチレンでラミネートした両面ラミネート紙であり、かつ受容層側のポリエチレンに酸化チタンを含有し、受容層側とは反対面のポリエチレン上に帯電調整層を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 受容層側とは反対面の前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合樹脂であることを特徴とする請求項13に記載の画像形成方法。
- 受容層側の前記ポリエチレンが、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの混合樹脂であることを特徴とする請求項13または14に記載の画像形成方法。
- 請求項1〜16のいずれか1項の画像形成方法により得られた印画物。
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