JP4579392B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用交流発電機、特にステータコイルの発生電圧を整流するプラス側ダイオード及びマイナス側ダイオードがそれぞれ複数個取付けられたプラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの両者の小型化をはかりながら効率よく冷却すると共に、冷却風を取り入れるリヤカバーの良好な冷却空気導入構造及びリヤブラケットへのリヤカバーの取り付け構造を良くした車両用交流発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トラック、バス、乗用車など自動車に搭載されている車両用交流発電機は、その直流電圧を出力するために図11に示された如き電気回路が一般的に用いられている。
【0003】
同図において、オルタネータ11は自動車に搭載されるブラシレスオルタネータであり、3相の発電コイル12A,12B,12Cのステータコイル12を備えたステータ13と、4個のプラス側ダイオード14P,15P,16P,17Pの各カソードが並列に電気的接続されて取付けられているプラス側ヒートシンク18Pと4個のマイナス側ダイオード14M,15M,16M,17Mのアノードが並列に電気的接続されると共に接地されて取付けられているマイナス側ヒートシンク18Mと、界磁コイル19と、レギュレータ20とを備えている。
【0004】
プラス側ダイオード14Pないし17Pは、プラス側ヒートシンク18Pを介してオルタネータ11の出力端子21に接続されており、当該出力端子21には界磁コイル19及びレギュレータ20も接続されている。そして当該出力端子21はヒューズ22を介してバッテリ23のプラス側端子に接続されている。
【0005】
またプラス側ダイオード14Pとマイナス側ダイオード14Mとの接続点には発電コイル12Aが接続され、プラス側ダイオード15Pとマイナス側ダイオード15Mとの接続点には発電コイル12Bが接続され、プラス側ダイオード16Pとマイナス側ダイオード16Mとの接続点には発電コイル12Cが接続され、プラス側ダイオード17Pとマイナス側ダイオード17Mとの接続点には3相の発電コイル12A,12B,12Cの中性点が接続されている。
【0006】
レギュレータ20は、コンデンサ24,25,26が付設されたICレギュレータであり、このレギュレータ20に連なる本のリード線27,28,29の端部にはカプラ31が設けられ、また3相の発電コイル12A,12B,12Cの中性点からのリード線30がカプラ31に設けられている。そしてリード線27ないし30のうちリード線27は、チャージランプ32及びキースイッチ33を介してバッテリ23のプラス側端子に接続され、またバッテリ23のマイナス側端子はマイナス側ダイオード14M,15M,16M,17Mの各アノードが並列に電気的接続されたマイナス側ヒートシンク18Mと接続されている。
【0007】
このようなオルタネータ11の従来の機械的構造を次に説明すると、図12、図13図示の如く、ステータ13は、複数枚の環状鉄心板を積層した鉄心にステータコイル12が巻装されてなるものであり、当該ステータ13はリヤブラケット35とフロントブラケット36間に挟まれる。そしてリヤブラケット35及びフロントブラケット36は複数本の通しボルト37で相互に締着され、ステータ13をリヤブラケット35とフロントブラケット36間に挟持している。
【0008】
リヤブラケット35,フロントブラケット36の中心部には円筒状のボス部38,39が同軸に設けられ、リヤブラケット35のボス部38には、回転軸40の一部が軸受41により回転自在に支承されている。回転軸40の他端はフロントブラケット36のボス部39を貫通して外方に突出され、ボス部39および回転軸40間には軸受42が介装されている。
【0009】
ステータ13の内方で回転軸40には、ランデル型ロータと呼ばれる、いわゆる爪極型のロータ43がステータ13と同軸にして固設され、当該ロータ43内に挿入される円筒状の界磁鉄心44が、リヤブラケット35の内面側に複数のボルト45によって固着される。そして界磁鉄心44には界磁コイル19が巻装されている。
【0010】
当該ロータ43に関してリヤブラケット35とは反対側、すなわちフロントブラケット36の外方側の回転軸40には、吸い込み型の冷却ファン46が固定されている。また冷却ファン46よりも更に外方側の回転軸40には、プーリ47が固定されており、当該プーリ47には図示しないエンジンからの動力を伝達するVベルトが巻掛けられる。
【0011】
オルタネータ11のリヤブラケット35には、そのリヤブラケット35の外側との間に収納室50を形成するようにして樹脂性のリヤカバー51が取付けられ、整流用のダイオードを複数個それぞれ備えたプラス側ヒートシンク18P及びマイナス側ヒートシンク18Mが、リヤカバー51で覆われるようにして収納室50内でリヤブラケット35の外面側に取付けられている。
【0012】
樹脂性のリヤカバー51のリヤブラケット35への取り付けは、当該リヤカバー51の側面部に設けられた複数個の係合爪81をリヤブラケット35に設けられた係合部と係合させると共に、リヤブラケット35の表面部を幅広のワッシャ83を用いてボルト84でリヤブラケット35のボス部82に取り付け固定するようになっている。
【0013】
プラス側ヒートシンク18P及びマイナス側ヒートシンク18Mは、回転軸40の一端を支承してリヤブラケット35に設けられているボス部38の一部を囲繞する円弧状のものであり、軽量化を図るためにアルミニウム合金により形成されている。そしてプラス側ヒートシンク18Pのマイナス側ヒートシンク18Mに対向する面には、プラス側ダイオード15P(実際にはプラス側ダイオード14P,16P,17Pを含め4個)がその一端を半田付けするようにして周方向に間隙をあけて取付けられ、またマイナス側ヒートシンク18Mのプラス側ヒートシンク18Pに対向する面には、マイナス側ダイオード15M(実際にはマイナス側ダイオード14M,16M,17Mを含め4個)がその一端を半田付けするようにして周方向に間隙をあけて取付けられている。すなわち図11で説明した様に、プラス側ダイオード14Pないし17Pはプラス側ヒートシンク18Pに電気的に並列に接続された状態で取付けられ、マイナス側ダイオード14Mないし17Mはマイナス側ヒートシンク18Mに電気的に並列に接続された状態で取り付けられている。しかも並列接続関係にあるプラス側ダイオード14Pないし17P、マイナス側ダイオード14Mないし17Mは、相互に対応する位置でプラス側ヒートシンク18Pとマイナス側ヒートシンク18Mとの両ヒートシンクに取り付けられている。
【0014】
リヤカバー51には、複数の空気導入孔89が穿設され当該空気導入孔89の縁部にそれぞれ連なって内方側に延びる複数の導風板90が設けられた冷却空気導入部と冷却空気導入用の単なる孔91の空気導入部とを備えている。
【0015】
なお85はマイナス側ヒートシンク18M、プラス側ヒートシンク18Pなどからのリード線を収納した接続用のカプラ(図11のカプラ31に該当)であり、カプラベース86を介してカプラ85がリヤブラケット35の上部に固定されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
近年の自動車にあっては、冬季には暖房、夏季には冷房のほか、各種のライトやモータが数多く用いられており、それ故にオルタネータ11の負荷負担は重く、ステータコイル12や界磁コイル19は高温となりやすい。リヤブラケット35はこれらの高温度を熱源として伝導熱や輻射熱で高温化され、リヤブラケット35に直接取り付けられているマイナス側ヒートシンク18Mやレギュレータ20は、その伝導熱や輻射熱の影響を避けるには困難である。
【0017】
その上、リヤカバー51に設けられた孔91からの冷却空気は、図14の矢印Aの如く流れ、プラス側ヒートシンク18Pに向かって流れる冷却空気に比べ、マイナス側ヒートシンク18Mに流れる冷却空気が、プラス側ヒートシンク18Pによって阻止されるため少なく、冷却の際冷却温度のアンバランスを生じるのはやむを得なかった。
【0018】
また、図15に示された空気導入孔89からの冷却空気で冷却されるレギュレータ20についても、ヒートシンク52を介して直接リヤブラケット35に取り付けられる構造であるため、図15の矢印Bの如く流れる冷却空気で冷却されるが、リヤブラケット35からの伝導熱の影響が懸念される。
【0019】
特に冷却ファン46による冷却は、高速回転域を重要視されていたが、低・中速域での冷却性向上は市場において搭載機器の増加により課題となっている。
【0020】
また、従来のリヤカバー51に設けられた空気導入孔89に設けられた導風板90の更なる性能向上も望まれていた。
【0021】
そして、リヤカバー51の側面部に設けられた複数個の係合爪81と、リヤカバー51の平面表面部を幅広のワッシャ83と共にリヤブラケット35のボス部82に固定するボルト84とで、固定する従来のリヤカバー51の固定構造の更なる改良も望まれている。
【0022】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、プラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの間に断熱性の優れた絶縁性部材を挟持させ、マイナス側ヒートシンクにレギュレータを取り付けたレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体を、リヤブラケット側からの放射熱と伝導熱とを遮断するコネクタ絶縁基板に設けられたカラー部で間隙を形成し、リヤカバーに第1の空気導入部及び第2の空気導入部を設けて、レギュレータが取り付けられたレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体を冷却する構造となし、レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体その他の部品が効率よく冷却される車両用交流発電機を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、本発明の車両用交流発電機はリヤブラケットとフロントブラケットとの間に挟持されるステータの内方に回転自在に軸支されたロータを備えると共に、ステータに巻装されたステータコイル(発電コイル)の発生電圧を整流する複数個のプラス側ダイオード及び複数個のマイナス側ダイオードがそれぞれ取付けられたプラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの両者及びその整流出力を一定電圧に制御するレギュレータを有し、冷却用の空気導入部が設けられたリヤカバーでリヤブラケットのリヤ部が覆われる構造の車両用交流発電機において、上記プラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの間に断熱性の優れた絶縁性部材を挟持させ、上記レギュレータがマイナス側ヒートシンクに取り付けられてなるレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体と、コネクタ端子が設けられると共に、凸状のカラー部を有してリヤブラケット側からの放射熱及びリヤブラケットからの伝導熱を阻止するリヤブラケットに固定されたコネクタ絶縁基板と、上記レギュレータ及びマイナス側ヒートシンクに冷却空気を導入する第1の空気導入部と、プラス側ヒートシンク及びリヤブラケットに冷却空気を導入する第2の空気導入部が設けられたリヤカバーとを備え、上記カラー部によって上記レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体とコネクタ絶縁基板の間に間隙を設けて、第1の空気導入部及び第2の空気導入部からそれぞれ導入された冷却空気で、各部品が効率よく冷却されるようにした構造を特徴としている。
【0024】
そして上記リヤカバーは、樹脂性カバーで形成されると共に、当該樹脂性カバーの側面部に係合爪と、フック部とが形成され、かつリヤブラケットにはこれらの係合爪及びフック部に相当する位置に係合部がそれぞれ形成されて、リヤカバーの側面部に形成されたこれらの係合爪とフック部とでリヤカバーがリヤブラケットに固定される構造を備えると共に、さらに上記コネクタ絶縁基板からのリード線が収納されたカプラをリヤブラケットに固定するカプラホルダでリヤカバーの平面表面部を押圧する形態で固定する構造としている。
【0025】
また、リヤカバーは上記レギュレータ及びマイナス側ヒートシンクに冷却空気を導入する第1の空気導入部とプラス側ヒートシンク及びリヤブラケットに冷却空気を導入する第2の空気導入部が設けられている。
【0026】
リヤカバーに設けられた冷却空気を導入する冷却空気導入部の一部に導風板を設けてリヤカバー平面表面部の垂線に対する角度が30°〜40°に形成する。
【0027】
コネクタ絶縁基板によってリヤブラケット側からの放射熱及びその伝導熱が阻止され、またリヤカバーに設けられた第1の空気導入部及び第2の空気導入部からの冷却空気によって、レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体等が効率よく冷却される。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る車両用交流発電機の一実施例断面図を示しており、図12と同じものは同じ符号が付されている。
【0029】
図1において、図12との相違は、界磁鉄心44がフロントブラケット36側に取り付けられた構造となっている点、ロータ43の側面に新たに内扇ファン87が設けられた点の他、本発明の特徴をなしている次の点、すなわち、レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61がコネクタ絶縁基板63を介してリヤブラケット35へ取り付けられた点、リヤカバー64の形状及びその取り付け構造、カプラ85の固定方法とその位置などである。
【0030】
上記指摘の相違点のうち、界磁鉄心44がフロントブラケット36側に取り付けられた構造となっている点については、励磁(界磁)がフロント側にあるからこそ、リヤ側のスペースをうまく使って本願冷却性能が向上する要因ともなっているが、本発明と直接関連性がなく、またその他上記に挙げた以外の小さい相違点についても、本発明と直接関連性がないのでその指摘やその説明を省略する。
【0031】
上記レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61がコネクタ絶縁基板63を介してリヤブラケット35へ取り付けられている点について、図3ないし図5を用いてさらに詳しく説明すると、ステータコイル12に発生した電圧を整流する前述の複数個のプラス側ダイオードD及び複数個のマイナス側ダイオードDがそれぞれ取付けられたプラス側ヒートシンク18Pとマイナス側ヒートシンク18Mとの間は、断熱性が優れると共に絶縁性も優れた絶縁シート(例えばノーメックスシート(商品名))65が挟持された状態で形成され、そのマイナス側ヒートシンク18Mにレギュレータ20が図3図示の如く取り付けられてレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61を構成している。当該レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61は、リヤブラケット35とのプラス側ヒートシンク18Pの電気的絶縁性と共に全体の通風性と熱遮断性とを考慮し、カラー部62(図1,図5参照)が一体に形成され樹脂製等のコネクタ絶縁基板63を介してリヤブラケット35に固定されている。
【0032】
このレギュレータ20が取り付けられたマイナス側ヒートシンク18Mに磁性材を用いることにより、当該レギュレータ20のケースと相まって、磁気シールド効果をも期待することができる。
【0033】
上記コネクタ絶縁基板63には、外付け用の電子部品が取り付けられると共に、後の図3ないし図5で説明するようにコネクタ端子66やリード線保護端子67が設けられており、これらのコネクタ端子66やリード線保護端子67はレギュレータ20や界磁コイル19等との接続に使用され、またそのリード線の保護に用いられている。68は保護スタッドであり、リヤカバー64に対する保護物である。
【0034】
説明するまでもなく、当該コネクタ絶縁基板63はステータコイル12の発熱などリヤブラケット35側からの放射熱及びリヤブラケット35からの伝導熱を阻止する役目を担っている。また後に説明する様に、コネクタ絶縁基板63に設けられた凸状のカラー部62の厚みによりプラス側ヒートシンク18Pとマイナス側ヒートシンク18Mとの両者が、コネクタ絶縁基板63との間隙により冷却風が通り易くなりその冷却が促進される。
【0035】
図2は図1の左側面図を示しており、リヤカバー64は、リヤブラケット35に取り付けられたレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61を覆う形のカバー突出部69が設けられた形状を有している。そして、当該リヤカバー64は、合成樹脂部材で形成されると共に、当該リヤカバー64の側面部に例えば複数個の係合爪70(図6〜図8参照)と、1個のフック部71(図6〜図8参照)とが形成され、かつリヤブラケット35にはこれらの係合爪70及びフック部71に係合する係合部72,73(図6〜図8参照)が形成されていて、リヤカバー64の側面部に形成されたこれらの係合爪70とフック部71とでリヤカバー64がリヤブラケット35に固定される。
【0036】
リヤカバー64がリヤブラケット35に取り付けられたとき、レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61に設けられている保護スタッド68の先端面がリヤカバー64の内面に当接し、リヤカバー64の平面性を保つと共に外部からの殴打等による凹み発生を防ぎ、外的美観が保持されるようになっている。
【0037】
上記コネクタ絶縁基板63などからのリード線を収納したカプラ85は、カプラベース86を介しリヤカバー64の平面表面部を所定の面積で押圧しながらねじ止めされ、リヤカバー64をリヤブラケット35に固定している。
【0038】
図2に示されたリヤカバー64には、複数個の空気導入孔74が適宜に形成されており、これらの空気導入孔74から導入された♯1冷却空気X1、♯2冷却空気X2は、例えば図6,図7の各矢印付き太線で示されている様に流れる。
【0039】
すなわち、図6で示された♯1冷却空気X1でマイナス側ヒートシンク18Mとレギュレータ20とが主に冷却され、図7で示された♯2冷却空気X2でプラス側ヒートシンク18Pとリヤブラケット35とが主に冷却される。
【0040】
要するに放熱を要する部品はリヤカバー64面に集中的に配置させておき、空気導入孔74から導入された♯1冷却空気X1、♯2冷却空気X2で効果的に冷却する構造となっている。オルタネータ11内を図6図示の如く流れる♯1冷却空気X1、及び図7図示の如く流れる♯2冷却空気X2が、冷却ファン46と協調してロータ43の側面に新たに設けられた内扇ファン87によって冷却空気の流入が促進され増強されると共に、この冷却効果は一層顕著なものとなる。
【0041】
図8はリヤカバーに設けられた空気導入孔の他の実施例説明図を示している。
【0042】
同図において、リヤカバー76は、図2に示された複数個の空気導入孔74に替え、複数個の空気導入孔77が設けられている。当該リヤカバー76に設けられた複数個の各空気導入孔77は、導風板78が一体に形成され、この導風板78はリヤカバー76の平面表面部の垂線に対する角度が、図示の如く30°〜40°に形成されている。
【0043】
このようにリヤカバー76の平面表面部の垂線に対する導風板78の角度を30°〜40°に形成することにより、オルタネータ11内に導入される冷却空気、すなわちリヤカバー76に設けられた空気導入孔77から取り入れられる外部空気は効率的にプラス側ヒートシンク18Pもしくはマイナス側ヒートシンク18M、巻線等を冷却する。
【0044】
図9,図10は導風板の角度を変えたときの実験に基づく温度上昇特性図を示しており、図9は高速風のときのもの、図10は低・中速風のときのものであり、図9,図10におけるP1〜P7は、それぞれ同じ符号の部位を計測したものである。
【0045】
図9から分かるように、高速風のとき、導風板78の角度が45°以上で温度上昇値が最低値を示しているので従来は45°の角度が用いられていた。これに対し、低・中速風のときには、導風板82の角度が30°近傍で温度上昇値が最低値を示している。
【0046】
この実験結果から、図8に示された様な構造の空気導入孔77を設けたリヤカバー76を用いるときは、リヤカバー76の導風板78の角度を30°〜40°に形成しておけば、温度上昇のきびしい低・中速域でのオルタネータ11内の各温度上昇値を最も抑えられ、最も効果的な冷却を期待することができる。このときリヤカバー76の導風板78に沿って導入された冷却空気が、レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体61など冷却目標とする部位に集中的に導きやすくなり、図2に示された単なる空気導入孔74に比べ、その冷却効果を更に期待することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明によれば、断熱性の優れた絶縁性部材をプラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの間に挟持させ、レギュレータをリヤカバー側のヒートシンクに取り付けて組み立てたレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体とし、カラー部を有するコネクタ絶縁基板でレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体を冷却風が通り易くしつつ、ブラケット側からの放射熱及びリヤブラケットからの伝導熱を阻止する構造としたので、リヤカバーから導入された冷却空気が、各部品を効率よく冷却するようになる。
【0048】
リヤカバーを合成樹脂性カバーで形成すると共に当該樹脂性カバーの側面部に係合爪と、フック部とを形成し、リヤカバーの側面部に形成されたこれらの係合爪とフック部とでリヤカバーをリヤブラケットに固定する構造とし、そして上記コネクタ絶縁基板からのリード線が収納されたカプラをリヤブラケットに固定するカプラホルダでリヤカバーの平面表面部を所定の面積で押えてねじ止めする構造としたで、安価に、かつその取り付けも簡単になり、その上所定の面積を有するカプラホルダにより、リヤカバーの変形や振動の防止が可能となる。
【0049】
また、リヤカバーの空気導入部に、リヤカバー平面表面部の垂線に対する角度が30°〜40°の範囲の導入板が設けられる構造では、温度上昇のきびしい低・中速回転域において冷却効率が向上し、小型軽量化に寄与することができる。
【0050】
またレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体を小さくすることができるので、風通しがさらに良くなって相乗効果が発揮され、この相乗効果により部品の冷却が更に促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用交流発電機の一実施例断面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】リヤカバーを外した図1の左側面図である。
【図4】ヒートシンク結合組立て体の平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】空気導入孔から取り入れられた冷却空気の主要な流れ説明図である。
【図7】他の空気導入孔から取り入れられた冷却空気の主要な流れ説明図である。
【図8】リヤカバーに設けられた空気導入孔の他の実施例説明図である。
【図9】導風板角度を変えたときの実験に基づく温度上昇特性図である。
【図10】導風板角度を変えたときの実験に基づく温度上昇特性図である。
【図11】自動車に搭載されている車両用交流発電機の一般的な電気回路図である。
【図12】従来の車両用交流発電機の断面図である。
【図13】図12の左側面図である。
【図14】従来のリヤカバーの下部から取り入れられた冷却空気の主要な流れ説明図である。
【図15】従来のリヤカバーの上部から取り入れられた冷却空気の主要な流れ説明図である。
【符号の説明】
11 オルタネータ
12 ステータコイル
12A,12B,12C 発電コイル
13 ステータ
14P,15P,16P,17P プラス側ダイオード
14M,15M,16M,17M マイナス側ダイオード
18P プラス側ヒートシンク
18M マイナス側ヒートシンク
19 界磁コイル
20 レギュレータ
31 カプラ
35 リヤブラケット
36 フロントブラケット
43 ロータ
44 界磁鉄心
46 冷却ファン
50 収納室
51 リヤカバー
52 ヒートシンク
61 レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体
62 カラー部
63 コネクタ絶縁基板
64 リヤカバー
65 絶縁シート
70 係合爪
71 フック部
72,73 係合部
74 空気導入孔
76 リヤカバー
77 空気導入孔
78 導風板
81 係合爪
85 カプラ
86 カプラベース
87 内扇ファン
89 空気導入孔
90 導風板
91 孔

Claims (3)

  1. リヤブラケットとフロントブラケットとの間に挟持されるステータの内方に回転自在に軸支されたロータを備えると共に、ステータに巻装されたステータコイル(発電コイル)の発生電圧を整流する複数個のプラス側ダイオード及び複数個のマイナス側ダイオードがそれぞれ取付けられたプラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの両者及びその整流出力を一定電圧に制御するレギュレータを有し、冷却用の空気導入部が設けられたリヤカバーでリヤブラケットのリヤ部が覆われる構造の車両用交流発電機において、
    上記プラス側ヒートシンクとマイナス側ヒートシンクとの間に断熱性の優れた絶縁性部材を挟持させ、上記レギュレータが上記マイナス側ヒートシンクに取り付けられてなるレギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体と、
    コネクタ端子が設けられると共に、凸状のカラー部を有してリヤブラケット側からの放射熱及びリヤブラケットからの伝導熱を阻止するリヤブラケットに固定されたコネクタ絶縁基板と、
    上記レギュレータ及び上記マイナス側ヒートシンクに冷却空気を導入する第1の空気導入部と、上記プラス側ヒートシンク及びリヤブラケットに冷却空気を導入する第2の空気導入部が設けられたリヤカバー
    とを備え、上記カラー部によって上記レギュレータ装着ヒートシンク結合組立て体と上記コネクタ絶縁基板の間に間隙を設けて、第1の空気導入部及び第2の空気導入部からそれぞれ導入された冷却空気で、各部品が効率よく冷却されるようにした構造を特徴とする車両用交流発電機。
  2. 上記リヤカバーは、樹脂性カバーで形成されると共に、当該樹脂性カバーの側面部に係合爪と、フック部とが形成され、かつリヤブラケットにはこれらの係合爪及びフック部に相当する位置に係合部がそれぞれ形成されて、リヤカバーの側面部に形成されたこれらの係合爪とフック部とでリヤカバーがリヤブラケットに固定される構造を備えると共に、さらに上記コネクタ絶縁基板からのリード線が収納されたカプラをリヤブラケットに固定するカプラホルダでリヤカバーの平面表面部を押圧する形態で固定する構造を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用交流発電機。
  3. 少なくとも上記空気導入部は、その一部に導風板を設けて、該導風板は上記リヤカバー平面表面部の垂線に対する角度が30°〜40°で形成されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用交流発電機。
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