JP2012228118A - 車両用交流発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】整流装置の放熱板の冷却効率を向上できる車両用交流発電機を提供することにある。
【解決手段】車両用交流発電機は、固定子巻線を備えた固定子5と、固定子の内周側に隙間を介して回転可能に支持された回転子4と、回転子の回転軸を回転自在に支持すると共に固定子を支持するフロントフレーム16とリヤフレーム17と、固定子巻線から出力された交流電力を整流するための整流素子を電気的に接続し、整流回路を構成するとともに、リヤフレームの外端部に固定された整流装置18と、整流装置を覆う保護カバー25から整流装置を通り冷却風を吸入する冷却ファン15とを有する。整流装置18は、整流素子22が圧入される円状の複数個の圧入穴201と、圧入穴に隣接するように冷却風を通す貫通穴202とが設けられた放熱板20を備える。
【選択図】図4
【解決手段】車両用交流発電機は、固定子巻線を備えた固定子5と、固定子の内周側に隙間を介して回転可能に支持された回転子4と、回転子の回転軸を回転自在に支持すると共に固定子を支持するフロントフレーム16とリヤフレーム17と、固定子巻線から出力された交流電力を整流するための整流素子を電気的に接続し、整流回路を構成するとともに、リヤフレームの外端部に固定された整流装置18と、整流装置を覆う保護カバー25から整流装置を通り冷却風を吸入する冷却ファン15とを有する。整流装置18は、整流素子22が圧入される円状の複数個の圧入穴201と、圧入穴に隣接するように冷却風を通す貫通穴202とが設けられた放熱板20を備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両用交流発電機に係り、特に、発電された交流電力を整流する整流器の冷却に好適な車両用交流発電機に関する。
近年、車両内の電子機器の需要の増加およびエンジルーム内の搭載されるスペースの縮小化により、車両用交流発電機が搭載される周囲環境の温度は上昇し、また、要求される発電量の増加に伴い、発熱量が増大し、温度上昇による寿命低下が問題となる。
特に車両用交流発電機によって発電された交流電流を整流する整流素子は、発熱による温度の影響を大きく受け、耐熱温度を越えると急激な寿命低下となるため、整流素子の冷却性向上による温度低減が重要課題となっている。
整流素子の冷却に関しては、整流装置の冷却効率向上を目的とし、限られたスペース内で軸方向流を利用し、放熱フィンの形状及び配置等により、放熱板の冷却効率を上昇させることで整流素子の温度を低減させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、近年では車両側の電力需要は益々増加傾向にあり、車両用交流発電機の発電電力の大幅な増加に伴い、特許文献1の整流装置の冷却方式では、放熱板の放熱面積を確保することができず、放熱板の冷却能力も飽和状態に達し、整流素子の温度が耐熱温度を越え、急激な寿命低下となるという問題が発生する。
本発明の目的は、整流装置の放熱板の冷却効率を向上できる車両用交流発電機を提供することにある。
(1)上記目的を解決するため、本発明は、固定子巻線を備えた固定子と、該固定子の内周側に隙間を介して回転可能に支持された回転子と、前記回転子の回転軸を回転自在に支持すると共に前記固定子を支持するフロントフレームとリヤフレームと、前記固定子巻線から出力された交流電力を整流するための整流素子を電気的に接続し、整流回路を構成するとともに、リヤフレームの外端部に固定された整流装置と、該整流装置を覆う保護カバーから前記整流装置を通り冷却風を吸入する冷却ファンとを有する車両用交流発電機であって、前記整流装置は、整流素子が圧入される円状の複数個の圧入穴と、該圧入穴に隣接するように冷却風を通す貫通穴とが設けられた放熱板を備えるようにしたものである。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴は、前記圧入穴に接するように不等ピッチ間隔で配置されているものである。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴は、車両交流発電機の中心部に近い側に多く配置されているものである。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板の整流素子の圧入穴に隣接する貫通穴は複数個設けられており、各貫通穴の大きさが、各々異なり、車両交流発電機の中心部に近い側に大きいサイズを配置されているものである。
(5)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板は、前記貫通穴に接するように設けた放熱フィンを備えるようにしたものである。
(6)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板は、前記貫通穴の内部に設けた放熱フィンを備えるようにしたものである。
(7)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴の形状は、円と四角を組み合わせた鍵穴形状である。
(8)上記(1)において、好ましくは、前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴の形状は、三角形状である。
本発明によれば、整流装置の放熱板の冷却効率を向上できるものとなる。
以下、図1〜図9を用いて、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機の構成について説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、本実施形態による車両用交流発電機の全体構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機の全体構成を示す断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機における保護カバーを取外した状態のリヤ側斜視図である。
最初に、図1及び図2を用いて、本実施形態による車両用交流発電機の全体構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機の全体構成を示す断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機における保護カバーを取外した状態のリヤ側斜視図である。
図1に示すように、車両用交流発電機31は、回転子4と、固定子5とを備えている。回転子4は、シャフト2の中心部に界磁巻線11を備え、その両側に磁性材料にて成形されたフロント側爪形磁極9とリヤ側爪形磁極10が界磁巻線11を覆うように両側から挟むように配置される。フロント側爪形磁極9とリヤ側爪形磁極10とは、爪部が互いに対向し、かつ、一方の爪形磁極が他方の爪形磁極の間に噛み合うように配置される。
回転子4は、固定子5の内周側に、僅かな空隙を介して対向配置されている。フロントベアリング3及びリヤベアリング8の内輪に回転子4のシャフト2が挿通され、回転子4は回転自在に支持されている。
固定子5は、固定子鉄心6と固定子巻線7から構成される。固定子鉄心6は、環状に形成された薄板鋼板が複数枚積層され、内周側には突出した歯部(ティース)があり、各歯部の間にスロットが形成されている。各々のスロットに各相の固定子巻線7が複数のティースをまたいで夫々のスロットに挿入され、装着される。固定子5の両端は、フロントフレーム16とリヤフレーム17によって保持されている。フロントフレーム16にはフロントベアリング3が保持され、リヤフレーム17にはリヤベアリング8が保持される。
シャフト2の一方の端部には、プーリ1が取り付けられている。シャフト2の他方の端部には、スリップリング12が設けられ、ブラシ13と接触し、界磁巻線11に電力を供給している。更に、回転子4のフロント側爪形磁極9とリヤ側爪磁極10の両端面には、外周側に複数の羽根を有する冷却ファンであるフロントファン14とリヤファン15が設けられ、回転することによる遠心力によって、外部からの空気を導入し、内部を冷却した空気を外部に排出するように、空気を破線で示すように流通させるようになっている。
フロント側の冷却風26は、フロントフレーム16の風窓からフロントファン14を通過し、固定子巻線7のコイルエンドを冷却して、フロントフレーム16の風窓から排出される。リヤ側の冷却風27は、保護カバー25の開口部から流入し、整流装置18とICレギュレータ30を冷却し、リヤフレーム17の中央部の風窓から、リヤファン15を通過し、固定子巻線7のコイルエンドを冷却して、リヤフレーム17の風窓から排出される。
固定子巻線7は、本例では2組の3相巻線で構成されており、それぞれの巻線の口出し線は、整流装置18に接続されている。整流装置18は、ダイオード等の整流素子から構成され、全波整流回路を構成している。2組の3相巻線を有する場合、整流素子は、+極側の6個の整流素子と、−極側の6個の整流素子からなる。整流装置18は、12個の整流素子の他に、整流素子接続端子板19,+極の放熱板20(図2),−極の放熱板21(図2)等から構成されるが、これらの詳細については、図3〜図5を用いて後述する。例えば、整流素子がダイオードの場合、+極側の整流素子22(図2)のカソード端子は、整流素子接続端子板19に接続されている。また、アノード側の端子は、+極の放熱板20(図2)を経てBターミナルボルト24(図2)に電気的に接続されている。−極側の整流素子23(図2)のアノード側の端子は整流素子接続端子板19に接続されている。また、カソード端子は、−極の放熱板21(図2)を経て車両用交流発電機本体から接地されている。保護カバー25は、整流装置18の保護とプラス側端子に直接触れないように電気的な絶縁の役割を果たしている。
次に、発電動作について説明する。
まず、エンジンの始動に伴ってクランクシャフトからベルトを介してプーリ1に回転が伝達されるため、シャフト2を介して回転子4を回転させる。ここで、回転子4に設けられた界磁巻線11にスリップリング12を介してブラシ13から直流電流を供給すると界磁巻線11の内外周を周回する磁束が生じるため、回転子4におけるフロント側爪形磁極9とリヤ側爪形磁極10にN極、又は、S極が周方向に交互に形成される。この界磁巻線11による磁束は、フロント側爪形磁極9のN極から固定子鉄心6をとおって固定子巻線7の周りを周回し、回転子4のリヤ側爪形磁極10のS極に到達することで回転子4と固定子5を周回する磁気回路が形成される。このように回転子にて生じた磁束が固定子巻線7と鎖交するため、U相,V相,W相,X相,Y相,Z相の固定子巻線7のそれぞれに交流誘起電圧が発生し、全体としては6相分の交流誘起電圧が生じる。
このように発電された交流電圧は、ダイオード等の整流素子で構成された整流装置18によって、全波整流されて直流電圧に変換される。整流された直流電圧は一定電圧になるようにICレギュレータ30(図2)で界磁巻線11に供給する電流を制御することで達成している。
次に、図3〜図9を用いて、本実施形態による車両用交流発電機の整流装置の構成について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる整流装置の分解斜視図である。図4は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる整流装置の斜視図である。図5は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる整流装置のリヤ側からの正面図である。図6は、図5のA−A部の断面図である。図7は、図5のB−B部の断面図である。図8は、図5のC部の拡大図である。図8は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極放熱板の整流素子圧入部の拡大図である。図9は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。
図3は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる整流装置の分解斜視図である。図4は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる整流装置の斜視図である。図5は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる整流装置のリヤ側からの正面図である。図6は、図5のA−A部の断面図である。図7は、図5のB−B部の断面図である。図8は、図5のC部の拡大図である。図8は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極放熱板の整流素子圧入部の拡大図である。図9は、本発明の第1の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。
図3及び図4に示すように、整流装置18は、対向配置された金属製の+極の放熱板20と金属製の−極の放熱板21と、両者の間に配置された接続端子板19とから構成される。+極の放熱板20には、6個の+極の整流素子22がそれぞれ圧入される6個の貫通穴201が設けられている。それぞれの貫通穴201に隣接して複数の冷却穴202が形成されているが、これらについては図5を用いて後述する。+極の整流素子22は、ベース部221と、リード部222とから構成される。整流素子22の内部にはダイオードなどの半導体素子が固定され、ダイオードのアノードはベース部221に接続され、カソードはリード部222に接続されている。ベース部221の外周側はローレット加工が施されており、+極の整流素子のリード部222側から放熱板の圧入穴201にローレット圧入され、機械的及び電気的に接続される。+極の放熱板20は、Bターミナルボルト24に接続される。Bターミナルボルト24は、車両のバッテリーに接続される。
−極の整流素子21は、同様に、円盤状のベース部211と、端子形状のリード部212とから構成される。整流素子21の内部にはダイオードなどの半導体素子が固定されている。−極の整流素子21の極性は、+極の整流素子22とは逆である、ダイオードのカソードはベース部211に接続され、アノードはリード部212に接続されている。ベース部211の外周側はローレット加工が施されており、−極の整流素子のリード部212側から放熱板の圧入穴211にローレット圧入され、機械的及び電気的に接続される。
+極の放熱板20と−極の放熱板21との間には、各整流素子を結線し全波整流回路を構成する整流素子接続板(接続端子板)19を備え、端子板19は+極の放熱板20と−極の放熱板21との間に一定の電気的絶縁距離を保つ機能を兼ねている。
整流素子接続板19は、樹脂成形品の絶縁材部19aと、その内部にインサート成型された鉄製または銅製のターミナル19bを備え、前記各々の整流素子21,22を結線し整流回路を構成する。また、この整流回路は、図1や図2に示した固定子巻線7とICレギュレータ30と接続することで車両用交流発電機31として機能する。
整流装置18は、図2に示したようにリヤフレーム17上に搭載される。また整流装置18の−極側の整流素子のベース231の底面は、リヤフレーム17に直接接触し、−極の整流素子23の発熱をリヤフレーム17に伝達し、リヤフレーム17に直接放熱させることで放熱面積を確保し冷却性を向上させる構成である。また、整流器18とリヤフレ−ム17は電気的に接続され、リヤフレーム17を通じ、車両側のアースに電気的に接続されている。
図5及び図6に示すように、+極の放熱板20は、+極の整流素子22を圧入する圧入穴201に隣接するように冷却風が通る貫通穴202が設けられている。貫通穴202には、車両用交流発電機31の軸方向に冷却風が通り、直接+極の整流素子22の側面を冷却風が通過するため冷却性が向上する。
また、図8に示すように、+極整流素子のベース221側の側面には、ローレット加工が施されているため、冷却穴202の開口部にローレット面が開放され、放熱面積も大きく冷却性能は向上する形態である。
図5及び図7に示すように、−極の放熱板21は、−極の整流素子23を圧入する圧入穴211に隣接するように冷却風が通る貫通穴212が設けられている。貫通穴212には、車両用交流発電機31の軸方向に冷却風が通り、直接−極の整流素子23の側面を冷却風が通過するため冷却性が向上する。
図7に示すように、−極の放熱板21は、リヤフレーム17に−極の整流素子のベース231の底面と接触するため、前記−極整流素子23周辺の−極の放熱板21は、リヤフレーム17と空隙を空け、図7の冷却風の通路を阻害しないようにしている。
また、図8に示すように、+極の放熱板20は、+極の整流素子22を圧入する圧入穴に隣接するように冷却風が通る3個の貫通穴202が設けられている。+極整流素子のベース221側の側面には、ローレット加工が施されているため、冷却穴202の開口部にローレット面が開放され、放熱面積も大きく冷却性能は向上する。−極も同様に、−極整流素子のベース231側の側面には、ローレット加工が施されているため、冷却穴212の開口部にローレット面が開放され、放熱面積も大きく冷却性能は向上する。
図9は、+極の放熱板20の圧入穴を拡大した状態を示している。放熱板の冷却穴202は、整流素子圧入穴201と接する幅Lは、整流素子の圧入固定力と放熱板への放熱量から、冷却穴202の1ケあたりL=1〜2mmで、貫通穴の個数は4個以下が望ましい。−極の放熱板21の冷却穴212についても同様である。幅Lが2mmより大きいと、アルミダイキャスト製の放熱板20,21の強度が低下する。また、幅Lが1mmより小さいと、ダイキャスト時に型から抜けないか、放熱板の一部が欠ける恐れがある。
また、冷却穴の円部の大きさは、小さすぎると流路抵抗となり、大きすぎると流速が遅くなるため、冷却穴1ケあたり、直径(D)で1.3mmから3.5mm以下としている。
また、図8に示すように、3個の冷却穴202の位置は、放熱板に設けられている放熱フィンを避けて自由に配置できるため、不等ピッチ間隔で配置している。さらに、車両用交流発電機の中心(図8の矢印方向)に近い方に多く配置することで、ファンまでの冷却風の損失が最小限に抑えられる。
以上説明したように、本実施形態によれば、放熱板の圧入穴に隣接した冷却風を通過させる冷却穴を設けることで整流素子の冷却性能を上昇させ、温度低減の促進ができる高品質の整流器を有する車両用交流発電機を提供することができる。
次に、図10を用いて、本発明の第2の実施形態による車両用交流発電機の構成について説明する。なお、本実施形態による車両用交流発電機の全体構成は、図1及び図2に示したものと同様である。また、本実施形態による車両用交流発電機の整流装置の構成は、図3〜図8に示したものと同様である。
図10は、本発明の第2の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。
図10は、本発明の第2の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。
第1実施形態と整流器18の全体的な構成は同様であるが、本実施形態では放熱板の圧入穴に隣接する冷却穴の大きさが各々異なるものである。
図10に示すように、3個の冷却穴201の円部の大きさ(直径)をD1、D2、D3とし、整流素子圧入穴201と接する幅L1、L2、L3とする。
円部の大きさの関係性は、D1>D2>D3の関係となり、整流素子圧入穴201と接する幅の関係性は、L1>L2>L3とする。
本実施形態では、冷却穴の面積は、D1側が最も大きく、D3側が冷却穴の面積が小さくなり、中心側(図中の矢印方向)に近い箇所の冷却穴を大きくすることで、流路抵抗を低減でき、冷却効果を上昇させることができる。
また、冷却穴の設置は、放熱板の放熱フィン及び流路が形成できる部分等大きな制約を受けるため、大きさを変えることにより、限られた放熱板のスペースに有効に冷却穴を設けることができる。
本実施形態では+極の放熱板について述べてきたが、−極も同様であり、同様の冷却効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態によれば、放熱板の圧入穴に隣接した冷却風を通過させる冷却穴を設けることで整流素子の冷却性能を上昇させ、温度低減の促進ができる高品質の整流器を有する車両用交流発電機を提供することができる。
次に、図11を用いて、本発明の第3の実施形態による車両用交流発電機の構成について説明する。なお、本実施形態による車両用交流発電機の全体構成は、図1及び図2に示したものと同様である。また、本実施形態による車両用交流発電機の整流装置の構成は、図3〜図8に示したものと同様である。
図11は、本発明の第3の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。
図11は、本発明の第3の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。
第1実施形態と整流器18の全体的な構成は同様であるが、本実施形態では放熱板の圧入穴に隣接する冷却穴の冷却性を向上させるため冷却穴の内部に放熱フィン203を設けている。
図11に示すように冷却穴201の円部の内部に放熱フィン203を設ける。冷却穴201は、流路抵抗が小さい箇所に設けられているため流速が早く、本箇所に放熱フィン203を設け、冷却風を当てることで+極の整流素子の温度を低減することができる。
また、第2実施形態のように中心部に近い側に冷却穴を大きくし、放熱フィン203を多く設けることで、さらに冷却性が向上し、+極の整流素子22の温度を低減することができる。
本実施形態では+極の放熱板について述べてきたが、−極も同様であり、同様の冷却効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態によれば、放熱板の圧入穴に隣接した冷却風を通過させる冷却穴を設けることで整流素子の冷却性能を上昇させ、温度低減の促進ができる高品質の整流器を有する車両用交流発電機を提供することができる。
次に、図12及び図13を用いて、本発明の第4の実施形態による車両用交流発電機の構成について説明する。なお、本実施形態による車両用交流発電機の全体構成は、図1及び図2に示したものと同様である。また、本実施形態による車両用交流発電機の整流装置の構成は、図3〜図8に示したものと同様である。
図12及び図13は、本発明の第4の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。図12は斜視図であり、図13は正面図である。
図12及び図13は、本発明の第4の実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の拡大図である。図12は斜視図であり、図13は正面図である。
第1実施形態と整流器18の全体構成は同様であるが、本実施形態では放熱板の圧入穴に隣接する冷却穴の冷却性を向上させるため冷却穴の側面に放熱フィンを設け、冷却性を向上させている。
図12に示すように、冷却穴201の側面に沿うように放熱フィン204を設ける。
図13に示すように、圧入穴201の直径E1に対して、整流素子圧入時使用エリアE2を、圧入穴201の直径E1に対し1.25倍以上としている。放熱フィン204は、整流素子圧入時使用エリアE2よりも外周側に設置することが生産性が向上する。
ここで、整流素子を圧入穴201に圧入する際には、整流素子の端面を治具により押圧する。ここで、治具の直径が整流素子圧入時使用エリアE2である。整流素子の円盤状のベース部の直径と同じ直径の治具を用いると、整流素子の押圧時に整流素子を片押しして、整流素子が圧入穴に斜めに挿入される恐れがある。そこで、治具の直径を整流素子のベース部の直径の1.25倍としている。そして、この治具と当接しない位置に放熱フィン204を設けている。整流素子のベース部の直径は例えば12φであり、それに対して、治具の直径を14φ〜15φとしている。
冷却穴は、流路抵抗が小さい箇所に設けられているため流速が早く、本箇所に放熱フィン204を設けることで、冷却風を当てることで+極の整流素子の温度を低減に大きく寄与することができる。
また、第2実施形態のように中心部に近い側に冷却穴を大きくし、放熱フィンの面積を大きく設けることで、さらに冷却性が向上し、+極の整流素子22の温度を低減することができる。
本実施形態では+極の放熱板について述べてきたが、−極も同様であり、同様の冷却効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態によれば、放熱板の圧入穴に隣接した冷却風を通過させる冷却穴を設けることで整流素子の冷却性能を上昇させ、温度低減の促進ができる高品質の整流器を有する車両用交流発電機を提供することができる。
次に、図14〜図16を用いて、各実施形態の冷却穴の形状の変形例について説明する。
図14〜図16は、本発明の各実施形態による車両用交流発電機に用いる+極の放熱板の圧入穴の変形例の拡大図である。
前述の例では、冷却穴の形状として、円と四角を組み合わせた鍵穴形状で説明してきたが、図14に示すような長円形状、図15に示すような四角形状、図16に示すような三角形状の形態でも同様の効果が得られる。
また、上述の各実施形態では、車両用交流発電機における三相巻線を二組の固定子を有する整流装置の冷却方法について述べてきたが、その他、3相巻線または5相及び6相巻線等の整流装置についても同様に適用できる。
1…プーリ
2…シャフト
3…フロントベアリング
4…回転子
5…固定子
6…固定子鉄心
7…固定子巻線
8…リヤベアリング
9…フロント側爪磁極
10…リヤ側爪磁極
11…界磁巻線
12…スリップリング
13…ブラシ
14…フロントファン
15…リヤファン
16…フロントフレーム
17…リヤフレーム
18…整流装置
19…整流素子接続端子板
19a…絶縁材部
19b…接続ターミナル
20…+極の放熱板
201…圧入穴
202…冷却穴
203、204…放熱フィン
21…−極の放熱板
211…圧入穴
212…冷却穴
22…+極の整流素子
221…ベース部
222…リード部
23…−極の整流素子
231…ベース部
232…リード部
24…Bターミナルボルト
25…保護カバー
30…ICレギュレータ
31…車両用交流発電機
2…シャフト
3…フロントベアリング
4…回転子
5…固定子
6…固定子鉄心
7…固定子巻線
8…リヤベアリング
9…フロント側爪磁極
10…リヤ側爪磁極
11…界磁巻線
12…スリップリング
13…ブラシ
14…フロントファン
15…リヤファン
16…フロントフレーム
17…リヤフレーム
18…整流装置
19…整流素子接続端子板
19a…絶縁材部
19b…接続ターミナル
20…+極の放熱板
201…圧入穴
202…冷却穴
203、204…放熱フィン
21…−極の放熱板
211…圧入穴
212…冷却穴
22…+極の整流素子
221…ベース部
222…リード部
23…−極の整流素子
231…ベース部
232…リード部
24…Bターミナルボルト
25…保護カバー
30…ICレギュレータ
31…車両用交流発電機
Claims (8)
- 固定子巻線を備えた固定子と、該固定子の内周側に隙間を介して回転可能に支持された回転子と、前記回転子の回転軸を回転自在に支持すると共に前記固定子を支持するフロントフレームとリヤフレームと、前記固定子巻線から出力された交流電力を整流するための整流素子を電気的に接続し、整流回路を構成するとともに、リヤフレームの外端部に固定された整流装置と、該整流装置を覆う保護カバーから前記整流装置を通り冷却風を吸入する冷却ファンとを有する車両用交流発電機であって、
前記整流装置は、整流素子が圧入される円状の複数個の圧入穴と、該圧入穴に隣接するように冷却風を通す貫通穴とが設けられた放熱板を備えることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴は、前記圧入穴に接するように不等ピッチ間隔で配置されていることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴は、車両交流発電機の中心部に近い側に多く配置されていることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板の整流素子の圧入穴に隣接する貫通穴は複数個設けられており、
各貫通穴の大きさが、各々異なり、
車両交流発電機の中心部に近い側に大きいサイズを配置されていることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板は、前記貫通穴に接するように設けた放熱フィンを備えることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板は、前記貫通穴の内部に設けた放熱フィンを備えることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴の形状は、円と四角を組み合わせた鍵穴形状であることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1記載の車両用交流発電機において、
前記放熱板の圧入穴に隣接する貫通穴の形状は、三角形状であることを特徴とする車両用交流発電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011095298A JP2012228118A (ja) | 2011-04-21 | 2011-04-21 | 車両用交流発電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011095298A JP2012228118A (ja) | 2011-04-21 | 2011-04-21 | 車両用交流発電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012228118A true JP2012228118A (ja) | 2012-11-15 |
Family
ID=47277705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011095298A Withdrawn JP2012228118A (ja) | 2011-04-21 | 2011-04-21 | 車両用交流発電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012228118A (ja) |
-
2011
- 2011-04-21 JP JP2011095298A patent/JP2012228118A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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