JP4579372B2 - 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子 - Google Patents

電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4579372B2
JP4579372B2 JP2000132696A JP2000132696A JP4579372B2 JP 4579372 B2 JP4579372 B2 JP 4579372B2 JP 2000132696 A JP2000132696 A JP 2000132696A JP 2000132696 A JP2000132696 A JP 2000132696A JP 4579372 B2 JP4579372 B2 JP 4579372B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron
emitting device
polysilane film
carbon nanotubes
conductive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000132696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001312955A (ja
Inventor
喜萬 中山
成司 秋田
英雄 黒川
哲也 白鳥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2000132696A priority Critical patent/JP4579372B2/ja
Publication of JP2001312955A publication Critical patent/JP2001312955A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4579372B2 publication Critical patent/JP4579372B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界放出型のフラットパネルディスプレイや、陰極線管、ランプ、電子銃など、電子エミッタ(電子源)を必要とする装置等に用いられる電子放出素子の製造方法に関するものである。この電子放出素子は、具体的には、カーボンナノチューブなどの針状構造を有する冷陰極部材を用いて構成される。本発明は、また、上記のような電子放出素子を用いて構成される画像表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブは、高いアスペクト比を有し、かつ、その先端部の曲率半径が小さい形状を有しているため、上記先端部に電界が集中しやすく、電子放出素子(電界放出型電子エミッタ)における冷陰極部材(電子放出材料、電子エミッタ材)として適している。具体的には、例えば、束ねた状態のカーボンナノチューブから、64Vという低いターンオン電圧で、400μA/cm2という大きな放出電流密度が得られることが、これまでに報告されている。
【0003】
上記のようなカーボンナノチューブ等、針状構造の材料を冷陰極部材とする電子放出素子を例えばフラットパネルディスプレイなどに適用するためには、上記冷陰極部材を2次元的に配置する必要がある。このため、カーボンナノチューブを効率的に取り扱い、2次元的に配置して固定する技術、また、効率よく電界を印加して電子を放出させる技術が求められている。
【0004】
そこで、例えば、de Heer et al. は、Science誌の第270巻、第1179頁(1995)にて、カーボンナノチューブの懸濁液をセラミックフィルタに流し、ろ過して、フィルタの表面上にカーボンナノチューブを配列させ、次に、上記配列したカーボンナノチューブをプラスチックシート上に移すことによって、カーボンナノチューブの2次元アレイを形成する技術を開示し、この方法によって得られたカーボンナノチューブの2次元アレイから電子の電界放出が得られた旨を報告している。
【0005】
また、特開平10−149760号公報には、電界放出型冷陰極装置における電子エミッタにカーボンナノチューブまたはフラーレンを用いる技術が開示されている。この技術では、支持基板上に複数配設される各電子エミッタは、例えば複数のカーボンナノチューブが、塗布や、圧着、埋め込み等の方法により、支持基板上に倒木が重なり合うような状態で設けられて構成されている。ここで、上記カーボンナノチューブは、例えば、アーク放電によってアノード電極としての炭素を昇華させ、カソード電極上に析出させることによって形成されている。
【0006】
また、特開平10−12124号公報には、陽極酸化膜に規則正しく配設された細孔中に金属触媒を析出させ、その触媒作用により、カーボンナノチューブを成長させて電子エミッタを形成する技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記 de Heer et al. が開示している技術では、上記セラミックフィルタによるろ過の際やプラスチックシートへの転写の際に所定の領域だけにカーボンナノチューブを配置することが困難であり、パターン化された領域にカーボンナノチューブが配置された電子エミッタを得ることは困難である。また、カーボンナノチューブの密度の制御が容易ではないため、電子放出特性が、例えば中央部と周辺部となどで不均一になったり、製品ごとにばらついたりしがちであるという問題点を有していた。この問題点は、例えば20型以上のディスプレイを製造する場合など、大きな面積の領域にカーボンナノチューブを配置する場合には特に大きなものとなる。
【0008】
また、上記特開平10−149760号公報に開示されているように、塗布等によってカーボンナノチューブを配置する方法では、形成されるカーボンナノチューブの方向性を制御することが困難である。このため、大きな放出電流密度を得ることが困難であるうえ、エミッション電流変動も大きくなりがちである。
【0009】
また、上記特開平10−12124号公報に開示されている方法では、陽極酸化膜および細孔の形成や金属触媒の析出工程を必要とするうえ、金属触媒の触媒作用によってカーボンナノチューブを成長させるために、これらのプロセスに必要な手間や、時間などが多く、必ずしも十分な生産性を有するとは言い難い。
【0010】
さらに、上記 de Heer.et.al. や、特開平10−149760号公報、特開平10−12124号公報等に開示されている構成では、電子エミッタを構成するカーボンナノチューブは、単に電極基板に接触しているにすぎない。すなわち、両者間の接触は強固なものではなく、接触抵抗が大きくなりがちであるため、電子のやりとりが安定せず、やはり、大きな放出電流密度を得ることや、電流変動を小さくすることが困難であるという問題点を有していた。
【0011】
なお、本願発明者らは、ポリシランから成る保持部材にカーボンナノチューブを固着させた構造の電子放出素子を検討した。しかしこの構成では、ポリシランの電気抵抗が大きいために、電子が放出されにくくなる。言い換えれば、大量の電子をエミッションさせようとすると、電圧降下が大きくなるために、高い印加電圧が必要となるという問題点があった。
【0012】
上記のように、従来の電子放出素子においては、例えば2次元的な所定のパターン化された領域に、カーボンナノチューブ等を均一に配置することが困難であったり、配置されるカーボンナノチューブ等の方向性を制御することが困難であるなどのために、低い印加電圧で大きな放出電流密度を得ることが困難であるなどの問題点を有していた。また、電子放出素子の生産性を高めることも困難であるという問題点を有していた。
【0013】
本発明は、上記の点に鑑み、低い印加電圧で大きな放出電流密度を得ることができる電子放出素子を高い生産性で製造することができ、また、例えば2次元的にパターン化された比較的大きな面積の領域などにカーボンナノチューブ等を配置することが容易にできる電子放出素子の製造方法の提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の電子放出素子の製造方法は、支持部材の上に導電層のパターンを形成する工程と、前記導電層のパターンを覆うように、前記支持部材の上にカーボン粒子を混入したポリシラン膜を形成する工程と、前記導電層のパターンの上に位置する前記ポリシラン膜の部分に選択的に、紫外線を照射し、その領域におけるポリシラン膜のSi−Si原子間結合を解離させる工程と、前記導電層を一方の電極とする電気泳動法或いは誘電泳動法により、前記ポリシラン膜の前記Si−Si原子間結合を解離させてできた隙間部分に、針状構造を有する冷陰極部材を泳動させて、前記支持部材に対して垂直な姿勢で埋設させる工程と、その後、熱処理することにより、前記Si−Si原子間結合が解離したポリシラン膜の部分をSiOx化して硬化させるとともに、前記紫外線が照射されなかった残りのポリシラン膜の部分を分解させて除去する工程と、を備える。
【0022】
た、上記粒子は、グラファイト、カーボンナノチューブ、およびフラーレンの少なくとも何れかのカーボン粒子であることを特徴としている。
【0025】
前記針状構造を有する冷陰極部材はカーボンナノチューブであることを特徴としている。
【0036】
前記熱処理は、200℃以上、450℃以下で行われる。
【0047】
本発明に係る電子放出素子の製造方法により、フォトリソグラフィなどを用いることなく、保持部材における2次元的にパターン化された比較的大きな面積の領域に冷陰極部材を配置するとともに、確実に埋設して、電子を効率よく放出させることのできる電子放出素子を高い生産性で製造することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
まず、カーボンナノチューブを基板上に配置させる原理について説明する。
【0049】
本願発明者らは、六炭素環構造を含むカーボンの単体またはその集合体である針状構造の冷陰極部材として用い得るカーボンナノチューブ等が、電気泳動特性(または誘電泳動特性)を有することを見い出した。この特性を利用すれば、カーボンナノチューブを印加電界(電気力線)の方向に沿って配向させるとともに、電極に向けて移動させることが可能になる。
【0050】
そこで、上記手法を用いて、ナイフエッジ上にカーボンナノチューブを1次元的に配列させ、所定の電圧を印加して冷陰極部材として作用させたところ、カーボンナノチューブの密度等にもよるが、例えば1μA/cm2の放出電流密度及び160Vのターンオン電圧が得られた。
【0051】
同様に、カーボンナノチューブの電気泳動(または誘電泳動)現象を利用して、平板状の基板上にカーボンナノチューブを2次元的に配列させれば、大型の電子放出素子を容易に構成することができる。
【0052】
(実施の形態1)
以下、電子放出素子について、具体的に説明する。
【0053】
図1は、本実施の形態におけるカーボンナノチューブを用いた電界放出型の電子放出素子10の構成を模式的に示す斜視図である。同図に示すように、支持部材として機能する誘電体基板である基板11の表面には、帯状の複数の導電層12が形成され、さらに、上記導電層12上に、保持部材として機能する厚さが約1μmのポリシラン膜13が形成されている。ポリシラン膜13には、針状構造の冷陰極部材である多数のカーボンナノチューブ14が、基板11に対してほぼ垂直で、その一端がポリシラン膜13に埋め込まれるようにして固定されている。上記多数(複数)のカーボンナノチューブ14によって、電子エミッタ(カソード)15が構成されている。
【0054】
上記基板11としては、例えばコーニング社製の#7059ガラスを用いることができるが、他のものも使用可能である。例えば、ポリマーフィルムや、各種セラミックス材料(アルミナなど)から成る基板などを使用することができる。
【0055】
上記導電層12は、特に限定されるものではないが、例えばアルミニウムから成り、カーボンナノチューブ14に所定の電圧を印加するようになっている。
【0056】
上記ポリシラン膜13は、例えば、分子量が約130000のポリメチルフェニルシランから成り、導電率(シート抵抗)が0.5〜1.0×10-3(S/cm)になるように、4/1のポリシラン/カーボンブラック混合比でカーボンブラックの粒子が混入している。すなわち、単体のポリシランなどのSi系ポリマー材料は比較的高抵抗であるが、上記のようにカーボンブラックの粒子を混入させることによって、電子放出効率を高め得るようになっている。なお、上記ポリシラン膜13に代えて、ナノシラン等のSi系ポリマー材料などを用いてもよい。また、混入させる粒子としては、より具体的には例えばグラファイトや、カーボンナノチューブ、フラーレン等のカーボン粒子などを適用することができるが、これらに限らず、導電性または半導体性の粒子であればよい。さらに、ポリシラン膜13の導電率は上記の値に限らず、電子放出素子10に必要とされる特性等に応じて、混入粒子の種類や混合比を設定すればよい。ここで、本願明細書で述べる「粒子」は、特定の形状に限定されるものではなく、いわゆる粒状の形状を有する分離された固体の他に、針状、筒状、球状等、様々な形状を有する分離された固体を包括的に示す。また簡単化のために、「粒子またはその凝集体」も、単に「粒子」と記す。ただし、上記粒子の大きさ(非対称な形状を有する場合には少なくとも最小寸法)は、ポリシラン膜13の厚さよりも小さいことが好ましい。なお、上記ポリシラン膜13の電気抵抗と電子放出能力との関係については、後に詳述する。
【0057】
また、上記カーボンナノチューブ14は、例えば直流アーク放電法によって形成されるものを用いることができる。(その内容は当業者には周知であるので、ここではその説明を省略する。)このような方法によって形成されるカーボンナノチューブ14は一般に多面体構造を有しており、典型的には、長さが約1〜5μmで、直径が約5〜50nmである。また、カーボンナノチューブは、上記直流アーク放電法以外の種々の公知の方法によって製造したものなどを用いることももちろん可能である。ただし、電子放出素子10に低真空中で安定な動作をさせるためには、カーボンナノチューブの先端が多面体的に閉じた構造になっていることが好ましい。
次に、図2(a)〜(g)を参照して、上記のような電子放出素子10の製造プロセスを説明する。
(1)まず、図2(a)に示すように、基板11の表面に、複数の帯状にパターニングされた導電層12を形成する。上記導電層12のパターニング処理は、半導体技術分野などで一般的に使用されているプロセス(例えばフォトリソグラフィなど)を使用することができるので、その説明はここでは省略する。
(2)次に、例えばスピンキャスト法によって、図2(b)に示すように、基板11および上記導電層12を覆うように、カーボンブラックを混入させた、例えば厚さが約1μmのポリシラン膜13を形成する。
(3)続いて、図2(c)に示すように、導電層12のパターンに対応した開口パターンを有するマスク16を介して、上記ポリシラン膜13に、例えば水銀ランプから発せられた紫外(UV)光を照射する。これによって、図2(d)に示すように、ポリシラン膜13におけるUV光が照射された領域13aで、原子間結合(通常はSi−Si結合)の光解離が生じる。このとき、上記領域13aのポリシラン膜13は、上記光解離に起因して、360nmの波長の光に対して透明になることによって光解離が生じたことを確認することができる。
(4)上記のような処理がなされた基板11を、図2(e)に示すように、電気泳動装置31内に設置し、電気泳動装置31内(基板11と対向電極32との間に形成されるギャップセル)にカーボンナノチューブ14を分散させた溶液(懸濁液)33を導入する。
【0058】
ここで、上記カーボンナノチューブ14は、例えば、前記のように直流アーク放電法によって収集部材上に析出したカーボンナノチューブを、超音波の印加によってイソプロピルアルコール(IPA)中に分散させ、得られた懸濁液を遠心分離器により不純物を除去して精製したものである。上記不純物除去プロセス後の懸濁液が、上記電気泳動装置31のギャップセル内に導入される溶液33として用いられる。なお、この溶液33には、カーボンナノチューブの凝集を防止するために、トリトン等の活性剤を混入させるなどしてもよい。
【0059】
溶液33を導入した後、基板11に形成された導電層12と対向電極32との間に所定の電圧を20分間印加する。より詳しくは、例えば、室温で、導電層12に負の電圧、対向電極32に正の電圧を印加して、両者間に約2.0×103V/cmの電界を形成する。この電界の形成によって、溶液33中のカーボンナノチューブ14は、電界(電気力線)に沿って配向するとともに、電気泳動現象によって、ポリシラン膜13の表面に向かって移動する。ポリシラン膜13における前記光解離が生じた領域13aに到達したカーボンナノチューブ14は、前記光解離によって生じたポリシラン膜13の隙間に、ある程度の深さまで挿入されて固定される。すなわち、カーボンナノチューブ14は、基板11上の平行な複数のストライプ状の領域に配置されて、基板11にほぼ垂直な配向状態(姿勢)で、端部をポリシラン膜13に埋め込まれるようにして固定される。
【0060】
上記のようにカーボンナノチューブ14の一部がポリシラン膜13に挿入された状態になることは、次のようにして確認された。すなわち、ポリシラン膜13の表面に固定された14の状態を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察したところ、カーボンナノチューブ14は、UV光が照射された領域13aだけに存在し、かつ、カーボンナノチューブ14の一部が他の部分に比べて低い透明度であることが観察され、その部分がポリシラン膜13に挿入されていることが確認された。すなわち、上記のSEM観察の結果は、電気泳動現象によって、カーボンナノチューブ14が効果的に配列され、基板11にほぼ垂直に配向して効率的にポリシラン膜13の表面に移動し、ポリシラン膜13の表面における、UV光の照射によるSi−Si結合の光解離が生じた部分に、選択的にカーボンナノチューブ14が挿入されていることを明確に示している。
【0061】
上記約20分間の電圧印加後に、カーボンナノチューブ14を含む懸濁液(溶液33)を除去して、基板11を取り出す。
(5)上記カーボンナノチューブ14がポリシラン膜13に固定された基板11を、図2(f)に示すように、電気炉41によって例えば200〜450℃に加熱すると、前記UV光の照射によってSi−Si結合が解離した部分のポリシラン膜13はSiOx化し、硬化して、カーボンナノチューブ14が強固に固着される。一方、UV光が照射されなかった部分のポリシラン膜13は分解されて、図2(g)に示すように除去される。ここで、加熱温度は上記の温度に限らないが、高すぎると(例えば450℃を越えると)、全ての領域のポリシラン膜13が分解してしまう一方、低すぎると(200℃より低いと)、十分なSiOx化やUV光が照射されなかった部分での分解が起こりにくい。なお、必要とされるカーボンナノチューブ14の固着強度や保持部材の材質等によっては、上記加熱は必ずしも行わなくてもよく、またより低い温度で加熱するようにしてもよい。
次に、ポリシラン膜13の電気抵抗について説明する。
【0062】
上記のようにして作製された、大きさが1mm2の電子エミッタを有する電子放出素子と、上記電子エミッタから1mmの間隔を空けて配置されたアノード電極と、上記電子放出素子およびアノード電極を包囲する包囲部材とを設けるとともに、その内部を排気することによって電子放出型ダイオード素子(電極構成)を構成し、印加電圧とエミッション電流との関係(電流−電圧特性:I−V特性)を調べた。その結果を図3に示す。また、同図には、併せて、同様の構成でポリシラン膜にカーボンブラックを混入させない場合(すなわち、ポリシラン膜が高抵抗な場合)の印加電圧とエミッション電流との関係も記す。同図から解るように、ポリシラン膜13にカーボンブラックを混入させて電気抵抗を低く抑えた場合には、カーボンナノチューブ14に効率よく電子が供給されるため、電子が放出されやすくなり、I−V曲線は立ち上がったものとなる。すなわち、ポリシラン膜13の電気抵抗を500MΩ以下、より好ましくは、100MΩ以下にすることによって、ポリシラン膜13での電圧降下を小さく抑えて、多くの電子の放出を容易にすることができる。
【0063】
なお、電子放出素子におけるエミッション電流変動を小さく抑えるためには、ポリシラン膜の電気抵抗は1MΩ程度以上にすることが好ましい。すなわち、上記エミッション電流変動は、電子エミッタから放出される電子が残存気体分子に衝突して気体分子がイオン化し、そのイオンが電子エミッタの表面に再付着する際に電子エミッタの電位が瞬間的に変化することが原因であると考えられる。このようなエミッション電流変動は、本実施の形態の電子放出素子のように針状構造の冷陰極部材が基板11にほぼ垂直で、かつ、その一端が保持部材に確実に埋めこまれるとともに他端が突出する構成である場合には、例えば冷陰極部材が倒木状に設けられている場合などに比べて、エミッションサイト(電子が放出される起点)が多いため、エミッション電流変動は平均化されて緩和されるが、ポリシラン膜13の電気抵抗を上記のようにある程度大きく設定することにより、ポリシラン膜13が安定化抵抗として作用するので、より小さく抑えることができる。
【0064】
したがって、上記のように、ポリシラン膜13の電気抵抗が1MΩ以上500MΩ以下、より好ましくは1MΩ以上100MΩ以下になるように、カーボンブラックの混入率等を設定することによって、電子の放出し易さを阻害することなく電流変動を小さく抑えることができる。ここで、上記抵抗値は、例えば図1に示す電子放出素子10のように複数の画素に対応して電子エミッタ15が形成される場合には、所定の電子放出範囲あたり、すなわち例えば各画素に対応する領域での電気抵抗が上記の範囲になるように設定すればよい。
【0065】
なお、上記の例では、冷陰極部材としてカーボンナノチューブを用いた例を示したが、これに限らず、六炭素環構造を含むカーボンの単体または集合体であるような針状構造を有する他の材料、例えばカーボンファイバーなどを用いてもよい。また、上記カーボンファイバーは、その表面を毛羽立たせたものなどでもよい。また、実質的に針状構造を有するものであれば、グラフィトやフラーレンなどが混在するものや、これらがカーボンナノチューブに付着したものが含まれたものなどでもよい。これらを用いた場合でも、上記のような電気泳動を利用した製造プロセスを適用して、同様の構成、および効果を有する電子放出素子を作製することができる。
【0066】
また、上記の例では、保持部材としてポリシラン膜13を用い、UV光を照射することによって原子間結合の解離(光解離)を発生させる例を示したが、原子間結合の解離は、光照射の他の作用(例えばレーザー光などの局部的な照射による加熱)によって発生させたり(熱解離)、さらに、光以外のエネルギの印加によって発生させるなど、保持部材の構成材料等に応じた種々の方法によって発生させてもよい。
【0067】
また、保持部材として、少なくとも一部の領域が実質的にポーラスな(微***を有する)材料、具体的には、例えば陽極酸化処理されたポーラスSi等を用い、そのポーラス部分にカーボンナノチューブ等の一端が挿入されるようにしてもよい。
【0068】
また、上記のように、基板11上に帯状の複数の導電層12を形成し、これに対応するパターンに、ポリシラン膜13およびカーボンナノチューブ14を配置することによって、後述する実施の形態2に示すように、導電層12をそのまま信号線(走査線またはデータ線)として用いる、表示画素が2次元アレイ状に配置された画像表示素子を構成することができるが、これに限らず、電子放出素子10が用いられる用途などに応じて、例えば導電層12とポリシラン膜13の形成およびカーボンナノチューブ14の配置のパターンを基板11上の全面にわたるようにしたり、また、他の所定のパターンになるようにしたりしてもよい。
【0069】
また、導電層12だけを所定のパターンに形成して、ポリシラン膜13の形成およびカーボンナノチューブ14の配置のパターンを基板11上の全面にわたるようにするなどしてもよい。
【0070】
また、上記のように、マスク16を介してポリシラン膜13に部分的に紫外光を照射することにより、ポリシラン膜13における紫外光が照射された領域だけにカーボンナノチューブ14を配置するとともに、後の加熱工程によってポリシラン膜13の硬化とパターニングとを同時に行うことができるが、これに限らず、必要に応じて、あらかじめポリシラン膜13をフォトリソグラフィなどによってパターニングした後に、残ったポリシラン膜13の全体(基板11の全面)にわたって紫外光を照射するなどしてもよい。
【0071】
また、基板11の全面にポリシラン膜13の形成、およびカーボンナノチューブ14の配置を行った後に、フォトリソグラフィなどによって、ポリシラン膜13および/またはカーボンナノチューブ14が配置される領域をパターニングするなどしてもよい。
【0072】
また、導電層12は、上記のように基板11とポリシラン膜13との間に形成するのに限らず、カーボンナノチューブ14が配置された後に、ポリシラン膜13の表面に形成するようにしてもよい。
【0073】
また、保持部材自体を半導体材料または導電体材料で構成するようにしてもよい。
(実施の形態2)
前記実施の形態1の電子放出素子を用いた画像表示素子、およびこの画像表示素子と駆動回路とを有する画像表示装置(フラットパネルディスプレイ)について説明する。
【0074】
図4は、画像表示素子の構成を模式的に示す斜視図、図5は、画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【0075】
画像表示素子50は、図4に示すように、電子放出素子10と、この電子放出素子10と所定の間隔を空けて設けられた対向基板51とを備えている。上記電子放出素子10と対向基板51とは、周辺部で図示しないシール部材によって接着され、間の空隙が所定の圧力の低真空に保たれている。
【0076】
対向基板51には、電子放出素子10における導電層12と直交する方向の複数の帯状の導電層(アノード電極)52、および電子線の照射によって発光する例えば蛍光体等の発光体層(画像形成部材)53が設けられている。上記各導電層12と導電層52との交差部によって、表示画素が構成されている。すなわち、複数の導電層12・52が、それぞれ帯状にパターニングされて形成され、これらの導電層12・52がそのまま信号線(走査線またはデータ線)として使用されることにより、2次元アレイ状に配置された表示画素が形成され、ビットマップ画像が表示されるようになっている。
【0077】
画像表示装置60は、図5に示すように、上記画像表示素子50、画像表示素子50に駆動電圧を印加する制御駆動回路61、および制御駆動回路61に電力を供給する電源62が設けられて構成されている。上記制御駆動回路61は、入力される画素ごとの画像信号に応じた電圧を、各導電層12および導電層52に、順次、選択的に印加するようになっている。これにより、各画素ごとに発光体層53が画像信号電圧に応じた輝度で発光し、画像信号に応じた画像が表示される。
【0078】
上記のように、実施の形態1の電子放出素子を用いることにより、効率よく電子が放出されるので、比較的低い印加電圧で高い輝度の画像を表示させることが容易にできる。
【0079】
なお、上記の例では、導電層12と導電層52との間に画像信号に応じた電圧を印加する2端子型の単純マトリクスの構成を有する画像表示素子について説明したが、これに限らず、導電層12・52の間に引出電極を設けて、この引出電極に印加する電圧によって表示制御を行うようにするなどしてもよい。
【0080】
また、導電層12(ポリシラン膜13)が帯状にパターニングされて形成されたものに限らず、他の所定のパターン、または単一のパターンに形成された電子放出素子10を用いたり、また、これらの電子放出素子10を複数配列させて画像表示素子を構成するなどしてもよい。
【0081】
また、電子放出素子は、上記のようなフラットパネルディスプレイに限らず、陰極線管や、ランプ、電子銃など、電子源(電子エミッタ)を必要とする種々の用途に適用可能であることは、当業者にとっては明らかである。
【0082】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0083】
すなわち、半導体部材や導電性部材を含む保持部材に、針状構造を有する冷陰極部材を、支持部材にほぼ垂直な姿勢で、一端が上記保持部材に埋設され、他端が上記保持部材から露出するように保持せることにより、低い印加電圧で大きな放出電流密度を得ることができる。また、上記保持部材による冷陰極部材の保持を電気泳動によって行わせることにより、例えば2次元的にパターン化された比較的大きな面積の領域などに冷陰極部材を高い密度および均一性で配置することが容易にできるとともに、生産性も向上させることが容易にできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の電子放出素子の構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】実施の形態1の電子放出素子の製造工程を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の電子放出素子を用いた電子放出型ダイオード素子の電流−電圧特性(I−V特性)を示すグラフである。
【図4】実施の形態2の画像表示素子の構成を模式的に示す斜視図である。
【図5】実施の形態2の画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 電子放出素子
11 基板
12 導電層
13 ポリシラン膜
13a 領域
14 カーボンナノチューブ
15 電子エミッタ(カソード)
16 マスク
31 電気泳動装置
32 対向電極
33 溶液
41 電気炉
50 画像表示素子
51 対向基板
52 導電層
53 発光体層
60 画像表示装置
61 制御駆動回路
62 電源

Claims (7)

  1. 支持部材の上に導電層のパターンを形成する工程と、
    前記導電層のパターンを覆うように、前記支持部材の上にカーボン粒子を混入したポリシラン膜を形成する工程と、
    前記導電層のパターンの上に位置する前記ポリシラン膜の部分に選択的に、紫外線を照射し、その領域におけるポリシラン膜のSi−Si原子間結合を解離させる工程と、
    前記導電層を一方の電極とする電気泳動法或いは誘電泳動法により、前記ポリシラン膜の前記Si−Si原子間結合を解離させてできた隙間部分に、針状構造を有する冷陰極部材を泳動させて、前記支持部材に対して垂直な姿勢で埋設させる工程と、
    その後、熱処理することにより、前記Si−Si原子間結合が解離したポリシラン膜の部分をSiOx化して硬化させるとともに、前記紫外線が照射されなかった残りのポリシラン膜の部分を分解させて除去する工程と、を備えた電子放出素子の製造方法。
  2. 前記針状構造を有する冷陰極部材はカーボンナノチューブである請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  3. 前記熱処理は、200℃以上450℃以下で行う、請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  4. 前記カーボン粒子は、グラファイト、カーボンナノチューブ又はフラーレンである請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  5. 前記カーボン粒子の大きさは、前記ポリシラン膜の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によって得られた電子放出素子。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によって得られた電子放出素子と、
    前記電子放出素子から放出された電子により画像を形成する画像形成部材とを備えた画像表示素子。
JP2000132696A 2000-05-01 2000-05-01 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子 Expired - Fee Related JP4579372B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000132696A JP4579372B2 (ja) 2000-05-01 2000-05-01 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000132696A JP4579372B2 (ja) 2000-05-01 2000-05-01 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001312955A JP2001312955A (ja) 2001-11-09
JP4579372B2 true JP4579372B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=18641338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000132696A Expired - Fee Related JP4579372B2 (ja) 2000-05-01 2000-05-01 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4579372B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7252749B2 (en) 2001-11-30 2007-08-07 The University Of North Carolina At Chapel Hill Deposition method for nanostructure materials
US6902658B2 (en) * 2001-12-18 2005-06-07 Motorola, Inc. FED cathode structure using electrophoretic deposition and method of fabrication
JP2004140288A (ja) * 2002-10-21 2004-05-13 Nishizumi Hiroshi 電極、電極製造装置、電極の製造方法、及び熱発電装置
KR100879293B1 (ko) 2002-12-26 2009-01-19 삼성에스디아이 주식회사 다층 구조로 형성된 전자 방출원을 구비한 전계 방출표시장치
WO2005069337A1 (en) * 2004-01-19 2005-07-28 M2N Inc. Method for massive assembling of carbon nanotubes
KR101020664B1 (ko) 2004-05-28 2011-03-09 삼성에스디아이 주식회사 전자 방출원 형성용 조성물, 전자 방출원 및 이를 구비한전자 방출 소자
KR100647303B1 (ko) * 2004-12-18 2006-11-23 삼성에스디아이 주식회사 전기영동법을 이용한 탄소나노튜브의 수직 정렬방법
US7829474B2 (en) * 2005-07-29 2010-11-09 Lg. Display Co., Ltd. Method for arraying nano material and method for fabricating liquid crystal display device using the same
KR100743018B1 (ko) * 2006-06-29 2007-07-26 삼성전기주식회사 전계방출 에미터전극의 제조방법 및 이에 의해 제조된전계방출 에미터전극

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000208028A (ja) * 1999-01-12 2000-07-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子放出素子及びその製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3421549B2 (ja) * 1996-09-18 2003-06-30 株式会社東芝 真空マイクロ装置
JP3740295B2 (ja) * 1997-10-30 2006-02-01 キヤノン株式会社 カーボンナノチューブデバイス、その製造方法及び電子放出素子
JPH11256106A (ja) * 1998-03-09 1999-09-21 Hitachi Chem Co Ltd シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造法、シリカ系被膜及び半導体装置
JPH11329217A (ja) * 1998-05-15 1999-11-30 Sony Corp 電界放出型カソードの製造方法
JP3534236B2 (ja) * 1998-06-18 2004-06-07 松下電器産業株式会社 電子放出素子及び電子放出源とそれらの製造方法並びにそれらを使用した画像表示装置及びその製造方法
JP3497740B2 (ja) * 1998-09-09 2004-02-16 株式会社東芝 カーボンナノチューブの製造方法及び電界放出型冷陰極装置の製造方法
JP3878388B2 (ja) * 2000-03-03 2007-02-07 株式会社リコー カーボンナノチューブを用いた電子放出素子、帯電器および画像記録装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000208028A (ja) * 1999-01-12 2000-07-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子放出素子及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001312955A (ja) 2001-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6616495B1 (en) Filming method of carbon nanotube and the field emission source using the film
JP4937910B2 (ja) 電界放出用途のためのカーボンナノチューブの活性化
US7811149B2 (en) Method for fabricating carbon nanotube-based field emission device
JP4262976B2 (ja) 電子電界エミッタの放出状態を改善するための方法
US5977697A (en) Field emission devices employing diamond particle emitters
JP4176838B2 (ja) ダイヤモンド面形成方法
KR101092540B1 (ko) 활성화 없는 탄소 나노튜브들로부터의 개선된 전자 필드방출
JP2009094074A (ja) 発熱光源及びその製造方法
JP3939452B2 (ja) 電子放出素子及びその製造方法
US20050231091A1 (en) Process for improving the emission of electron field emitters
KR20030059291A (ko) 카본 나노튜브의 패턴 형성 방법 및 전계 방출형 냉음극과그 제조 방법
CN1433039A (zh) 基于纳米碳管场发射阵列的全彩色大面积平板显示器
JP4579372B2 (ja) 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、および画像表示素子
JP4743933B2 (ja) 電子放出装置及びその製造方法
US7371696B2 (en) Carbon nanotube structure and method of vertically aligning carbon nanotubes
JP2008506237A (ja) Cntエミッターのパターン化
JP2000277002A (ja) 電子放出素子の製造方法
JP3582410B2 (ja) 電子放出素子およびその製造方法
JP5055655B2 (ja) エミッタの製造方法及び該エミッタを用いた電界放出型冷陰極並びに平面画像表示装置
KR20010006238A (ko) 전자 방출 소자 및 이의 제조 방법
JP3387005B2 (ja) 電子放出素子及びその製造方法
KR100543959B1 (ko) 쉘 형상의 탄소 미세입자를 이용하여 전계 방출을유도하는 방법
JP2011210439A (ja) 電子放出素子、その製造方法、電子放出素子を用いた面発光素子
KR20060013379A (ko) 전계 방출 전극의 제조방법
KR100450025B1 (ko) 탄소나노튜브를 이용한 3극구조를 가지는 평판형전계방출램프 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100826

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees