JP4576268B2 - テープ貼込装置 - Google Patents
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Description
こうした従来の装置に、吸着コマによりフィルムテープを吸着し、その吸着した吸着コマを移動させることでフィルムテープを送り出し、カッタで切断するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、少なくとも一方のローラがテープリールの数だけ設けられているため、ローラ中央で撓むことなく、各テープに対して最適な圧力を加えるように制御することができ、高精度な動作を実現することができる。
本実施形態のテープ貼込装置は、テープが部分的に貼り付けられたプラスチックカードの製造工程で、プレス工程による本貼りを行う前の位置決めを行うために用いられるものであり、精度よく位置決めを行うことができ、貼着ムラが発生することのない好適なものを例示している。
すなわち、支持アーム12は6つのテープリール11のそれぞれに対して独立に回転可能に構成されている。
このことにより、6つのテープリールが装着された構成であっても、交換したいテープリールのみを簡単に取り外して交換することができる。
この予め定められた一定長さ(所定長さ)とは、被貼込物であるカード1枚に対して貼込まれるテープ片の長さとなるため、その送り出し長さは精密にコントロールされる必要がある。
この上側ローラ部32は、下側ローラ31との間で、テープリール11からのテープの平面方向に対して上下方向から押圧をかけながら回転することで、引き込まれたテープを後段の切断部4に送り出すが、上述のように6つのテープリール11に対応して6つ並列されて構成されることにより、引き込まれた6本のテープそれぞれに対して最適な圧力をかけるようコントロールすることができる。
また、本実施形態ではテープ片のカードへの貼込みを熱圧着ユニット6により行っているため、熱圧着ユニット6からの発熱による温度上昇も考慮すると、テープがローラに貼り付いてしまう可能性をさらに考慮する必要がある。
以上により、本実施形態では上側ローラ32および下側ローラ31の素材を金属製としている。このことにより、仮に熱圧着ユニット6からの発熱による温度上昇が発生したとしても、各種の素材のテープに対して、テープがローラに貼り付くことのないようにすることができ、テープの好適な送り出しを行うことができる。
ローラ支持部33は、上側ローラ昇降シリンダ331を介して装置本体の外枠部に垂直移動可能に支持されることで垂直方向移動の微調整が可能となっており、上側ローラ32および下側ローラ31により上下方向からテープにかける押圧が予め定められた一定圧力になるようにコントロールする。
このカッタ43やカム42についても、上述した上側ローラ32と同様にテープリール11の数だけ並列に設けられた構成であってもよく、幅の広い1つのカッタにより全てのテープを切断する構成であってもよい。
吸着部51は、不図示の真空発生器が接続されることにより、切断されたテープ片をその真空発生器による外気との気圧差で吸着する。真空発生器は、吸着部51が誘導板44上でテープ片を吸着する時から、被貼込物であるカード上の予め定められた被貼込位置で熱圧着ユニット6により1回目の熱圧着が行われるまでの間のみ動作する。
換言すると、搬送部5は、サブ昇降シリンダ52およびメイン昇降シリンダ54がテープ片の被貼込平面に対して略垂直方向への搬送を担当し、テープ移動用シリンダ55がテープ片の被貼込平面に対して略平行方向への搬送を担当するよう構成され、XYテーブル7上に配置された被貼込物であるカードの被貼込平面が略水平になるようにテープ貼込装置本体が設置されているため、サブ昇降シリンダ52およびメイン昇降シリンダ54が上下移動、テープ移動用シリンダ55が水平移動を担当することとなっている。
このことにより、被貼込物であるカードの被貼込面上に搬送されたテープ片に対して熱圧着部61を押し当てる際に、例えば微少な凹凸などにより熱圧着部61ががたつくようなことがあったとしても、フローティングジョイント622の作用によりそうしたがたつきに対しても影響を受けることなく垂直方向に熱圧着を行うことができる。
XYテーブル7は、X方向移動テーブル77の上にY方向スライド部74によりスライド移動可能に設けられ、X方向移動用モータ75の回転によりX方向ボールネジ76の作用でX方向移動テーブル77が図5のX方向に移動するよう構成され、このことによりXYテーブル7のX方向における移動や位置調整が行われることとなる。
同様にY方向移動用モータ72の回転によりY方向ボールネジ73の作用でXYテーブル7がY方向スライド部74に沿って図5のY方向に移動するよう構成され、このことによりXYテーブル7のY方向における移動や位置調整が行われることとなる。
貼込み作業開始に当たって、まず不図示の操作部によりイニシャライズの操作がなされると、不図示の制御コンピュータは、6つのテープリール11それぞれからテープが従動ローラ21,22を介してローラ部3に確実に送られているかをローラ部3での送り出し動作により確認し、切断部4で6本のテープ全てに対する切断を行うことで、6本のテープそれぞれに対するテープ先端位置の初期化を行う。
貼込み作業開始の操作がなされると、ローラ部3は下側ローラ31および上側ローラ32の回転により、従動ローラ21,22を介してテープリール11からテープを予め定められた長さだけ送り出す。
ローラ部3による1回の送り出し長さは、カードに貼込まれるテープ片の長さとして予め設定されている。
送り出されたテープの端部が吸着部51の吸着により固定されると、切断部4は誘導板44上の所定位置でテープを切断する。
ローラ部3による送り出し動作や切断部4による切断動作は、6つのテープリール11からのテープに対して同時に行われる。
サブ昇降シリンダ52は切断部4によりテープが切断されると、吸着部51を少し上方に移動させてテープ片が誘導板44に接触しないようにし、テープ移動用シリンダ55はその状態のままメイン昇降シリンダ54ごと吸着部51を、切断部4から遠ざかる水平方向に向かって移動させる(ステップS1)。
この1回目の熱圧着が行われると、サブ昇降シリンダ52の上昇後、メイン昇降シリンダ54は吸着部51を元の位置まで引き上げ(ステップS5)、続いて熱圧着部昇降シリンダ62は熱圧着部61を元の位置まで引き上げる(ステップS6)。
2回目の熱圧着位置は、図5に示すように、テープ片の中央であってよい。
XYテーブル7が3回目の熱圧着に向けて移動されると、上述したステップS4と同様の動作により、熱圧着部61によるテープ片の3回目の熱圧着を行う(ステップS10)。
3回目の熱圧着位置は、図5に示すように、テープ片における1回目の熱圧着位置と反対側の端部であってよい。
こうして6枚1組のカードそれぞれに対してテープ片の貼込みが行われると、次のカードに対しても、上述したステップS1からS10の動作を繰り返すことで、ローラ部3から送り出されて切断部4により切断されたテープ片を貼込む作業が行われる。
XYテーブル7上のシートに含まれる全てのカードに対して貼込みが完了すると、吸着部51や熱圧着部61を元の位置に戻し、作業終了となる。
このため、後段のプレス工程でも切り屑による影響のない高品質なカード作成ができる。また、本実施形態のテープ貼込み装置による貼込み工程の後、プレス工程の前にゴミ取り工程を設ける場合であっても、そのゴミ取り工程の処理を簡単に行うことができると共に、高品質なゴミ取り仕上げを行うことができる。
すなわち、吸着部51はテープ片を熱圧着ユニット6と反対側の端部で吸着保持しているため、熱圧着部61による1回目の熱圧着位置の上空はテープ片の移動経路となっているが、吸着部51が降下した後で熱圧着部61が水平方向に1回目の熱圧着位置の上空まで移動し、さらに熱圧着部昇降シリンダ62により熱圧着部61がテープ片をカードに対して圧着できるように降下するため、テープ片と熱圧着ユニット6との接触を防止し、テープ片の位置ズレを防止することができ、正確かつ確実な作業を行うことができるようになっている。
他の実施形態として、図8に示すように、上述した実施形態の構成に加えて、XYテーブル7上のシート表面のゴミを取り除くゴミ取りローラ8を備えるようにしてもよい。
図8に示すゴミ取りローラ8は、カードへのテープ片の貼込み作業におけるXYテーブル7の移動(ステップS11)が行われ、全てのカードへのテープ片の貼込みが完了した後、XYテーブル7上のシート表面を押圧するように降下され(ステップS12)、こうしてゴミ取りローラ8が降下された状態でXYテーブル7がテープ片の貼込み動作時と逆方向に移動されることで(ステップS13)、シート表面に残るゴミを取り除く。
このゴミ取りローラ8は、ゴミを取り除くことができれば他の手段であってもよく、例えば静電気によりゴミを取り除く装置などであってもよい。
例えば、上述した実施形態では下側ローラ31は1つのローラとして示しているが、下側ローラ31も同様にテープリールの数だけ並列された構成であっても同様に本発明を実現することができる。
また、従動ローラ21,22も、6つのローラが同様に並列された構成であってもよく、6つのテープリールに対応した横幅である1つのローラであってもよい。
また、被貼込物は、切断されたテープ片を貼込むだけの貼込平面が少なくとも形成された剛体であれば、任意の形状のものであってよい。
この場合、貼込み作業に関わる従動ローラ21,22と、ローラ部3と、切断部4と、搬送部5と、熱圧着ユニット6とについても、上述した実施形態で6つ備えている部分をそれぞれテープリールの数だけ備えることとなる。
11 テープリール
12 支持アーム
13 リール回転軸
14 アーム回転軸
15 回転固定部
21、22 従動ローラ
3 ローラ部
31 下側ローラ
32(32a〜32f) 上側ローラ
33 ローラ支持部
331 上側ローラ昇降シリンダ
332 圧縮バネ
333 スライドレール
34 モータ
341 カップリング
4 切断部
41 カッタ用モータ
42 カム
43 カッタ
44 誘導板
5 搬送部
51 吸着部
52 サブ昇降シリンダ
53 取付板
54 メイン昇降シリンダ
55 テープ移動用シリンダ
6 熱圧着ユニット
61 熱圧着部(貼込手段の一例)
62 熱圧着部昇降シリンダ
621 ガイドピン
622 フローティングジョイント
63 取付板
631 スライドレール
64 ヒータ移動用シリンダ
7 XYテーブル
71 被貼込物固定部
72 Y方向移動用モータ
73 Y方向ボールネジ
74 Y方向スライド部
75 X方向移動用モータ
76 X方向ボールネジ
77 X方向移動テーブル
8 ゴミ取りローラ
Claims (7)
- テープリールに巻き取られているテープを所定長さだけ送出して切断し、該切断されたテープ片を被貼込物に貼込むテープ貼込装置であって、
複数の前記テープリールを回転可能に支持するテープリール支持手段と、
該複数のテープリールそれぞれからテープを所定長さだけ送出するローラ手段と、
前記ローラ手段により送られたテープを切断する切断手段と、
前記切断手段により切断されたテープ片を被貼込物における貼込位置まで搬送する搬送手段と、
該テープ片を熱圧着により被貼込物に貼込む貼込手段とを備え、
前記ローラ手段は、前記テープを当該テープの平面方向に対し上下方向から押圧し、回転動作により送出する上下一対のローラを備え、該上下一対のローラの少なくとも一方が前記テープリールの数だけ設けられ、
前記貼込手段は、前記テープリールの数だけ設けられ、前記搬送手段により貼込位置まで搬送されたテープ片を当該貼込位置で熱圧着により被貼込物に貼込むことを特徴とするテープ貼込装置。 - 前記搬送手段は、前記切断手段により切断されたテープ片を、前記切断手段による切断位置以外の位置で吸着保持し、被貼込物の被貼込平面に対して略平行方向における該切断位置から遠ざかる方向に搬送した後、前記貼込位置へと搬送することを特徴とする請求項1記載のテープ貼込装置。
- 前記貼込手段は、被貼込物における被貼込平面に対して略平行方向に移動可能に構成され、前記搬送手段が前記テープ片を前記貼込位置まで搬送した後、該被貼込平面に対して略平行方向に移動するよう構成されたことを特徴とする請求項1、又は2記載のテープ貼込装置。
- 前記貼込手段は、被貼込平面に対して略垂直方向に移動可能に構成され、該被貼込平面に対して略平行方向に移動した後、該被貼込平面に対して略垂直方向に移動することで前記貼込位置に到達し、前記搬送手段により前記貼込位置に搬送されたテープ片を当該テープ片に対する垂直方向への熱圧着により前記被貼込物に貼込むよう構成されたことを特徴とする請求項3記載のテープ貼込装置。
- 被貼込物を被貼込平面方向に移動させる移動テーブルを備え、
前記貼込手段は、前記移動テーブルによる該被貼込物の移動に伴い、テープ片の複数個所を該複数回に分けて貼込むことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のテープ貼込装置。 - 前記移動テーブル上に配置された全ての被貼込物に対するテープ片の貼込みが完了した後、該移動テーブルが貼込動作時と逆方向に移動されることにより被貼込物表面のゴミを取除くゴミ取り手段を備えたことを特徴とする請求項5記載のテープ貼込装置。
- 前記被貼込物はカードであり、前記テープ片が該カードの一部に貼込まれることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のテープ貼込装置。
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