JP4568824B2 - ジアリールスルホン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

ジアリールスルホン酸誘導体の製造方法 Download PDF

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本発明は、ジアリールスルホン酸誘導体の製造方法に関するものであり、工業的に有利にジアリールスルホン酸誘導体を製造する方法に関する。
ジアリールスルホン酸誘導体は、抗血栓症活性を示す化合物の中間体として有用なことが知られている。このジアリールスルホン酸誘導体の製造方法としては、特許文献1に、2―アミノベンゼンスルホン酸誘導体ならびに2−アミノベンゼンスルホニルクロリド誘導体の製造方法が開示されている。特許文献1の方法においては、製造工程の一部に、ホウ酸誘導体を、スルホン酸基を有するアリール誘導体と縮合させる工程が含まれている。
具体的には、1,2−ジメトキシエタン300mLおよび水150mL中の2−アミノ−5−ブロモ−3−ヨードベンゼンスルホン酸37.8g(100mmol)および炭酸ナトリウム32g(300mmol)の混合液に、窒素環境下で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム5.8g(5mmol)およびフェニルホウ酸19.5g(160mmol)を連続して加え、この混合液を4時間加熱還流することによって、2−アミノ−5−ブロモ[1,1’−ビフェニル]−3−スルホン酸を製造する方法が記載されている。なお、生成物は、融点が197.5℃であり、収率が60%であった。
特願平8−208591(公開日:1996年8月13日)
しかしながら、特許文献1の方法では触媒として、高価なテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを多量に(数mol%程度)使用しており、製造にコストがかかるため、工業的製造方法としては適さないという問題があった。また、混合液を比較的長時間加熱還流する必要があり、効率的な生産ができないと言う問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ジアリールスルホン酸誘導体を工業的に有利に製造できる、効率的な製造方法を実現することにある。
本発明のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、上記課題を解決するために、
一般式(1): Ar−Ar−SOM ・・・(1)
(ここで、Ar、Arは、1個以上の置換基を有しても良い、フェニル基、縮合環基、又は複素環基を表し、ArとArとは同じでもよいし、異なっていてもよい。Mは水素原子又は金属原子を表す。)
で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法であって、水系溶媒中で、塩基とパラジウム触媒との存在下にて、一般式(2)
Ar−B(OR ・・・(2)
(ここで、Rは、水素原子、アルキル基、環状アルキル基又はアリール基を表す。)
で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)
X−Ar−SOM ・・・(3)
(ここで、Xは沃素、臭素、またはR−SO−を表し、Rはアルキル基、フッ化アルキル基、アリール基を表す。Mは水素原子又は金属原子を表す。)
で示されるアリールスルホン酸誘導体とを反応させることを特徴としている。
本発明のように、水系溶媒を用いて反応させることで、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との反応性が高まり、反応速度が飛躍的に高まる。したがって、本発明によれば、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を比較的短時間で合成でき、特に工業生産を行う上で非常に有利である。なお、ここで言う「水系溶媒」とは、水を50重量%以上含む溶媒を意味する。
さらに、本発明では、水系溶媒を用いて反応を起させることで一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との反応性が高まるので、従来、多量に(5mol%程度)使用する必要があったパラジウム触媒を、10分の1以下、場合によっては100分の1以下に削減することができる。パラジウム触媒は非常に高価であり、その使用量を削減することができる本発明の方法は、製造コストの面ですぐれた製造方法となる。
したがって、本発明の製造方法によれば、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を短時間かつ低コストで製造でき、工業的に有利である。
また、本発明のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、上記パラジウム触媒の添加量が、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体に対して0.0001mol%以上1mol%以下であることが好ましく、0.001mol%以上0.1mol%以下であることがより好ましい。
パラジウム触媒の添加量が上記範囲より少ないと良好な触媒作用が得られず、上記範囲より多いと一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造にコストがかかってしまう。そこでパラジウム触媒の添加量を上記範囲とすることで、良好な反応速度を保ちつつ最小限のコストで良好に一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造できる。
また、本発明の一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、上記パラジウム触媒が、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムであることが好ましい。本発明によれば、より良好な触媒作用を示し、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を効率的に製造できる。
また、本発明の一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、溶媒が水を80重量%以上含むことが好ましく、90重量%以上含むことがより好ましい。
本発明の一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は塩基が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム、から選ばれたものであることが好ましい。
本発明に係る一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、水系溶媒中で、塩基とパラジウム触媒との存在下にて製造されるので、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との反応性が飛躍的に高まり、少量のパラジウム触媒で、十分な反応速度を得ることができる。それゆえ、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を短時間かつ高収率で合成でき、特に工業生産を行う上で非常に有利である。
本発明者らは、鋭意研究・検討の結果、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体とを反応させる場合に、水系溶媒を採用することによって、触媒の使用量を減じても、短時間・高収率で目的とする一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明の製造方法について、更に詳細に説明する。
本発明は、塩基と、パラジウム触媒の存在下で、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体とを混合して、下記一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造している。この反応において、本発明では特に水系溶媒を用いている。
Ar−Ar−SOM ・・・(1)
ここで、ArおよびArは、フェニル基でも良く、縮合環基(ナフタレン環基、アントラセン環基等)であってもよい。また、ArおよびArは、ピリジル基、チエニル基、フリル基、チアゾリル基、ピリミジル基等から選ばれる複素環基であってもよい。また、以上に示したフェニル基、縮合環基、複素環基は、1個以上の置換基を有してもよい。この置換基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基などが挙げられ、スルホン酸基(−SOM)であっても良い。
また、Mは水素原子でもよく、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛等の金属原子でもよい。また、Mは水素原子または金属原子の中ではアルカリ金属原子であることが好ましい。
また、Rは、水素原子や、メチル基、エチル基等のアルキル基、ピナコール等の環状アルキル基、またはカテコール等のアリール基を表す。
また、Xは沃素、臭素、またはR−SO−を表す(Rは、メチル基、エチル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基等のフッ化アルキル基でもよく、フェニル基、トリル基等のアリール基でもよい)。但し、反応速度の面からはXが沃素であることが望ましい。
一般式(2)で示されるホウ素誘導体を具体的に示すと、フェニルホウ酸、3,5−ジメチルフェニルホウ酸、2,4,6−トリメチルフェニルホウ酸、4,4’−ビフェニルジホウ酸、2−フランホウ酸、2−チオフェンホウ酸、1−ナフタレンホウ酸、フェニルホウ酸ジメチルエステルなどが用いられる。中でも特にフェニルホウ酸が好ましい。
また、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体としては、具体的には、2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、2−アミノ−3−ヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、4−ブロムベンゼンスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、3−カルボキシ−6−ヨードベンゼンスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、2−アミノ−3−ヨードベンゼンスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、2−フラン−3−ヨードスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、2−チオフェン−3−ヨードスルホン酸若しくはそのナトリウム塩、1−ヨードナフタレン−4−スルホン酸若しくはそのナトリウム塩、4−メタンスルホニルオキシベンゼンスルホン酸若しくはそのナトリウム塩が挙げられる。中でも、2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸、2−アミノ−3−ヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸が好ましい。
本発明の製造方法によって得られる一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体は、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との組み合わせに応じて得られるすべてのものが挙げられるが、特に2−アミノ−5−クロロ−ビフェニル−3−スルホン酸ナトリウム、2−アミノ−5−メチル−ビフェニル−3−スルホン酸ナトリウム、2−アミノ−ビフェニル−3−スルホン酸ナトリウムを製造する場合に適している。
本発明に使用する、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との組み合わせについては、特に限定されるものではないが、2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸とフェニルホウ酸、あるいは、2−アミノ−3−ヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸とフェニルホウ酸の組み合わせが特に好ましい。
また、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との混合比は、一般式(2)で示されるホウ素誘導体が一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体1当量に対して、0.5当量以上3当量以下とすることが好ましく、0.8当量以上、1.5当量以下とすることがより好ましい。
また、本発明の特徴である水系溶媒としては、水を50重量%以上含む溶媒であれば限定されるものではないが、水を80重量%以上含むことが好ましく、さらには90重量%以上含むことがより好ましく、99重量%以上が水であることがさらに好ましい。なお、水系溶媒中の水以外の成分としては、メタノール、エタノール等の低級アルコール、ジオキサン、テトラハイドロフラン等のエーテル類、エチレングリコール類等を混合しても良い。その混合量は、水系溶媒の50重量%以下であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下であり、全く含まなくてもよい。
このような水系溶媒にて反応させることで、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体との反応性が高まり、反応速度が飛躍的に高まる。したがって、ジアリールスルホン酸誘導体を短時間で合成でき、特に工業生産を行う上で非常に有利である。
また、本発明に用いられるパラジウム触媒としては、Pd(0)化合物、すなわち、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、等が挙げられる。また、Pd(II)化合物、すなわち、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(ジフェニルフォスフィノ)エタンパラジウム、ジクロロジフェニルフォスフィノフェロセンパラジウム、等であってもよい。この中でも、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが特に好ましく用いられる。
なお、これらのパラジウム触媒を使用する場合、もちろん混合前に触媒として機能する化合物を投入してもよいが、触媒として機能しない1以上の化合物を投入し、水系溶媒中で何らかの化学反応を起こして触媒として作用するパラジウム触媒を合成しても良い。また、高分子に担持された触媒(例えば、Avecia社製 PdEnCatTM(商品名)等)を使用してもよい。
パラジウム触媒の添加量は、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体に対して1mol%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.1mol%以下、特に好ましくは0.05mol%以下である。従来、パラジウム触媒の添加量は、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体に対して5mol%程度使用する必要があったが、本発明の製造方法では、上記した水系溶媒を用いることで、パラジウム触媒の添加量を1mol%以下としても十分に反応を促進させることができる。したがって、高価なパラジウム触媒の使用量を減らすことができ、製造コストを低減できるので、工業的製造において非常に有利である。
一方、パラジウム触媒の添加量の下限値としては、0.0001mol%以上が好ましく、より好ましくは0.001mol%以上、さらに好ましくは0.005mol%以上
である。パラジウム触媒が0.0001mol%より少ないと、十分な触媒作用が得られず、反応が良好に進まない。
また、本発明に用いられる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、ナトリウムメトキサイド、カリウムエトキサイド等のアルカリ金属アルコラート等、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物等、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のアルカリ金属リン酸塩等、アンモニア、アルキルアミンなどの有機アミン類などが使用出来る。中でも、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、が好ましく用いられる。
この塩基の添加量は、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体1当量に対して、1当量以上であることが好ましく、1.5当量以上10当量以下であることがより好ましく、2当量以上6当量以下であることがより好ましい。塩基の添加量が1当量より少ないと反応が良好に進行しない。一方、塩基の添加量を10当量より多くしても、反応性は向上しないのでコストの面から10当量以下とすることが好ましい。
また、Ar、Arが酸性置換基を有する場合は、中和相当量を追加することが好ましい。
次に、ジアリールスルホン酸誘導体の製造方法の各工程について詳しく説明する。
本発明のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、水系溶媒に、塩基と、パラジウム触媒と、一般式(2)で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体とを混合する混合工程と、混合した材料を反応させて一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸を化学合成する反応工程と、合成された一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸を取り出す取り出し工程と、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸を精製する精製工程からなる。
混合工程において、それぞれの原料の添加順序は特に限定されるものではなく、最終的にすべての材料が水系溶媒にて混合されていればよく、その他のどのような順序で加えても差し支えない。例えば、水系溶媒と、塩基と、一般式(1)で示されるアリールスルホン酸誘導体との混合液に、パラジウム触媒と、一般式(2)で示されるホウ素誘導体とを加えてもよい。また、ここで言う混合には、固定されたパラジウム触媒に、塩基と一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体とを含む水系溶媒を接触させることも含まれる。
なお、パラジウム触媒はO存在下では失活するので、パラジウム触媒の混合はO非存在下(例えば、窒素環境下)で行うことが好ましい。
続いて、反応工程について説明する。反応工程は、混合後、所定の反応温度に保つ期間である。
反応工程において、反応温度は、0℃以上200℃以下の範囲として反応を行うことが好ましく、30℃以上100℃以下とすることがより好ましく、さらに50℃以上95℃以下とすることが好ましい。なお、反応は加圧や減圧下で行っても良い。
反応工程における反応時間に制限はないが、原料や混合の条件に応じて、反応が終了した時点で反応工程を終えればよい。本発明の方法によれば、反応は極めて短時間で終了するので、反応時間は従来と比べ格段に短縮できる。なお、確実に反応を完了させる反応時間としては、0.01時間以上10時間以下であり、通常3時間以下で有利に行われる。また、反応が瞬時に終了する原料および反応条件の場合は、混合した直後に反応工程を終えても良い。これによれば反応工程の時間を短縮できるので、効率的に一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造でき、工業的に非常に有利である。
また、取り出し工程においては、反応工程で得られた反応生成物を任意の方法、例えば、濃縮、晶析、濾過等によって、水系溶媒から反応生成物を取り出す。
そして、精製工程において、再結晶により、または、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、あるいはこれらを組み合わせることにより、より純度の高い状態に精製することができる。
また、上記工程は、バッチ反応をさせて、つまり、混合工程にて1つの容器にすべての原料を混合させて、この容器内で反応工程を行い、取り出し工程にて容器から反応産物を取り出して精製しても良い。これによれば、確実に十分化学反応させることができ、収率の高い製造方法を実現できる。
また、本発明の製造方法は、反応工程を瞬時に完了させることが可能であるので、連続反応をさせることができる。つまり、例えば、パラジウム触媒をカラムに結合させておき、このカラムに、塩基と一般式(2)で示されるホウ素誘導体と一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体とを添加した水系溶媒を流して、カラム内のパラジウム触媒と接触させることで、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を連続的に製造することができる。このような連続反応をさせれば、断続的に一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体が製造出来るので、材料の混合、生成物の取り出しといった作業を繰り返すことなく、短時間で、より簡単に、大量の一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造できる。
以上、本発明の製造方法により、短時間、低コストで、目的とする一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造できることを述べたが、この製造方法は、後述の実施例で述べる通り、90%以上の高収率を示し、収率の面からも従来の方法よりすぐれていると言える。つまり、従来よりも、短時間、低コストで、かつ高収率にて一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体を製造できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
水系溶媒としての水125mlに、塩基としての炭酸ナトリウム15.9g(150mmol)、アリールスルホン酸誘導体としての2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸16.7g(50mmol)とを混合した。この混合液に、窒素環境下で、パラジウム触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム5.8mg(0.005mmol=2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸に対して0.01mol%)、ホウ素誘導体としてフェニルホウ酸9.1g(75mmol)を加えた。
混合液を90℃に達するまで加熱した。このときの反応率はHPLC(高速液体クロマトグラフィ)分析で99%以上であった。その後、直ぐに室温まで冷却した。そして、反応後の混合液(反応液)を濾過することで、加熱時および冷却時に析出した結晶を取り出した。取り出した結晶を熱水に溶解し、再結晶により精製して、生成物14.5gを得た。得られた生成物をNMR(核磁気共鳴分析法)およびMS(質量分析)で確認したところ、ジアリールスルホン酸誘導体である、2−アミノ−5−クロロ[1,1’−ビフェニル]−3−スルホン酸ナトリウムであった。
このときの収率は95%と十分に高く、非常に短時間で、効率的にジアリールスルホン酸誘導体が得られることが分かった。
水系溶媒としての水125mlに、塩基としての炭酸ナトリウム15.9g(150mmol)、アリールスルホン酸誘導体としての2−アミノ−3−ヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸15.7g(50mmol)とを混合した。この混合液に、窒素環境下で、パラジウム触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム5.8mg(0.005mmol=2−アミノ−3−ヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸に対して0.01mol%)、ホウ素誘導体としてフェニルホウ酸6.7g(55mmol)を加えた。
混合液を90℃に加熱し、2時間保温することにより完全に反応をさせた。このときの反応率はHPLC純度で99%以上であった。そして、析出している結晶を含む反応後の混合液を室温まで冷却し、濾過した。取り出した結晶を熱水に溶解し、再結晶により精製して、生成物13.3gを得た。この生成物をNMRおよびMSで確認したところ、ジアリールスルホン酸誘導体である、2−アミノ−5−メチル[1,1’−ビフェニル]−3−スルホン酸ナトリウムであった。
このときの収率は93%と十分に高く、短時間で、効率的にジアリールスルホン酸誘導体が得られたことが分かる。
〔比較例1〕
溶媒として、特許文献1と同様の原料、体積比の、1,2−ジメトキシエタン150mlおよび水75ml(体積比2:1)を用い、塩基としての炭酸ナトリウム15.9g(150mmol)、アリールスルホン酸誘導体としての2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸16.7g(50mmol)を混合した。この混合液に、窒素環境下で、パラジウム触媒として、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム5.8mg(0.005mol=2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸に対して0.01mol%)、ホウ素誘導体としてフェニルホウ酸9.1g(75mmol)を加えた。
混合工程後の混合物を加熱還流(78℃)下にて、24hr保温したが反応は全く進行せず、2−アミノ−5−クロロ[1,1’−ビフェニル]−3−スルホン酸ナトリウム(ジアリールスルホン酸誘導体)は得られなかった。
なお、本比較例では、実施例1において、溶媒として水(水系溶媒)125mlを用いる代わりに、1,2−ジメトキシエタン150mlおよび水75mlからなる溶媒(この溶媒は、水を36重量%しか含んでいないので本発明で言う水系溶媒ではない。)を用いている点のみが異なる。
この結果から、本発明のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法において、パラジウム触媒の添加量を、アリールスルホン酸誘導体に対して0.01mol%として、効率的に反応させる場合は、水系溶媒を使用する必要があることが分かった。
〔比較例2〕
溶媒としての、1,2−ジメトキシエタン150mlおよび水75ml(特許文献1と同様のもの)に、塩基としての炭酸ナトリウム15.9g(150mmol)、アリールスルホン酸誘導体としての2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸16.7g(50mmol)を混合した。この混合液に、窒素環境下で、パラジウム触媒として、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム58mg(0.05mol=2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸に対して0.1mol%)、ホウ素誘導体としてフェニルホウ酸9.1g(75mmol)を加えた。
混合工程後の混合物を加熱還流(78℃)下に、10hr保温して反応させた。このときの収率はHPLC分析で約10%であった。
なお、本比較例では、実施例1において、溶媒として水(水系溶媒)125mlを用いる代わりに、1,2−ジメトキシエタン150mlおよび水75mlからなる溶媒(この溶媒は、水を36重量%しか含んでいないので本発明で言う水系溶媒ではない。)を用いている点が異なる。また、実施例1では、パラジウム触媒(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)を、2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸に対して0.01mol%添加しているのに対して、比較例2では0.1mol%添加している。
この結果から、ジアリールスルホン酸誘導体の製造方法において、本発明で言う水系溶媒を用いなかった場合は、水系溶媒を用いた場合に必要であるmol濃度の10倍の量のパラジウム触媒を加えても、反応速度が格段に劣ることが分かった。言い換えると、溶媒として水系溶媒を用いることで、パラジウム触媒を10分の1以下に抑えることができ、かつ、反応時間を大幅に短縮できることが分かった。
〔比較例3〕
溶媒としての、1,2−ジメトキシエタン150mlおよび水75ml(特許文献1と同様のもの)に、塩基としての炭酸ナトリウム15.9g(150mmol)、アリールスルホン酸誘導体としての2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸16.7g(50mmol)を混合した。この混合液に、窒素環境下で、パラジウム触媒として、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.6g(0.5mmol=2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸に対して1mol%)、フェニルホウ酸9.1g(75mmol)を加えた。
混合物を加熱還流(78℃)下に、10hr保温して反応させた。このときの収率はHPLC分析で約60%であった。
なお、本比較例では、実施例1において、溶媒として水(水系溶媒)125mlを用いる代わりに、1,2−ジメトキシエタン150mlおよび水75mlからなる溶媒(この溶媒は、水を36重量%しか含まれていないので本発明で言う水系溶媒ではない。)を用いている点が異なる。また、実施例1では、パラジウム触媒(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)を、2−アミノ−3−ヨード−5−クロロベンゼンスルホン酸に対して0.01mol%添加しているのに対して、比較例3では1mol%添加している。
この結果から、本発明の一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法において、本発明で言う水系溶媒を用いなかった場合は、水系溶媒を用いた場合に必要であるmol濃度の100倍の量のパラジウム触媒を加えても、反応速度が格段に劣ることが分かった。言い換えると、溶媒として水系溶媒を用いることで、パラジウム触媒を100分の1以下に抑えることができ、かつ、反応時間を大幅に短縮できることが分かった。
本発明の一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法は、溶媒として水系溶媒を使用することによって、少量のパラジウム触媒にて短時間で効率的に製造ができる。したがって、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体の工業的な製造に好適である。また、一般式(1)で示されるジアリールスルホン酸誘導体は、抗血栓症活性を示す化合物の中間体として使用されているので、抗血栓症のための薬剤の製造において、好適に利用できる。

Claims (7)

  1. 一般式(1)
    Ar−Ar−SOM ・・・(1)
    (ここで、Ar、Arは、1個以上の置換基を有しても良いフェニル基、縮合環基又は複素環基を表し、ArとArとは同じでもよいし、異なっていてもよい。Mは水素原子又は金属原子を表す。)
    で示されるジアリールスルホン酸誘導体の製造方法であって、
    水系溶媒中で、塩基とパラジウム触媒との存在下にて、一般式(2)
    Ar−B(OR ・・・(2)
    (ここで、Arは前記と同じものを表す。Rは、水素原子、アルキル基、環状アルキル基又はアリール基を表す。)
    で示されるホウ素誘導体と、一般式(3)
    X−Ar−SOM ・・・(3)
    (ここで、Xは沃素、臭素、R−SO−を表し、Rはアルキル基、フッ化アルキル基、または、アリール基を表す。Arは前記と同じものを表す。Mは水素原子又は金属原子を表す。)
    で示されるアリールスルホン酸誘導体とを反応させ
    上記パラジウム触媒の添加量が、上記一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体に対して0.0001mol%以上、1mol%以下であることを特徴とするジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
  2. 上記パラジウム触媒の添加量が、上記一般式(3)で示されるアリールスルホン酸誘導体に対して0.001mol%以上、0.1mol%以下であることを特徴とする請求項1に記載のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
  3. 上記パラジウム触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、塩化パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、およびジクロロビス(ジフェニルフォスフィノ)エタンパラジウムから選ばれたものであることを特徴とする請求項1または2に記載のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
  4. 上記パラジウム触媒が、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムであることを特徴とする請求項3に記載のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
  5. 上記水系溶媒が、水を80重量%以上含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
  6. 上記水系溶媒が、水を90重量%以上含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
  7. 上記塩基が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム、から選ばれたものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のジアリールスルホン酸誘導体の製造方法。
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