JP4550333B2 - 光ファイバの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの製造方法及び装置に係り、特に線引きされた直後の光ファイバ又は一次被覆ファイバを冷却する方法と、それを実施する冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバの製造は、一般にファイバ母材を線引きし、ファイバ表面に微小な傷ができるとファイバの特性が劣化してしまうので線引き直後のファイバ又は一次被覆ファイバの表面にシリコーンや紫外線硬化型樹脂の被覆が施される。線引きは高温で行われるので、ファイバは所定の温度まで冷却した後でなければ安定で均一な被覆を施すことができない。ところで近年、光ファイバの需要の増加に対応して、光ファイバの生産量の拡大、それに伴う価格の低減が強く求められており、そのために光ファイバ母材の大型化と線引速度の高速化が図られている。
光ファイバの線引速度の高速化は、線引きタワーを高くすることがあげられるが、建屋の新設が伴い多額の設備投資が必要となる。そこで、既設の建屋で実現するためには、光ファイバや被覆ファイバの冷却能力の向上を図る技術の開発が考えられる。
【0003】
かかるファイバ冷却を行う光ファイバの製造法の一例を図6に示す。光ファイバの原料となる光ファイバ母材1を線引き炉3で加熱溶融して延伸し、線引きされた直後の光ファイバ2を他の固形物に触れる前に冷却装置4に通し冷却する。
線引きされた光ファイバ2は外径測定器8でその径を測定する。冷却された光ファイバ2は、被覆装置5によってその外表面に樹脂層が塗布され、塗布した樹脂を硬化する樹脂硬化装置6を通って樹脂被覆光ファイバ2が形成される。必要に応じて、この樹脂(一次)被覆光ファイバを冷却装置4、被覆装置5、樹脂硬化装置6に通して二次被覆光ファイバ2を形成する。形成した被覆光ファイバ2はキャプスタン71、ガイドプーリ72を経て巻き取り機73に巻き取る。
ここで光ファイバや被覆光ファイバの冷却能力を向上させることが考えられ、そのためには熱伝達率の良いHeガスが一般的に使われてきているが、Heガスは他の冷却ガスに比べ高価なために、光ファイバの製造価格を下げるためにもその使用量を低減する必要がある。
【0004】
このために、Heガスを冷却装置の中央より供給し、冷却装置のファイバ入口側と出口側より排出する方法が提案されている(米国特許第6,125,638号明細書)。この方法では、入口側と出口側よりHeガスを排出するために、空気より軽いHeガスが浮力で上昇することにより冷却装置の出口側より空気が冷却装置内に入る事を防止できる。しかし、冷却装置内に大気が侵入して来ない事は良いが、冷却ガスが上下2つの口より排出されるため、冷却装置内での冷却ガスの流動速度が低下することとなり、冷却効率を下げる難点がある。
また、Heガスを循環して再利用する方法も周知となっている(特開昭60−46954号公報、特開平4−240129号公報)。このガスの循環再利用の方法では、確かにHeの供給量が増えても、循環して使うためにトータルの使用量が低減できる利点はあるが、循環中にガスの精製を行う必要がある。
【0005】
更に、冷却工程の後で、被覆装置により光ファイバ又は一次被覆ファイバにそれぞれの樹脂を被覆するが、被覆装置はダイス内の樹脂を被覆に適した粘度に保つために加温していることが多い。その場合、被覆樹脂中の揮発成分や樹脂自身が揮発し冷却装置の出口部特に底部に付着する。また冷却装置内が負圧となって大気が吸い込まれる場合には、冷却装置内にも前記揮発成分が付着してしまう。
それらが剥がれてダイスに入ったり、前記ファイバに付着すると断線や被覆の偏肉や被覆樹脂が前記ファイバに被覆できなくなる等の重大な問題が生起する。これを回避するために、被覆装置と冷却装置との距離を大きくすると、大気中に前記ファイバが滞留する時間が長くなり大気中のダストが付着し易くなり好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本願発明では、第1に冷却ガス特にヘリウムガスの冷却装置内での流動速度が大きくても、大気による冷却ガスの希釈を防ぎ、その冷却効率を良くし、冷却ガスの使用量を低減すること、第2に被覆装置からの樹脂の揮発分の冷却装置への付着や侵入を抑えること、第3に冷却装置から被覆装置の間を走行する光ファイバ又は被覆ファイバヘのダストの付着を防止すること、を目的とする方法及び装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る前記の目的は、下記(1)〜(6)に示す光ファイバの製造方法及び装置によって達成される。
即ち、本発明は、
(1)光ファイバ母材を線引き炉で加熱溶融し光ファイバを形成し、前記光ファイバを冷却装置で冷却し、次いで被覆装置で被覆材を被覆して被覆光ファイバとする光ファイバの製造方法であって、
前記冷却装置の光ファイバに対する出口側より冷却ガスを供給し、冷却装置の光ファイバに対する入口側より冷却ガスを排出する、前記冷却ガスの上向きの流れを作るとともに、前記冷却ガス供給部より下方にシールガスを導入し、冷却装置の光ファイバの出口側へのシールガスの下向きの流れを作り、さらに前記冷却装置の下端を被覆装置に接するか近傍に配置し、前記冷却装置の下端から大気の巻き込みが起きないように前記シールガスを排出するに当り、
前記冷却ガスとして、ヘリウム、又はヘリウムと、a.水素及び/又は重水素、b.窒素又は不活性ガス、c.酸素又は空気の1つ以上との混合物(但し、a.とc.とを混合した物は除く)を用い、かつ、前記シールガスとして空気より重たいガス又は蒸気を用いることを特徴とする光ファイバの製造方法
(2)前記シールガスが炭酸ガス又はフッ化炭化水素であることを特徴とする(1)に記載の光ファイバの製造方法
(3)光ファイバ母材を加熱溶融し光ファイバを形成する線引き炉、前記光ファイバを冷却する冷却装置及び冷却された光ファイバに被覆材を施す被覆装置を有する光ファイバの製造装置であって、該冷却装置は光ファイバの走行方向に対する出口側に、該装置内で上向きの流れをなす冷却ガスを供給する供給口を備え、冷却装置の光ファイバの入口側を冷却ガス排出部とするともに、前記冷却ガス供給口より下方に、該装置内で下向きの流れをなすシールガスを導入する導入口を備え、そして前記冷却装置の下端に光ファイバの出口延長部を備え、前記出口延長部の下端が被覆装置に接しており、前記出口延長部の下端には前記シールガス排出孔を備えたことを特徴とする光ファイバの製造装置。
(4)光ファイバ母材を加熱溶融し光ファイバを形成する線引き炉、前記光ファイバを冷却する冷却装置及び冷却された光ファイバに被覆材を施す被覆装置を有する光ファイバの製造装置であって、該冷却装置は光ファイバの走行方向に対する出口側に、該装置内で上向きの流れをなす冷却ガスを供給する供給口を備え、冷却装置の光ファイバの入口側を冷却ガス排出部とするともに、前記冷却ガス供給口より下方に、該装置内で下向きの流れをなすシールガスを導入する導入口を備え、そして前記冷却装置の下端に光ファイバの出口延長部を備え、前記出口延長部の下端が被覆装置の近傍に配置されていることを特徴とする光ファイバの製造装置。
(5)前記出口延長部が伸縮自在であることを特徴とする(3)または(4)に記載の光ファイバの製造装置。
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の光ファイバの製造方法及び製造装置について、好ましい第1の実施態様を説明する。図1及び図2は冷却装置の構成を示す断面図である。実施の態様の説明については、冷却装置の構成について説明し、次いで冷却方法等の作用を従来例で示した図面等を適宜援用して説明する。なお、全図面を通して同符号は同じものを意味する。
参考図として示す図1に示す冷却装置4は、図6に示した従来例と同様に線引き炉3及び一次被覆ファイバの樹脂硬化装置6の下部に配置される。以下に、冷却装置4の構成を述べる。筒状の冷却筒40のファイバ出口41b近傍に冷却ガス供給口42aが設けられており、同様に冷却筒40のファイバ入口41a近傍に冷却ガス排出口42bが設けられている。そして、冷却ガス供給口42aの下方にシールガス導入口43が設けられている。冷却筒40の外周に外部冷却器45を一体に設けると共に、そこへ冷却液を循環する冷却液の供給・排出口(図示せず)が設けられている。
さらに、好ましくは冷却装置4のファイバ入口41a、ファイバ出口41bには開口部を広狭に変更するシャッタ(又はスリット)44を設けるのが良い。
また、冷却装置4は、その中心で縦軸方向に分割でき左右に開閉できるようにするのが好ましい。こうすると、線引き操業中に断線が生じて、光ファイバ又は一次被覆光ファイバが冷却装置内に引っかかっても容易に取り除くことができる。勿論、分割面から冷却ガスが漏れないようにするのは当然である。
【0009】
このように構成した冷却装置4において、冷却ガス供給口42aから、冷却ガスを冷却筒40へ供給し、排出口42b(一部はファイバ入口41a)から排出することにより、冷却筒40内に供給口42aから排出部に向かう冷却ガス全量の上向流(図中、実線矢印で示す)が形成され、走行する光ファイバ2と冷却ガスは向流で接触し光ファイバ2は効率良く冷却される。そして同時に、大気より重いシールガスをシールガス導入口43から冷却筒40内へ導入する。
冷却ガスは、ヘリウム、又はヘリウムと、a.水素及び/又は重水素、b.窒素又は不活性ガス、c.酸素又は空気の1つ以上の混合物(但し、a.とc.の混合した物は除く)を用いる。すなわち(1)ヘリウム、(2)ヘリウムと、水素及び/又は重水素、(3)ヘリウムと、窒素又はアルゴン等の不活性ガス、(4)ヘリウムと、酸素又は空気、(5)ヘリウムと、水素及び/又は重水素と、窒素又は不活性ガス、(6)ヘリウムと、窒素又は不活性ガスと、酸素又は空気との(1)〜(6)から選ばれるヘリウム又はヘリウムとの混合物を用いる。水素及び/又は重水素と、酸素又は空気との混合したものを用いるのは、爆発の危険性があるので望ましくない。
シールガスは大気より重いガス例えば炭酸ガス、フレオン[登録商標、デュポン社 フッ化炭化水素]等のガス又は蒸気を用いる。
【0010】
冷却ガス供給口42aの位置より下方部から大気より重いシールガスを冷却ガスとは別々に流入し、下方への流れ(図中、点線矢印で示す)を作ることで、冷却ガスの流動速度を大きくしても冷却ガスとシールガスは混合することが少なく冷却ガスを希釈するおそれも少ない。また、大気より重いシールガスは導入口43より下に向かいファイバ出口41bから流出するため、従来技術のような大気より軽い冷却ガスに依り発生するファイバ出口41b近傍の上昇気流による大気の巻き込みを防ぐことができ、冷却ガスの希釈を招くこともなく、光ファイバの冷却効果が低減するのを防止できる。また、大気中のダストが光ファイバ又は一次被覆ファイバに付着し、その機械的強度を劣化させることもない。
さらに、シールガスはファイバ出口41bから流出するため、被覆装置5から生ずる揮発分が冷却装置4の下面へ付着するのを防ぐことができ、また揮発分が冷却筒40内へ侵入してくるのを抑えることもできる。また、外部冷却器45に冷媒を循環させて流し冷却筒40を外部から冷却することにより冷却ガスの冷却効果をさらに向上できることは勿論である。
したがって、高価なヘリウムガス等冷却ガスの使用量を大幅に減らすことができる。
【0011】
また、図2に示す冷却装置4は図1に示したものの一部を改変したものを参考図として示すものである。冷却筒40のファイバ出口41b近傍に冷却ガス供給口42a及びシールガス導入口43がそれぞれ2箇所設けられた例であり、冷却ガス排出口は設けず、冷却ガスの排出はファイバ入口41aから行うものである。
冷却ガス及びシールガスの冷却筒40内での流れは、図1について述べたのとほぼ同様であるが、ここではシールガスの導入部の内径が、冷却ガス供給口上部側の冷却筒40の内径より大きく設定されており、シールガスの冷却筒40への流入速度が遅くなるので、シールガスと冷却ガスとの混合を少なくできる。そのうえ、冷却ガス供給部とシールガス導入部との間に絞り部40aが設けてあるので、シールガスと冷却ガスとの混合を更に避けることができる。
【0012】
次に、図3、4を参照して本発明の好ましい第の実施態様を説明する。
一般に冷却装置下端のファイバ出口と被覆装置との間は、被覆ダイスを装着する時の作業のために約300mmから800mmの空間が必要である。そのため大気中を走行するファイバが通過することになり、前記したように大気中のダストの付着などの点から好ましくないものである。
このような欠点を無くした本発明の光ファイバ製造工程を図3に概略図で示してあり、図4はその冷却装置と被覆装置を示すものである。
【0013】
図3において、1は光ファイバ母材、2は光ファイバ、3は線引き炉、4は冷却装置、5は被覆装置、6は樹脂硬化装置、7は巻き取り装置である。
図4は、その冷却装置4と被覆装置5の詳細図で、線引き炉3及び一次被覆ファイバの樹脂硬化装置6の下部に配置される。この実施態様の冷却装置4は、前記図1に示した冷却装置4と同様の冷却装置の下端出口に、内筒46aとそれに上下にスライドする外筒46bからなる二重管方式の伸縮自在な構造をもつ出口延長部46が付設されたものである。この図では、伸縮自在な出口延長部46として二重管方式のものを示したが、ベローズ方式のものを適用しても同様の機能をもつので、好ましい態様である。この出口延長部46は冷却装置本体と着脱可能なものであってもよい。
【0014】
図4(a)は、線引き操作をする前の冷却装置4の出口延長部46が収縮された状態を示すものであり、こうして被覆ダイス51及び被覆ダイスのべースやホルダ52が冷却装置4と樹脂硬化装置6の間に位置決めされセットされる。続いて、前記出口延長部46は伸張され、出口延長部46の先端は被覆ダイス51又は被覆ダイスのべースやホルダ52と接触させるか近傍に配置される。出口延長部46を被覆装置5に接触させる場合には、出口延長部46の端部にはシールガスの排出孔を設ける。こうして、シャッタ44が閉じられ冷却ガス、シールガスが供給され、線引き操作が開始される。なお、ここで「近傍に配置される」とは、前記被覆ダイスのベースやホルダーと出口延長部との隙間より大気の巻き込みが起きない流れをシールガスが作れる隙間をあけた距離に配置されることをいう。
図4(b)は線引き操業中の図である。尚、冷却ガスの供給・排出やその流動状態は、図1に示したものと同様であり、同符号のものは同じ機能を持つものであるので、重複する部分についてはその説明を省略する。
【0015】
線引き操業中は、シールガスがシールガス導入口43からその比重に依って下方へ向かい、前記被覆ダイス51の上部に流れて前記伸張した出口延長部46下端と前記被覆ダイス51又はべースやホルダ52との間隙47から流出する流れ(図中に点線矢印で示す)ができる。したがって、被覆ダイスから揮発する樹脂の揮発分は前記シールガスとともに外部へ排出され、出口延長部46が汚れることも少なくできる。さらに、冷却装置4から被覆装置5までの空間が出口延長部46で覆われ、また前記冷却されたファイバはシールガス流に覆われているために、大気と接触する確率が極めて少ないから、大気中のダストの付着が無く均一な樹脂被膜が形成され、できた被覆光ファイバの強度の劣化が少ないものである。
【0016】
さらに、本発明の好ましい第の実施態様を説明する。なお、この実施態様において第1実施態様と同様の部分はその説明を省略する。
前記第の実施態様は冷却装置の出口延長部46が伸縮する態様のものであるが、この実施の態様は、これを分割式の出口延長部とするものである。この態様を図5に示す。
図中46は冷却装置4に取り付けられた筒状の出口延長部であり、これは縦軸方向に分割でき、図中46cで示すように冷却装置4から取り外しできるものである。また、図示はしていないが、筒状の出口延長部46は、冷却装置下端に取り付けたまま縦軸方向にヒンジで開閉する方式のものであってもよい。
この実施態様においても、前記第の実施態様と同様にシールガスは出口延長部下端から流出する流れが形成されるので、上記と同様の作用・効果を示す。
この実施態様の場合には、その気密性は先の第態様の冷却装置ほど厳密としていないが、その代わりシールガスの量を増やし大気が入らないように出口延長部内の圧力を大気よりも若干高めにすることが好ましい。
【0017】
次に、裸ファイバ又は一次被覆ファイバの被覆径の制御について説明する。被覆されるファイバの温度によって被覆径が変化するので、冷却ガスの冷却能を調整してファイバ温度を調整し、被覆径を制御する。制御説明図は、第の実施態様の図5に記載したが、この制御は第の実施態様に限るものではないのは勿論である。
被覆径の制御は、被覆された光ファイバの外径を測定する外径測定器8でその被覆径を測定し、目標の被覆径と検出した被覆径の偏差に対応して冷却ガスの流量を制御装置90で計算し流量設定値を求め、各冷却ガスおよびシールガスのマスフローコントローラー(MFC)91、92、93及び94に前記流量設定値を送ることで実施できる。
流量制御の仕方として、ヘリウムガス流量だけを制御する方法や、ヘリウムと窒素、酸素等を混合する場合は、窒素や酸素等の冷却能力の少ないガス流量を制御する方法、それらの各混合ガスの各流量を制御する方法等で冷却ガスの冷却能力を調整し、被覆径を一定に制御する方法を採用することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、
1)冷却ガス供給位置より下方からシールガスを導入すことで、大気よりも軽い冷却ガスの浮力による大気の巻き込みを防止でき、冷却ガス、特にヘリウムガスの希釈が防止でき、冷却効率の低下が避けられ、冷却ガスの使用量を従来よりも10から20%低減することができた。
2)冷却装置に、その下部から被覆ダイスまで達する出口延長部を設け、シールガスを冷却部から被覆ダイス側に向かって流れる流れを作ることにより、出口延長部の端部と前記被覆ダイスまたはべース又はホルダーの隙間からシールガスを流出することで、被覆ダイスから揮発する樹脂の揮発成分を系外に排出でき、前記揮発成分により冷却装置を汚すことを実質的になくすことができた。
また、前記出口延長部は、内部伸縮構造または分割構造としたので、その取り扱いが簡単で、線引き操業の準備操作がきわめて容易である。
3)さらに、冷却されたファイバは出口延長部で外界と遮断されているので大気にさらされることがなく、前記ファイバが大気で汚染される恐れがない。
したがって、従来のようにこれらの原因によるファイバの断線、被覆ファイバの強度が劣化することが非常に少なくできた。また、この原因で線引き中に被膜が着かなかったり、被覆が均一でないということがほとんど無くなり、結果として、線引き中及び線引速度立ち上げ中の断線が5から10%低減できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考図として示す冷却装置の断面図である。
【図2】 参考図として示す別の冷却装置の断面図である。
【図3】 本発明の光ファイバ製造工程の概略図である。
【図4】 本発明の第実施態様の冷却装置と被覆装置の断面図であり、(a)は線引き操業前、(b)は線引き操業中のものである。
【図5】 本発明の第実施態様の概略図である。
【図6】 従来例の光ファイバ製造工程の概略図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ母材
2 光ファイバ
3 線引き炉
4 冷却装置
40 冷却筒
41a ファイバ入口
41b ファイバ出口
42a 冷却ガス供給口
42b 冷却ガス排出口
43 シールガス導入口
46 出口延長部
5 被覆装置
6 樹脂硬化装置
7 巻き取り装置
8 外径測定器

Claims (5)

  1. 光ファイバ母材を線引き炉で加熱溶融し光ファイバを形成し、前記光ファイバを冷却装置で冷却し、次いで被覆装置で被覆材を被覆して被覆光ファイバとする光ファイバの製造方法であって、
    前記冷却装置の光ファイバに対する出口側より冷却ガスを供給し、冷却装置の光ファイバに対する入口側より冷却ガスを排出する、前記冷却ガスの上向きの流れを作るとともに、前記冷却ガス供給部より下方にシールガスを導入し、冷却装置の光ファイバの出口側へのシールガスの下向きの流れを作り、さらに前記冷却装置の下端を被覆装置に接するか近傍に配置し、前記冷却装置の下端から大気の巻き込みが起きないように前記シールガスを排出するに当り、
    前記冷却ガスとして、ヘリウム、又はヘリウムと、a.水素及び/又は重水素、b.窒素又は不活性ガス、c.酸素又は空気の1つ以上との混合物(但し、a.とc.とを混合した物は除く)を用い、かつ、前記シールガスとして空気より重たいガス又は蒸気を用いることを特徴とする光ファイバの製造方法
  2. 前記シールガスが炭酸ガス又はフッ化炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造方法
  3. 光ファイバ母材を加熱溶融し光ファイバを形成する線引き炉、前記光ファイバを冷却する冷却装置及び冷却された光ファイバに被覆材を施す被覆装置を有する光ファイバの製造装置であって、該冷却装置は光ファイバの走行方向に対する出口側に、該装置内で上向きの流れをなす冷却ガスを供給する供給口を備え、冷却装置の光ファイバの入口側を冷却ガス排出部とするともに、前記冷却ガス供給口より下方に、該装置内で下向きの流れをなすシールガスを導入する導入口を備え、そして前記冷却装置の下端に光ファイバの出口延長部を備え、前記出口延長部の下端が被覆装置に接しており、前記出口延長部の下端には前記シールガス排出孔を備えたことを特徴とする光ファイバの製造装置。
  4. 光ファイバ母材を加熱溶融し光ファイバを形成する線引き炉、前記光ファイバを冷却する冷却装置及び冷却された光ファイバに被覆材を施す被覆装置を有する光ファイバの製造装置であって、該冷却装置は光ファイバの走行方向に対する出口側に、該装置内で上向きの流れをなす冷却ガスを供給する供給口を備え、冷却装置の光ファイバの入口側を冷却ガス排出部とするともに、前記冷却ガス供給口より下方に、該装置内で下向きの流れをなすシールガスを導入する導入口を備え、そして前記冷却装置の下端に光ファイバの出口延長部を備え、前記出口延長部の下端が被覆装置の近傍に配置されていることを特徴とする光ファイバの製造装置。
  5. 前記出口延長部が伸縮自在であることを特徴とする請求項3または4に記載の光ファイバの製造装置。
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