JP4549273B2 - 演算増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、容量性負荷を安定に駆動する演算増幅器に関する。
図6は、従来のRail−to−Rail演算増幅器の構成例(特許文献1)を示す。
特許文献1の従来の技術に記載されている回路において、位相補償容量の接続個所が出力トランジスタのゲート・ドレイン間になったものである。
トランジスタM1,M2,M3で構成されるP型MOS差動入力部1と、トランジスタM4,M5,M6で構成されるN型MOS差動入力部2と、トランジスタM7,M8,M9,M10で構成されるP型カレントミラー回路3と、トランジスタM11,M12,M13,M14で構成されるN型カレントミラー回路4と、トランジスタM15,M16で構成されるプッシュプル出力段5とを主要部とし、Vddは正側電源電圧、Vssは負側電源電圧である。
非反転入力はトランジスタM3,M5のゲートに接続され、反転入力はトランジスタM2,M4のゲートに接続されている。トランジスタM2,M3からのP型MOS差動入力部1の出力はカレントミラー回路4に入力され、トランジスタM4,M5からのN型MOS差動入力部2の出力は、カレントミラー回路3に入力されている。カレントミラー回路3とカレントミラー回路4とは抵抗器R1,R2で接続されており、プッシュプル出力段5のトランジスタM15のゲートはトランジスタM10と抵抗器R2の一端との接続点に接続され、プッシュプル出力段5のトランジスタM16のゲートはトランジスタM12と抵抗器R2の他端との接続点に接続されている。また、抵抗器R1,R2はMOSトランジスタなどでも構成できる。
C1とC2は位相補償容量、Vb1〜Vb4は回路を構成する各々のトランジスタが適切に動作するように設定されたバイアス電圧である。図6ではプッシュプル出力段5の出力と負側電源電圧Vssの間に外部負荷容量CLが接続されている。
P型MOS差動入力部1の定電流源となるトランジスタM1に流れる電流を(Im1)とし、N型MOS差動入力部2の定電流源となるトランジスタM6に流れる電流を(Im6)とし、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)が等しい状態を定常状態とする。定常状態ではP型MOS差動入力部1のトランジスタM2,M3に流れる電流は共に(Im1)・(1/2)であり、N型MOS差動入力部2のトランジスタM4,M5に流れる電流は共に(Im6)・(1/2)である。
定常状態から非反転入力電圧(Vin+)が反転入力電圧(Vin−)より高い電圧の状態に変化するとき、P型差動入力部ではトランジスタM2に定電流(Im1)の大部分が流れてトランジスタM13に流れる電流が増加し、カレントミラー回路4によりトランジスタM12,M14に流れる電流が増加するため位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が増加する。一方、N型差動入力部ではトランジスタM4に流れる電流が減少するためトランジスタM7に流れる電流が減少し、カレントミラー回路3によりトランジスタM8に流れる電流が減少し、トランジスタM5に定電流(Im6)の大部分が流れるためトランジスタM10に流れる電流が減少し、位相補償容量C1,C2への充電電流が減少する。このとき、出力トランジスタM15、M16のゲート電圧が下降し、M15に流れる電流は増加するので外部負荷CLへの充電電流が増加し、M16に流れる電流は減少するので外部負荷CLからの引き込み電流が減少し、結果として外部負荷CLは充電され出力電圧Voutが上昇する。
定常状態から非反転入力電圧(Vin+)が反転入力電圧(Vin−)より低い電圧の状態に変化するとき、N型差動入力部ではトランジスタM4に定電流(Im6)の大部分が流れてトランジスタM7に流れる電流が増加し、カレントミラー回路3によりトランジスタM8,M10に流れる電流が増加するため位相補償容量C1,C2への充電電流が増加する。一方、P型差動入力部ではトランジスタM2に流れる電流が減少するためトランジスタM13に流れる電流が減少し、カレントミラー回路4によりトランジスタM14に流れる電流が減少し、トランジスタM3に定電流(Im1)の大部分が流れるためトランジスタM12に流れる電流が減少し、位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が減少する。このとき、出力トランジスタM15、M16のゲート電圧が上昇し、M15に流れる電流は減少するので外部負荷CLへの充電電流が減少し、M16に流れる電流は増加するので外部負荷CLからの引き込み電流が増加し、結果として外部負荷CLは放電され出力電圧Voutが下降する。
特開2001−156559号公報
従来のRail−to−Rail演算増幅器では、位相補償容量C1,C2の充放電時間が短いほど出力トランジスタM15,16のゲート電圧が速く変化し、負荷容量CLの充放電電流が短時間に増加、又は減少する。つまり、スルーレートを向上させるためには、位相補償容量C1,C2の充放電時間を短縮する必要があるが、上記従来の回路構成では、そのような機能は施されていない。
また、位相補償容量C1,C2の充放電時間を短縮する手段として、回路全体の定常電流を増やす方法があるが、消費電力が増大するという問題がある。
さらに、位相補償容量C1,C2の充放電時間を短縮する手段として、位相補償容量C1,C2の容量値を減らす方法があるが、回路の安定性を失うという問題がある。
そこで、本発明の目的は、回路全体の定常状態での消費電流を増大させることなく、かつ、回路の安定性の劣化をもたらすことなく、スルーレートを改善することが可能な、演算増幅器を提供することにある。
本発明は、非反転入力端子と反転入力端子とを有するP型差動入力部と、前記P型差動入力部と同じ非反転入力端子と反転入力端子とを有するN型差動入力部と、前記P型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のN型カレントミラー回路と、前記N型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のP型カレントミラー回路と、前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するP型出力トランジスタと、前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するN型出力トランジスタとを含み、該P型出力トランジスタの出力端子と該N型出力トランジスタの出力端子とが直列に接続されたプッシュプル出力段と、前記P型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第1の位相補償容量と、前記N型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第2の位相補償容量と、前記P型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子を有する第2のN型カレントミラー回路と、前記N型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子を有する第2のP型カレントミラー回路と、前記第2のN型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子と、2つの出力端子とを有する第3のP型カレントミラー回路と、前記第2のP型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子と、2つの出力端子とを有する第3のN型カレントミラー回路とを具え、前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子と、前記第3のP型カレントミラー回路の一方の出力端子と、前記第3のN型カレントミラー回路の一方の出力端子と、前記第1の位相補償容量が接続された前記P型出力トランジスタの前記入力端子とを接続し、前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子と、前記第3のP型カレントミラー回路の他方の出力端子と、前記第3のN型カレントミラー回路の他方の出力端子と、前記第2の位相補償容量が接続された前記N型出力トランジスタの前記入力端子とを接続したことによって、演算増幅器を構成する。
本発明は、非反転入力端子と反転入力端子とを有するP型差動入力部と、前記P型差動入力部と同じ非反転入力端子と反転入力端子とを有するN型差動入力部と、前記P型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のN型カレントミラー回路と、前記N型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のP型カレントミラー回路と、前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するP型出力トランジスタと、前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するN型出力トランジスタとを含み、該P型出力トランジスタの出力端子と該N型出力トランジスタの出力端子とが直列に接続されたプッシュプル出力段と、前記P型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第1の位相補償容量と、前記N型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第2の位相補償容量と、前記P型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子と、前記第1のP型カレントミラー回路の入力端子に接続された出力端子とを有する第2のN型カレントミラー回路と、前記N型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子と、前記第1のN型カレントミラー回路の入力端子に接続された出力端子とを有する第2のP型カレントミラー回路とを具え、前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子と、前記第1の位相補償容量が接続された前記P型出力トランジスタの前記入力端子とを接続し、前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子と、前記第2の位相補償容量が接続された前記N型出力トランジスタの前記入力端子とを接続したことによって、演算増幅器を構成する。
前記第2のN型カレントミラー回路は、前記非反転入力端子が前記反転入力端子より低電位になったことを検出して電流を流し、前記第2のP型カレントミラー回路は、前記非反転入力端子が前記反転入力端子より高電位になったことを検出して電流を流すようにしてもよい。
前記第2のN型カレントミラー回路および前記第2のP型カレントミラー回路のミラー比を調整してスルーレートを変更するようにしてもよい。
前記第3のN型カレントミラー回路および前記第3のP型カレントミラー回路のミラー比を調整してスルーレートを変更するようにしてもよい。
本発明によれば、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)の電位差を検出し、位相補償容量を補助的に充放電するためのカレントミラー回路が動作して位相補償容量の充放電時間を短縮し、出力トランジスタの電流変化が速くなるので、負荷容量の充放電時間が短縮され、スルーレートを向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の例]
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
<構成>
図1は、本発明に係る回路構成を示す。
トランジスタM17,M18で構成されるP型カレントミラー回路6と、トランジスタM19,M20で構成されるN型カレントミラー回路7と、トランジスタM21,M22,M23で構成されるP型カレントミラー回路8と、トランジスタM24,M25,M26で構成されるN型カレントミラー回路9とが、従来例を示す図6の回路に追加されている点が異なっている。
P型カレントミラー回路6は、ドレインとゲートが接続されたトランジスタM17のドレインがN型差動入力部1を構成するトランジスタM5のドレインに接続され、トランジスタM18のドレインがN型カレントミラー回路9を構成するトランジスタM24のドレインに接続されている。N型カレントミラー回路9は、トランジスタM25のドレインが位相補償容量C1に接続され、トランジスタM26のドレインが位相補償容量C2に接続されている。
N型カレントミラー回路7は、ドレインとゲートが接続されたトランジスタM19のドレインがP型差動入力部2を構成するトランジスタM3のドレインに接続され、トランジスタM20のドレインがP型カレントミラー回路8を構成するトランジスタM21のドレインに接続されている。P型カレントミラー回路8は、トランジスタM22のドレインが位相補償容量C1に接続され、トランジスタM23のドレインが位相補償容量C2に接続されている。
抵抗器R1に流れる電流をIr1、抵抗器R2に流れる電流をIr2とする。非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)が等しい定常状態ではIr1,Ir2はIm1,Im6より小さい電流に設定されている。また、トランジスタM17,M19はカットオフ状態であり電流を流さない。
このときトランジスタM18,M20,M21,M22,M23,M24,M25,M26はカットオフ状態であり、P型カレントミラー回路6,8,N型カレントミラー回路7,9に電流は流れない。よって定常状態では、P型MOS差動入力部1のトランジスタM2,M3に流れる電流は共に(Im1)・(1/2)であり、N型MOS差動入力部2のトランジスタM4,M5に流れる電流は共に(Im6)・(1/2)であり、P型カレントミラー回路3を構成するトランジスタM7,M8に流れる電流は抵抗器R1に流れる電流Ir1と(Im6)・(1/2)の和であり、N型カレントミラー回路4を構成するトランジスタM13,M14に流れる電流はIr1と(Im1)・(1/2)の和であり、従来の回路と同じ定常電流である。
<動作例1>
定常状態から非反転入力電圧(Vin+)が反転入力電圧(Vin−)より高い電圧の状態に変化するとき、P型差動入力部ではトランジスタM2に定電流(Im1)の大部分が流れてトランジスタM13に流れる電流が増加し、カレントミラー回路4によりトランジスタM12,M14に流れる電流も増加するため位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が増加する。一方、N型差動入力部ではトランジスタM4に流れる電流が減少するためトランジスタM7に流れる電流は減少し、カレントミラー回路3によりトランジスタM8に流れる電流も減少する。M8に流れる電流はM5に流れる電流より小さくなるためトランジスタM10には電流が流れなくなり、位相補償容量C1,C2への充電電流が流れなくなる。M10はカットオフ状態となるためソース電位が下降し、P型カレントミラー回路6のトランジスタM17がオンし、M5に流れる電流とM8に流れる電流の差分がM17に流れる。また、P型カレントミラー回路6によりトランジスタM18,M24に電流が流れ、N型カレントミラー回路9によりトランジスタM25,M26に電流が流れ、位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が従来よりも増加する。このとき、出力トランジスタM15、M16のゲート電圧がより速く下降し、M15に流れる電流はより速く増加するので外部負荷CLへの充電電流もより速く増加し、M16に流れる電流はより速く減少するので外部負荷CLからの引き込み電流もより速く減少し、結果として外部負荷CLはより速く充電され出力電圧Voutが急上昇し、スルーレートが向上する。尚、P型カレントミラー回路6のトランジスタM17,M18、及び、N型カレントミラー回路9のトランジスタM24,M25,M26のミラー比を各々調整することでスルーレートを変えることができる。
<動作例2>
定常状態から非反転入力電圧(Vin+)が反転入力電圧(Vin−)より低い電圧の状態に変化するとき、N型差動入力部ではトランジスタM4に定電流(Im6)の大部分が流れてトランジスタM7に流れる電流が増加し、カレントミラー回路3によりトランジスタM8,M10に流れる電流も増加するため位相補償容量C1,C2への充電電流が増加する。一方、P型差動入力部ではトランジスタM2に流れる電流が減少するためトランジスタM13に流れる電流は減少し、カレントミラー回路4によりトランジスタM14に流れる電流も減少する。M14に流れる電流はM3に流れる電流より小さくなるためトランジスタM12には電流が流れなくなり、位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が流れなくなる。M12はカットオフ状態となるためソース電位が上昇し、N型カレントミラー回路7のトランジスタM19がオンし、M3に流れる電流とM14に流れる電流の差分がM19に流れる。また、N型カレントミラー回路7によりトランジスタM20,M21に電流が流れ、P型カレントミラー回路8によりトランジスタM22,M23に電流が流れ、位相補償容量C1,C2からの充電電流が従来よりも増加する。このとき、出力トランジスタM15、M16のゲート電圧がより速く上昇し、M15に流れる電流はより速く減少するので外部負荷CLへの充電電流もより速く減少し、M16に流れる電流はより速く増加するので外部負荷CLからの引き込み電流もより速く増加し、結果として外部負荷CLはより速く放電され出力電圧Voutが急下降し、スルーレートが向上する。尚、N型カレントミラー回路7のトランジスタM19,M20、及び、P型カレントミラー回路8のトランジスタM24,M25,M26のミラー比を各々調整することでスルーレートを変えることができる。
<比較例>
本発明に係る演算増幅器(実施の形態1)及び従来の技術の演算増幅器を用いてそれぞれの電圧フォロアを構成し、それらの過渡解析を行った。
図2は、従来の技術の演算増幅器に方形波を入力したときの出力トランジスタM15、M16のゲート電圧波形である。
図3は、本発明に係る演算増幅器(実施の形態1)に方形波を入力したときの出力トランジスタM15、M16のゲート電圧波形である。
図4は、それぞれの演算増幅器に方形波を入力したときの出力VOUTの電圧波形である。この図4から、本発明により立ち上がり及び立下がり特性が大幅に改善されていることがわかる。
本例によれば、演算増幅器を用いて電圧フォロアを構成した場合、大きな入力電圧の変化に対して出力電圧の変化が遅いときには、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)の電位差が大きくなり、追加したカレントミラー回路がONして位相補償容量が早く充放電され、出力トランジスタの電流変化が速くなるので、外部負荷の充放電時間が短縮されて、スルーレートが大きくなる。
また、出力電圧が目標値に近づくと、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)との電位差が小さくなり、追加したカレントミラー回路はカットオフする。つまり追加したカレントミラー回路は、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)との電位差が生じてオンしたときのみ位相補償容量の充放電電流を流し、定常状態では電流を流さない。よって、安定性を保ったまま演算増幅器の消費電流をほとんど増大させずにスルーレートを向上することができる。
[第2の例]
本発明の第2の実施の形態を、図5に基づいて説明する。なお、前述した第1の例と同一部分については、その説明を省略し、同一符号を付す。
<構成>
図5は、本発明に係る回路構成を示す。
トランジスタM17,M18で構成されるP型カレントミラー回路6と、トランジスタM19,M20で構成されるN型カレントミラー回路7が、従来例を示す図6の回路に追加されている点が異なっている。
P型カレントミラー回路6は、ドレインとゲートが接続されたトランジスタM17のドレインがN型差動入力部1を構成するトランジスタM5のドレインに接続され、トランジスタM18のドレインがN型カレントミラー回路4を構成するトランジスタM11のドレインに接続されている。
N型カレントミラー回路7は、ドレインとゲートが接続されたトランジスタM19のドレインがP型差動入力部2を構成するトランジスタM3のドレインに接続され、トランジスタM20のドレインがP型カレントミラー回路3を構成するトランジスタM9のドレインに接続されている。
抵抗器R1に流れる電流をIr1、抵抗器R2に流れる電流をIr2とする。非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)が等しい定常状態ではIr1,Ir2はIm1,Im6より小さい電流に設定されている。また、トランジスタM17,M19はカットオフ状態であり電流を流さない。
このときトランジスタM18,M20はカットオフ状態であり、P型カレントミラー回路6,N型カレントミラー回路7に電流は流れない。よって定常状態では、P型MOS差動入力部1のトランジスタM2,M3に流れる電流は共に(Im1)・(1/2)であり、N型MOS差動入力部2のトランジスタM4,M5に流れる電流は共に(Im6)・(1/2)であり、P型カレントミラー回路3を構成するトランジスタM7,M8に流れる電流は抵抗器R1に流れる電流Ir1と(Im6)・(1/2)の和であり、N型カレントミラー回路4を構成するトランジスタM13,M14に流れる電流はIr1と(Im1)・(1/2)の和であり、従来の回路と同じ定常電流を流す。
<動作例1>
定常状態から非反転入力電圧(Vin+)が反転入力電圧(Vin−)より高い電圧の状態に変化するとき、P型差動入力部ではトランジスタM2に定電流(Im1)の大部分が流れてトランジスタM13に流れる電流が増加し、カレントミラー回路4によりトランジスタM12,M14に流れる電流も増加するため位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が増加する。一方、N型差動入力部ではトランジスタM4に流れる電流が減少するためトランジスタM7に流れる電流は減少し、カレントミラー回路3によりトランジスタM8に流れる電流も減少する。M8に流れる電流はM5に流れる電流より小さくなるためトランジスタM10には電流が流れなくなり、位相補償容量C1,C2への充電電流が流れなくなる。M10はカットオフ状態となるためソース電位が下降し、P型カレントミラー回路6のトランジスタM17がオンし、M5に流れる電流とM8に流れる電流の差分がM17に流れる。また、P型カレントミラー回路6によりトランジスタM18,M11,M13に電流が流れ、N型カレントミラー回路4によりトランジスタM12,M14に電流が流れ、位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が従来よりも増加する。このとき、出力トランジスタM15、M16のゲート電圧がより速く下降し、M15に流れる電流はより速く増加するので外部負荷CLへの充電電流もより速く増加し、M16に流れる電流はより速く減少するので外部負荷CLからの引き込み電流もより速く減少し、結果として外部負荷CLはより速く充電され出力電圧Voutが急上昇し、スルーレートが向上する。尚、P型カレントミラー回路6のトランジスタM17,M18のミラー比を各々調整することでスルーレートを変えることができる。
<動作例2>
定常状態から非反転入力電圧(Vin+)が反転入力電圧(Vin−)より低い電圧の状態に変化するとき、N型差動入力部ではトランジスタM4に定電流(Im6)の大部分が流れてトランジスタM7に流れる電流が増加し、カレントミラー回路3によりトランジスタM8,M10に流れる電流も増加するため位相補償容量C1,C2への充電電流が増加する。一方、P型差動入力部ではトランジスタM2に流れる電流が減少するためトランジスタM13に流れる電流は減少し、カレントミラー回路4によりトランジスタM14に流れる電流も減少する。M14に流れる電流はM3に流れる電流より小さくなるためトランジスタM12には電流が流れなくなり、位相補償容量C1,C2からの引き込み電流が流れなくなる。M12はカットオフ状態となるためソース電位が上昇し、N型カレントミラー回路7のトランジスタM19がオンし、M3に流れる電流とM14に流れる電流の差分がM19に流れる。また、N型カレントミラー回路7によりトランジスタM20,M7,M9に電流が流れ、P型カレントミラー回路3によりトランジスタM8,M10に電流が流れ、位相補償容量C1,C2への充電電流が従来よりも増加する。このとき、出力トランジスタM15、M16のゲート電圧がより速く上昇し、M15に流れる電流はより速く減少するので外部負荷CLへの充電電流もより速く減少し、M16に流れる電流はより速く増加するので外部負荷CLからの引き込み電流もより速く増加し、結果として外部負荷CLはより速く放電され出力電圧Voutが急下降し、スルーレートが向上する。尚、N型カレントミラー回路7のトランジスタM19,M20のミラー比を各々調整することでスルーレートを変えることができる。
本発明によれば、演算増幅器を用いて電圧フォロアを構成した場合、大きな入力電圧の変化に対して出力電圧の変化が遅いときには、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)の電位差が大きくなり、追加したカレントミラー回路がONして位相補償容量が早く充放電され、出力トランジスタの電流変化が速くなるので、外部負荷の充放電時間が短縮されて、スルーレートが大きくなる。
また、出力電圧が目標値に近づくと、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)との電位差が小さくなり、追加したカレントミラー回路はカットオフする。つまり追加したカレントミラー回路は、非反転入力電圧(Vin+)と反転入力電圧(Vin−)との電位差が生じてオンしたときのみ位相補償容量の充放電電流を流し、定常状態では電流を流さない。よって、安定性を保ったまま演算増幅器の消費電流をほとんど増大させずにスルーレートを向上することができる。
本発明の第1の実施の形態である、演算増幅器の回路構成を示す回路図である。 従来の技術の演算増幅器に方形波を入力したときの出力トランジスタM15、M16のゲート電圧波形を示す波形図である。 図1の演算増幅器に方形波を入力したときの出力トランジスタM15、M16のゲート電圧波形を示す波形図である。 それぞれの演算増幅器に方形波を入力したときの出力VOUTの電圧波形を示す波形図である。 本発明の第2の実施の形態である、演算増幅器の回路構成を示す回路図である。 従来の演算増幅器の回路構成を示す回路図である。
符号の説明
1 P型MOS差動入力部(P型差動入力部)
2 N型MOS差動入力部(N型差動入力部)
3 カレントミラー回路(第1のP型カレントミラー回路)
4 カレントミラー回路(第1のN型カレントミラー回路)
5 プッシュプル出力段
6 カレントミラー回路(第2のP型カレントミラー回路)
7 カレントミラー回路(第2のN型カレントミラー回路)
8 カレントミラー回路(第3のP型カレントミラー回路)
9 カレントミラー回路(第3のN型カレントミラー回路)
(Vin+) 非反転入力電圧
(Vin−) 反転入力電圧
(Vout) 出力電圧

Claims (5)

  1. 非反転入力端子と反転入力端子とを有するP型差動入力部と、
    前記P型差動入力部と同じ非反転入力端子と反転入力端子とを有するN型差動入力部と、
    前記P型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のN型カレントミラー回路と、
    前記N型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のP型カレントミラー回路と、
    前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するP型出力トランジスタと、前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するN型出力トランジスタとを含み、該P型出力トランジスタの出力端子と該N型出力トランジスタの出力端子とが直列に接続されたプッシュプル出力段と、
    前記P型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第1の位相補償容量と、
    前記N型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第2の位相補償容量と、
    前記P型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子を有する第2のN型カレントミラー回路と、
    前記N型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子を有する第2のP型カレントミラー回路と、
    前記第2のN型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子と、2つの出力端子とを有する第3のP型カレントミラー回路と、
    前記第2のP型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子と、2つの出力端子とを有する第3のN型カレントミラー回路と
    を具え、
    前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子と、前記第3のP型カレントミラー回路の一方の出力端子と、前記第3のN型カレントミラー回路の一方の出力端子と、前記第1の位相補償容量が接続された前記P型出力トランジスタの前記入力端子とを接続し、
    前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子と、前記第3のP型カレントミラー回路の他方の出力端子と、前記第3のN型カレントミラー回路の他方の出力端子と、前記第2の位相補償容量が接続された前記N型出力トランジスタの前記入力端子とを接続したことを特徴とする演算増幅器。
  2. 非反転入力端子と反転入力端子とを有するP型差動入力部と、
    前記P型差動入力部と同じ非反転入力端子と反転入力端子とを有するN型差動入力部と、
    前記P型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のN型カレントミラー回路と、
    前記N型差動入力部の出力端子に接続された入力端子を有する第1のP型カレントミラー回路と、
    前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するP型出力トランジスタと、前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子に接続された入力端子を有するN型出力トランジスタとを含み、該P型出力トランジスタの出力端子と該N型出力トランジスタの出力端子とが直列に接続されたプッシュプル出力段と、
    前記P型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第1の位相補償容量と、
    前記N型出力トランジスタの前記入力端子と前記出力端子との間に接続された第2の位相補償容量と、
    前記P型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子と、前記第1のP型カレントミラー回路の入力端子に接続された出力端子とを有する第2のN型カレントミラー回路と、
    前記N型差動入力部を構成する非反転入力トランジスタの出力端子に接続された入力端子と、前記第1のN型カレントミラー回路の入力端子に接続された出力端子とを有する第2のP型カレントミラー回路と
    を具え、
    前記第1のP型カレントミラー回路の出力端子と、前記第1の位相補償容量が接続された前記P型出力トランジスタの前記入力端子とを接続し、
    前記第1のN型カレントミラー回路の出力端子と、前記第2の位相補償容量が接続された前記N型出力トランジスタの前記入力端子とを接続したことを特徴とする演算増幅器。
  3. 前記第2のN型カレントミラー回路は、前記非反転入力端子が前記反転入力端子より低電位になったことを検出して電流を流し、
    前記第2のP型カレントミラー回路は、前記非反転入力端子が前記反転入力端子より高電位になったことを検出して電流を流すことを特徴とする請求項1又は2記載の演算増幅器。
  4. 前記第2のN型カレントミラー回路および前記第2のP型カレントミラー回路のミラー比を調整してスルーレートを変更することを特徴とする請求項1又は2記載の演算増幅器。
  5. 前記第3のN型カレントミラー回路および前記第3のP型カレントミラー回路のミラー比を調整してスルーレートを変更することを特徴とする請求項1記載の演算増幅器。
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