JP4538964B2 - エアバッグモジュールの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両等においてエアバッグモジュールをステアリングホイールに取り付けるエアバッグモジュールの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のエアバッグモジュールの取付構造としては、例えば特表平10−500922号公報に開示された構成のものが知られている。すなわち、この従来構成では、エアバッグモジュールの底面に複数のピン(例えば4つ)が突設され、それらのピンの先端にはフック部が形成されている。ステアリングホイールの芯金には複数(例えば2つ)の保持部材が取り付けられ、それらの保持部材には前記ピンと対応する複数(例えば各2つ)の挿通孔が形成されている。各保持部材には弾性を有する係止ワイヤがそれぞれ取り付けられ、それらの一部が各挿通孔内にその軸線と交差する方向へ延長配置されている。
【0003】
そして、エアバッグモジュールをステアリングホイールに取り付ける場合には、複数のピンを各挿通孔に挿通して、各ピンのフック部を挿通孔内の係止ワイヤに弾性係合させる。これにより、エアバッグモジュールがステアリングホイール上に係止保持されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のエアバッグモジュールの取付構造においては、例えばエアバッグモジュールを一旦取り付けた後に交換が必要になったような場合等において、そのエアバッグモジュールをステアリングホイールから取り外すのが困難であるという問題があった。
【0005】
すなわち、例えば4本スポークタイプのステアリングホイールでは、ステアリングホイールのバックカバーに作業孔が形成され、この作業孔がフック部と係止ワイヤとの4つの係止箇所に対応するようになっている。そのため、エアバッグモジュールを取り外す場合には、この作業孔から各係止箇所にドライバー等の取り外しジグを挿入し、係止ワイヤを弾性に抗して変形させてフック部との係合を順に解除していた。このように、複数の係止箇所についてフック部と係止ワイヤとの係合をドライバー等により順に解除させる必要があって、その解除作業が非常に面倒であるとともに、長い作業時間がかかっていた。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、複数の係止箇所におけるフック部と係止体との係合を同時に解除することができて、その際の係止体の変位を容易かつ円滑に行うことができるエアバッグモジュールの取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、エアバッグモジュールの取付構造に係る本願請求項1に記載の発明は、エアバッグモジュールの底面または外側面、あるいはその底面及び外側面の一方に対向するステアリングホイール本体の対向面の一方に突設された複数のピンを、前記エアバッグモジュールの底面または外側面、あるいは前記ステアリングホイール本体の対向面の他方に設けられた複数の挿通孔に挿通し、各ピンに形成されたフック部を挿通孔に設けられた係止体に係合させることにより、エアバッグモジュールをステアリングホイール上に取り付けるようにしたエアバッグモジュールの取付構造において、前記係止体には、前記エアバッグモジュールを前記ステアリングホイールに係止可能な係止可能状態と、前記エアバッグモジュールを前記ステアリングホイールから取り外し可能な取外可能状態とに切り換え操作するための操作部を設け、前記挿通孔の設けられた面は、前記係止体を前記取外可能状態に保持するための係合部を備えるとともに、前記係止体における前記係止可能状態と前記取外可能状態との間の変位を案内する案内手段を備え、前記案内手段は、前記操作部の前記変位の方向に延びるように配置される突起または突条であり、前記フック部は、前記変位の方向に突設され、前記係止体は、前記操作部が前記案内手段に沿って移動することにより該係止体の形成する平面上で変位して前記フック部と該係止体の係合を解除するとともに、前記係止体と前記係合部が係合して前記取外可能状態となることを特徴とするものである。
【0008】
また、本願請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記エアバッグモジュールまたはステアリングホイール本体は保持部を有する保持部材を備え、前記保持部材は、前記挿通孔を有するとともに前記保持部で前記係止体を変位可能に保持し、前記案内手段は、前記保持部材に設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
また、本願請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、前記係止体は、1本の連続する弾性線材からなり、前記操作部は、その弾性線材が略U字形に折り曲げられてなるものであり、前記突起または突条を略U字形をなす前記操作部の両側部間に配置したことを特徴とするものである。
【0011】
また、本願請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、前記係止体は、1本の連続する弾性線材からなり、前記操作部は、その弾性線材が略T字形に折り曲げられてなるものであり、前記突起または突条を略T字形をなす前記操作部の上底部に沿うように配置したことを特徴とするものである。
【0012】
本発明では、操作部を操作して、係止体を係止可能状態から取外可能状態へと変位させるのみで複数の係止箇所におけるフック部と係止体との係合が同時に解除される。しかも、このように係止体を変位させる際、操作部は案内手段により案内されるため操作部のがたつきが抑制され、係止体を容易かつ円滑に変位させることが可能となる。従って、エアバッグモジュールをステアリングホイールに対して容易かつ迅速に着脱することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、本発明のエアバッグモジュールの取付構造にかかる第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
【0014】
図1に示すように、ステアリングホイールの芯金11は金属材料により形成され、その中央にはステアリングシャフトを嵌着するためのボス部12が形成されるとともに、外周縁の2か所には貫通孔13が形成されている。芯金11の下面には、合成樹脂よりなる略コ字状の保持部材14が図示しない複数のボルトにより取り付けられている。
【0015】
図1〜図3に示すように、前記保持部材14の両側片部14aにおける先端近傍の外周縁上には、2つの筒状部15が突設されている。それら筒状部15には、その外側上端縁に複数のスリット16と爪部17が形成されている。そして、芯金11に対する保持部材14の取付状態で、これらの筒状部15が芯金11の貫通孔13に嵌合され、その筒状部15の爪部17が貫通孔13の周縁に係合するようになっている。この状態で、各筒状部15により、芯金11上に2つの挿通孔18が形成される。
【0016】
前記保持部材14の下面14bの外周部分にはリブ19が突出形成され、このリブ19の内面には、後述する係止体としての係止ワイヤ23を保持する保持部20が形成されている。また、リブ19の下端縁には、各筒状部15と隣接するように、抜止部21が内側に向かって突出形成されている。
【0017】
また、前記保持部材14の両側片部14aを連結する連結部14cにおけるリブ19の側面には、開口部22が形成されている。そして、この開口部22に対応する部分のリブ19の下端縁にも、抜止部21が内側に向かって突出形成されている。
【0018】
図1〜図3及び図5に示すように、前記保持部材14の保持部20には、係止ワイヤ23が前後方向(図3中に矢印A、Bで示す方向)へ移動変位可能に装着されている。この係止ワイヤ23は、1本の連続する弾性金属線材により一部を開放したほぼ台形リング状に形成されている。この係止ワイヤ23は、全体を縮径させた状態で保持部材14の保持部20内の係止位置P1に装着配置され、抜止部21によって抜け止めされている。
【0019】
そして、この係止ワイヤ23が係止位置P1に配置された状態では、係止ワイヤ23の両端近傍の2か所に形成された係止部23aが各挿通孔18内でその軸線方向と交差する方向へ延長配置されるようになっている。言い換えると、この状態では、係止ワイヤ23の各係止部23aが、各挿通孔18内にのぞくようになっている。
【0020】
前記係止ワイヤ23における保持部材14の開口部22と対応する部分には、略U字形に折り曲げられた操作部24が形成されている。この操作部24は、係止ワイヤ23が保持部材14に装着された状態で、前記開口部22を通して前方に突出されるようになっている。
【0021】
また、係止ワイヤ23には、その係止部23aに隣接するように凹状の逃げ部25がそれぞれ形成されている。そして、前記操作部24が図3中のB方向に押し込まれると、係止ワイヤ23が同図中二点鎖線で示される後方の解除位置P2に配置される。このとき、係止ワイヤ23の逃げ部25が各挿通孔18に対応し、係止ワイヤ23が各挿通孔18内から退避されるようになっている。
【0022】
このように、この操作部24は、係止ワイヤ23を係止位置P1と解除位置P2とに切り換え配置する役割を担っている。そして、係止ワイヤ23が係止位置P1に配置されると、エアバッグモジュール28を前記ステアリングホイールに係止可能な係止可能状態となる。一方、係止ワイヤ23が解除位置P2に配置されると、エアバッグモジュール28を前記ステアリングホイールから取り外し可能な取外可能状態となる。
【0023】
図1及び図2に示すように、前記ステアリングホイールの芯金11上に取り付けられるエアバッグモジュール28の底面には2本のピン29が突設され、それらのピン29の先端にはフック部30が内側に向けて形成されている。そして、エアバッグモジュール28をステアリングホイールの芯金11上に取り付ける場合には、各ピン29を保持部材14の各挿通孔18に挿通する。これにより、各挿通孔18内に配置された係止ワイヤ23の係止部23aが、各ピン29のフック部30に内側から弾性係合される。この状態では、係止ワイヤ23が保持部20からわずかに離間され、係止部23aが係止ワイヤ23自体の弾性によりフック部30に圧接係合される。そして、エアバッグモジュール28が、芯金11上に2つの係止箇所で係止保持されるようになっている。
【0024】
また、このエアバッグモジュール28の取付状態において、係止ワイヤ23の操作部24を前記矢印Bの方向に押付操作したときには、係止ワイヤ23が前方(保持部材14の連結部14c側)の係止位置P1から後方(保持部材14の先端側)の解除位置P2に移動変位される。そして、係止ワイヤ23は、その開放端側が保持部20先端のリブ19の内壁面に沿って、図5に鎖線で示すように、自体の弾性に抗して内側へ縮径されるようになっている。この移動変位に伴って、係止ワイヤ23の係止部23aが両ピン29のフック部30から離間するとともに、係止ワイヤ23の逃げ部25がフック部30と対応配置されることになる。これにより、2つの係止箇所における係止ワイヤ23とピン29との係合が同時に解除されるようになっている。
【0025】
図2〜図4に示すように、前記保持部材14の連結部14cにおける前記開口部22と対応する部分の下面14bには、内側に向かって膨出部14dが膨出形成されている。この膨出部14dにおける下面14bの内側縁の近傍には、2つの逆山形状の係合突条26が前記開口部22の両側に位置するように形成されている。また、その膨出部14dにおける下面14bには、案内手段としての案内突条27が前記係合突条26の延長方向とほぼ直交するように形成されている。
この案内突条27の延びる方向は、係止ワイヤ23の操作部24におけるU字形の両側部24aに沿う方向であり、その操作部24を操作する方向、すなわち図3における矢印A、Bの方向に一致している。
【0026】
そして、図4に鎖線で示すように、操作部24が案内突条27に案内されながら係止ワイヤ23が後方の解除位置P2に移動されたとき、係止ワイヤ23の一部が係合突条26に係合されて、解除位置P2に係止保持されるようになっている。また、この状態から膨出部14dの後方端部14eの近傍を持ち上げて係合突条26を上方に移動させるか、あるいは係止ワイヤ23の操作部24を押し下げると、係止ワイヤ23と係合突条26との係合が解放される。そして、係止ワイヤ23は、自体の弾性により後方の解除位置P2から前方の係止位置P1に復帰移動されるようになっている。
【0027】
次に、前記のように構成されたエアバッグモジュールの取付構造の作用について説明する。
まず、エアバッグモジュール28をステアリングホイールの芯金11上に取り付ける場合には、図1に示すように、エアバッグモジュール28の底面に突設された2つのピン29を、芯金11に取り付けられた保持部材14上の2つの挿通孔18に挿通する。すると、保持部材14の下面で係止位置P1に配置された係止ワイヤ23が、各挿通孔18内においてピン29により内側に押し退けられるように弾性変形する。やがて、ピン29が、そのフック部30が係止ワイヤ23と対応する位置まで挿通されると、係止ワイヤ23の係止部23aが係止ワイヤ23自体の弾性によりフック部30に内側から弾性係合される。これにより、エアバッグモジュール28が芯金11上に2つの係止箇所で係止保持される。このため、エアバッグモジュール28をワンタッチ操作にて、ステアリングホイール上に容易かつ迅速に取り付けることができる。
【0028】
また、このエアバッグモジュール28の取付状態で、交換が必要になった場合等において、エアバッグモジュール28をステアリングホイールの芯金11上から取り外す必要が生じたときには、以下のような作業を行う。すなわち、保持部材14の開口部22から前方に突出して係止可能状態にある係止ワイヤ23の操作部24を、後方(前記矢印Bの方向)に変位させて切り換え操作する。すると、操作部24が案内突条27により案内されながら、係止ワイヤ23が係止位置P1から解除位置P2に移動され、その開放端側が自体の弾性に抗して内側へ縮径される。これにより、図5に鎖線で示すように、2つの係止箇所において、係止ワイヤ23の係止部23aとピン29のフック部30との係合が同時に解除され、エアバッグモジュール28を前記ステアリングホイールから取り外し可能な取外可能状態となる。しかも、このとき、係止ワイヤ23は、保持部材14における膨出部14dの係合突条26との係合により取外可能状態に保持される。このため、エアバッグモジュール28を、ワンタッチ操作で係止状態から解除して、ステアリングホイールの芯金11上から容易かつ迅速に取り外すことができる。
【0029】
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)このエアバッグモジュールの取付構造では、係止ワイヤ23を複数のピン29のフック部30に係合する1本の連続する弾性金属線材で構成されている。そして、その係止ワイヤ23には、その係止ワイヤ23を係止可能状態と取外可能状態とに切り換え操作するための操作部24が設られている。
【0030】
このため、係止ワイヤ23を係止可能状態から取外可能状態へと移動変位させるのみで複数の係止箇所におけるエアバッグモジュール側のピン29のフック部30と係止ワイヤ23との係合が同時に解除される。この結果、エアバッグモジュール28をステアリングホイールから容易かつ迅速に取り外すことができる。
【0031】
(2)このエアバッグモジュールの取付構造では、案内突条27が、保持部材14に係止ワイヤ23の操作部24を操作する方向に延びるように、かつ操作部24の両側部24a間に位置するように設られている。
【0032】
このため、操作部24を切り換え操作して係止ワイヤ23を移動変位させる際、操作部24は案内突条27により案内される。この結果、操作部24ががたつくのが抑制され、係止ワイヤ23を容易かつ円滑に変位させることができる。従って、係止ワイヤ23を係止可能状態と取外可能状態とに容易かつ円滑に切換配置することができ、エアバッグモジュール28をステアリングホイールに対する着脱作業を一層容易かつ迅速に行うことができる。
【0033】
(第2実施形態)
次に、本発明のエアバッグモジュールの取付構造にかかる第2実施形態について、図6及び図7を参照して、前記第1実施形態とは異なる部分を中心に説明する。
【0034】
前記第1実施形態のエアバッグモジュールの取付構造では、係止ワイヤ23を、その操作部24を保持部材14に対し押し引きして、係止可能状態と取外可能状態とに切り換え配置するタイプの例を示した。これに対して、図6及び図7に示すように、この第2実施形態のエアバッグモジュールの取付構造では、係止体としての係止ワイヤ41を、その操作部42を保持部材43に対して回動させて、係止可能状態と取外可能状態とに切り換え配置するタイプものとなっている。
【0035】
また、この保持部材43は、略円環状をなしており、その両側片部43aの一端の近傍と図6において手前側で両側片部43aを連結する連結部43bの中央付近との3ヶ所に筒状部15が形成されている。つまり、この保持部材43が芯金11に取り付けられた状態で、3つの挿通孔18が形成されるようになっている。この場合には、エアバッグモジュール28も、その底面に3本のピン29が形成されたものを使用するのが好ましい。
【0036】
そして、保持部材43の連結部43bに形成された開口部44は、前記第1実施形態の保持部材14における開口部22に比べて、リブ19の周方向に長く形成されている。この開口部44に対応するように形成された抜止部45の上面には、2本の係合突条46,47が保持部材43の径方向に沿って延びるように所定の間隔をおいて形成されている。
【0037】
前記係止ワイヤ41は、1本の連続する弾性金属線材により一部を開放した略円形状に形成されている。この係止ワイヤ41が、保持部材43の保持部20に装着され、係止位置P1に配置された状態では、係止ワイヤ41の前記各挿通孔18とほぼ対応する位置に形成された3ヶ所の係止部41aが各挿通孔18内でその軸線と交差するように延長配置されている。
【0038】
また、この係止ワイヤ41における保持部材43の開口部44と対応する部分には、略T字形に折り曲げられた操作部42が形成されている。この操作部42は、係止ワイヤ41が保持部材43に装着された状態で、前記開口部44を介して前方に突出されるようになっている。そして、係止ワイヤ41が係止位置P1(図6参照)に配置されているときには、操作部42が一方の係合突条46に係合して、係止ワイヤ41が係止位置P1に保持されるようになっている。一方、操作部42が図6の矢印Cの方向に回動操作されて、係止ワイヤ41が解除位置P2(図7参照)に配置されているときには、操作部42が他方の係合突条47に係合して、係止ワイヤ41が解除位置P2に保持されるようになっている。
【0039】
前記保持部材43の連結部43bにおける下面43cの内周縁上には、案内手段としての案内突条48が操作部42の上底部42aに沿ってその操作部42の操作方向(回動)に延びるように設けられている。そして、前記係止ワイヤ41の操作部42が回動操作されるとき、その係止ワイヤ41の上底部42aがこの案内突条48上で摺動される。これにより、係止ワイヤ41を係止位置P1と解除位置P2との間で切り換え配置するときに、操作部42の回動が案内されるようになっている。
【0040】
そして、エアバッグモジュール28が芯金11上に取り付けられた状態で、係止ワイヤ41が係止位置P1から解除位置P2に回動されたとき、各ピン29のフック部30が係止部41aから離間されて逃げ部25に対応配置されるようになっている。これにより、3つの係止箇所における係止ワイヤ41の係止部41aとフック部30との係合が同時に解除されるようになっている。
【0041】
次に、前記のように構成されたエアバッグモジュールの取付構造の作用について説明する。
まず、エアバッグモジュール28をステアリングホイールの芯金11上に取り付ける場合には、係止ワイヤ41を保持部材43内において係止位置P1に配置させ、その係止ワイヤ41の操作部42を一方の係合突条46に係合させる。この状態で、前記第1実施形態と同様に、エアバッグモジュール28の底面に突設された3つのピン29を保持部材43上の3つの挿通孔18に挿通させ、そのピン29のフック部30と係止ワイヤ41の各係止部41aとを弾性係合させる。
【0042】
また、エアバッグモジュール28をステアリングホイールの芯金11上から取り外す必要が生じたときには、保持部材43の開口部44から前方に突出した係止ワイヤ41の操作部42を図6の矢印方向に回動操作する。このとき、その係止ワイヤ41の操作部42を、その操作部42が係合突条46そして係合突条47を乗り越えるまで回動操作する。このとき、その操作部42の回動は、保持部材43上の案内突条48により案内される。これにより、その操作部42と係合突条47とが係合して、係止ワイヤ41が係止位置P1から解除位置P2に切替配置されるとともにその解除位置P2に保持される。
【0043】
この状態では、図7に示すように、各係止箇所でピン29のフック部30が、係止ワイヤ41の係止部41aから離間されて逃げ部25に対応配置される。これにより、3つの係止箇所において、係止ワイヤ41の各係止部41aと各ピン29のフック部30との係合が同時に解除される。よって、前記第1実施形態と同様に、エアバッグモジュール28をワンタッチ操作で係止状態から解除して、ステアリングホイールの芯金11上から容易かつ迅速に取り外すことができるようになる。
【0044】
一方、このステアリングホイールの芯金11上にエアバッグモジュール28を再度取り付ける場合には、まず係止ワイヤ41の操作部42を、前記取り外し作業時とは逆方向に回動操作する。そして、その操作部42が係合突条47そして係合突条46を乗り越えるように回動させると、その操作部42が係合突条46に係合され、係止ワイヤ41が係止位置P1に保持される。この状態で、前述したように、エアバッグモジュール28の各ピン29を、保持部材43上の各挿通孔18に挿通させ、係止ワイヤ41とピン29のフック部30とを弾性係合させる。
【0045】
従って、この実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)に記載の効果とほぼ同様の効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
(3)このエアバッグモジュールの取付構造では、案内突条48が、保持部材43に係止ワイヤ41の操作部42を操作する方向に延びるように、かつ操作部42の上底部42aに沿って設られている。
【0046】
このため、操作部42を切り換え操作して係止ワイヤ41を移動変位させる際、操作部42は案内突条48により案内される。この結果、操作部42ががたつくのが抑制され、係止ワイヤ41を容易かつ円滑に変位させることができる。従って、係止ワイヤ41を係止可能状態と取外可能状態とに容易かつ円滑に切換配置することができ、エアバッグモジュール28をステアリングホイールに対する着脱作業を一層容易かつ迅速に行うことができる。
【0047】
(変形例)
なお、本発明の各実施形態は、以下のように変形してもよい。
・ 前記第1実施形態において、係止ワイヤ23とフック部30との係合による係止箇所を、3つ以上の複数箇所に変更して構成してもよい。また、前記第2実施形態において、係止ワイヤ41とフック部30との係合による係止箇所を、2つまたは4つ以上の複数箇所に変更して構成してもよい。
【0048】
・ 前記第1実施形態では、案内突条27を保持部材14の連結部14cにおける膨出部14dの下面14bに設ける構成とした。しかし、案内突条27を設ける位置はこの下面14bには限られない。例えば、案内突条27を抜止部21の保持部材14の上面14f(図2参照)に設ける構成としてもよい。
【0049】
・ 前記各実施形態において、エアバッグモジュール28のピン29のフック部30が、係止ワイヤ23,41に対してその内側から係合するようにしてもよい。
【0050】
・ 前記各実施形態では、案内手段として、案内突条27,48を設ける構成とした。これに対して、案内突条27,48に代えて、1つまたは複数の突起を設ける構成としてもよい。なお、複数の突起を設ける場合には、係止ワイヤ23,41における操作部24,42の操作方向に沿って突起を列設するのが望ましい。
【0051】
・ 前記各実施形態では、エアバッグモジュール28の底面にピン29を突設し、保持部材14,43に挿通孔18を設ける構成とした。これに対して、ステアリングホイール本体にピンを突設し、エアバッグモジュール28の底面にステアリングホイール本体のピンが挿通する挿通孔を設ける構成としてもよい。このようにした場合には、エアバッグモジュールに、ステアリングホイール本体のピンと係合する係止ワイヤが保持される。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、係止体を係止可能状態から取外可能状態へと変位させるのみで複数の係止箇所におけるフック部と係止体との係合を同時に解除できるとともに、係止体の係止可能状態と取外可能状態との切り換え操作を容易かつ円滑に行うことができる。従って、エアバッグモジュールのステアリングホイールに対する着脱作業を、容易かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のエアバッグモジュールの取付構造の分解断面図。
【図2】図1の取付構造をさらに分解して示す斜視図。
【図3】図2の保持部材を底面側から見て示す斜視図。
【図4】図2の4−4線における部分拡大断面図。
【図5】第1実施形態の係止ワイヤとピンとの係合状態を示す横断面図。
【図6】第2実施形態の保持部材を底面側から見て示す斜視図。
【図7】第2実施形態の係止ワイヤとピンとの係合状態を示す横断面図。
【符号の説明】
11…ステアリングホイールの芯金、14,43…保持部材、18…挿通孔、20…保持部、23,41…係止体としての係止ワイヤ、23a,41a…係止部、24,42…操作部、25…逃げ部、27,48…案内手段としての案内突条、28…エアバッグモジュール、29…ピン、30フック部。
Claims (4)
- エアバッグモジュールの底面または外側面、あるいはその底面及び外側面の一方に対向するステアリングホイール本体の対向面の一方に突設された複数のピンを、前記エアバッグモジュールの底面または外側面、あるいは前記ステアリングホイール本体の対向面の他方に設けられた複数の挿通孔に挿通し、各ピンに形成されたフック部を挿通孔に設けられた係止体に係合させることにより、エアバッグモジュールをステアリングホイール上に取り付けるようにしたエアバッグモジュールの取付構造において、
前記係止体には、前記エアバッグモジュールを前記ステアリングホイールに係止可能な係止可能状態と、前記エアバッグモジュールを前記ステアリングホイールから取り外し可能な取外可能状態とに切り換え操作するための操作部を設け、
前記挿通孔の設けられた面は、前記係止体を前記取外可能状態に保持するための係合部を備えるとともに、前記係止体における前記係止可能状態と前記取外可能状態との間の変位を案内する案内手段を備え、
前記案内手段は、前記操作部の前記変位の方向に延びるように配置される突起または突条であり、
前記フック部は、前記変位の方向に突設され、
前記係止体は、前記操作部が前記案内手段に沿って移動することにより該係止体の形成する平面上で変位して前記フック部と該係止体の係合を解除するとともに、前記係止体と前記係合部が係合して前記取外可能状態となることを特徴とするエアバッグモジュールの取付構造。 - 前記エアバッグモジュールまたはステアリングホイール本体は保持部を有する保持部材を備え、
前記保持部材は、前記挿通孔を有するとともに前記保持部で前記係止体を変位可能に保持し、
前記案内手段は、前記保持部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグモジュールの取付構造。 - 前記係止体は1本の連続する弾性線材からなり、前記操作部は、その弾性線材が略U字形に折り曲げられてなるものであり、前記突起または突条を略U字形をなす前記操作部の両側部間に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバッグモジュールの取付構造。
- 前記係止体は1本の連続する弾性線材からなり、前記操作部は、その弾性線材が略T字形に折り曲げられてなるものであり、前記突起または突条を略T字形をなす前記操作部の上底部に沿うように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバッグモジュールの取付構造。
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