JP4535517B2 - 改良したオーバーラン・オルタネータ・デカプラーを備えるサーペンタインベルト駆動システム - Google Patents

改良したオーバーラン・オルタネータ・デカプラーを備えるサーペンタインベルト駆動システム Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、駆動システムに関し、さらに詳しくは、自動車用サーペンタイン付属品付き駆動システムに関する。
発明の背景
これらのシステムは、一般に、内燃エンジンのクランクシャフトから一般的にオールタネータ(発電機)、水ポンプ、オイルポンプ(パワーステアリング)、エアコンディショニングコンプレッサ(電気機械式クラッチを介して)を含む付属品に動力を伝達するために使用する。これらの構成要素は、通常、固定位置に取り付けられており、ベルトの張りを一定に保ち、ベルトの緩みを補正するために、自動ベルトテンショナを使用する。
内燃エンジンは、燃焼の事象が起きたときにのみクランクシャフトで回転力を生成する。これは、実際は、パルスシステムであり、それによって燃焼の事象の間隔が近ければ近いほどエンジンの回転の均一性が滑らかになる。それぞれの燃焼工程では、クランクシャフトが加速し、続いて次の燃焼行程まで減速する。一般的に、エンジンの回転が遅ければ遅いほど、パルス作用を大きくする傾向にあるシリンダの数(クランクシャフト1回転毎の燃焼の事象)が減る。燃料の燃焼特性も実質的な影響を及ぼす。例えばディーゼルエンジンにおけるクランクシャフトの一時的な加速は、燃料工程自体により、同様のガソリンエンジンよりずっと大きい。
サーペンタインベルトシステムに関しては、クランクシャフトのパルスは、速度の変動としてベルトに伝達される。エンジンの速度の変動は、このように、システム内のすべての被駆動要素に伝達される。ベルト張力の動的変動は、速度の変動によって起こる。付属品の動的負荷やその結果起こる張力の影響を考えなければ、ベルトが連続的にそれらの要素を加速および減速しようする間に、被駆動イナーシャが動的張力を生成するのは明らかである。必要な力の大きさは、イナーシャと被駆動率に比例する。関数は2乗される。
エンジンが小さい、例えば、4気筒または5気筒の場合の低速範囲(アイドリング領域)では、動的張力の変動が最も大きくなる。この大きさは、エンジン回転イナーシャを低下させる(2倍質量のフライホイール)あるいは一時的加速をあげる(ディーゼル、高圧縮など)働きをする技術の差によってさらに大きくなる場合もある。また、たとえば、エンジンがその理想的な最低速度(アイドル)を下回る状態で作動しているときに速度をアイドル状態まで上げようとして高出力レベルで運転する“ラギング”などのような操作条件もかなりの影響を及ぼす。
これらの状況において、動的なベルトの負荷がかなり大きいため、ベルトテンショナがすべての動的変動に対応できなくなる。そして、その結果、ベルトの騒音や、ベルトのすべり、そして、ベルト、テンショナおよび付属要素の強制振動などが起こり得る。そして、最終的には、耐久性が損なわれる。
この問題は、クランクシャフトの剛性が低い場合に限り、クランクシャフトにねじり遮断器を設けることで解決することができる。このような従来のねじり遮断器は長年に渡り採用されてきたが、かさが大きく、コストが高く、重量が重く、そして効果に限度があった。この効果に限度があるのは、一般的に、実際にはその必要性はほとんどないにも関わらず、駆動装置をシステムの全出力を伝えることができるように設計しなければならないためである。従ってねじり遮断機は、一般的に硬すぎるのである。
ここに参照のため引用している、共通で付与された米国特許第5,156,573号(573特許)は、オールタネータプーリと取り付けハブ構造体の間にコイルばねと一方向クラッチ機構を設けた自動車用サーペンタイン駆動システムを開示している。この機構の開示された好ましい実施形態は、ばね鋼のおおむね螺旋系のコイルの形状であり、1)オールタネータのシャフトがプーリと同じ方向に回転するとともに、プーリの被駆動回転動作中にプーリに対して反対方向に一時的な相対的弾性回転動作が行えるように、オールタネータプーリの被駆動回転動作をハブに弾力的に伝達する。そして2)エンジンアウトプットシャフトの速度が減速され、オールタネータプーリとハブ構造体の間のトルクがあらかじめ決められた負のレベルで確立できるようになると、オールタネータプーリをハブから切断して、オールタネータプーリの回転速度を超える速度でハブ構造体とオールタネータのシャフトが回転できるようにすることができる。という、二重の機能を有する。
上記の二つの機能は、それぞれ、システムを最適化するための異なった技術規定を有している。例えば、弾性連結機能のばね比率は、連結/切断機能を実行するのに使用するばね比率より大きい(より硬いばね)のが理想的である。また、比較的高いねじり力を吸収するためにオールタネータプーリの被駆動回転動作をハブ構造体に伝達するには、ばね比率は高いほうが望ましく、一方、切断機能に対しては、あまり力がかからず、よって、切断や慣性状態の間にこの機構によって生成される摩擦による磨耗や熱が低減されるように、ばね比率が低いほうが望ましい。ねじり伝達機能を吸収するために機構のばね比率を上げると、連結/切断機能の損傷を起こしかねない一方、連結/切断機能に対応するためにばね比率を下げるとねじり伝達機能を損傷しかねない。もう一つの例として、連結/切断機能には、ねじり伝達機能に対して必要な摩擦係数よりもより高い摩擦係数を有する材料を用いるのが理想的である。
本発明の目的は、上記の二つの機能をここに最適化する改良されたサーペンタインベルト駆動システムを提供することにある。この目的に従って、本発明は、駆動プーリシャフトの周りを回転する駆動プーリを備えたアウトプットシャフトを有する内燃エンジンを含む駆動組立体を備えた自動車用サーペンタインベルト駆動システムを提供する。一連の被駆動組立体は、それぞれ、駆動プーリシャフトと平行なシャフトの周りを回転可能な被駆動プーリと、被駆動組立体の順と同じ順に駆動プーリと被駆動プーリそれぞれと協働関係に取り付け、ベルトの動作方向によって前記被駆動プーリを駆動プーリの回転に呼応して回転させるサーペンタインベルトを有している。一連の駆動組立体は、軸線を中心として回転するように取り付けたオールタネータシャフトを含むオールタネータ組立体を含む。ハブ構造体は、オールタネータシャフトによって固定した状態で支持され、シャフトの軸線を中心として共に回転する。ばね/一方向クラッチ機構は、オールタネータプーリをハブ構造体と連結する。ばね/一方向クラッチ機構は、一方向クラッチ部材とは別体に形成されているとともに、直列に連結されている弾性ばね部材を備えている。弾性ばね部材はサーペンタインベルトによってオールタネータプーリの被駆動回転動作をハブ構造体に伝達するように構成および配置されており、オールタネータシャフトをオールタネータプーリと同じ方向に回転させるとともに、オールタネータプーリの被駆動回転動作中に、それに対して反対方向に、一時的な相対的弾性動作を行うことができるように構成されている。一方向クラッチ部材は、エンジンアウトプットシャフトの速度が減速され、オールタネータプーリとハブ構造体との間のトルクがあらかじめ決められた負のレベルで確立できるようになると、オールタネータプーリの回転速度を超える速度でハブ構造体とオールタネータシャフトを回転させるように構成および配置されている。
本発明のもう一つの目的は、上記の問題を解決し、動作をエンジンのアウトプットシャフトによって駆動されるベルトから駆動される補助要素のシャフトに伝達するのに使用できる装置を提供することにある。この装置は、ハブ構造体、プーリ部材、そして、ばね/一方向クラッチ機構を備えている。ハブ構造体は、シャフトによって固定した状態で支持されており、シャフトの軸線を中心として共に回転するように構成および配置されている。プーリ部材は、ハブ構造体の上に取り付けられており、ベルトと係合し、それによって回転式に駆動されるように構成されている。ばね/一方向クラッチ機構は、プーリ部材をハブ構造体と連結している。ばね/一方向クラッチ機構は、一方向クラッチ部材とは別体に形成され、それと直列に連結された弾性ばね部材を備えている。弾性ばね部材は、プーリ部材の被駆動回転動作をハブ構造体に伝達し、シャフトがプーリと同じ方向に回転し、同時に、その被駆動回転動作中にプーリに対して反対方向に一時的に相対的弾性動作を行うことができるように構成および配置されている。一方向クラッチ部材は、被駆動プーリがあらかじめ決められた程度まで減速すると、ハブ構造体とシャフトがプーリの回転速度を超える速度で回転するように構成および配置されている。
本発明のさらにもう一つの目的は、上記のばね比率を最適化したサーペンタインベルト駆動システムを提供することにある。この目的により、本発明は、駆動プーリシャフトの周りを回転する駆動プーリを備えたアウトプットシャフトを有する内燃エンジンを含む駆動組立体と、それぞれが駆動プーリシャフトと平行なシャフトの周りを回転する被駆動プーリを有する一連の被駆動組立体と、被駆動組立体の順と同じ順にそれぞれ駆動プーリシャフトと被駆動プーリと協働関係に取り付け、ベルトの動作方向によって前記被駆動プーリを駆動プーリの回転に呼応して回転させるサーペンタインベルトとを備えた自動車用サーペンタインベルト駆動システムを提供することにある。一連の被駆動組立体には、軸線を中心として回転するように取り付けられたオールタネータシャフトを含むオールタネータ組立体が含まれる。ハブ構造体は、オールタネータシャフトによって固定した状態で支持されており、シャフトの軸線を中心として共に回転する。ばね/一方向クラッチ機構は、一方向クラッチ部と直列に配設された弾性ばね部を備えており、その弾性ばね部は、一方向クラッチ部のねじりばね比率より10倍の大きさのねじりばね比率を有する。
弾性ばね部は、サーペンタインベルトによってオールタネータプーリの被駆動回転動作をハブ構造体に伝達し、オールタネータシャフトがオールタネータプーリと同じ方向に回転すると同時に、その被駆動回転動作中にオールタネータプーリに対して反対方向に一時的な相対的弾性動作を行えるように構成および配置されている。
一方向クラッチ部は、エンジンのアウトプットシャフトの速度が減速され、オールタネータプーリとハブ構造体の間のトルクがあらかじめ決められた負のレベルのトルクを確立できるようになると、オールタネータプーリの回転速度を超える速度でハブ構造体とオールタネータシャフトが回転するように構成および配置されている。
本発明のさらにもう一つの目的は、ばね部より摩擦係数が大きいクラッチ部を有するばね/一方向クラッチ機構を提供することにある。
本発明のさらにもう一つの目的はクラッチ部が半径方向外側に広がり、連結するオールタネータのプーリと係合すると、遠心力によって支えられることを特徴とする、ばね/一方向クラッチ機構を提供することにある。
本発明は、オールタネータの有効イナーシャは、典型的な付属駆動システムでは、はるかに大きいが、システムに対して必要な動力のほんの一部しか使用しないという事実に基づいている。見掛けのイナーシャを減少させることができれば、動的な張力の変動もかなり減少させることもできる。オールタネータパルスとオールタネータロータ(アーマチャー)の間に有効な切断機能を設けることによって、見掛けのイナーシャをかなり減少させることができる。
最大の動的張力制御が望まれるエンジンの通常の操作速度範囲において、プーリにおける速度の変動の増幅がロータに伝達されないように、切断器の弾性または弾力性は、十分に柔軟でなければならないということに留意することが重要である。
本発明は、別体の切断弾性または弾力性要素と直列に連結したトルク感知一方向クラッチを提供している。一方向クラッチは、他の問題点を解決するための付加的な値を提供する一方、弾性または弾力性切断器の耐久性を最長にするという主要な機能も実行する。
アイドル操作速度よりも速い速度で突然ベルトを減速すると、ロータの塊を減速しようと試みるため、ベルトに大きい張力反転がかかる可能性がある。これらの減速は,通常、トランスミッションギアをシフトしたときまたは“スロットルバースト”(すなわち、車を暖めている間にエンジンを急に回転させた場合)時に起きる。ベルトの累積疲労損傷に加え、特に、テンショナが張力反転によりその固定したストッパに対して押し付けられると、しばしばキーキー音が起こる。本発明のクラッチのトルク感知性により、トルク負荷がゼロを通過してシフトすると、クラッチはプーリとロータの間の連結を解除する。オールタネータロータはベルトに抵抗や制動トルクがかけられていてもそれに関係なく自由に減速できる。ベルトは、制動トルクと同じような非常に小さい張力反転を受けるだけである。この特性により、このようなシステムにおける感度の減速を防ぐことができる。
本発明の他の目的および利点は、次に示す詳細な説明と、図面および請求の範囲に示される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の原理を具体化したサーペンタイン駆動システムを備えた自動車の内燃エンジンの正面図である。
図2は、図1に示した2−2線に沿った拡大部分断面図である。
図3Aは、図2に示した3A−3A線に沿った断面図である。
図3Bは、本発明の弾性デカプラー・スプリング部材と一方向クラッチ部材の間の接続を表した拡大部分断面図である。
図4は、本発明による弾性デカプラー・スプリングおよび一方向クラッチ機構を表す斜視図である。
図5は、本発明による一方向ラップ・スプリング・クラッチ・機構の別の構成を表す側面図である。
図6は、本発明による直列接続された一方向ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント/トーション・コイル・スプリングと、ブッシングの間で達成される並列ダンピング効果を表したブロック図である。
図7は、本発明によるオルタネータ・デカプラーの別の実施例を示す断面図である。
図8Aは、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの3番目の実施例を示す断面図である。
図8Bは、図8Aに示したオルタネータ・デカプラーの正面図であり、必要な部分の明確化のため特定の部分を省略した図である。
図9Aは、オーバーラン・オルタネータ・デカプラーを例示した断面図である。
図9Bは、図9Aに示したオルタネータ・デカプラーの正面図であり、必要な部分の明確化のため特定の部分を省略した図である。
図10Aは、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの5番目の実施例を示す断面図である。
図10Bは、図10Aに示したオルタネータ・デカプラーの正面図であり、必要な部分の明確化のため特定の部分を省略した図である。
図11Aは、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの6番目の実施例を示す断面図である。
図11Bは、図11Aに示したオルタネータ・デカプラーの正面図であり、必要な部分の明確化のため特定の部分を省略した図である。
図12Aは、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの7番目の実施例を示す断面図である。
図12Bは、図12Aに示したオルタネータ・デカプラーの正面図であり、必要な部分の明確化のため特定の部分を省略した図である。
図13Aは、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの8番目の実施例を示す断面図である。
図13Bは、図13Aに示したオルタネータ・デカプラーの正面図であり、必要な部分の明確化のため特定の部分を省略した図である。
図14は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの9番目の実施例を示す断面図である。
図15は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの10番目の実施例を示す断面図である。
図16は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの11番目の実施例を示す断面図である。
図17は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの12番目の実施例を示す断面図である。
図18Aは、オーバーラン・オルタネータ・デカプラーを例示した断面図である。
図18Bは、図18Aに示したオルタネータ・デカプラーのボール・ベアリング・アセンブリおよびスリーブ部材の拡大断面図である。
図19は、本発明の原理に従って使用されるクラッチ・アセンブリの斜視図である。
図20は、図19に示したクラッチ・アセンブリの斜視図であり、クラッチ部材を引き伸ばした態様、つまり構成を分解した態様を示す。
図21は、図19に示したクラッチ・アセンブリの一部を拡大した斜視図であり、組み立て状態における結合部分を示す。
図22は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの14番目の実施例を示す断面図である。
図23は、図22に示した本発明の14番目の実施例におけるオルタネータ・デカプラーの分解斜視図である。
図24は、図23および図22に示した本発明の14番目の実施例において使用されるキャリア結合構造をリア・エンドから見た正面図である。
図25は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの15番目の実施例を示す分解斜視図である。
図26は、図25に示した本発明の15番目の実施例において使用されるキャリア結合構造をリア・エンドから見た正面図である。
好ましい実施例の説明
以下、図面を参照してより詳細に説明するが、図1を参照すると、包括的に番号10で示される自動車の内燃エンジンが示されており、概略を図示したエンジン・フレーム12および出力シャフト14を備える。出力シャフト14には、駆動プーリー16が固定されており、番号18で包括的に示されるサーペンタインベルト駆動システムの一部を形成している。この駆動システム18は、エンドレス・ベルト20を備える。ベルト20は、たとえばV字の並んだ断面形状を有する複V字形ベルト等の肉薄の可撓性タイプである。ベルト20は、駆動プーリー16ならびに一連の従動プーリー・アセンブリ22、24、26、28、および30の間をサーペンタインするようにそれぞれによって張架され、これらのプーリー・アセンブリを構成する各プーリーは、それぞれに対応するシャフト32、34、36、38、および40に固定されている。プーリー・アセンブリ22は単純なアイドラー・プーリーであるが、これを除けば、それぞれのシャフトは、エンジンまたは自動車の各種のアクセサリを動作させるべく結合されている。たとえば、シャフト34はエンジンのウォーター・ポンプを駆動し、シャフト36はオルタネータを駆動し、シャフト38は自動車用空調システムに用いられる電磁クラッチに結合され、シャフト40はパワー・ステアリング・システムのオイル・ポンプを駆動する。
当業者であれば理解されようが、内燃エンジン10は、任意の周知の構成とすることができる。従来例によれば、エンジンの動作はエンジン・フレーム12に振動性の力を与える。すべてのアクセサリはエンジン・フレーム12にマウントされ、それぞれのシャフトはエンジン・フレーム12に固定され、その出力シャフト14と平行な平行軸まわりに回転する。ベルト20には、ベルト・テンショナーから張力が与えられており、ここでは包括的に42としてこのベルト・テンショナーを示したが、これは任意の構成とすることができる。しかしながら、好ましい実施態様は、米国特許第4,473,362に開示されたテンショナーであり、本明細書においてもその開示内容を参照し、採り入れている。
図からわかるように、ベルト・テンショナー42は、ベルト20の平坦な背面と係合を維持しつつ回転するアイドラー・プーリー、つまりスプリングによってバイアスされ、ベルト20に概略で一定の張力を与えるテンショナー・プーリー44を備える。
本発明は、より詳しくは包括的に番号26を用いて示したプーリー・アセンブリに関係しており、これは、オルタネータのシャフト36にマウントされるオルタネータ・デカプラー(alternator decoupler)・アセンブリを備える。図2を参照するともっともよくわかるが、オルタネータは、番号48を用いて包括的に示した電機子アセンブリを内側に収めた、ボール・ベアリング部材50によって回転自在に支持されるハウジング46を備える。この図を参照すると、オルタネータ・シャフト36は、電機子アセンブリ48の一部をなし、オルタネータ・ハウジング46から外側に延びるエンド部分を有する。
外側に延びたオルタネータ・シャフト36のエンド部分には、ハブ構造が結合されており、図ではそれを包括的に番号52を用いて示している。これを参照すると、ハブ構造52は、オルタネータ・シャフト36のエンド部分の端を超えて延びるインナー・スリーブ54を有している。さらにこの図から、シャフト36の末端には56で示されるねじ溝が形成されており、スリーブ54の内側には、シャフト36のエンド部分に形成されたねじ溝56にかみ合うねじ溝58が形成されていることがわかる。インナー・スリーブ54は、六角ソケット62を形成する環状エンド面60を有し、このソケットは、スリーブ54をシャフト36に装着し、スリーブ54とシャフト36の間に相対的な回転を与えて両者を固定するための工具を受ける。
ハブ52の面60と反対側の端部にある環状フランジには、ジャーナル部材63が固定されている。このジャーナル部材63は、軸方向に延びる円筒状のアウター・スリーブ部分64、およびアウター・スリーブ部分64の、軸方向にオルタネータにもっとも近接した端部から半径方向内側に延びるフランジ部分66を有する。図2を参照すると、半径方向内側に延びるフランジ部分66が、オルタネータ・シャフト36を支持するボール・ベアリング部材50のインナー・レースに係合している。インナー・スリーブ54がシャフト36の端部に装着されて締めつけられると、この締めつけ動作によってボール・ベアリング部材50のインナー・レースがシャフト36のフランジ70および、インナー・スリーブ54ならびにアウター・スリーブ64を含めたハブ構造52に固定される。
本発明の原理に従い、オルタネータ・デカプラー、すなわちプーリー・アセンブリ26は、番号72を用いて包括的に示した弾性部材およびそれと互いに結合された一方向クラッチ・機構によって、ハブ構造52と機能的に結合されるベルト係合プーリー部材106(詳細は後述する)を備える。機構72は、好ましくはばね鋼を用いた概略でヘリカル形状のコイル、つまりトーション・スプリング74と、共通端部の結合78においてこのスプリング74に結合されるそれと別体のラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76を組み合わせた形式とする。
ばね鋼のヘリカル形状のコイル74は、その一方の端部に向かう複数の先頭ボリュート80、その反対側の端部に向かう扁平ボリュート部分82および、それらの間に広がる一連の中間ボリュート86から構成される。複数の先頭ボリュート80は、インナー・スリーブ54の外側表面104にプレス嵌めされ、滑りを伴うことのないグリップ係合が行われている。軸に沿ってオルタネータの方向を向く複数の先頭ボリュート80の弓形の端部面は、フランジ部分66の環状の内側表面87に係合している。図示されているように、複数の先頭ボリュート80の弓形の端部面は、平坦に加工された表面部分91を有し、このように最初のボリュートをカットすることによって、最初のボリュートとフランジ部分66の内側表面87の間の係合面積が拡大されている。
中間ボリュート86は、複数の先頭ボリュート80より大きな直径を有し、詳細については後述するが、好ましくは他の構造との係合がなく、弾性デカプリング機能を提供する。
ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76は、好ましくは、スパイラル形状のばね鋼バンド88を備え、それにはゴム質の摩擦強化材料90、好ましくはサーモセット社(Thermoset Inc.,)製のT−701ラバー・ベース材料が半径方向の外側表面に接着されている。図3A、図3B、および図4を参照するとさらに明らかになろうが、概略を述べれば、ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76とトーション・コイル・スプリング・エレメント74の間の結合78において、スチール・バンド88が摩擦材料90を超えて延びて幅が広げられた拡幅部分部分96がそこに形成され、図示したようにその部分の周囲がかしめられて、スプリング74の端部にロックされている。かしめ部分96は、好ましくは摩擦材料90に近づくに従って直径を逓減、つまり直径を小さくし、それによって受けられるスプリング74の端部部分も同様に直径が小さくして、テーパー・ロックを構成する。
図4を参照すると、クラッチ・エレメント76とスプリング74の間の結合78において、クラッチとスプリングがシャフト36の軸に関して概略で軸方向にオーバーラップするように、クラッチ・コイルの方向がスプリング・コイルを折り返した向きに延びていることがわかる。また、図3Aおよび図3Bを参照すると、スチール・バンド88の拡幅部96の半径方向外側の表面にプラスチック・スペーサー・セグメント100が装着され、拡幅部分96に設けられたそれぞれに対応するホールとの相互結合を達成する1対の歯101によって、スナップ嵌めされている。このプラスチック・スペーサー・セグメント100は、厚さが厚くなった肉厚部分102を有し、その部分が、スチール・バンド88の幅が広げられ、かつかしめられる部分96と重なる関係を保ち、スチール・バンド88およびコイル・スプリング74の末端がある結合78の端部部分に向かって延びている。肉厚部分102は、拡幅部分96の外側表面と、オルタネータ・デカプラーまたはプーリー・アセンブリ26のプーリー部材106の円筒状内側表面110の間に挟まれ、両方の表面に接触する。またプラスチック・スペーサー100は、肉厚部分102と一体成形された、ステップ状に厚さが薄くなる肉薄部分103を有し、それが摩擦部材90の端部まで延びている。肉薄部分103は、その半径方向外側の表面と、プーリー部材106の円筒状内側表面110の間に間隙Gを形成する。間隙Gは、摩擦部材90の端部と、スペーサー100の肉厚部分102の間で円周方向に延びている。
スプリング74およびクラッチ76は、好ましくはともに高張力ばね鋼部材であり、これらの間の結合78は、必要な負荷の伝達を両方向に許すことから、性能において特に利点がある。スプリング74とクラッチ76の間の中間接続部材もまた、本発明によるものであり、コストならびに重量は増すものの、追加のデカプリング特性を達成する。広い範囲にわたる処理を行えば溶接も可能であるが、経済的に実用性がなく、好ましくはない。
かしめ部分96は、原理的にロッキング・テーパーに類似の相対回転によって、強制的にプレス嵌めされる。結合78の強度は、スプリング74の扁平部分82の後ろ側の部分89の補強用かしめによってさらに補強される(図4参照)。スプリング74の扁平部分82は、スプリングと反対側の部分において平坦加工され、その部分のスプリング材料の直径が半径方向において減少され、軸方向において増加されている(半径方向および軸方向は、それぞれシャフト軸に対するもの)。部分82の直径が増加した断面はテーパー結合の強度を増し、その結果、結合が強力かつ堅牢になり、さらにフレッチング腐食による障害に対する耐性が高くなる。結合78は、2つのエレメント(スプリングおよびクラッチ)を取付けるためのシンプルで経済的な方法を提供する。
弾性部材、たとえばコイル・スプリング74が別体で形成され、工学的かつコスト効果の高い結合によって一方向クラッチ76と結合されることから、弾性部材ならびにクラッチの構造および使用材料の選択肢における柔軟性を達成することができる(例:一方向クラッチと弾性部材に異種材料を使用することができる)。
図5に示したクラッチ・コイルと図2に示した実施例におけるクラッチ・コイル構成と比べると明らかになろうが、このようにクラッチ・コイルの直径をわずかに変化させてステージ・イン効果を得ることが可能であり、これによって角度方向の係合距離を0度から最大45度までの範囲で変化させることができる。この特徴は、低いトルク負荷における不必要な離脱を防止する上で非常に役立つ。
図2を再度参照すると、ジャーナル63のアウター・スリーブ64の環状エッジと、ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76の自由端92のエッジ面93の間に環状のスラスト・ワッシャー98が介挿されていることがわかる。ここで、クラッチ76の自由端92の半径が他のクラッチ・コイルの半径よりわずかに大きく、それによってプーリー部材106の内側表面110とあらかじめわずかな負荷で係合している点に注意されたい。
図2に示すように、デカプラーまたはプーリー・アセンブリ26の環状のプーリー部材106は、外側にV字が並んだ断面形状の複V字形表面108を有し、回転しながらその部分がサーペンタインベルト20の複V字形面と係合する。内側環状表面110は環状スリーブ・ブッシング112と係合しており、その内側は、アウター・スリーブ部分64の外側表面114が係合している。より具体的に述べれば、ブッシング112は、プレス嵌めによってプーリー部材106の内側環状表面110と固定された関係を有し、ブッシング112の内側環状表面は、スリーブ64の外側環状表面と摩擦摺動の関係を有する。
ボール・ベアリング・アセンブリ118のアウター・レースは、プーリー部材106の内側環状表面110にプレス嵌めされているが、それ以外にもスナップ・リングやリテーナ等の他の手段を使用してこのアセンブリを保持することもできる。またボール・ベアリング118は、そのインナー・レースがハブ52にプレス嵌めされている。この固定構成により、軸をそろえてアセンブリが保持される。
一般に、プーリー部材106の内側環状表面110は、図示したように単一の直径を有する形になる。しかしながら、特定の設計要件に応じて直径に段階を設ける必要が生じることもある。
プーリー部材106の内側環状表面110は、さらに図3Aおよび図3Bに示すように、一方向クラッチ・システムのための係合面としても機能し、具体的には、コイル状のスチール・バンド88に取り付けられたブレーキ(摩擦)材料90と係合する。
動作
図2を参照すると、クラッチ76は、基本的にブレーキ・シューとして機能する成形端部を有する自由コイル92を先頭に伴う。「駆動」方向において、先頭コイル92すなわちシューが、摩擦によってプーリーの表面110に作用して係合し、それに続いてクラッチ・コイルの残りの部分が逐次付勢される。
「オーバーラン」方向においては、クラッチ(電機子48に接続されている)の回転速度がプーリーの回転速度より高くなると、(トルクがゼロから負になり)、ブレーキング効果が作用しなくなり、クラッチがリリースされる。残りの力は、クラッチ76、プーリー部材106、ベアリング118、およびブッシング112のドラグ・トルクの総和になる。
ベルト20の運動によってプーリー部材106に作用する正のトルクが存在する限り、弾性部材および一方向クラッチ・機構72が、ベルト20によってプーリー部材106に印加された運動をハブ構造52に伝達する。この駆動運動(図3Bに示した矢印を参照されたい)の間、クラッチ76のプリロードされた自由端92が、実質的に瞬時にプーリー部材106の内側表面110と摩擦係合し、それをグリップする。このように初期グリップ作用は、一部においては、少なくともクラッチ76の自由端92が自然な状態で(弛緩した状態で)円筒状内側表面110の内径よりいくぶん大きな直径を有するという事実に起因して生じる。つまり先頭の自由コイル92は、表面110と係合すべくバイアスされ、摩擦材料90の先頭部分によってグリップ作用が提供される。このグリップ作用は、駆動動作の初期段階の間に、クラッチ76が半径方向外側に広がり、表面110と係合する部分が漸進的に増加することによってさらに強化される。このグリップ力が、コイルの巻き数に摩擦係数を乗じた値の関数になることから、表面110と係合するコイルが増加するに従ってクラッチのグリップ力が増加する。このことから、クラッチ76は「セルフ係合」であると考えることができる。また、クラッチ76に印加される遠心力が増加すると、クラッチ76が半径方向に広がり、それによって表面100とのグリップ係合が増強される。摩擦材料90とスチール表面100の間の摩擦係数は、0.25もしくはそれより大きいことが好ましい。加えて、好ましくは、クラッチ76およびそれに伴う摩擦材料90の巻き数を2〜3とし、もっとも好ましくは図4に示したように2・1/2巻きとする。
この駆動動作の間、ハブ構造52のインナー・スリーブ54およびアウター・スリーブ64の両方と間隔を有する複数の中間ボリュート86によって、ハブ構造52、したがってそれに固定されたオルタネータ・シャフト36が、その従動運動の間、オルタネータ・プーリー26に対して相対的に逆向きとなる瞬間的な弾力性のある回転運動が可能になる。加えて、エンジンの出力シャフト14の回転速度が、プーリー部材106とハブ構造52の間にあらかじめ設定した負のレベル、たとえばマイナス50インチ・ポンド(-0.58[kgm])またはそれ以下のトルクを生じるに充分な程度まで減速されるとクラッチ76のコイルが表面110から離脱し、先頭コイル92の摩擦材料がインナー・スリーブの外側周囲面104に滑り係合し、この滑り動作によって、ハブ構造52、したがってそれに固定されたシャフト36あるいは電機子アセンブリ48は、プーリー部材106の回転速度を超える速度で回転することが可能になる。より詳細には、ヘリカル・トーション・スプリング74を介して作用するトルクがゼロに向かって低下すると、それと同様に一方向クラッチに作用する力が緩められる。
トルク0の直近においては、当初係合していたクラッチ(ブレーキ・シュー92)の状態が、クラッチ・アセンブリの係合には好ましくない状態となり、その結果クラッチ76とプーリー表面110の間に滑りを生じる。この状態においては、オルタネータの電機子、つまりローター48の速度がプーリー部材106の速度より大きくなる。クラッチ76およびプーリー106の回転は、ローター48に対してシンクロされる。
残留トルクは、ドラグトルクつまり、プーリー106、したがってベルト20にとっての負の最大トルクとなる。
このドラグトルクは、クラッチの摩擦材料90とプーリー表面110の間、ボール・ベアリング118の引きずり、およびブッシング112とアウター・スリーブ64の間の引きずりの摩擦係数の総和になる。
これらの要素は、すべて設計により各種の範囲にコントロールすることができる。特に、これらの残留トルクを使用し、ノイズおよび加熱をもたらす可能性のある過剰なオーバーランつまりプーリー部材106と電機子48の間の極端な速度差を制限することができる。さらに、この残留トルクは、振動コントロール性能を変化させる、つまり共振における力等を変化させるダンピングを提供する。図6は、ダンピングDがどのように総合的なクラッチ/弾性部材アセンブリ72と並列に作用するかを模式的に示している。
ダンピングDは、上述したように基本的には、ブッシング112とスリーブ部分64の外側表面の間の滑り摩擦による引きずりによってもたらされる。しかしながら、ブッシング112がスリーブ部分64にプレス嵌めにより固定され、ブッシング112の円柱状外側表面が、プーリー106の内側表面と摺動摩擦係合し、ダンピングをもたらす変形構成も考えられる。また、ボール・ベアリング・アセンブリ118は、ある程度のダンピングをもたらすが、それがブッシング112よって提供されるダンピングのほんのわずかなダンピングに過ぎないことにも注意が必要である。
機能ならびに耐久性という意味において、サーペンタインベルト・システムに負荷が印加され、正常に機能しているとき、2つの条件に限ってオーバーランが生じるべく、クラッチおよび摩擦引きずりの要素が変化されなければならないという点が重要である。第1はエンジンが始動され、システムが共振しているときであり、クラッチがオーバーランを許容することによってスプリング76が過剰逆転応力から保護される。第2は、エンジンがギア・シフトによって強制的に減速されるとき、すなわちローターとプーリーの間に負のトルクが発生する強い減速があるときであり、その場合にも同様にクラッチがオーバーランを許容する。
さらに、図5に示したクラッチ76に段を付けた設計を使用すれば、定常状態(アイドリング)のエンジン動作におけるオーバーラン、たとえば不調なディーゼル・エンジンにおける場合のようにクランクシャフト14が高い回転速度を有し、オルタネータのトルクが非常に低い場合のオーバーランが回避できることは重要である。このような条件下においては、トーション・スプリング74がほぼ完全に弛緩する場合がある。そこでクラッチ76を低レートの伝達スプリングとして使用し、オーバーランを回避し、あるいはトルクを完全にゼロに近づける。この設計は、この種の条件下における耐久性を著しく増加させる。
クラッチは、したがって所定の範囲内において両方向のトルクを検出する「トルク・センサ」として構成することができる。
クラッチ76の保持力、およびその解放力は、遠心力によって影響を受ける。換言すれば、プーリー106が使用され、ベルトの負荷トルクがベルト20からハブ構造52に伝達されているトルク駆動条件の間は、遠心力の結果として摩擦材料90が半径方向外側に強制され、表面110と係合するため、クラッチ76のグリップ作用が増強される。この設計の利点は、係合表面の構成によって、遠心力が加速および高速における動力容量を増強し、また高速からのオーバーランに対しては高いブレーキング力を提供することである。
前述したマイナス50インチ・ポンド(-0.58[kgm])のトルク・レベルが、例示のみを目的とするものであり、クラッチの滑りが発生する負のトルク・レベルは、特定のシステムの特性に適合させてもっとも適したレベルが選択されることを理解する必要がある。システムは、(1)エンジンの特性、つまりそれが「スポーティ」なエンジンであるかコンピュータ・コントロールされるより保守的なエンジンであるかに応じて、また(2)システムのベルト・テンショナー42によって維持されるベルト張力に応じて異なる。例を挙げれば、外径2・1/2インチのオルタネータ・プーリー106に180度にわたってベルトを巻き付ける場合、50インチ・ポンド(0.58[kgm])に対応する張力は70ポンド(0.81[kgm])になる。
ここで本発明の構成が好ましい引きずり/駆動比を提供することに注意されたい。言い換えれば、引きずり(オーバーランの間の摩擦トルク抵抗の量)が比較的低く、摩耗量が抑えられることになる。その一方において、実質的に駆動するトルクがどのような大きさであっても、駆動方向に関しては実質的に滑りを生じない。好ましくは、2ないしそれ以上のクラッチ74の巻き数に対して、引きずり/駆動比を8:1以上にする。もっとも好ましくは、摩擦材料90と表面110の間の摩擦係数を0.3もしくはそれ以上とし、クラッチ74の巻き数を少なくとも2回とし、引きずり/駆動比を40:1以上とする。
図1に示したように、ベルト・テンショナー42がベルト20に作用することによって、ベルトの送りをオルタネータ・デカプラーまたはプーリー・アセンブリ26に導くことが望ましい。これは、ベルトの送りに張力を印加するときはテンショナーのアイドラー・プーリー44が移動する構成を可能にし、駆動プーリー16においてトルクが負に変化したことに起因する、ベルト20と、大きな慣性を有するオルタネータ・デカプラーまたはプーリー・アセンブリ26の間のトルクの変化をある程度まで調節することができる。さらに、スプリング74の中間ボリュート86の弾性が追加の適応をもたらす。ここで、この弾性部材の弾性特性および一方向クラッチ・機構72は、特定の駆動システムに対して調整され、さらに詳しくは、駆動システムのエンジンの特性に対して調整されることを理解されたい。スプリング74の強度は、コイルの形成に使用するスチール・ワイヤの直径によって決定される。適正な調整は、中間ボリュート86の広がりまたはそこに含まれるボリュートの巻き数の関数となるスプリング・レートによって決定される。望ましくは、クラッチの滑りが発生するあらかじめ決定した負のトルク・レベルをトルクの負の変化に関する最終的な予備調整とし、それによって、望ましくないノイズを伴う、オルタネータ・デカプラーまたはプーリー・アセンブリ26に対するベルトの滑りを回避する。
クラッチの滑りが発生するあらかじめ決定した負のトルク・レベルは、先頭の複数のクラッチ・コイル(自由端92から始まる)の弛緩した外径と、円筒状周面110の内径の差を選択することによって設定されることを理解する必要がある。この関係は、表面110の直径をクラッチ・コイルの端部の外径より小さくし、それによって組み立ての間、クラッチ・コイルの端部(特に端部部分92)が応力を受けるようにする。直径の差が増加すると、あらかじめ決定した負のトルク・レベルが、負の方向に増加する。好ましくは、このあらかじめ決定した負のトルク・レベルを、ベルト・プーリーの滑りに対する安全を確保しつつ、クラッチの滑りが最小になるように選択する。
ここで図7を参照すると、本発明の第2の実施例に基づくプーリー・アセンブリ226が示されている。オルタネータ・デカプラーまたはプーリー・アセンブリ226は、図1に示したプーリー・アセンブリ26と単純に置換され、エンジン10および駆動システム18に結合されて機能する。図7に示した実施例は、実質的に前述の実施例と同じ態様で動作し、類似の部品を備えている。たとえば、プーリー・アセンブリ226は、プーリー部材206、ハブ252、スリーブ部分264を有するジャーナル263、ボール・ベアリング・アセンブリ218、コイル・スプリングの形状の弾性部材274、スチール・コイル288および摩擦部材290を有するラップ・スプリング・クラッチ276を備えている。クラッチ276は、かしめ結合278によってスプリング274と結合されている。また、環状スラスト・ワッシャー291も備わり、それがクラッチの自由端292を支持し、さらにクラッチの自由端292を軸方向外側に押し出す傾向にある軸方向の負荷に抗してクラッチの自由端を適正な位置に保持する。図2に示した実施例と図7に示した実施例の間の主な相違点は、デカプラー・ボール・ベアリング・アセンブリ(図2においては118、図7においては218)およびブッシング/スリーブ部材(図2においては112ならびに64、図7においては212ならびに264)の配置である。より詳細に述べれば、図2に示した実施例においては、ボール・ベアリング・アセンブリ118がオルタネータ電機子48から離され、オルタネータ・プーリー26のフロント・エンドに向かって配置されている一方、ブッシング112およびスリーブ64がオルタネータ電機子48に近い、プーリー26のリア・エンドに向かって配置されている。図2に示したこの実施例では、ブッシング112およびスリーブ64が、ベルト20によってオルタネータ・シャフト36に印加される曲げモーメントのほとんどを受ける。この実施例の構成においては、支えられる負荷の量を比較した場合、ベアリング118より多くの負荷がブッシング112およびスリーブ64によって支えられる。高いダンピングが求められる場合には、この構成がもっとも適している。
図7に示した実施例においては、ボール・ベアリング・アセンブリ218がオルタネータ・プーリー・アセンブリ226のリア・エンドに向かって、オルタネータ電機子48の近くに配置され、ブッシング212およびスリーブ264は、プーリーのフロント・エンドに向かって配置される。この構成では、ボール・ベアリング・アセンブリ218がオルタネータ・シャフト36に印加される曲げモーメントのほとんどを支えるため、トーションにむらがあり、それほど高いダンピングが求められないアプリケーションに対する有用性が特に高い。
本発明によれば、概略でヘリカル状のコイルとなるスプリング・スチール74または274、およびラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76または276の構成は、結果的に集合的なコイル・スプリング/一方向クラッチとなり、コイル・スプリング(74、274)だけでなくラップ・スプリング・クラッチ・エレメント(76、276)の両方に対して相互保護がもたらされる。詳しくは、ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント(76、276)が従来設計との比較において強化されたグリップ作用を提供することから、コイル・スプリングおよび一方向クラッチ機構が、ベルト20によってプーリー部材106、206に印加された動きをハブ構造52、252に伝達する駆動条件の間、ラップ・スプリング・クラッチが効果的かつ迅速にインナー・スリーブをつかむ。クラッチ・エレメント76、276の強化されたこのグリップ動作は、駆動条件において実質的にまったく滑りをもたらすことがなく、米国特許第5,156,573に示されているようなクラッチに使用されるスプリング・スチールの構成に見られる摩耗を軽減する。加えて、トーション・スプリング74、274とラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76、276の構成から、オーバーラン条件の間、スプリング74、274が逆方向の張力から保護され、結果的にラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76、276によって、弾性スプリング・エレメント74、274の保護が提供される。一方、コイル・スプリング74、274は、駆動条件の間、振動することによってラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76、276を保護し、あるいは反転してラップ・スプリング・クラッチの応力を軽減する。
好ましくは弾性スプリング・エレメント74、274を比較的「柔らかい」スプリングとするが、その使用は、システムが停止している間クラッチ機構76、276が離脱し、スプリングを保護することから可能になる。柔らかいスプリングが使用されることから、駆動周波数を好ましくはアイドリング周波数の75%未満まで下げることができる。たとえば、アイドリング周波数が30Hzのときであれば、駆動周波数を15Hzまで下げることが可能であり、これは駆動周波数の50%に相当する。駆動周波数は、好ましくはアイドリング周波数の50%から75%までとする。この構成においては、スプリングの共振が低速で生じ、停止および/または始動の間に限って生じる。クラッチは、共振が発生している間のスプリングの保護を提供する。
弾性部材および一方向クラッチ機構72、272に関連する基本動作は4とおり存在し、それらは休止間の動作、加速間の動作、定速間の動作、および減速間の動作である。これについて、図2に示した第1の実施例を参照しながら説明する。しかしながら、図7に示した実施例を始めとする別の実施例に対して別の動作原理が同様に適用されることも承知しておく必要がある。
休止間の動作
休止間、スプリング・エレメント74のトルクおよび応力はゼロである。エンジンが休止しているときは、プーリー26も休止しており、それを介して印加される回転運動はない。ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76は、材料の特性と構成の組み合わせによって、半径方向外側にわずかにプリロードされて表面110と係合しているが、この時点で動いている摩擦表面はない。
加速間の動作
プーリー26がベルトの駆動力の印加によって回転されると、ラップ・スプリング・クラッチ・エレメント76は、先頭のクラッチ・コイル92において材料90の接触面を通じて生じる摩擦によって、自由端92において迅速に係合する。スパイラルの幾何学的構成は、保持力を増強し、それが、好ましくはスプリング・エレメント74とする伸縮性部材または弾性部材に対するトルクの伝達を促進する。印加される負荷が増加するに従って、平衡に達するまで、それに対応する量だけ弾性スプリング・エレメント74が撓む。クラッチ76のグリップ力は、駆動面110と接触するクラッチの巻き数および、摩擦材料90と表面110の間の摩擦係数の関数であり、遠心力によってクラッチの保持力が増加される。ハブ52の内側に向かうスプリング74の拡張は、加速が続く限りグリップ動作を強化する力を発生する。
駆動プーリー26が継続的に加速されていれば、実質的にトルク負荷が増加し、トーションの割合が最小になる。クラッチ76は、スプリング74に負荷を伝達し、一方向にさらにスプリング74を撓ませるが、その一方で力学的平衡を維持すべく作用する。
プラスチックのスペーサー部材100の組み込みは、スプリング74のアライメントをコントロールし、最終的な可能撓み量を制限する。より重要なことは、スペーサー部材100が、スプリングから印加される傾き力に抗することによりスプリング74を軸方向にバランスさせることであり、駆動条件においては摩擦材料90から印加される接線方向に力によってそれが有効になる。駆動条件においては、プラスチック・スペーサー100とプーリー部材106の間に相対的な動きがまったくないことから、たとえばプラスチック・スペーサー部材がスプリングの内側に配置されるといった別の構成に比べると、ほとんど摩耗がない。
プラスチック・スペーサー部材100の肉厚部分102と摩擦材料90の間に間隙G(図3を参照されたい)を設けたことによって、スペーサー部材100があっても摩擦部材90の端部部分117(自由端92の反対側)の半径方向外側の付勢が可能になり、それにより駆動方向におけるプーリー部材106の表面110との係合が達成される。間隙Gを設けないと、スペーサー部材100によって、スプリング74の駆動時にクラッチ・コイルの末尾117のかなりの部分が表面110と非係合の状態に残され、クラッチのこの部分117が著しく曲げられ、弱くなる可能性がある。
定速時の動作
トーション性の振動に起因する変動を伴う定常状態の正常速度下においては、トルクの変動に応じてスプリング74が撓む。これは、常にスプリングの動作範囲の正の応力領域において発生する。正味の効果は、装置の入力エレメントと出力エレメントの間のトルク伝達の大半を分離することである。吸収されるエネルギは、熱として消費される。定速において動作する間は、クラッチ76が、プーリー106に対して静止している。つまりこのモードの間は、クラッチ76が従動オルタネータ・シャフト・プーリー部材106と同じ速度で回転する。
減速間の動作
エンジンの減速または停止等によって、駆動ベルト20の減速が生じると、オルタネータの慣性が速度変化に抗する。オルタネータ電機子の質量は、速度変化に抗し、ベルト・システムに大きな応力を与える。プーリー26の回転速度が、従動ローターまたは電機子質量の回転速度を下回ると(相対的な負のトルク)、スプリング74が無負荷条件に戻り、負の方向に継続的に駆動される。この時点において、クラッチの動作条件が好ましいものではなくなり、トルク伝達能力が最小になる。電機子は、入力シャフトと出力シャフトの間の相対速度差が正になるまで、クラッチ・コイルの自由端92の摩擦による引きずりを伴いつつ、自由にオーバーランする。クラッチ76がトルクを伝達し得ないことから、スプリング74は、実質的に応力のない状態となる。
本発明は、駆動ベルトの減速条件の下にシステムの慣性を一時的に除去することから、システムの耐久性が向上し、全体的な燃料効率がわずかながら改善される可能性を有する。過剰なトーション性の振動をコントロールし、速度変化の間ならびにエンジン停止時の慣性のオーバーランを許容することによって、本件において具体化されている弾性部材および一方向クラッチ機構が、システムの耐久性ならびに燃料経済の向上をもたらす。
以下説明する実施例のそれぞれは、直列に接続されてオルタネータ・プーリー部材とそれをマウントするハブの間で回転を伝達する別体のスプリングおよびクラッチ部材を備える、このほかのオルタネータ・デカプラーに関する。それぞれのケースにおいて、オルタネータ・デカプラーまたはプーリー・アセンブリを図1に示したプーリー・アセンブリ26に代えて、同図に示すオルタネータ・シャフト36に取付けることができる。
図8Aは、本発明の原理に従った第3の実施例のオルタネータ・デカプラー・プーリー・アセンブリの断面図である。図8Aにおいては、オルタネータ・デカプラー・アセンブリが番号300を用いて包括的に示されている。デカプラー・アセンブリ300は、内側にねじ溝304を有するスリーブ部材302を備え、それによって全体としてのデカプラー・アセンブリ300をオルタネータ駆動シャフトの端部に固定することができる。スリーブ部材302は、オルタネータ・シャフトに固定され、それとともに回転する。
複V字形ベルトのプーリー部材306は、スリーブ302にマウントされる。プーリー部材306は、複V字形ベルトの溝およびリブと係合するように構成されて配置され、複数のリブおよび溝308を交互に備える。好ましい実施例においては、ベルト側に6つのリブがあり、プーリーにはそれを受ける6つの溝がある。6つのリブおよび溝を有するベルトの幅は、好ましくは約25ミリとする。別の好ましい構成においては、ベルトが5、6、7または8のリブを有し、それに応じてプーリー306が対応する数の溝を備える。
リブおよび溝308は、プーリー部材306の相対的に直径が小さくなった小径部分310に備えられる。プーリー部材306の遠端すなわちフロント・エンド(つまりオルタネータまたはエンジン・ブロックからもっとも遠く離れたプーリー部材の端部)には、直径が大きくなった大径部分312があり、円筒状の壁を形成している。大径部分312と小径部分310の間は、半径方向外側に広がる壁部分314によって接続されている。
スリーブ部材302の外側円筒状表面318と、プーリー部材306の小径部分310の内側円筒状表面320の間にはベアリング部材316が介挿されている。適切なオーバーラン条件の間は、このベアリング部材316によってプーリー306とスリーブ部材302の間の相対的な回転が可能になる。
このベアリング316は、第1の実施例で示したブッシング112に類似の単純なブッシングとしてもよい。ベアリング部材316をブッシングの形式で構成する場合は、粉末金属または高分子物質が使用可能であり、多くのアプリケーションにおいては高分子物質が好ましいと考えられる。粉末金属がより良好な質を呈し、プーリーの高速スピンに対してより優れた特性を持ち、同時にプーリーの小さな振動に対して適切な性能をもたらすことから、オーバーランが高い頻度で予想されるアプリケーションにおいては粉末金属の使用が好ましいこともある。粉末金属は、その組成の中にオイルまたは潤滑成分を含み、自己潤滑ベアリング部材を提供することから、高速スピンに対して優れた品質を呈する。
高分子ブッシングは、長期間の振動に対してより高い摩耗耐性を示すことから、一般には好ましい。
以上に代えて、ベアリング部材316をニードル・ベアリングの形式にすることも考えられる。その場合、インナー・レースおよびアウター・レースを備えた従来のニードル・ベアリングを使用することができる。さらにそれに代えて、スリーブ302の外側表面318にインナー・レースを加工し、あるいはそこに形成すれば、スリーブ302にプレス嵌めしたアウター・レースおよびニードル部材から単純な形でニードル・ベアリング部材が構成される。
図8Aに示した実施例においては、大径部分312がそのフロント・エンドにおいて、環状のディスク部材321によって閉じられており、このディスク部材は、外側周縁において大径部分312の固定され、さらにその内側周縁においてスリーブ部材302の外側表面318に固定されている。ディスク部材321は、大径部分312とともに、弾性部材用のハウジングを構成し、それには番号322を用いて包括的に示した一方向クラッチ機構が結合される。
この実施例においては、弾性部材およびそれに接続される一方向クラッチ機構322が、圧縮タイプのラバー・スプリング構造324の形式の弾性部材を有する。図8Bを参照すると明らかになろうが、ラバー・スプリング構造324は、半径方向に延びる複数のスポーク形状の部材326を備える。このスプリング部材326は、全体を328として示したハブ構造上に固定的にマウントされている。ステンレス等の金属材料から作られているハブ構造328の内側表面は、金属スリーブ302の外側に固着されている。このハブ構造328とスリーブ部材302との固着は、プレス嵌めあるいは溶接といった周知の態様において行うことができる。
ハブ構造328は、概略で断面が円筒になる部分330、および概略で断面が正方形になる周面を構成する一体形成された複数のマウント部分332を備える。正方形断面を構成する周面333は、スプリング部材326の半径方向内側の部分をマウントするための表面を提供する。スプリング部材326は、加硫処理等の任意の周知の方法を用いてマウント部分332の平坦な周面333に固定される。プーリー部材が対応するベルトによって駆動方向に回転されると(図8Bの矢印方向)、スプリング部材が内側に、ハブ構造の328のマウント面333上に圧縮されてハブ構造を回転し、それによってスリーブ302およびオルタネータ・シャフトが駆動される。
スプリング部材326の半径方向外側の面、つまり周面は、加硫処理等によって、スチールまたはアルミニウム等の金属材料が用いられた環状のキャリア・プレート334に固定される。このキャリア・プレート334と大径部分312の円筒状内側表面の間には、クラッチ・アセンブリ336がマウントされている。好ましくは、このクラッチ・アセンブリ336を、本件出願において参考文献として採り入れている米国特許出願第08/817,799号に開示されたタイプのものとする。加えて、本発明によるキャリア・プレート334は、好ましくは、前述の米国特許出願第08/817,799号に開示されたキャリア・プレートの外周面を構成するバンドに類似した環状バンドからなるものとする。
図19、図20および図21を参照すると、クラッチ・アセンブリ336は、シングル・バンド部分342に、2本の平行バンド344および346を接合した構成であることがわかる。バンド344および346は、バンド344および346を安定させるためのブリッジ348により互いに結合されている。バンド344および346は、さらにキャリア・プレート334の外周面上においてバンドのセンタリングを行うためのタブ350を備える。
前述の米国特許出願第08/817,799号から明らかになろうが、キャリア・プレート334の外周面には、シングル・バンド部分342の端部に配置された端部タブ352を受けるためのスロットをが備わり、それが半径方向内側に向かって延びている。図を参照すると明らかであろうが、バンド342には、上からブリッジ348が巻き付けられる。
本発明においては、好ましくはクラッチ・アセンブリ336にばね鋼を使用し、最初に示した2つの実施例と同様にして摩擦材料からなる外側表面357を形成する。この方法においては、シングル・バンド部分342の自由端360を半径方向外側にバイアスし、大径部分312の内側円筒状表面と摩擦係合するようにプリロードする。プーリー部材306がベルトによって回転されると、プーリー306が図19において矢印で示した駆動方向に回転する。この方向におけるプーリー部材306の回転は、大径部分312の内側円筒状表面とクラッチ・アセンブリ336の自由端360を直ちに摩擦係合させる。その後クラッチ・アセンブリ336は、「自励的に係合」して大径部分312の内側円筒状表面との摩擦係合部分が増加し、最終的には平行バンド領域334および346も含めた外側の摩擦材料の全表面357が摩擦係合する。なお、バンド344および346は、リベット355によってキャリア・プレート334の外周面と結合される。これ以外に、ナットおよびボルト等の適切な固定手段を使用することもできる。
変形実施例においては、前述の米国特許出願第08/817,799号に開示さているように、自由端360を摩擦係合させておくことを目的とするのであれば、必ずしもクラッチ・アセンブリ336を半径方向外側にバイアスしたスプリング材料から構成する必要はない。それに代えて、スプリング(たとえばコイル・スプリング)を自由端360に(たとえば自由端とキャリア・プレートの間に)結合し、自由端を大径部分312の内側表面に対してプリロードする形にバイアスする。プリロード・スプリングを用いたクラッチ・アセンブリのバイアスによって、前述の実施例の場合と同様に、部分312の内側表面に対して一方向に動くとき、バンド342、344および346が滑り、その逆方向に動くとき、この表面と摩擦係合する。このようにして一方向クラッチが、ベルト駆動条件の間においてはプーリー部材306からのトルクをオルタネータに伝達するが、オーバーラン条件の間においては、プーリーに対して相対的にすべる。
図9Aには、オルタネータ・デカプラーの構成が例示されている(この構成は本発明の実施例ではない)。これにおいて、図8Aおよび図8Bとまったく同じ部材には、同一の番号を付している。図9Aに示した構成を図8Aに示したそれと比較した場合の主要な相違点は、圧縮タイプのラバー・スプリング構造324に代わって剪断タイプのラバー・スプリング部材370が使用されていることである。剪断タイプのラバー・スプリング370は、半径方向内側の表面374が加硫処理等によって環状スリーブ部材372の外周面に固定され、一方このスリーブ部材は、スリーブ302の円筒状の外周面に固定されている。
剪断スプリング370の外周面376は、図8Aおよび図8Bを参照して説明した実施例におけるキャリア・プレートとまったく同じキャリア・プレート334に加硫処理等により固定される。
休止条件においては、ゴム製剪断スプリング370が、内側のスリーブ部材372と外側のキャリア・プレート334の間に圧縮されている。
キャリア・プレート334には、前述と同じクラッチ・スプリング・アセンブリ336が固定されており、大径部分312の内側円筒状表面と摩擦係合すべく構成され、配置されている。プーリー306が回転駆動されると、それがクラッチ・アセンブリ336を経由して剪断スプリング370に伝達され、スリーブ部材302を介してオルタネータ・シャフトに伝えられる。
図10Aおよび図10Bは、本発明の原理に従ったオルタネータ・デカプラーの第5の実施例を示す。図10Aおよび図10Bの実施例においては、複数の圧縮ブロック・タイプのラバー・スプリング386、388が弾性部材として使用されており、これらが一方向クラッチ336をインナー・スリーブ302に結合し、その結果オルタネータ・シャフトに結合する。この実施例においては、キャリア・プレート378に変更が加えられており、図8Aおよび図8Bに示した実施例のキャリア・プレートと異なる。詳しくは、円周方向に等間隔に並ぶ複数の半径方向内側に延びる突出部380が、キャリア・プレート378に追加、あるいは一体成形されており、その内側周面から半径方向内側に突出している。キャリア・プレート378およびその突出部380は、好ましくは一体化された構造としてスチールから形成する。
スリーブ302には、環状ハブ部材382が固定的にマウントされている。ハブ部材382の外側表面には、半径方向外側に向かって延びる複数の突出部384が、円周方向に等間隔で並んでいる。好ましくはこの突出部384は、ハブ部材382に一体化された構造としてスチールから形成するものとするが、別体で形成した後、ハブ部材382に固定してもよい。
キャリア・プレート378から延びる突出部380およびハブ部材382から延びる突出部384は、円周方向に交互に配置される。複数の圧縮ブロック・タイプのカップリング駆動スプリング386のそれぞれは、図10Bにおいて、突出部380から突出部384に向かって時計まわりに見たとき、突出部380と突出部384の間に備わっている。図10Bにおいて、プーリー部材306およびその大径部分312は、時計方向に回転駆動される。クラッチ・アセンブリ336は、この回転を大径部分312からキャリア・プレートに、したがってその突出部380に伝達する。時計方向の回転運動は、駆動スプリング386を通じて、ハブ部材382から延びる突出部384に印加される。この結果、プーリー部材306の時計方向の回転がスリーブ302まで伝達され、さらにはそこに固定されたオルタネータ・シャフトに伝達されることは容易に理解されよう。図示した状態においては、駆動スプリング386が、突出部380と突出部384の間で圧縮されている。
複数のオーバーラン圧縮スプリング388のそれぞれは、突出部384から突出部380に向かって時計まわりに見ると、突出部384から突出部380の間に備えられていることがわかる。これらのスプリング部材388は、図10Bにおいては弛緩した状態として示されているが、オルタネータ・シャフトがプーリー部材306より高速になり、大径部分312に対してクラッチがすべるオーバーラン条件においては、これらが円周方向に圧縮される。
スプリング部材386および388は、それぞれの両サイドを突出部380および384に必ずしも固定する必要はないが、これらの突出部に固定しておく方が好ましい。
図11Aおよび図11Bを参照すると、本発明の原理に従った第6の実施例が示されている。
図11Aおよび図11Bに示した実施例は、ラバー・スプリングに代えてフラット・ワイヤ・スプリング390が使用されているという点で基本的に図8Aおよび図8Bに示した実施例と異なる。スプリング390は、環状ハブ392の周囲に渦巻き状に巻かれている。このスプリング390の半径方向内側の端部394は、周知の任意の方法によってハブ392に固定される。ハブ392は、半径方向内側の円筒状表面を有しておりそれがスリーブ302に固定される。
スプリング390の半径方向外側の端部396は、図8A〜図9Bを参照して前述したキャリア・プレート334に固定されている。端部部分396は、リベット、溶接等を用いてキャリア・プレート334に固定することができる。キャリア・プレート334およびクラッチ・アセンブリ336は、前述と同様に機能する。
図12Aおよび図12Bは、本発明の原理に従った第7の実施例を示す。この実施例は、図11Aおよび図11Bに示した実施例と実質的に同じであるが、一重のフラット・ワイヤ・スプリング390に代えて二重のフラット・ワイヤ・スプリング・アセンブリ400が使用されている。中央のハブ402は、図11Aおよび図11Bを参照した前述の説明と同様にスリープ302の周囲に固定されている。しかしながらこの実施例においては、スプリング・アセンブリ400が、渦巻き状に巻かれる第1のフラット・ワイヤ・スプリング部材404および、渦巻き状に巻かれる第2のフラット・ワイヤ・スプリング部材406を備える。第1のスプリング部材404は、その半径方向内側の端部408がハブ部材402に固定され、第2のスプリング部材406は、その半径方向内側の端部410がハブ部材402に固定される。固定されたそれぞれの端部408および410は、図から明らかなように、円周方向に沿って互いに約180度離隔された位置に結合される。
第1のスプリング404の半径方向外側412は、キャリア・プレート334の半径方向内側の表面に(たとえばリベットを用いて)固定されている。同様に第2のスプリング406の半径方向外側414も、周知の任意の方法を用いてキャリア・プレート334の半径方向内側の表面に固定されている。それぞれのスプリング部材404および406の端部412および414は、円周方向に沿って互いに約180度離隔された位置において、キャリア・プレート334の半径方向内側の表面に結合される。
図12Aおよび図12Bに示した実施例における利点は、対向するスプリング404および406が自己平衡効果をもたらすことであり、これは、あらゆる単一金属スプリング設計に特有のアンバランスの除去につながる。
図13Aおよび図13Bは、本発明の原理に従った13番目の実施例を示す。この実施例は、図11Aおよび図11Bに示した実施例と実質的に同じであるが、フラット・ワイヤ・スプリング390に代えて断面が円形のトーション・ワイヤ・スプリングが使用される。図においては、番号418を用いて包括的にこのワイヤ・スプリングを示しており、このスプリングの半径方向内側の端部420は、中央のハブ422に固定される。一方、中央のハブ422は、中央のスリーブ302の周囲に固定される。
図13Aおよび図13Bに示した実施例は、弾性スプリング418の半径方向外側の端部部分423が、第1の実施例について説明した接続78に類似したかしめ結合424によってキャリア・プレート334に固定される点においても異なる。この外側端部423をキャリア・プレート334に溶接することも可能であるが、結合78によってもたらされる利点と同様の利点を得るために、かしめ結合424を使用することが好ましい。また、図4に示されているように、外側端部423に扁平化した部分82を持たせ、キャリア・プレートにかしめ補強部分89を持たせることも好ましい。
図8および図10〜13に示した実施例は、大径部分312を使用することによって、クラッチ・アセンブリ336のための半径が、プーリー部材306のベルト係合部分、すなわち小径部分310を使用した場合より大きく確保できることである。半径の大きいクラッチ・アセンブリ336が使用できることから、オルタネータ・シャフトを駆動するトルクを同じにして比較した場合、部分312の内側表面と摩擦係合し、それをグリップするために必要なクラッチのコイルの量または巻き数が、半径の小さいクラッチに必要なコイルの量または巻き数より少なくて済む。必要なコイルの量または巻き数が少なければ、アセンブリの製造工程がシンプルになる。
図14は、本発明の原理に従った9番目の実施例である。図14において番号430により包括的に示したオルタネータ・デカプラーは、複V字形ベルトのリブを受けるための溝434が形成されたプーリー部材432を備える。
デカプラー430は、さらにジャーナル部材436、およびデカプラーをオルタネータ・シャフトの端部にマウントするためのマウント用スリーブ部材438を備える。ジャーナル部材436は、マウント用スリーブ438のまわりに同心で配置される円筒状のスリーブ部分440を備える。このスリーブ部分440は、円筒状の内側周面442を有し、マウント用スリーブ438は円筒状の外側周面444を有する。ジャーナル部材436の内側周面442とマウント用スリーブ438の外側周面444の間には、ニードル・ベアリング・アセンブリ446が介挿されている。ニードル・ベアリング・アセンブリ446は、マウント用スリーブ438に対してジャーナル436を回転自在にマウントする。
ジャーナル436はまた、半径方向に広がる壁部分448を備え、それがスリーブ部分440のフロント・エンド(エンジン・ブロックおよびオルタネータから見た遠端)から半径方向外側に延びている。さらにジャーナル436には、エンジン・ブロックに向かって、つまりオルタネータ・シャフトが延びて来る方向に向かって、軸に沿って壁部分448から延びる円筒状フランジ部分450が形成されている。フランジ450は、概略で円筒状スリーブ部分440と同心の配置になる。
プーリー部材432は、図に示されるように、フロント・エンドにフランジ部分452を備えている。このフランジ部分452の半径方向外側となる円筒状の表面は、ジャーナルのフランジ450の円筒状の内側表面と摩擦係合し、それらを互いに固定させる。単純な摩擦結合またはプレス嵌め結合に代えて、溶接等を用いてプーリー部材432のフランジをジャーナル436のフランジ450に固定することもできる。
ジャーナル436のスリーブ部分440とマウント用スリーブ438の外側表面444の間には、ニードル・ベアリング446との間隔をデカプラー430のフロント・エンド方向にわずかに開けて、ナイロン製リング・シール等の適切なシール部材454が備わっている。シール454は、表面442と444の間に作用する低摩擦のシールであり、ニードル・ベアリング446に影響を及ぼす夾雑物の侵入を防止する。プーリー部材452の半径方向内側に突出した壁458と、マウント用スリーブ438の半径方向外側に突出した壁460の間にも同様のシール456が備えられる。
番号462は、弾性部材および一方向クラッチ・アセンブリを包括的に示している。アセンブリ462は、ボリュートの断面が円形のトーション・ワイヤ・スプリング464の形で弾性部材を備える。アセンブリ462は、さらに、第1の実施例のクラッチ・エレメント76と同様な材料構成の一方向クラッチ機構466を備える。特に、スプリング材料を用いたスチール・バンドおよび、その半径方向外側の面に接着した摩擦材料によって一方向クラッチ466を構成すると好ましい。一方向クラッチ466の摩擦材料は、プーリー部材432の内側表面468と摩擦係合すべく構成され、配置される。
スプリング部材464と一方向クラッチ部材466は、環状結合470によって互いに結合される。具体的に述べれば、一方向クラッチ466は、クラッチ466の軸方向に先頭となる部分に幅が広げられたボリュート472を有する。スプリング464の先頭ボリュート474は、このスプリングの他のボリュートより直径が大きく、その半径方向最外側の周面が、一方向クラッチの拡幅されたボリュート472の内側表面に環状に摩擦係合すべく構成され、配置される。スプリングのボリュート474が、半径方向外側に拡張するようにバイアスされているため、クラッチのボリュート472との係合が得られる。好ましくは、一方向クラッチ464の拡幅されたボリュートに、スプリングのボリュート474の周面を受けて前述の摩擦係合を得るためのチャンネル476を形成し、それによってスプリング464と一方向クラッチ466の間に固定された滑りのない結合を確保する。この結合は、溶接またはその他の機械的なロックあるいはかしめといった構成によって補強してもよい。しかしながら、ボリュート474とチャンネル476の間の摩擦係合が、実質的にボリュート474の全周にわたって広がっていることおよび、ボリュート474の直径が広げられていることから、スプリングとクラッチの間の確実な結合を維持するための充分な摩擦係合が得られる。
スプリング464の、これと反対側の端部は環状の最後尾ボリュート478であり、これがスプリング464とマウント用スリーブ438の間の結合ならびに固定を確保している。より具体的に述べれば、スリーブ438には、外周面に環状のチャンネル480が形成されている。チャンネル480は、ボリュート478の内側周面と摩擦係合すべく構成され、配置される。ボリュート478は、半径方向内側にバイアスされているため、チャンネル480と確実に係合し、スリーブ438とスプリング464の間が摩擦によってグリップし、ロックした状態となる。
図14を参照するとわかるが、図示されているマウント用スリーブ438は、2ピース構成であり、オルタネータ・シャフトの端部を受けるねじ溝が内側に形成された軸方向前方の部分439および、シャフトの環状フランジと係合する軸方向後方の部分441からなる。オルタネータ・デカプラー430をシャフトの端部に締めつけることによってスリーブ部分439からスリーブ部分441に軸方向の力が印加され、シャフトのフランジと部分439の環状端部面の間にスリーブ部分441が挟み込まれる。この構成に代えて、マウント用スリーブ438を2ピース構成とすることなく、単一の部材による一体構成にする変形も考えられる。
図14に示した実施例においては、ニードル・ベアリング446が使用されていることから、図2および図7に示した実施例に比べると、より多くのスペースをスプリング464のために確保することができる。より詳しく述べれば、ニードル・ベアリング446は、断面積を小さく構成することが可能であり、外径を小さくできることから、デカプラーの全体的な直径を増加させることなく、ベアリング446の周囲に巻き付ける形でスプリング464を配置することが可能になる。またニードル・ベアリングがコイル・スプリング464の軸方向に延びるボリュートと干渉することがないことから、図2および図7に示した実施例と比べた場合、軸方向の寸法が同じであれば、より多くのボリュートを備えたスプリングが使用できることになる。より多くのボリュートを備えることによって、フロント・端部のボリュート474の全体を一方向クラッチ部材466との結合に使用できるので、スプリングとクラッチの結合をより強力にすることができる。加えて、スプリングを大型にできる(コイル数が増やせる)ことから、スプリング自体も強力になる。
図15は、本発明の原理に従ったオルタネータ・デカプラーの10番目の実施例である。図15に示した実施例は、断面が円形のボリュートを有するスプリング部材74に代えて断面が長方形のボリュートを有するスプリング部材490が使用されていることを除けば、図2に示した実施例と同一である。
同様に図16に示した実施例は、スプリング・アセンブリ274に代えて断面が長方形のワイヤ・スプリング492が使用されていることを除けば、図7に示した実施例と同一の構成を有する。
図17は、本発明の原理に従ったデカプラーの12番目の実施例である。この実施例においては、マウント用スリーブ498の外側表面とプーリー部材502の内側表面500の間に1対のニードル・ベアリング494および496が備えられている。ニードル・ベアリング494はデカプラー・アセンブリの軸方向前方の端部に、ニードル・ベアリング496はデカプラー・アセンブリの軸方向後方の端部にそれぞれ配置される。
図18Aおよび図18Bには、オルタネータ・デカプラーの構成が例示されている(この構成は本発明の実施例ではない)。図18Aに例示された構成は、図9Aに例示された構成と本質的に同一である。図9Aに例示された構成と図18Aに例示された構成の基本的な相違は、ベアリング部材316に代えてボール・ベアリング・アセンブリ494が使用されていることである。ボール・ベアリング・アセンブリはプーリー部材306の小径部分310の内側の概略中央に配置され、この小径部分310に係合されるベルトをボール・ベアリング・アセンブリ494上でバランスさせる。
図示されているように、デカプラーをオルタネータ・シャフトにマウントするためのマウント用スリーブ496を好ましくは2ピース構成とし、フロント・スリーブ部材498とリア・スリーブ部材500を備えて、それらの間にボール・ベアリング・アセンブリを挟み込む。ボール・ベアリング・アセンブリ494は、オルタネータ・シャフト上にプレス嵌めされて固定され、滑りを生じることなく係合されるインナー・レース502を有し、それをマウント用スリーブ496が受ける。マウント用スリーブ496は、図18Bを参照するとわかるように、ボール・ベアリング・アセンブリ494に隣り合う部分504が傘形に加工されている。この傘形部分は、シャフトの回転軸に対して実質的に垂直になる第1の表面部分506を有する。さらに傘形部分504は、表面506に対して角度が付けられた傾斜表面508を有する。表面506と表面508によって挟まれる角度は、好ましくは約145度と155度の間とする。表面506および508は、スリーブ496を対応するオルタネータ・シャフト上に正確にマウントする機能をもたらす。より詳細に言えば、マウント用スリーブ498をオルタネータ・シャフトに装着して締めつけると、傾斜表面508によってスリーブ498の軸がシャフトの軸に一致する。さらに継続してシャフトに装着したスリーブ498を締めつけると、表面506とインナー・レース502の側面が面一になる。
図22および図23は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの14番目の実施例を示す断面図および分解斜視図である。全体を番号600とするこのオルタネータ・デカプラーは、概略で円筒状の複V字形溝607を備えたスチール製プーリー部材606を有する。プーリー部材606は、図1に示したサーペンタインベルト駆動システム18の複V字形ベルト20と係合すべく構成されて配置され、それによってベルトからの駆動力を受け取り、デカプラー600の一部として機能し、この駆動力をオルタネータ・デカプラー600がマウントされているオルタネータ・シャフト36に伝達する。
オルタネータ・デカプラー600は、ハブ構造608を介してオルタネータ・シャフト36の端部にマウントされる。ハブ構造608は、概略で円筒状の壁部分609を有し、その内側にはねじ溝610が形成されて、ねじ山が形成されたオルタネータ・シャフト36の端部部分とハブ構造608のねじ係合が確保される。ハブ構造608のフロント・エンドに注目すると、内側が多数の平坦な面を円周方向に並べた形に成形されて、工具を受けるためのソケット612が形成されており、このソケットに工具を差し込めば、ハブ構造608を回転軸まわりに回転させてねじを締め、ハブ構造608をオルタネータ・シャフト36の端部に固定することができる。
ハブ構造608の概略で円筒をなす壁部分609は、一体成形された半径方向外側に延びる環状フランジ部分612を備える。このフランジ部分612は、前方を向く環状の表面614を有し、そこには溝616が形成されている。溝616は断面が円弧状であり、環状表面614の円周に沿った一部にわたってのみ形成されている。溝616は、図23を参照するともっともよくわかるが、エンド・ストップつまり垂直の壁618によって遮断された形を有する。溝616は、このエンド・ストップ618に向かって徐々に深くなり、垂直壁618の位置で突然終了する。ストップまたはエンド・ウォール618は、ばね鋼で作られたコイル・スプリング622の一端620を受けるためのストップ面またはサポート面として機能する。コイル・スプリング622のボリュートは、ハブ構造608の円柱部分609の外側周面に巻き付いた形で、それと間隔が開けられて配置される。コイル・スプリング622の反対側の端部624は、プラスチック製(好ましくはナイロン・ベース)のキャリア結合構造630に形成された垂直壁つまりエンド・ストップ628と係合する。
より詳しく述べれば、キャリア結合構造630は、概略で円筒形に構成されたメイン・ボディ部分632および円筒状のボディ部分632のフロント・エンドに形成された環状のリング構造634を備える。好ましくはこの結合構造630を、プラスチックの射出成型によりメイン・ボディ部分632およびリング部分634が一体成形された1ピース構造とする。
図24は、後ろ側から見た(つまりエンジン・ブロックに対向する面が上)キャリア結合構造630の平面図である。リング構造634の環状表面636が、軸に沿ってエンジン・ブロック側を向く。この表面636の半径方向内側の部分、つまり円筒状のメイン・ボディ632によって区切られた内側の部分には、前述した溝616に類似の構成の、断面が円弧状の溝638が形成されている。溝638のもっとも深くなった部分には、前述と同じエンド・ストップまたは垂直壁628が形成され、溝638が終了している。エンド・ストップまたは壁628および618は、スプリング622の両側のエンド620および624をそれぞれ適切に係合するための充分な表面積を有しており、キャリア630を結合した状態においては、それがスプリング622の端部624をデカプラー600の回転軸を中心とする回転方向に押し、スプリング622の端部620が回転軸まわりに回転する方向にハブ608を押すことができる。
リング構造634は、リング構造634の軸方向の厚みを貫通するスロット640を備える。このスロット640は、概略でスパイラル形状の部分642を有し、この部分は、リング構造634の外周縁から半径方向内側に向かって延びている。スロット640には、さらに半径方向に延びる部分644が形成されており、その部分は、スパイラル部分642の半径方向にもっとも内側に入った部分から半径方向外側に延び、そこからリング構造634の外周縁までの長さの約3分の1まで達している。概略で言えば、溝部分644と642の曲がり角は直角をなす。図から明らかなように、リング構造634の外周縁から円周方向に沿って半径方向内側に切れ込んでいく方向を溝640の方向とすれば、この方向は、円周方向に沿って次第に深くなってストップ・ウォール628に達している溝638の方向と対向する。
デカプラー600が休止状態にあるとき、スプリング622は、キャリア630の円筒部分632の内側円筒面633と、壁部分609の外側円筒面611の間に間隔を持った状態に置かれる。
リング構造634のスロット640は、ラップ・スプリング・クラッチ構造652の一端と結合、具体的にはラップ・スプリング・クラッチ構造652のベントつまりタブ付き端部650と係合するように構成され、それに合わせた配置になっている。ラップ・スプリング・クラッチ652の端部650は、直角に曲げられた構造であり、曲げられたこの部分つまりタブが形成された部分654は、溝640の半径方向に延びる部分644によって受けられる。クラッチ652のその直後から延びる部分は656は、溝640のスパイラル部分642によって受けられる。ラップ・スプリング・クラッチ652の接続端650は、接続キャリア630のメイン・ボディ部分632に対して半径方向内側に配置されているが、溝640から出た後のラップ・スプリング・クラッチ652は、メイン・ボディ部分632に関してそれを概略で取り巻く形に配置される。
プーリー部材606は、内側円筒面660を有し、その部分のフロント側は、リング構造634の半径方向外側の円筒面662と面係合する。図22に示した断面図を参照すると、ラップ・スプリング・クラッチ・アセンブリ652の大部分が、プーリー部材606の内側円筒面660と、キャリア結合構造630の円筒部分632の外側円筒面の間にできる空間666内に配置されることがわかる。
ラップ・スプリング・クラッチ652は、図2〜図7に示した第1および第2の実施例において詳細に説明した構造と同様に、半径方向内側となる弾性ばね鋼材料668および、ばね鋼668の半径方向外側に接着される摩擦材料670からなる。
またクラッチ652は、最初に説明した2つの実施例と同様に自由な状態(たとえば図23の分解図に見られる状態)においてその直径が、プーリー部材606の内側円筒面660によって定義される内径より大きくなる。したがって、デカプラー600が組み立てられると、クラッチ652のコイルの摩擦材料670が、プーリー部材606の内側円筒面660側に常時バイアスされて係合する。
プーリー部材606は、ボール・ベアリング・アセンブリ672にマウントされ、ハブ構造608に対する回転が確保される。詳しくは、ボール・ベアリング・アセンブリ672のアウター・レース674がプーリー部材606の内側円筒面660にプレス嵌めされ、そのインナー・レース676が、円筒状の壁部分609の、このデカプラー600がマウントされるエンジンまたはオルタネータともっとも近い位置において、ハブ構造608の外側周面678にプレス嵌めされる。
プーリー部材606の複V字形溝607の前方には、そこに巻き付く形で環状ブッシング680が備わっている。この部分682は、極めて滑らかな外表面を有している。ブッシング680の半径方向内側の表面は、部分682の外側の滑らかな円筒状周面と面係合する。ブッシング680の半径方向外側の表面は、環状端部キャップ690の半径方向外側の壁689の内側の円筒状周面と面係合している。端部キャップ690は、軸方向リア側を向く概略でU字形の断面を有する環状チャンネル692を形成する。端部キャップ690のチャンネル692は、ブッシング680を始め、プーリー部材606の遠端部分682、キャリア結合構造630のリング部分634、ラップ・スプリング・クラッチ652の接続端650、およびコイル・スプリング622の端部624を支える。端部キャップ690の半径方向内側となる壁部分696は、概略で円筒状の構成であり、その半径方向内側の表面は、円筒状の壁部分609の遠端の外側円筒面と係合している。より詳細に述べれば、円筒状の壁部分609には段が付けられており、つまり外径が小さくなった部分698が形成されており、その部分が、締り嵌めの関係で端部キャップ690の内側の円筒状の壁部分696の厚みを受けるように構成され、配置されている。
プーリー部材606の端部部分682は、さらにOリング溝697を有し、ブッシング680と複V字形溝607の間の位置においてゴム製のOリング699を受けるべくそれが構成され配置されている。
動作においては、プーリー部材606が図23に示した矢印Aの方向に回転運動すると、クラッチ652の自由端657が係合し、それに従動する。第1の実施例と同様に、クラッチ652の係合部分の増加は、プーリー部材606からの連続的な入力による回転力の伝達と相関関係を有する。
図23に示した矢印Aの方向に回転するプーリー部材606の駆動運動は、クラッチ652を矢印Bで示した同じ方向に回転させる。クラッチ・アセンブリ652の端部部分650は、結合キャリア630の溝640内に固定されているので、同じ方向つまり矢印Bで示される方向にキャリアが駆動される。この結果、リング構造634に備わるノッチ628がコイル・スプリング622の端部624に係合し、スプリングを同じく矢印B方向に押す。これにより、スプリング622の反対側の端部620が、ハブ構造608のフランジ612に備わる溝616の端部に形成されたエンド・ウォールまたはストップ面618と係合する。その結果、ハブ608が矢印Bと同じ矢印Cで示される方向に駆動される。この駆動は、オルタネータ・シャフト36に伝達され、それを矢印C方向に駆動する。
この駆動動作の間、スプリング622は負荷を受けて拡張し、プーリー606とオルタネータ・シャフト610の間の分離のための弾力性を提供する。それに加えてスプリング622は、周波数減衰の機能も提供する。スプリング622の拡張は、結合キャリア構造630の円筒部分632の内側表面633によって制限されるため、スプリング622における望ましくない過剰拡張が防止される。
ここで開示した実施例のそれぞれの場合と同様に、弾性スプリング部材622は、前述のサーペンタインベルトから与えられたオルタネータ・プーリー606の回転運動をハブ構造608に伝達し、それによってオルタネータ・シャフト610をオルタネータ・プーリー606と同じ方向に回転するとともに、オルタネータ・プーリー606が回転駆動される間の、それに対して相対的に逆方向となる瞬間的な運動を弾力的に吸収する。一方向クラッチ部材652は、エンジンの出力シャフト14の速度が減速され、オルタネータ・プーリー606とハブ構造608の間のトルクがあらかじめ決定した負のレベルになると係合を解き、それによってハブ構造、したがってオルタネータ・シャフト610は、オルタネータ・プーリー606の回転速度より速い速度で回転することが可能になる。
図25は、本発明の原理に従ったオーバーラン・オルタネータ・デカプラーの15番目の実施例を示す分解斜視図であり、番号700はその全体を指す。この実施例は、図23に示した14番目の実施例と実質的に類似であるが、以下の点で異なる。なお、類似の番号を付した部材は、類似の作用を有する。
前述の実施例と図25に示した実施例の主要な相違点は、包括的に722と示したコイル・スプリングと前述の実施例のコイル・スプリングを比較するとわかるように、それが巻かれる方向である。スプリング722は、前述の実施例のスプリングと比較すると逆方向に巻かれており、スプリング722は、プーリー部材606によってオルタネータ・シャフト36が駆動されるとき収縮する。
コイル・スプリング722は、その一端の端部724が軸方向にエンジン・ブロックから離れる方向に曲がって延びている。さらにスプリング722のその反対側の端部726は、端部724の逆方向、つまりエンジン・ブロックに向かう方向に曲がって延びている。
オルタネータ・デカプラー700は、前述の実施例と実質的に等しいハブ構造708を備えているが、これには、前述の実施例における溝ならびにエンド・ウォールまたはエンド・ストップに代えて使用される、軸方向に延びるホール718がフランジ部分712に設けられている。このホール718は、コイル・スプリング722の端部726を受けるべく構成され、配置されている。
オルタネータ・デカプラー700は、前述のキャリア構造と実質的に等しいキャリア結合構造730を備えているが、前述の実施例におけるリング構造634に形成された溝ならびにエンド・ウォールまたはエンド・ストップに代えて、リング構造734には、軸方向に延びるホール728が形成されている。リング構造734に設けられたこのホール728は、コイル・スプリング722の突出した端部724を受けるべく構成され、配置されている。
図26は、キャリア結合構造730を後ろ側から見た平面図である。この図からわかるように、キャリア730は、前述の実施例と同一構成のクラッチ受けスロット640を備えている。また、この実施例に備わるクラッチ部材652,プーリー部材606、ブッシング680および端部キャップ690もすべて同じ構成である。
図25および図26を参照すると、ここに示した実施例においても、プーリー部材606が矢印Aによって示される方向に回転駆動されると、前述の実施例と同様にクラッチ652が矢印B方向に駆動されることがわかる。クラッチ652の駆動は、キャリア結合部材730を、同様に矢印B方向に駆動する。キャリア結合部材730のこの回転運動は、コイル・スプリング722の端部724に伝達されてコイル・スプリング722を収縮させるが、このコイルの収縮は、ハブ構造708の外側円筒面709によって制限される。その後、スプリング722の反対側の端部726がハブ構造708を駆動し、それによってオルタネータ・シャフト36が回転駆動される。
外側円筒面709がコイル・スプリング722の収縮を制限することから、スプリング722の過剰収縮が回避される。
前述した実施例のそれぞれにおいては、オルタネータ・デカプラーのクラッチ・エレメントおよびスプリング・エレメントが別体のエレメントとして構成され、プーリー部材とそれをマウントするハブの間で互いに直列に接続されている。この結果、クラッチおよび別体のスプリングの内側で提供されるスプリング張力または弾性張力を個別にコントロールすることができる。つまり、クラッチに使用するばね鋼に関する柔軟性が増し(たとえば、クラッチ内のスチールを薄くし、あるいはコイルの張りを変化させる)、スプリングに比較してはるかに小さいスプリング・レートのクラッチが使用できるため、スプリング部材に求められる柔軟性によってクラッチの柔軟性が支配される構成に比べると、オーバーラン条件におけるクラッチ材料とプーリー部材の摩擦担持面の係合力を小さくできる。この結果、この比較においてクラッチの寿命が延長される。このほかの利点についても上記の説明から明らかであろう。
好ましくは、弾性スプリング部材のねじれスプリング・レートをクラッチ部材のねじれスプリング・レートの10倍以上とする。もっとも適当とするケースにおいては、ここで開示しているそれぞれの実施例に関して、ねじれ回転を伝達する弾性スプリング部材のスプリング・レートを、単位角度のねじれ変形当たり約2.0〜2.5インチ・ポンドとし、クラッチに使用するばね鋼のスプリング・レートを単位角度のねじれ変形当たり約0.02〜0.03インチ・ポンドとする。つまり、弾性スプリング部材のねじれスプリング・レートをクラッチ部材のねじれスプリング・レートの100倍以上にする。好ましいケースにおいては、弾性スプリング部材のねじれスプリング・レートを単位角度のねじれ変形当たり約1.0インチ・ポンドとし、クラッチ部材のねじれスプリング・レートを単位角度のねじれ変形当たり約0.1インチ・ポンドとする。
ここに開示した実施例のそれぞれにおいて、摩擦材料によってもたらされる摩擦強化面に対応する摩擦係数は、スチールに対応する摩擦係数より大きい。クラッチの摩擦材料に関しては、0.25より大きな摩擦係数を有することが好ましく、もっとも好ましくは、プーリーのスチール表面に対して0.3から0.4までの範囲とする。
ここで、別体のクラッチ部材とスプリング部材が直列に接続されていることによって、互いに少なくともその一部を軸方向にオーバーラップさせて備えることが可能になり、それによって軸方向に比較的短いスペースにおいてそれぞれの機能を達成することができる点を利点として繰り返し述べる価値があろう。加えて、クラッチおよびスプリングのそれぞれに、より多くの軸方向のスペースが与えられることから、それぞれの機能がより効果的に達成され得る。たとえば、より多くのクラッチ・コイルが収容できることから、クラッチ摩擦による摩耗を少なくし、同時にグリップ機能を高めることが可能になる。
あまり好ましくないが、製造コストにおける相当の負担の増加を考慮すれば、スプリングおよび一方向クラッチ機構を別体で構成して結合する構造に代えて、特に、単一のコイル巻き金属の構造を使用し、そのかなりの部分がスプリング機構として作用し、残りの部分がクラッチ機構として作用するように適合させることによって、単一の一体形成した部材をスプリングおよび一方向クラッチ部材として機能させることは可能である。単一コイルにおいて、クラッチ部分を、そのねじれスプリング・レートがスプリング機構のねじれスプリング・レートの10分の1より小さくなるように調整することは可能である。たとえば、コイル巻き金属材料の一部を削り取り、クラッチ部分の半径方向の厚さをスプリング部分の厚さより薄くすることによってスプリング・レートを修正することができる。本発明の別の態様においては、コイル巻き金属材料の一部に摩擦材料を接着することによって単一部材の摩擦係数を部分的に変更することができる。
以上から、本発明の目的が完全かつ効果的に達成されることが明らかであろう。しかしながら、ここで説明し提示した前述の本発明の好ましい実施例は、本発明の構成ならびに機能上の原理を示すためのものであり、本発明の原理から逸脱することなくその変更が可能であることを理解する必要がある。つまり本発明は、特許請求の範囲ならびにその真意およびそれに等価と見なされる思想によって包含されるあらゆる変形を含むものである。

Claims (42)

  1. 駆動プーリー軸まわりに回転可能な駆動プーリーが取り付けられた出力シャフトを有する内燃エンジンを含む駆動アセンブリ;それぞれが前記駆動プーリー軸と平行な軸まわりに回転可能な従動プーリーを有する一連の従動アセンブリ;および、前記駆動プーリーおよび前記従動プーリーに連動するようにマウントされたサーペンタインベルトであって、該サーペンタインベルトの移動方向が、前記駆動プーリーの回転に応じて前記従動プーリーに回転を生じさせる方向であるとき、前記一連の従動アセンブリを回転させるサーペンタインベルト;を備える車両用のサーペンタインベルト駆動システムにおいて、
    前記一連の従動アセンブリが、オルタネータ・シャフトのシャフト軸まわりに回転可能にマウントされたオルタネータ・プーリーを含むオルタネータ・アセンブリ;前記オルタネータ・シャフトに固定され、該オルタネータ・シャフトとともに回転するハブ構造;および、前記オルタネータ・プーリーを前記ハブ構造に連結するスプリングおよび一方向クラッチ機構であって、一方向クラッチ部材と、該一方向クラッチ部材と直列に接続される弾性スプリング部材とを備え、
    前記弾性スプリング部材は、前記オルタネータ・シャフトが前記オルタネータ・プーリーと同じ方向に回転するように、前記サーペンタインベルトによる前記オルタネータ・プーリーの従動回転運動を前記ハブ構造に伝達すると共に、前記オルタネータ・プーリーの回転方向と逆方向に弾性変形可能に構成され、前記一方向クラッチ部材は、前記オルタネータ・プーリーと前記ハブ構造の間に生じるトルクがあらかじめ決定された負のレベルのトルクになるまで前記出力シャフトが減速されたとき、前記ハブ構造が固定された前記オルタネータ・シャフトが、前記オルタネータ・プーリーの回転速度を超えた速度において回転することを可能にするスプリングおよび一方向クラッチ機構、を含み、
    コイル巻きしたスチール構造および該コイル巻きしたスチール構造に担持された摩擦材料からなる前記一方向クラッチ部材が、コイル巻きしたスチール材料からなる前記弾性スプリング部材の半径方向外側に配置され、該一方向クラッチ部材と該弾性スプリング部材とが半径方向にオーバーラップする位置で接合されていることを特徴とするサーペンタインベルト駆動システム。
  2. 前記弾性スプリング部材は、前記一方向クラッチ部材のねじれスプリング・レートより大きいねじれスプリング・レートを有することを特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  3. 前記弾性スプリング部材は、前記一方向クラッチ部材のねじれスプリング・レートの10倍を超えるねじれスプリング・レートを有することを特徴とする、前記請求項2記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  4. 前記一方向クラッチ部材は、前記弾性スプリング部材の材料より大きな摩擦係数を有する材料からなることを特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  5. 前記一方向クラッチ部材の材料は、前記オルタネータ・プーリーのスチール材料に対し、0.25より大きな摩擦係数を有することを特徴とする、前記請求項4記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  6. 前記一方向クラッチ部材の材料は、前記オルタネータ・プーリーのスチール材料に対し、0.30から0.40までの範囲の摩擦係数を有することを特徴とする、前記請求項5記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  7. 前記一方向クラッチ部材のコイルの半径方向の厚さが、前記弾性スプリング部材のコイルの半径方向の厚さより薄いことを特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  8. 前記摩擦材料は、ラバー・ベースの材料からなること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  9. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料は、前記オルタネータ・プーリーと係合して前記弾性スプリング部材による、前記オルタネータ・プーリーの従動回転運動の前記ハブ構造への伝達を可能にすべく配置され、かつ前記摩擦材料は、前記オルタネータ・プーリーと前記ハブ構造の間に生じるトルクがあらかじめ決定された前記負のレベルのトルクになるまで前記エンジンの前記出力シャフトが減速されたとき、前記オルタネータ・シャフトが、前記オルタネータ・プーリーの回転速度を超えた前記速度において回転することを可能にするため、前記オルタネータ・プーリーとすべり関係を持つべく配置されること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  10. 前記弾性スプリング部材および前記一方向クラッチ部材は、互いに軸方向にオーバーラップする関係で配置されること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  11. 前記弾性スプリング部材および前記一方向クラッチ部材は、その中間の、前記弾性スプリング部材および前記一方向クラッチ部材とオーバーラップする関係で軸方向に延びる概略で管状の部材によって直列に結合されること特徴とする、前記請求項10記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  12. 前記弾性スプリング部材は、前記管状部材の概略で半径方向内側に向かって配置され、前記一方向クラッチ部材は、前記管状部材の概略で半径方向外側に向かって配置され、前記弾性スプリング部材はその一端において前記ハブ構造に、その他端において前記管状部材にそれぞれ結合され、前記一方向クラッチ部材は、その一端において前記管状部材に結合され、その反対側の端部部分は、前記オルタネータ・プーリーと摩擦グリップ係合し、前記弾性スプリング部材による前記ハブ構造と前記オルタネータ・プーリーの弾性的な結合を可能にすべく配置され、かつ前記一方向クラッチ部材は、前記オルタネータ・プーリーと前記ハブ構造の間に生じるトルクがあらかじめ決定された前記負のレベルのトルクになるまで前記出力シャフトが減速されたとき、前記ハブ構造が固定された前記オルタネータ・シャフトが、前記オルタネータ・プーリーの回転速度を超えた前記速度において回転することを可能にするため、前記オルタネータ・プーリーと表面すべり関係を有すること特徴とする、前記請求項11記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  13. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材は、前記オルタネータ・プーリーが静止条件にあるとき、その一部が前記オルタネータ・プーリーと摩擦係合する配置となるように半径方向外側にスプリング・バイアスされており、前記一方向クラッチ部材は、前記オルタネータ・プーリーが前記ベルトによって回転駆動されるとき、前記オルタネータ・シャフトを駆動するために、半径方向外側に移動して前記オルタネータ・プーリーと摩擦ロック係合する増加部分を有すること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  14. 前記弾性スプリング部材のコイルおよび前記一方向クラッチ部材のコイルが互いに同一の方向に巻かれ、前記弾性スプリング部材は、前記オルタネータ・プーリーによって回転駆動される間の前記ハブ構造との弾性結合時に収縮すること特徴とする、前記請求項13記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  15. 前記弾性スプリング部材のコイルおよび前記一方向クラッチ部材のコイルが互いに逆の方向に巻かれ、前記弾性スプリング部材は、前記オルタネータ・プーリーによって回転駆動される間の前記ハブ構造との弾性結合時に拡張すること特徴とする、前記請求項13記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  16. 前記オルタネータ・プーリーは、ボール・ベアリング・アセンブリおよびブッシングによって前記ハブ構造に対して相対的に回転可能にマウントされ、該ボール・ベアリング・アセンブリおよび該ブッシングは、前記シャフト軸に沿って軸方向に互いに離隔されること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  17. 前記ボール・ベアリング・アセンブリの位置が、前記ブッシングの位置より前記オルタネータ・アセンブリに近いこと特徴とする、前記請求項16記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  18. 前記ブッシングの位置が、前記ボール・ベアリング・アセンブリの位置より前記オルタネータ・アセンブリに近いこと特徴とする、前記請求項16記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  19. 前記弾性スプリング部材は、スチール・コイル・スプリングからなり、前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料の摩擦係数は、前記コイル巻きしたスチール構造に対応する摩擦係数より大きく、かつ前記スチール・コイル・スプリングに対応する摩擦係数より大きいこと特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  20. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材は、前記オルタネータ・プーリーと摩擦係合し、前記弾性スプリング部材による、前記オルタネータ・プーリーの従動運動の前記ハブ構造への伝達を可能にすべく配置され、前記摩擦材料は、前記オルタネータ・プーリーと前記ハブ構造の間に生じるトルクがあらかじめ決定した前記負のレベルのトルクになるまで前記出力シャフトが減速されたとき、前記オルタネータ・シャフトが、前記オルタネータ・プーリーの回転速度を超えた速度において回転することを可能にするため、前記オルタネータ・プーリーとすべり関係を有するべく配置されること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  21. 前記弾性スプリング部材は、丸形ワイヤ・スプリングであり、前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料は、前記コイル巻きしたスチール構造に対応する摩擦係数より大きい摩擦係数を有し、前記弾性スプリング部材と前記一方向クラッチ部材の間の結合は、前記コイル巻きしたスチール構造が前記丸形ワイヤ・スプリングの一部にロック係合するかしめ部分からなること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  22. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料は、前記コイル巻きしたスチール構造に対応する摩擦係数より大きい摩擦係数を有し、前記一方向クラッチ部材は、バイアスされて前記オルタネータ・プーリーの内側表面と係合する自由端部分を有し、前記一方向クラッチ部材の該自由端部分の前記摩擦材料は、前記ベルトによって前記オルタネータ・プーリーが最初に駆動されるとき、前記オルタネータ・プーリーと摩擦係合すべく配置され、前記オルタネータ・プーリーが連続して駆動されると、前記一方向クラッチ部材の実質的にすべての部分が前記オルタネータ・プーリーと摩擦係合するまで、前記一方向クラッチ部材の前記自由端から離れる方向に広がって、前記オルタネータ・プーリーと摩擦係合する部分が増加し、前記オルタネータ・プーリーからの回転が前記結合を介して前記弾性スプリング部材に印加されて前記弾性スプリング部材が前記オルタネータ・プーリーを前記ハブ構造に弾性的に結合すること特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  23. 前記弾性スプリング部材は、単位角度のねじれ変形当たり約1.0インチ・ポンドを超えるスプリング・レートを有し、前記一方向クラッチ部材は、単位角度のねじれ変形当たり約0.1インチ・ポンド未満のスプリング・レートを有すること特徴とする、前記請求項3記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  24. 前記弾性スプリング部材は、前記一方向クラッチ部材のねじれスプリング・レートの100倍を超えるねじれスプリング・レートを有することを特徴とする、前記請求項23記載のサーペンタインベルト・システム。
  25. 前記弾性スプリング部材は、互いにパラレルに配置される1対の扁平ワイヤのねじれスプリングからなり、該扁平ワイヤのねじれスプリングは、ねじれに関して平衡を保つ態様で前記オルタネータ・プーリーを前記ハブ構造に弾性的に結合することを特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト・システム。
  26. 前記弾性スプリング部材は、丸形ワイヤのヘリカル・コイルねじれスプリング、軸方向にオーバーラップさせた丸形ワイヤのスパイラルねじれスプリング、扁平ワイヤのヘリカル・コイルねじれスプリング、および軸方向にオーバーラップさせた扁平ワイヤのスパイラルねじれスプリングを含むグループから選択されたスプリングからなることを特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  27. 前記オルタネータ・プーリーは、ニードル・ベアリングによって前記ハブ構造にマウントされることを特徴とする、前記請求項1記載のサーペンタインベルト駆動システム。
  28. エンジンの出力シャフトによって駆動されるベルトの運動を、駆動すべき補助コンポーネントの補助シャフトに伝達する装置において:
    前記補助シャフトに固定され、該補助シャフトとともに該補助シャフトのシャフト軸まわりに回転すべく構成されたハブ構造;前記ハブ構造にマウントされ、前記ベルトに係合して該ベルトによって回転駆動されるプーリー部材;および、前記プーリー部材を前記ハブ構造に結合するスプリングおよび一方向クラッチ機構であって、一方向クラッチ部材と、該一方向クラッチ部材と直列に接続される弾性スプリング部材を備え、
    前記弾性スプリング部材が、前記補助シャフトが前記プーリー部材と同じ方向に回転するように、前記プーリー部材の従動回転運動を前記ハブ構造に伝達すると共に、前記プーリー部材の回転方向と逆方向に弾性変形可能に構成され、前記一方向クラッチ部材が、駆動される前記プーリー部材の速度があらかじめ決定した速度まで減速されたとき、前記ハブ構造が固定された前記補助シャフトが前記プーリー部材の回転速度を超えた速度において回転することを可能にする前記スプリングおよび一方向クラッチ機構;を含み、
    コイル巻きしたスチール構造および該コイル巻きしたスチール構造に担持された摩擦材料からなる前記一方向クラッチ部材が、コイル巻きしたスチール材料からなる前記弾性スプリング部材の半径方向外側に配置され、該一方向クラッチ部材と該弾性スプリング部材とが半径方向にオーバーラップする位置で接合されていることを特徴とする装置。
  29. 前記弾性スプリング部材は、前記一方向クラッチ部材のねじれスプリング・レートより大きいねじれスプリング・レートを有することを特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  30. 前記弾性スプリング部材は、前記一方向クラッチ部材のねじれスプリング・レートの10倍を超えるねじれスプリング・レートを有することを特徴とする、前記請求項29記載の装置。
  31. 前記一方向クラッチ部材は、前記弾性スプリング部材の材料より大きな摩擦係数を有する材料からなることを特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  32. 前記一方向クラッチ部材の材料は、前記プーリー部材のスチール材料に対し、0.25より大きな摩擦係数を有することを特徴とする、前記請求項31記載の装置。
  33. 前記一方向クラッチ部材の材料は、前記プーリー部材のスチール材料に対し、0.30から0.40までの範囲の摩擦係数を有することを特徴とする、前記請求項32記載の装置。
  34. 前記一方向クラッチ部材のコイルの半径方向の厚さが、前記弾性スプリング部材のコイルの半径方向の厚さより薄いことを特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  35. 前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料が、前記コイル巻きしたスチール構造に対応する摩擦係数より大きい摩擦係数を有することを特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  36. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料は、前記プーリー部材と係合して前記弾性スプリング部材による、前記プーリー部材の従動回転運動の前記ハブ構造への伝達を可能にすべく配置され、かつ前記摩擦材料は、駆動される前記プーリー部材の速度が前記あらかじめ決定された速度まで減速されたとき、前記ハブ構造が固定された前記補助シャフトが、前記プーリー部材の回転速度を超えた前記速度において回転することを可能にするため、前記プーリー部材とすべり関係を持つべく配置されること特徴とする、前記請求項35記載の装置。
  37. 前記弾性スプリング部材および前記一方向クラッチ部材は、互いに軸方向にオーバーラップする関係で配置されること特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  38. 前記弾性スプリング部材および前記一方向クラッチ部材は、その中間の、前記弾性スプリング部材および前記一方向クラッチ部材とオーバーラップする関係で軸方向に延びる概略で管状の部材によって直列に結合され、前記弾性スプリング部材は、前記管状部材の概略で半径方向内側に向かって配置され、前記一方向クラッチ部材は、前記管状部材の概略で半径方向外側に向かって配置され、前記弾性スプリング部材はその一端において前記ハブ構造に、その他端において前記管状部材にそれぞれ結合され、前記一方向クラッチ部材は、その一端において前記管状部材に結合され、その反対側の端部部分は、前記プーリー部材と摩擦グリップ係合し、前記弾性スプリング部材による前記ハブ構造と前記プーリー部材の弾性的な結合を可能にすべく配置され、かつ前記一方向クラッチ部材は、前記プーリー部材の速度が前記あらかじめ決定した速度まで減速されたとき、前記ハブ構造が固定された前記補助シャフトが、前記プーリー部材の回転速度を超えた前記速度において回転することを可能にするため、前記プーリー部材と表面すべり関係を有すること特徴とする、前記請求項37記載の装置。
  39. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材は、前記プーリー部材が静止条件にあるとき、その一部が前記プーリー部材と摩擦係合する配置となるように半径方向外側にスプリング・バイアスされており、前記一方向クラッチ部材は、前記補助シャフトが回転駆動されると、半径方向外側に移動して前記プーリー部材と摩擦ロック係合して前記プーリー部材を前記弾性スプリング部材に回転結合し、前記弾性スプリング部材が前記プーリー部材の従動回転運動を弾性的に前記ハブ構造に伝達することを可能にする増加部分を有すること特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  40. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材は、前記プーリー部材と摩擦係合し、前記弾性スプリング部材による、前記プーリー部材の従動運動の前記ハブ構造への伝達を可能にすべく配置され、前記摩擦材料は、前記プーリー部材の速度が前記あらかじめ決定した速度まで減速されたとき、前記ハブ構造が、前記プーリー部材の回転速度を超えた速度において回転することを可能にするため、前記プーリー部材とすべり関係を有するべく構成されること特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  41. 前記弾性スプリング部材は、その一端において前記ハブ構造に固定され、その他端において前記一方向クラッチ部材に結合されており、前記一方向クラッチ部材の前記摩擦材料は、前記コイル巻きしたスチール構造に対応する摩擦係数より大きい摩擦係数を有し、前記一方向クラッチ部材は、バイアスされて前記プーリー部材の内側表面と係合する自由端部分を有し、前記一方向クラッチ部材の該自由端部分の前記摩擦材料は、前記ベルトによって前記プーリー部材が最初に駆動されるとき、前記プーリー部材と摩擦係合すべく配置され、前記プーリー部材が連続して駆動されると、前記一方向クラッチ部材の実質的にすべての部分が前記プーリー部材と摩擦係合するまで、前記一方向クラッチ部材の前記自由端から離れる方向に広がって、前記プーリー部材と摩擦係合する部分が増加し、前記プーリー部材からの回転が前記結合を介して前記弾性スプリング部材に印加されて前記弾性スプリング部材が前記プーリー部材を前記ハブ構造に弾性的に結合すること特徴とする、前記請求項28記載の装置。
  42. 前記弾性スプリング部材は、丸形ワイヤのヘリカル・コイルねじれスプリング、軸方向にオーバーラップさせた丸形ワイヤのスパイラルねじれスプリング、扁平ワイヤのヘリカル・コイルねじれスプリング、および軸方向にオーバーラップさせた扁平ワイヤのスパイラルねじれスプリングを含むグループから選択されたスプリングからなることを特徴とする、前記請求項28記載の装置。
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