JP5026687B2 - プーリ構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、相対回転可能な2つの回転体間におけるプーリ構造体に係り、より詳しく言えば、弾性部材が前記2つの回転体を連結し、回転変動を吸収できるプーリ構造体に関する。
発電を目的として自動車内に設けられたオルタネータは、エンジンに設けられたクランクシャフトに接続されて駆動する。しかし内燃機関の特性上、これに接続されているクランクシャフトには、回転方向に増速・減速が頻繁に繰り返されるといった回転変動が生じる。
ここで、オルタネータの発電軸が大きな慣性モーメントを有する。従って、発電軸とクランクシャフトとがプーリとベルトを用いて連結され動力を伝達するという構成では、ベルトの速度(クランクシャフトの回転速度)が変化するたびにプーリとベルトとの間で滑りが生じベルト鳴きが誘発される。
さらに、クランクシャフトの回転変動が発電軸に伝えられると、オルタネータの発電機構が劣化し、発電効率が低下するという問題がある。
そこで、前記回転伝達系に好適なプーリ、すなわちクランクシャフトの回転変動を吸収するようなプーリとして、たとえば相対回転可能な2つの回転体の間に弾性部材と粘性流体とを備えたダンパ付きプーリ(特許文献1)や、前記2つの回転体の間に弾性部材のみを設けたプーリが挙げられる。
特許文献1は、弾性部材と特殊な粘性流体とを用いてクランクシャフトの回転変動を吸収するようなプーリ構造体の一例を示している。このプーリ構造体は、互いに相対回転可能な第1回転体と第2回転体との間に、ゴム製の弾性部材と、回転変動が生じる際に発生する剪断力の増大に伴い粘性が増大する性質を有する粘性流体と、から構成されている。
この構成により、例え弾性部材にその弾性限界以上の剪断応力が発生し得るトルクがプーリ構造体に作用しても、粘性流体の高粘度化によって第1回転体と第2回転体との相対角変位が抑制され、弾性部材が降伏あるいは破断により損傷することを防止しようとするものである。
他方、第1回転体と第2回転体との間に弾性部材のみを設けたプーリ構造体も一例として挙げられる。前記弾性部材はコイルスプリングであって、その端部は第1回転体および第2回転体に設けた円弧状の収容溝に嵌合固定されており、その終端は湾曲され各回転体に係止されている。前記収容溝内であって、前記コイルスプリングの端部が前記円弧状の収容溝による嵌合固定から解放される領域においては、コイルスプリングと円弧状の収容溝との間に一定の間隙が設けられている。
以上のように弾性部材のみを用いて回転変動を吸収しようとする構成においては、特許文献1に比べて大きな相対角変位を確保することができるので、プーリに巻架されたベルトの張力変動を減少させることができる。これにより、ベルト鳴きが抑制され、ベルトの耐久性が改善されるという効果を有する。
ところで、特許文献2(対応する米国公報;米国特許第5139463号明細書)は、自動車のためのサーペンタイン駆動機構にあってオルタネータに使用されるプーリを開示する。
このプーリは、電機子組立体とともに回転するハブ構造体と当該ハブ構造体の上に取り付けられる交流発電機プーリとを備え、当該ハブ構造体と交流発電機プーリとの間にコイルばねが各端部を固定して介在されており、蛇行ベルトによる交流発電機プーリの従動回転運動をハブ構造体に伝達し、また交流発電機プーリに対しても反対方向の相対弾性回転運動ができる構造となっている。前記コイルばねの端部は半径方向の外側に曲げられており、当該端部は、ハブ構造体と交流発電機プーリに設けられた切り込みに収容されている。
特開平8−240246号公報 特許第3268007号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、第1回転体と第2回転体との間に設けられる弾性部材として環状のゴムが採用されているため、一般的にその弾性限界内における弾性変形量、すなわち2つの回転体間で許容される相対角変位が十分に確保されていない。
さらに、特許文献1で示されているような弾性部材を備えたダンパ付きプーリを用いて回転変動を伴うクランクシャフトとオルタネータとを結合すると、回転変動に伴う変動トルクがオルタネータに伝達されにくくなるが、一方、ベルトが張力変動により共振し易くなるので、新たな騒音が発生したり、ベルトの耐久性に悪影響を及ぼすこととなる。
他方、弾性部材としてコイルスプリングを用い、ダンパを備えないプーリ構造体においては、特許文献1で示されるようなベルトの共振・それに伴う騒音およびベルトの耐久性悪化などの問題は発生しないものの、プーリとオルタネータの発電軸との相対角変位が大きくなり、以下の理由によりコイルスプリングが破損する場合がある。
即ち、前記コイルスプリングであって回転体へ嵌合固定されている領域と前記間隙が設けられている領域との境界には明確なコーナー部(単なる段差)が形成されているので、コイルスプリングが弾性変形するたびに、そのコーナー部の近傍において応力集中が発生する。従って、クランクシャフトの回転変動毎に発生する局所的な繰り返し応力によって、コイルスプリングの前記境界部が疲労破壊する恐れをこのプーリ構造体は有している。
ところで、特許文献2の構成では、半径方向の外側に曲げられた端部に応力集中が発生しやすくなっており、比較的短期間のうちにコイルバネが破損してしまうという問題があった。
本発明は係る諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ベルトの共振・騒音・耐久性およびプーリとオルタネータの発電軸との相対角変位の確保という側面から、プーリ構造体の相対角変位を緩やかに吸収する部材としてコイルスプリングを採用することとし、このコイルスプリングが疲労破壊することのないプーリ構造体を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
第1の発明のプーリ構造体は、ベルトを巻回可能にする第1回転体と、前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体に固定し、他端を前記第2回転体に固定したコイルスプリングからなるプーリ構造体において、前記第1回転体及び前記第2回転体のうち少なくとも何れか一方は、前記コイルスプリングの端部が収容されると共に固定される収容溝を備えており、前記収容溝は、前記コイルスプリングに対して嵌合するクランプ部を有し、前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部に近づくにつれて、前記コイルスプリングと前記収容溝との径方向の間隙がゼロから漸増する間隔漸増部が形成されており、前記クランプ部は、前記コイルスプリングの被圧入部が圧入固定される圧入部を有し、圧入されていない状態において、前記圧入部及び前記被圧入部の少なくとも一方は、プーリ構造体の中心軸回りの周方向に沿わない形状を有する
以上の構成により、クランクシャフトの回転変動を緩やかに吸収する手段としての弾性部材にコイルスプリングを用いることで、弾性部材にゴムなどを用いる場合よりも大きな相対角変位を許容・確保することができ、回転変動をより吸収し易い。それに伴い、ベルトの張力変動を抑制できるので、ベルトの共振を抑制することができ、これによりベルトにおける新たな騒音の発生が防止でき、さらにベルトの耐久性も向上する。
また、クランプ部の端部より、コイルスプリングとその収容溝との間隙を漸増させることにより、回転変動時のコイルスプリングに対する応力集中が防止でき、従って、クランプ部の端部におけるコイルスプリングの疲労破壊を防止することができる。
また、コイルスプリングの端部を圧入部に圧入し嵌合させることで、双方を強固に固定できる。
第2の発明のプーリ構造体は、ベルトを巻回可能にする第1回転体と、前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体に固定し、他端を前記第2回転体に固定したコイルスプリングからなるプーリ構造体において、前記第1回転体及び前記第2回転体のうち少なくとも何れか一方は、前記コイルスプリングの端部が収容されると共に固定される収容溝を備えており、前記収容溝は、前記コイルスプリングに対して嵌合するクランプ部を有し、前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部に近づくにつれて、前記コイルスプリングと前記収容溝との径方向の間隙がゼロから漸増する間隔漸増部が形成されており、前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部へ、前記プーリ構造体の中心を軸として5度だけ近づいた地点での前記収容溝と前記コイルスプリングとの径方向の間隙が、0.02〜0.1mmである。
以上の構成により、クランクシャフトの回転変動を緩やかに吸収する手段としての弾性部材にコイルスプリングを用いることで、弾性部材にゴムなどを用いる場合よりも大きな相対角変位を許容・確保することができ、回転変動をより吸収し易い。それに伴い、ベルトの張力変動を抑制できるので、ベルトの共振を抑制することができ、これによりベルトにおける新たな騒音の発生が防止でき、さらにベルトの耐久性も向上する。
また、クランプ部の端部より、コイルスプリングとその収容溝との間隙を漸増させることにより、回転変動時のコイルスプリングに対する応力集中が防止でき、従って、クランプ部の端部におけるコイルスプリングの疲労破壊を防止することができる。
第3の発明のプーリ構造体は、ベルトを巻回可能にする第1回転体と、前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体に固定し、他端を前記第2回転体に固定したコイルスプリングからなるプーリ構造体において、前記第1回転体及び前記第2回転体のうち少なくとも何れか一方は、前記コイルスプリングの端部が収容されると共に固定される収容溝を備えており、前記収容溝は、前記コイルスプリングに対して嵌合するクランプ部を有し、前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部に近づくにつれて、前記コイルスプリングと前記収容溝との径方向の間隙がゼロから漸増する間隔漸増部が形成されており、前記クランプ部は、前記コイルスプリングの被圧入部が圧入固定される圧入部を有し、前記収容溝の少なくとも一部分が、前記第1回転体又は前記第2回転体に形成されたカラー材収容部に固着されたカラー材の固定溝で構成され、前記固定溝は、前記圧入部を有し、前記固定溝の端部において、前記間隔漸増部が形成されている。
以上の構成により、クランクシャフトの回転変動を緩やかに吸収する手段としての弾性部材にコイルスプリングを用いることで、弾性部材にゴムなどを用いる場合よりも大きな相対角変位を許容・確保することができ、回転変動をより吸収し易い。それに伴い、ベルトの張力変動を抑制できるので、ベルトの共振を抑制することができ、これによりベルトにおける新たな騒音の発生が防止でき、さらにベルトの耐久性も向上する。
また、クランプ部の端部より、コイルスプリングとその収容溝との間隙を漸増させることにより、回転変動時のコイルスプリングに対する応力集中が防止でき、従って、クランプ部の端部におけるコイルスプリングの疲労破壊を防止することができる。
また、コイルスプリングの端部を圧入部に圧入し嵌合させることで、双方を強固に固定できる。
第4の発明のプーリ構造体は、第2の発明において、前記クランプ部は、前記コイルスプリングの被圧入部が圧入固定される圧入部を有することを特徴とする。コイルスプリングの端部を圧入部に圧入し嵌合させることで、双方を強固に固定できる。
第5の発明のプーリ構造体は、第3又は第4の発明において、圧入されていない状態において、前記圧入部及び前記被圧入部の少なくとも一方が、プーリ構造体の中心軸回りの周方向に沿わない形状を有することを特徴とする。
第6の発明のプーリ構造体は、第1又は第5の発明において、圧入されていない状態において、前記圧入部の側壁と、前記被圧入部の前記側壁に対向する面とが互いに異なる曲率を有することを特徴とする。これにより、前記コイルスプリングを前記クランプ部に圧入する際に、前記コイルスプリング及び前記クランプ部が弾性変形され、これにより生じる復元力によって前記コイルスプリングが前記クランプ部に強力な摩擦力によって係止固定される。
第7の発明のプーリ構造体は、第6の発明において、前記圧入部の側壁に、少なくとも一つの凹部が凹設されていることを特徴とする。
以上の構成により、前記クランプ部の内壁面が弾性変形し易くなるので、前記コイルスプリングを当該クランプ部に容易に圧入することができる。
第8の発明のプーリ構造体は、第7の発明において、前記凹部は、前記圧入部の側壁に周方向に複数並べて凹設されていることを特徴とする。
以上の構成により、前記クランプ部の内壁面がさらに弾性変形し易くなるので、前記コイルスプリングを当該クランプ部にさらに容易に圧入することができる。
また、前記コイルスプリングが、並べて設けられる複数の前記凹部に食い込むように前記クランプ部に圧入されることで、前記コイルスプリングと前記クランプ部との間の摩擦力を向上させることができる。これにより、前記コイルスプリングを前記クランプ部に、より確実に係止固定することできる。
第9の発明のプーリ構造体は、第6〜第8の発明の何れかにおいて、前記圧入部の側壁に、波打状となる蛇行面が形成されていることを特徴とする。
以上の構成により、コイルスプリングの端部を収容溝に圧入したときに、前記コイルスプリング及び前記クランプ部が、前記収容溝の周方向に沿って内周側及び外周側へ交互に弾性変形され、これにより生じる復元力も内周側及び外周側へ交互に作用することとなる。従って、当該コイルスプリングと当該クランプ部との間の摩擦力(係止固定力)を大幅に向上させることができる。
第10の発明のプーリ構造体は、第6〜第9の発明の何れかにおいて、前記被圧入部に、波打状となる蛇行部が形成されていることを特徴とする。
以上の構成により、前記収容溝が形成されている前記の第1回転体または第2回転体に、蛇行面を設けるための追加工を一切必要とせず、それに代えて、加工の容易な前記コイルスプリングに単に前記蛇行部を設けるだけで係止固定できるので、生産性に優れ、且つ、安価なプーリ構造体を提供することができる。
第11の発明のプーリ構造体は、第1〜第10の発明の何れかにおいて、前記クランプ部において、前記収容溝の側壁を構成する部分が薄肉であることを特徴とする。
以上の構成により、前記コイルスプリングの端部が前記収容溝のクランプ部に圧入および嵌着され易くなっている。また、クランプ部の壁面を薄肉とすることで、前記コイルスプリングの端部が弾性変形することをできるだけ妨げず、応力集中による破損をより確実に防止することができる。
第12の発明のプーリ構造体は、第3の発明において、前記カラー材の少なくとも周方向一端面は、前記コイルスプリングより内周側の端面の位置と、前記コイルスプリングより外周側の端面の位置とがズレていることを特徴とする。
これにより、コイルスプリングの端部に発生する応力のピークを変形方向によってズラすことができるので、コイルスプリングに発生する応力振幅を低減でき、コイルスプリングの寿命を延ばすことができる。
第13の発明のプーリ構造体は、第3又は第12の発明において、前記カラー材は、接着剤又はロウ付けで前記カラー材収容部に固着していることを特徴とする。
これにより、カラー材の確実な固定が可能になる。
第14の発明のプーリ構造体は、第3、第12、第13の発明の何れかにおいて、前記コイルスプリングの端部と前記カラー材とが接着剤又はロウ付けで固着されていることを特徴とする。
これにより、コイルスプリングの端部の確実な固定が可能になる。
第15の発明のプーリ構造体は、第1、第2、第4〜第11の発明の何れかにおいて、前記コイルスプリングの終端は屈曲されており、前記収容溝は、屈曲された前記終端が係止固定される屈曲係止部を有することを特徴とする。
第16の発明のプーリ構造体は、第15の発明において、前記コイルスプリングの終端は径方向に屈曲されていることを特徴とする。
この構成により、前記コイルスプリングの端部を確実に係止することができる。
第17の発明のプーリ構造体は、第1〜第16の発明の何れかにおいて、前記コイルスプリングの断面が矩形状の角コイルスプリングであることを特徴とする。
以上の構成により、断面が円形であるコイルスプリングと当該角コイルスプリングとを比較して以下のような効果が得られる。すなわち、同じ相対角変位・同じ巻き数・同じばね定数であっては後者のコイルスプリングに発生する最大引張(圧縮)応力を例えば約70%となるよう低減することができ、一方、同じ相対角変位において発生する最大引張(圧縮)応力が同じであり且つ同じばね定数であっては後者の必要巻き数が例えば70%となる効果を奏する。
第18の発明のプーリ構造体は、第1〜第17の発明の何れかにおいて、前記第1回転体の内周壁に少なくとも1つの第1突起部が設けられ、当該第1突起部と当接可能な第2突起部が前記第2回転体の外周壁に少なくとも1つ設けられ、第1回転体と第2回転体とが所定の角度まで相対回転すると、前記角度を越える相対回転が規制されることを特徴とする。
以上の構成により、前記コイルスプリングの変形に上限を設けられる。言いかえれば、前記コイルスプリングの応力に上限を設けられるので、前記コイルスプリングに過度の力が作用することなく、前記コイルスプリングの疲労や破断などを抑制できる。
第19の発明のプーリ構造体は、第1〜第18の発明の何れかにおいて、前記第1回転体と前記第2回転体との間に摩擦部材が介装されていることを特徴とする。
これにより、前記第1回転体と前記第2回転体との間の相対回転運動が減衰され、前記コイルスプリングの変形も抑制される結果、長寿命なプーリ構造体を提供できる。
第20の発明のプーリ構造体は、第19の発明において、前記摩擦部材は、前記第1回転体及び第2回転体うち何れか一方と、他方にスライド可能に設けられたプレッシャー板との間に介装されており、前記プレッシャー板は、前記摩擦部材を前記一方へ押し付けようとする方向へ適宜の付勢手段により付勢されていることを特徴とする。
これにより、前記第1回転体の前記第2回転体に対する相対回転運動に大きな減衰力を付与できる。
第21の発明のプーリ構造体は、第1〜第20の発明の何れかにおいて、前記コイルスプリングの外周側又は内周側のうち少なくとも何れか一側に筒状のスプリングホルダが設けられていることを特徴とする。
これにより、前記コイルスプリングの拡径(縮径)方向への変形量が過大となることがないので、当該コイルスプリングの損傷を防止できる。
またスプリングホルダが設けられることにより、コイルスプリングが拡径(又は縮径)変形したとしても、前記第1回転体(又は前記第2回転体)に対して直接的に摩擦することがないので、当該コイルスプリング7の損傷を抑制できる。このことは、例えば図11に示すようにコイルスプリングと第1回転体(又は第2回転体)との間の空間を出来るだけ狭くしたい場合に特に有用である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るプーリ構造体の第1実施形態に関して説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るプーリ構造体の断面図であり、図2は図1のA−A矢視図、図3はコイルスプリングと収容溝との間隙の漸増状態を示す図である。
ここでは、本発明に係るプーリ構造体が自動車のオルタネータの発電軸に設置されている一実施形態に関して説明する。
図1に示すプーリ構造体1は、自動車のオルタネータの発電軸(図示せず)上に設置されるものであって、エンジンの動力がベルト(図示せず)を介して伝達されることにより回転される。このプーリ構造体1は、その外周に第1回転体2を備え、当該第1回転体2の外周面には、前記ベルトを巻き掛けることが可能なプーリ体2aが設けられている。この第1回転体2は略円筒状に形成されている。
前記第1回転体2の軸方向一端側の内周には軸受4が、軸方向他端側の内周には軸受5が配置されている。これら軸受4及び軸受5により、第2回転体3が第1回転体2に対して相対回転自在に支持されており、この第2回転体3は第1回転体2の内部に収納されている。
上記第2回転体3の外周には、軸受4及び軸受5が外れないように固定するための止め部材31,32がそれぞれ嵌装されている。また、この第2回転体3の軸孔3aは、オルタネータの発電軸(図示せず)が固定可能に形成されている。
なお、本実施例において軸受4及び軸受5として、ボールベアリングを用いているが、これに限らず、例えばドライメタルなどを採用することで構成を簡素化しても良い。
前記の第1回転体2と第2回転体3、及び軸受4,5により、バネ収容室6が形成されている。
前記第1回転体2の軸方向一端側の内壁には円弧状の第1収容溝2bが形成されており、また、バネ収容室6内であって、第2回転体3の外周面上には前記第1収容溝2bと軸方向で対応する位置に円弧状の第2収容溝3bを構成する壁が突設されている。
また、前記バネ収容室6内であって、前記の第1収容溝2bと第2収容溝3bとの間には、その断面が矩形状のコイルスプリング7(角コイルスプリング)が収納されている。
上記コイルスプリング7は、プーリ構造体1の回転軸線とこの軸線を一致させるようにバネ収容室6の内部に配置されると共に、一端を第1収容溝2bの内壁に、他端を第2収容溝3bの内壁に圧入して嵌合固定され、且つコイルスプリング7の屈曲した終端7bでもって屈曲係止部2cに係止固定されている(図2参照)。これにより、前記の第1回転体2と第2回転体3とは、当該コイルスプリング7を介して弾性的に連結されている。
以下、上記の第1収容溝2bおよび第2収容溝3bに関して詳しく説明する。
(収容溝概略)
前記第1収容溝2bは、前記コイルスプリング7のバネ線の三方を囲むように、且つ前記バネ収容室6側を開放させるように形成されている。同様に、前記第2収容溝3bも、コイルスプリング7のバネ線の三方を囲むように且つバネ収容室6側を開放させるように形成されている。そしてコイルスプリング7の両端部は、第1収容溝2bおよび第2収容溝3bにそれぞれ収容されている。
(圧入による嵌合固定)
また、図2において具体的に図示してはいないが、前記第1収容溝2b(第2収容溝3b)のクランプ部11は、コイルスプリング7の断面よりも小に凹設されている。そして、該コイルスプリング7の被クランプ部7a(端部近傍)を前記クランプ部11へ圧入し嵌合させることで、双方を強固に固定している。
これにより、前記コイルスプリング7のうち、前記第1収容溝2b(第2収容溝3b)の前記クランプ部11へ圧入により嵌合固定されている部分、すなわち被クランプ部7aは、前記第1収容溝2b(第2収容溝3b)との間に間隙12がなく、したがってプーリ構造体1の作動時においても前記クランプ部11では、コイルスプリング7と第1収容溝2bとの間で相対変位を伴う運動が生じず、即ち双方が互いに摩擦し合うことはない。
従って、コイルスプリング7の被クランプ部7aにおける摩耗が抑制されている。また、同様に、前記第1収容溝2b(第2収容溝3b)のうち、前記被クランプ部7aに対応する領域においても、勿論摩耗が抑制される。
(前記収容溝の壁面)
また、図1において第2収容溝3bの外周側壁面は薄く形成されていてもよい。このように収容溝の壁面を肉薄とすることで、コイルスプリング7の被クランプ部7aを対応する収容溝に圧入・嵌着しやすくなる。さらには、プーリ構造体1の作動時に、コイルスプリング7が被クランプ部7aにおいても弾性変形できるので、応力集中を招くような不均一な変形を抑制することができる。言い換えれば、前記コイルスプリング7の端部が弾性変形することをできるだけ妨げないので、コイルスプリング7が応力集中により疲労や破断などするのをより確実に抑制することができる。
同様の理由で、第2収容溝3bの外周側壁面のみならず、内周側壁面が薄肉であっても良いし、若しくはその双方の壁面が薄肉であっても良い。
(間隙)
図2に示すように、前記クランプ部11の端部から、コイルスプリング7の反対側の端部に近づくにつれて、コイルスプリング7と前記収容溝2b,3bとの間隙12がゼロから漸増するように前記収容溝2b,3bが形成されている。
これにより、プーリ構造体1の作動時でコイルスプリング7が繰り返し弾性変形した際に、前記クランプ部11の端部において応力集中が発生するのを防止している。言い換えれば、回転変動時のコイルスプリング7に対する応力集中が抑制されるので、クランプ部11の端部におけるコイルスプリング7の疲労破壊を防止することができる。
好ましくは、図3に示すように、クランプ部11の端部からコイルスプリング7の反対側の端部へ、プーリ構造体1の中心を軸として5度だけ近づいた地点での前記収容溝2b,3bとコイルスプリング7との間隙12が、0.02〜0.1mmであると良い。これにより、クランプ部11の端部において応力集中をより確実に防止することができる。なお図3に示す破線は、従来発明の間隙の状態である。
(屈曲係止部)
図2に示すように、前記コイルスプリング7の終端7bは、プーリ構造体1の中心軸に近づく方向へ大きく屈曲されている。より具体的には、前記終端7bにおいてコイルスプリング7は略直角となるように屈曲されている。
前述の屈曲係止部2cは、湾曲された上記終端7bが引っ掛けられることで、前記コイルスプリング7の端部を確実に係止するように、形成されている。
なお、当該終端7bは、前記の如くプーリ構造体1の中心軸に近づく方向へ屈曲されるのに代えて、当該中心軸から離れる方向へ屈曲されていてもよい。また、当該終端7bにおいて前記コイルスプリング7は、90度以上に屈曲されていることが好ましいが、これに限らず、適宜その角度を選択することができる。
以上の構成により、新たな部品を追加することなく上記の屈曲係止部を設けられるので、部品点数の少ないプーリ構造体を提供することができる。
本実施形態のプーリ構造体1は以上説明したとおり、第1回転体2と第2回転体3とを弾性的に連結する弾性体として、コイルスプリング7が採用されている。即ち、第1回転体2と第2回転体3との間に筒状のバネ収容室6を設け、このバネ収容室6内にコイルスプリング7を設置して、一端を第1収容溝2bに、他端を第2収容溝3bに、それぞれ固定している。ここでコイルスプリング7は、バネ線を螺旋状に巻くという構造上の理由で、その許容できる相対角変位を環状のゴムなどに比べて大とすることができる。従って、第1回転体2と第2回転体3との間で許容できる相対角変位を大きくでき、回転変動を効率よく吸収することができる。また、それに伴い、ベルトの張力変動を抑制できるので、ベルトの共振を抑制することができ、これによりベルトにおける新たな騒音の発生が防止でき、さらにベルトの耐久性も向上する。
また、例えば図1に示す肉抜部2dのように、第1回転体2は積極的に軽量化されていることが好ましい。これにより、第1回転体2の回転慣性モーメントを低減することができるので、プーリ体2aのある点における速度をベルトの速度に維持するために必要とするベルトの張力を緩和することができる。したがって、プーリ体2aとベルトとの間の静止摩擦力を上回る力の発生を抑制できるので、ベルトが磨耗することがなく、寿命を延長することができる。
さらに、第1回転体2の素材として、例えばアルミニウムなどの軽合金を採用することが好ましい。これにより、第1回転体2の回転慣性モーメントをさらに低減することができるので、前述の肉抜きによる軽量化による効果と同様に、ベルトの寿命を延長することができる、という効果を奏する。
加えて、粘性流体などのダンパー部材を用いないため、構造が単純で部品点数を削減することができる。また、これに限らず、ダンパー部材を設けても良い。
より具体的には、前記バネ収容室6内部を、例えばシリコンオイルなどの粘性流体で充填してもよい。これにより、前記の第1回転体2と第2回転体3との間の相対回転運動に減衰効果を追加することができる。また、このようにダンパー部材として粘性流体を用いる場合でも、前記バネ収容室6の形状等を工夫する必要は特にないので、プーリ構造体1の製造コストもさほど増大しない。
また本実施形態では、断面が矩形状の角コイルスプリングが採用されている。これにより、断面が円形であるコイルスプリングと当該角コイルスプリングとを比較して以下のような効果が得られる。すなわち、同じ相対角変位・同じ巻き数・同じばね定数であっては後者のコイルスプリングに発生する最大引張(圧縮)応力を約70%となるよう低減することができ、一方、同じ相対角変位において発生する最大引張(圧縮)応力が同じであり且つ同じばね定数であっては後者の必要巻き数が70%となる効果を奏する。
以上の理由から角コイルスプリングを採用することが好ましいが、これに限定されず、コイルスプリングの断面形状は例えば円形であっても良い。
また本実施形態では、第1収容溝2bおよび第2収容溝3bにコイルスプリング7の端部がそれぞれ収容されている。このようにコイルスプリング7の端部を第1収容溝2bおよび第2収容溝3bに収容させて設けることで、コイルスプリング7を傾いたりすることなく確実にまっすぐ安定させて設置できる。即ち、コイルスプリング7が傾いて設置されていると、プーリ構造体1に加わる回転変動によってコイルスプリング7の一部分に過大な力が加わり易くなり、コイルスプリング7が破損し易くなってしまう。この点、本実施形態ではコイルスプリング7の取付け向きが斜めになることを第1収容溝2bおよび第2収容溝3bによって確実に回避できるから、プーリ構造体1に加わる回転変動をバネ線全体で均等に受け止めることができ、コイルスプリング7の寿命を延ばすことができる。
また本実施形態では、オルタネータの発電軸にプーリ構造体1を設けた場合を説明したが、それに限らず、例えば自動車のエアコンディショナのコンプレッサ軸に本発明のプーリを設置することが考えられる。また、動力出力側、例えばエンジンのクランクシャフトに当該プーリを設けても良い。この場合、クランクシャフトの回転が第2回転体3からコイルスプリング7を介して第1回転体2へ伝達され、第1回転体2からベルトを介して動力が出力されることになる。また、車両機器以外にも本発明のプーリ構造体の適用は妨げられず、種々の回転伝達系に本発明のプーリ構造体を設置して使用することができる。
次に、図4〜図6に基づいて、本発明の第1実施形態に係るプーリ構造体1の第1変形例に関して説明する。
図4は、本発明に係るプーリ構造体の第1実施形態に対する第1変形例を示す部分模式図であって、図2に対応するものである。
図5(a)は、図4で示されるコイルスプリングの終端の拡大図である。
図5(b)は、図5(a)に類似する図である。
図6は、図5(a)に類似する図である。
なお、以降の変形例においては、上述の第1実施形態の構成部材と類似する部材には原則として同一の符号を付けてある。また、以降の説明において第1収容溝2bは、原則として第2収容溝3bと置き換えることができるものとする。
まず、図4に基づいて、前述のクランプ部11に関して説明する。
第1の変形例において前記クランプ部11は、コイルスプリング7の被クランプ部7aと間隙なく単に当接しているだけのゼロタッチ部11aと、コイルスプリング7の終端7bが圧入されている圧入部11bと、から構成されている。
また、上述の第1実施形態において前記コイルスプリング7は、前記終端7bにおいて前記プーリ構造体1の径方向に、より詳しくは中心軸へ向かって屈曲されているとしたが(図2参照)、図4及び図5(a)に示すように、本変形例において当該コイルスプリング7の終端7bは、径方向にとまでは言えないが、若干湾曲されている。
なお、本変形例においてコイルスプリング7の終端7bは、被クランプ部7aの一部と重複する位置関係にある。
次に、図5(a)に基づいて、前記コイルスプリング7の終端7bを係止固定するための係止部2c’に関して説明する。なお、この図5(a)において前記第1収容溝2bに圧入される前のコイルスプリング7の外形線が二点鎖線で表されている。
前記係止部2c’は、前記クランプ部11の圧入部11bにおいて前記第1収容溝2bと前記コイルスプリング7とが互いに異なる曲率を有することにより形成されている。
より詳しくは、前記クランプ部11の圧入部11bの内壁面であって、前記コイルスプリング7の終端7bを挟持する壁面は、前記プーリ構造体1の軸心を中心とする円弧よりも緩やかな円弧状に形成されている。即ち、当該第1収容溝2bの曲率は、プーリ構造体1の中心軸まわりに形成されているコイルスプリング7の終端7bの曲率と異なる値となっている。
そして、コイルスプリング7の終端7bが当該第1収容溝2bへ圧入されると、当該コイルスプリング7が第1収容溝2bの内壁面に沿うように図中の矢印の方向へ大きく弾性変形され、それと同時に、第1収容溝2bの内壁面も若干矢印とは逆方向へ弾性変形される。これにより生じるコイルスプリング7と第1収容溝2bのそれぞれの復元力によって、コイルスプリング7の終端7bが第1収容溝2bに強力な摩擦力によって係止固定されるのである。
また、当該コイルスプリング7の終端7bを大きく湾曲させたり、その湾曲させた終端7bを収容するような溝を第1回転体2に設ける必要がないので、第1実施形態における屈曲係止部2c(図2参照)と比べて、当該係止部2c’を簡素に構成できる。
また、上記第1変形例は以下のように変更することができる。
即ち、図5(b)に示すように、前記クランプ部11の圧入部11bの内壁面であって前記コイルスプリング7の終端7bを挟持する壁面に、少なくとも1つの凹部2dが凹設されていてもよい。これにより、前記圧入部11bの内壁面が弾性変形し易くなるので、前記コイルスプリング7の終端7bを当該圧入部11bに容易に圧入できるようになる。
また、前記凹部2dは、前記圧入部11bの内壁面に周方向に複数並べて凹設されていてもよい。これにより、前記圧入部11bの壁面がさらに弾性変形し易くなるので、前記コイルスプリング7の終端7bを当該圧入部11bにさらに容易に圧入することができる。
また、前記コイルスプリング7が、複数の前記凹部2dに食い込むように前記圧入部11bに圧入されるので、前記コイルスプリング7と前記圧入部11bとの間の摩擦力(係止固定力)を向上させることができる。これにより、前記コイルスプリング7を前記圧入部11bに、より確実に係止固定することができるようになる。
また、上記第1変形例は以下のように変更することができる。
即ち、図6に示すように、前記クランプ部11の圧入部11bの内壁面であって前記コイルスプリング7の終端7bを挟持する壁面に、波打状となる蛇行面2eが形成されていてもよい。これは、図5(a)で示される前記圧入部11bの内壁面の曲率を細かく変化させたことに相当する。
この構成により、前記コイルスプリング7と前記クランプ部11の圧入部11bが、前記第1収容溝2bの周方向に沿って内周側及び外周側へ交互に弾性変形され、これにより生じる復元力も同じく内周側及び外周側へ交互に作用することとなる。従って、コイルスプリング7とクランプ部11の圧入部11bとの間の摩擦力を大幅に向上させることができる。
なお、前記圧入部11bの前記両壁面に形成される前記蛇行面2eを構成する凹凸は、図6に示すように、径方向においてそれぞれが互いに対応するように形成されていることが好ましい。これにより、前記コイルスプリング7の終端7bも蛇行状に弾性変形され、その蛇行状のコイルスプリング7の両側面と前記蛇行面とが細かく噛み合うこととなるので、前記コイルスプリング7と前記クランプ部11の圧入部11bとの摩擦力(係止固定力)をさらに向上させることができる。
次に、図7及び図8に基づいて、本発明の第1実施形態に係るプーリ構造体1の第2変形例に関して説明する。
図7は、本発明に係るプーリ構造体の第1実施形態に対する第2変形例を示す部分模式図であって、図5(a)に類似するものである。
図8は、図5(a)に類似する図である。
前述の第1変形例では、前記クランプ部11の圧入部11bの曲率を適宜変更させていたが(図5(a)参照)、本第2変形例においては、図7において二点鎖線で示すように、前記コイルスプリング7の終端7bを前記クランプ部11の圧入部11bに圧入する前に、予め当該コイルスプリング7の中心軸に近づくように湾曲させている。言い換えれば、前記終端7bの曲率を前記第1収容溝2bのそれに対して変化させている。
この場合でも、上記の第1変形例と同様に、前記終端7bを前記圧入部11bに圧入すると、前記コイルスプリング7と前記クランプ部11が弾性変形し、その復元力によって、コイルスプリング7がクランプ部11に強力に係止固定されることとなる。
また、上記第2変形例は以下のように変更することができる。
即ち図8に示すように、前記コイルスプリング7の終端7bに、波打状となる蛇行部7cが形成されていてもよい。なお、この図8においては、前記コイルスプリング7の圧入前の外形線を図示する代わりに、前記クランプ部11の同じく圧入前の外形線が二点鎖線で表されている。
言い換えれば、図6においては前記第1収容溝2bの前記両壁面が蛇行状に形成されているのに対し、図8においては前記コイルスプリング7の終端7bが蛇行状に形成されている。
より具体的には、前記コイルスプリング7が前記クランプ部11に圧入される前に、断面矩形状の前記蛇行部7cの側面であって、前記圧入部11bに把持される側面が、予め波打状に形成されている。これは、図7で示される前記終端7bの曲率を細かく変化させたことに相当する。
この場合でも、図6で示される係止部2c’と同様に、前記コイルスプリング7と前記クランプ部11の圧入部11bが、前記第1収容溝2bの周方向に沿って内周側及び外周側へ交互に弾性変形され、これにより生じる復元力も同じく内周側及び外周側へ交互に作用することとなる。従って、コイルスプリング7とクランプ部11の圧入部11bとの間の摩擦力を大幅に向上させることができる。
さらに本変形例では、前記第1収容溝2bが設けられている前記第1回転体2に、係止部を設けるための追加工を一切必要とせず、加工の容易な前記コイルスプリング7に単に前記蛇行部2eを設けるだけで前記係止部が構成されるので、生産性に優れ、且つ、安価なプーリ構造体を提供することが可能となる。
次に、図9及び図10に基づいて、本発明に係るプーリ構造体の第2実施形態に関して説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係るプーリ構造体の断面図である。
図10は、図9におけるB−B断面図である。
なお、第2実施形態においては、上記の第1実施形態の構成部材と類似する部材には原則として同一の符号を付けてある。
図9に示すように、前記の第1回転体2と第2回転体3との間には、第1回転体2と第2回転体3とが所定の角度まで相対回転すると、当該角度を越える相対回転を規制するための回転規制部10が、前記コイルスプリング7の両端部付近にそれぞれ設けられている。
より詳しくは前記回転規制部10は、図10に示すように、前記第1回転体2の内周壁から軸心へ向かって突設される円弧状の第1突起部2fと、当該第1突起部2fと当接可能であって前記第2回転体3の外周壁から円弧状に突設される第2突起部3fと、から構成されている。
前記第1突起部2fおよび前記第2突起部3fは、前記プーリ構造体1の中心軸に対してそれぞれ一対で設けられている。そして、それぞれ一対で設けられている前記第1突起部2fおよび前記第2突起部3fは、周方向に交互に並べて配置されている。
以上の構成により、前記の第1回転体2と第2回転体3との相対回転角が所定の角度以上となったときに、それ以上の相対回転が規制されるので、前記コイルスプリング7の変形に上限が設けられることとなる。言い換えれば、前記コイルスプリング7に生じる応力に上限を設けられるので、コイルスプリング7に過度の力が作用することなく、もって、疲労や破断などを抑制することができる。
次に、図11に基づいて上記第2実施形態の変形例を説明する。図11は図9に類似する図である。なお本変形例において、上記第2実施形態の構成部材と類似する部材には原則として同一の符号を付けてある。
図11に示すように本変形例において前記コイルスプリング7の外周側には、筒状のスプリングホルダ60が設けられており、当該スプリングホルダ60は前記第1回転体2の内周面に固着されている。これにより、前記コイルスプリング7の拡径方向への変形量が過大となることがないので、当該コイルスプリング7の過大変形による損傷を防止できる。
このスプリングホルダ60の素材は、ポリアセタール・ポリアリレート・ナイロンなどの合成樹脂材、ゴム材、ポリウレタンエラストマー材などが好適であり、また、これらに限ることはない。
なお上記スプリングホルダ60は図11に示すようにコイルスプリング7の外周側に配置される場合と、図示しないが内周側に配置される場合とが考えられる。後者の場合では、前記コイルスプリング7の縮径方向への変形量が過大となることがない。
また当該スプリングホルダ60は、前記コイルスプリング7の外周側及び内周側の夫々に同時に設けられても勿論よい。これによれば、コイルスプリング7の拡径及び縮径両方向への変形量が過大となることがない。
また当該スプリングホルダ60が設けられることにより、コイルスプリング7が拡径(又は縮径)変形したとしても、前記第1回転体2(又は前記第2回転体3)に対して直接的に摩擦することがないので、当該コイルスプリング7の損傷を抑制できる。このことは、図11に示すようにコイルスプリング7の外周側(又は内周側)と第1回転体2(又は第2回転体3)との間の空間を出来るだけ狭くしたい場合に特に有用である。
なお当該スプリングホルダ60は、筒状であると前述したが、その周壁に適宜のスリットやストレート溝などが設けられていても問題ない。
また図11に示すように前記の第1回転体2と第2回転体3の互いに対向する周面には、前記プーリ構造体1の軸方向と平行に延びるリテーナ溝62およびプレッシャー溝63とが夫々凹設されている。
また当該対向する周面間には、円盤状のリテーナ板64とプレッシャー板65とが介装されており、前者のリテーナ板64は前記リテーナ溝62に一部が嵌合することで前記プーリ構造体1の軸方向にはスライド可能となっており、且つ周方向には回転が規制されている。同様に後者のプレッシャー板65も前記プレッシャー溝63に一部が嵌合することで前記プーリ構造体1の軸方向にはスライド可能となっており、且つ周方向には回転が規制されている。
前記のリテーナ板64とプレッシャー板65との間には、軸方向において挟まれるように円盤状の摩擦部材66が介装されている。
また前記摩擦部材66の外周面には、当該摩擦部材66の軸心と前記プーリ構造体1の軸心とを略一致させるためのリング部材67が外嵌されており、当該リング部材67は前記第1回転体2の内周面に対して周方向にも軸方向にも滑動可能に内接している。
また図11に示すように前記リテーナ板64は前記第1回転体2に対して軸方向移動可能かつ相対回転不能に係合しており、前記プレッシャー板65は前記摩擦部材66をリテーナ板64へ押し付けようとする方向へ適宜の付勢手段68により付勢されている。これにより、前記リテーナ板64と前記摩擦部材66、及び、当該摩擦部材66と前記プレッシャー板65とは夫々互いに密着するようになっている。
そして、前述の如く前記リテーナ板64は第1回転体2と共に、前記プレッシャー板65は第2回転体3と共に回転するように構成されているので、当該第1回転体2の第2回転体3に対する相対回転運動は、リテーナ板64とプレッシャー板65とが前記摩擦部材66を介して互いに摺動することにより減衰されるようになっている。
端的に言えば、第1回転体2と第2回転体3との間に摩擦部材66が介装されており、当該第1回転体2と第2回転体3とは当該摩擦部材66を介して互いに摺動することにより、上記相対回転運動が減衰されるようになっているのである。
図11に示すように本変形例において上記の付勢手段68は皿バネである。この皿バネ68の一端は前記プレッシャー板65に当接する一方、他端は、前記第2回転体3の外周面に周方向に凹設された環状の係止溝68aに嵌着された止め輪68bに当接している。
以上説明したように本変形例において前記の第1回転体2と第2回転体3との間には摩擦部材66が介装されている。これにより、前記第1回転体2の前記第2回転体3に対する相対回転運動が減衰され、前記コイルスプリング7の変形も抑制される結果、長寿命なプーリ構造体1とできる。
なお前記摩擦部材66の素材は、ポリアセタール・ポリアリレート・ナイロンなどの合成樹脂材、ゴム材、ポリウレタンエラストマー材などが好適であり、また、これに限ることはない。
また以上説明したように本変形例において前記摩擦部材66は、前記第1回転体2及び第2回転体3うち何れか一方(本変形例においては第1回転体2・リテーナ板64)と、他方(本変形例においては第2回転体3)に軸方向へ滑動可能に設けられたプレッシャー板65との間に介装されており、当該プレッシャー板65は、前記摩擦部材66を前記一方(第1回転体2・リテーナ板64)へ押し付けようとする方向へ適宜の付勢手段(皿バネ68)により付勢されている。これにより、前記第1回転体2の第2回転体3に対する相対回転運動に大きな減衰力が付与されている。
なお前記リテーナ板64が設けられることにより、前記第1回転体2と前記摩擦部材66との間に適宜の摩擦力(減衰力)が発生するようになっているが、これに限らず、省略しても問題ない。
上記の構成は例えば以下のように変更することもできる。即ち、前記リテーナ板64の代わりに第1回転体2の内周面からフランジを突出形成し、そのフランジに形成された平坦面に対し前記摩擦部材66をプレッシャー板65を介して押し付けるべく適宜の付勢手段が配置されるよう構成してもよい。
次に、本発明に係るプーリ構造体の第3実施形態を説明する。図12は本発明の第3実施形態に係るプーリ構造体の断面図、図13は図12におけるF−F断面矢視図である。
なお、図12において円弧状に描かれるべき収容溝は、説明の便宜上の理由から直線状に描かれている。また、本実施形態において、前述した実施形態と類似する部材には原則として同一の符号を付している。
図12に示すように、コイルスプリング7を収容するために第1回転体2に設けられる円弧状の収容溝2bは、当該コイルスプリング7よりも幅広に形成されている。そして、この収容溝2bには、図13に示すように断面コ字状のカラー材70が固着されている。なお、本発明のカラー材収容部は、収容溝2bで構成される。
図12に示すように、このカラー材70の内周側及び外周側の外壁面には係合凸部71,71が形成される一方、前記収容溝2bの内壁面には係合凹部72,72が形成されている。そしてカラー材70は、その係合凸部71を係合凹部72に嵌合させるようにして、前記収容溝2b内に固着される。
カラー材70には固定溝73が形成され、この固定溝73にコイルスプリング7の端部が圧入固定されている。この固定溝73は、緩やかに湾曲させた円弧状に形成されるとともに、長手方向両端を開放させた形状に構成されている。コイルスプリング7の端部は、その端点Qを上記固定溝73の一側の開放端から若干突出させた状態で、前記固定溝73内に設置され、クランプされている。なお、本発明の収容溝は、固定溝73と、収容溝2bにおいてカラー材70が固着されていない部分とで構成される。
なお、第2回転体3に設けられる円弧状の収容溝3bにも、同様にカラー材70が固着され、当該カラー材70に形成した固定溝73にコイルスプリング7の他端側が圧入固定される。
固定溝73において、前記端点Qから遠い側の開放端においては、その端面に近づくにつれて固定溝73の断面積を徐々に広げるように、固定溝73の内壁面に曲面部74,74が形成されている。この曲面部74,74により、コイルスプリング7の被クランプ部7aから他側の端部(端点Qから遠い側)へ向かうにつれて、コイルスプリング7と固定溝73との間の間隙12がゼロから漸増するようになっているので、応力集中によるコイルスプリング7の疲労破壊を防止することができる。この曲面部74,74は、例えば円弧面に構成することができる。
以上に示すように、本実施形態では、固定溝73を設けたカラー材70を第1回転体2(及び第2回転体3)に固着し、コイルスプリング7の端部を前記固定溝73に圧入固定する構成になっている。これにより、カラー材70を介してコイルスプリング7の端部を確実に固定できる。また、第1回転体2及び第2回転体3とは別部材であるカラー材70を用いることで、固定溝73の形成が容易になり、製造コストを低減できる。
また、前記カラー材70は、前記コイルスプリング7の端部側を収容する収容溝2b,3bの中に固着されている。これにより、カラー材70を収容溝2b,3bへ収容するコンパクトな構成が実現され、プーリ構造体のコンパクト化が容易になる。
また、上記の第3実施形態は、図14の変形例のように構成することができる。この変形例を説明すると、コイルスプリング7のバネ線の端点Qから遠い側の前記固定溝73の開放端側において、カラー材70’の内周側の端面の位置Rと外周側の端面の位置Sとの間に位置ズレe1を形成させている。この位置ズレe1は、例えばカラー材70’の端面を斜めに形成することで、形成することができる。この位置ズレe1により、図14の下側のグラフに示すように、右ねじり時にバネ線に発生する応力のピークと、左ねじり時に発生する応力のピークをバネ線の長手方向にズラすことができ、コイルスプリング7のバネ線の同一断面における応力振幅を低減して、寿命を延ばすことができる。なお、本変形例では、固定溝73の他側の開放端においても上記と同様の位置ズレe2を形成している。
以上のように、カラー材70’の少なくとも一端側において、当該カラー材70の内周側の端面の位置Rと外周側の端面の位置Sとの間に位置ズレe1を形成させているので、コイルスプリング7の端部に発生する応力のピークの発生位置を右ねじりと左ねじりとで(即ち、曲げ荷重の方向によって)異ならせることができる。従って、コイルスプリング7の端部に発生する応力振幅を低減でき、寿命を延ばすことができる。
なお、図15やそのG−G断面矢視図としての図16に示すように、収容溝2bに対しカラー材70’が、ロウ材によるロウ付け部75を介して固着されていても良い。このロウ材としては例えば銀ロウが考えられるが、これに限定されず、例えば半田付けを採用してもよい。また、この図15の構成においては図14等で示す係合凸部71及び係合凹部72が省略されているが、当該係合凸部71や係合凹部72の構成が図15に適用されても良い。
ロウ付け部75の配置としては、図15や図16に示すように、カラー材70’の外壁面と収容溝2bの内壁面との間がロウ付けされることが考えられる。また、図17に示すように、第1回転体2に収容溝の代わりに段部76を形成してその段部にカラー材70’を配置する場合、カラー材70’の一側の外壁面と底面が段部76にロウ付けされることが考えられる。このように、ロウ付けによる固定を採用することによって、カラー材70’の確実な固定が可能になる。なお、段部76は、本発明のカラー材収容部を構成している。
また図18及びそのH−H断面矢視図としての図19に示すように、収容溝2bとカラー材70’とをロウ付けし、更に、カラー材70’とコイルスプリング7の端部とをロウ付けすることが考えられる。図18では、固定溝73は湾曲形状とせず、周方向にストレートに形成しているが、図12のように湾曲形状に構成しても良い。図18の構成では、ロウ付け部75はバネ線の端点Qに近い側の固定溝73の開放端部付近に施されているが、これは一例であって、任意の場所でロウ付けすることができる。
また、図20のように、第1回転体2に収容溝の代わりに段部76を形成してその段部76にカラー材70’を配置する場合、カラー材70’の一側の外壁面と底面が段部76にロウ付けされることが考えられる。
更に、図21に示すように、コイルスプリング7の端部の内周及び外周にスペーサ材77,78を配置し、このスペーサ材77,78でコイルスプリング7の端部を挟むようにして、収容溝2bの内壁面とスペーサ材77,78をロウ付けし、スペーサ材77,78とコイルスプリング7をロウ付けすることが考えられる。以上のように、ロウ付けによる固定を採用することによって、コイルスプリング7の確実な固定が可能になる。
以上に本発明の好適な複数の実施形態を説明したが、上記の実施形態は以下のように変更して実施することができる。
例えば、前記第1収容溝2b(第2収容溝3b)の内壁面であって前記コイルスプリング7の終端7bを挟持する壁面には、図7に示すように、前記コイルスプリング7の周方向の移動を機械的に抑止する突部20を突設してもよい。これにより、当該コイルスプリング7がより確実に第1収容溝2b(第2収容溝3b)に係止固定されることとなる。
また、図2において説明した屈曲係止部2cと、図5乃至図8で説明した係止部2c’を、前記プーリ構造体1に同時に設けてもよい。
さらに、図5乃至図8で説明した各係止部2c’を組み合わせて前記プーリ構造体1に適用してもよいし、前述のゼロタッチ部11aを省略してもよい。
また、コイルスプリング7の両端が上記の実施形態で説明された構成で固定される構成に限らず、例えば一端側のみが上記の実施形態の何れかで固定され、他端側は他の構成で固定されても良い。また、上記の実施形態で用いられているロウ付け固定部の部分では、接着剤による固定が代わりに採用されても良い。
本発明の第1実施形態に係るプーリ構造体の断面図。 図1のA−A矢視図。 コイルスプリングと収容溝との間隙の漸増状態を示す図。 本発明に係るプーリ構造体の第1実施形態に対する第1変形例を示す部分模式図であって、図2に対応するもの。 (a)図4で示されるコイルスプリングの終端の拡大図。(b)図5(a)に類似する図。 図5(a)に類似する図。 本発明に係るプーリ構造体の第1実施形態に対する第2変形例を示す部分模式図であって、図5(a)に類似するもの。 図5(a)に類似する図。 本発明の第2実施形態に係るプーリ構造体の断面図。 図9におけるB−B断面矢視図。 第2実施形態の変形例を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係るプーリ構造体の断面図。 図12におけるF−F断面矢視図。 第3実施形態の変形例であって、図12に類似する図。 第3実施形態の変形例であって、図12に類似する図。 図15におけるG−G断面矢視図。 ロウ付けの変形例を示す断面図。 第3実施形態の変形例であって、図12に類似する図。 図18におけるH−H断面矢視図。 ロウ付けの変形例を示す断面図。 ロウ付けの変形例を示す断面図。
1 プーリ構造体
2 第1回転体
2b 第1収容溝
3 第2回転体
3b 第2収容溝
4,5 軸受
6 バネ収容室
7 コイルスプリング
11 クランプ部
12 間隙

Claims (21)

  1. ベルトを巻回可能にする第1回転体と、
    前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、
    前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体に固定し、他端を前記第2回転体に固定したコイルスプリングからなるプーリ構造体において、
    前記第1回転体及び前記第2回転体のうち少なくとも何れか一方は、前記コイルスプリングの端部が収容されると共に固定される収容溝を備えており、
    前記収容溝は、前記コイルスプリングに対して嵌合するクランプ部を有し、
    前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部に近づくにつれて、前記コイルスプリングと前記収容溝との径方向の間隙がゼロから漸増する間隔漸増部が形成されており、
    前記クランプ部は、前記コイルスプリングの被圧入部が圧入固定される圧入部を有し、
    圧入されていない状態において、前記圧入部及び前記被圧入部の少なくとも一方は、プーリ構造体の中心軸回りの周方向に沿わない形状を有する、ことを特徴とするプーリ構造体。
  2. ベルトを巻回可能にする第1回転体と、
    前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、
    前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体に固定し、他端を前記第2回転体に固定したコイルスプリングからなるプーリ構造体において、
    前記第1回転体及び前記第2回転体のうち少なくとも何れか一方は、前記コイルスプリングの端部が収容されると共に固定される収容溝を備えており、
    前記収容溝は、前記コイルスプリングに対して嵌合するクランプ部を有し、
    前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部に近づくにつれて、前記コイルスプリングと前記収容溝との径方向の間隙がゼロから漸増する間隔漸増部が形成されており、
    前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部へ、前記プーリ構造体の中心を軸として5度だけ近づいた地点での前記収容溝と前記コイルスプリングとの径方向の間隙が、0.02〜0.1mmである、ことを特徴とするプーリ構造体。
  3. ベルトを巻回可能にする第1回転体と、
    前記第1回転体の内側で当該第1回転体に対し相対回転可能な第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されるバネ収容室と、
    前記バネ収容室に収容されるとともに、一端を前記第1回転体に固定し、他端を前記第2回転体に固定したコイルスプリングからなるプーリ構造体において、
    前記第1回転体及び前記第2回転体のうち少なくとも何れか一方は、前記コイルスプリングの端部が収容されると共に固定される収容溝を備えており、
    前記収容溝は、前記コイルスプリングに対して嵌合するクランプ部を有し、
    前記クランプ部の端部から前記コイルスプリングの反対側の端部に近づくにつれて、前記コイルスプリングと前記収容溝との径方向の間隙がゼロから漸増する間隔漸増部が形成されており、
    前記クランプ部は、前記コイルスプリングの被圧入部が圧入固定される圧入部を有し、
    前記収容溝の少なくとも一部分が、前記第1回転体又は前記第2回転体に形成されたカラー材収容部に固着されたカラー材の固定溝で構成され、前記固定溝は、前記圧入部を有し、前記固定溝の端部において、前記間隔漸増部が形成されている、ことを特徴とするプーリ構造体。
  4. 前記クランプ部は、前記コイルスプリングの被圧入部が圧入固定される圧入部を有する、ことを特徴とする請求項2に記載のプーリ構造体。
  5. 圧入されていない状態において、前記圧入部及び前記被圧入部の少なくとも一方が、プーリ構造体の中心軸回りの周方向に沿わない形状を有する、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のプーリ構造体。
  6. 圧入されていない状態において、前記圧入部の側壁と、前記被圧入部の前記側壁に対向する面とが互いに異なる曲率を有する、ことを特徴とする請求項1又は5に記載のプーリ構造体。
  7. 前記圧入部の側壁に、少なくとも一つの凹部が凹設されている、ことを特徴とする請求項に記載のプーリ構造体。
  8. 前記凹部は、前記圧入部の側壁に周方向に複数並べて凹設されている、ことを特徴とする請求項に記載のプーリ構造体。
  9. 前記圧入部の側壁に、波打状となる蛇行面が形成されている、ことを特徴とする請求項の何れかに記載のプーリ構造体。
  10. 前記被圧入部に、波打状となる蛇行部が形成されている、ことを特徴とする請求項の何れかに記載のプーリ構造体。
  11. 前記クランプ部において、前記収容溝の側壁を構成する部分が薄肉である請求項1〜10の何れかに記載のプーリ構造体。
  12. 前記カラー材の少なくとも周方向一端面は、前記コイルスプリングより内周側の端面の位置と、前記コイルスプリングより外周側の端面の位置とがズレていることを特徴とする請求項に記載のプーリ構造体。
  13. 前記カラー材は、接着剤又はロウ付けで前記カラー材収容部に固着していることを特徴とする請求項3又は12に記載のプーリ構造体。
  14. 前記コイルスプリングの端部と前記カラー材とが接着剤又はロウ付けで固着されていることを特徴とする請求項3、12、13の何れかに記載のプーリ構造体。
  15. 前記コイルスプリングの終端は屈曲されており、
    前記収容溝は、屈曲された前記終端が係止固定される屈曲係止部を有する、ことを特徴とする請求項1、2、4〜11の何れかに記載のプーリ構造体。
  16. 前記コイルスプリングの終端は径方向に屈曲されている、ことを特徴とする請求項15に記載のプーリ構造体。
  17. 前記コイルスプリングは断面が矩形状の角コイルスプリングである、ことを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプーリ構造体。
  18. 前記第1回転体の内周壁に少なくとも1つの第1突起部が設けられ、
    当該第1突起部と当接可能な第2突起部が前記第2回転体の外周壁に少なくとも1つ設けられ、
    第1回転体と第2回転体とが所定の角度まで相対回転すると、前記角度を越える相対回転が規制される、ことを特徴とする請求項1〜17の何れかに記載のプーリ構造体。
  19. 前記第1回転体と前記第2回転体との間に摩擦部材が介装されている、ことを特徴とする請求項1〜18の何れかに記載のプーリ構造体。
  20. 前記摩擦部材は、前記第1回転体及び第2回転体うち何れか一方と、他方にスライド可能に設けられたプレッシャー板との間に介装されており、
    前記プレッシャー板は、前記摩擦部材を前記一方へ押し付けようとする方向へ適宜の付勢手段により付勢されている、ことを特徴とする請求項19に記載のプーリ構造体。
  21. 前記コイルスプリングの外周側又は内周側のうち少なくとも何れか一側に筒状のスプリングホルダが設けられている、ことを特徴とする請求項1〜20の何れかに記載のプーリ構造体。
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