JP4534884B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
しかし、例えば、バレル部が本体部よりも一回り大きい端子金具の場合に、検知突部の先端位置をバレル部の背丈を越える位置に設定するとなると、検知突部の突出量が際立って大きくなり、端子金具の大型化を招くという事情がある。
前記誘導部は、前記バレル部の巻き付き形状に沿った弧状をなしているところに特徴を有する。
端子金具は端子挿入部の後面に開口する端子差込口に差し込まれる。この場合に、端子金具が正規姿勢をとっていれば、本体部が誘導部に摺動しつつ干渉部側へ変位することにより、検知突部が誘導部の内側空間を臨む位置に誘導されるので、その位置からの端子金具の差し込み操作が許容される。一方、端子金具が反転姿勢をとっていると、同じく本体部が誘導部に摺動しつつ干渉部側へ変位するものの、検知突部は逆に干渉部と端子金具の差し込み方向で対峙する位置へ誘導されるので、その位置から端子金具の差し込み操作を開始しても、その開始時にあるいは差し込み途中で検知突部が干渉部と干渉してそれ以上の差し込み操作が規制される。つまり、検知突部の突出量を格別に増大させなくても、検知突部が誘導部によって干渉部との干渉可能な位置へ誘導されることにより、端子金具の誤挿入の有無を検知することができる。
また、端子挿入部がリアホルダによって構成されているから、ハウジングとシール部材の構造を従前から変更することなく、本発明を防水コネクタに適用することが可能となり、構造の簡素化を図れる。
さらに、シール部材には、端子金具と電線の挿通を許容する電線挿入孔が形成され、検知突部が干渉部と干渉したときには本体部が電線挿入孔の内周面に非当接状態となっているから、本体部との衝突に起因してシール部材が損傷するのを防止できる。
本体部の幅寸法が誘導部の弦長を越える位置にて本体部が端子差込口に差し込み可能とされる。この場合に、端子差込口の口縁がバレル部の断面外形と対応する形態をなし、誘導部がバレル部の巻き付き形状に沿った弧状をなしているから、端子差込口をバレル部が通過する際にバレル部の挿入動作が案内される。
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。本実施形態におけるコネクタ10は、相手の雄コネクタ(図示せず)と嵌合可能な雌コネクタ10であって防水タイプのコネクタ10となっている。なお、以下において前後方向については、両コネクタの嵌合面側を前方として説明する。
本体部51の下面51Aには検知突部52が突設されている。検知突部52は、本体部51の後端位置で、かつ幅方向中心から一側(本実施形態の場合は図5に示す左側)に寄った位置に設定され、その直後方には段付き状の後端顎部52Bが控えている。詳しくは検知突部52は、本体部51の下面51Aを下方へ叩き出すことで側面視して略三角形状に形成され、その前面が先端側に向かって僅かに後退するテーパ状の突当面52Aとされている。
また、検知突部52の下端位置は電線Wに対して巻き付けられた状態にあるバレル部53の下端位置よりも上位にあって、その突出量が小さく抑えられている。検知突部52は、後述するように、本体部51の変位動作に伴って端子差込口48の口縁49(詳しくは干渉部49A)との干渉可能な位置に誘導されるようになっており、これにより検知突部52の突出量を格別に大きくしなくてもよいようになっている。かかる検知突部52は、その突当面52Aを端子差込口48の口縁49に突き当てることにより、雌端子金具50の誤挿入の有無を検知する役割を担っている。
ここで、雌端子金具50が端子差込口48の口縁49の下側に突き当てられた場合、雌端子金具50が正規姿勢と反転姿勢のいずれの姿勢をとっていても、誘導部49Bは、雌端子金具50の本体部51と摺動することで本体部51を端子差込口48へ進入可能な位置に誘導する。
一方、雌端子金具50が検知突部52を上方に向けた反転姿勢をとっている場合(図2に示す上側の雌端子金具50を参照)、干渉部49A(詳しくは被突当面49N)は、検知突部52の突当面52Aと干渉してそれ以上の雌端子金具50の差し込み操作を規制する。もっとも、雌端子金具50が正規姿勢をとっている場合(図2に示す下側の雌端子金具50を参照)には、干渉部49Aと検知突部52とが干渉することはない。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明は雄端子金具を収容可能な雄コネクタにも適用することができる。その場合には、タブ片より後方にて膨出して形成される部分が本発明の本体部に相当する。
(2)上記実施形態では、バレル部が電線に対して直接にかしめ付けられるものであったが、本発明によれば、バレル部が電線を嵌着したゴム栓に対してかしめ付けられるようにし、電線に対しては間接的にかしめ付けられる態様であっても構わない。
(3)上記実施形態では、端子差込口の口縁はバレル部の断面外形と対応する形態をなしていたが、雌端子金具を誘導する誘導部と誤挿入を防止する干渉部を備えるものであればよく、例えばバレル部の断面外形と対応せず、全体として多角形状をなしていてもよい。
(4)上記実施形態においては、検知突部を本体部の後端部に設けたが、本体部の前端部に設けてもよい。これにより、雌端子金具の差し込み開始時に誤挿入状態を検知することができるので、作業性に優れている。
11…ハウジング
30…シール部材
40…リアホルダ
48…端子差込口
49A…干渉部
49B…誘導部
50…雌端子金具(端子金具)
51…本体部
52…検知突部
53…バレル部
Claims (2)
- 端子金具には、相手の端子金具と接続可能とされてその外壁に検知突部を突出させた本体部が設けられているとともに、この本体部より後方に、電線の端末にかしめ付けられたバレル部が連設され、さらに、
後面に前記端子金具をその本体部から差し込み可能な端子差込口が開口する端子挿入部を備えたコネクタであって、
前記端子挿入部の後面における前記端子差込口の口縁には、同端子差込口の中心を挟んだ両側位置に、誘導部と干渉部とが設けられ、
前記端子金具が正規姿勢をとっている場合には、前記本体部が前記誘導部に摺動しつつ前記干渉部側へ変位することにより、前記検知突部が前記誘導部の内側空間を臨む位置に誘導されて、この位置からの前記端子金具の差し込み操作が許容される一方、
前記端子金具が反転姿勢をとっている場合には、前記本体部が前記誘導部に摺動しつつ前記干渉部側へ変位することにより、前記検知突部が前記干渉部と前記端子金具の差し込み方向で対峙する位置に誘導され、この位置から前記端子金具の差し込み操作を開始しても、その開始時にあるいは差し込み途中で前記検知突部が前記干渉部と干渉してそれ以上の差し込み操作が規制される構成とし、
前記コネクタは、前記端子金具を収容可能なハウジングと、このハウジングの後面に水密状態に密着するシール部材と、このシール部材の後面を押さえ付けた状態で前記シール部材を間に挟んで前記ハウジングに取り付けられるリアホルダとを備え、前記端子挿入部が前記リアホルダによって構成され、
前記シール部材には、前記端子差込口と連通する位置に、前記端子金具と同端子金具に接続された電線を挿通させる電線挿入孔が形成され、前記検知突部が前記干渉部と干渉したときには前記本体部が前記電線挿入孔の内周面に非当接状態となっていることを特徴とするコネクタ。 - 前記バレル部は、前記電線にかしめ付けられた状態において前記本体部より一回り大きく形成され、前記端子差込口の口縁は前記バレル部の断面外形と対応する形態をなし、
前記誘導部は、前記バレル部の巻き付き形状に沿った弧状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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